タプル:組。ダブル、トリプルといった英単語が一般化された言葉から派生。
蛋白質(プロテイン):生物細胞の主成分であり生命現象に直接深く関与している、窒素を含む高分子有機化合物。約20種のアミノ酸がペプチド結合でつながったもので、多種類。
逆関数:関数y=f(x)のxとyとを入れ換えて得られる関数x=f(y)のこと。
fidelity:忠誠。忠実。貞節。正確さ。迫真性。
ワイファイ【Wi-Fi】:Wireless Fidelity。無線LANアダプターのブランド名。米国業界団体、Wi-Fiアライアンスが機器間の相互接続性を認定したことを示す。
テザリング:データ通信機能をもつスマートホンをモデム代わりにして、ノートPCやPDAなどをインターネットに常時接続させる手法or機能。
ドストエフスキー:19世紀ロシアの小説家。処女作「貧しき人々」。混迷社会の諸相を背景とし、内面的、心理的矛盾と相克の世界を描き、人間存在の根本的問題を追求。作「罪と罰」「白痴」「悪霊」「カラマーゾフの兄弟」など。
1666年:ニュートンが、万有引力・微積分学・光学理論を発見。
球:表面積4πr^2。体積4/3πr^3。
収束(収斂):数学で、ある値に限りなく近づくこと。
発散:数学で、無限数列・無限級数・関数値が、極限で有限値に近づかず、正・負の無限大か、振動になること。
級数:数学で、数列の各項を順に加法記号(+)で結んだもの。項が有限個であれば有限級数、無限個であれば無限級数。
コーシーの積分定理:f(Z)が正則なら、周回積分∫f(Z)dZ=0
正則性:f(Z)が領域Dのすべての点で微分可能であるとき、fはDで正則。
複素関数は共役を含んでいると微分不可能。∂f(Z,
極座標:平面上のある一点の位置を、定点(極)からの距離と角度で示した座標。
ド・モアブルの定理(公式):(cosθ + isinθ)^n = cos(nθ) + isin(nθ)
exponential:指数の。急上昇の。幾何級数的な。
オイラーの公式:e^iθ=cosθ+isinθ。
csc:1/sin。sec:1/cos。cot:1/tan。
余割(cosecant)・正割(secant)・余接(cotangent)
三角比:正弦・余弦・正接・余割・正割・余接。
sinXを微分:cosX。cosXを微分:-sinX。logXを微分:1/X。
三角関数の加法定理:sin(α±β)=sinαcosβ±cosαsinβ、cos(α±β)=cosαcosβ∓ sinαsinβ。
複素平面:複素数X+iYの(X,Y)を、平面の1点とみなす。X軸:実軸。Y軸:虚軸。
極座標表示:複素数を矢印の長さ・向きで指定。複素数はr*e^iθと表せる。e^iθをかけた解はθ回転した点に相当。割り算は逆回転。
複素数C=X+iYのとき、√
複素数C=X+iYのとき、X-iYをCの共役(
複素数C=X+iYのとき、|C|^2=X^2+Y^2=C*
複素数では、|C*
複素数では、
複素数の大小は比較できない。
複素数C=X+iYに対し、X:Real Part(実部)=(C+
imaginary:想像上の。実在しない。仮想の。架空の。虚数。
比熱:物質1グラムの温度を1度上げるのに必要な熱量。
自由エネルギー:物体のもつ内部エネルギーのうち、仕事に変わりうるエネルギー。
内部エネルギーは断熱過程で定義できる。ヘルムホルツ自由エネルギー(F)は等温準静課程で定義できる。
等温過程は過程によって仕事が変わる。
temper:気質、気分。temperament:気質。
temperance:節制。temperate:節度ある。
thermo-:熱の。temperature:温度。
iso-:等しい、同一の。isothermal:等温の、等温線の。
otherwise:別のやり方で。さもなければ。その他の点では。
断熱準静過程(a.q.、adiabatic quasistatic):超ゆっくり、各瞬間熱平衡。
Jouleの原理:系がする仕事Wは途中によらぬ。始状態と終状態だけで決まる。
ニュートンの運動方程式:F=ma。acceleration(加速度)=dv/dt。mass(質量)。velocity(速度)。
立木のみの時効取得可。
faculty:才能。機能。能力。学部。学部教授陣。
overture:予備交渉。打診。申入れ。序曲。序章。
結合法則:数の加法・乗法で、演算の結合方法(計算順序)を変えることができる法則。
傍証:間接的な証拠。直接の証拠とはならないが、その証明を補強するのに役立つ証拠。
相同染色体:体細胞に2個ずつ対になってある同形同大の染色体。それぞれ両親の配偶子に由来し、減数分裂のとき相対して接着。
染色体:細胞核の有糸分裂のとき現れる棒状小体。塩基性色素に染まりやすいため命名。染色質が染色糸となり、さらに螺旋状に縮まって短く太くなったもの。基本構成要素はDNAとヒストン。一本の染色体には一本のDNA。分裂中期のX字型染色体の中央部分をセントロメアといい、この部分で二本の染色分体が接している。
原油精製留分:オフガス、LPG、ナフサ、灯油、軽油、重油。オフガスは、メタン、エタン。LPGは、プロパン、ブタン。重油は、常圧残油。
reckon:数える。計算する。考える。評価する。
cruel:冷酷な、むごい。cruelty:残酷さ。
アルカン:メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン。
アルケン(オレフィン):エテンは、エチレン。プロペンは、プロピレン。命名規則はアルカンの語尾aneをeneに変える。ブテン以上は、二重結合の位置による構造異性体が存在。
backward:後方へ。後方の。遅れた。時期的に遅い。気おくれする。後ろへ。
unity:単一。統一体。
diversity:相違。差異。相違点。多様性。雑多。
有形的方法による傷害罪の未遂に当たる場合、暴行罪成立。
刑115条要旨:109条(非現住)・110条(建造物以外)で、自己所有でも、差押え、物権負担、賃貸、保険の場合、他人物焼損の例による。
市議会議長が、異議をことさら記載しなかった場合、虚偽公文書作成。
スタック:後入れ先出し型データ構造。キュー:先入れ先出し型データ構造。
パルス符号変調(PCM):Pulse Code Modulation。アナログ情報を標本化、量子化、符号化に分けて変調。
法律上の埋葬義務を有する者は、不作為(放置)も遺棄
当事者の一方(一部)が詐欺的手段で勝敗を支配した場合、賭博罪成立せず、詐欺的手段を用いた者のみ詐欺罪成立
わいせつ物販売目的所持罪の販売目的は、日本国内販売目的をいい、日本国外販売輸出目的は含まない
刑262条:自己の物でも、差押えを受け、物権を負担し、又は賃貸したものを損壊・傷害したとき、私用文書毀棄・建造物損壊・器物損壊。
刑169条:法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処する。
刑97条:裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者が逃走したときは、一年以下の懲役に処する。
刑99条:法令により拘禁された者を奪取した者は、三月以上五年以下の懲役に処する。
仲50条1項要旨:仲裁人が、職務に関し、賄賂を収受・要求・約束したとき、五年以下の懲役。請託を受けたとき、七年以下の懲役。
逮捕現場での押収証拠物損壊は間接暴行。
saturation:浸潤。充満。飽和。濃さ。集中攻撃。
鉗子(かんし):はさみに似た形の金属性医療器具。手術・治療のとき、器官・組織などを挟み、牽引(けんいん)・圧迫に用いる。
巡回冗長検査(CRC):Cyclic Redundancy Check。連続誤り(バースト誤り)に効果。フレーム同期方式(HDLC手順)で採用の誤り訂正。ビット列を多項式と見なし、生成多項式で割算(モジュロ演算)し、余りをデータ末尾に付加し送信。受信側:同じ生成多項式で割り検証。
同期方式:調歩(低速)、SYN(中速)、フレーム(高速)。
フレーム同期方式の伝送制御:HDLC手順。
HDLC手順のフレーム構造:フラグシーケンス、アドレス、コントロール、情報、フレームチェックシーケンス、フラグシーケンス。
HDLC手順では、(フラグシーケンス以外、)送信側で1が5個連続したら0挿入、受信側で1が5個連続した後の0削除。
民177条要旨:不動産に関する物権の得喪及び変更は、登記をしなければ、第三者に対抗不可。
相続分指定を超える部分は、無権利登記であり、(第三者が)取得できるのは指定相続分
無権利者は、民177条の第三者に当たらない。
不動産共有者が、自己持分譲渡した場合、他の共有者は、民177条の第三者。
詐害行為取消は相対的。
譲受人(新賃貸人)は、賃料請求・解除に登記必要。
クロマチン:真核細胞内に存在するDNAとタンパク質の複合体。
リカーシブ(再帰)。リロケータブル(再配置)。
リユーザブル(再使用・リロード不要)。リエントラント(再入・同時実行)。
公務執行妨害罪で保護される公務員職務執行は、適法であることが、記述されざる構成要件要素(通説・判例)。
特別公務員職権濫用罪成立のとき、逮捕・監禁罪不成立(不真正身分犯)。
強制執行妨害罪は、罰金刑執行にも適用。
改札中の国鉄職員の職務妨害も、公務執行妨害。
偽造私文書を、確定日付を受けるため公証人に提示した行為も、偽造私文書等行使罪に当たる。
郵便貯金通帳、無記名式定期預金証書は、有価証券偽造罪の有価証券でない。
行使目的で、他人の印章・署名を使用し権利、義務、事実証明の文書・図画を偽造した者は、三月以上五年以下の懲役。
住民票・自動車登録ファイル・公証人作成公正証書は公正証書該当。
支払督促・転出証明書・車検証は公正証書非該当。
買主が、別目的保管の売主印鑑で所有権移転登記を受けた場合、公正証書原本不実記載罪成立。
radiate:放射(放出)する。発する。
まったくの無能を平均以下の水準にするには、一流を超一流にするよりも、はるかに多くのエネルギーと努力を必要とする。[ドラッカー]
stability:安定。安定性。固定。
genetic:発生の。起源の。遺伝子の。
strain:緊張。過労。血統。種族。
オーナー起業家に天才的なひらめきがあるというのは神話にすぎない。[ドラッカー]
天才的なひらめきをあてにするオーナー起業家は、ひらめきのように消えていった。[ドラッカー]
成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない。いくつかの習慣的な姿勢と、基礎的な方法を身につけているかどうかの問題である。[ドラッカー]
ワクチン:生体に免疫をつくらせて感染症を予防するために用いられる抗原。
トロピズム:屈性or親和性
屈性:外部の刺激に対し一定方向へ屈曲する性質。刺激方向に向かうのは正の屈性、逆は負の屈性。屈光性・屈地性・屈湿性など
incubation:孵化。抱卵。培養。もくろみ。案。潜伏。
in vivo:「生体内で」。in vitro:「試験管内で」。
タンパク質orポリペプチドで、N末端:フリーなアミノ基で終端してる側の末端、C末端:フリーなカルボキシル基で終端してる側の末端。
generic:属の。属に特有な。一般[包括]的な。総称的な。商標登録されていない。
現住建造物放火の客体は飛行機含まず。
刑108条:放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。
居住者・現在者全員承諾の場合、非現住建造物放火。
プライマー:DNA合成・複製に必要な核酸断片。鋳型DNA・プライマーが相補的に結合し、DNAポリメラーゼの作用で、プライマーの一方端を起点とし、鋳型DNAと相補的塩基配列の新DNA鎖が伸長。
ポリメラーゼ:単量体を結合させて重合体を合成する酵素。
prime:最も重要な。主要な。
replication:折り返し。複製。
コドン:伝令RNA上の遺伝暗号単位。三個一組塩基配列(トリプレット)で六四種類あり、六一通りが二〇種のアミノ酸を規定し、残り三通りはアミノ酸配列終了を指定
cDNA:相補的DNA。mRNAと相補的な塩基配列をもつ一本鎖DNA。mRNAなどを鋳型として逆転写酵素を用いて合成する。
bud:芽。つぼみ。芽を出す。
metabolism:新陳代謝。物質交代。
basal:基礎[根本]的な。
apical:頂点の。頂上の。
advance:進める。前払いする。提出する。進む。進歩する。前進。進歩。
ブレンステッド:デンマーク物理化学者。1923年、酸・塩基を陽子移動で定義し、陽子放出物質を酸、受け取る物質を塩基とした。
強酸:HCl、H2SO4、HNO3。強塩基:アルカリ金属・アルカリ土類金属の水酸化物。
商511条1項:数人の者がその一人又は全員のために商行為となる行為によって債務を負担したときは、その債務は、各自が連帯して負担する。
商511条2項要旨:保証人ある場合、債務が主たる債務者の商行為で生じたとき、or保証が商行為のとき、主たる債務者・保証人が各別に債務を負担したときも、債務は、各自連帯負担。
商512条要旨:商人が営業範囲内で他人のため行為したとき、相当報酬請求可。
商513条1項要旨:商人間で金銭消費貸借したとき、貸主は、法定利息請求可。
商513条2項要旨:商人が営業範囲内で他人のため金銭立替えしたとき、立替え日以後の法定利息請求可。
商514条要旨:商行為で生じた債務の法定利率は、年六分。
商515条要旨:商行為で生じた債権を担保するため設定した質権は、流質契約可。
商510条要旨:商人が営業部類に属する契約申込みを受けた場合、申込みとともに受け取った物品あるとき、申込み拒絶のときも、申込者費用で物品保管。ただ、物品価額が費用に足りないとき、or商人が保管で損害を受けるとき、この限りでない。
商508条1項要旨:商人である隔地者間で承諾期間を定めないで契約申込みを受けた者が相当期間内に承諾通知を発しなかったとき、申込みは、効力を失う。
商509条要旨:商人が平常取引する者から営業部類に属する契約申込みを受けたとき、遅滞なく、諾否通知を発しなければならない。通知を怠ったとき、契約申込みを承諾とみなす。
tubule:小管。細管。
flush:赤く染まる。赤くなる。紅潮。赤面。
lapse:ちょっとした誤り。経過。
包装物が容易に開披し得ない状態で委託された場合、包装物全体は受託者占有、内容物は委託者占有。
共有者の1人が単独占有している場合、共有物は横領の客体。
他者と共同占有している財物は、窃盗の客体。
二重売買の単純悪意買主は、横領不成立。
(同じ行為で)強盗成立の場合、詐欺不成立。
強姦後強盗意思を生じた場合、強姦・強盗の併合罪。
フロン:フルオロカーボンの慣用名。メタン・エタンなど炭化水素の水素を弗素(ふっそ)・塩素などハロゲンで置換した化合物の総称。
inhibit:を抑制[阻止]する。抑える。妨げる。
建造物損壊罪の客体たる建造物:家屋に類する建築物で、屋蓋を有し、墻壁or柱材で支持され、土地に定着し、少なくとも、内部に人の出入りし得べきもの。
被害者返還目的の盗品買取は、有償譲受罪不成立。
刑256条1項:盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、三年以下の懲役に処する。
不動産に抵当権を設定することは横領意思を表明する客観的処分行為。
dimer:二量体。
原形質:細胞の生きている部分を構成し、生命活動の基礎となっている物質。核と細胞質からなり、細胞膜に包まれ、全体としてコロイド状を呈する。
血漿:血液で、血球を除いた液体成分。
plasma:血漿。リンパ漿。原形質。
impair:を減じる。弱める。悪くする。害する。損なう。
progenitor:祖先。親。創始者。先駆者。原型。
deficient:欠けている。不足した。不完全な。欠陥[欠点]のある。
conventional:型にはまった。平凡な。
eccentric:常軌を逸した。一風変った。中心をはずれた。変人。奇人。
共同相続人の一部が、自己相続分を超えて占有・管理し、悪意・有過失の場合、侵害排除請求に対し、相続回復請求権消滅時効援用不可。
依頼され、登記所有名義人だった者が、所有者の所有権移転登記手続請求(の訴え)に対し、所有権を主張した場合、横領成立。
自己所有物に、根抵当権設定し、登記しないうち、他者に根抵当権設定し、登記した場合、背任成立(横領不成立)。
個人的債務弁済のため、会社名義で約束手形を振出し、交付した代取には、背任成立(横領不成立)。
membrane:薄膜。皮膜。細胞膜。浸透膜。膜組織。
文盲を利用し、書面交付を受けた場合、私文書偽造の間接正犯(詐欺不成立)。
売却依頼を受け、過少申告した場合、横領(詐欺不成立)。
fluorescent:螢光を発する。螢光性の。
GFP:green fluorescent protein。オワンクラゲの生体内にあり、発光物質イクオリンの発する青い光を受けて緑色に光る生物発光物質。下村脩により発見・抽出。
enterprise:事業。進取の気性。企業。
intuitive:直感の。直感力のある。直感的な。
hospitality:親切なもてなし。歓待。厚遇。
scaffold:足場。絞首台。断頭台。特設舞台。
Xの偏差値=50+10(X−平均)÷標準偏差。
分散:偏差の2乗を平均した値。標準偏差の2乗。
レンジ:データ範囲。データの最大値−最小値。
モード(最頻値):出現頻度が最も高いデータ。
メジアン(中央値):データを昇順(or降順)に並べたときの中央の値。偶数個の場合は中央2つの平均値。
インターフェロン(ウイルス抑制因子):ウイルス感染細胞や腫瘍細胞で作られ、増殖を抑制する特殊なたんぱく質。抗癌剤などに利用。
順列:permutation。組合せ:combination。
ブール:19世紀英国数学者。代数学で論理的推論を展開するブール代数を完成、記号論理学の基礎を築いた。
ブーリアン(ブール型・論理型):プログラミング言語などで扱われる変数や定数のデータ形式。真偽の2種類の値(真理値)をとりうる。論理和、論理積、否定などを組み合わせたブール代数に基づく論理演算を可能にする。
パック10進数:10進数1けたを4ビットで表す形式。符号は最下位4ビット。
アンパック10進数(ゾーン10進数):10進数1けたを8ビットで表す形式。上位4ビットは最下位バイトでは符号、他では文字コード種類(ゾーン部)。
BCD:Binary Code Decimal。2進化10進。10進数1けたを2進数4けたに対応させて表現。
binary:2つの。2つから成る。
decimal:小数。小数の。10進法の。
けた落ち:絶対値のほぼ等しい2つの数を計算したとき、上位けたの相殺により有効けた数が減る現象。
情報落ち:絶対値の大きな数と小さな数の加減算で発生。
丸め誤差:四捨五入、切上げ、切捨てなどで発生。
オペランド:コンピューターで、演算の対象となる数値。
会89条1項要旨:創立総会目的事項が二人以上取締役選任である場合、株主は、定款別段あるとき除き、発起人に、累積投票請求可。
建物所有登記名義人が実際には所有したことない場合、土地所有者に、建物収去・土地明渡しの義務を負わない。
建物未登記で、所有権譲渡された場合、建物収去土地明渡請求等物権的請求権を行使すべき相手は、譲受人。
民545条1項:当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害することはできない。
判例は、債権一般には、妨害排除請求を認めないが、排他性のある(対抗力を具備した)賃借権には肯定。
設立に際し、取締役・監査役は、設立手続事項につき調査するが、変態設立事項ないとき、調査報告書添付不要。
募集設立登記申請書には、株式引受申込書添付(発起設立は不要)。
登記事項につき発起人全員同意又はある発起人の一致を要するとき、設立登記申請書に同意又は一致があったことを証する書面添付。
本店につき最小行政区画までしか定款に規定してない場合、設立登記申請書に発起人本店所在場所決定書添付。
設立登記申請書には、検査役報告裁判あったとき、謄本添付。
公証人認証定款の絶対的記載事項に欠缺ある場合、欠缺補完同意書不可。
商登規61条5項要旨:設立or資本金増加・減少登記申請は、資本金額が会社法・会社計算規則の規定で計上されたことを証する書面添付。
商号変更登記ないとき、同一本店場所で同一商号を使用しようとする者は、その旨証する書面添付で抹消申請可。
契約解除の原状回復請求権は、解除で新たに発生する期限のない債務であり、消滅時効は解除時から進行。
民412条2項:債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来したことを知った時から遅滞の責任を負う。
民412条3項:債務の履行について期限を定めなかったときは、債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う。
間充織:多細胞動物の個体発生の各期にみられる、主に中胚葉から生じる組織。脊椎動物では結合組織・軟骨・血管・リンパ管などに分化。
homeo-:類似の。同種の。
異性体:分子式は同じであるが、原子の結合状態や立体配置が違うため、異なった性質を示す化合物。
嚢胚(のうはい):動物の発生で、胞胚(ほうはい)に次ぐ段階の胚。内外2層の胚葉ができ、原腸が形成。
胚葉:多細胞動物の発生過程で、嚢胚(のうはい)期以降に形成される細胞層。外胚葉・内胚葉・中胚葉。
nodal:節の。こぶの。中心点の。結節点の。
ゴルジ体:動植物の細胞の中に存在する、粒状あるいは網状の器官。細胞内の分泌物を合成したり排出物を一時的に蓄えたりする機能をもつといわれる。
deject:落胆(がっかり)する。
メンデル法則:エンドウ交配実験で発見。優劣法則、分離法則、独立法則。
優劣法則:雑種第一代では優性形質が顕在し劣性形質が潜在。
分離法則:雑種第二代では優性・劣性の形質をもつものの割合が3対1。
独立法則:異なる形質が二つ以上あってもそれぞれ独立に遺伝。
ミオシン:筋肉筋原繊維構成主要たんぱく質の一。分子が糸状につながった形で存在。分子の一部が酵素として働きATP(アデノシン三燐酸)を分解し、そのとき得られるエネルギーでアクチンと互いに滑り込んで重なり、筋収縮を生じさせる。
compatibility:矛盾のないこと。適合性。両立性。
WDM:wavelength division multiplexing。波長分割多重方式。光ファイバー利用通信技術の一。異なる波長の光信号を同時に使うことで、高速大容量データ通信を可能とする。
CSMA/CD:Carrier Sense Multiple Access/Collision Detection。
リガンド:特定の受容体に特異的に結合する物質。
regulate:を規制(規定・統制・調整・調節)する。
コルチコイド(コルチコステロイド):副腎で作られ分泌されるステロイドホルモンの総称。
骨吸収:破骨細胞により、骨組織がカルシウム源として分解吸収されること。
誘導体:主に有機化合物で、一つの化合物の分子構造の小部分が変化してできた化合物。基本構造はそのままで、一部が他の原子団と置き換わったもの。
ホルモン:生体内の内分泌腺で生成され、血液中に分泌されて運ばれ、特定の器官にのみ作用する微量の化学物質。成分はたんぱく質・ポリペプチド・フェノール誘導体・ステロイドなど。
ステロイド剤:副腎皮質が分泌する糖質コルチコイドの合成類似薬。強い抗炎症作用を有する。
ステロイド:ステロールとその類似化合物の総称。炭素の六員環が三つと五員環が一つ結合した基本構造をもつ。動植物界に広く分布し、胆汁酸・性ホルモン・副腎皮質ホルモンなどがあり、特殊な生理作用や薬理作用を示す。
テストステロン:雄性ホルモンの一。精巣から分泌されるステロイドホルモンで、第二次性徴の発現を促す。
第二次性徴:雌雄が示す身体的特徴のうち、生殖腺・生殖器を除く差異。
specific:明確な。特定の。特有の。
法定代理人の同意を得ないでした未成年者の承認は取り消しうる。
耳垢:湿型タンパク質(グリシン、機能あり)。乾型タンパク質(アルギニン、機能なし)。
synonym:同意語。同義語。類義語。
地質時代:地球に地殻が形成されてからのちの時代。先カンブリア時代・古生代・中生代・新生代。中生代は、三畳紀・ジュラ紀・白亜紀。
ローラシア大陸:古生代から中生代にかけ、北半球にあったと考えられる大陸。現在の北アメリカ・ユーラシアになったとされる。
promote:を促進する。増進する。昇進させる。
トランスポゾン:一定の構造をもったまま染色体上を自由に転移するDNA単位。
cluster:房。かたまり。群れ。
mutation:変化。変形。盛衰。浮沈。突然変異。
ヌクレオソーム:核たんぱく質の構造体。染色体の基本構成単位で、8個のヒストンからなる芯にDNAが2回巻き付いたもの。
クラスタリング:複数のコンピューターを接続し、ひとつのシステムとして機能させる技術。
エキソン(エクソン):真核生物遺伝子で、DNA塩基配列中、たんぱく質合成情報をもつ部分。配列中ではイントロンが介在して分断されるが、エキソン部分のみがつなぎ合わされて伝令RNAが完成し、たんぱく質合成の鋳型となる。
リボゾーム(リボソーム):生物体の全細胞の細胞質中にあり、たんぱく質合成の場となる小粒子。RNAとたんぱく質からなる。伝令RNAの持つ遺伝暗号を翻訳し、運搬RNAの運んでくるアミノ酸を結合させる。
contiguous:接触(隣接)している。切れ目のない。
極限(極限値):数列の項の番号を限りなく大きくするとき、または関数の変数の値をある値に近づけるか正・負の無限大にするときに、数列や関数値が限りなく近づく一定の値。
群:抽象代数学で、集合Gの元a,b等、演算方法*に関し、a*bはGに属し、結合法則が成り立ち、単位元・逆元が存在する集合。
ホモロジー(相同性):異種生物間に成り立つ形態的に等しい構造関係。鳥の翼とコウモリの翼手など。
環:数学で、任意の元の間に加法・乗法が定義され、加法に交換法則、乗法に結合法則、加法・乗法に分配法則が成り立つ集合。
正方行列:行の数と列の数が等しい行列。
位相(トポロジー):解析学で、極限や連続の概念を定義できるように、抽象空間(集合)に与えられる適当な構造(部分集合)。
数学で、二つの集合A、Bがあって、Aの各要素αにBの一つの要素βを対応させる規則fをAからBへの写像といい、f:α→βと書く。
虚血:組織や臓器への動脈血の流入が減少あるいは途絶すること。
ベクトル空間(線形空間):任意の元x、yに和x+yが定義され、任意の元xと任意の実数αに積αxが定義され、この和と積に交換・結合・分配法則などが成立する集合。
株会招集通知方法は、取会設置会社の場合or株会不出席株主が書面・電磁的方法で議決権行使できる旨を招集決定の際定めた場合、書面・電磁的方法でしなければならない。
設立の場合、定款に取締役互選代取選定の定めある場合も、設立時代取選定方法と解すること不可。
発起設立で、公証人認証定款の発行可能株式総数変更の場合、設立登記申請書に、発起人全員同意書添付。
設立時監査役就任承諾書は印証添付不要。
hyperbolic:誇張法による。おおげさな。双曲線の。
正弦定理:三角形の頂点をα・β・γ、対する辺をa・b・cとするとき、a/sinα=b/sinβ=c/sinγ=2*外接円半径
大円:球面を中心を通る平面で切ったときにできる切り口の円。
コールオプション:ある一定の期日、期間の後に、通貨・株式・商品などを、前もって定めた価格で一定量買う権利。
質量保存の法則(質量不変の法則):化学反応の前後で、物質質量の総和は変わらないという法則。
質量保存の法則:the law of conservation of mass。
ブラウン運動:気体や液体中の微粒子の不規則な運動。分子の衝突が不均一なために起こる。水中での花粉の運動から発見。
フレミング左手法則:人さし指・磁界、中指・電流、親指・電磁力。
フレミング右手法則:人さし指・磁界、親指・導線、中指・誘導電流。
モンテカルロ法:乱数を用いたシミュレーションを何度も行って、近似的な解を得る数値計算の手法。
因数定理(剰余定理):多項式f(x)においてf(a)=0ならばf(x)はx−aを因数にもつ、という定理。
stigma:汚名。恥辱。不名誉。特質。印。徴候。
関数f(x)を微分して得られる関数f′(x)を、もとの関数の導関数という。
包絡線:曲線群のすべてに接し、接点の軌跡となる曲線
自然対数:底e。常用対数:底10。二進対数:底2
occurrence:出来事。発生。
インスリン:膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞から分泌されるホルモン。ぶどう糖の筋肉内への取り込みを促進させ、血糖を減少させる。不足すると糖尿病になる。
商業登記で、未成年者登記・後見人登記は義務。
支配人選任行為の法的性質は、支配権授与と雇用契約の結合した契約であり、支配人就任承諾不要。
商登45条要旨:会社支配人選任登記申請は、選任書添付。会社支配人代理権消滅登記申請は、証する書面添付。
商号登記した者は、営業所他登記所管轄区域内移転のとき、旧所在地では営業所移転登記、新所在地では商号・営業種類・営業所・商号使用者の登記申請。
商号使用者・営業種類・営業所同一で、商号を異にする商号登記同時申請のとき、いずれの申請も却下。
商17条2項要旨:譲渡人商号使用譲受人責任は、営業譲渡後、遅滞なく、免責登記した場合、不適用。営業譲渡後、遅滞なく、譲受人及び譲渡人から第三者に通知した場合も、同様。
新株予約権譲渡制限は、非登記事項。
株式・新株予約権譲渡制限募集の場合、割当決定は、株会(or取会)決議。ただし、定款別段可。
取得条項付新株予約権取得と引換えに株式発行の場合、資本金額増加の場合あり。
取得条項付株式取得と引換えに他種類株式発行の場合、資本金額増加なし。
商号使用者が複数の場合も、商号新設登記申請可。
ネフロン(腎単位):腎小体とそれに連なる細尿管を合わせたもの。腎臓の機能および構造上の単位。
origin:起源。生れ。
ペプチド:2個以上のアミノ酸のペプチド結合(-CONH-)でできた化合物。アミノ酸の数が、2個ならジペプチド、3個ならトリペプチド、2〜10個程度ならオリゴペプチド、10〜100個と多数ならポリペプチド。
PLC:電力線通信。power line communication。
シンポジウム:聴衆の前で、特定の問題について何人かが意見を述べ、参会者と質疑応答を行う形式の討論会。
deployment:配置。展開。
digit:指。アラビア数字。
体(たい):四則演算の自由にできる代数的構造を備えた集合。
単位元(中立元):集合の演算で、集合のどんな要素に対してもa*e=e*a=aを満たす要素e。加法での0や乗法での1など。
mutant:突然変異体。突然変異の。
胚:多細胞生物の発生初期の個体。
自然数N。整数Z。有理数Q。実数R。複素数C。
自然数:natural number。実数:real number。複素数:complex number。
solitary:ひとりだけの。孤独な。
pulse:脈搏。脈打つ。
ロジスティック式:個体群生態学で、個体群成長モデルとして考案された微分方程式。カオス理論の出発点の一つ。
attract:引く。引きつける。
二項分布:結果が成功か失敗のいずれかであるn回の独立な試行を行ったときの成功数で表される離散確率分布。各試行の成功確率は一定(ベルヌーイ試行)。
漸化式:数列の項の間に成り立つ関係式。
ジェロントロジー(老人学・加齢学):医学・生物学・心理学・社会学などの面から老年期における諸問題を総合的に研究する学問。
石灰:生石灰(酸化カルシウム)or消石灰(水酸化カルシウム)。
カルノーサイクル:カルノーの考えた、熱機関の熱効率が最大になる理想サイクル。蒸気などが、高温と低温の間を等温膨張・断熱膨張・等温圧縮・断熱圧縮の4行程で循環。
熱力学の第一法則:物体に外部から加わった仕事と熱量の和は、内部エネルギーの増加に等しいという法則。熱と仕事は等価で、熱を含めてエネルギーは保存される。
熱力学の第二法則:熱は高温から低温に移動し、逆は起こらない。あるいは、孤立系エントロピーは不可逆変化で増大。
熱力学の第三法則:絶対零度ではどんな物質のエントロピーも零になる。
電位:二点間に一定の電気量を運ぶのに必要なエネルギー。電位差=電圧。
1クーロンは1アンペアの電流が1秒間流れたときに運ばれる電気量。
クラーク数:地球表面下約16キロまでの元素の存在比を重量パーセントで示したもの。
semi-:半。いくぶん。やや。2回。
condense:濃くする。濃縮する。要約する。濃くなる。
じん性:材質の粘り強さ。外力によって破壊されにくい性質。
製鉄プロセス:高炉、転炉、鋳造、圧延。高炉:酸化鉄還元。転炉:炭素等不純物除去。
serendipity:掘出し物をみつける才能。掘出し上手。
衛生管理者数:50以上1。200超2。500超3。千超4。2千超5。3千超6。
カルボニル基-CO-。カルボキシル基-CO-OH。
カルボニル化合物の例:アルデヒドR-CO-H。ケトンR-CO-R'。カルボン酸R-CO-OH。エステルR-CO-OR'。酸塩化物R-CO-Cl。
希土類(レアアース):周期表3族のスカンジウム・イットリウム・ランタノイド15元素の計17元素の総称。単体は一般に灰色or銀白色の金属で、化学的性質はよく似ている。
倍数接頭辞:モノ、ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ、ノナ、デカ。
官能基:有機化合物を、同族と特徴づける原子団。分子内の反応性に富む基をさすこともある。
ペプチド結合:アミノ基-NH2と、カルボキシル基-COOHから、水1分子が取れてできる-CONH-結合。
インテグラーゼ:HIVなどレトロウイルスが逆転写酵素で生成したウイルスDNAを宿主細胞DNAに組み込む酵素。
retro-:遡って。再びもとへ。後方へ。逆に。
deficiency:不足。不足分。不足量。欠乏。欠陥。
department:部門。部。課。
高脂血症:血液中の総コレステロール、中性脂肪、LHDコレステロール(悪玉)の値が基準値より高く、HDLコレステロール(善玉)の値が基準値より低いなど、脂質の値に異常がある状態の総称。
isolation:孤立。分離。隔離。絶縁。単離。
stimulate:刺激する。元気づける。
substance:物質。実質。内容。要旨。
sacrifice:いけにえ。犠牲。いけにえとしてささげる。
不飽和結合(多重結合):原子間の二重結合および三重結合のこと。
不飽和脂肪酸:炭化水素基の中に不飽和結合をもつ脂肪酸。アクリル酸・オレイン酸・リノール酸・リノレン酸など。
炭化水素(ハイドロカーボン、HC):炭素・水素だけからなる有機化合物の総称。鎖状・環状で大別され、さらに鎖式はメタン系・エチレン系・アセチレン系、環式は脂環式・芳香族に分類。
シス(cis):こちら側、の意。化学で、化合物中の原子や原子団などが同じ側に位置すること。
relief:除去。安堵。安堵感。救済。ほっとさせるもの。
harsh:厳しい。不快な。ざらざらした。
ドップラー効果:波源と観測者とが互いに近づくときは波長が縮み、互いに遠ざかるときは波長が伸びて観測される現象。
超流動:液体ヘリウムが、絶対零度に近い極低温のもとで、粘性を失って毛細管中を抵抗なく流れる特異な現象。容器の壁面をつたって外へ溢れ出たり、原子一個が通れる程度の隙間に浸透したりする。
電子工学(エレクトロニクス):電子伝導、およびその現象を応用する装置・技術についての学問。
常磁性:物質を磁界内に置くと、磁界と同じ方向に磁化され、磁界を除くと磁気が消える性質。
n-型半導体:ドナー不純物添加。p-型半導体:アクセプター不純物添加。
励起:量子力学で、原子や分子が外からエネルギーを与えられ、もとのエネルギーの低い安定した状態からエネルギーの高い状態へと移ること。
回折:波が障害物に遮られたとき、その物陰の部分にも波がまわりこんで伝播する現象。
定常波:一定の位置で振動するだけで進んでいるように見えない波。進行波とその反射波とが重なり合ったときなどにできる。
ファンデルワールス力:電荷を持たない中性の原子、分子間などで主となって働く凝集力の総称。ポテンシャルエネルギーは距離の6乗に反比例。力の到達距離は短く且つ非常に弱い。
準位(エネルギー準位):量子力学用語で、あるエネルギーをもつ量子状態。
research:研究。調査。研究(調査)する。
curiosity:好奇心。珍奇な物。骨董品。
emergence:出現、脱出。
1モル:12グラムの炭素12の原子数と等しい数の粒子orその物質量。6強×10^23個(アボガドロ数)。
trench:溝。堀。塹壕。溝(堀・塹壕)を掘る。
電磁波:電界と磁界との変化が波動として空間を伝わっていくもの。波長の長いほうから、電波・赤外線・可視光線・紫外線・X線・γ(ガンマ)線。
光子(フォトン):電磁波として知られる光を、量子論の立場からとらえた場合の粒子で、質量零、スピン整数の素粒子。
1642年:ガリレオ没、ニュートン生誕。1879年:マクスウェル没、アインシュタイン生誕。
極性:生物体の細胞・組織が、ある軸に沿って、形態的・生理的な差異を示すこと。電荷の分布が正・負それぞれに偏ること。
フックの法則:弾性体において、応力が一定の値を超えない間は、ひずみは応力に比例するという法則。
多様体:局所的にユークリッド空間とみなせる集合。
磁石でパチンコ玉を誘導し、穴に入れ当たり玉を取得した場合、窃盗成立。
刑20条要旨:拘留・科料のみに当たる罪では、特別規定なければ、没収不可。ただし、犯罪組成物は、この限りでない。
刑135条要旨:信書開封・秘密漏示は親告罪。
刑34条の2・1項要旨:刑執行を終わり又は執行免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで、10年(禁錮以上)or5年(罰金以下)経過で、刑言渡しは、効力を失う。
拘留・科料は、執行猶予不可。
evacuation:避難。撤退。からにすること。排泄。排泄物。
dimension:寸法。面積。次元。
正多面体は、正4・6・8・12・20面体の5種類。正12面体は、5角面。
オイラーの多面体定理:凸多面体で、頂点数+面数-辺数=2。
ニュートンは、著書プリンピキアで、万有引力の法則、運動の第1・2・3法則(慣性・運動方程式・作用反作用)のもと、ケプラー法則を説明。
intermission:休止。合間。中断。休憩。中休み。
訴えの取下げ・却下・棄却の場合、時効中断効は生じない。
フラクタル:部分と全体とが同じ形となる自己相似性を示す図形。
perception:知覚。理解。
標準偏差:資料の散らばりの度合いを示す数値。各資料の値と平均値との差、すなわち偏差の2乗を平均し、その正の平方根をいう。変動に富む現象について、変動の度合いを知るために用いる。
正規分布(ガウス分布):数学で、統計資料をいくつかの階級に分けたとき、その平均値の度数を中心に、正負の値の度数が同程度に広がる分布。
デルファイ法:技術予測などに用いられる技法。多数の専門家や個人にアンケート調査を行い、その結果を回答者にフィードバックして、さらに予測を繰り返し、予測の正確度を上げながら、全体の答えや意見を絞っていく。
軸索:ニューロンの構成要素で、神経細胞から出ている突起のうち、最も長い突起。
シナプス:ニューロン間の接合部。
フェルマの最終定理(大定理):nが3以上の自然数のとき、X^n+Y^n=Z^nを満たす自然数X, Y, Zは存在しない。
2以外の素数が2乗数2つの和になる必要十分条件:4で割ると余りが1。
フェルマーの小定理:整数aが素数pの倍数でない場合、aの(p-1)乗をpで割った余りは1。RSA暗号の基礎。
epoch:新時代。時代。記念すべき日時。
exclusive:排他的な。独占的な。
mutually:相互に。互いに。双方で。
pigment:顔料。絵の具。色素。を着色(彩色)する。
被告が所有権主張し、原告の登記請求棄却のとき、被告主張は裁判上請求に準じ、原告取得時効中断。
invite:招く。招待する。求める。勧める。
clumsy:不器用な。不細工な。できの悪い。気のきかない。
民705条:債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知っていたときは、その給付したものの返還を請求することができない。
conversion:転換。改宗。
葉緑体:光合成植物の細胞内の細胞小器官。一般に楕円形。二重膜に包まれ、葉緑素などの色素を含むグラナ(明反応)と、その間を埋めるストロマ(暗反応)から構成。独自DNAをもつ。
原核生物(バクテリア):核膜がなく、DNA分子がほとんど裸のまま細胞のほぼ中心部にあり、構造的には細胞質(細胞で核を除いた部分)から区別できない生物。
agitation:動揺。興奮。不安。扇動。論議。
核酸の塩基性成分:アデニン・グアニン、シトシン・チミン・ウラシル。
核酸(nucleic acid):生物の細胞核中に多く含まれる、塩基・糖・燐酸からなる高分子物質。デオキシリボ核酸(DNA)とリボ核酸(RNA)に大別される。
プラスミド:細胞内にあり、核や染色体とは独立して存在する遺伝子。
手形用紙を横領し、手形を偽造した場合、横領罪と有価証券偽造罪の併合罪。
労契16条:解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
解雇権濫用法理:解雇の必要性、解雇回避努力、被解雇者の公平な選定、組合等との協議。
regard:みなす。見る。評価する。注意を払う。尊敬。配慮。
addition:追加。足し算。追加分。
衛生管理者、作業主任者、就業制限業務の免許は、取消から1年は受けること不可。
大規模建設は、仕事開始30日前までに厚労大臣届出、一定建設は仕事開始14日前までに労基署長に届出。
disposable:処分できる。使い捨て用品。
同一意思の下に行われた数個のわいせつ物販売は、包括一罪。
監禁と恐喝は併合罪。
窃盗教唆と盗品有償譲受は併合罪。
刑56条1項:懲役に処せられた者がその執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から五年以内に更に罪を犯した場合において、その者を有期懲役に処するときは、再犯とする。
累犯加重は必要的。
没収可:組成物、供用物、取得物、報酬、対価。
刑18条5項要旨:罰金は裁判確定後三十日内、科料は裁判確定後十日内は、本人承諾なければ(労役場)留置執行不可。
少54条:少年に対しては、労役場留置の言渡をしない。
代取選定取会録押印印鑑の印証は有効期間なし。
fragile:壊れ(割れ)やすい。もろい。はかない。
実定法:慣習や立法のような人間の行為によってつくりだされ、一定の時代と社会において実効性をもっている法。制定法・慣習法・判例法など。
法人債務者に破産手続開始決定があったとき、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、破産手続開始登記を本店所在地管轄登記所に嘱託。
settlement:入植地。解決。社会福祉事業団。
advocacy:弁護。支持。擁護。
contraction:短縮。収縮。不況。
同位体(同位元素・アイソトープ):原子番号が等しく、質量数が異なる原子。陽子数が同じで、中性子数が異なる。周期表では同じ位置を占める。
proton:陽子。neutron:中性子。electron:電子。
解任取締役につき、辞任で退任登記された場合でも、登記抹消不可。
組織変更による株式会社設立登記の登録免許税は、資本金額が課税標準(原則千分の1.5、超過部分千分の7)。
存続期間満了会社の代取は、印証交付不可。
退任登記未了代取は、印証交付可。
登記申請は常務であり、職務代行者は登記申請可(印証交付可)。
職務執行停止代取は、登記申請で会社を代表できず、印証交付不可。
破産手続開始決定を受けた株式会社の取締役は当然その地位を失う。
ポリ:化学でポリマー(重合体)を示す接頭語。
material:材料。物質の。物質上の。物質的な。
matter:物質。事柄。事態。困難。内容。重要である。
幾何学:図形や空間の性質を研究する数学の一部門。
refined:精製された。上品な。
ウエハー:半導体の薄片でできている、集積回路をつくるための基板。
resist:抵抗する。反抗する。我慢する。耐える。
登記官の処分に対する審査請求は、期間制限ない。
登記したことに対する審査請求を理由あると認めるとき、職権抹消。
本店他管轄移転登記が新所在地で却下の場合、審査請求は、新所在地(旧所在地経由不要)。
modify:修正する。緩和する。
同一申請書で2以上申請した場合、一部のみ取下げ可。同時申請すべき場合、不可。
登記申請代理人の申請取下げは、原則取下げ代理権限書添付。欠缺補正の場合、代理権限書添付不要。
清算人登記は、解散登記と同時申請不要。
添付書面情報の電子署名の検証で改ざんが検知された場合、オンライン登記申請は、申請書に必要な書面を添付しないときに該当。
六箇月内(非公開会社一年内)に訴えでのみ無効主張可:株式発行。自己株式処分。新株予約権発行。
六箇月内に訴えでのみ無効主張可:資本減少。組織変更。合併。分割。株式交換・移転。
持分会社種類変更は、訴えでのみ無効主張できる事項ではない。
スラグ:金属の製錬に際して、溶融した金属から分離して浮かぶかす。
アモルファス:原子や分子が不規則に密集している状態。また、その物質。ガラス・ゴムなど。
ローレンツ力:磁場の中を運動する荷電粒子に作用する力。速度ベクトルに垂直に作用し、粒子の電荷・速度・磁束密度の積で表される。
株会決議不存在は、何人でも、いついかなる方法でも主張可。
商登132条2項:更正の申請書には、錯誤又は遺漏があることを証する書面を添付しなければならない。ただし、氏、名又は住所の更正については、この限りでない。
他人と同一商号・本店所在場所の商号変更登記申請は却下事由に該当するが、登記官が看過して登記した場合、抹消事由に該当しない。
商登規49条1項:登記の申請人は、申請書に添付した書類の還付を請求することができる。
印鑑提出時の市区町村長作成印証も、原本還付請求可。
印鑑提出者の印鑑廃止で押印・印鑑カード提示のいずれもできないとき、市区町村登録印鑑を押印し、3か月内市区町村長作成証明書添付で、印鑑廃止届出可。
会社支配人印鑑提出の場合、代表者保証書を添付して、支配人自身が提出。
代取数人の場合、それぞれ印鑑提出可(同一印鑑不可)。
印鑑提出者は、印鑑届出事項ほか、一定事項記載し、押印書面で印鑑廃止届出可。この場合、印鑑カード提示で押印不要。
クーロン力:二つの荷電粒子間にはたらく力。引力or斥力。
involuntary:無意識の。不本意の。気が進まない。
conductance:電気伝導力。電気抵抗の逆数。
1カロリー:水1グラムを1気圧下で1度上げる熱量。4ジュール強。
1ワット:1ジュール秒。1ボルト電位差で1アンペア秒。
周期表11〜20:「Na」「Mg」「Al」「Si」「P」「S」「Cl」「Ar」「K」「Ca」。
アルカリ金属:(水素除く)周期表1族。「Li」「Na」「K」「Rb」「Cs」「Fr」。
アルカリ土類金属:周期表2族。「Be」「Mg」「Ca」「Sr」「Ba」「Ra」。
ハロゲン(造塩元素):周期表17族。非金属元素で、金属と塩を作る。「F」「Cl」「Br」「I」「At」
希ガス:周期表18族。「He」「Ne」「Ar」「Kr」「Xe」「Rn」
1ニュートン:1キログラムの質量の物体に働いて、毎秒毎秒1メートルの加速度を生じさせる力。
1ジュール:1ニュートン・メートル。1ワット秒。地球上で約102グラムの物体を1メートル持ち上げる仕事に相当。
1パスカル:1平方メートル当たり1ニュートンの力が作用するときの圧力。
超伝導:絶対零度近くまで冷やしていくと、ある温度(臨界温度)で電気抵抗が急に零になる現象。
質権は、被担保債権と別個に時効消滅しない。
法定追認事由の履行は、履行の受領を含む。
無権代理人を本人と共に共同相続した後、本人を相続した場合、追認拒絶不可。
他の共同相続人全員の追認がない限り、無権代理行為は、無権代理人の相続分に相当する部分においても、当然に有効となるものではない。
斥力:二つの物体間で互いにしりぞけ合うように働く力。反発力。
メタ文字:.(改行除く任意の一文字)。*(0回以上繰り返し)。+(1回以上繰り返し)。?(0回または1回繰り返し)。^(先頭)。$(末尾)。|(選択)。
distress:悩み。苦痛。難儀。悩ませる。
farewell:さらば。別れ。
stray:道に迷う。はぐれる。道に迷った。
南北朝:北は、北魏、西魏と東魏、北周と北斉。南は、宋、斉、梁、陳。
encapsulate:カプセルに包む。要約する。
idiom:慣用語句。熟語。
regular:いつもの。規則正しい。一定の。
regulation:規制。調整。規則。
有効期限を過ぎた保険料領収証は、直ちに、少額短期保険業者に返却。
犯罪収益移転防止法で本人確認必要:生命保険契約締結。200万円超の現金(小切手)取引。本人特定事項の真偽に疑いある顧客との取引。
水平分業:企業が製品の開発・製造の各段階で外部に発注して製品化すること。
垂直統合:企業が開発・生産・販売を自社で一手に行うこと。
少額短期保険不可:個人年金、貯蓄、積立型、変額、再保険、外貨建て。
少額短期保険の期間制限(上限):損害2年、生命・傷害疾病1年。
少額短期保険の金額制限(上限):損害保険と複数保険引受総額1000万、傷害死亡と特定重度障害600万、死亡と重度障害300万、医療80万。
保険の原理・原則:収支相等の原則、公平の原則、大数の法則。
distribute:分配する。散布する。分布する。
peer:じっと見る。貴族。同等の人。同僚。仲間。
appliance:器具。道具。設備。部品。
CDN:Contents Delivery Network。
ロードバランサー:複数のサーバーに対してIPリクエストを振り分けることで負荷分散を実現する装置の総称。
application:申し込みをすること。申し込み。応用すること。
株会録は、原則議長・出席取締役の署名・記名押印不要。
行政区画等変更に伴い地番変更のとき、その旨の変更登記申請。
外国会社登記で、全営業所他管轄移転のとき、新所在地登記は、旧所在地経由で、同時申請。
melt:溶ける。次第になくなる。溶かす。
商登規58条要旨:会社支配人を置いた本店・支店の移転・変更・廃止のとき、本店・支店の移転・変更・廃止登記と支配人を置いた営業所の移転・変更・廃止登記は、同時申請。
追認拒絶後、本人を相続した無権代理人は追認拒絶の効果を主張可。
alliance:同盟。協調。提携。類似。関連。
dense:密集した。濃い。
他人物売買の場合、担保責任・債務不履行責任競合(双方主張可)。
犯人が他人を教唆して自己をかくまわせる場合、犯人蔵匿・隠避罪の教唆犯が成立。
刑64条:拘留又は科料のみに処すべき罪の教唆者及び従犯は、特別の規定がなければ、罰しない。
刑65条:犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する。
賭博常習者の賭博行為を非常習者が幇助した場合、65条2項を適用し単純賭博罪の幇助犯とするのが判例。
刑訴253条:時効は、犯罪行為が終つた時から進行する。共犯の場合には、最終の行為が終つた時から、すべての共犯に対して時効の期間を起算する。
従犯の公訴時効は正犯の行為終了時から進行
予備罪に中止犯規定は準用されない。
probe:調べるための用具。調査。調べる。探る。
rhapsody:叙事詩。熱狂的文章。狂想曲。有頂天。夢中。
proactive:積極的に促すような。
ad hoc:特別の。特にそのための。その場限りの。
implicit:絶対的な。信じて疑わない。暗黙の。それとなしの。暗に含まれた。
explicit:明白な。明確な。明示的な。公然の。ずばりの。
ingress:進入。入場券。入場の自由。入口。入る手段。
correspond:一致する。調和する。相当する。文通する。
correspondence:一致すること。相当すること。文通。
correspondent:文通する人。通信員。
operation:作用。運転。実施。影響。作業。軍事行動。
支店所在地登記申請書の支店記載は、管轄区域内に支店数個でも1つ記載でOK。
申請書が2枚以上のとき、申請人or代表者・代理人は、各用紙のつづり目に契印(申請人or代表者・代理人が2人以上のとき、1人でOK)。
錯誤無効は表意者が無効を主張しない限り、意思表示に瑕疵がないと扱われる。
主たる事務所所在地管轄法務局長は、懲戒処分として、司法書士法人解散を命ずる処分可。
prefix:接頭辞。敬称。市内局番。
民101条2項要旨:特定法律行為委託の場合、代理人が本人指図で行為したとき、本人は、自ら知っていた事情で代理人不知主張不可。本人が過失で知らなかった事情も、同様。
錯誤無効は表意者からのみ主張可(取消的無効)。
手17条:為替手形ニ依リ請求ヲ受ケタル者ハ振出人其ノ他所持人ノ前者ニ対スル人的関係ニ基ク抗弁ヲ以テ所持人ニ対抗スルコトヲ得ズ但シ所持人ガ其ノ債務者ヲ害スルコトヲ知リテ手形ヲ取得シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
一般法人78条の法人不法行為規定は、法人代表者が職務を行うにつき他人に加えた不法行為に適用され、代表機関選任任意代理人の不法行為には不適用。
一般法人57条4項要旨:社員・債権者は、一般社団法人の業務時間内は、いつでも、社員総会議事録閲覧・謄写請求可。
一般法人84条1項要旨:理事は、競業取引・利益相反取引の場合、社員総会で、取引につき重要な事実を開示し、承認を受けなければならない。
一般社団法人の理事は1名も可。
理事の行為で法人が不法行為責任を負う場合、行為をした理事も一般規定で個人責任を負う。
不正株式取得・違法配当は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金、又は併科。
株主に剰余金配当・残余財産分配のいずれの権利も与えない定款不可。
発行する全部の株式を取得条項付株式とした場合の取得対価は、株式以外の財産に限られる。
規則19条:司法書士は、二以上の事務所を設けることができない。
司法書士が、業務禁止の懲戒処分を受けた場合、処分日から3年間は、司法書士資格なし。
不動産表示登記のうち、表題部記録所有者表示変更・更正登記、共有持分更正登記などは、司法書士も申請可。
司法書士は業務停止処分を受けたとき、停止期間中、事務所に司法書士事務所である旨の表示or類する表示不可。
株券不発行株式で、株主請求で株券発行のとき、発行費用は、会社負担。
株券記載事項:商号。株式数。株券番号。譲渡制限のときは、その旨。種類株発行会社は、種類・内容。
株券は、株式発行・併合・分割後でなければ、発行不可(事前発行株券は無効)。
株式発行で、設立時・成立後共に、出資履行期日・期間までに払込みがない場合、出資履行で株主となる権利を当然失う。
現物出資する募集株式引受人は、払込期日or払込期間内に、募集株式払込金額全額相当の現物出資財産を、対抗要件具備を含めて給付。
募集株式発行の際の現物出資も、原則検査役調査必要。
司法書士は、補助者を置いたとき、遅滞なく、その旨を所属司法書士会に届出。補助者を置かなくなったときも、同様。
一般社団法人では、社員に剰余金・残余財産分配を受ける権利を与える旨の定款の定めは、効力を有しない。
権利能力なき社団が不動産を占有し、法人格取得後も占有継続した場合、法人格取得日を起算点として選択可(選択主張可)。
司法書士法人は、成立時に、当然、主たる事務所所在地管轄法務局管轄区域内司法書士会会員となる。
日本司法書士会連合会に司法書士名簿への登録申請する者は、申請と同時に申請を経由すべき司法書士会に入会する手続をとらなければならない。
会211条2項要旨:募集株式引受人は、株主となった日から一年経過後or権利行使後は、錯誤無効、詐欺・強迫取消し不可。
株主割当で、単元未満株主を除く定款可。
株主割当で、一株に満たない端数があるとき、切り捨て。
株主に株式割当権を与える場合、募集事項のほか、その旨・申込期日を定め、申込期日2週間前までに、募集事項・割当株式数・申込期日を通知。
単元株式数設定は、必ず定款。
会215条4項要旨:非公開株券発行会社は、株主から請求あるまで、株券不発行可。
会189条3項:株券発行会社は、単元未満株式に係る株券を発行しないことができる旨を定款で定めることができる。
単元未満株主の定款閲覧制限不可。
種類株発行会社が株式分割する場合、株式種類ごとに分割割合を異なるものとすること可。
株式償却・株式無償割当は、原則取会決議。
司11条:日本司法書士会連合会は、登録申請を受けた場合、登録したときはその旨、登録拒否したときはその旨・理由を申請者に書面通知。
所属司法書士会変更登録申請書には、司法書士資格を証する書面添付不要。
懲戒処分で、公認会計士登録抹消、or土地家屋調査士、弁理士、税理士、行政書士の業務禁止され、処分日から三年未経過の者は、司法書士資格なし。
会137条1項要旨:譲渡制限株式取得者は、会社に、承認か否かの決定請求可。
設立会社が種類株発行会社で、種類株譲渡制限定款変更の場合、種類創立総会で反対した種類株主は、決議後2週間以内に限り、引受意思表示取消可。
指定買取人が株主に一部買取通知した場合、一部につき売買成立。
会社承認なしの譲渡制限株式譲渡は、会社には効力を生じないが、譲渡当事者間有効。
会125条2項要旨:株主・債権者は、営業時間内、いつでも、株主名簿閲覧・謄写請求可。この場合、理由明示。
定款別段除き、株会(or取会)決議で、取得する取得条項付株式を決定。
会社は、取得条項付株式取得の場合、一部取得でき、特定株主だけから取得可。
会108条2項要旨:種類株式発行の場合、一定事項・発行可能種類株式総数を定款で定める。
常時50人以上労働者使用事業者は、一般定期健康診断、特定業務従事者健康診断、歯科医師定期健康診断を行ったとき、遅滞なく、定期健康診断結果報告書を所轄労基署長に提出(海外派遣労働者除く)。
安衛67条1項要旨:県労働局長は、重度健康障害のおそれある政令業務の従事者のうち、厚労省令要件該当者に対し、離職の際又は離職後、健康管理手帳交付。ただし、現に健康管理手帳を所持している者除く。
保険金騙取目的自動車衝突で傷害の場合、被害者承諾の違法阻却なし(傷害罪成立)。
同意は実行行為時に存在することを要し、事後同意は、違法性を阻却しない。
仮執行およびその免脱の担保供託する場合、担保を命じた裁判所所在地管轄地裁管轄内のいずれかの供託所に供託。
会社が株主権利行使供与利益返還訴訟を提起しない場合、株主は、会社のため、供与利益返還訴訟提起可。
役員職務執行で、不正・違反の重大事実でも、株会で解任否決等のとき、6箇月3%以上株主は、株会日から30日内に、訴えで解任請求可。
印鑑を登記所に提出できる者以外の者が供託物取戻請求する場合、官庁・公署交付の供託原因消滅証明書添付のとき、印証添付不要。
訴訟費用担保供託は、発令裁判所所在地管轄地裁の管轄区域内供託所にする。
担保(保証)供託では、元金だけ担保目的(供託金利息に担保及ばず)。
民保で担保を立てる場合、発令裁判所or保全執行裁判所の所在地管轄地裁の管轄区域内供託所が管轄。
民495条3項要旨:弁済供託・準弁済供託した者は、遅滞なく、債権者に供託通知。
規16条1項要旨:供託者が被供託者に供託通知しなければならない場合、供託者は、供託官に、供託通知書発送請求可。この場合、その旨を供託書に記載。
執行供託の供託書被供託者欄記載:差押競合不要、一部差押全額供託必要。
債権者弁済不受領意思明確の場合、債務者は、口頭提供なくても債務不履行責任を免れる。
弁済準備できない経済状態のため、口頭提供できない債務者は、債権者弁済不受領意思明確でも、弁済提供ない限り、債務不履行責任を免れない。
供1条要旨:法令ニ依リテ供託スル金銭・有価証券ハ法務局・地方法務局・支局・法務大臣指定出張所カ供託所トシテ保管
供5条1項:法務大臣ハ法令ノ規定ニ依リテ供託スル金銭又ハ有価証券ニ非サル物品ヲ保管スヘキ倉庫営業者又ハ銀行ヲ指定スルコトヲ得
規20条の2・1項要旨:供託官は、金融機関に預金口座あるとき、申出により、預金口座に供託金振込みを受けること可。
振替国債は、担保(保証)供託と選挙供託に限り、供託物となる。
公開会社株主の株会招集請求権は、100分の3以上、6か月保有要件あり。
株主の会計帳簿閲覧請求権は、100分の3以上、保有期間要件なし。
公開会社株主の取締役責任追及の訴え提起は、6か月保有要件あり。
株式共有者が、権利行使者を定めない場合、剰余金配当財産を共有者のいずれかに交付不可。
弁護士が、受任事件調査過程で知った第三者の秘密を同人の承諾のもと漏らした場合、依頼人の承諾ないときも、秘密漏示罪不成立。
データリンク層の副層:MAC(Media Access Control)とLLC(Logical Link Control)。
交通事故の加害者が、損害賠償として任意算定額を弁済供託する場合、不法行為時から提供時までの遅延損害金と併せて提供必要。
給与債権・銀行預金等、取りに行けば弁済を受けられることが社会的に確立・慣行化している取立債務は、口頭の提供を要せず、支払準備だけで、遅滞責任を免れる。
供託規則25条1項要旨:取戻しする者は、供託物払渡請求書に取戻権を証する書面添付。ただし、副本ファイルにより、明らかである場合除く。
弁済供託の供託不受諾で、取戻請求のとき、取戻権を証する書面添付不要。
錯誤取戻の場合、供託物払渡請求書に錯誤を証する書面添付。
供託物払渡請求書添付の利害関係人承諾書に係る印証は、承諾書作成前3ヶ月以降に限る。
供託物が振替国債の場合、供託物払渡請求書2通提出。
改正で、払渡請求に、供託書正本・供託通知書添付不要。
供託金のうち仮差押えの及んでない部分は、仮差押債務者が供託受諾するまで、第三債務者は、供託不受諾を理由として取戻請求可。
債権者不確知供託の還付請求権を証する確定判決謄本は、判決理由中の確認で足りる。
改正で、供託書正本+供託通知書添付還付請求でも、印証添付必要。
会32条1項要旨:発起人は、定款事項を除き、「発起人割当株式数、その引換え金銭額、資本金・資本準備金」決定は、全員同意。
会98条要旨:募集設立の場合、発行可能株式総数を定款で定めていないとき、株式会社成立時までに、創立総会決議で、定款変更して定める。
awe:畏れ、畏敬、畏敬の念を起させる。
発起人は、一般募集に応じて設立時募集株式の引受人となること可。
裁判上の保証供託で、被供託者が直接取立てで担保権実行の場合、還付請求権証書として、損害賠償請求権存在確定判決・確定仮執行宣言付支払督促、公正証書等or供託者作成債務承認書を添付。
throughput:情報処理量。
threshold:敷居。鴨居。戸口、玄関口。出発点。とっかかり。初めての。予備的な。
congestion:密集。過剰。混雑。充血。
宅39条1項要旨:宅建業者は、みずから売主となる宅地建物売買契約締結に際し、代金額の十分の二をこえる手附受領不可。
宅建業者自ら売主完成物件の場合、手付保全措置必要。例外:買主所有権登記or1割以下かつ政令額以下。
株式会社設立で現物出資できるのは、発起人のみ。
会102条4項要旨:設立時募集株式引受人は、株式会社成立後or創立総会議決権行使後は、株式引受けの錯誤無効、詐欺・強迫取消不可。
破産管財人供託の場合、裁判所書記官作成選任証明書添付。
登記なし法人が供託のとき、関係官庁作成代表者資格証明書添付。
委任代理人で払渡請求の場合、委任状印鑑の本人印証を提出させるため、原則代理人自身の本人確認不要。
供託官審査権限は、形式的審査にとどまるが、手続的要件に限られず、提出供託書・添付書類で判断しうる限り、実体的要件に及ぶ。
行政訴訟対象処分:公権力主体たる国等が行う行為のうち、直接国民の権利義務の形成or範囲確定が法律上認められているもの。
破産管財人、相続財産管理人、遺言執行者等は、自己が供託者。
営業保証供託は、第三者供託不可。
裁判上の保証供託は、第三者供託可。
宅建業者は、工事完了前売買で自ら売主なら、保全措置後でなければ、手付金等受領不可。例外:買主所有権登記or5%以下かつ千万以下。
宅40条1項要旨:宅建業者は、自ら売主の宅地・建物売買契約で、瑕疵担保責任に関し、期間が引渡し日から二年以上となる特約を除き、民法より買主に不利な特約不可。
宅建業者の相手方が自宅・勤務場所で売買契約の説明を受ける旨を申し出た場合、その場所は事務所等該当(そこで買受申込ならクーリング・オフ不可)。
宅37条の2・2項要旨:申込みの撤回等(クーリング・オフ)は、申込者等が書面を発した時、効力を生ずる。
クーリング・オフ:売主宅建業者はできる旨・方法を書面で告げ、買主非業者もする旨を書面連絡。
syndrome:症候群。一群の関連のある物。型。
kernel:実。核心。要点。
抵当権設定登記を買主に告げず、不動産を売った場合、詐欺罪成立。
国外で日本国民に行った強姦・殺人・強盗等重大犯罪には、日本国民以外にも、日本国刑法適用。
構成要件該当事実の一部が国内に存在する以上、犯罪は国内。
公務員でない者は、公務員国外犯規定適用の公務員犯罪に国外で加功した場合、共犯責任を負わない。
民1033条:贈与は、遺贈を減殺した後でなければ、減殺することができない。
供託事項証明申請書には、証明請求事項記載書面を証明請求数に応じて添付。
供託事項証明申請書記載事項:証明申請目的、証明申請事項、申請年月日、申請人等住所・氏名、供託所表示。
供5条1項:法務大臣ハ法令ノ規定ニ依リテ供託スル金銭又ハ有価証券ニ非サル物品ヲ保管スヘキ倉庫営業者又ハ銀行ヲ指定スルコトヲ得。
民495条2項:供託所について法令に特別の定めがない場合には、裁判所は、弁済者の請求により、供託所の指定及び供託物の保管者の選任をしなければならない。
重曹:重炭酸曹達(ソーダ)の略。炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)。
催告:特定遺贈○、包括遺贈×。
包括受遺者の遺贈放棄は、家裁に申述。
民1019条1項:遺言執行者がその任務を怠ったときその他正当な事由があるときは、利害関係人は、その解任を家庭裁判所に請求することができる。
民966条要旨:被後見人が、後見計算終了前、後見人・その配偶者・直系卑属の利益となる遺言をしたとき、遺言無効。但し、直系血族、配偶者、兄弟姉妹が後見人の場合不適用。
民983条要旨:特別方式遺言は、遺言者が普通方式遺言できる時から六箇月間生存するとき、効力を生じない。
夫婦で遺言書を合綴・契印しているが、容易に切り離せる場合、共に有効。
未成年者・推定相続人・受遺者等は遺言の証人・立会人不可。
民919条3項:相続承認・放棄の取消権は、追認できる時から六箇月間行使しないとき、時効消滅。相続承認・放棄から十年経過も同様。
有効に限定承認・放棄した後は、単純承認不適用。
特定遺産を特定相続人に相続させる遺言は、特段事情ない限り、遺産分割方法を定めた遺言であり、異なる遺産分割不可。
遺産分割方法指定委託は、共同相続人以外(共同相続人への委託は無効)。
遺贈に優先して寄与分取得不可。
民894条1項:被相続人は、いつでも、推定相続人の廃除の取消しを家庭裁判所に請求することができる。
民保62条1項要旨:占有移転禁止仮処分命令執行のとき、債権者は、本案債務名義で、悪意者・善意承継者に対し、係争物引渡し・明渡しの強制執行可。
民保62条2項:占有移転禁止の仮処分命令の執行後に当該係争物を占有した者は、その執行がされたことを知って占有したものと推定する。
民保12条1項:保全命令事件は、本案の管轄裁判所又は仮に差し押さえるべき物若しくは係争物の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する。
兄弟姉妹が被代襲者の場合、再代襲相続なし。
一方意思なき夫婦共同縁組も、単独親子関係成立意思あり、配偶者利益害せず、家庭平和乱さないなど特段事情あれば、縁組意思欠く当事者間のみ無効。
民860条要旨:利益相反の特別代理人選任請求規定は、後見人に準用。ただし、後見監督人ある場合除く。
agenda:協議事項。議事。
民839条1項:未成年者に対して最後に親権を行う者は、遺言で、未成年後見人を指定することができる。ただし、管理権を有しない者は、この限りでない。
居住不動産処分で未成年後見人は家裁許可不要。
民827条:親権を行う者は、自己のためにするのと同一の注意をもって、その管理権を行わなければならない。
民818条3項:親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行う。
養子と養方傍系血族は婚姻OK。
民795条:配偶者のある者が未成年者を養子とするには、配偶者とともにしなければならない。ただし、配偶者の嫡出である子を養子とする場合又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、この限りでない。
jest:冗談。しゃれ。
insolent:横柄な。傲慢な。生意気な。横柄(傲慢・生意気)な人。
reduce:減少させる。変える。減少する。
リテラル:コンピューターのプログラムの中で使用される数値や文字,文字列などの定数のこと。書かれたままの値で用いられる。
sustain:支える。耐える。維持する。
agitate:動かす。かきまわす。かき乱す。扇動する。
affect:影響する。感動する。ふりをする。
所有権移転登記請求権保全の処分禁止仮処分登記後、第三者へ所有権移転登記された場合、債権者は本案債務名義で所有権移転登記申請する際、単独で第三者登記抹消申請可。
占有移転禁止仮処分命令執行のとき、債権者は、本案債務名義で、仮処分命令執行後の善意占有承継者に、係争物引渡し・明渡し強制執行可。
仮差押命令・仮処分命令は、金銭債権が条件付又は期限付である場合も、発すること可。
差押えは、債務者が債務名義表示債権弁済を証明しても、執行裁判所は取消不可。
承継執行文規定は、保全執行に準用。
強制執行は、債務名義又は確定により債務名義となるべき裁判の正本又は謄本が、あらかじめ、又は同時に、債務者に送達されたときに限り、開始することができる。
民保50条1項要旨:債権仮差押え執行は、保全執行裁判所が第三債務者に債務者への弁済禁止命令を発する方法で行う。
不動産仮差押執行は、登記or強制管理。
民保43条1項:保全執行は、保全命令の正本に基づいて実施する。ただし、保全命令に表示された当事者以外の者に対し、又はその者のためにする保全執行は、執行文の付された保全命令の正本に基づいて実施する。
民保28条要旨:裁判所は、保全異議事件につき著しい遅滞を避け、又は当事者間の衡平を図るため必要があるとき、申立て・職権で、保全命令事件管轄権を有する他の裁判所に移送可。
民保37条5項要旨:起訴命令の場合、保全取消との関係では、調停前置事件家事審判申立て、地裁労働審判手続申立て、仲裁合意ある仲裁手続開始手続、公害事件責任裁定申請は、本案訴え提起とみなす。
民保41条2項:原裁判所は、保全抗告を受けた場合には、保全抗告の理由の有無につき判断しないで、事件を抗告裁判所に送付しなければならない。
保全抗告は再度の考案禁止。
民保19条1項:保全命令の申立てを却下する裁判に対しては、債権者は、告知を受けた日から二週間の不変期間内に、即時抗告をすることができる。
民保26条:保全命令に対しては、債務者は、その命令を発した裁判所に保全異議を申し立てることができる。
deploy:配置につく(つかせる)。
desperate:絶望的な。向う見ずの。
competent:能力(力量)のある。適任の。適格な。十分な。相当な。
appetite:食欲。欲求。好み。
傷害・窃盗・詐欺・業務上横領は属人主義。
日本国公務員の国外収賄は刑法適用(贈賄不適用)。
民訴332条:即時抗告は、裁判の告知を受けた日から一週間の不変期間内にしなければならない。
民保19条1項:保全命令の申立てを却下する裁判に対しては、債権者は、告知を受けた日から二週間の不変期間内に、即時抗告をすることができる。
民保15条:保全命令は、急迫の事情があるときに限り、裁判長が発することができる。
民執47条2項要旨:先の開始決定に係る競売の取下げ・取消のとき、執行裁判所は、後の強制競売開始決定に基づいて手続続行。
ally:同盟(連合・縁組)する。
裁判所選任検査役の報酬額は、設立時取締役・監査役の調査事項でない。
国務大臣任免は天皇の認証必要。
特別養子縁組成立には、父母の同意必要。
夫が成年被後見人のとき、夫の成年後見人は、嫡出否認の訴え提起可。
民775条要旨:否認権は、子又は親権を行う母に対する嫡出否認の訴えによって行う。親権を行う母がないとき、家裁は、特別代理人選任。
胎児・死んだ子は嫡出否認不可。
発起人が定めた払込取扱機関変更にあたり、裁判所許可不要。
ホルマリン:ホルムアルデヒド(CH2O)の35〜38パーセント水溶液。
ケプラー法則:惑星運動に関する法則。楕円軌道、面積速度一定、調和。調和法則・惑星公転周期の2乗は、軌道長半径の3乗に比例。
パウリの排他原理:一つの軌道には、スピンが左向きと右向きの1個ずつ、計2個までしか存在できない。フェルミ粒子(半整数倍スピン)適用、ボース粒子(整数倍スピン)不適用。
ハドロンは、バリオン(陽子・中性子、3クォーク構造)とメソン(中間子、クォーク・反クォーク構造)。
クォークの種類:アップ、ダウン、ストレンジ、チャーム、トップ、ボトム。
レプトンは、電荷レプトンとニュートリノ。負電荷レプトンは、電子・ミュー粒子・タウ粒子。ニュートリノ(中性レプトン)は、電子ニュートリノ、ミューニュートリノ、タウニュートリノ。
HDLC:high-level data link control procedure。
スループット:入力から出力までを含めたコンピューター-システムの総合的な処理能力。
単位接頭語:デカ、ヘクト、キロ、メガ、ギガ、テラ、ぺタ。デシ、センチ、ミリ、マイクロ、ナノ、ピコ、フェムト。
オルタナティブ:二者択一。代替物。代案。既存のものと取ってかわる新しいもの。
憲6条2項:天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。
appreciate:正しく理解する。価値を認める。ありがたく思う。
brat:子供。がき。
foe:敵。かたき。
approve:賛成する。是認する。
buddy:仲間。相棒。友だちになる。
recon:調査。検分。偵察。偵察隊。
mine:鉱山。鉱脈。採掘する。掘る。
mining:採掘。採鉱。採鉱業。鉱山業。地雷(機雷)の敷設。
oriented:方向づけられた。関心を向けた。志向する。
quench:を消す。いやす。冷やす。抑える。止める。
reply:返事をする。答える。返事。
transaction:処理。処置。業務。取引。会報。議事録。
robust:強健な。強固な。がっしりした。力のいる。粗野な。率直な。こくのある。
aggregate:集める。集まる。
assemble:集める。組み立てる。集まる。
modulation:調節。調整。加減。変化。抑揚。変調。
amplitude:広さ。大きさ。振幅。
inexpensive:安価な。費用のかからない。(値段の割に)価値のある。
array:配列する。配置する。配列。配置。列挙。衣装。
circuit:周囲。回路。1周。
steer:かじをとる。操縦する。
architecture:建築。建築様式。建築物。構造。構成。
decode:翻訳[解読]する。復号作業を行う。
encode:を暗号にする。を暗号化する。
encrypt:を暗号[コード]化する。
prevent:妨げる。防ぐ。
contravention:違反。違反行為。反対。
session:開会。会期。
revision:改訂。修正。補正。復習。
jurisdiction:裁判権。管轄権。権限。支配権。法域。管轄区域。
genuine:本物の。心からの。真の。
donate:寄付(寄贈・贈与)する。
soy:しょう油。大豆。
imply:暗に意味する。ほのめかす。
scheme:計画。案。枠組み。たくらむ。
comity:礼譲。礼節。
pollution:汚染。公害。
compatibility:適合性。両立性。互換性。
convention:代表者会議。集会。しきたり。因習。協定。
statute:法令。法規。規則。定款。
conduct:行ない。導く。行なう。指揮する。
transfer:移動させる。転任させる。譲渡する。転任する。乗り換える。移転。譲渡。
discrete:分離している。別個の。不連続の, 非連関の。離散の。
authentication:証明。認証。
recipient:受取人。受領者。容器。受け入れる。感受性[受容性]のある。
envelope:封筒。包み。
sum:合計。金額。算数問題。合計する。要約する。
acknowledge:認める。受取ったことを知らせる。
payload:有効塔載量。有効荷重。有料荷重。収益荷重。賃金負担。
destination:目的地。行先。運送先。目的。
transmission:伝達。伝染。放送。遺伝。伝動装置。変速機。
significant:重大な。意味のある。意味ありげな。
delimit:の範囲(限界・境界)を定める。
enhance:を高める。増す。
transparent:透明な。見えすいた。
vend:売る。売り歩く。行商(売却)する。売れる。
detect:見つける。
token:しるし。記念品。証拠。[発音記号:toukn]
parity:同等。等価。同格。類似。
trans-:越えて。横切って。貫いて。完全に。別の状態(場所)へ。
trail:跡。引きずる。
entity:物。存在。独立体。本質。実体。
burst:破裂する。爆発する。爆発させる。決壊させる。押し破ってする。
architectural:建築術の。建築学の。建築上の。
principle:原理。原則。公理。法則。
exceed:越える。超過(凌駕・卓越)する。上回る。まさる。すぐれる。
review:評論。批評。書評。
colt:若い雄の馬。初心者。新米。
religion:宗教。宗派。信徒。礼拝。主義。信条。
according to:によれば。に従って。
accord:一致(調和)する。与える。一致。調和。
ethical:道徳の。倫理的な。倫理学の。道義にかなう。医師の処方を要する。
詐欺・強迫離婚の取消を家裁に請求できるのは、詐欺・強迫で離婚意思表示した本人のみ。
婚姻費用分担義務は夫婦共同生活が破綻し、別居状態でも消滅しない。
民126条要旨:取消権は、追認できる時から五年で、時効消滅。行為の時から二十年経過も、同様。
民859条の3:成年後見人は、成年被後見人に代わって、その居住の用に供する建物又はその敷地について、売却、賃貸、賃貸借の解除又は抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。
民811条6項:縁組の当事者の一方が死亡した後に生存当事者が離縁をしようとするときは、家庭裁判所の許可を得て、これをすることができる。
民938条:相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。
民125条要旨:追認できる時以後、取り消すことができる行為について「履行・履行請求・更改・担保供与・取得権利譲渡・強制執行」の事実があったとき、追認とみなす。ただし、異議をとどめたとき、この限りでない。
民37条5項要旨:外国法人が初めて日本に事務所を設けたとき、事務所所在地で登記するまで、第三者は、法人成立を否認できる。
民35条2項要旨:認許外国法人は、日本の同種法人と同一の私権を有する。ただし、外国人が享有できない権利及び法律・条約中に特別規定がある権利は、この限りでない。
民811条2項要旨:養子が十五歳未満のとき、協議離縁は、養親と離縁後法定代理人の協議でする。
民398条の22・2項要旨:純粋共同根抵当は、一個の不動産で消滅請求あったとき、消滅。
民398条の17・1項要旨:純粋共同根抵当の担保範囲・債務者・極度額の変更又は譲渡は、すべての不動産で登記必要。
極度額減額請求は、設定者○、根抵当権者×
民398条の4・3項要旨:根抵当権の被担保債権の範囲変更で元本確定前登記ないとき、変更ないとみなす。
会27条要旨:株式会社の定款には、「目的、商号、本店所在地、設立出資財産の価額or最低額、発起人の氏名・名称・住所」を記載・記録。
会80条要旨:創立総会で延期・続行の決議があった場合、招集通知不要。
創立総会で株式譲渡制限を設けた場合、株式買取請求規定なし。
会73条1項:創立総会の決議は、当該創立総会において議決権を行使することができる設立時株主の議決権の過半数であって、出席した当該設立時株主の議決権の三分の二以上に当たる多数をもって行う。
裁判所は、検査役報告の変態設立事項を不当と認めたとき、変更決定。
出資未履行発起人は、履行通知の期日までに履行しないとき、株主となる権利を失う
募集設立では、無過失証明したときも、現物出資財産等不足額填補責任あり。
発起人・設立時取締役の出資財産等価額不足責任は、総株主同意免除可。
設立時発行株式の過半数を有するとき、単独で、設立時取締役選任・解任可。
会342条1項要旨:株会目的事項が二人以上取締役選任の場合、(議決権行使可)株主は、定款別段あるとき除き、累積投票請求可。
会366条1項:取締役会は、各取締役が招集する。ただし、取締役会を招集する取締役を定款又は取締役会で定めたときは、その取締役が招集する。
定款でも、単元未満株主の剰余金配当・残余財産分配等の権利剥奪不可。
会139条1項要旨:株式譲渡等承認は、株会(or取会)の決議。ただし、定款別段可。
財産引受の無効はいずれの当事者も主張可。
定款に記載・記録のない財産引受けは、株主総会の特別決議で追認しても、有効とならない。
安衛規則44条3項要旨:定期健康診断一部項目は、厚労大臣基準に基づき、医師が必要でないと認めるとき、省略可。
労働者を本邦外地域に6月以上派遣しようとするとき、及び本邦外地域に6月以上派遣した労働者を(一時的除き)本邦地域内業務に就かせるとき、医師健康診断必要。
雇入れ時健康診断は、医師健康診断後、3月経過しない者が証明書面提出で、相当項目省略可。
安衛65条2項要旨:作業環境測定は、厚労大臣の定める作業環境測定基準に従う。
作業環境測定結果の保存期間:原則3年。放射線5年。粉じん7年。クロム酸等30年。石綿40年。
安衛65条5項要旨:県労働局長は、作業環境改善で労働者健康保持の必要あるとき、労働衛生指導医の意見に基づき、厚労省令で定めるところにより、事業者に、作業環境測定実施その他必要事項の指示可。
職長等の教育を行うべき業種:建設業。製造業。電気業。ガス業。自動車整備業。機械修理業。
安衛59条1項:事業者は、労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行なわなければならない。
安衛59条3項:事業者は、危険又は有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行なわなければならない。
必要な知識・技能を有していると認められる労働者は、特別教育省略可。
職長等の教育は、派遣先事業者を派遣中労働者使用事業者とみなして適用。
安衛57条の2・2項要旨:通知対象物を譲渡・提供する者は、通知事項変更の必要が生じたとき、文書交付その他厚労省令で定める方法で、変更後事項を、速やかに、譲渡・提供した相手方に通知するよう努めなければならない。
爆発性の物等表示義務の例外:主として一般消費者の生活の用に供する。
試験研究目的の製造・輸入・使用の要件:あらかじめ県労働局長の許可。厚労大臣の基準に従って製造・使用。
日本国内で使用されないことが明らかなとき、厚労大臣が定める規格・安全装置を具備しなくても、譲渡可。
特定自主検査要:動力駆動プレス機、フォークリフト、車両系建設機械、不整地運搬車、2m以上高所作業車。
特定機械等:ボイラー、一種圧力容器、3トン以上クレーン、2トン以上デリック、1トン以上エレベーター、18m以上建設リフト、ゴンドラ。
特定機械等を製造しようとする者は、あらかじめ県労働局長の許可を受けなければならない。
安衛102条要旨:ガス工作物その他政令で定める工作物を設けている者は、工作物所在場所又は附近で仕事を行なう事業者から、労働災害発生防止措置の教示を求められたとき、教示しなければならない。
安衛23条:事業者は、労働者を就業させる建設物その他の作業場について、通路、床面、階段等の保全並びに換気、採光、照明、保温、防湿、休養、避難及び清潔に必要な措置その他労働者の健康、風紀及び生命の保持のため必要な措置を講じなければならない。
産業医は専属か否かにかかわらず、毎月1回作業場等を巡視。
産業医は衛生委員会の委員として必ず含めなければならない。
総括安全衛生責任者は、常時50人以上(例外30人以上)の労働者で行われる造船業・建設業の特定元方事業者に限り選任義務。
専属産業医選任事業場:常時千人以上or有害業務常時500人以上。
常時50人以上の労働者を使用する事業場は産業医選任義務あり。
安全管理者は、原則として専属の者を選任。
安衛5条1項要旨:二以上の建設業者が、一の場所の仕事を共同連帯で請け負った場合、厚労省令により、一人を代表者と定め、県労働局長に届出。
安衛24条:事業者は、労働者の作業行動から生ずる労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
労基37条3項要旨:使用者が、午後十時から午前五時まで(or午後十一時から午前六時まで)の間労働させた場合、通常の労働時間の賃金の計算額の二割五分以上の率で計算した割増賃金。
労基37条1項要旨:使用者が、労働時間延長、又は休日労働させた場合、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内で政令で定める率以上の率で計算した割増賃金。
労基22条4項要旨:使用者は、あらかじめ第三者と謀り、労働者の就業妨害目的で、労働者の国籍、信条、社会的身分、労働組合運動に関する通信をし、又は退職時等証明書に秘密の記号を記入してはならない。
労基三条:使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。
手形訴訟の終局判決は控訴不可。不服申立方法は、同一審級通常訴訟による審判やり直しを求める異議。
仮執行宣言付支払督促では、執行文不要。
支払督促の「確定判決と同一の効力」は、執行力・法律要件的効力を指し、既判力を含まない。
民訴386条1項:支払督促は、債務者を審尋しないで発する。
債権者が仮執行宣言申立できる時から30日以内に申立しないとき、支払督促失効。
少額訴訟・手形訴訟は反訴不可。
民訴368条2項:少額訴訟による審理及び裁判を求める旨の申述は、訴えの提起の際にしなければならない。
民訴45条3項:補助参加人は、補助参加について異議があった場合においても、補助参加を許さない裁判が確定するまでの間は、訴訟行為をすることができる。
少額訴訟は、訴え変更可・反訴不可。
請求の選択的併合は、弁論分離不可。
テント張り案内所は、事務所等にあたらず、クーリング・オフ解除可。
瑕疵担保責任特約の制限は、宅建業者間取引不適用。
宅建業者間取引では、手付額制限・手付等保全措置の規定不適用。
宅建業者は、原則として、自己の所有に属しない宅地・建物について、自ら売主となる売買契約(予約含む)締結不可。
宅建業法上書面必要:35条、37条、売買媒介契約、指定流通機構登録、クーリング・オフ、割賦販売契約解除の催告。
宅34条要旨:宅建業者は、広告するときor注文を受けたら遅滞なく、取引態様の別を明示。
造成工事の検査済証交付前も、広告可。
複数の宅建業者が共同案内所設置の場合、いずれかの宅建業者が専任取引主任者を置けばよい。
宅9条要旨:宅建業者は、宅建業者名簿事項に変更があった場合、三十日以内に、免許権者に届出。
専任宅建主任者の法定数不足のとき、2週間以内に補充等、30日以内に変更届。
宅50条1項要旨:宅建業者は、事務所等及び業務場所ごとに、公衆の見やすい場所に、国交省令で定める標識掲示。
宅50条2項要旨:宅建業者は、あらかじめ、所在地、業務内容、業務期間、専任主任者氏名を免許国交大臣・知事及び所在地管轄知事に届出。
案内所等の規制(義務):標識掲示。専任取引主任者設置。届出。
民執123条1項:債務者の占有する動産の差押えは、執行官がその動産を占有して行う。
民執123条4項要旨:執行官は、債務者に差押物を保管させる場合、相当と認めるとき、使用許可可。
不動産は超過売却禁止、動産は超過差押禁止。
動産執行は、動産所在地管轄地方裁判所の執行官に申立。
民執59条1項要旨:不動産上の先取特権、使用・収益しない質権、抵当権は、売却で消滅。
開始決定前保全処分は、担保不動産競売あり、不動産強制競売なし。
民執184条:担保不動産競売における代金の納付による買受人の不動産の取得は、担保権の不存在又は消滅により妨げられない。
二重開始決定規定は、担保権実行不動産競売に準用。
民執181条1項要旨:不動産担保権実行は、担保権存在を証する一定文書が提出されたときに限り、開始(債務名義不要)。
第三債務者陳述催告の債権者申立ては、裁判所書記官の差押命令手続完了まで。
民執147条1項要旨:差押債権者申立てあるとき、裁判所書記官は、差押命令送達の際、第三債務者に、送達日から二週間以内に債権存否その他の最高裁規則事項を陳述すべき旨を催告。
民執146条1項:執行裁判所は、差し押さえるべき債権の全部について差押命令を発することができる。
民執159条3項:転付命令が第三債務者に送達される時までに、転付命令に係る金銭債権について、他の債権者が差押え、仮差押えの執行又は配当要求をしたときは、転付命令は、その効力を生じない。
差し押さえるべき債権が、執行債権等の合計を超える場合も、債権が一個の場合は、全部に差押命令可。
民執46条1項:差押えの効力は、強制競売の開始決定が債務者に送達された時に生ずる。ただし、差押えの登記がその開始決定の送達前にされたときは、登記がされた時に生ずる。
債務者が価格減少行為をする場合、強制競売開始決定後は、執行裁判所に、保全処分申立可(強制競売開始決定前は不可)。
民執182条要旨:不動産担保権実行開始決定の執行抗告・執行異議では、債務者・不動産所有者は、担保権の不存在・消滅を理由とすること可。
執行異議事由は、執行処分の形式的・手続的瑕疵に限られ、実体上の瑕疵事由である請求権の不存在・消滅不可。例外:担保権実行競売。
留置権、使用収益可の最優先順位不動産質権は、不動産強制競売で不消滅(引受主義)。
強制競売申立取下げは、買受人の代金納付まで可能であるが、買受申出後取下げは、最高価&次順位買受申出人等の同意必要。
民執56条1項要旨:建物強制競売の場合、建物所有目的地上権・賃借権について債務者が地代・借賃を支払わないとき、執行裁判所は、申立てで、差押債権者の代払許可可。
不動産強制競売開始決定は、執行抗告不可・執行異議可。
民執45条3項要旨:強制競売申立て却下裁判は、執行抗告可。
民執11条1項要旨:執行裁判所の執行処分で執行抗告できないものに対しては、執行裁判所に執行異議可。執行官の執行処分及びその遅怠に対しても、同様。
民執10条1項要旨:特別の定めがある場合に限り、執行抗告可。
民執44条1項要旨:不動産執行は、所在地管轄地方裁判所が、執行裁判所として管轄。
民執47条1項:強制競売・担保権実行競売の開始決定がされた不動産で強制競売申立てがあったとき、執行裁判所は、更に強制競売開始決定する。
第三者異議の訴えは、強制執行終了前に提起しなければならない。
債務名義成立後であれば、執行文付与前でも、請求異議可。
確定前の仮執行宣言付判決・支払督促は、請求異議不可。
民執182条要旨:不動産担保権実行開始決定の執行抗告・執行異議の申立てでは、債務者・不動産所有者は、担保権の不存在・消滅を理由とすること可。
民執172条3項要旨:執行裁判所は、間接強制決定する場合、申立ての相手方を審尋。
不作為債務について、違反行為の危険性が合理的に認められる場合、間接強制可。
扶養義務等金銭債権は、原則間接強制可。
民執28条1項:執行文は、債権の完全な弁済を得るため執行文の付された債務名義の正本が数通必要であるとき、又はこれが滅失したときに限り、更に付与することができる。
反対給付またはその提供の証明は、執行開始要件であって、執行文付与要件でない。
被担保債権・譲渡担保権を売り渡したとき、譲渡担保の売買を原因とする所有権移転登記申請可。
親権者・未成年者共有物売却は、利益相反非該当
不動産単独取得遺産分割成立のとき、相続人単有名義保存登記申請可。
不登157条2項要旨:登記官は、審査請求を理由がないと認めるとき、請求日から三日以内に、意見を付して事件を法務局長に送付。
不登法上の審査請求では、行政不服審査法の利害関係人参加規定の適用除外。
二重保存登記の一方抹消後抹消回復のとき、他方登記名義人は登記上利害関係を有する第三者に該当しない。
登記官の過誤で抵当権混同抹消申請が受理された場合の抹消回復のとき、後順位担保権者は登記上利害関係を有する第三者に該当しない。
抹消された所有権移転登記の回復申請では、住所を証する情報不要。
担保付破産財産任意売却の売得金納付で担保権消滅の場合、裁判所書記官は消滅担保権登記抹消嘱託。
抵当権設定者が、抵当権名義人への抵当権抹消判決で、単独抹消申請の場合も、抵当証券提供(or除権判決で抵当証券交付登記抹消後申請)。
破産財団不動産任意売却の場合、裁判所書記官は、破産管財人の申立てで、破産登記抹消嘱託可。
登記官の権利登記職権抹消に係る通知への異議につき決定する場合、監督法務局長に内議。
登記官は、所有権の仮登記に基づく本登記により、後順位差押登記を職権抹消したとき、差押登記嘱託裁判所に対し登記事項証明書を送付して通知。
電子証明書証明事項変更の有無証明請求はオンライン。
登記事項証明書・印鑑証明書の送付請求はオンライン可。
電子証明書発行請求・裁判所登記嘱託はオンライン不可。
支店管轄外移転の新所在地では、4週間以内に登記申請。
現物出資財産給付期日を定めて募集株式発行のとき、給付期日から2週間以内に変更登記。
合資会社本店所在地設立登記は、登記期間なし。
代取1名の株式会社で代取死亡の場合、代取死亡変更登記の登記期間は、後任代取就任日から起算。
会社支配人登記は、支配人申請不可(会社代表者申請)。
会社支配人登記事項変更は、遅滞なく登記申請必要だが、登記期間なし。
会918条:会社が支配人を選任し、又はその代理権が消滅したときは、その本店の所在地において、その登記をしなければならない。
会909条:この法律の規定により登記した事項に変更が生じ、又はその事項が消滅したときは、当事者は、遅滞なく、変更の登記又は消滅の登記をしなければならない。
後見人登記は、原則後見人申請だが、未成年成年到達・成年後見審判取消による消滅登記は本人も可。
支配人選任のとき、商人・会社・外国会社が支配人登記申請。
職務代行者は、原則常務以外できないが、登記申請は常務に属し、本店移転登記申請も可。
会社財産に属する債権が存在するとき、清算結了無効(代表清算人が清算結了登記抹消申請)。
未成年者の法定代理人であった者は、成年に達したことによる未成年者登記消滅申請不可。
取締役解任判決確定のとき、裁判所書記官は、職権で、本店所在地管轄登記所に、登記嘱託。
訴訟係属中、別訴で、同一請求権を自働債権とする相殺の抗弁主張不可。
民訴139条:訴えの提起があったときは、裁判長は、口頭弁論の期日を指定し、当事者を呼び出さなければならない。
当事者が訴訟係属中に保佐開始の審判を受けても、当事者の訴訟能力の喪失に当たらず、訴訟手続は中断しない。
民訴34条2項:訴訟能力、法定代理権又は訴訟行為をするのに必要な授権を欠く者がした訴訟行為は、これらを有するに至った当事者又は法定代理人の追認により、行為の時にさかのぼってその効力を生ずる。
民訴19条2項要旨:簡裁は、管轄不動産訴訟で被告申立てあるとき、地裁に移送。例外:申立て前に被告の本案弁論。
民訴274条1項要旨:被告が反訴で地裁管轄の請求をした場合、相手方の申立てがあるとき、簡裁は、決定で、本訴及び反訴を地裁に移送。
簡裁から地裁への移送決定は即時抗告可。
民訴299条1項要旨:控訴審では、第一審の管轄違い主張不可。ただし、合意以外の専属管轄は例外。
展示会等の催しを共同で行う場合、すべての宅建業者が自己の標識を掲示。
事務所に設置:帳簿、従業者名簿、標識、報酬額の掲示、成年専任取引主任者。
宅48条4項要旨:宅建業者は、取引関係者の請求で、従業者名簿を閲覧させなければならない。
従業者名簿は最終記載から10年保存。
宅15条3項要旨:宅建業者は、専任主任者不足のとき、2週間以内に、必要措置。
宅建業を営もうとする者は、免許を受けた後、営業保証金を供託。
代金額・支払時期・引渡時期・登記申請時期:宅35条不要、宅37条必要。
契約解除に関する事項:宅35条では定めがなくても記載、宅37条では定めがあれば記載。
民訴257条2項:更正決定に対しては、即時抗告をすることができる。ただし、判決に対し適法な控訴があったときは、この限りでない。
会社法上の訴えは、請求認諾不可、請求放棄可。
民訴266条2項:請求の放棄又は認諾をする旨の書面を提出した当事者が口頭弁論等の期日に出頭しないときは、裁判所又は受命裁判官若しくは受託裁判官は、その旨の陳述をしたものとみなすことができる。
人事訴訟では、原則請求の放棄・認諾排除。離婚事件では、放棄・認諾可。
民訴261条3項要旨:訴えの取下げは、書面。ただし、口頭弁論、弁論準備手続又は和解の期日は、口頭可。
民訴262条2項:本案について終局判決があった後に訴えを取り下げた者は、同一の訴えを提起することができない。
民訴223条2項:裁判所は、第三者に対して文書の提出を命じようとする場合には、その第三者を審尋しなければならない。
民訴規則99条1項:証拠の申出は、証明すべき事実及びこれと証拠との関係を具体的に明示してしなければならない。
民訴352条1項:手形訴訟においては、証拠調べは、書証に限りすることができる。
手形訴訟で、文書成立真否or手形提示に関しては、申立てにより、当事者本人の尋問可。
民訴205条:裁判所は、相当と認める場合において、当事者に異議がないときは、証人の尋問に代え、書面の提出をさせることができる。
民訴268条要旨:大規模訴訟で、異議がないとき、受命裁判官に裁判所内で証人又は当事者本人の尋問をさせること可。
民訴207条1項:裁判所は、申立てにより又は職権で、当事者本人を尋問することができる。この場合においては、その当事者に宣誓をさせることができる。
同時履行の抗弁は権利抗弁であり、当事者が主張しない限り、判決の基礎にできない。
民訴263条要旨:当事者双方欠席で、一月以内に期日指定申立てないとき、訴え取下げ。連続二回欠席も同様。
特定財産が特別受益財産であることの確認は、確認の利益なし。
共同相続人間で特定財産が遺産に属することの確認は、確認の利益あり。
安衛65条の4:事業者は、潜水業務その他の健康障害を生ずるおそれのある業務で、厚生労働省令で定めるものに従事させる労働者については、厚生労働省令で定める作業時間についての基準に違反して、当該業務に従事させてはならない。
労基14条2項要旨:厚労大臣は、期間労働契約締結・満了時の労使間紛争を未然防止するため、使用者の期間満了通知事項その他の基準を定めること可。
安衛66条の8一項要旨:事業者は、労働時間の状況その他が厚労省令の要件に該当する労働者に対し、医師による面接指導を行わなければならない。
労基22条2項要旨:労働者が、解雇予告日から退職日までの間に、解雇理由証明書を請求した場合、使用者は、遅滞なく交付。ただし、解雇予告日以後に労働者が解雇以外の事由で退職した場合、使用者は、退職日以後、交付不要。
労基96条の3要旨:附属寄宿舎が、安全・衛生基準に反する場合、行政官庁は、使用停止、変更他必要事項を命ずること可。
労基103条要旨:附属寄宿舎が、安全・衛生基準に反し、且つ労働者に急迫した危険がある場合、労働基準監督官は、使用停止、変更他を即時に行うこと可。
労基63条:使用者は、満十八才に満たない者を坑内で労働させてはならない。
認定職業訓練を受ける16歳以上の男は坑内労働可。
労基109条:使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を三年間保存しなければならない。
労基108条:使用者は、各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他厚生労働省令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなければならない。
使用者は、就業規則を、労働者に周知。各労働者交付も可。
寄宿舎規則の記載事項:起床・就寝・外出・外泊。行事。食事。安全・衛生。建設物・設備管理。
欠勤日の有給振替制度は就業規則に記載。
労基90条1項要旨:使用者は、就業規則の作成・変更について、過半数労働組合or過半数代表者の意見を聴く。
企画業務型裁量労働の対象労働者にも、休憩・休日・育児時間等の規定適用。
15歳年度末経過18歳未満は、1週間48時間、1日8時間内で、1ヶ月・1年の変形労働可。
十八才未満が解雇日から十四日以内に帰郷する場合、使用者は、必要な旅費を負担。
労基61条1項:十八才未満は午後十時から午前五時まで使用不可。例外:交替制で十六才以上の男。
労基58条2項要旨:親権者・後見人・行政官庁は、労働契約が未成年者に不利と認める場合は、将来に向つて解除可。
労基57条1項:使用者は、満十八才に満たない者について、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。
労基56条1項:使用者は、児童が満十五歳に達した日以後の最初の三月三十一日が終了するまで、これを使用してはならない。
労使協定による計画的付与の場合、労働者の時季指定権、使用者の時季変更権ともに行使不可。
有給比例付与の対象労働者:週労働時間30未満+週労働日4以下or年労働日216以下。
業務上傷病の療養休業、産前産後・育児・介護休業、有給取得日は有給出勤率算定では出勤とみなす。
有給付与要件たる出勤率の基礎となる全労働日は、休日労働日・使用者帰責休業日・正当争議日含まず。
年次有給休暇の付与日数:継続勤務6カ月で10日、1年ごとに1or2労働日ずつ加算、6年6カ月以降20日。
企画業務型裁量労働採用の労使委員会決議は、労基署長に届出。
専門業務型裁量労働の労使協定は、みなし労働時間が法定時間内でも労基署長に届出。
割増賃金:時間外・2割5分以上。休日・3割5分以上。深夜・2割5分以上。
業務遂行に通常所定労働時間超労働が必要で、一部事業場内で従事する場合、事業場内労働時間は別途把握。
みなし労働時間制適用労働者にも、休憩時間・休日・深夜業規定適用。
労基法上の労使協定の効力は免罰効果であり、現実に時間外・休日労働させるには、労働協約・就業規則等の根拠必要。
坑内労働等の労働時間延長は上限2時間。
振替:事前、割増賃金不要。代休:事後、割増賃金必要。
労働6時間超:休憩45分以上、労働8時間超:休憩1時間以上。
フレックスタイム制採用の場合でも、使用者に労働時間把握義務あり。
フレックスタイム制以外の変形労働時間制は、労使協定の届出必要。
派遣労働者の36協定は派遣元で締結。
派遣労働者をフレックスタイム制で労働させる場合、就業規則等・労使協定・派遣契約で所定の定めをする。
1年単位の変形労働時間制採用は、対象労働者・対象期間・特定期間等を労使協定で定める。
36協定による1年間の労働時間延長限度は、原則360時間。1年単位変形労働時間制採用の場合、320時間。
専門業務型裁量労働制の労働時間は、労使協定に定めた時間。
常時10人未満の商業、映画・演劇業、保健衛生業、接客娯楽業の1週間の法定労働時間は44時間。例外:映画製作、変形労働時間。
憲7条5号:国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。
憲55条:両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。但し、議員の議席を失はせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。
憲54条3項要旨:緊急集会の措置は、次の国会開会の後十日以内に、衆議院の同意がない場合失効。
憲51条:両議院の議員は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。
憲72条:内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する。
憲95条:一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。
憲93条2項:地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。
憲15条4項:すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。
ポーリング:通信機器やソフトウェアが複数で連携動作する際に、送信(あるいは処理)要求がないか、一つ一つの相手に聞いて回る方式。
URI:Uniform Resource Identifier。統一資源識別子。
ヘブライ:イスラエル民族、またその言語や文化。
ピッキング:物流において、物品を保管場所から取り出したり配送先ごとに仕分ける作業。
ネーデルラント:オランダ、ベルギー、ルクセンブルク(ベネルクス三国)にあたる地域。
枢機卿:ローマ-カトリック教会の教皇に次ぐ聖職位。教皇の最高顧問。教会行政や教皇選出などに携わる。
人文主義(人本主義):ルネサンス期の、ギリシャ・ローマ・ヘブライの古典的教養を通して人間形成をはかる立場。人間肯定思想、普遍的人間像が生じた。
民1004条2項要旨:公正証書遺言は検認不要。
譲渡の場合、敷金関係は、新賃貸人承継、新賃借人不承継。
民613条1項要旨:適法転貸のときは、転借人は、賃貸人に直接義務を負う。この場合、賃料前払で対抗不可。
民1042条要旨:遺留分減殺請求権は、相続開始等を知った時から1年or相続開始から10年で時効消滅。
民656条要旨:委任の規定は、法律行為でない事務の委託に準用。
民499条1項:債務者のために弁済をした者は、その弁済と同時に債権者の承諾を得て、債権者に代位することができる。
民500条:弁済をするについて正当な利益を有する者は、弁済によって当然に債権者に代位する。
民450条要旨:債務者が保証人を立てる義務を負う場合、保証人は、行為能力者・弁済資力保持者が要件。保証人がその要件を欠いたときは、債権者は代えること請求可。これらは債権者が保証人指名の場合不適用。
民511条:支払の差止めを受けた第三債務者は、その後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができない。
民474条2項:利害関係を有しない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができない。
債権二重譲渡は、確定日付ある通知が、先に到達した方が勝ち。
債権譲渡通知は、譲受人が譲渡人の代理人としてするのはOK。
民113条2項:追認又はその拒絶は、相手方に対してしなければ、その相手方に対抗することができない。ただし、相手方がその事実を知ったときは、この限りでない。
無権代理人責任(民117条1項責任)追求は相手方の善意・無過失必要。
隠れた瑕疵は、通常の注意で気づかない瑕疵を意味し、買主の善意無過失必要。
請負契約の目的物に瑕疵がある場合、注文者の損害賠償請求権と請負人の報酬請求権は同時履行。
民547条要旨:解除権行使に期間の定めがないとき、相手方は、相当期間を定めて、催告可。この場合、期間内に解除通知ないときは、解除権は、消滅。
意思表示取消で、契約無効のとき、当事者の返還義務は、同時履行。
民304条1項:先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
後順位抵当権者その他の利害関係者がいない場合、抵当権の被担保債権は、利息等について満期となった最後の2年分に制限されない。
民254条:共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行使することができる。
増改築は、変更行為にあたり、共有者全員の同意必要。
民638条1項:建物その他の土地の工作物の請負人は、その工作物又は地盤の瑕疵について、引渡しの後五年間その担保の責任を負う。ただし、この期間は、石造、土造、れんが造、コンクリート造、金属造その他これらに類する構造の工作物については、十年とする。
民655条:委任の終了事由は、これを相手方に通知したとき、又は相手方がこれを知っていたときでなければ、これをもってその相手方に対抗することができない。
民609条要旨:収益目的の土地賃借人は、不可抗力で賃料より少ない収益のときは、収益額に至るまで、賃料減額請求可。ただし、宅地賃貸借除く。
民243条:所有者を異にする数個の動産が、付合により、損傷しなければ分離することができなくなったときは、その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属する。分離するのに過分の費用を要するときも、同様とする。
民244条:付合した動産について主従の区別をすることができないときは、各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する。
区分所有19条:各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する。
区分所有6条2項:区分所有者は、その専有部分又は共用部分を保存し、又は改良するため必要な範囲内において、他の区分所有者の専有部分又は自己の所有に属しない共用部分の使用を請求することができる。この場合において、他の区分所有者が損害を受けたときは、その償金を支払わなければならない。
占有保持・保全の訴えは、工事着手から一年経過or工事完成で、提起不可。
動産譲受人は、引渡なしでも、受寄者に対抗可。
債務不履行に基づく損害賠償請求権の消滅時効は、本来の債権の履行を請求し得る時から進行。
特定物寄託の消滅時効起算点:期間あり・期間経過時。期間なし・寄託時。
民724条:不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。
保佐人同意必要:元本領収・利用。借財・保証。重要財産得喪。訴訟行為。贈与、和解、仲裁合意。相続承認・放棄、遺産分割。贈与・遺贈NO、負担付贈与・遺贈OK。新築、改築、増築、大修繕。短期超賃貸借。
民187条1項:占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができる。
解除条件付売買契約が、条件成就で効力を失った場合も、取得時効主張可。
民156条:時効の中断の効力を生ずべき承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力又は権限があることを要しない。
時効利益の放棄者は、時効完成の事実を知っていることを要する。
消滅時効完成後債務承認の判例理論は、時効利益放棄でなく、時効援用権喪失。
民127条3項:当事者が条件が成就した場合の効果をその成就した時以前にさかのぼらせる意思を表示したときは、その意思に従う。
法定追認事実:履行。履行の請求。更改。担保の供与。取得権利の譲渡。強制執行。
民124条2項:成年被後見人は、行為能力者となった後にその行為を了知したときは、その了知をした後でなければ、追認をすることができない。
民104条:委任による代理人は、本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない。
民105条1項要旨:任意代理人は、本人の許諾orやむを得ない事由で復代理人選任のときは、選任・監督責任を負う。
民101条1項:意思表示の効力が意思の不存在、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする。
詐欺で不動産を買い受けた者から賃借権の設定を受けた者は、第三者。
民97条2項:隔地者に対する意思表示は、表意者が通知を発した後に死亡し、又は行為能力を喪失したときであっても、そのためにその効力を妨げられない。
失踪宣告請求の利害関係人は、法律上の利害関係者。
民124条1項:追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅した後にしなければ、その効力を生じない。
民19条要旨:制限能力の開始審判をする場合、本人が他の制限能力者であるときは、家裁は、他の制限能力の開始審判を取り消さなければならない。
民102条:代理人は、行為能力者であることを要しない。
詐害行為の受益者は、詐害行為取消権を行使する債権者の被保全債権の消滅時効援用可。
錯誤無効と詐欺取消は、表意者選択主張可(通説)。
民113条2項要旨:無権代理の追認又はその拒絶は、相手方にしなければ、相手方に対抗不可。ただし、相手方がその事実を知ったときは、この限りでない。
民114条要旨:無権代理の場合、相手方は、本人に、相当期間を定めて、追認催告可。この場合、本人が期間内に確答しないときは、追認拒絶とみなす。
民115条要旨:無権代理契約は、本人が追認しない間は、相手方取消可。ただし、契約時相手方悪意のとき除く。
債権譲渡人が、債務者の代理人として、譲受人に譲渡承諾したときは、有効(108条不適用)。
民392条1項:債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、同時にその代価を配当すべきときは、その各不動産の価額に応じて、その債権の負担を按分する。
民396条:抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しない。
民377条2項要旨:主たる債務者が通知を受け、又は承諾したとき、抵当権処分の受益者の承諾を得ないでした弁済は、受益者に対抗不可。
先順位抵当権登記が無効のときは、後順位抵当権者は、抹消請求可。
譲渡担保権者は抵当権消滅請求不可。
所有権以外を取得した第三者は抵当権消滅請求不可。
代価弁済は、主債務者・保証人可、物上保証人不可。
一般債権者申立ての強制競売でも、法定地上権成立。
抵当権者は抵当代価から弁済を受けない部分のみ他から受ける(他債権者異議可の趣旨)。
留置権消滅請求は、質権に準用。
民363条要旨:譲り渡すに証書交付を要する債権を質権の目的とするとき、質権設定は、証書交付で、効力を生ずる。
留置権の果実収取権は、質権に準用。
民353条:動産質権者は、質物の占有を奪われたときは、占有回収の訴えによってのみ、その質物を回復することができる。
不動産保存の先取特権者が、債権取得時に、不動産売買の先取特権者を知っていても、優先弁済権影響なし。
民331条2項:同一の不動産について売買が順次された場合には、売主相互間における不動産売買の先取特権の優先権の順位は、売買の前後による。
民339条要旨:登記した不動産保存・工事の先取特権は、抵当権に先立って行使可。
民314条:賃借権の譲渡又は転貸の場合には、賃貸人の先取特権は、譲受人又は転借人の動産にも及ぶ。譲渡人又は転貸人が受けるべき金銭についても、同様とする。
動産保存の先取特権で数人の保存者があるときは、後の保存者が優先。
民335条1項:一般の先取特権者は、まず不動産以外の財産から弁済を受け、なお不足があるのでなければ、不動産から弁済を受けることができない。
雇用関係の先取特権の被担保債権は期間限定なし。
法人に日用品を供給した場合、先取特権なし。
債務者が、代担保提供の意思表示をしても、留置権者が承諾しないとき、承諾に代わる裁判必要(通説)。
民297条1項:留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができる。
民299条1項:留置権者は、留置物について必要費を支出したときは、所有者にその償還をさせることができる。
適法占有後不法占有の間に必要費・有益費を支出しても、留置権不成立。
通路を開設しない通行地役権は、不継続地役権。
民269条の2・2項要旨:区分地上権は、第三者がその土地の使用・収益権を有する場合も、その権利又はこれを目的とする権利を有するすべての者の承諾があるとき、設定可。
民266条2項要旨:(地上権の)地代は、性質に反しない限り、賃貸借規定準用。
地上権者・永小作人は、不可抗力で収益について損失を受けたときでも、地代・小作料の免除又は減額請求不可。
地上権者・永小作人は、不可抗力で、引き続き三年以上全く収益を得ず、又は五年以上地代・小作料より少ない収益を得たときは、権利放棄可。
地上権者・永小作人が引き続き二年以上地代・小作料の支払を怠ったときは、土地所有者は、権利消滅請求可。
未登記通行地役権の承役地譲渡の場合、譲渡時に、継続的通路使用が、客観的に明らか+認識可能のとき、原則地役権主張可。
民211条2項要旨:公道に至るための通行権を有する者は、必要があるときは、通路開設可。
他主占有者の相続人が取得時効を主張する場合、相続人が自主占有を立証。
盗品等返還後でも回復者に対し代価弁償請求可。
盗品・遺失物回復請求前に滅失ならば、即時取得者に損害賠償請求不可。
盗品・遺失物回復請求で、占有者は、代価弁償提供があるまで使用収益可。
即時取得成立には、取引行為が必要。
占有取得者は無過失推定。
立木二重譲受でいずれも明認方法を施さないうちに、伐採された場合、お互いに対抗不可(先に伐木占有を取得しても同様)。
明認方法が認められるのは、所有権の移転or留保。
制限行為能力取消の取消前第三者は177条の第三者でない。
目撃証人隠匿は証拠隠滅。
真犯人が既に逮捕勾留されている段階の身代わり出頭も犯人隠避。
刑105条要旨:犯人蔵匿・隠避、証拠隠滅等について、犯人又は逃走者の親族がこれらの者の利益のため犯したとき、刑免除可。
刑103条要旨:罰金以上の罪を犯した者又は拘禁中逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金。
居住者全員殺害後放火は、非現住建造物等放火。
盗品等売却代金は、本犯被害物との同一性がなく、盗品等でない。
盗品等罪(刑256条):無償譲受、運搬、保管、有償譲受、有償処分あっせん。
被害者が逃走中に落とした物を取る行為は、強盗未遂と窃盗既遂の観念的競合。
被害者が自ら差し出した場合:通説・強盗未遂、判例・強盗既遂。
ゴルフ場がロストボールを回収・販売する場合、ロストボールはゴルフ場側の所有に帰し、窃盗罪の客体。
被害者の生前占有は、死に至らしめた犯人との関係では、時間的・場所的近接関係にある以上、刑法的保護に値し、一連行為を全体評価。
執行猶予の必要的取消(刑26条):猶予期間内に更に罪を犯し禁錮以上の実刑。猶予言渡し前の禁錮以上の実刑発覚。
執行猶予の裁量的取消(刑26条の2):猶予期間内に更に罪を犯し罰金。猶予言渡し前の禁錮以上の執行猶予発覚。保護観察の遵守事項を遵守せず、情状が重い。
初度の執行猶予:前の執行から5年以上。3年以下の懲役・禁錮、50万円以下の罰金
窃盗目的で他人の家に侵入し、金品物色のためたんすに近寄ったときは、窃盗の実行着手。
temptation:誘惑。誘惑物。
incentive:刺激的な。奨励的な。刺激。誘因。動機。
comet:すい星。ほうき星。
repository:容器。倉庫。腹心。
deserve:受けるに足る。する価値がある。値する。
obtain:手に入れる。獲得する。行われる。
destiny:運命。宿命。天命。
celebrity:名声。名士。
overhaul:分解修理。精密検査。分解修理(精密検査)する。追いつく。追い抜く。
summarize:要約する。
tactic:方策。戦術。
tactics:用兵学。戦術。策略。かけひき。
tactical:戦術の。戦術上の。戦術的な。かけひきのうまい。
exile:追放・流刑・亡命・放浪。また,そのような状態にある者。
precious:高価な。大切な。
vital:命の。活気のある。きわめて重要な。
verify:確かめる。確証(立証)する。
extract:抜粋する。引き出す。
reinforce:補強(増強)する。強める。増員(増援)する。
variable:変りやすい。変数。
stream:小川。流れ。流れる。
yield:産出する。屈する。
ordinal utility:序数的効用。
cardinal:主要な, 基本的な。枢機卿。緋色。
surplus statement:利益剰余金計算書。
surplus:余分。剰余。剰余金。
statement:陳述。声明。命令文。報告書。明細書。
notification:通知。通知書。届け書。
departure:出発。発車。方針。発展。離反。変更。逝去。
spine:とげ。背骨。本の背。山の背。[spain]
whereabout/whereabouts:どのあたりに。所在。ゆくえ。ありか。
orphanage:孤児院。孤児の身(状態)。
nasty:汚い。ひどい。不快(下品・険悪・厄介・卑劣)な。
contraction:短縮。収縮。身につくこと。生じること。
constraint:強制。束縛。窮屈。
noun:名詞[naun]。
recognition:認識。承認。理解。報酬。見覚え。あいさつ。
parser:構文解析プログラム[ルーチン]。
parse:(文を)分析(解剖・説明)する。(文字列を)構文解析する。
crunchy:(かむと)ばりばり[ぱりぱり,ざくざく](と音が)する。
宅37条売買記載(貸借不要):移転登記時期、ローン不成立措置、瑕疵担保特約・履行保証保険、公租公課負担。
登記権利の種類、内容、登記名義人、表題部所有者名:宅35条○、宅37条×。
契約更新に関する事項:宅35条○、宅37条×。
宅35条×、宅37条○:代金や借賃関係。移転登記申請時期、物件引渡し時期。
瑕疵担保責任履行に関し、保証保険契約締結等の措置を講ずるか否か及び講ずる場合の概要は、重説事項。
造成宅地防災区域内のときは、その旨が重説事項。
都市計画道路:計画決定は、木造・鉄骨造などで地階ない2階建まで可。事業決定は、建築行為原則禁止。
日影規制適用対象区域外建築物でも、10mを超え、冬至日に適用対象区域内に日影を及ぼす場合は適用対象。
商業地域・工業地域・工業専用地域は日影規制不可。
物件調査:公簿等。面接聞取り。現地。生活関連施設。法令上の制限。
標準売買契約書では、物件所有権は、買主が売買代金全額を支払い、売主が受領したとき、移転。
宅建業者の決済・引渡業務:事前準備から当日の手続完了までの一連業務。
宅建業法によれば、宅建業者が売買媒介する場合、買主にのみ、重要事項説明。
未完成物件の重説追加項目:設備、内装、外装、形状、構造、道路。
瑕疵担保責任免除特約は重説対象外。
売買では、損害賠償額予定や違約金は、重説対象。
事業用建物の貸借でも、台所・浴室等の設備整備状況は重説対象。
登録物件の売買契約成立の場合、宅建業者は、遅滞なく、登録番号・取引価格・契約成立年月日を指定流通機構に通知。
指定流通機構の登録事項:所在・規模・形質。売買すべき価額or評価額。法令制限。専属専任の場合はその旨。
宅34条の2・3項:専任・専属専任媒介契約の有効期間は、三月超不可。これより長い定めのときは、期間三月。
業務処理状況の報告:専任2週間に1回以上、専属専任1週間に1回以上。
宅建業者は、登録物件の契約成立のとき、遅滞なく一定事項を指定流通機構に通知。
媒介契約締結日から、専任7日以内・専属専任5日以内に、所定事項を、指定流通機構に登録。
指定流通機構への登録に関する事項は、媒介契約書に記載。
宅建業保証協会は、分担金納付から1週間以内に、同額の弁済業務保証金を供託。
宅建業保証協会は、宅建業者のみを社員とする社団法人。
特別弁済業務保証金分担金の通知を受けた場合、1ヵ月以内に納付しないと、社員の地位を失う。
事務所増設:営業保証金は事前規制、弁済業務保証金は事後規制。
事務所減少:営業保証金は公告必要、弁済業務保証金は公告不要。
弁済業務保証金の還付請求を行う場合、保証協会の認証を受けた後、保証協会が供託している法務大臣及び国土交通大臣の指定供託所(東京法務局)に還付請求。
地方債証券は、額面金額の9割で評価。
保管替えは、営業保証金全部を金銭で供託している場合の手続。
還付され営業保証金が不足した場合、通知後2週間以内に供託し、供託後2週間以内に届出。
宅25条5項要旨:宅建業者は、供託した旨の届出後でなければ、事業を開始してはならない。
宅27条1項要旨:宅建業者と宅建業に関し取引した者は、その取引で生じた債権に関し、宅建業者供託の営業保証金について、弁済を受ける権利を有する。
免許権者は免許後3カ月以内に宅建業者が供託した旨の届出をしないとき催告。催告到達後1カ月以内に宅建業者が届出しないとき、免許取消可。
契約や申込の受付案内所等では、1名以上の専任取引主任者でOK(事務所は五分の一以上)。
登録移転のときは、取引主任者証失効(引き続き業務を行うには、登録移転申請+主任者証交付申請)。
重要事項説明は、取引主任者がするが、専任取引主任者の必要なし。
登録移転申請とともに取引主任者証交付申請があった場合の主任者証交付は、現に有する主任者証と引換え。
主任者証の有効期間更新を受ける場合、交付申請前6カ月以内の登録知事指定講習受講。
取引主任者は、氏名・住所変更のとき、変更登録申請とあわせて、取引主任者証の書換え交付申請。
宅20条要旨:取引主任者登録者は、登録事項変更のとき、遅滞なく、変更登録申請。
法人である宅建業者が、不正免許取得を理由に免許取消処分を受けた場合、役員は免許基準抵触+取引主任者欠格。
営業許可を受けた未成年者は、自ら宅建業者or法人役員のときは、主として業務に従事する事務所等で、成年専任取引主任者とみなされる。
事務禁止期間中に本人申請で登録消除された者は、禁止期間中は、再度の登録申請不可。
不正登録を理由とする登録消除処分の聴聞公示日から処分決定日の間に、相当理由なく登録消除申請した者は、消除日から5年経過しなければ、登録不可。
懲役刑は執行猶予でも宅建業の免許欠格。
有効期間満了返納:宅建業免許証不要、取引主任者証必要。
建物等所有権の共有持分を表象する会員権は建物等に該当し、媒介業を行う場合、宅建業免許必要。
多数の知人・友人相手の売却行為は宅建「業」にあたる。
区32条要旨:最初の建物専有部分全部所有者は、公正証書で、規約共用部分・規約敷地・敷地利用権分離処分・敷地利用権持分割合の規約設定可。
規約・議事録の保管場所は、建物内の見やすい場所に掲示。
区42条3項要旨:議事録が書面のとき、議長と出席区分所有者の二人が署名押印。
区37条要旨:集会では通知事項のみ決議可。特別定数除き規約別段可。全員同意集会不適用。
区35条1項:集会の招集の通知は、会日より少なくとも一週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる。
建替え決議賛成者等は、反対者等に、売渡し請求可。
区34条3項要旨:各五分の一以上で、管理者に、会議目的示して、集会招集請求可(定数規約減可)。
小規模滅失(二分の一以下)なら、原則単独で共用部分復旧可。
大規模滅失(二分の一超)復旧は、各四分の三以上。
建替え決議は、各五分の四以上(別段の定め不可)。
相当額の交付で更新拒絶できる旨の特約は借地借家9条等で無効。
借29条1項:期間を一年未満とする建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなす。
借38条4項要旨:定期建物賃貸借で、期間一年以上の場合、賃貸人は、期間満了の一年前から六月前までの間に賃借人に通知しなければ、終了を賃借人に対抗不可。ただし、賃貸人が通知期間経過後賃借人に通知した場合、通知日から六月経過でOK。
定期借家契約は、書面で締結。
借32条1項要旨:建物借賃が、不相当となったとき、契約条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって借賃増減請求可。ただし、一定期間増額しない特約ある場合、それに従う。
借35条1項要旨:借地上建物賃貸借で、借地権存続期間満了明渡のとき、建物賃借人が期間満了を一年前までに知らなかった場合、裁判所は建物賃借人の請求で、知った日から1年内の期限許与可。
建物賃貸借では、承諾に代わる裁判所許可制度はない。
借34条1項要旨:建物転貸借の場合、建物賃貸借が期間満了又は解約申入れで終了するとき、建物賃貸人は、建物転借人にその旨通知しなければ、終了を建物転借人に対抗不可。
借33条2項要旨:造作買取請求権規定は、賃貸人・転借人間に準用。
借26条3項要旨:建物転借人の使用継続を建物賃借人の使用継続とみなし、建物の賃借人・賃貸人間で更新規定適用。
造作買取請求権排除の特約は有効。
借29条1項:期間を一年未満とする建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなす。
借27条1項:建物の賃貸人が賃貸借の解約の申入れをした場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から六月を経過することによって終了する。
建物譲渡特約付借地権の特約方式の決まりはない。
借24条2項要旨:建物譲渡特約付借地権消滅の場合、建物使用継続者が請求したとき、建物賃貸借がされたとみなす。借賃は当事者の請求で、裁判所が定める。
借8条1項:契約の更新の後に建物の滅失があった場合においては、借地権者は、地上権の放棄又は土地の賃貸借の解約の申入れをすることができる。
借地上建物登記があれば、借地権を対抗できるが、借地権者自身の名義必要。
借14条要旨:第三者が土地附属物取得の場合、賃借権譲渡・転貸不承諾のときは、時価買取請求可。
借13条1項要旨:借地権の存続期間満了の場合で、契約更新ないとき、借地権者は、建物その他附属物の時価買取請求可。
借12条1項要旨:借地権設定者は、弁済期の到来した最後の二年分の地代等について、建物上に先取特権を有する。
借34条要旨:建物転貸借の場合、賃貸借が期間満了又は解約申入れで終了するとき、賃貸人は、転借人に通知しなければ、終了を転借人に対抗不可。賃貸人が通知したとき、転貸借は、通知から六月経過で終了。
不登64条1項要旨:登記名義人表示変更・更正登記は、登記名義人単独申請可。
不登109条1項要旨:所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上利害関係を有する第三者の承諾必要。
登記権利者の仮登記単独申請可:義務者の承諾、仮登記を命ずる処分、判決。
不登57条要旨:建物滅失のときは、一月以内に、滅失登記申請。
分筆登記は、抵当権者の承諾不要。
表題部所有者or所有権登記名義人が異なる土地の合筆登記不可。
1号仮登記された権利の移転登記は仮登記でする。
民976条4項要旨:死亡危急時遺言は、遺言の日から二十日以内に、証人の一人又は利害関係人から家裁に請求して確認を得なければ、効力を生じない。
死亡危急時遺言の確認を受けた遺言書でも検認なければ執行不可。
一方単有の遺産分割協議がなされ、他方が協議書への押印拒否の場合、所有権確認判決書と協議書を添付して、相続による所有権移転登記可。
相続を原因として単有登記がなされた後、遺産分割を原因として、所有権移転登記不可。
相続人の一人が相続分を他の相続人に譲渡した後、譲渡者以外で遺産分割協議が成立したときは、相続を原因として、所有権移転登記可。
工場財団抵当権を設定したが、債務者が工場財団所有権保存登記しないときは、抵当権者は、債務者に代位して、保存登記申請可。
所有権移転請求権仮登記の名義人が死亡し、相続人が当該請求権放棄した場合も、仮登記抹消には、前提として相続による移転請求権移転登記申請。
抵当権抹消の前提として、設定者(所有者)の名変登記必要。
所有権移転抹消の前提として、前所有者の名変登記不可。
同一の建物・所有者で二重に表題・保存登記がなされ、後の登記が職権抹消された場合、抹消分の登録免許税は還付される。
再使用証明の印紙は、同時書面申請する数件分の登記の登録免許税として使用不可。
国の払下げた土地で、別名義の所有権移転登記嘱託がなされ、錯誤抹消しても、嘱託の際に納付した登録免許税は還付されない。
(根抵当権の税)設定:千分の4。移転:千分の2。相続・合併移転:千分の1。変更:個数×千円。
根抵当権一部譲渡の税:極度額÷譲渡後の共有者数×譲受人数×千分の2。
(税)千分の20:所有移転。千分の1・信託仮登記。
(税)千分の10:地上権等設定・転貸・移転、所有仮登記。
(税)千分の5・地上権等設定・転貸・移転仮登記。
(税)千分の4・所有保存、相続、合併、共有分割、所有信託。
(税)千分の2・地上権等相続・合併・共有分割、所有信託仮登記。
賃借権の先順位抵当権に優先する同意の登記の登録免許税は、賃借権・抵当権の件数1件につき金千円(計2千円以上)。
所有権登記名義人たる登記義務者の印鑑証明書・署名証明書は原本還付請求不可。
指定官庁・公署職員の嘱託登記は、職員の資格・権限情報書面の添付不要。
所有権仮登記の単独抹消の書面申請は、印証添付。
仮登記申請を、仮登記権利者が仮登記義務者の承諾書を添付して単独申請する場合、印証の原本還付請求不可。
破産管財人が、裁判所書記官作成印証を申請書に添付するときは、印証作成日不問。
賃借権の賃料増額変更登記では、転貸の登記名義人は登記上利害関係を有する第三者に該当しない。
共同相続登記後、他の相続人に相続分を無償譲渡したときは、農地法所定の許可情報不要。
相続人の1人への遺贈でも、農地法所定の許可情報を提供。
事前通知書が受取人不明で返送された場合、期間満了前に申請人から再発送の申出があったときは、応じてよい(申出期間は最初の通知書発送日から起算)。
登記識別情報証明請求が、識別情報記載書面を添付し、書面提出でなされた場合、審査終了後、登記官は、速やかに、識別情報記載書面を廃棄。
書面提出で登記識別情報の有効証明請求するときは、作成後3か月以内の印証添付。
登記識別情報失効申出人は、申出情報記載書面に押印した印鑑に関する作成後3か月以内の証明書を添付(印証の原本還付不可)。
法人が書面で登記識別情報失効申出する場合、資格証明書を添付(登記所が、法人登記の登記所と同一で、法務大臣指定登記所以外のときは、添付省略可)。
抹消登記の回復では、登記識別情報の通知なし。
登記識別情報は、登記で申請人自らが名義人となる場合に、通知される。
法定代理人申請のときは、法定代理人に登記識別情報を通知。
根抵当権者が競売手続開始を知り2週間で元本確定の場合、単独申請の登記原因証明情報として、催告を受けたことを証する情報を要する。
仮処分登記に後れる登記の抹消申請では、(同時申請のため)登記原因証明情報不要(通知を証する情報必要)。
被相続人の生前売却の場合、(資格者代理人は)相続人の本人確認情報を提供。
申請人の申請意思の有無は、(登記官の)本人確認調査の対象とならない。
所有権移転請求権仮登記を目的とする処分禁止仮処分は、仮登記に付記。
一部移転地上権の抵当権設定は、付記2号。
買戻しの更正は、付記1号の付記1号。
根抵当権の分割譲渡では、債務者の氏名・名称・住所を登記。
登記識別情報失効申出添付の印証は作成後3か月以内であることを要する。
登記完了証は、申請人が複数のときは、一人(共同申請では権利者・義務者の各一人)に交付で足りる。
司法書士が、登記識別情報の通知を受けるには、特別の委任を要する。
資格者代理人による登記識別情報提供登記申請の場合、識別情報失効が判明したときでも、当該資格者代理人作成本人確認情報の追完でOK。
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非司法書士が司法書士業務を行った場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金、懲戒処分の対象外。
法務局または地方法務局の長は、司法書士または司法書士法人に対し懲戒処分をしたときは、遅滞なく、官報公告。
簡裁訴訟代理等関係業務を行う司法書士法人で、特定社員でない社員は、代表社員不可。
供託業務を行わない司法書士法人の設立不可。
司法書士名簿登録申請で、登録拒否された者は、法務大臣に行政不服審査法の審査請求可。
裁判所・検察庁提出書類作成は、司法書士の業務。
営業保証供託の還付・取戻しは、営業者破産で影響を受けず、供託根拠法令で行われる。
有価証券で営業保証供託する場合、供託根拠法令でその価額が定められている。
特殊型仮処分解放金の還付請求権は、本案判決確定後、仮処分債権者が詐害行為債務者への債務名義により還付請求権に対し強制執行するときに限り行使可。
一般型仮処分解放金供託の場合、本案勝訴判決確定のときは、仮処分債権者は、執行文を要せず、供託所に還付請求可。
請求者および払渡請求事由が同一のとき、一括払渡請求可。
供託事項閲覧申請書には、閲覧目的・申請年月日・供託所の表示などを記載。
供託物払渡請求権の消滅時効完成後、供託書類の閲覧をさせることは、時効利益放棄にあたるから、供託官は、特段事情ない限り、閲覧請求あっても、応じること不可。
破産管財人、遺言執行者、相続財産管理人などの財産管理人は、自身が供託者となる。
物の弁済供託の場合、債務履行地に指定供託所がないとき、弁済者は、債務履行地の裁判所に、供託所指定及び供託物保管者選任を求めること可。
債権者不確知供託の被供託者(の一人)は、真実の債権者と証明しなくても、供託受諾可。
営業保証供託で、営業により損害を受けた還付請求者は、供託金利息の還付不可。
供託金払渡請求権が譲渡された場合、特段意思ない限り、譲渡通知書の送達日前日までの利息は譲渡人、送達日以後は譲受人。
反対給付必要の場合、還付請求には、反対給付を供託者に履行したことを証する書面を添付。
供託金の払渡しを受ける場合、供託金払渡請求書1通を添付・提示書類とともに供託書に提出。
代理人によって供託する場合は代理権限証書を提示。
供託する者は、供託の種類に従い、供託規則に定める各書式・様式による供託書に定められた事項を記載して供託所に提出。
供託書には、供託者の氏名・住所、名称・主たる事務所、代表者or管理人の氏名を記載。
公務員が職務上供託するときは、供託書に、官公職・氏名・所属官公署名を記載。
代理人で供託する場合、供託書に代理人の氏名・住所を記載。
物の弁済供託で、債務履行地に金銭・有価証券以外を扱う供託所がない場合、弁済者の請求で、裁判所は供託所指定および供託物保管者選任。
管轄外の弁済供託が誤って受理された場合、被供託者の供託受諾・還付請求で管轄違背は治癒。
金銭債権に対し差押えと仮差押えが競合した場合義務供託。
滞納処分後強制執行で差押競合なら、全額権利供託で徴収職員等に事情届。
強制執行後滞納処分で差押競合なら、全額義務供託で執行裁判所に事情届。
仮差押えの執行供託の供託書には被供託者として仮差押債務者の氏名・住所を記載。
第三債務者の供託すべき供託所は第三債務者の債務履行地の供託所。
金銭債権に対し差押えおよび配当要求がされた場合、第三債務者は、差押え金額に相当する金銭を供託。
給与・預金等、債務履行の時期・場所が確定し、受領以外に債権者の協力を必要としないことが社会的に確立・慣行化している取立債務の場合、口頭の提供なく受領不能で供託可。
債権者である未成年者or成年被後見人に法定代理人がない場合、債務者は受領不能で供託可。
貸主死亡の場合、借主が賃料を相続人の1人に提供して拒否されても、賃料全額の弁済供託不可。
債権の二重譲渡で確定日付ある譲渡通知が同時到達の場合、債権者不確知供託不可。
自己の算定した扶養料を提供し、受領を拒否された場合、提供額で供託不可。
持参債務で、持参したが債権者がいないとき、不在が一時的と否とを問わず、再度弁済提供することなく、供託可。
裁判上の担保供託は、裁判所の立担保命令等で担保提供を命ぜられた当事者が供託者となるのが原則だが、第三者も供託可。
司書45条1項:司法書士法人は、総社員の同意があるときは、他の司法書士法人と合併することができる。
司法書士は、報酬を受けたときは、領収証正副2通を作成し、正本は、記名し、職印を押して依頼者に交付し、副本は作成日から3年保存。
司法書士は簡裁訴訟代理等関係業務を除き、正当事由なければ依頼拒否不可。
供託受入の添付・提示書面:資格証明書、代理権限証書、供託通知書。
供託物取戻請求権消滅:被供託者の受諾。供託有効判決確定。質権・抵当権消滅。
民執155条1項要旨:金銭債権の差押債権者は、債務者への差押命令送達日から一週間経過で、債権取立可。ただし、債権・執行費用額超不可。
民保43条2項:保全執行は、債権者に対して保全命令が送達された日から二週間を経過したときは、これをしてはならない。
民保50条1項要旨:債権に対する仮差押えの執行は、裁判所が第三債務者に対し債務者への弁済禁止命令を発する方法により行う。
特別事情による保全取消しは、仮処分命令用で、仮差押命令には不適用。
民保39条1項要旨:仮処分命令で特別事情あるときは、発令or本案裁判所は、債務者の申立てで、立担保を条件として仮処分命令の取消可。
保全命令を発した裁判所は、債務者の申立てにより、債権者に対し、2週間以上の一定期間内に、提起or係属を証する書面を提出すべきことを命じなければならない。
起訴命令の管轄裁判所は、保全命令の発令裁判所。
民保の即時抗告の申立て期間は原則1週間。
保全命令申立ての却下裁判は、告知日から2週間即時抗告可。
保全命令で立担保を命じられた場合、当事者が特別の契約をしたときはその契約により立担保可。
保全命令は、申立てにより、裁判所が行う。保全執行は、申立てにより、裁判所又は執行官が行う。
民執54条1項要旨:強制競売の取下げor取消のとき、書記官は、差押え登記抹消を嘱託。
執行文付与の申立ては、書面。
民執174条2項:債務者の意思表示が反対給付との引換えに係る場合においては、執行文は、債権者が反対給付又はその提供のあつたことを証する文書を提出したときに限り、付与することができる。
執行文不要:少額訴訟確定判決。仮執行宣言付少額訴訟判決。仮執行宣言付支払督促。
債務名義となる確定判決は、強制執行に適する給付判決のみ。
執行証書の対象:金銭の一定額の支払or代替物・有価証券の一定数量の給付を目的とする請求。
簡易裁判所は、当事者の異議の有無に関わらず、証人・当事者の尋問or鑑定人の意見陳述に代え、書面を提出させること可。
簡易裁判所の訴え提起では、請求原因に代えて、紛争の要点で足りる。
司法委員は、簡易裁判所のみ。
証人・鑑定人資格は、当事者・法定代理人以外の第三者。
民訴53条1項:当事者は、訴訟の係属中、参加することができる第三者にその訴訟の告知をすることができる。
訴訟告知の被告知者は、訴訟参加の利害関係を有する第三者で、参加は補助参加に限らない。
人事訴訟の確定判決は、認容・棄却を問わず、一般第三者にも既判力を有する。
債権者が主債務者に貸金返還請求訴訟を提起した場合、保証人には既判力は及ばない。
上告審係属中債権を譲り受けた者は、事実審の口頭弁論終結後の承継人なので、確定判決の効力が及ぶ。
民訴243条2項:裁判所は、訴訟の一部が裁判をするのに熟したときは、その一部について終局判決をすることができる。
民訴243条3項要旨:一部判決は、口頭弁論の併合を命じた数個の訴訟中その一が裁判をするのに熟した場合及び本訴又は反訴が裁判をするのに熟した場合も可。
民訴256条1項:裁判所は、判決に法令の違反があることを発見したときは、その言渡し後一週間以内に限り、変更の判決をすることができる。ただし、判決が確定したとき、又は判決を変更するため事件につき更に弁論をする必要があるときは、この限りでない。
民訴249条2項:裁判官が代わった場合には、当事者は、従前の口頭弁論の結果を陳述しなければならない。
民訴228条4項:私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する。
私文書の印影が本人の印章で顕出されたときは、反証ない限り、本人の意思で顕出されたと事実上推定。
民訴224条1項:当事者が文書提出命令に従わないときは、裁判所は、当該文書の記載に関する相手方の主張を真実と認めることができる。
民訴321条1項:原判決において適法に確定した事実は、上告裁判所を拘束する。
就業場所への送達:住所等が知れないとき、住所等の送達に支障があるとき、就業場所送達受ける旨申述したとき。
手続開始時の当事者意見聴取:準備的口頭弁論は不要、弁論準備手続・書面による準備手続は必要。
書面による準備手続では、必ず準備書面提出または証拠申出をすべき期間を定める。
弁論準備手続は、文書・準文書の証拠調べ可。
一部請求不明示のときは、全部請求と解し、債権の同一性の範囲で全部に時効中断効を生じる。
遺贈に関する訴えは、相続開始時における被相続人の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所に提起可。
民保50条1項の内容:債権に対する仮差押えの執行は、保全執行裁判所が第三債務者に対し債務者への弁済を禁止する命令を発する方法により行う。
保全執行に請求異議の訴え不可。
民保43条2項:保全執行は、債権者に対して保全命令が送達された日から二週間を経過したときは、これをしてはならない。
民保43条3項:保全執行は、保全命令が債務者に送達される前であっても、これをすることができる。
保全抗告の裁判は再抗告不可。
保全異議・保全取消しの裁判に不服のある債権者・債務者は保全抗告可。
保全命令・保全異議の申立ては書面。
民保29条:裁判所は、口頭弁論又は当事者双方が立ち会うことができる審尋の期日を経なければ、保全異議の申立てについての決定をすることができない。
民保26条:保全命令に対しては、債務者は、その命令を発した裁判所に保全異議を申し立てることができる。
仮差押解放金の供託は、仮差押命令を発した裁判所又は保全執行裁判所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄区域内の供託所にしなければならない。
民保25条1項要旨:裁判所は、保全権利が金銭支払で目的達成可のときに限り、債権者の意見を聴いて、仮処分執行の停止・取消のため債務者が供託すべき金銭額(仮処分解放金)を仮処分命令で定めること可。
裁判所が仮処分解放金を定めるに際しては、債権者の意見を聴くことを要する。
民保21条:仮差押命令は、特定の物について発しなければならない。ただし、動産の仮差押命令は、目的物を特定しないで発することができる。
仮差押命令の被保全権利は金銭債権。
民事保全法に規定する裁判所の管轄は、専属。
金銭債権の不動産強制執行手続:申立て、開始決定、配当要求終期決定、売却基準価額決定、執行官の売却実施、売却許可決定、代金納付、配当等実施。
民執11条1項:執行裁判所の執行処分で執行抗告をすることができないものに対しては、執行裁判所に執行異議を申し立てることができる。執行官の執行処分及びその遅怠に対しても、同様とする。
民執38条1項:強制執行の目的物について所有権その他目的物の譲渡又は引渡しを妨げる権利を有する第三者は、債権者に対し、その強制執行の不許を求めるために、第三者異議の訴えを提起することができる。
請求異議の訴えは、債務名義の執行力排除を求めるものだから、債務名義を要しない担保権実行の競売手続には提起不可。
民執26条1項:執行文は、申立てにより、執行証書以外の債務名義については事件の記録の存する裁判所の裁判所書記官が、執行証書についてはその原本を保存する公証人が付与する。
訴訟費用もしくは和解の費用の負担額を定める裁判所書記官の処分は債務名義となる。
民執10条1項:民事執行の手続に関する裁判に対しては、特別の定めがある場合に限り、執行抗告をすることができる。
債務名義:強制執行によって実現される請求権の存在・範囲を証明する公の文書。
民訴規51条1項:訴訟手続の受継の申立ては、書面でしなければならない。
民訴53条3項:訴訟告知は、その理由及び訴訟の程度を記載した書面を裁判所に提出してしなければならない。
少額訴訟の終局判決に対する異議の取下げは相手方の同意必要。
手形訴訟の終局判決に対する異議の申立ては書面。
少額訴訟で、裁判所は、当事者の申立てがなくても、判決言渡し日から3年内の分割払いの定め可。
抗告審の相手方は附帯抗告可。
地方裁判所の抗告審決定は再抗告可(高裁の抗告審決定は再抗告不可)。
抗告の提起は、抗告状を原裁判所に提出。
独立当事者参加後の審理は必要的共同訴訟の規定を準用。
共同訴訟的補助参加:判決効が及ぶが当事者適格を有しないため、共同訴訟参加できない第三者がする補助参加。
被参加人は、共同訴訟的補助参加人のした上訴の単独取下げ不可。
民訴規1条1項:申立てその他の申述は、特別の定めがある場合を除き、書面又は口頭ですることができる。
補助参加は上告審でも可。
民訴300条要旨:控訴審において、反訴の提起・選定者のための請求追加は相手方の同意必要。異議なし弁論は、同意とみなす。
選定当事者の選定は、訴訟追行権を授権する単独訴訟行為。
訴訟承継があった場合、訴訟状態帰属効のため、承継人は、被承継人の自白に反する主張、被承継人の自白の撤回不可。
婚姻無効確認訴訟の原告が死亡した場合、裁判所は判決で訴訟終了を宣言。
株主代表訴訟で株主一部上訴の場合、上訴不提起の共同訴訟人は上訴人とならない。
主債務者と連帯保証人を共同被告とする訴えは合一確定の必要なし。
通常共同訴訟・類似必要的共同訴訟は各自が単独で訴えの取下げ可。
請求の変更は書面によることを要するが、請求の原因の変更は書面によることを要しない。
民訴114条2項:相殺のために主張した請求の成立又は不成立の判断は、相殺をもって対抗した額について既判力を有する。
判決は、言渡しで効力を生じ、調書判決も同様。
裁判所は、当事者の意見を聴いて、決定で、専門委員を手続に関与させることができる。
専門委員の説明は、裁判長が書面により又は口頭弁論若しくは弁論準備手続の期日において口頭でさせなければならない。
当事者である未成年者の共同親権者である父母の一方が死亡した場合、訴訟手続は中断しない。
民訴193条:証人が正当な理由なく出頭しないときは、十万円以下の罰金又は拘留に処する。前項の罪を犯した者には、情状により、罰金及び拘留を併科することができる。
人証の取調べで、主尋問、反対尋問、再主尋問が行われた場合、更に尋問するには、裁判長の許可が必要。
裁判所は、遠隔地に居住する証人の尋問をする場合には、当事者の意見を聴いて、テレビ会議システムで尋問可。
民訴180条1項:証拠の申出は、証明すべき事実を特定してしなければならない。
当事者尋問における陳述は自白の対象とならない。
自白撤回可:相手方の同意あり。刑事上罰すべき行為に基づく。自白が真実に反し錯誤による。
電話会議の方法:弁論準備手続は当事者の一方の期日出頭必要、書面による準備手続は制約なし。
民訴168条:裁判所は、争点及び証拠の整理を行うため必要があると認めるときは、当事者の意見を聴いて、事件を弁論準備手続に付することができる。
準備書面は、期日前に、直送するとともに、裁判所に提出。
民訴147条の3・1項要旨:裁判所は、審理事項が多数又は錯そうなど事件が複雑その他の事情で適正かつ迅速な審理を行うため必要あるとき、当事者双方と協議し、結果を踏まえて審理計画を定めなければならない。
審理計画事項:争点・証拠の整理期間。証人・当事者本人の尋問期間。口頭弁論終結・判決言渡しの予定時期。
裁判所は、必要があると認めるときは、当事者双方と協議をし、その結果を踏まえて審理計画変更可。
郵便に付する送達は発送時に送達とみなされ到達は効力に無関係。
刑事施設収容者への送達を住所で行い妻他同居者が受領しても無効。
民訴102条3項:刑事施設に収容されている者に対する送達は、刑事施設の長にする。
時機に後れた攻撃防御方法の却下等:申立てor職権で却下決定。
文書送付の嘱託は職権不可。
民訴213条:鑑定人は、受訴裁判所、受命裁判官又は受託裁判官が指定する。
各事件が手続原則を異にする訴訟の場合二重起訴の禁止に触れない。
当事者等のために請求目的物を所持する者は当事者と同視され、この者に重ねて訴え提起不可。
当事者が訴訟能力を欠く場合裁判所は期間を定めて補正を命じなければならない。
成年後見人は成年被後見人の単独訴訟行為の取消不可(なぜなら無効)。
当事者能力がないのを見過ごして本案判決がなされたときは、控訴、上告、上告受理事由となるが、再審事由にはあたらない。
手形訴訟不可を理由とする却下判決への控訴不可。
手形訴訟判決への異議の取下は相手方の同意必要。
手形訴訟の原告は口頭弁論終結まで通常訴訟移行申立可、被告は通常訴訟移行申立不可。
簡裁から地裁への移送申立ては被告の弁論・申述後でも可。例外:不動産。
不動産強制競売・担保実行の配当要求債権者:執行力ある債務名義正本を有する債権者。差押登記後の仮差押債権者。一般先取特権者。
不動産強制管理の配当要求債権者:執行力ある債務名義正本を有する債権者。
動産執行・担保実行の配当要求債権者:質権者。先取特権者。
債権執行・担保実行の配当要求債権者:執行力ある債務名義正本を有する債権者。先取特権者。
constraint:強制。束縛。窮屈。
abbreviation:省略。略語。
itinerary:旅行案内。旅行日程。旅路。
sincerely:心から。
eloquence:雄弁。流暢な談話。達意の文章。
disposition:配置。処理。性質。意向。
munificent:物おしみせぬ。
sagacity:明敏。
donate:寄贈(寄付)する。与える。提供する。
lexical:語彙の。辞書(編集)の。
garble:勝手に手を入れる。事実を曲げる。誤って伝える。
contract:契約。契約書。請負。婚約。
utter:全くの。完全な。絶対的の。
mutable:変りやすい。移り気の。
implement:実行(実施・実装)する。
iteration:繰り返し。反復。
iterate:繰り返す。繰り返して言う。
instruction:教育。指導。知識。指図。命令。使用法。
cliff:がけ。絶壁。
improvement:改善。上達。利用。改良工事。
improve:改善(改良・利用・増進)する。
mutable:変りやすい。移り気の。
solid:固体の。頑丈な。立方の。立体の。
injection:注入。注射。注射液。(宇宙船を)軌道にのせること。
aspect:ありさま。ようす。顔つき。表情。向き。
composition:組立て。組織。構成。混合物。作品。
vertical:垂直の。直立した。縦の。
contribute:寄付[寄贈]する。寄稿する。貢献[寄与]する。一因となる。
派遣先の使用者が、派遣元の使用者からの賃金を手渡すだけであれば、直接払原則に反しない。
使用者帰責休業の場合、ある日の所定労働時間が、たまたま短いor一部労働一部休業でも、平均賃金の100分の60支払う。
(労働者の同意を得て)小切手や郵便為替で支払できるのは、退職手当のみ。
使用者が災害補償を行う場合、事故発生日or疾病発生確定日が、平均賃金算定事由発生日。
労基22条2項要旨:労働者が、解雇予告日から退職日の間に、解雇理由証明書を請求した場合、使用者は、遅滞なく交付。ただし、解雇予告日以後労働者が解雇以外の事由で退職した場合、退職日以後、交付不要。
退職・解雇証明書に秘密の記号を記入してはならない。
労働者派遣契約の解除は、労基法の解雇規制不適用。
労基18条2項要旨:労働者の委託で貯蓄金を管理する場合、労使協定を締結し、協定を行政官庁に届出。
解雇予告不適用(労基21条):日日雇い入れられる者。二箇月以内使用される者。季節的業務に四箇月以内使用される者。試用期間中の者
有期労働契約の締結に際しては、契約期間満了後の更新の有無を明示。
30日前までに不更新予告:有期労働契約を3回以上更新or1年超継続勤務。
115条要旨:労基法の賃金、災害補償その他の請求権は二年、退職手当請求権は五年で時効消滅。
労働契約期間:原則3年まで。5年可は、高度専門知識等労働者、60歳以上。
書面交付で明示すべき労働条件:契約期間。場所・業務。始業・終業、超過労働の有無、休憩・休日・休暇・交代。退職・臨時を除く賃金。退職。
派遣元の使用者は、自己が労基法に基づく義務を負わない労働時間、休憩、休日等を含めて、労働条件を明示。
平均賃金算定から除外:療養。産前産後。使用者帰責。育児・介護。試用。
労基法(9条)の労働者:事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者。
労働者災害補償保険法の適用事業場でも、休業補償給付が行われない間は、使用者に休業補償義務。
通勤手当:平均賃金算定には含める、割増賃金算定には含めない。
労基4条:使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。
労基1条2項:この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。
同居の親族は、事業主の指揮命令が明確、就労実態が他の労働者と同様で賃金もこれに応じた支払、の場合労基法上の労働者。
憲89条:公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。
一会計年度の国の収入支出の実績を示す確定的計数書である決算は、予算と違い、法規範性なし。
憲90条1項:国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。
憲78条:裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行ふことはできない。
国会も裁判官の懲戒処分不可。
国務大臣は、在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。訴追は、公訴提起を意味し、身体拘束は含まない。
内閣は、自らが違憲と判断する法律についても、誠実な執行を義務付けられると一般に解されている。
憲74条:法律及び政令には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。
憲62条:両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。
筋ジストロフィー少年入学不許可事件:入学希望高校の全過程履修可能での、入学拒否は、学校長の裁量逸脱で処分違法。
堀木訴訟:障害福祉年金と児童扶養手当の併給禁止は、憲法25条に違反しない。
小売市場距離制限事件:小売市場開設に地域的適正配置基準を許可条件とする適正配置規制は、弱い小売商の保護という積極的・政策的目的であり、憲法(営業の自由)に違反しない。
検閲:行政権が主体となって、思想内容等の表現物を対象とし、その全部または一部の発表の禁止を目的とし、対象とされる一定の表現物につき網羅的一般的に、発表前にその内容を審査した上、不適当と認めるものの発表を禁止することを特質として備えるもの。
刑197条2項:公務員になろうとする者が、その担当すべき職務に関し、請託を受けて、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、公務員となった場合において、五年以下の懲役に処する。
名義人からクレジットカードの使用を許されていても、名義人になりすまし、購入する場合、詐欺罪成立。
キャッシュカードを窃取した者がATMから現金を引き出す行為は、機械に対する行為で、詐欺罪不成立(窃盗罪成立)。
弁護士業務にとって重要な書類が在中する鞄を奪取し隠匿する行為は、威力業務妨害罪。
偽計・威力の区別:業務妨害手段の公然性。
偽計:欺き、誘惑、無知・錯誤の利用。
虚偽の風説流布だけでは業務妨害罪不成立。
摘示事実が公知のものでも、村長の非行列挙文書の村会議場での配布は、名誉毀損罪。
保険金詐取目的で自宅に放火し、保険金を詐取した場合、放火罪と詐欺罪の併合罪。
同一人に6ヶ月で2回わいせつ図書を販売した場合、わいせつ物販売罪の包括一罪。
1通の書面で3名の虚偽告訴をした場合、観念的競合。
数人の間に順次共謀が行われた場合、これらの者すべての間に当該犯行の共謀が行われたと解するのが相当。
すでに特定犯罪の実行を決意している者に対し、知らずに、当該犯罪実行を働きかけた場合、教唆犯不成立。
ひき逃げの場合、負傷程度が軽く、救助可能性が高いなど、類型的生命危険ない限り、保護責任者遺棄罪の作為義務不発生。
2人暮しの母親が、死んでも構わないと思い、乳児を放置して家を出た場合、その時点で、殺人罪の実行着手。
土蔵のように財物しか存在しない建造物への侵入窃盗の場合、錠前や壁の損壊を開始した時点で実行着手。
根抵当権者が、競売手続開始または滞納処分差押えを知った時から2週間で根抵当権の元本確定。
根抵当権の元本は、債務者or根抵当権設定者が破産手続開始決定を受けたときに確定。
根抵当権の全部譲渡は、転抵当権者等の承諾不要。
392条1項:債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、同時にその代価を配当すべきときは、その各不動産の価額に応じて、その債権の負担を按分する。
借地権者が所有建物に1番抵当設定後、土地所有権を取得し、建物に2番抵当を設定した場合、法定地上権成立。
抵当権設定時、土地・建物が同一所有者なら、抵当権実行までの譲渡で、借地権設定されても、法定地上権成立。
更地抵当権設定後、建物建築+抵当権設定され、先に建物抵当権が実行された場合、法定地上権成立。ただ、土地抵当権に対抗できず、土地競売で消滅。
民378条:抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する。
抵当権設定登記後に物上代位の目的債権が譲渡され第三者対抗要件が備えられた場合も、抵当権者は目的債権を差し押さえて物上代位権行使可。
工場抵当法2条で工場の土地または建物とともに抵当目的とされた動産が、抵当権者の同意なく工場から搬出された場合、第三者が即時取得しない限り、抵当権者は、当該動産を元の備付工場に戻す請求可。
設定者の所有権取得を停止条件として、抵当権設定契約締結可。
土地所有権の一部を目的として抵当権設定不可。
民354条:動産質権者は、その債権の弁済を受けないときは、正当な理由がある場合に限り、鑑定人の評価に従い質物をもって直ちに弁済に充てることを裁判所に請求することができる。この場合において、動産質権者は、あらかじめ、その請求をする旨を債務者に通知しなければならない。
弁済期前の契約でも、設定者が債務弁済に代えて任意に質物所有権を質権者に取得させることができる旨を約することは有効。
民334条要旨:先取特権と動産質権とが競合する場合、動産質権者は、第一順位の先取特権者と同一の権利を有する。
民330条2項要旨:第一順位の先取特権者は、債権取得時に第二・第三順位の先取特権者を知っていたときは、これらの者に優先権行使不可。
運送人が荷物を債務者に引き渡した場合、運輸の先取特権行使不可。
民316条:賃貸人は、敷金を受け取っている場合には、その敷金で弁済を受けない債権の部分についてのみ先取特権を有する。
民333条:先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない。
一般先取特権については物上代位性は問題とならない(通説)。
区分地上権は、第三者が土地の使用又は収益をする権利を有する場合も、その権利又はこれを目的とする権利を有するすべての者の承諾あるときは、設定可。
地上権が登記上存続期間満了の場合も区分地上権設定のときは地上権者の承諾を要する。
共有者の1人が、権限なく、自己の単独所有として売却した場合、自己持分は有効な処分、自己持分超は他人の権利の売買の法律関係を生じ、売買契約は有効に成立。
民244条:付合した動産について主従の区別をすることができないときは、各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する。
付合の規定により、物の所有者が合成物等の共有者となったときは、その物について存する権利は以後その持分について存する。
占有の訴えの提起期間:保持は妨害の間or消滅後一年内。保全は妨害の危険の間。回収は奪われた時から一年内。保持・保全は工事着手から一年経過or工事完成で提起不可。
民200条2項:占有回収の訴えは、占有を侵奪した者の特定承継人に対して提起することができない。ただし、その承継人が侵奪の事実を知っていたときは、この限りでない。
占有の訴えに対し、防御方法として本権に基づく反訴提起可。
動産不法占拠者の仮差押債権者は非第三者(対抗要件不要)。
第一譲受人が土地未登記のまま立木を植栽し明認方法を施した後、譲渡人が立木を含め第二譲受人に譲渡し登記した場合、第一譲受人は立木所有権の対抗可。
無権限で樹木を植え付けた者は、平穏・公然・20年自主占有で、立木所有権の時効取得可
A・B・Cと売買で所有権移転登記がなされ、A・B間が錯誤無効の場合、Bは抹消登記請求権あり。
民177条の内容:不動産に関する物権の得喪及び変更は、登記をしなければ、第三者に対抗不可。
賃借権設定登記がなされている土地が譲渡された場合、新所有者(新賃貸人)が賃借人に賃料請求するには、(擬似的対抗関係として)登記必要。
不動産共有者の1人が持分譲渡した場合、持分譲受人にとって、他の共有者は民177条の第三者。
不動産の差押債権者は、民177条の第三者。
時効完成前の予約買主から、時効完成後に地位を譲受け、仮登記移転付記登記した譲受人に対し、時効取得者は登記なく対抗可。
法定地上権成立後、土地が第三者に譲渡された場合、建物所有者は登記を備えなければ、地上権の対抗不可。
死因贈与に基づく限定承認者への所有権移転登記が相続債権者の差押登記より先でも、信義則上、限定承認者は対抗不可。
民545条1項但書(解除の遡及効制限)の第三者は、解除前に利害関係を有するに至った者で登記必要。
制限行為能力取消の場合、善意・悪意を問わず、取消前の第三者には登記なく対抗可、取消後の第三者には登記なく対抗不可。
不動産の二重売買で、第二買主が先に登記した場合、第一買主は(第二買主登記時でなく)不動産占有開始時を起算点として、取得時効主張可。
権利能力なき社団が法人格を取得した場合、一般的には包括承継と解され、占有承継が認められる。
廃除された推定相続人が、不動産に共同相続登記をし、持分を第三者に譲渡した場合、他の共同相続人は登記なくして、自己持分を第三者に対抗可。
動産先取特権の順位:第一・不動産賃貸、旅館宿泊、運輸。第二・動産保存。第三・動産売買、種苗・肥料の供給、農工業の労務。
動産先取特権においては、第一順位の先取特権者が、債権取得時に第二・第三順位の先取特権者を知っていたとき、これらの者に優先権行使不可。
根抵当権の元本確定期日を定めた場合、その旨の登記をしなくても当事者間では効力が生じ、定められた期日到来により元本確定。
債務者・設定者(・第三取得者)の破産手続開始決定で根抵当権の元本確定。
元本確定期日がないときは根抵当権者はいつでも元本確定請求可。請求(到達)時に確定。
根抵当権の全部譲渡は、譲渡前と譲渡後の被担保債権の範囲が異なる場合も可。
一部の(登記)債権者に対してのみ抵当権消滅請求をしても、その請求は無効であり、この請求を受けた債権者に対しても何らの効力も生じない。
抵当目的物の第三者による損傷は残部の価格が十分なら抵当権者の損害賠償請求不可。
譲渡禁止特約付債権を目的とする債権質:原則・不可、例外・質権者善意なら成立。
民338条1項:不動産の工事の先取特権の効力を保存するためには、工事を始める前にその費用の予算額を登記しなければならない。この場合において、工事の費用が予算額を超えるときは、先取特権は、その超過額については存在しない。
造作買取代金債権に基づく留置権の主張は不可。
仮登記担保の清算金支払請求権に基づく留置権の主張は可。
民283条:地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる。
地役権の消滅時効(291条):不継続地役権・最後の行使の時から起算、継続地役権・行使を妨げる事実が生じた時から起算。
民293条:地役権者がその権利の一部を行使しないときは、その部分のみが時効によって消滅する。
第三者が地役権の負担を伴うものとして承役地を占有したときは、第三者の取得する所有権も地役権の負担を伴うものとなり、地役権は消滅しない。
民397条:債務者又は抵当権設定者でない者が抵当不動産について取得時効に必要な要件を具備する占有をしたときは、抵当権は、これによって消滅する。
民381条:抵当不動産の停止条件付第三取得者は、その停止条件の成否が未定である間は、抵当権消滅請求をすることができない。
区分所有6条2項:区分所有者は、その専有部分又は共用部分を保存し、又は改良するため必要な範囲内において、他の区分所有者の専有部分又は自己の所有に属しない共用部分の使用を請求することができる。この場合において、他の区分所有者が損害を受けたときは、その償金を支払わなければならない。
民269条1項:地上権者は、その権利が消滅した時に、土地を原状に復してその工作物及び竹木を収去することができる。ただし、土地の所有者が時価相当額を提供してこれを買い取る旨を通知したときは、地上権者は、正当な理由がなければ、これを拒むことができない。
占有改定の後に他の引渡しを受けたとしても、その時に悪意であれば即時取得は成立しない。
地上権の存続期間は制限がなく原則当事者は自由に設定可。
民366条1項:質権者は、質権の目的である債権を直接に取り立てることができる。
民366条2項:債権の目的物が金銭であるときは、質権者は、自己の債権額に対応する部分に限り、これを取り立てることができる。
民366条4項:債権の目的物が金銭でないときは、質権者は、弁済として受けた物について質権を有する。
建物+家財道具を目的とする抵当権は不可。抵当権の効力が一定の家財道具に及ぶことはあり得るが抵当権の目的とは別問題。
主債務が確定判決により、消滅時効期間10年とされたときは、保証人の債務の消滅時効期間も10年とされる。
(包括承継の場合も)占有承継人は、自己の占有のみを主張し、または前の占有者の占有を併せて主張可。
貸主が債権譲渡した場合も、取消し意思表示は、当初の貸主になす。
無権代理人は履行利益を含めて損害賠償責任を負う。
軽過失があれば、相手方は無権代理人の責任追及不可。
代理権授与表示の表見代理(民109条)は、本人に相手方の悪意・有過失の主張・立証責任あり。
土地賃借人が建物を仮装譲渡した場合の土地賃貸人は第三者に当たらないので、賃借権無断譲渡の契約解除不可。
仮装債権の善意の譲受人は、債権譲渡通知時点で悪意でもOK。
民864条要旨:後見人は、営業or13条1項行為で、被後見人の代行・未成年者の同意をするには、後見監督人があるときは、同意必要。ただし、元本の領収以外。
成年後見人の利益相反行為は無権代理行為。
民98条の2:意思表示の相手方がその意思表示を受けた時に未成年者又は成年被後見人であったときは、その意思表示をもってその相手方に対抗することができない。ただし、その法定代理人がその意思表示を知った後は、この限りでない。
制限行為能力者の相手方の催告は、受領能力を有する者に対してなされることを要する。
時効の援用権者:援用により直接に利益を受ける者。
後順位抵当権者は先順位抵当権の被担保債権の消滅時効を援用できない。
法定追認(民125条):履行。履行の請求。更改。担保の供与。取得した権利の譲渡。強制執行。
無権代理については法定追認の規定(民125条)の類推適用はない。
民104条:委任による代理人は、本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない。
復代理人を選任した任意代理人の責任(民105条):原則・選任及び監督責任、例外・本人の指名のときは不適任又は不誠実の通知・解任責任。
民106条要旨:法定代理人は、自己の責任で復代理人選任可。この場合、やむを得ない事由があるときは、選任及び監督責任のみを負う。
復代理人が受領物を代理人に引き渡したときは、代理人・本人に対する受領物引渡義務がともに消滅。
民97条2項:隔地者に対する意思表示は、表意者が通知を発した後に死亡し、又は行為能力を喪失したときであっても、そのためにその効力を妨げられない。
民97条2項の例外:契約の申込で相手方が悪意の場合(525条)。
受領無能力者の側から意思表示の到達・効力を主張することは可能(通説)。
民484条:弁済をすべき場所について別段の意思表示がないときは、特定物の引渡しは債権発生の時にその物が存在した場所において、その他の弁済は債権者の現在の住所において、それぞれしなければならない。
相続人への贈与(特別受益)は、原則1年超でも、遺留分減殺の対象。
相続人が遺贈所有権移転登記抹消を求める場合、遺言執行者でなく、受遺者が被告。
遺言執行者がある場合、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げる行為不可。但し、遺言が特定財産に関する場合、その財産のみ適用。
民1019条要旨:正当事由あるとき、利害関係人は、遺言執行者の解任を家裁に請求可。遺言執行者は、正当事由あるとき、家裁の許可を得て、辞任可。
民966条:被後見人が、後見の計算の終了前に、後見人又はその配偶者若しくは直系卑属の利益となるべき遺言をしたときは、その遺言は、無効とする。前項の規定は、直系血族、配偶者又は兄弟姉妹が後見人である場合には、適用しない。
民983条要旨:特別方式遺言は、遺言者が普通方式遺言できるようになった時から六箇月間生存で無効。
民958条の2要旨:期間内に権利主張がないときは、相続人・債権者・受遺者は、権利行使不可。
期間内申出せず失権した相続人は、特別縁故者への財産分与後に残余財産があっても、相続権主張不可。
債権を取り立て収受領得する行為は、相続財産処分。
法定単純承認事由:(保存行為・短期賃貸借でない)相続財産処分。熟慮期間内に限定承認・相続放棄なし。相続財産を隠匿・消費・目録不記載。
相続人が自己のために相続が開始した事実を知りまたは確実に予想しながら相続財産を処分した場合でなければ単純承認とみなされない。
特別受益額は、客観的に定まるものであるため、共同相続人は家裁に定めることを請求できない。
民904条の2・3項:寄与分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。
被相続人が遺言で相続分の指定をしていても、協議で寄与分を定めること可。
扶養権利者が請求の意思表示をし遅滞に陥った過去の扶養料は、扶養義務者の相続人が支払義務を承継。
推定相続人の廃除は、被相続人の生前は被相続人のみ、遺言の場合は遺言執行者のみが家裁に請求可。
民894条1項:被相続人は、いつでも、推定相続人の廃除の取消しを家庭裁判所に請求することができる。
廃除の取消しは家裁の審判等で効力を生じ、相続人に対し被相続人が廃除を取り消す旨の意思表示をしただけでは効力を生じない。
廃除後に養子縁組がされたときは、相続権を新たに取得。
事実上の父子関係があっても、未認知非嫡出子は、互いに扶養義務ない。
民842条:未成年後見人は、一人でなければならない。
民839条1項:未成年者に対して最後に親権を行う者は、遺言で、未成年後見人を指定することができる。ただし、管理権を有しない者は、この限りでない。
民843条1項:家庭裁判所は、後見開始の審判をするときは、職権で、成年後見人を選任する。
民867条1項:未成年後見人は、未成年被後見人に代わって親権を行う。
親権者の定めのないまま、誤って協議離婚届が受理された場合、親権者の指定がなされるまで共同親権。
民818条3項:親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行う。
民817条の4要旨:二十五歳未満は、(特別養子の)養親不可。ただし、養親となる夫婦の一方が二十五歳未満でも、二十歳以上ならOK。
民794条要旨:後見人が被後見人を(特別養子以外の)養子とするには、家裁の許可必要。後見人の任務終了後、管理の計算が終わらない間も、同様。
人訴14条1項:人事に関する訴えの原告又は被告となるべき者が成年被後見人であるときは、その成年後見人は、成年被後見人のために訴え、又は訴えられることができる。ただし、その成年後見人が当該訴えに係る訴訟の相手方となるときは、この限りでない。
民768条2項要旨:財産分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議できないときは、当事者は、家裁に対し協議に代わる処分を請求可。ただし、離婚から二年経過したときは不可。
詐欺・強迫による婚姻・離婚の取消しを家裁に請求できるのは、婚姻・離婚の意思表示をした本人のみ。
不動産の登記名義が夫婦の共有名義でも、実質は一方が対価の全部を支払って取得した場合、共有財産とはならない。
民918条2項:家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、いつでも、相続財産の保存に必要な処分を命ずることができる。
民926条1項:限定承認者は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産の管理を継続しなければならない。
一部の相続人の熟慮期間が満了しても他の相続人が期間内であれば限定承認できる。
限定承認をした共同相続人の一人又は数人について法定単純承認事由があるときは、相続債権者は、相続財産をもって弁済を受けることができなかった債権額について、当該共同相続人に対し、その相続分に応じて権利を行使することができる。
相続人が相続財産がないと信じ信ずるに相当理由ある場合の熟慮期間起算時は、相続財産の全部または一部を認識した時or通常認識できた時。
被相続人が遺言で5年内の一定期間遺産分割を禁止している場合共同相続人全員が合意しても遺産分割不可。
民911条:各共同相続人は、他の共同相続人に対して、売主と同じく、その相続分に応じて担保の責任を負う。
民893条:被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。
民1010条:遺言執行者がないとき、又はなくなったときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求によって、これを選任することができる。
相続人が遺言者たる被相続人の意思を実現させるために法形式を整える趣旨で有効な外形を作出する行為をしたときは相続欠格者には該当しない。
父または母と氏を異にするため氏の変更をした未成年の子は成年に達した時から1年以内に戸籍法の届出によって従前の氏に復することができる。
民790条1項:嫡出である子は、父母の氏を称する。ただし、子の出生前に父母が離婚したときは、離婚の際における父母の氏を称する。
父の死亡により母が婚姻前の氏に復した後に嫡出子が生まれた場合子は父の死亡の際の父母の氏を称する。
離婚復氏後3か月を徒過しても、やむを得ない事由がある場合には家裁の許可を得てその旨を届け出ることによって、離婚の際の氏を称することができる。
民877条1項:直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
第三者の金銭債務につき、親権者自らが連帯保証するとともに、子の代理人として連帯保証をし、かつ、親権者と子が共有する不動産について抵当権を設定することは利益相反行為に該当。
民784条:認知は、出生の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者が既に取得した権利を害することはできない。
準正の効力発生時期:婚姻準正・認知準正共に「婚姻の時」とするのが通説。
民748条1項:婚姻の取消しは、将来に向かってのみその効力を生ずる。
父母の婚姻によって婚姻準正の効力が生じた後に、その婚姻が取り消された場合であっても、準正嫡出子の地位に影響はない。
民754条:夫婦間でした契約は、婚姻中、いつでも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる。ただし、第三者の権利を害することはできない。
民761条:夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでない。
民827条:親権を行う者は、自己のためにするのと同一の注意をもって、その管理権を行わなければならない。
民1008条の内容:相続人他利害関係人は遺言執行者に相当期間内の就職承諾確答催告可。期間内確答ないときは承諾とみなす。
民995条:遺贈が、その効力を生じないとき、又は放棄によってその効力を失ったときは、受遺者が受けるべきであったものは、相続人に帰属する。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。
民1002条1項:負担付遺贈を受けた者は、遺贈の目的の価額を超えない限度においてのみ、負担した義務を履行する責任を負う。
民1002条2項の内容:受遺者が負担付遺贈放棄のときは負担利益者が自ら受遺者になること可。ただし、遺言別段意思に従う。
売渡請求自己株式取得の要件:譲渡制限株式、定款、株会特別決議、一般承継知ってから1年内。
吸収分割による分割会社からの権利義務承継は、個別財産の対抗問題として処理され、吸収分割変更登記は、個別財産の対抗問題と直接の関係なし。
解任取締役だが辞任登記の場合、退任を善意の第三者に対抗可。
会908条1項要旨:登記事項は、登記の後でなければ、善意の第三者に対抗不可。登記の後も、第三者が正当事由で知らなかったときは、同様。
新設型組織再編を行う株式会社は、6ヶ月の間、契約or計画の記載・記録を本店に備え置く。
新設合併で持分会社を設立する場合、総株主の同意必要。
新設合併・分割の設立会社は持分会社可。
株式移転の設立会社は持分会社不可。
新設型組織再編で株式会社設立の場合、定款に公証人の認証不要。
株式交換契約新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権であるとき:新株予約権付社債権者は子会社に異議可、親会社の債権者は親会社に異議可。
吸収分割会社は、承継資産が総資産の5分の1以下なら、株会決議不要。
吸収合併消滅会社or株式交換子会社の合併対価が持分のときは、総株主の同意必要。
外国会社を株式交換完全親会社とする株式交換不可。
吸収合併の合併対価全部が譲渡制限株で、消滅株式会社が公開+非種類株のときは、消滅会社は、必ず、株会決議の合併承認必要。
吸収合併消滅株式会社の新株予約権は、合併の効力発生日に消滅。
吸収合併消滅株式会社の株主のうち、合併当事者には株式割当不可。
組織変更効力日の株主は、効力日から6ヶ月以内であれば、持分会社社員でなくなった後でも、組織変更無効の訴え提起可。
会781条1項:組織変更をする持分会社は、効力発生日の前日までに、組織変更計画について当該持分会社の総社員の同意を得なければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。
組織変更する持分会社は、組織変更の旨、債権者が1ヶ月以上の一定期間異議可能な旨を官報公告。
組織変更する株式会社は、組織変更の旨、計算書類事項、債権者が1ヶ月以上の一定期間異議可能な旨を官報公告。
会711条3項要旨:社債管理者は、やむを得ない事由があるときは、裁判所の許可を得て、辞任可。
社債管理者は、社債原簿の備え置き不要。
会736条1項要旨:社債権者集会決議で、当該種類社債総額の千分の一以上の社債権者の中から、代表社債権者を選任し、集会決議事項の決定委任可。
合同会社は、配当額が配当日の利益額を超える場合、配当不可。
株式会社が持分会社を消滅会社とする吸収合併をする場合、消滅会社は官報公告かつ各別催告。合同会社のみ時事掲載日刊新聞紙or電子公告で各別催告不要。
株式交換において、完全子会社は株式会社のみ。
会587条:持分会社は、その持分の全部又は一部を譲り受けることができない。持分会社が当該持分会社の持分を取得した場合には、当該持分は、当該持分会社がこれを取得した時に、消滅する。
社員の氏名・名称・住所、無限・有限の別、出資の目的・価額・評価の標準は、持分会社の定款記載・記録事項。
株式交換・株式移転の規定は、清算株式会社には不適用。
委員会設置会社であった清算会社の法定清算人は、監査委員以外の取締役。
株式会社は、新設合併無効判決確定の場合でも、清算不要。
株式発行と同時に資本減少の場合、従前の資本金額以上なら、(株会決議でなく)取締役決定(or取会決議)で資本減少可。
会449条7項要旨:株式会社は、資本金・準備金減少の効力発生日前は、いつでも当該日変更可。
資本金減少は原則株会特別決議。定時株会+欠損なら、普通決議。
違法配当で、会社債権者は、直接、株主に支払わせること可。
違法配当は有効で、株主等が支払義務を負うに過ぎない。
会計監査人は、外国公認会計士可。
監査役会の決議参加監査役で議事録に異議をとどめないものは、賛成と推定。
会391条:監査役会は、各監査役が招集する。
監査役会は、監査役作成の監査報告に基づき、監査報告作成。
取締役全員の書面等同意での取会決議擬制は定款必要。特別取締役の取会では不可。
補欠取締役の選任は、定款の定め不要。
特例有限会社の取締役任期は、定款の定めない場合、一定期間経過で満了しない。
会320条:取締役が株主の全員に対して株主総会に報告すべき事項を通知した場合において、当該事項を株主総会に報告することを要しないことにつき株主の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該事項の株主総会への報告があったものとみなす。
会282条:新株予約権を行使した新株予約権者は、当該新株予約権を行使した日に、当該新株予約権の目的である株式の株主となる。
設立時募集株式発行の割当決定は発起人の過半数。
株式分割は基準日必要。無償割当・株式併合は不要。
取会設置会社の株式無償割当は、定款例外を除き、取会決議で可。
株式無償割当は、剰余金の有無にかかわらず可。
株式会社は、株式併合の効力日の2週間前までに、株主・登録質権者に、株会特別決議で定めた併合事項をを通知or公告。
会128条1項:株券発行会社の株式の譲渡は、当該株式に係る株券を交付しなければ、その効力を生じない。ただし、自己株式の処分による株式の譲渡については、この限りでない。
会131条2項:株券の交付を受けた者は、当該株券に係る株式についての権利を取得する。ただし、その者に悪意又は重大な過失があるときは、この限りでない。
会103条2項要旨:募集設立で、募集広告その他募集書面又は電磁的記録に氏名・名称・設立賛助の記載・記録を承諾した者は、発起人とみなし、発起人の責任規定適用。
会社不成立の設立行為責任・設立費用負担:発起人あり、取締役・監査役なし。
創立総会の議決権行使可能株主が1000人以上の場合、書面議決権行使可。
設立出資財産価額又はその最低額、発起人の氏名・名称・住所は定款の必要的記載事項。
非定款事項なら発起人全員の同意:発起人割当て株式数。その株式の引換え金銭額。資本金・資本準備金。
株式会社設立無効の提訴権者:株主、取締役、清算人、監査役、執行役。
発起人は、株主でなくなった場合、設立無効の訴え提起不可。
会51条2項要旨:発起人は、会社成立後は、株式引受けの錯誤無効、詐欺・強迫取消不可。
種類株式発行会社の第三者割当で、募集が譲渡制限株式のとき、当該種類株会の決議必要。例外:定款、議決可能な種類株主なし。
支店所在地の登記事項:商号、本支店所在場所。
合資会社の登記事項:目的。商号。本支店場所。存続期間・解散事由。社員の名・住所。有限・無限の別。有限社員の出資目的・価額・既履行価額。代表社員の名。法人社員の職務者の氏名・住所。公告方法。
会計監査人が欠けた場合、遅滞なく会計監査人が選任されないときは、監査役(or監査役会or監査委員会)は、一時会計監査人の職務を行うべき者を選任。
会計限定があると監査役設置会社ではないが、監査役を置いた株式会社は会計限定の有無にかかわらず、監査役設置会社である旨・監査役氏名を登記。
監査役会or会計監査人設置会社を除き、非公開会社は監査範囲の会計限定可。
商521条:商人間に於て其双方の為めに商行為たる行為に因りて生じたる債権が弁済期に在るときは債権者は弁済を受くるまで其債務者との間に於ける商行為に因りて自己の占有に帰したる債務者所有の物又は有価証券を留置することを得但別段の意思表示ありたるときは此限に在らず。
商504条:商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない。
譲受人が譲渡人の商号を使用する場合、譲渡人の営業債権について譲受人にした弁済は、善意・無重過失で効力を有する。
譲受人が譲渡人の商号を使用し、譲渡人の債務弁済責任を負うとき、譲渡人の責任は営業譲渡日以後2年以内に請求or請求予告しない債権者には期間経過時に消滅。
商15条:商人の商号は、営業とともにする場合又は営業を廃止する場合に限り、譲渡することができる。前項の規定による商号の譲渡は、登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
絶対的商行為:投機購買とその実行行為、投機売却とその実行行為、取引所取引、商業証券に関する行為。
営業的商行為:投機貸借とその実行行為、他人のための製造・加工、電気ガスの供給、運送、作業・労務の請負、出版・印刷・撮影、客来集目的の場屋取引、両替他銀行取引、保険、寄託引受、仲立・取次、商行為の代理引受、信託引受。
仲立ちor取次ぎは営業的商行為であり、仲立ちor取次ぎする行為は商行為に限られない。
株会録は出席取締役の署名or記名押印の必要なし。
株会録の備え置き:本店・10年、支店・書面のときは写しを5年。
株会決議取消しの訴えの提訴期間:株会決議日から3か月以内。
裁判所は被告申立てにより会社組織に関する訴えを提起した株主に相当担保を命ずること可。ただし、株主が取締役、監査役、執行役、清算人なら不可。
持分会社の設立取消の提訴期間:成立日から2年以内。
株式会社資本金減少無効の訴えの提訴権者:株主等、破産管財人、不承認債権者。
会社成立後の株式発行無効の訴えの提訴期間:公開会社は効力日から6ヶ月以内、非公開会社は効力日から1年以内。
株式会社設立無効の訴えの提訴権者:株主、取締役、清算人(、監査役、執行役)。
株式交換で公開子会社に譲渡制限株式交付の場合、種類株子会社を除き、株会決議は株主の半数以上で議決権の3分の2以上。
新設分割する場合、総株主同意・承認不要を除き、議決権行使できない株主は株式買取請求可。
吸収分割可:株式会社or合同会社。吸収分割承継会社は制限なし。
新設合併する場合設立会社が株式会社なら合併契約に設立時取締役の氏名を定める。
株式会社が新設合併する場合設立会社が持分会社なら消滅会社は合併契約に総株主の同意必要。
持分会社が組織変更する場合、効力発生日変更は新旧早い方の日の前日までに公告。
組織変更する株式会社は、効力発生日の前日までに、組織変更計画に総株主の同意必要。
社債管理者の辞任:原則・社債発行会社+社債権者集会の同意必要。例外・やむを得ないときは裁判所の許可。
任意清算の清算持分会社は清算人なし。
任意清算:合名・合資会社は定款or総社員同意で存続期間満了、解散事由発生、総社員同意で解散した場合の財産処分方法を定めること可。
持分会社は、存続期間満了、解散事由発生、総社員同意で解散した場合、清算結了まで社員の全部or一部の同意で継続可。
持分会社は、社員が欠けたことにより解散し、社員が1名となった場合でも解散しない。
持分会社の種類変更では債権者保護手続不要。
任意退社、法定退社、持分差押退社、会社継続退社の場合退社した時にその社員に係る定款廃止の定款変更とみなされる。
持分会社の定款変更は原則総社員の同意だが定款で別段の定め可。
持分会社の社員は出資払戻を請求可。合同会社では定款変更での出資価額減少。
合同会社は損失てん補、出資払戻、退社の持分払戻のため資本金減少可。
業務執行社員は原則持分会社を代表するが定款or定款の定めに基づく社員の互選で業務執行社員の中から代表社員を定めること可。
法人が業務執行社員である場合当該法人は職務を行うべき者を選任し氏名・住所を他の社員に通知。
会591条4項:業務を執行する社員を定款で定めた場合には、その業務を執行する社員は、正当な事由がなければ、辞任することができない。
持分会社の定款:目的。商号。本店所在地。社員の氏名・名称・住所。無限・有限の別。出資の目的・価額・評価の標準。
清算株式会社は存否・額に争いある債務があっても弁済必要財産の留保で株主分配可。
監査役設置会社以外の清算人会設置会社の株主は清算人会招集請求可。
清算人会設置会社以外の株式会社は代表清算人を定める必要はなく定めない場合清算人全員が代表清算人。
解散命令・解散判決の清算株式会社は裁判所が選任した者が清算人。
清算株式会社は資本金・準備金の増減規定不適用。
清算株式会社は清算目的の範囲内で募集株式発行可。
公開会社or大会社であった清算株式会社は監査役必要。
清算株式会社:定款で清算人会・監査役・監査役会可。会計参与・会計監査人・委員会不可。
分配可能額超配当の業務執行取締役の責任:配当時分配可能額を限度として総株主の同意免除可。
全部取得条項付種類株式取得の(自己株式を除く)交付金銭等帳簿価格は効力日の分配可能額超不可。
株式会社は株会決議で額・効力日を定め「その他資本剰余金」を減少して資本金を増加できる。
剰余金配当の場合、株式会社は、原則配当剰余金の10分の1の額を資本準備金or利益準備金として計上。
準備金減少の債権者保護手続:官報公告かつ各別催告。各別催告は、時事掲載日刊新聞紙or電子公告で代用可。
株式会社は原則定時株会終結後遅滞なく貸借対照表を公告。例外:有価証券報告書提出会社は公告不要。
証券発行新株予約権付社債の新株予約権を行使する場合新株予約権者は新株予約権付社債券を株式会社に提示。この場合株式会社は新株予約権付社債券に新株予約権が消滅した旨を記載。
会288条:株式会社は、証券発行新株予約権を発行した日以後遅滞なく、当該証券発行新株予約権に係る新株予約権証券を発行しなければならない。前項の規定にかかわらず、株式会社は、新株予約権者から請求がある時までは、同項の新株予約権証券を発行しないことができる。
新株予約権者は新株予約権行使日に株主となる。
募集新株予約権申込者は割当日に新株予約権者となる。
新株予約権の払込期日がない場合行使期間初日の前日までに新株予約権金額の全額払込。
新株予約権の交付株式数の端数切捨て:その旨を新株予約権の内容としなければならない。
何人も株券発行会社の営業時間内はいつでも(利害関係部分の)株券喪失登録簿の閲覧・謄写等請求可。
株券喪失登録株券は登録日の翌日から1年経過日に無効。
株主名簿管理人は株主名簿・株券喪失登録簿・新株予約権原簿の作成・備置き・その他の事務を行う。
(効力日1か月前までに)株券提出の公告かつ通知:譲渡制限、株式併合、全部取得条項付種類株式取得、取得条項付株式取得、組織変更、合併消滅、株式交換、株式移転。
会214条:株式会社は、その株式(種類株式発行会社にあっては、全部の種類の株式)に係る株券を発行する旨を定款で定めることができる。
募集株式の現物出資財産価額が募集事項価額に著しく不足:職務を行った業務執行取締役、賛成取締役、議案提案取締役は原則連帯不足額支払。
出資の履行で募集株式の株主となる権利の譲渡は会社に対抗できないが当事者間有効。
募集株式が譲渡制限株式の場合割当の決定は株会(or取会)決議(定款に別段の定め可)。
公開会社は株主割当以外の場合払込・給付期日or期間の初日の2週間前までに株主に募集事項を通知(or公告)。例外:株主保護に欠けるおそれないと法務省令で定める場合。
取会設置会社以外は株主割当を除き株会決議で募集事項決定の取締役委任可。
単元未満株式買取・売渡請求:効力は代金支払時に生じる。
単元未満株式買取請求者は会社の承諾を得た場合に限り請求撤回可。
取会設置会社以外は取締役決定の定款変更で単元株式数減少・廃止可。
種類株式発行会社も現に2以上の種類株式を発行してない場合は株式分割に際し株会決議なしで発行可能株式総数増加の定款変更可。
取会設置会社以外の株式分割は株会決議。
全部取得条項付種類株式とする定款:種類株会特別決議。取得条項付種類株式とする定款:種類株主全員の同意。
取得請求権付株式取得の株式以外引換交付財産の帳簿価格は請求日の分配可能額超不可、超の場合は取得不可。
取会設置会社は市場取引等自己株式取得を取会決議で定める定款可。
取会設置会社が子会社の有する自己株式を有償取得する場合取会決議で一定事項を定めれば足りる。
株式譲渡等承認請求で会社・指定買取人の買取通知後は承認請求者は承諾を得た場合に限り請求撤回可。
株主名簿事項:株主の氏名・名称・住所。株式数。取得日。株券発行の場合株券番号。種類株式は種類・数。
種類株式を譲渡制限株式または全部取得条項付種類株式とする定款変更をする場合新株予約権買取請求可。
反対株主の株式買取請求の買取価格は原則協議、効力発生日から30日で協議不成立なら期間満了日後30日以内に裁判所に価格決定申立可。
反対株主の株式買取請求の対象行為をする場合行為の効力日の20日前までに通知または公告必要。
会115条の内容:公開会社の議決権制限株式が発行済総数の二分の一超に至ったときは直ちに二分の一以下にする措置が必要。
発行可能種類株式総数と発行可能株式総数の関係は規定なし。
会113条1項:株式会社は定款変更して発行可能株式総数の定めを廃止できない。
閉鎖会社は剰余金配当・残余財産分配・議決権で株主ごとに異なる取り扱いを行う定款可。
全部の株式の特別の定め:譲渡制限、取得請求、取得条項。
種類株式:剰余金配当、残余財産分配、議決権、譲渡制限、取得請求、取得条項、全部取得条項、拒否権、取締役・監査役選任。
取締役・監査役選任条項付株式:委員会設置会社・公開会社では不可。
発起人・設立時取締役の不足額填補責任:発起設立では過失責任、募集設立では無過失責任。
創立総会決議は議決権の過半数であって出席議決権の3分の2以上。
定款設立時取締役は出資履行完了時に選任。
変態設立事項:現物出資。財産引受。発起人の報酬・特別利益。設立費用。
定款認証手数料他損害のおそれないと法務省令が定めるものは変態設立事項でない。
定款事項:目的。商号。本店所在地。設立出資財産。発起人。
役員等の任務懈怠責任の責任免除:総株主の同意、株会による一部免除、取締役等による一部免除、責任限定契約。
最低責任限度額算定で乗ずる数:代表取締役・代表執行役:六。取締役・執行役:四。他(社外取締役含む):二。
取締役の自己取引の責任免除:総株主の同意のみ。
監査委員との訴訟:取会(or株会)が定める者が会社を代表。
委員会設置会社の取会は執行役の中から代表執行役を選定(選定の執行役委任は不可)。
執行役の任期:選任1年内の最終事業年度に関する定時株会終結後最初の取会終結時(定款短縮可)。
指名・報酬委員は執行役兼業可。
委員会の日から10年間議事録を本店に備え置く。
委員会の委員の過半数は社外取締役。
会計監査人の報酬等利益は監査役の過半数(or監査役会or監査委員会)の同意を得て取締役が定める。
会計監査人は職務に際して取締役の不正・違反の重大事実を発見したときは遅滞なく監査役(or監査役会or監査委員会)に報告。
会計監査人に選任された監査法人は職務を行うべき者を選定し会社に通知。
会計監査人が欠けた場合に遅滞なく選任されないときは監査役(or監査役会or監査委員会)が一時職務を行うべき者を選任。
監査役会の決議:出席監査役の数にかかわらず、監査役の過半数。
会計限定監査役:公開会社・監査役会設置会社・会計監査人設置会社では不可、監査報告作成必要、監査役選任議案提出請求可。
監査役は取締役の株会提出予定議案・書類・電磁的記録等の資料を調査しなければならない。
取締役の解任は原則普通決議、累積投票選任取締役の解任は特別決議、種類株会選任取締役の解任は種類株会特別決議。
監査役の解任は株会特別決議。
監査役会設置会社の監査役は3人以上で半数以上は社外監査役。
取会設置会社の会計参与(or職務を行うべき社員)は計算書類の承認をする取会に出席必要。
監査役が取締役・監査役全員に取会に報告すべき事項を通知したときは取会報告不要。
取会録が書面のときは出席取締役・監査役は署名or記名押印必要。
監査役設置会社・委員会設置会社を除く取会設置会社の株主は取締役の目的・法令・定款違反orそのおそれがあるときは取会招集請求可。
取締役は会社に著しい損害を及ぼすおそれある事実を発見したときは直ちに株主(or監査役or監査役会)に報告必要。
成年被後見人・被保佐人・外国法令上これらと同様の者は取締役不可。
書面・電磁的方法による株会招集通知が必要な場合:書面・電磁的方法による議決権行使できる場合、取会設置会社。
取会設置会社は監査役必要、閉鎖+会計参与設置なら不要。
大会社の監査役会:公開会社は原則必要、閉鎖会社は不要。
公開会社、監査役会設置会社、委員会設置会社は取会必要。
委員会設置会社と大会社は会計監査人必要。
取会決議を必要とする事項でも株会で決議できる旨の定款は可。
事故後に別原因で被害者が死亡しても、原則就労可能期間の認定上考慮しない。
被害者が平均的体格ないし通常体質と異なる身体的特徴でも、疾患でない場合、原則賠償額を定めるに当たり考慮不可。
民650条3項:受任者は、委任事務を処理するため自己に過失なく損害を受けたときは、委任者に対し、その賠償を請求することができる。
転売の場合、再売買の予約完結権者は最初の相手方に権利行使。
転売の場合、買戻権者は転得者に権利行使。
民580条3項:買戻しについて期間を定めなかったときは、五年以内に買戻しをしなければならない。
他人物売買の解除で、既に引渡しを受けていた買主は、原状回復義務として、解除までの使用利益返還。
民562条要旨:他人物売買で、買主移転不可のとき、善意売主は解除可。買主悪意なら賠償不要。
書面によらない贈与の撤回権のみの時効消滅はない。
書面によらない停止条件付贈与の条件成就前であれば、引渡し済みでも、贈与撤回可。
民507条:相殺は、双方の債務の履行地が異なるときであっても、することができる。この場合において、相殺をする当事者は、相手方に対し、これによって生じた損害を賠償しなければならない。
民480条:受取証書の持参人は、弁済を受領する権限があるものとみなす。ただし、弁済をした者がその権限がないことを知っていたとき、又は過失によって知らなかったときは、この限りでない。
債権者の代理人と称して債権行使する者に対しても478条適用。
指名債権の譲渡予約に確定日付ある通知or承諾がされても、譲受人は、予約の通知or承諾をもって、予約完結による債権譲渡の効力を第三者に対抗不可。
指名債権の二重譲渡で、双方に確定日付ある通知がなされ、同時到達したときは、各譲受人は債務者に全額弁済を請求でき、債務者は同順位の譲受人を理由として弁済の責めを免れない。
民447条2項:保証人は、その保証債務についてのみ、違約金又は損害賠償の額を約定することができる。
民423条2項要旨:債権期限到来前は、裁判上の代位。ただし、保存行為は例外。
特定債権保全のため債権者代位権を行使する場合、債務者の無資力不要。
債権者が、債務者への金銭債権(100万円)を被保全債権として、債務者の第三債務者に対する金銭債権(200万円)を代位行使し得るのは、自己の債権額の範囲内に限られる。
民408条:債権が弁済期にある場合において、相手方から相当の期間を定めて催告をしても、選択権を有する当事者がその期間内に選択をしないときは、その選択権は、相手方に移転する。
民410条(不能による選択債権の特定):債権の目的である給付の中に、初めから不能であるもの又は後に至って不能となったものがあるときは、債権は、その残存するものについて存在する。選択権を有しない当事者の過失によって給付が不能となったときは、前項の規定は、適用しない。
民478条:債権の準占有者に対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する。
不動産を代物弁済の目的とした場合、第三者対抗要件具備によって債務消滅。
指名債権の二重譲渡で第1譲渡の通知に確定日付がなく第2譲渡の承諾に確定日付があるときは第2譲受人が優先。
他人が有する債権の債権譲渡契約:譲渡人が債権を取得したときに特別の意思表示を要せず当然に譲受人に移転。
遺産分割協議は詐害行為取消権の対象となり得る。
民412条2項:債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来したことを知った時から遅滞の責任を負う。
民412条3項:債務の履行について期限を定めなかったときは、債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う。
民411条:選択は、債権の発生の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。
使用者に代わって事業を監督する者:客観的に観察して実際上現実に使用者に代わって事業を監督する地位にある者。
被用者と第三者の共同不法行為で第三者が負担部分を超えて賠償をなしたときは第三者は使用者に求償できる。
民648条3項:委任が受任者の責めに帰することができない事由によって履行の中途で終了したときは、受任者は、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。
民650条2項要旨:受任者は委任事務処理必要債務を負担したときは委任者に弁済請求可。債務が弁済期にないときは相当担保を供させること可。
民551条1項:贈与者は、贈与の目的である物又は権利の瑕疵又は不存在について、その責任を負わない。ただし、贈与者がその瑕疵又は不存在を知りながら受贈者に告げなかったときは、この限りでない。
民551条2項:負担付贈与については、贈与者は、その負担の限度において、売主と同じく担保の責任を負う。
民596条要旨:贈与者の担保責任規定は、使用貸借に準用。
民590条1項:利息付きの消費貸借において、物に隠れた瑕疵があったときは、貸主は、瑕疵がない物をもってこれに代えなければならない。この場合においては、損害賠償の請求を妨げない。
民590条2項(担保責任)要旨:無利息消費貸借の借主は、瑕疵がある物の価額返還可。貸主悪意のときは利息付消費貸借の瑕疵規定準用。
民599条:使用貸借は、借主の死亡によって、その効力を失う。
1つの申請情報で2以上の登記申請の場合、一部取下げは、取下げ部分のみに関する添付書類還付。
オンライン申請の補正は、オンラインによる。
補正期限内に補正情報と併せて提供された電子証明書が、失効している場合も、申請情報と併せて提供された電子証明書と同一なら、原則登記官は有効と扱うこと可。
オンライン申請で登録免許税額不足があり、補正のときは、登録免許税納付用紙に不足額相当の印紙を貼付して納付可。
同一管轄内不動産で、同一登記名義人の氏名・名称・住所の変更・更正は一括申請可。
相続による権利移転登記は、単独申請可(単独抹消規定なし)。
所有権保存登記の抹消は、名義人の単独申請可。
抵当権を何某持分の抵当権とする変更は、負担を免れる共有者が権利者、抵当権者が義務者。
登記した賃借権は、登記前の抵当権者すべてが同意し、同意登記がなされたときは、同意抵当権者に対抗可。
相続による所有権移転登記がなされたが、相続人の一人に欠格事由があった場合、代襲者を権利者、欠格者を義務者として、更正。
遺贈を原因として、単有名義とする所有権移転登記がなされた場合、共有者の1人は、自己の持分のみ更正可。
同一不動産を目的として同順位で複数の抵当権設定登記(同時申請)可。
採石権設定の登記事項:存続期間。採石料。支払時期。採石権の内容。
停止条件付抵当権設定仮登記に基づく本登記を申請する場合、仮登記後に登記された抵当権者の承諾不要。
農地法5条の許可を停止条件とする所有権移転仮登記後、地目を宅地とする変更登記をした場合、仮登記に基づく本登記には知事の許可を証する情報不要。
累積式根抵当権設定仮登記に基づき、本登記としての共同根抵当権設定登記は受理される。
存続期間満了の地上権抹消は単独申請不可。
株式移転完全親会社が取会設置会社の場合、取締役の過半数で代取選定(取会不可)。
吸収会社の登記では、合併・分割の旨、被吸収会社の商号・本店を登記。
株式移転完全親会社の定款は、公証人の認証不要。
合同会社が権利義務一部承継の吸収分割する場合、定款例外を除き、社員の過半数一致で決定。
吸収分割会社・承継会社の本店が同一管轄でないとき、分割会社の変更登記は承継会社の管轄登記所経由。
株式会社が組織変更する場合、時事掲載日刊新聞紙or電子公告で各別催告省略可。
株式会社が持分会社となる組織変更の場合、解散登記には、代理権限証書を含め、何ら書面添付不要。
組織変更する株式会社は、取締役決定or取会決議で、効力発生日の変更可。
外国会社が支配人選任のときは、日本のすべての営業所所在地で、登記必要。
外国会社は、日本において取引を継続してしようとするときは、日本における代表者を定めなければならない。
特例有限会社は、貸借対照表の公告不要。
特例有限会社では、株式譲渡等承認請求の承認機関について、定款例外登記可。
持分会社種類変更の登記事項:会社成立年月日、種類変更前の商号、種類変更の旨・年月日。
会社の存続期間又は解散の事由についての定款の定めがあるときは、その定めが登記事項。
持分会社を代表する社員が法人であるときは、当該社員の職務を行うべき者の氏名及び住所が登記事項。
合資会社有限責任社員の出資目的・価額・既履行出資価額は登記事項(無限責任社員では不要)。
支店所在地では、支店所在地管轄登記所の管轄区域外の支店所在場所の登記不要。
本店移転の場合、新所在地の登記申請書には、代理権限証書を除き、他の書面の添付不要。
本店移転の場合、支配人を置いた営業所移転登記は、旧所在地で足り、新所在地では不要。
本店を他の登記所管轄区域内に移転し、移転先に支店登記あるときは、支店登記記録を閉鎖。
本店移転のとき、設立時役員等、旧所在地登記で就任年月日登記ないときは、就任年月日登記不要。
有価証券報告書提出会社となった場合、決算公告事項廃止変更登記には、当該会社該当を証する書面不要。
電子公告を公告方法とする株式会社は、決算公告ウェブページアドレスを電子公告ウェブページアドレスと別に登記可。
公告方法の定款の定めがない株式会社の公告方法は、官報とされ、その旨を登記。
特例有限会社が監査役を置いた場合、監査役の氏名・住所を登記すれば足り、監査役設置会社である旨の登記不可。
株会選定代取就任登記には、原則議長・出席取締役の株会録押印印鑑につき市区町村長作成証明書を添付。
代取選定取会に監査役出席の場合、監査役の取会録押印印鑑についても、市区町村長作成証明書を添付。
監査役会設置会社が委員会を置く旨の定款変更したときは、委員会設置会社の登記申請と同時に、監査役会設置会社・監査役設置会社の定めの廃止登記を申請。
株式会社が解散した場合、支配人の代理権消滅。
清算開始原因が生じた時公開会社or大会社であった清算株式会社は、監査役設置。
裁判所が清算人選任の場合、代表清算人も選任。
裁判所選任清算人に関する代表清算人変更登記には、変更事由を証する書面添付。
代表を定めた場合を除き、清算人は各自代表。
清算人会設置会社が、株会で清算人選任の場合、解散後最初の清算人登記には、定款例外を除き、清会録添付。
委員会廃止・代取就任は同時申請。
委員会を置く定款変更で、取締役任期満了。
株会選定代取は、一方的意思表示で辞任できず、辞任承認の株会決議必要。
募集新株予約権を引き受ける者に特に有利な場合、特別決議の株会録添付。
新株予約権の譲渡承認の定めは、非登記事項。
募集新株予約権の総数引受契約の場合、申込み・割当て規定不適用(総数引受契約を証する書面を添付)。
新株予約権発行変更登記は、払込期日が割当日より前の場合、払込・給付・相殺を証する書面を添付(払込期日が割当日以後の場合不要)。
募集新株予約権と引換えに金銭払込みを要しない旨を募集事項としたときは、その旨を登記。
種類株会決議不要の定款可(登記必要)。
種類株式発行会社以外の株式会社は、発行する株式の内容が登記事項。
種類株式会社が非種類株式会社になった場合、発行株式内容登記をしたときは、登記官は、発行可能種類株式総数・発行各種類株式内容登記の抹消記号を記録。
株式併合で発行可能株式総数が発行済株式総数の4倍を超えるのはOK。
弁済期到来金銭債権現物出資の検査役調査省略の場合、申請書添付の会計帳簿記載から弁済期到来を確認できない場合も、弁済期到来書面不要。
募集株式の引受け申込み者に通知した払込取扱場所変更のときは、直ちに、その旨・変更事項を申込者に通知(裁判所許可不要)。
募集株式で現物出資の場合、検査役選任のときは検査役の調査報告書と附属書類を添付、検査役報告裁判のときは謄本添付。
設立登記申請書には、資本金の額が会社法および会社計算規則の規定に従って計上されたことを証する書面添付。ただし、出資財産が金銭のみの場合は不要。
発起設立の設立登記の払込み書面は、代取作成払込金証明書+払込取扱機関作成取引明細表等で可。
発起人の加入・脱退の場合、加入・脱退の趣旨を明らかにした定款作成+公証人認証。
支配人を置いた本店を他の登記所の管轄区域内に移転した場合、新所在地では、支配人を置いた営業所の移転登記不要。
会社支配人選任:登記期間なし。
初めてする未成年者登記は未成年者の申請(法定代理人の申請不可)。
未成年者登記では、法定代理人の氏名・住所は非登記事項であり、後見人解任審判が効力を生じても、変更登記不要。
未成年被後見人が成年に達したことによる後見人消滅登記には、成年を証する書面添付。
未成年者の営業許可取消による消滅登記は、取消書面不要。
営業所移転で、新所在地の商号登記申請書には、旧所在地でした(営業所移転)登記を証する書面を添付。
登記したことに対する審査請求は、登記官が職権で処分しうる範囲(職権更正・抹消できる場合)に限られる。
会社支配人の選任+代理権消滅の登録免許税は、選任分3万円、消滅分3万円、計6万円。
支店所在地の変更登記の登録免許税は、1件9千円。
持分会社の種類変更による合資会社設立登記の登録免許税は、1件6万円。
申請取下げは、原則書面。オンライン申請の場合、オンライン取下げも可。
却下の場合、添付書還付請求可、申請書還付不可。
取下げの場合、原則申請書・添付書還付。
登記申請の取下げ・却下の場合、受領証返還不要。
登記申請代理人の不備補正取下げは取下げ委任状不要。
登記に錯誤・遺漏ある場合、登記官の過誤のときは、遅滞なく、法務局長の許可を得て、登記更正。
登記官は、管轄外登記発見のときは、登記した者に1か月内の期間に書面異議ないときは登記抹消の旨通知。
登記の錯誤・遺漏が登記官の過誤のときは、登記した者に通知不要。
登記簿上存続期間満了の株式会社の代取は、印証交付を受けること不可。
後見人である法人代表者が印鑑を提出する場合、印鑑届書に押印する印鑑は登記所に提出した印鑑。
代表清算人と解散時代取が、同一人・同一印鑑でも、印鑑届書に市区町村長作成証明書を添付。
印鑑届書添付の市区町村長作成印鑑証明書も原本還付可。
会社代表者が外国人の印鑑提出の場合、市区町村長作成印鑑証明書に代えて、署名を証する本国官憲の証明書添付で足りる。
吸収分割無効は訴えでのみ主張可(認容判決の場合、嘱託登記)。
清算結了登記がなされた場合でも、会社債務残存の場合、清算結了は無効(清算結了登記抹消は当事者申請)。
募集設立で非種類株式会社を設立するときは、変態設立事項定款変更の場合を除き、創立総会終結から2週間以内に、本店所在地で設立登記。
合同会社の設立登記の登記期間は定められていない。
合名会社が組織変更したときは、債権者保護手続未終了・組織変更中止を除き、組織変更計画で定めた効力発生日から2週間以内に、合名会社解散登記・株式会社設立登記必要。
書面登記申請の補正は書面。
申請書添付の登記事項証明書・登記所作成印鑑証明書は、作成後3か月以内に限られるが、市区町村長作成印鑑証明書はは3か月以内を要しない。
印鑑届書添付の市区町村長作成印鑑証明書は、作成後3か月以内必要。
合名会社を代表する法人社員の職務を行うべき者の退任による変更登記申請書には退任を証する書面を添付。
定款解散事由発生による合名会社の解散登記申請書には事由発生を証する書面を添付。定款添付は不要。
合名会社法人社員の商号変更登記は原則登記事項証明書添付。
会社成立後の本店管轄外支店の登記事項:商号・本支店の所在場所のほか、会社成立年月日、支店設置の旨・年月日。
存続期間満了解散の登記申請書には期間満了を証する書面不要。
清算結了したときは、本支店で清算結了登記申請。
清算人1名の場合、代表清算人を定めなくても、清算人登記のほか、代表清算人登記申請。
会計参与の登記事項:設置会社の旨、氏名・名称、計算書類等の備置場所。非登記事項:住所・主たる事務所。
会計参与就任変更登記には就任承諾書添付。
権利義務取締役は解任不可、解任決議があった場合も退任登記不可。
株主割当以外で譲渡制限株式発行の場合、申込者中から割当者を定めたときは、割当決定書添付。
非公開株式会社の募集事項決定は原則株会特別決議。
募集設立の場合、設立登記申請書に払込取扱機関作成の払込金保管証明書添付。
創立総会の招集地制限なし。
会社が支店支配人を選任した場合でも本店所在地において登記。
商法22条:商人が支配人を選任したときは、その登記をしなければならない。支配人の代理権の消滅についても、同様とする。
後見人登記した者は、営業所を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、旧所在地で営業所移転登記、新所在地で後見人登記を申請。
後見人登記申請書は、後見監督人がないときはその旨を証する書面、後見監督人があるときは同意書を添付。
後見人登記は必ず営業の種類を登記。
商登41条1項:後見人の登記は、後見人の申請によってする。
未成年の営業を許可した場合、未成年後見監督人がないとき、未成年者登記申請書に未成年後見監督人がない旨を証する書面添付。
未成年者死亡による消滅登記申請書には未成年者が死亡したことを証する書面添付。
商号譲渡の変更登記は譲渡人の承諾書を添付して譲受人が申請。
登記官の過誤による錯誤・遺漏:遅滞なく監督法務局長の許可を得て登記更正。
登記官が抹消事由を発見:書面通知し、異議ないor異議却下のとき登記抹消。
登記に錯誤があるとは、登記と真実の実体関係が合致しないことをいい、故意・過失を問わない。
代取数人:1名が印鑑提出すれば足りる。
取締役互選による代取就任承諾書は印証不要。
合名会社の設立登記の登記期間はないが、設立と同時に支店設置した場合は本店所在地で設立登記した後2週間内に支店所在地で登記申請。
外国会社登記の登記事項が外国で生じたとき登記期間は通知が日本代表者に到達した日から起算。
社外監査役の登記必要:監査役会、責任限定契約。
grep:文字列検索コマンド。
catコマンド:ファイルを連結して出力。ファイルの内容を標準出力に表示。
ショートカットキー:Windows+D(デスクトップを表示)。Windows+E(マイコンピュータを開く)。Windows+F(検索)。
コンストラクタ(構築子):オブジェクト指向プログラミング言語で新たなオブジェクトを生成する際に呼び出されて内容の初期化などを行なう関数、メソッド。
バッファ:複数の機器やソフトウェアの間でデータをやり取りするときに、処理速度や転送速度の差を補うためにデータを一時的に保存しておく記憶装置や記憶領域。
CPUの命令サイクル:命令取出し。命令解読。オペランドのアドレス計算。オペランドの取出し。命令の実行。演算結果の格納
記憶階層のピラミッド:レジスタ。キャッシュメモリ。主記憶装置。ディスクキャッシュ。補助記憶装置
ジョブ管理:マスタスケジューラとジョブスケジューラ。ジョブスケジューラは、リーダ(読込み)、イニシエータ(開始)、ターミネータ(終了)、ライタ(書出し)
プログラムの性質:再帰的(リカーシブ、自分呼出可)。再使用可能(リユーザブル、リロード不要)。再入可能(リエントラント、同時実行可)。再配置可能(リロケータブル、メモリ任意位置実行可)。
論理演算:交換法則は、A*B=B*AとA+B=B+A。同一法則は、A*A=AとA+A=A。補元法則は、A*notA=0とA+notA=1。
数式の記述:中置表記(通常表記)。前置表記(ポーランド表記)。後置表記(逆ポーランド表記)。
モジュール強度:機能・情報・連絡・手順・時間・論理・暗号
モジュール間結合:データ・スタンプ・制御・外部・共通・内容
コンパイルの仕組み:字句解析。構文解析。意味解析。コード最適化。コード生成
伝送方式:直流伝送方式と交流伝送方式。交流伝送方式(帯域伝送方式・ブロードバンド方式)は、振幅変調方式(AM)、周波数変調方式(FM)、位相変調方式(PM)
パルス符号変調の手順:標本化。量子化。符号化。
多重化方式:周波数分割多重化方式(FDM、アナログ伝送路で使用)と時分割多重化方式(TDM、ディジタル伝送路で使用)
同期方式:ビット同期方式とブロック同期方式。ビット同期方式は、連続同期方式、調歩同期方式。ブロック同期方式は、調歩同期方式、キャラクタ同期方式、フラグ同期方式。
各ブロック同期方式の特徴:調歩同期方式は、スタートビット・ストップビット。キャラクタ同期方式は、SYN符号。フラグ同期方式は、フラグ。
誤り制御:垂直パリティチェック方式。水平パリティチェック方式。群計数チェック方式。CRC。ハミングコード。
伝送制御手順:無手順、ベーシック手順、HDLC手順。ベーシック手順は、コンテンション方式とポーリング/セレクティング方式。
HDLCのフレーム構成:フラグ、アドレス、制御、情報、誤り制御、フラグ
代表的な整列アルゴリズム:選択法。交換法。挿入法。ヒープソート。クイックソート。シェルソート。マージソート。
クイックソート:整列する要素の中から基準値(ピボット)を選び、基準値より小さい値と大きい値に分けながら整列を行うアルゴリズム。
ハードディスクのアクセス時間:位置決め時間(シーク時間)+回転待ち時間(サーチ時間)+データ転送時間。
ディスプレイの解像度:640*480(VGA)。800*600(SVGA)。1024*768(XGA)。
三原色:光の三原色(RGB)は、赤・緑・青。色の三原色(CMY)は、シアン・マゼンタ・黄。
ファイル形式:静止画は、BMP、PICT、GIF、JPEG、PNG。音声は、PCM、MIDI、MP3。PCMは、WAVE、AIFF、AU、Real Audio。動画は、MPEG、Quick Time、AVI。
論理式:論理積1・1=1、他0。論理和0+0=0、他1。
OSI参照モデル:1・物理。2・データリンク。3・ネットワーク。4・トランスポート。5・セション。6・プレゼンテーション。7・アプリケーション。
LAN:主なトポロジ(配線形態)は、バス型、リング型、スター型。代表的なアクセス制御方式は、イーサネット型、トークンリング型、FDDI。接続種類は、クライアントサーバ型、ピアツーピア型。
10BASE-T、100BASE-TX、1000BASE-T:最大ケーブル長(セグメント長)・100m。ケーブルの種類・ツイストペアケーブル。コネクタ・モジュラコネクタ。
伝送媒体のコネクタ:10BASE2は、BNCコネクタ。10BASE5は、AUIコネクタ。10BASE-Fは、MICなど。1000BASE-SX、1000BASE-LXは、MIC。
3層クライアントサーバシステム:プレゼンテーション層。ファンクション層。データ層。
TCP/IP:ネットワークインタフェース層。インターネット層。トランスポート層。アプリケーション層。
ポート番号:21・FTP。23・TELNET。25・SMTP。80・HTTP。110・POP。
エラーメッセージ:401・認証失敗。403・非表示。404・NotFound。500・サーバー内部エラー。503・サーバービジー。
稼働率:平均故障間隔/全運転時間。全運転時間=平均故障間隔(MTBF)+平均修理時間(MTTR)。
システム開発の流れ:基本計画。外部設計。内部設計。プログラム設計。プログラミング。テスト。運用・保守。
テストの分類と手順:単体、結合、システム、承認、運用。システム(総合)テストは、機能、性能、例外処理、負荷。
業務の流れ:製造業は、購買・生産・販売。販売流通業は、注文受付・在庫引受・出荷指示・ピッキング・積載・配送。
QC七つ道具:特性要因図。パレート図。ヒストグラム。散布図。チェックシート。層別。管理図。
新QC七つ道具:連関図法。親和図法。系統図法。マトリックス図法。マトリックスデータ解析法。PDPC法。アローダイアグラム法。
知的財産権:産業財産権、著作権、回路配置権など。産業財産権(工業所有権)は、特許権、実用新案権、意匠権、商標権。著作権は、著作者人格権、著作者財産権。著作者財産権は、複製権、放送権、貸与権など。
データフローダイアグラム(DFD):データ源泉/吸収・長方形。プロセス・円。データフロー・矢印。ファイル(データストア)・二本線。
ブレーンストーミングの心構え:批判禁止。質より量。自由奔放。結合便乗。
バズセッションの運用方法:6人程度のグループに分ける。リーダと記録係を決めさせる。テーマについて自由に10分ほど討議させる。テーマについての見解をまとめさせる。リーダにグループの見解を発表させる。
KJ法:言語データの収集とカード化。グルーピング。表札作り。カードの配置。図解。文書化。
抗告訴訟 行政庁の公権力の行使に対する不服の訴訟
処分の取消しの訴え 行政庁の処分その他公権力の行使に当る行為の取消しを求める訴訟
採決の取消しの訴え 審査請求、異議申立てその他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟
無効等確認の訴え 処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟
不作為の違法確認の訴え 申請に対し、行政庁が処分、裁決をしないで放置していることの違法の確認を求める訴訟
義務付けの訴え:直接型義務付け訴訟・申請満足型義務付け訴訟
差し止めの訴え:行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟
民衆訴訟及び機関訴訟は、法律の定める場合において、法律の定める者に限り、提起することができる。
取消訴訟には、処分の取消訴訟と裁決の取消訴訟がある。原則:自由選択主義(同時提起も可)。例外:特別法で裁決取消訴訟しか認めない場合
原処分主義:裁決取消訴訟では、裁決固有の瑕疵しかあらそえない。原処分の瑕疵を争いたければ、処分取消訴訟を提起しなければならない。例外:裁決主義が取られるときには原処分についても争える。
麻薬:アッパーは、覚醒剤、コカイン。ラブドラッグは、エクスタシー、ファンタジー。大麻は、マリファナ、ハッシシ。ダウナーは、アヘン、モルヒネ、ヘロイン。幻覚剤は、LSD、メスカリン。
エーゲ文明の解明:クレタ文明・エヴァンズ。ミケーネ文明・シュリーマン。線文字B・ヴェントリス
古代オリエント:アッシリア。四国分立。アケメネス朝。アレクサンドロス帝国。ヘレニズム三国
ヘレニズム三国:カッサンドロス朝・アンチゴノス朝マケドニア。セレウコス朝シリア。プトレマイオス朝エジプト
アテネの政治:ドラコン。ソロン。ペイシストラトス。クレイステネス。テミストクレス。 ペリクレス
ペルシア戦争:マラトンの戦い。テルモピレーの戦い。サラミスの海戦。プラタイアの戦い
ギリシア文化:ホメロス・イリアス、オデュッセイア。ヘシオドス・労働と日々、神統記。アイスキュロス・アガメムノン。ソフォクレス・オイディプス。エウリピデ ス・メディア。ヘロドトス、トゥキディデス・歴史
万物の根源:タレース・水。ピタゴラス・数。ヘラクレイトス・火、万物流転。デモクリトス・原子
共和制ローマ:聖山事件。十二表法。リキニウス・セクスティウス法。ホルテンシウス法。ポエニ戦争。グラックス兄弟の改革。マリウス・スラ。三頭政治
三頭政治:第一回・ポンペイウス、クラッスス、カエサル。第二回・アントニウス、レピドゥス、オクタビアヌス
ローマ帝国:アウグストゥス。ネロ。五賢帝。カラカラ帝。軍人皇帝。ディオクレティア ヌス。コンスタンティヌス。テオドシウス
五賢帝:ネルヴァ。トラヤヌス。ハドリアヌス。アントニヌス=ピウス。マルクス= アウレリウス=アントニヌス
五本山(五大教会):ローマ。コンスタンティノープル。アンティオキア。エルサレム。アレクサンドリア
ローマ文化:ヴェルギリウス・アエネイス。ポリビオス・ローマ史。リヴィウス・ローマ 建国史。タキトゥス・ゲルマニア、年代記。プルタルコス・対比列伝。ストラボン・地理史。プリニウス・博物誌
北インド:マガダ国。マウルヤ朝。クシャーナ朝。グプタ朝。バルダナ朝。ガズナ朝。ゴール朝。デリー=スルタン朝。ムガール帝国
中国の王朝:殷。周。春秋・戦国。秦。前漢。新。後漢。三国。西晋。五胡十六国。東魏・北斉、西魏・北周。隋。唐。五代十国。北宋。金・南宋。元。明。清
草原の道の支配:匈奴。鮮卑。柔然。突厥。ウイグル
東南アジア:カンボジア・扶南、真臘。南ベトナム・チャムパー。ベトナム・李朝、陳朝、黎朝、西山朝、阮朝。ビルマ・パガン朝、トゥングー朝、アラウンパヤー朝。タイ・スコータイ朝・アユタヤ朝・チャクリ朝
土地法:漢・限田策。魏・屯田法。西晋・占田法、課田法。東晋・土断法。北魏・均田法。隋・均田法、租庸調制
三省六部:中書省・詔勅の立案起草。門下省・詔勅の審議。尚書省・国務の執行。六部は、吏・戸・礼・兵・刑・工
中国の税制:初唐・租庸調制。中唐・両税法。明・一条鞭法。清・地丁銀制
五代十国の五王朝:後梁。後唐。後晋。後漢。後周
王安石の新法:青苗法。均輸法。市易法。募役法。方田均税法。保甲法。保馬法
イスラム文化:イブン=シーナー・サーマン朝に仕えた哲学者・医学者。イブン=ルシュド・アリストテレス注釈。イブン=ハルドゥーン・世界史序説。イブン=バットゥータ・三大陸周遊記
修道院運動:ベネディクト教団。クリュニー教団。シトー教団。フランチェスコ教団・ドミニコ教団
イギリスの王朝:デーン朝。ノルマン朝。プランタジネット朝。ランカスター朝。ヨーク朝。テューダー朝。ステュアート朝。ハノーバァー朝。ウィンザー朝
大学:サレルノ・医学。パリ・神学。オクスフォード・神学。ボロニャ・法学
四ハン国の首都:キプチャク・サライ。チャガタイ・アルマリク。オゴタイ・エミール。イル・タブリーズ
ローマ=カトリック教の伝来:プラノ=カルピニ・インノケンティウス4世の使節。ルブルック・ルイ9世の使節。モンテ=コルビノ・布教に成功
選帝侯:マインツ、ケルン、トリーアの大司教。ボヘミア王。ブランデンブルク公。ザクセン公。プァルツ宮中伯
オーストリア・ハプスブルク家:ルードルフ1世。アルプレヒト1世。フリードリヒ3世。マクシミリアン1 世。カール5世。フェルディナント1世。フェルディナント2世。レーオポ ルト1世。カール6世。マリア・テレジア。ヨーゼフ2世。フランツ1世。フランツ・ヨーゼフ
イタリア=ルネサンス:ペトラルカ・キケロを讃美。ボッチチェリ・ビーナスの誕生、春。レオナル ド=ダ=ビンチ・最後の晩餐、モナ=リザ。ミケランジェロ・最後の審判、 天地創造、モーゼ、ダビデ
諸国のルネサンス:エラスムス・愚神礼賛。デューラー・4人の使徒。ラブレー・ガルガンチュア物語、パンタグリュエル物語。モンテーニュ・随想録。チョーサー・カンタベリー物語
宗教会議の開催:ピサ・3教皇並立。コンスタンツ・シスマ終了。バーゼル・内部改革失敗
鎌倉仏教:法然・選択本願念仏集、知恩院。親鸞・教行心証、本願寺。一遍・一遍上人語録、清浄光寺。日蓮・立正安国論、久遠寺。栄西・興禅護国論、建仁寺。道元・正法眼蔵、永平寺
三管領四職:三管領は、斯波、細川、畠山。四職(侍所の所司)は、山名、一色、京極、赤松
徳川将軍:家康。秀忠。家光。家綱。綱吉。家宣。家継。吉宗。家重。家治。家斉。家慶。家定。家茂。慶喜
明の文化:王守仁・陽明学の大成。羅貫中・三国史演義。呉承思・西遊記。李時珍・本草綱目。除光啓・農政全書。宋応星・天工開物
清朝:ヌルハチ。ホンタイジ。順治帝。康熙帝。雍正帝。乾隆帝。嘉慶帝。道光帝。咸豊帝。同治帝。光緒帝。宣統帝。
インド航路:ヘンリー航海王子・ベルデ岬到達。バーソロミュー=ジアス・喜望峰到達。バスコ=ダ=ガマ・カリカット到達
アメリカの発見:コロンブス・サン=サルバドル島到達。カボット・ニューファンドランド発見。ベスプッチ・新大陸確認。カブラル・ブラジル発見。バルボア・パナマ地峡横断
スチュアート朝:ジェームズ1世。チャールズ1世。チャールズ2世。ジェームズ2世。メアリ2世・ウィリアム3世。アン
宣教師の渡来:マテオ=リッチ・坤輿万国全図。アダムシャール、徐光啓・崇禎暦書。フェルビースト・天文、砲術の紹介。カスチリオーネ・円明園の設計。ブーベ、レジス・皇輿全覧図
ルイ14世の侵略戦争:ネーデルラント継承戦争。オランダ継承戦争。ファルツ継承戦争。スペイン継承戦争
国際戦争の展開:スペイン継承戦争・ユトレヒト条約、ラシュタット条約。北方戦争・ニスタット条約。オーストリア継承戦争・アーヘン条約。七年戦争・フベルツスブルク条約・パリ条約
英仏植民地抗争:ファルツ継承戦争・ウィリアム王戦争。スペイン継承戦争・アン女王戦争。 オーストリア継承戦争・ジョージ王戦争。七年戦争・フレンチ=インディアン戦争、プラッシーの戦い
イギリスのインド支配:東インド会社設立。プラッシーの戦い。マイソール戦争。マラータ戦争。シーク戦争。セポイの乱。東インド会社解散。インド帝国成立
木綿機械の発明:ジョン=ケイ・飛び梭。ハーグリーブズ・ジェニー紡績機。アークライト・ 水力紡績機。クロンプトン・ミュール紡績機。カートライト・力織機
アメリカ独立戦争:レキシントン・コンコードの戦い。独立宣言。サラトガの戦い。フランス参戦。武装中立同盟。ヨークタウンの戦い。パリ条約
フランス革命の推移:国民議会・立憲君主派。立法議会・ジロンド派。国民公会・ジャコバン派、 穏健共和派
対仏大同盟:第一回・ルイ16世の処刑。第二回・エジプト遠征。第三回・皇帝即位。第四回・ロシア遠征失敗
対仏大同盟の崩壊:第一回・カンポ=フォルミオ条約。第二回・アミアン条約。第三回・プレスブルク条約。第四回・パリ条約
ウィーン議定書:イギリス・マルタ島、セイロン、ケープ。プロイセン・ラインラント、ウェストファリア、ザクセン北部。ロシア・フィンランド、ポーランド王位、ベッサラビア。オーストリア・ベネチア、ロンバルジア。オランダ・南ネーデルラント
マイヤー・アムシェルの息子:アムシェル・フランクフルト。サロモン・ウィーン。ネイサン・ロンドン。カール・ナポリ。ジェームズ・パリ
ドイツの統一:ドイツ連邦の成立。ラインラント獲得。ブルシェンシャフト運動。ドイツ関 税同盟。三月革命。フランクフルト国民議会。ビスマルク登用。デンマーク戦争。普墺戦争。北ドイツ連邦。普仏戦争
ロシア近代:神聖同盟提唱。ギリシア独立戦争。デカブリストの乱。ポーランドの独立失敗。第一次・第二次エジプト=トルコ戦争。インテリゲンツィアの活動。クリミア戦争。農奴解放令。ポーランドの反乱失敗。ナロードニキ。露土戦争。アレクサンドル2世暗殺
海峡問題と黒海の中立化(19世紀):アドリアノープル条約。ウンキャル=スケレッシ条約。国際海峡協定。パリ条約。ロンドン条約。ベルリン条約
七月革命の影響:ベルギーの独立。ポーランドの反乱。ドイツの自由主義運動。カルボナリ党の反乱。青年イタリア党結成
イギリスの諸改革:審査律の廃止。旧教徒解放令。第一次選挙法改正。工場法。鉱山法。穀物法の廃止。10時間労働法。航海条例の廃止。普通教育法。労働組合法
選挙法改正:第一次・産業資本家層。第二次・都市労働者、小市民、中産農民。第三次・農業鉱業労働者。第四次・男子普通選挙。第五次・完全普通選挙
奴隷制をめぐる主要事項:ミズーリ協定。1850年の協定。「アンクル=トムズ=ケビン」出版。カンザス=ネブラスカ法。ドレッド=スコット判決。ジョン=ブラウンの反乱。奴隷解放宣言
中国近代:アヘン戦争。平英団事件。太平天国の乱。アロー戦争。同治の中興・洋務運 動。清仏戦争。日清戦争。変法自強運動。戊戌の政変。義和団事件。中国同盟会結成
ナポレオン三世の外交:クリミア戦争。アロー戦争。インドシナ出兵。イタリア統一戦争。メキシコ出兵。普仏戦争
ベルリン条約(露土戦争):ブルガリア領土の縮小。オーストリアがボスニア・ヘルツェゴビナの行政権 獲得。ルーマニア・セルビア・モンテネグロの独立承認。イギリスがキプロス島獲得
帝国主義の四大矛盾:その国内の労働者階級と独占資本の対立を中心とする階級対立・闘争。植民 地・従属国の民族運動との対立。帝国主義相互間の対立。社会主義ソ連との 対立
英国二枚舌外交:フセイン=マクマホン協定・アラブ人。サイクス=ピコ協定・フランス、ロシア。バルフォア宣言・ユダヤ人
軍備縮小・安全保障問題:ワシントン会議の四ヵ国条約、海軍軍縮条約、九ヵ国条約。フランス・ベル ギーのルール占領。ドーズ案。ロカルノ条約。ジュネーブ軍縮会議。ケロッ グ・ブリアン不戦条約。ヤング案。ロンドン海軍軍縮会議。フーバー=モラ トリアム。ローザンヌ会議
ニューディール政策の主要点:銀行・通貨の統制。企業・個人の救済。農民の救済。企業の統制と競争の公 正化および労働者の地位向上。社会政策の実施
ニューディール政策の内容:農業調整・AAA法。テネシー渓谷開発公社・TVA法。全国産業復興・NIRA法。全国労働関係・ワグナー法
第二次大戦前の日本:満洲事変・柳条湖事件。五・一五事件・犬養首相暗殺。二・二六事件・軍部独裁体制確立。日中戦争・盧溝橋事件
第二次大戦前のドイツ:ロカルノ条約破棄ラインラント進駐。日独伊防共協定。オーストリア併合。 ミュンヘン会談でズデーデン併合。チェコ解体。独ソ不可侵条約。ポーランド侵攻
連合国側の主な首脳会談:大西洋会談。カサブランカ会談。カイロ会談。テヘラン会談。ヤルタ会談。 ポツダム会談
ソ連の歴代指導者:レーニン。スターリン。フルシチョフ。ブレジネフ。アンドロポフ。チェル ネンコ。ゴルバチョフ
中東戦争:第一次・パレスティナ戦争。第二次・スエズ戦争。第三次・6日間戦争。第 四次・石油ショック
平和五原則:領土主権の尊重。相互不侵略。内政不干渉。平等互恵。平和共存
中華人民共和国の発展:憲法公布。整風運動。実権派・主流派の対立。文化大革命。米中接近。毛沢 東死去。華国鋒体制。
実質憲法(実質的意味における憲法):国家の基礎法(根本法)。国家の統治制度または根本秩序を定める法規範。固有の意味の憲法(国家の統治体制の基礎を定める法)と立憲的意味の憲法(自由主義に基づいて定められた国家の基本法)
客観説:成文憲法典が存在している場合に、憲法規範は成文憲法典の中に人間の意識から独立して客観的に存在しているとする法実証主義的立場
主観説:成文憲法典が存在している場合でも、憲法規範は究極的には人間の意識の中に存在しているとする自由法論的立場
憲法の分類(存在形式):成文憲法は、憲法が成文の法典の形式で存在するもの。不文憲法は、憲法が慣習法や判例法の形で存在するもの
憲法の分類(性質):硬性憲法は、改正手続が通常の法律より厳格な手続である憲法。軟性憲法は、改正手続が通常の法律と同じ手続である憲法
憲法の分類(制定主体):欽定憲法は、君主によって制定された憲法。民定憲法は、国民によって制定された憲法。協約憲法は、君主と国民の合意によって制定された憲法
憲法の機能的分類(レーヴェンシュタイン):規範的憲法は、実際に規範として遵守されている憲法。名目的憲法は、憲法典として妥当性はあるが、実際に規範として遵守されていない憲法。意味論的憲法は、実際には権力者のために権力状況を定式化したにすぎない憲法
18世紀に憲法が成文化された理由(エスマン):成文法優位の考え方。社会契約説の契約書ともいうべき憲法の更新の明確化の必要性。政治教育の必要性
法の支配(法の優位):法によって専断的な国家権力を拘束することによって、国民の自由・権利を保障することを目的とした自由主義的原理
法の支配の内容:法律に対する法(憲法)の優位。基本的人権の保障。司法権の優越。適正手続
法治主義(法律の留保):法律による行政は、行政権によって国民の自由や財産権を制限するには法律の根拠が必要であること。形式的法治主義は、法律があれば、その内容如何を問わず、国民の自由・権利を制限することができること
大日本帝国憲法の特質:天皇主権。議会制度。大臣助言制。権力の分立。信教の自由を除き法律の留保
国体の意味:天皇に主権が存することを根本原理とする国家体制。天皇が統治権を総攬するという国家体制。天皇を国民のあこがれの中心とする国家体制
マッカーサー三原則(マッカーサー・ノート):天皇は、国の元首の地位にある。国家の主権的権利としての戦争を廃棄する。日本の封建制度は、廃止される
前文の直接裁判規範性(否定説)の根拠:前文の内容の抽象性。憲法の性質上裁判規範でない規定が存在すること。憲法本文各条項に欠缺がないこと。前文が憲法構造における最高位規範であり、内容は本文で具体化されていること
前文の直接裁判規範性(肯定説)の根拠:前文の抽象性と本文の具体性の差異が相対的であること。本文第三章に規定のない「平和的生存権」の存在
裁判規範(広義):裁判所が具体的な争訟を裁判する際に判断基準として用いることのできる法規範
裁判規範(狭義):当該規定を直接根拠として裁判所に救済を求めることのできる法規範。裁判所の判決によって執行することのできる法規範
1条:天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く
天皇の地位:象徴としての地位。国家機関としての地位。私人としての地位
象徴:抽象的・非感覚的なものを具体的・感覚的なものによって具体化する作用ないし物
天皇の国事行為(6条、7条):総理大臣、最高裁判所長官の任命。憲法改正、法律、政令、条約の公布。国会の召集。衆議院の解散。総選挙の施行の公示。認証。栄典の授与。外国の大使、公使の接受。儀式の挙行
認証:ある行為が権限ある機関によって為されたことを公に証明する行為
任免に際し天皇による認証を要する官吏:国務大臣(憲法7条5号)。最高裁判事(裁判所法39条3項)。高裁長官(裁判所法40条2項)。検事総長・次長検事・検事長(検察庁法15条)。特命全権大使又は公使(外務公務員法8条)。公取委員長(独禁法29条3項)
元首:対外的に国家を代表する資格を有する国家機関
君主の要素:その地位が世襲的で伝統的な権威を伴うこと。統治権の重要部分(少なくとも行政権の一部)を有すること
「おことば」を賜る行為についての見解:否定説。私的行為説。国事行為説。準国事行為説。象徴行為説。憲法習律説。社交的・儀礼的行為説
8条:皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基づかなければならない
88条:すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない
9条1項:日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する
9条2項:前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない
9条の内容:戦争の放棄(1項)、戦力の不保持(2項前段)、交戦権の否認(2項後段)
自衛権:外国からの急迫または現実の違法な侵害に対して、自国を防衛するために必要な一定の実力を行使する権利。発動要件は、必要性、違法性、均衡性
戦力:戦争に役立つ可能性のある一切の潜在的能力。軍隊および有事の際にそれに転化しうる程度の実力部隊。近代戦争遂行に役立つ程度の装備・編成を備えたもの
軍隊:外敵の攻撃に対して実力をもってこれに対抗し、国土を防衛することを目的として設けられた、人的・物的手段の組織体。組織体の人員、編成方法、武器、訓練、予算の諸点から判断して、外敵の攻撃に対して国土を防衛するという目的にふさわしい内容をもった実力部隊
10条:日本国民たる要件は、法律でこれを定める
人権宣言(権利宣言):歴史は、人権の誕生・人権の普及・人権の社会化・人権の国際化。流れは、国民権から人権・自由権から社会権・法律による保障から憲法による保障・国内的保障から国際的保障
11条:国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる
人権:人間が人間として、生まれながら当然に有する固有の権利。性格は、普遍性、不可侵性、固有性
人権(佐藤幸治):人が人格的自律の存在として自己を主張し、そのような存在としてあり続ける上で不可欠な権利
普遍性:人権が人種・性・身分などの区別に関係なく、人間であるということだけで当然にすべて享有できる権利であること
不可侵性:人権が原則として、公権力によって侵されないこと
固有性:人権が憲法や天皇から恩恵として与えられたものではなく、人間であることにより当然に有する権利であること
人権の類型:イエリネックは、受動的地位・消極的地位・積極的地位・能動的地位。宮沢俊義は、受動的な関係、自由、自由権、社会権、能動的関係。伊藤正己は、精神的自由権、経済的自由権、生存権的基本権。佐藤幸治は、消極的権利、積極的権利、能動的権利、包括的権利。芦部は、包括的基本権、法の下の平等、自由権、受益権、参政権、社会権
法人の人権享有主体性肯定説の理由:法人の活動は自然人を通じて行われ、究極的にはその効果が自然人に帰属するから。現代社会において、法人も自然人と並んでその重要な構成要素であり、同じように活動する実体をそなえているから。高度に組織化された現代社会において、集団的行為を個別的行為に還元・分解することは非現実的である
外国人:日本に在住していて日本国籍を有しない者。種類は、一時的滞在者、難民、定住外国人。保障される人権の範囲は、文言説、性質説。外国人の選挙権は、全面的否認説、部分的許容・要請説、全面的許容・要請説
難民:戦禍や政治的・宗教的迫害を逃れるために、母国から外国へ脱出した人々
文言説:憲法第三章の法条に用いられている「何人も」という文言と「国民」という文言によって判別し、憲法の人権規定に「何人も」とある権利は外国人にも保障されるとする見解。理由は、条文の文言の尊重、基準の明確性。批判は、立法者意思、22条2項
性質説:権利の性質上国民にのみ認められるべきものは別として、権利の性質が許す限り外国人の人権も保障されるとする見解。理由は、普遍性、国際協調主義、人権の国際化
再入国:留資格を有する外国人がその在留期間の満了の日以前に本邦に再び入国すること
未成年者に関わる基本権制約:自律の現実化の過程を妨げるような環境を除去する場合。その過程に必要な条件を積極的に充足する場合。自律の現実化にとって障害となると考えられる場合に、その過程そのものに介入する場合
パターナリズムの権利規制:自己加害が人格的自律そのものを回復不可能な程永続的に害する場合に公権力が後見的に介入すること
基本的人権と公共の福祉の関係:無条件制約可能説。無条件制約不能説。内在・外在二元的制約説。一元的内在制約説
公共の福祉:人権相互間の矛盾・衝突を調整する原理としての実質的公平の原理
比較衡量論:制限することによってもたらされる利益と制限しない場合に維持される利益とを比較して、制限することによってもたらされる利益の価値が高いと判断される場合には、人権を制限することができるとする手法
比較衡量論の問題点:一般的に比較の準則が必ずしも明確でなく、とくに国家権力と国民との利益の衡量が行われる憲法の分野では、概して国家権力の利益が優先する可能性が強い
二重の基準:合憲性の判断基準について、精神的自由については、民主政治のプロセスを支えることから厳格な基準が妥当し、経済的自由については、民主政治のプロセスでの回復が可能であること、経済的自由の規制の必要性が大きいこと、裁判所の政策的判断能力が不十分であることを理由に緩やかな基準が妥当するとする理論。根拠は、価値論(人権価値序列肯定論)と機能論(民主政過程論)
二重の基準論の問題点:精神的自由権と経済的自由権とを画然と区別できるか、またそれは妥当か。生存権や労働基本権について対処できないのではないか。両者の中間段階に位置する審査方法が必要でないか
立法事実:適用されるべき法律を成立せしめ、かつ、その存続の合理性を支える事実
文面審査:当該事件の事実にとらわれることなく法律それ自体の合憲性を文面上判断しようとする審査方法。種類は、事前抑制禁止の理論、検閲の禁止、明確性の原則、過度に広汎な規制の故に無効の理論
文面上無効の判決:言論の自由等を規制する法令が漠然としていたり、過度に広汎にわたっている場合に、文面上無効とされるもの
事前抑制:表現行為がなされるに先立ち公権力が何らかの方法で抑制すること、およびこれと実質的に同視できるような影響を表現行為に及ぼす規制方法
明確性の原則(漠然性の故に無効の理論):表現の自由を規制する立法の文言は明確でなければならず、法文の不明確な法令は、原則として無効になる
過度に広汎な規制の故に無効の理論:表現の自由に対する規制がその必要性を超えて過度に広汎である場合は、それ自体で違憲である
明白かつ現在の危険の原則:精神的自由の規制が例外的に許されるためには、危険の切迫性、重大性、手段の必要性の3つの要件を満たさなければならない
より制限的でない他の選びうる手段の理論(LRAの原則):立法目的は正当であるとしても、立法目的を達成する手段として、より制限的でない他の選びうる手段が存在する場合には違憲
合理性の基準:立法目的および立法目的達成手段の双方について、一般人を基準にして合理性が認められるかを審査する基準
厳格な合理性の基準:裁判所が規制の必要性・合理性および同じ目的を達成できるより緩やかな規制手段の有無を審査する基準
明白性の原則:当該規制措置が著しく不合理であることの明白な場合に限って違憲とするとの基準
公務員の人権を制約する根拠:特別権力関係論。全体の奉仕者論。職務性質説。憲法秩序の構成要素論
特別権力関係:特別の公法上の原因(法律の規定または本人の同意)によって成立する公権力と国民との特別の法律関係であって、包括的支配、法治主義の排除、司法審査の排除をその特徴とするもの
公務員の労働基本権を制約する根拠(全農林警職法事件):全体の奉仕者論。財政民主主義。歯止め欠如論。代償措置論
人事院:国家公務員(一般職)の人事管理を行なう機関。政府からの独立性が高く、最終決定は3人の人事官の合議
公務員の政治的行為の制約の合憲性判定基準(合理的関連性の基準、猿払事件):禁止の目的、目的と禁止される政治的行為との関連性、禁止により得られる利益と失われる利益との均衡、の3点から検討
憲法秩序の構成要素論:公務員の人権制約の根拠は、憲法が予定している公務員関係の存在とその自律性(15条、73条4号)。在監者の人権制約の根拠は、憲法が予定している在監関係の存在とその自律性(18条、31条)
憲法の私人間効力:背景は、社会的権力の発生・憲法的価値の重視・人権観念の再検討。学説は、無効力説・直接効力説・間接効力説・憲法観修正説
間接効力説(間接適用説):私法の一般条項の解釈を通じて憲法の価値を間接的に私人間にも及ぼしていく考え方
傾向企業の法理:使用者の営む事業が特定の思想・信条と密接に、または不可分に結びついている場合(特定の政治的・宗教的傾向をもった企業である場合)に、使用者はそれに反する思想・信条をもった労働者を解雇することができる法理
国家同視(類似)説:私人間効力の問題につき、一般的な理論としては間接効力説に立ちつつ、形式上は私的団体でも、国家と機能的、構造的に類似している場合には直接適用を認めようとする考え方
私人を国家と同視するための要件:国有財産の理論。国家援助の理論。特別の授権または権限付与の理論。統治機能の理論。司法的執行の理論
13条:すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする
人格的利益保障説:幸福追求条項が人の人格的生存にとって不可欠の利益を内実とする包括的権利たる幸福追求権を保障しているとみる立場
一般的自由権説:幸福追求条項が個々の自由権規定の間隙を補充して、一般的自由権を保障する総則的規定であるとする立場
人格的自律権:基幹的自律権。狭義の自律権。自己決定権
最狭義の自律権(自己決定権):一定の個人的事柄について、公権力から干渉されることなく、自ら決定することができる権利
自己決定権の種類:リプロダクションの権利。生命の処分に関わる事項。個人のライフスタイルや趣味・スポーツに関する事項
新しい人権:社会状況の変化に伴い、憲法に規定されていないが、憲法解釈上承認されるに至った人権。性質は、自由権+社会権、第三者効、抽象性。難点は、法の保障機能喪失、人権の国家管理、司法による立法。認める基準は、社会的支持、救済の緊急性、公共性
プライバシー権の種類:静穏のプライバシー権。人格的自律のプライバシー権。情報プライバシー権。折衷説
静穏のプライバシー権:私生活をみだりに公開されない権利。私生活をのぞき見されない権利。ひとりで居させてもらいたいという権利
人格的自律のプライバシー権(米連邦最高裁判決):個人的事柄(自己の重大関心事)について自ら決定することができる権利
情報プライバシー権:自己に関する情報をコントロールする権利。個人が道徳的自律の存在として自ら善であると判断する目的を追求して、他者とコミュニケートし、自己の存在にかかわる情報を開示する範囲や性質を選択できる権利
プライバシー権(折衷説):他人がみだりに個人の私的事柄についての情報を習得することを許さず、また、他人が自己の知っている個人の私的事柄をみだりに第三者へ公表したり、利用することを許さず、もって人格的自律ないし私生活上の平穏を維持するという利益
肖像権:承諾なしに、みだりにその容貌を撮影されない自由
写真撮影が無令状で許される場合(京都府学連デモ事件):現に、犯罪が行われ、もしくは行われたのち間がないと認められる場合であって、しかも証拠保全の必要性および緊急性があり、かつその撮影が一般的に許容される限度をこえない相当な方法をもって行われるとき
環境権:よい環境を享受し、かつ、これを支配する権利
公害に対する差止請求の法的根拠:物上請求権説。人格権説。環境権説。不法行為責任説
積極的安楽死:対象者(被殺者)の利益のために「殺す」行為
消極的安楽死:対象者(被殺者)の利益のために「死ぬに委せる」行為
堕胎の自由:妊娠状態を自然の分娩期に先立ち人為的に終了させる自由
適正な手続的処遇をうける権利:公権力の一定の措置により個人が重大な損失を蒙る場合に、その措置がとられる過程において告知および聴聞の機会を得る権利
平和的生存権:憲法前文の「平和のうちに生存する権利」に着目して提唱されたものであり、平和状態を享受しうる権利
14条1項:すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない
14条1項後段の列挙事由の意味:人種は、人類学的な種類。信条は、宗教的信仰のほか、人生観、世界観、政治的意見。性別は、男女の別。社会的身分は、出生によって決定される社会的な地位ないし身分。門地は、家柄。政治・経済・社会的関係は、国民の政治・経済・社会生活関係
社会的身分:人が社会において占める継続的な地位(判例)。出生によって決定される社会な地位ないし身分(通説)
機会の平等:人格の自由な実現のための機会につき、各人に平等に保障すること
結果の平等:完全に結果的事実関係が均一になることをも平等の内容とすること
絶対的平等
事実上の差異の如何を問わずすべて均一な法的取扱いをなすべしとの平等観
相対的平等:事実上異なるものには異なった法的取扱いを認める平等観
14条1項についての違憲審査基準(芦部):後段列挙事由は、厳格審査の基準(目的・必要不可欠、手段・必要最小限)。後段列挙事由以外は、原則・合理的根拠の基準(目的・正当、手段・合理的関連性)、精神的自由ないしそれに関連する権利・厳格な合理性の基準(目的・重要、手段・実質的な合理的関連性)
19条:思想及び良心の自由は、これを侵してはならない
思想及び良心の自由:内容は、強制の禁止、不利益扱いの禁止、沈黙の自由。思想及び良心の意義は、信仰選択説、信条説、内心説
信仰選択説:良心の自由を信仰選択の自由と解しこれをとくに思想の自由から分離させる見解
信条説:思想・良心を単に宗教的信仰に限らず人の内面的精神活動のうち信仰もしくは信仰に準ずる思想・主義をもこれに含ませる見解
内心説:思想・良心を端的に内心における物の見方・考え方と解し思想・良心の自由を国家権力が人の内心領域に及びえないことであるとする見解
沈黙の自由:国家権力により思想および良心を告白するよう強制されまたは推知されない自由
20条1項:信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない
20条2項:何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない
20条3項:国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない
信教の自由の内容:内心における信仰の自由。宗教的行為の自由。宗教的結社の自由
宗教:超自然的、超人間的本質の存在を確信し、畏敬崇拝する心情と行為
政教分離:国家の非宗教性ないし中立性。法的性格は、制度的保障。趣旨は、信教の自由の保障の強化、民主主義の確立、国家の破壊・宗教の堕落の危険防止
制度的保障:人権と制度の密接な関係の中から、制度そのものに憲法的価値を認めてその核心を変更することを立法府等に対して禁じるもの
宗教的活動(20条3項):特定宗教の布教・強化・宣伝を目的とする一切の行為(狭義説)。行為の目的が宗教的意義をもち、その効果が宗教に対する援助・助長・促進又は圧迫・干渉等になるような行為(目的効果基準)。宗教的信仰の表現である一切の行為(広義説)
宗教的行為と習俗的行為の区別基準(広義説):行為の主宰者が宗教家か否か。行為の順序作法が宗教界で定められたものか否か。行為が一般人に違和感なくうけ容れられる程度に普遍性を有するか否か
23条:学問の自由は、これを保障する
学問:真理の探究に向けられた論理的・体系的知識
学問の自由の内容:学問研究の自由。研究発表の自由。教授(教育)の自由
学問研究の自由:真理の探究を目的とする研究活動の自由
大学の自治:大学の学術研究の上の自主性。大学における学問、研究、教育の自由を保障するために、大学の運営については大学の自主的決定に任せ、外部勢力の干渉を排除しようとするもの
大学の自治の内容:学長・教授・研究者の人事の自治。施設管理の自治。学生管理の自治。研究教育作用を実現するための自治。予算管理の自治
大学内への警察の立入りが許される場合:大学側の要請(許諾ないし了解)がある場合。緊急やむを得ない場合。令状による場合
警備公安活動:将来発生するかもしれない犯罪の危険を見越して行われる警察活動
警察公共の原則:警察権は公共の安全と秩序の維持のためにだけ発動できるとする原則
警察責任の原則:警察権は公共の安全と秩序の障害又はその危険について責任をもつものに対してだけ発動できるとする原則
警察比例の原則:警察権は公共の安全と秩序の維持に必要最小限度においてだけ発動できるとする原則
21条1項:集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する
21条2項:検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない
表現の自由:人の内心における精神作用を外部に発表する精神活動の自由。個人の精神活動にかかわる一切のもの(情報)の流通に関する活動の自由。分類は、情報提供権、情報受領権、情報収集権。優越的地位を占める根拠は、人格的価値(個人の自己実現)、民主主義的価値(国民の自己統治)、文明的価値(思想の自由市場)
自己実現:個人が言論活動を通じて自己の人格を発展させるという個人的な価値
自己統治:言論活動によって国民が政治的意思決定に関与するという民主制に資する社会的な価値
憲法上表現の自由と同等と考えられる諸価値に対して害悪を及ぼす表現:他人の生命・健康を害する表現。他人の人間としての尊厳を害する表現。他人の正当な人権行使を妨げる表現
差別的表現:不利な立場の人々に対する差別、偏見、侮辱ないし蔑視を内容とし、もしくは助長する表現
わいせつ:徒に性欲を興奮または刺激せしめ、普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するもの
わいせつ(佐藤幸治):通常人にとって明白に嫌悪的なものでかつ埋め合わせできるような社会的価値を全く欠いているもの
青少年保護育成条例の論点:条例による人権規制の可否、罰則の可否。いかなる人権が問題となっているか。規制目的の妥当性。明確性の原則、LRAの原則など。検閲禁止の原則
淫行:「青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段による性交又は性交類似行為」、及び、「青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性交類似行為」
選挙活動:特定の候補者を当選させる目的で多数の選挙人に対して行われる各種の活動。公選法上の選挙活動の制約は、事前運動の禁止、戸別訪問禁止、法定外文書・図画の頒布禁止、新聞紙・雑誌の範囲制限、連座制
公選法上の選挙活動の制約:事前運動の禁止(129条)。戸別訪問禁止(138条1項)。法定外文書・図画の頒布禁止(142条、143条、146条)。新聞紙・雑誌の範囲制限(148条3項)。連座制(251条の2)
戸別訪問禁止の理由:不正温床。迷惑。煩瑣・費用多額。情実論。手段の規制
自由選挙観:主権者たる国民が候補者を自由な言論の場で選出し、候補者と一体となって選挙運動を展開することが選挙の何よりの前提であるとする選挙観
公営選挙観:選挙運動においては各候補者のもつ政治的意見が選挙人に対して自由に提示されなければならないことは認めつつ、選挙はあらゆる言論が必要最小限度の制約の下に自由に競いあう場ではなく、各候補者は選挙の公正を確保するために定められたル−ルに従って運動するものと考えるべきであるとする選挙観
検閲(宮沢):公権力が外に発表されるべき思想の内容をあらかじめ審査し、不適当と認めるときは、その発表を禁止すること
検閲(芦部):公権力による表現行為に対する事前審査、及び、事後審査であっても実質的に事前審査と同視しうる重大な影響を表現の自由に与える場合
検閲(佐藤幸治):表現行為に先立ち行政権がその内容を審査し、不適当と認める場合にその表現行為を禁止すること
検閲(税関検閲事件、北方ジャーナル事件):行政権が主体となって、思想内容等の表現物を対象とし、その全部または一部の発表の禁止を目的として、対象とされる一定の表現物につき網羅的一般的に、発表前にその内容物を審査した上、不適当と認めるものの発表を禁止することを、その特質として備えるもの
事前抑制:表現行為に先立ち公権力が何らかの方法で抑制すること、及び実質的にこれと同視しうる影響を表現行為に及ぼす規制方法
差止めの合憲性(許容性)の要件:実体的要件(合理的必要性)と手続的要件(手続的保障)。実体的要件(合理的必要性)の判断は、判例、利益衡量説、高度の違法性説、現実の悪意説
差止めの合憲性(許容性)の実体的要件(北方ジャーナル事件):事実の公共性・目的の公益性・事実の真実性のいずれかが欠けることの明白であること、公表により被害者が重大にして回復困難な損害を被るおそれがあること
利益衡量説:表現の自由が名誉、プライバシー、その他の社会的利益と衝突する場合に双方の利益を比較衡量して表現の自由の規制方法等を決定すべきものとする考え方。個別的衡量説と類型的衡量説
高度の違法性説:人格権の侵害に対する差止請求権は、表現の自由に対する重大な制約である点に鑑み、検閲を禁じた憲法21条2項の精神を考慮して、権利侵害の違法性が高度な場合にのみ、これを認めるべきであるとする考え方
現実の悪意説:表現行為が「現実の悪意」をもって、即ち、虚偽であることを知りつつ又は虚偽か否かを無謀にも顧慮しないでされたことを被害者の側で立証した場合に事前差止めを認める考え方
報道の自由:新聞・ラジオ・テレビ等の報道手段を通じて、事実を一般に伝え知らせる自由
取材の自由:報道すべき生の事実に接近し、報道内容を獲得する自由
秘密の要件(実質説):主観的要件は、秘密保全の意欲。客観的要件は、非公知性・必要性・相当性
取材源秘匿の自由:報道目的で内々の信頼関係を通じて取得した場合の取材源の開示を強制されない自由
知る権利:情報源(とくに国家機関)から情報を自由に受けとり、さらにこれに対して情報の開示を求める権利。法的性格は、自由権的性格、参政権的性格、社会権的性格
アクセス権:一般国民がマス・メディアに対して自己の意見の発表の場を提供することを要求する権利。態様は、狭義のアクセス権、名誉毀損を要件としない反論権、意見広告
狭義のアクセス権(民法723条):不法行為たる名誉毀損に対する反論権など
反論権:新聞、放送などのマス・メディアの記事等によって批判・攻撃された者が、その批判・攻撃に対する反論を無料で、かつ批判・攻撃記事と同一の条件で掲載(放送)するよう、当該メディアに対して請求しうる権利
放送法の規制を合憲とする見解の根拠:放送用周波数は有限であり、電波は稀少な資源である。番組編成が通俗的なものに画一化することを防止する必要がある。放送のもつ社会的な影響力が大きい。放送法の規定が倫理的規定にとどまる
電波有限論:放送用周波数は有限であり、電波は稀少な資源であるとするもの
「侵してはならない」の意味:積極的知得行為の禁止。漏洩行為の禁止。コモン・キャリア化
コモン・キャリア化:通信従業員から公正な通信業務の提供をうけとること
集会:多数人が共同の目的をもって一定の場所に集まること
結社:共同の目的のためにする多数人の継続的な結合(団体)
集団行動の自由の憲法上の位置づけ:「動く公共集会」として集会の自由に含まれるとする見解。「その他一切の表現の自由」に含まれるとする見解
公安条例:多くの地方公共団体が定めている集会や集団行動などを規制する条例
公安条例の規制目的:集団行動は、その性質上、道路・公園等の利用を要する結果、公衆の利用という社会生活上不可欠の要請と衝突すること。集団行動の競合による混乱の可能性をはらんでいること。道路の利用は、道路交通との関係を考慮する必要性があること
オブライエン・テスト:集団行動のように、いわゆる「行動を伴う言論」については、表現の核心部分とその周辺部分とを区別し、核心部分には厳格な違憲審査基準を用いるべきだが周辺部分についてはよりゆるやかな基準を用いてもよいとする見解
営利的言論:利益目的または事業目的で製品またはサ−ビスを公告する言論。違憲審査基準は、内容規制・事実上の実質的合理的関連性の基準、内容中立規制・重要な政府利益の基準
重要な政府利益の基準:重要な政府利益を達成するための規制であって、その規制と立法目的との間に事実上の合理的関連性のあることを政府が立証した場合に合憲とする基準
やむにやまれぬ政府利益の基準:やむにやまれない政府利益を達成するための必要不可欠な規制である場合に合憲とする基準
22条:何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない
居住・移転の自由(22条1項、旧22条):いかなる場所であっても、自由に住所または居所を定めることができ、あるいはそれを移転することができる自由
居住・移転の自由、外国移住の自由の性格:経済的自由の性格。人身の自由の性格。精神的自由の性格
職業選択の自由(22条1項):自己の従事すべき職業を決定する自由。職業を選択する自由と職業を遂行する自由
営業の自由:営利を目的とする自主的活動の自由。法的根拠は、22条1項説、22条1項・29条説、公序説
外国移住の自由の内容:外国に永住する自由。外国に長期的に居住する自由。一時的海外渡航の自由
消極・積極目的区分論:経済的自由に対する規制立法の目的には、消極規制と積極規制とがあり、それぞれの規制の目的によって、当該規制立法の合憲性を判定する基準を分けて考えようとするもの
消極的規制:社会生活における安全の確保、秩序維持などの警察目的に基づいてなされる規制。主として国民の生命及び健康に対する危険を防止もしくは除去ないし緩和するために課せられる規制
積極的規制:社会経済の調和的発展のために社会、経済政策によって私的経済活動が規制される場合
規制方法による分類:独占的に行う事業。特許制の事業。許可制の事業。届出制の事業。資格制の事業
29条:財産権は、これを侵してはならない。財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める。私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる
財産権:財産的価値あるすべての権利
補償の要否の基準:損失が一般的なものか一部のものか(形式的基準)。損失が財産権に内在する制約として受忍すべき限度内か否か(実質的基準)
29条3項の「正当な補償」の意味:被収用財産の客観的にもつ貨幣価値および制限によって生ずる附帯的損失の補償(完全補償説)。当該財産権に対して国が制限を加える目的や必要の程度、その制限を必要とする社会的・経済的事情から総合的に考えられる相当な補償(相当補償説)
生活権補償:生活または生存権の保障のために認められるべき補償。種類は、狭義の生活権補償、生活再建措置、少数残存者補償、離職者補償
狭義の生活権補償:財産権補償では被収用者の生活上の不利益をカバ−できずまたはその生活を維持できない場合に認められる補償
少数残存者補償:公共事業のための土地の買収や収用により生活共同体から分離される者に対する補償
離職者補償:土地所有者が公共事業のための土地の買収や収用によって土地を失い、転廃業または移転する結果、土地所有者に雇用されていた者が失職することに対する補償
18条:何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない
奴隷的拘束:自由な人格者であることと両立しない程度に身体の自由が拘束されている状態
その意に反する苦役:本人の意思に反する強制的な肉体労働
31条:何人も、法律に定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪われ、又はその他の刑罰を科せられない
31条の内容:手続の法定。手続の適正。実体の法定。実体の適正
33条:何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、且つ理由となっている犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない
34条:何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与えられなければ、抑留又は拘禁されない。又、何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない
抑留:身体の一時的拘束
拘禁:身体の継続的拘束
35条1項:何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は、第33条の場合を除いては、正当な理由に基づいて発せられ、且つ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない
35条2項:捜索又は押収は、権限を有する司法官憲が発する格別の令状により、これを行う
捜索:一定の場所について物または人の発見を目的として行われる強制処分
36条:公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる
拷問:自白を得るために暴行を加えること
残虐な刑罰:精神的・肉体的苦痛を内容とする非人道的な刑罰
37条1項:すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する
公平な裁判:構成その他が偏頗の惧のない裁判
迅速な裁判(37条1項):適正な裁判を確保するのに必要な期間を超えて不当に遅延した裁判でない裁判
38条の内容:被告人の黙秘権。不任意自白の証拠能力の否定。唯一自白による有罪認定の禁止
39条:何人も、実行の時に適法であった行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問われない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問われない
39条の内容:刑罰不遡及の原則。一時不再理の原則。二重処罰禁止の原則
25条:すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない
プログラム規定説の根拠:自助原則。抽象性。財政政策
プログラム規定:個人に対し裁判による救済を受けうるような具体的な権利を付与するものではなく、国家に対しその実現に努めるべき政治的・道徳的目標と指針を示すにとどまる種類の規定
法的権利:裁判上のみならず立法・行政を含めた国政全般において実現・保護されるべき権利
抽象的権利:法的権利のうち、具体化立法をまってはじめて司法的強制が可能となる権利
具体的権利:法的権利のうち、それが侵害された場合、裁判所に保護・救済を求め、法的強制(執行)の発動を請求しうる権利
立法不作為:違憲の要件は、憲法上の立法義務の存在と一定の合理的期間の経過。訴訟で争う方法は、違憲確認、国家賠償請求、通常の訴訟。立法不作為違憲確認訴訟の問題点は、権力分立、無意味、当事者適格
生活保護法4条1項:保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる
26条1項:すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する
26条2項:すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負う。義務教育は、これを無償とする
教育を受ける権利(26条1項):子供が国家に対して教育という積極的行為を求める権利。内容は、生存権説、公民権説、学習権説
学習権:子供が人間として自己の人格を発達させるための教育を要求する権利
教科書検定制度:国公立学校において教科書として使用・出版する書物について文部省が審査し、不適当と認められれば教科書としての資格を与えない制度。憲法上の問題点は、教育権の所在、検閲に該当するか、適正手続の保障に反しないか。教育権(教育内容決定権)の所在は、国家教育権説、国民教育権説、折衷説
27条:すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。児童は、これを酷使してはならない
勤労の権利(27条1項):国家に対して労働の機会を与えるよう要求し、それができないときは失業保険その他の失業対策を要求しうる権利
28条:勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する
勤労者(芦部):労働力を提供して対価を得て生活する者
労働基本権の性格:国家からの自由。使用者に対する権利。行政機関による救済を受ける権利
労働三権:団結権は、労働条件の維持改善を目的として使用者と交渉する団体(労働組合)を結成する権利。団体交渉権は、労働者の団体が使用者と労働条件について交渉する権利。団体行動権は、労働者が使用者に対してストライキ・サボタージュ・ピケッティングなどをする権利
労働三権の制限:1期は、国鉄弘前機関区事件、国鉄檜山丸事件。2期は、全逓東京中郵事件、都教祖事件、全司法仙台事件。3期は、全農林警職法事件、岩手教祖事件、全逓名古屋中郵事件
賃金支払方法の4原則:通貨払いの原則。直接払いの原則。全額払いの原則。一定期日払いの原則
職務の中立性:公務員が自己の政治的判断を介入させず職務を忠実に執行すること
職務の公共性:職務の停滞により国民生活に重大な支障をもたらすこと
15条1項:公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である
参政権:国の政治に参加する権利。内容は、選挙権、被選挙権、公務員罷免権、憲法改正に対する国民投票権
選挙:有権者団という合成の機関が公務員を選任する行為。基本原則は、普通選挙、平等選挙、自由選挙、秘密投票、直接選挙
普通選挙(15条3項):選挙権の帰属・行使についての差別禁止
狭義の普通選挙:納税額・財産を選挙権の要件としない制度
広義の普通選挙:社会的地位・財産・ 納税・教育・人種・性別等を選挙権の要件としない制度
平等選挙(14条、44条):選挙権の価値を平等とするもの。投票資格の平等(投票の数的価値の平等)と投票価値の平等(投票の結果的価値の平等)。不平等選挙の例は、複数選挙、等級選挙
複数選挙:特定の選挙人に二票以上の投票を認める制度
等級選挙:選挙人を特定の等級に分けて等級ごとに代表者を選出する制度
自由選挙(任意投票):投票するかしないかが選挙人の自由意思に任され、棄権したことに対し何らかの制裁を課せられない投票方法
秘密投票(15条4項):選挙人の自由意思の尊重のために、投票の内容が本人の意思に反して知られないこと
直接選挙:有権者が直接自ら公務員を選定する選挙
選挙権:有権者団の構成員たりうる資格。法的性格は、権利説、公務説、権限説、二元説
投票:有権者団を構成する個々の有権者が公務員の選任行為に参加して行う意思表示
公務就任権(被選挙権):公務員に就任しうる資格
15条2項:すべて公務員は、全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない
16条:何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない
請願権(16条、旧30条):国政に関する事項につき希望を述べる権利
32条:何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪われない
裁判を受ける権利(32条、旧24条):法律に定められた裁判所において裁判を受ける権利。82条との関連は、公開非公開政策説、訴訟事件公開説、折衷説
32条にいう裁判所:具体的な争訟に関して資格を有する裁判官をもって構成され、かつ、争訟を審理する権限を有する裁判所
実質証拠法則:裁判所が行政審判の裁定につき司法審査するにあたっては、行政庁の事実認定が合理的な証拠によるという点だけを限定的に審査すること
17条:何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる
国家賠償請求権(17条):公務員の不法行為に基づく損害について、国家に対し賠償を求める権利。法的性格は、代位責任説(個人主義的過失責任主義)と自己責任説(危険責任・無過失責任主義)
40条:何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができる
刑事補償請求権(40条):刑事手続によって人身の自由を侵害された者が、無罪の裁判を受けたときの事後的救済に関する権利
国民の義務:教育を受けさせる義務。勤労の義務。納税の義務
民主主義(民主制):治者と被治者の自同性・同一性。統治する者と統治される者との間に自同性の関係をもたせようとする原理
自由主義:国民各人の人格を尊重し、自由を保障する統治原理。国家から干渉されないこと
国民の概念:国家の構成員としての国民。主権者としての国民。国家機関としての国民
主権の意味:国家権力そのもの。国家権力の最高独立性。国政の最高決定権
正当化契機:全国民が国家権力の根源であり、国家権力を正当化する根拠であるという意味
権力的契機:国民が国家権力の究極的な行使者であるという意味
国民主権(最高機関意思説):国家の意思力を構成する最高の機関意思、国家の原始的直接機関として統治権を発動する力が国民に属するとする主義
国民主権(佐藤幸治):正当性の原理としての側面と実定憲法上の構成原理としての側面をもち、実定憲法上の構成原理としての側面はさらに統治制度の民主化の要請と公開討論の場の確保の要請とを含む
民意の統合:統一的国家意思形成がなされるべきとの要請
自由委任:選挙区の有権者の個別的・具体的指令には法的に拘束されず、自己の良心にしたがって自由に表決に参加し、そのことにつき法的責任を追及されないこと
政治的代表:国民は、代表機関を通じて行動し、代表機関の行為が国民の意思を反映するものとみなされる代表観
純粋代表:議員は国民の意思とは全く無関係に自由に活動できるとする代表観
民意の反映:民意を忠実に反映するべきとの要請
命令委任:議員は、選出母体たる選挙区の指令に拘束され、選出母体は議員を随時解任しうる(召還権)とする原理
法的代表:国民・選挙民と国会・議員とのいわゆる「代表」関係を私法上の「代理」関係とのアナロジ−においてとらえ、国会ないしその議員を国民・選挙民の代理人として、彼らの意思に拘束さるべきものとする見解
社会学的意味の代表:議会は事実上民意を忠実に反映するものでなければならないという代表観
三権分立:国家作用を立法・行政・司法の三権に分離、独立させて、それぞれ異なる機関に担当せしめ、相互に抑制し、均衡を保つように仕組む統治原理。要素は、権力の区別、権力の分離、権力相互の抑制・均衡。特性は、自由主義的特性、消極的特性、懐疑的特性、政治的中立性
権力分立制の現代的変容:議院内閣制による変容。司法国家現象。政党国家化。行政国家現象
行政国家:国家の基本的な政策形成および決定が実質上行政権を中心に行われている国家
わが国の行政国家現象の実態:立法過程における実質的主導権の移転。行政過程の変質。財政機能の行政的引受け。計画権力の行政部独占
行政統制方法:国会による行政統制。裁判所による行政統制。行政の内部的統制。政党による相互抑制。地方自治の再評価
国会の権限を拡大・強化するもの:国会の最高機関性の実質的解釈。実質的法律概念の拡張。行政概念の積極的意義づけ。委任立法に対する規制。財政立憲主義の徹底。議院の国政調査権の強化。オンブズマン制度の採用
行政の内部的統制:行政手続法。情報公開法。国政レベルでの国民の行政への参加。会計検査院による統制。行政不服審査。行政相談委員。人権擁護委員
直接民主制:国民が直接立法その他の統治作用を行なう方式
間接民主制:国民の公選にかかる議員を構成員とする合議体としての議会が立法その他の統治作用を行なう方式
直接民主主義的規定:憲法改正の国民投票。最高裁判所裁判官の国民審査。地方自治特別法の住民投票。地方におけるリコール制
41条:国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である
国会の地位:国民の代表機関、国権の最高機関、唯一の立法機関。「国権の最高機関」の意味は、政治的美称説、統括機関説、総合調整機能説。「唯一の立法機関」の意味は、国会中心立法主義、国会単独立法主義
政治的美称説:「国権の最高機関」の意味について、国会が国民によって直接選任され、国政の中心的地位を占める機関であるということを政治的に強調する趣旨にすぎないとする見解
統括機関説:「国権の最高機関」の意味について、国会が国政全般を統括する権能をもった「最高機関」であるというように、「最高機関」に法的意味付けを与える見解
立法の意味:形式的意味の立法は、国法の一形式たる「法律」(国会が制定する法規範)の制定。実質的意味の立法は、法規という内容の「法律」(国会が制定すべき法規範)の制定
実質的意味の立法(狭義説):直接に国民を拘束し、または、少なくとも国家と国民との関係を規律する成文の一般的法規範を制定する作用
実質的意味の立法(広義説):一般的・抽象的法規範すべてを定立する作用
一般性:狭義の一般性は、不特定多数の人(受範者)に適用されること。抽象性は、不特定多数の事件(場合)に適用されること
国会中心立法主義:国会が立法権を独占すること。例外は、議院規則、裁判所規則、政令、条例。旧例外は、独立命令、緊急勅令
国会単独立法主義:国会の手続だけで立法すること。例外は、特別法の住民投票、内閣の法律案提出権、憲法改正の国民投票。旧例外は、裁可
国民が国政に直接参加する主要な方法:レファレンダム(国民表決)。イニシアティブ(国民発案)。リコ−ル(国民罷免)
助言型の国民投票制:国会が意思決定をする際に、あらかじめ当該案件について国民投票をし、その結果を尊重する制度。国民投票の結果が国会の意思決定のための助言にとどまり、国会の立法意思を拘束しないとする制度
立法型の国民投票制:国民投票の結果が議会を拘束するもの。国民投票によって法律を制定・改廃することができるとする制度
イニシアティブ(国民発案):一定以上の国民の署名によって法律案を国会に提出できるとする制度
委任命令(委任立法):国会以外の機関が、法律の特別な委任を受けて、その委任の範囲内で法律の所管事項(法規)を制定すること。司法審査は、一条審査(立法権の行政権への授権自体の合憲性を争う場合)と越権審査(当該委任立法の内容的違法性を争う場合)
委任命令の実質的根拠:専門的・技術的事項に関する立法の要求の増加。事情の変化に即応する機敏な適応性を要する事項に関する立法の要求の増加。地方的な特殊事情に関する立法の必要性の増加。政治力を排除し、客観的公正の特に望まれる立法の要求の増加
白紙委任禁止の原則:一般的・包括的な白紙委任は許されず、委任は、個別的・具体的に特定の事項に限ってなされなければならないという原則
再委任:法律の委任により定められた政令が当該委任事項をさらに府令・省令または行政官庁の告示(または指定)に委任すること
二院制:議会が2つの合議体(議院)で構成される制度。同時活動の例外は、緊急集会。独立活動の例外は、両院協議会、合同審査会、他院提出議案の説明
二院制の類型:貴族院型は、上院を非公選の貴族や僧侶などで組織するもの。連邦型は、上院を連邦を構成する州の代表者で組織するもの。参議院型は、上院を下院と同じく公選された議院で組織するもの
各国の二院制:フランスは、国民議会・元老院。ドイツは、連邦議会・連邦参議院。イタリアは、代議院・元老院
参議院型の両院制の存在理由:議会の専制の防止。民意の忠実な反映。下院と政府の衝突の緩和。下院の軽率な行動の抑制。補充的役割
跛行的二院制:一方の議院の優越性を認める二院制。衆議院のみの権能は、内閣信任・不信任決議、予算先議権、緊急集会の同意。参議院のみの権能は、緊急集会。衆議院の方が議決の価値が高いものは、法律の議決、予算の議決、条約の承認、内閣総理大臣の指名
両院協議会の開催が必要的となる場合:予算の議決、条約の承認、内閣総理大臣の指名
国会法93条:両院協議会の成案は、両院協議会を求めた議院において先ずこれを議し、他の議院にこれを送付する。成案については、更に修正することができない
会期(旧42条):国会が活動能力を有する期間。種類は、常会、臨時会、特別会
会期の制度を採用する理由:議会の議事の効率化を図ること。議員が選挙民と接触する機会を多くすること。行政府の機能を不必要に阻害しないこと。政党間の抗争を永続させないこと
会期の種類(52〜54条1項):常会は、毎年1回召集される国会。臨時会は、臨時の必要により召集される国会。特別会は、衆議院解散後の総選挙の後に召集される国会
53条:内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない
内閣が必ず臨時会の召集を決定しなくてはならない場合:両議院のいずれかにおいて、総議員の4分の1以上が要求した場合。衆議院議員の任期満了による総選挙の後。参議院議員の通常選挙の後
緊急集会(54条2項3項):衆議院が解散されて不存在の場合に、緊急の案件を処理するため、参議院だけで開かれる集会
会期不継続の原則(国会法68条):国会は会期ごとに独立して活動し、会期中に議決されなかった案件は後会に継続しないという原則
一事不再議の原則(旧39条):一旦否決された議案は、同じ会期中に再び提出できないという原則
召集:国会の会期を開始させる行為
休会:国会または一院が、その意思に基づき会期中一時その活動を休止すること
多数決の原理:団体の意思決定などをその構成員の多数意見によって行うという原則
審議の原理:議会の決定の妥当性に客観性を持たせる上で議会の構成員による自由な討議を尽くすことが肝要だとする原理
定足数:会議体において、議事を開き、審議を行い、議決をなすために必要とされる最小限度の出席者数
表決数:会議体において意思決定を行うに必要な賛成表決の数
出席議員の3分の2以上の特別決議によるもの:資格争訟裁判で議員の議席を失わしめる場合。秘密会とする場合。懲罰によって議員を除名する場合。法律案について衆議院で再可決する場合
会議の公開:傍聴の自由。報道の自由。会議録の公表
57条1項:両議院の会議は、公開とする。但し、出席議員の3分の2以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる
57条2項:両議院は、各々その会議の記録を保存し、秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、且つ一般に頒布しなければならない
57条3項:出席議員の5分の1以上の要求があれば、各議員の表決は、これを会議録に記載しなければならない
国会の権能:憲法改正の発議権。法律の議決権。条約締結の承認権。内閣総理大臣の指名権。弾劾裁判所の設置権。財政の監督権
条約:外国との間における国際法上の権利義務の創設・変更に関する文書による合意。国会の事後承認がない場合の効力は、無効説、有効説、条件付無効説、国際法・国内法二分説
批准:外交使節による合意事項に対する本国政府の承認
二元論:国際法と国内法とは妥当根拠を異にした別個独立の法秩序に属するものであるとする見解
一元論:国際法と国内法とは同一の法秩序に属するものであるとする見解。条約が条約という法形式のままで国内においても当然に効力を有するとする考え方。根拠は、公布、国会の承認、国際協調主義
条件付無効説:無効説を前提としつつ、国際法の規定に反しないかたちで国家が利用することのできる調査方法によって一般に知られる制限に違反した場合にだけ、その条約の国際法的効力が否定される、とする見解
条約法に関するウィ−ン条約46条1項:いずれの国も、条約に拘束されることについての同意が条約を締結する権能に関する国内法の規定に違反して表明されたという事実を、当該同意を無効にする根拠として援用することができない。ただし、違反が明白でありかつ基本的な重要性を有する国内法の規則に係るものである場合は、この限りでない
83条:国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない
財政民主主義的規定:83条・総則。84条・租税法律主義。85条・支出承認主義。86条・予算審議権。90条・決算の審査承認権。91条・財政状況の報告義務
租税法律主義(30条、84条、旧62条1項):租税法上の重要事項(新たに租税を課すこと、又は租税の変更)を法律で定めること
租税:公権力が国民から無償で強制的に徴収する金銭。役割は、公共サ−ビスの資金調達、国民の所得の再分配、景気の調整。徴税の根拠は、公需説、保険料説、応益説、義務説。課税の原則は、公平、中立、簡素、国際性
義務説(応能説):国や地方公共団体は、人が生存するうえで不可欠なので、その会費として、税金を分担するのが国民・住民の義務だとする説
一年税主義:租税について毎年国会の議決を要するもの
永久税主義:一度国会の議決を経れば、変更する場合のほかは議決しないもの
通達:行政機関内部の法解釈の統一化及び迅速行政の要請の下に、上級行政機関から下級行政機関に対して合理的法解釈を選定して下されるもの
90条:国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める
予算:一会計年度における国の財政行為の準則。原則は、公開・事前決定・流用禁止・収支均衡。内容は、歳入歳出予算、予算総則、継続費、繰越明許費、国庫債務負担行為。法的性格は、予算行政説、予算法律説、予算国法形式説
予算国法形式説:予算は法律と並列する国法形式であるとする見解。理由は、83条(予算行政説への批判)+7条1号・60条2項・73条5号・86条(予算法律説への批判)
増額修正:原案にない新たな条項を加え、または条項の金額を増額すること
減額修正:原案の条項の削除、または条項の金額を減額すること
89条:公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない
89条の内容:趣旨は、前段は、財政面における政教分離の保障、後段は、私的事業の自主性の確保(厳格説)・公財産の濫費防止(緩和説)。「公の支配」の意義は、厳格説、緩和説、体系的・有機的解釈論
公の支配:人事・予算・事業の執行につき自主性を失うとみられるほどの強い監督に服していること(厳格説)。一面、自主性をもちながら、他面、ある程度の監督に服するような場合も広く含む(緩和説)
議院の権能:自律権、国政調査権。自律権は、自主組織権(内部組織に関する自律権)と自律的運営権(運営に関する自律権)
議院の自律権:国会を構成する両議院が、各議院の組織および活動その他議院の内部事項について、原則として他の国家機関の介入を受けることなく、自主的にこれを定める権能。自主組織権は、議員釈放要求権・議員逮捕許諾権、議員の資格争訟の裁判権、役員選任権、議員の辞職の許可。自律的運営権は、議院規則制定権、議員懲罰権
自主組織権:議員釈放要求権・議員逮捕許諾権(50条)。議員の資格争訟の裁判権(55条)。役員選任権(58条1項)。議員の辞職の許可(国会法107条)
自律的運営権:議院規則制定権・議員懲罰権(58条2項)。議長の秩序保持権(国会法114〜118の2条)
58条2項:両議院は、各々その会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定め、又、院内の秩序をみだした議員を懲罰することができる。但し、議員を除名するには、出席議員の3分の2以上の多数による議決を必要とする
議員の特権:歳費を受ける権利(49条)。不逮捕特権(50条)。免責特権(51条)
50条:両議院の議員は、法律の定める場合を除いては、国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない
国会法33条:各議院の議員は、院外における現行犯罪の場合を除いては、会期中その院の許諾がなければ逮捕されない
不逮捕特権の趣旨:不当逮捕からの議員の保護。議院の正当な活動の保障
51条:両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問われない
免責特権(51条):両議院の議員が議院の活動として、議員がその職務上行った演説・討論・表決については、院外で責任をとわれないこと。由来は、政府からの議員に対する干渉の排除
62条:両議院は、各々国政に関する調査を行い、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる
国政調査権(62条):両議院がその権能を行う上に必要な資料を収集するために、広く国政を調査する権能。法的性格は、独立権能説、補助的権能説
独立権能説:国政調査権の本質について、国会が国権の最高機関であることに基づき国権の発動を統括するための独立の権能であるとする見解。理由は、統括機関説
補助的権能説:国政調査権の本質につき、議院の各権能を有効かつ適切に行いうるための手段として、そのかぎりにおいて認められた補助的権能であるとする見解。理由は、政治的美称説、英米独仏の判例・学説
検察への国政調査の限界:目的・検察権行使に政治的圧力、対象・起訴事件に直接関連、方法・捜査続行に重大な支障
政党:一定の政策の実現を目標として、政治権力への参加及びその獲得を目ざして活動する団体。本質は、国家機関説、社会団体説。根拠は、代表民主制、結社の自由、議院内閣制。防禦的含みをもった規定は、議員の全国民代表性、議員の免責特権、公務員の中立性。機能は、利益表出機能、利益集約機能、選挙機能、統治機能。国家の態度の移り変わりは、敵視、無視、承認及び合法化、憲法的編入
政党の意義:政治上の意見を同じくする人々が政治権力に参加し、その意見を実現するために組織する団体(清宮)。共通の政治意見をもつ人々がその意見を実現するために組織する団体(戸波)。一定の政策を掲げ、それに対する国民の支持を背景に、政治機構の支配の獲得・維持を通じてその実現をはかろうとする自主的・恒常的な政治組織団体(佐藤幸治)
政党国家:政党の決定的な協働なしには国家機関が機能しえないような国家。政党制を基礎とする民主制国家で、政党が国家意思の形成に事実上主導的な役割を演じる現代国家
政党のあり方についての民主主義的要請:党内の民主化。政治過程の公正さの確保。人的・物的資源の平等化
政党の法的規制をめぐる問題点:反民主主義的政党の禁止立法は可能か。政党の内部秩序の民主化立法は可能か。政治資金の規制立法は可能か
比例代表制:各党の得票率に応じて議席を配分する選挙制度。特徴は、小政党も議席を獲得できる、小党分立をもたらしやすい
内閣:国の行政権を担当する機関であり、首長である内閣総理大臣及びその他の国務大臣で組織される合議体。地位は、行政権の担当機関としての地位、天皇の国事行為に助言・承認を与える地位、国会に対して連帯責任を負う地位
行政権のあり方:大統領制は、大統領が行政府の長となっている政治制度。超然内閣制は、君主制の下で、複数の大臣からなる合議体(内閣)が君主に対して責任を負う制度。議院内閣制は、内閣が議会の信任に依拠して成立・存続する制度
アメリカの大統領制の特徴:不信任決議権や議会解散権がない。大統領は法案や予算案を提出できない。大統領は拒否権をもつ。議員と閣僚は兼職できない
議院内閣制:権力分立の要請に基づき、行政権と立法権とを一応分離したのちにさらに民主主義の要請に基づいて、行政権を民主的にコントロールするために設けられる制度。本質は、責任本質説、均衡本質説。本質的要素は、議会と政府が一応分立していること、政府が議会に対して責任を負うこと
議院内閣制の長所:議会主義の貫徹が達成できる。議会と内閣との協働により政策を推進できる。内閣の責任=議会の多数派の責任であることが明瞭であるため国民の選挙による責任追及が容易である
行政:形式的意味の行政は、制度的にみて行政機関が行う作用。実質的意味の行政は、行政機関が行うべき作用
実質的意味の行政:行政機関が行うべき作用。内容は、消極説、積極説、対人民作用内控除説
実質的意味の行政(消極説、行政控除説):すべての国家作用のうちから、立法作用と司法作用を除いた残りの作用
実質的意味の行政(田中二郎):法の下に法の規制を受けながら、現実に国家目的の積極的実現をめざして行われる全体として統一性をもった継続的形成的国家活動
独立行政委員会:特定の行政について内閣から独立的な地位において、その職権を行うことを認められている合議体の行政機関。特徴は、多かれ少なかれ職権行使に独立性を保障される、争訟判定的な準司法権限をもつことがある、規則の制定など準立法権限をもつことがある
66条:内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う
「文民」の意味:過去において軍人の経歴をもたない者。過去において軍人の経歴をもち、かつ軍国主義思想の持ち主である者以外の者。現在において軍人でない者。現在及び過去において軍人でない者
首長:内閣において他の国務大臣の上位にあり、内閣の中核にある者
内閣が総辞職しなければならない場合:衆議院で内閣不信任の決議がされた場合。新国会が召集された場合。死亡・失格・辞職によって内閣総理大臣が欠けたとき
73条の一般行政事務:法律の誠実な執行と国務の総理。外交関係の処理。条約の締結。官吏に関する事務の掌握。予算の作成と国会への提出。政令の制定。恩赦の決定
73条以外の憲法上の事務:最高裁判所の長たる裁判官を指名すること。最高裁判所の長たる裁判官以外の裁判官及び下級裁判所の裁判官を任命すること。参議院の緊急集会を求めること。予備費を支出すること。決算を国会に提出すること。国会及び国民に財政状況を報告すること
閣議:国務大臣全体の会議。議決方法は、全員一致説、多数決説。種類は、定例閣議、臨時閣議、持回り閣議
内閣総理大臣の権能:国務大臣の任免権。国務大臣の訴追に対する同意権。内閣の代表権。法律・政令の署名、連署。閣議の主宰権
国務大臣の権能:主任の国務大臣として法律及び政令に署名すること。両議院に出席し発言すること。閣議に列すること。内閣総理大臣に案件を提出して閣議を求めること
63条:内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかわらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない
69条:内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない
衆議院の解散:衆議院議員全部について、その任期満了前に議員としての資格を失わせる行為
衆議院の解散の間接的効果:会期を終わらせる効果。衆議院議員の総選挙の招来という効果。期限付きで内閣を総辞職せしめる効果
解散権:主体は、天皇説、内閣説、衆議院説。根拠規定は、69条説、自律解散権説、65条説、制度説、7条説
解散事由(佐藤幸治):国会の統一的な意思形成力に問題が生じ、内閣として責任ある政策形成を行えないような事態が生じた場合。選挙の際に直接の争点とはならなかった重大な問題が生じ、任期満了を待たずそのことに関する国民の意思を問う必要がある場合
解散事由(芦部):衆議院で内閣の重要案件が否決され、または審議未了になった場合。政界再編成等により内閣の性格が基本的に変わった場合。総選挙の争点でなかった新しい重大な政治的課題に対処する場合。内閣が基本政策を根本的に変更する場合。議員の任期満了時期が接近している場合
改めて国民の意思を確認する必要のある場合(浦部):69条の場合、若しくは内閣の公約にかかる重大案件が否決されるなど、69条の場合と同一視できるような場合。前内閣が政党関係の変動等によって総辞職し、後継内閣が成立した場合。前選挙時の争点とならなかった重大な問題が生じたり、重大な政策変更を行う場合。選挙法の重要な改正が行われた場合
司法権:具体的な争訟事件について、法を適用し宣言することによって、これを解決する国家作用
司法権(芦部):法に関する紛争又はその侵害があった場合に、特別の手続によって、有権的な、従って拘束力のある、しかも独立の判断を下す職務
76条1項:すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する
76条2項:特別裁判所はこれを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行うことができない
特別裁判所:最高裁判所を頂点とする通常の裁判所の系列のほかに設けられる特別の裁判所
司法権の独立:裁判官が他のあらゆる権力(特に政治権力)からの干渉を受けずに裁判を行うこと。司法府の独立と裁判官の独立。裁判官の独立は、裁判官の職権行使の独立と裁判官の身分保障
司法権の独立が要求される理由:司法権が非政治的権力であり、政治性の強い立法権・行政権から侵害される危険性が大きい。司法権は、裁判を通じて国民の権利を保護することを職責としているので、政治的権力の干渉を排除し、とくに少数者の保護を図ることが必要である
司法府の独立:全体としての裁判所が、立法府・行政府といった政治部門からの介入を受けず、独立して自主的に活動できるということ
司法府の独立の具体化:司法権の帰属・76条1項。最高裁判所の規則制定権・77条1項。下級裁判所裁判官の指名権・80条1項。司法行政権・裁判所法80条
裁判官の独立:裁判官が裁判を行うに際し、法の客観的意味と信ずるところに従って、独立して職権を行使できること。裁判官の職権行使の独立と裁判官の身分保障。裁判官の身分保障は、罷免事由の限定、行政権による懲戒禁止、報酬の保障
78条:裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行うことはできない
裁判官が罷免される場合:心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合。公の弾劾。国民審査
弾劾による罷免の理由(裁判官弾劾法2条):職務上の義務に著しく違反しまたは職務を甚しく怠ったとき。その他職務の内外に問わず、裁判官としての威信を著しく失うべき非行があったとき
裁判所法48条:裁判官は、公の弾劾又は国民の審査に関する法律による場合及び別に法律で定めるところにより心身の故障のために職務を執ることができないと裁判された場合を除いては、その意思に反して、免官、転官、転所、職務の停止又は報酬の減額をされることはない
国会法126条:裁判官の罷免の訴追は、各議院においてその議員の中から選挙された同数の訴追委員で組織する訴追委員会がこれを行う。訴追委員会の委員長は、その委員がこれを互選する
80条1項:下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によって、内閣でこれを任命する。その裁判官は、任期を10年とし、再任されることができる。但し、法律の定める年齢に達した時には退官する
下級裁判所裁判官の再任行為の解釈:自由裁量説。覊束裁量説。身分継続説
覊束裁量説・再任原則説の再任拒否事由:78条の免官・罷免事由+なし(野中)・準ずる事由(佐藤功)・裁判所法46条の任命欠格事由(高田)・著しい成績不良など不適格事由(宮沢・清宮)
下級裁判所裁判官の再任(身分継続説):裁判官の身分継続の原則を前提とするものであり、78条所定の例外事由に該当しないことの確認行為
76条3項:すべて裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される
76条3項の良心(良心二元説):裁判官としての客観的良心ないしは裁判官の職業倫理
司法権の民主的統制:裁判官に対する公の弾劾。国民審査。内閣の最高裁判所長官の指名、その他の裁判官の任命。裁判の公開
82条1項:裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行う
裁判の公開(37条1項、82条1項):国民が自由に裁判を傍聴することができ、その内容を国民に対して報道することができること。趣旨は、裁判の公正な運用及び裁判に対する国民の信頼確保。公開の制限・停止は、傍聴の制限、訴訟指揮による制限、報道の制限、公開の停止
対審:訴訟当事者が裁判官の面前で行う事件の審理及び弁論
82条2項:裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行うことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題となっている事件の対審は、常にこれを公開しなければならない
国民審査の法的性格:任命完成説。国民解職制説。二面説
国民審査制度の問題点:一般国民に裁判官の適否を判断させることは無理である。裁判官がその時の世論に動かされることになり、独立性を脅かされる。多額の費用がかかる。白票の取扱いなど審査の手続に欠陥があるが、これに代わるべき方法がない
国民審査制度の存続理由:国民審査制度は、国民による民主的コントロールの手段として重要な意義をもつ。裁判官の罷免にあたって審査制をとること自体、任命の適正に対する無言の圧力となりうる。国民の良識に従うことは不当な圧力とはいえない。信任は○、不信任は×、棄権は無記入とすることとして関心を高めれば、実効的な手続となる
陪審制:司法手続において、国民より選ばれた法律専門家でない一般人が裁判に参与する制度。大陪審(起訴陪審)は、刑事上の起訴(訴追)を決定するもの。小陪審(審理陪審)は、民事・刑事の事実判断(審理)を行うもの
小法廷で裁判することができない場合(裁判所法10条):当事者の主張に基づいて、法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを判断するとき。前号の場合を除いて、法律、命令、規則又は処分が憲法に適合しないと認めるとき。憲法その他の法令の解釈適用について、意見が前に最高裁判所のした裁判に反するとき
77条1項:最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する
裁判所に規則制定権を認めた理由:裁判所の自主独立性を確保するという権力分立の見地。裁判所の実際に則した規則を定めうるという技術的見地
裁判所法3条1項:裁判所は、日本国憲法に特別の定のある場合を除いて一切の法律上の争訟を裁判し、その他法律において特に定める権限を有する
事件性の要件:「具体的な争訟(法律上の争訟)」が存在すること
法律上の争訟:当事者間の具体的な権利義務ないしは法律関係の存否に関する紛争であって、法律の適用によって、終局的に解決しうるもの
事件性の要件(佐藤幸治):対決性。争われている法的権利に利害関係を持つ当事者。現実の司法判断適合争訟の存在。裁判所が終局的にして拘束力を持つ判断を下すことが出来ること
法原理機関:そこに持ち込まれる紛争を契機に、法の客観的な意味を探り、それを適用することによってその紛争を解決し、もって法秩序・原理の維持・貫徹を図ることを期待されている受動的な機関
司法権に最もなじみやすい構造:自己の権利義務のあり方をめぐって争う当事者が、公平な裁判所の決定に拘束される、という構造
行政事件訴訟:抗告訴訟。当事者訴訟。民衆訴訟。機関訴訟
主観訴訟:個人の具体的な権利利益の保護を目的とする一般の訴訟
客観訴訟:法規の正しい適用を客観的に保障することを目的とする訴訟
司法権の限界:本来司法作用内に属しつつ、なお何らかの理由で司法権行使の制約となるもの。内容は、プログラム規定、自由裁量、自律権、統治行為論、部分社会の法理
裁量行為:法によって認められた裁量の範囲内に属する行為については、当否の問題は別として、違憲違法の問題は生ぜず、それ故に司法審査は及ばないとされるもの
統治行為:国家機関の行為のうち、高度の政治性を有する行為であって、それについて法律的判断は可能であっても、その高度の政治性という性質上、裁判所の司法審査の対象とされないもの。論拠は、自制説、内在的制約説、折衷説。中身は、民主制、権力分立、裁判所の判断能力。統治行為論を適用すべきでない場合は、国民の人権が制限されている場合、他の理論で説明のつく場合
自制説:統治行為について司法審査をすることは社会的混乱を招き裁判所が政争に巻き込まれることになるから、このような害を避けるため司法審査を回避すべきという考え方
内在的制約説:法の支配の原則も権力分立原理や国民主権原則など他の憲法原理による制約を受けるのであり、統治行為については政治的に責任のない裁判所ではなく内閣又は国会により国民の批判と監視の下に解決されるのが妥当であるという考え方
苫米地事件:第三次吉田内閣が抜きうち解散を行ったことに対し、解散が7条のみによったこと、助言と承認という2つの閣議がなかったことは違憲であるとして、苫米地義三衆議院議員が資格の確認等を求めた行政事件
部分社会の法理:団体内部の自治を尊重する観点より、当該団体内部における紛争は、原則としてその自律的解決に委ね、司法的解決にはなじまないとする見解。肯定説は、法の多元性論と内部・外部二元論。否定説の根拠は、一元性・法の支配・現代社会
81条:最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である
違憲法令審査権(違憲立法審査権):裁判所が、裁判を行うにあたって適用する法令が憲法に適合するかどうかを審査し、違憲と認める法令の効力を否定し、その適用を拒否する権限。根拠は、憲法の最高法規性、アメリカ的な権力分立の思想、基本的人権の尊重。種類は、具体的審査制、抽象的審査制
具体的審査制(付随的審査制):通常の裁判所が具体的争訟事件を裁判する際に、それに付随して違憲審査を行う方式
抽象的審査制:特別に設けられた裁判所が、具体的な争訟と関係なく、抽象的に違憲審査を行う方式
憲法訴訟:憲法上の争点を含む訴訟。特質は、私権保障と憲法保障、少数者保護、政治部門による対応の欠如、社会の変化
違憲判決の効力:個別的効力説。一般的効力説。折衷説。法律委任説
個別的効力説:違憲判決の効力は当該事件に対してのみ及び、法令の効力それ自体には影響を及ぼさないとする見解。理由は、付随的審査性、消極的立法は裁判所には許されないこと、判決の政治的影響の処理は政治部門に委ねるべきこと
一般的効力説:違憲判決が確定すると制定権者の改廃措置によらないで法令集から除去される効果がもたらされるとする見解。理由は、法的安定性、平等原則、内閣の誠実執行義務、98条1項
純粋将来効:当該事件の当事者にも違憲判断の及ばないもの
司法判断適合性の法理:勧告的意見。当事者適格。成熟性。ムート。政治問題
憲法訴訟の当事者適格:憲法問題を提起し、裁判所の判断を要求する資格
第三者の憲法上の権利主張の可否(特定第三者権利援用型):第三者の憲法上の権利を援用する者の訴訟における利益の程度の違い。援用される第三者の憲法上の権利の性格。援用者と被援用者たる第三者との関係。第三者が独自の訴訟で自己の権利侵害を主張することの実際上の可能性
第三者の憲法上の権利主張の要件(不特定第三者違憲的適用型):法令の訴訟当事者への適用が、第三者への違憲の適用と不可分に結びついている場合であること。刑罰を定める、または表現の自由等を規制する法令が、不明確の故に文面上違憲無効となる場合であること。表現の自由等を規制する法令が、過度に広汎な規制を規定しているが故に文面上違憲無効となる場合であること
成熟性の法理:裁判による決定が必要にして、かつ解決をなしうるほどまでにその争訟が具体的事件として十分成熟しなければ司法権は発動されないとする理論
ムートネスの法理:訴え提起のときに当事者間に存在していた法律上の争訟が、訴訟の途中に至って事情の変化により現実の具体的事件・争訟性が失われたならば、裁判所はその事件をムートとして実体判断を下さずに却下できるとする理論
違憲審査の対象とならない国家行為:具体的権利義務の存否に関する争いでないもの。司法権の限界に属するもの。条約。立法不作為
立法不作為の違憲審査の要件:立法をなすべき内容が明白。事前救済の必要性が顕著。他に救済手段が存在しない
司法積極主義:違憲審査は広範囲にわたって積極的に行使されてよいとする主義
司法消極主義:違憲審査は可及的に慎重に制限的に行使されなければならないとする司法の自己制限主義
憲法判断の方法:間口の問題は、憲法判断回避の準則と憲法判断論理的先行説。実体の問題は、違憲判断回避と違憲判断積極主義
憲法判断回避の準則(ブランダイス・ルール):裁判所で法律等の合憲性が問題となった場合でも、憲法判断をせずに事件を処理できる場合には、裁判所は憲法判断をすべきでないとする考え方
第一準則:友誼的・非対決的な訴訟手続においては立法の合憲性の判断をしない
第二準則:憲法問題を決定する必要が生ずる前に前もって取り上げることをしない
第三準則:憲法原則を、それを適用さるべき明確な事実が要求する範囲を超えて定式化しない
狭義の憲法判断回避(第四準則):憲法問題が提起されても、その事件を処理することができる他の理由がある場合には憲法問題について判断しない
憲法判断論理的先行説:ある法律が合憲であることが、その法律を具体的事件に適用することの論理的前提であり、違憲性の疑いのある法律についてはもちろんのこと、合憲性にはほとんど疑いのない法律についても常に憲法判断を先行すべきであるとする見解
第五準則:法律の執行によって侵害をうけたことを立証しない者の申立に基づいて、その法律の効力について判断することはしない
第六準則:法律の利益を利用した者の依頼で、その法律の合憲性について判断するようなことはしない
第七準則:合憲限定解釈。違憲性の疑い回避
合憲限定解釈:法律の解釈として複数の解釈が可能な場合、憲法の規定や精神と適合する解釈の方をとるべきであるとするもの
合憲限定解釈の理由:司法消極主義。民主政の下にあっては、法律は合憲と推定されるべきである。法律が違憲とされると法的混乱を生じ、これを出来るだけ避けることが望ましい。法律は憲法を頂点とする法体系の統一性の維持の見地から解釈されるべきである
適用違憲:法令の規定が当該事件に適用される限りにおいて違憲とする違憲判断の手法。法令の審査方式は、適用審査
適用審査:当該事件の事実を問題にし、その訴訟当事者に対する適用関係においてのみ問題の法律の合憲性を個別的に判断しようとする審査方法
法令違憲:当該事件に適用されうる法令そのものが違憲とする違憲判決の手法。法令の審査方式は、客観審査・文面審査
文面審査:当該事件の事実にとらわれることなく法律それ自体の合憲性を文面上判断しようとする審査方法
運用違憲:法令そのものは合憲としつつ、法令の運用のあり方を憲法上問題とし、違憲と判断さるべきかかる運用の一環として本件措置がとられている場合に、その措置を違憲無効とする手法
判例:判決例。反覆された同旨の判決。レイシオ・デシデンダイ。オビタ・ディクタム
レイシオ・デシデンダイ:判決理由のうち判決の結論に至る上で直接必要とされる部分(真の判決理由)
オビタ・ディクタム:判決理由のうち判決の結論にとって関係のない傍論部分
判例の先例拘束性(判例の法源性):ある個別事件において示された判決の論理が後の別の裁判の基準となって後の裁判を拘束するという法原則。根拠は、法の下の平等原則、罪刑法定主義、裁判を受ける権利。学説は、事実上の拘束力説、法上の拘束力説
裁判所法4条:上級審の裁判所の裁判における判断は、その事件について下級審の裁判所を拘束する
憲法判例の変更:憲法規定の解釈内容の変更
憲法判例の変更の必要性のゆえに正当とされる場合(佐藤幸治):先例の解釈が実行不能ないし重大な困難を帰結するとき。先例に明白な誤りが存するとき
必ずしも変更が必要とはいえないがなお正当と観念される場合(佐藤幸治):ある先例に従うかあるいは他の判例に示されているそれに対立する哲学に従うかを選択しなければならないとき。先例がその後の時代的要請に対応しなくなったとき。慎重な検討に基づき先例と違った解釈の妥当性を確信するに至ったとき
憲法判例の変更が不当な場合(佐藤幸治):被変更判例の推認と分析に適正な考慮を払わないとき。国民の権利・自由に多大の悪影響を及ぼすとき。判例変更が裁判所の構成員の変動にのみ由来するとき
憲法判例の変更理由(芦部):時の経過により事情が大きく変更した場合。経験の教えに照らして調整が必要になった場合。先例に誤りがある場合
先例に誤りがある場合:先例を変更する新しい判決の論理のほうが先例よりもすぐれている場合。変更される判例がそれ以後の同種の問題または関連する事項についての判決と矛盾する場合
地方自治:一定の地域社会における行政を、国から独立した地方公共団体に委ね、地域住民の意思に基づいて行うこと。現代的存在理由は、立憲民主制の維持。本旨(本来の趣旨)は、住民自治、団体自治。本質は、固有権説、伝来説。伝来説は、制度的保障説、承認説
固有権説:地方自治を、個人の人権と同様、地方団体固有の前国家的な権利とする見解。批判は、92条が地方自治の組織・運営について法律に留保していることを説明できない、主権の単一性・不可分性の近代理論と相容れない
制度的保障説:憲法は立憲民主制の維持のために地方自治を制度として保障していることから地方自治の制度の本質的内容や核心を法律で奪うことはできないとする見解。批判は、「核心」の意味があいまい、歴史的・伝統的な制度を重視しすぎている
承認説:地方公共団体の権能は、国家の統治権に伝来し、国の政策的自制に基づく承認ないし国の委任に根拠するものであるとする見解
92条:地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定める
住民自治の原則:一定の地域における政治ないし行政が、その地域の住民の意思によりなされるという原則
団体自治の原則:一定の地域を基礎とする団体が、国家から独立して、独自の意思をもって自ら公共事務を処理する原則
地方公共団体の種類:普通地方公共団体は、都道府県及び市町村。特別地方公共団体は、特別区、地方公共団体の組合、財産区、地方開発事業団
憲法上の地方公共団体の概念:立法者意思説。共同体意思説。沿革説。権能説
憲法上の地方公共団体(判例):事実上住民が経済的文化的に密接な共同生活を営み、共同体意識をもっているという社会的基盤が存在し、沿革的にみても、また現実の行政の上においても、相当程度の自主立法権、自主行政権、自主財政権等地方自治の基本的機能を附与された地域団体
94条:地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条令を制定することができる
地方公共団体:機関は、議事機関、執行機関。権能は、財産管理権、事務処理権、行政執行権、条例制定権。事務は、自治事務、法定受託事務。自治事務は、公共事務、行政事務
公共事務(固有事務):地方公共団体が本来所持する事務
行政事務:地方公共の利益に対する侵害を防止しまたは排除するために、住民の権利を制限し自由を規制するような権力の行使を伴う事務
地方公共団体の権能:財産管理権は、財産を取得・利用・処分する権限。事務処理権は、非権力的な公共事業を行う権限。行政執行権は、権力的・統治的作用を行う権限
地方自治体の財源:地方税は、地方自治体の自主財源。国庫支出金は、特定目的に利用される国からの補助金。地方交付税交付金は、地方自治体間の財政上の格差を是正するために、国税の一部から各自治体に配分される財源。地方債は、債券の発行による地方自治体の資金調達
首長制:都道府県知事・市長村長と地方議会を、ともに地方自治体の代表機関とみなし、両者の権力の分立を図る政治制度。定足数3分の2・表決数4分の3で不信任可、不信任の場合は解散可
条例:地方公共団体が、住民自治の原則を実現するために、その有する自治権に基づいて定立する自主立法
条例の限界についての問題:自治権の範囲による問題。法律留保権との関係。法令による限界
先占論:法律で法令規定事項とされた事項は、国の法令の先占領域であり、条例で法令と異なる定めをすることは法律の委任がない限り許されないとする見解。根拠は、伝来説、94条の「法律の範囲内において」の形式的解釈
条例が法令に矛盾・抵触するか否かの判断基準(判例):法令なしの場合、原則は〇、放置する趣旨の場合は×。法令ありの場合、別目的の場合は〇、同一目的中、一律規制の場合は×、別段の規制容認の場合 は〇
上乗せ条例:法律の定める規制基準よりも厳しい基準を定める条例
横出し条例:条例で法律の範囲外のものを規制すること
条例による人権制限(通説):94条は地方公共団体に自主立法権として条例制定権を付与したものであり、中には住民の権利自由の制限も含まれる
29条2項と条例(行使規制許容説) :財産権の内容と財産権の行使とを区別し、財産権の内容は法律による必要があるが、財産権の行使は条例によっても規制可能であるとする説
29条2項と条例(規制許容説):条例は、地方議会で制定される準法律的民主的性格を有するものであり、法令による授権なしに財産権を制限できるとする説
条例による罰則の設定:個別的・具体的委任必要説。委任要件充足説。条例準法律説。憲法直接授権説
委任要件充足説:73条6号から一般的包括的委任は許されないが、法律による委任が相当程度具体的であれば条例で罰則を設けてもよいとする説
条例準法律説:条例で罰則を設けるためには法律の委任を要するが、条例の準法律的性格から一般的・包括的委任で足り、地方自治法14条5項はそのような委任・授権の規定であるとする説
憲法直接授権説(94条授権説):94条は、31条の例外として、条例で罰則を定めることを自由に認める趣旨であるとする説
地方公共団体の住民の権利:地方公共団体の長、議員等の選任権。特別法の住民投票権。直接請求権
95条:一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない
95条の立法趣旨:地方自治権の侵害の防止。地方公共団体の個性の尊重。地方公共団体の平等権の尊重。地方行政における民意の尊重
直接請求:条例の制定・改廃請求は、50分の1以上・首長。事務監査請求は、50分の1以上・監査委員。議会の解散請求、議員・長の解職請求は、3分の1以上・選挙管理委員会。役職員の解職請求は、3分の1以上・首長
広報:市民に情報を提供。自主広報(費用を行政機関が負担して行なわれる広報)と依存広報(報道機関の番組を利用して行なわれる広報)
広聴:市民の意見を吸収。種類は、調査広聴(アンケート調査などによる広聴)、集団広聴(住民グループを対象とした広聴)、個別広聴(個人からの意見聴取)
シビルミニマム:市民生活の充実を図るために地方自治体が達成すべき最低限の行政を定めた基準
憲法の改正(96条):憲法の定める手続に従って、憲法の一部の条項を修正、削除、追加すること。 手続は、国会の発議、国民の承認、天皇の公布
国会の発議:国会が憲法改正案を決定し、これについて国民投票を求めること
憲法制定権力(制憲権):憲法の外にあって憲法をつくる力。憲法による法秩序を創造する力
憲法改正の限界:憲法改正に論理的な限界があるか否かということ。無限界説は、法実証主義的無限界説と主権全能論的無限界説。限界説は、法論理的限界説と自然法論的限界説
無限界説:96条の定める手続によりさえすれば、法的にはどのような改正も可能であるとする見解。法実証主義的無限界説(通常の立法権と同一視)と主権全能論的無限界説(改正権と憲法制定権力を同一視)
法論理的限界説:憲法改正権は憲法制定権力(制憲権)の下位にあり、それに従属する法的な力である以上、憲法制定権力の意向に反する改正は許されないとする見解
自然法論的限界説:憲法改正権はもちろん憲法制定権力も近代自然法に拘束される以上、改正権により、実定憲法規範の形をとった自然法(憲法の基本原理・根本規範)を 否定することはできないとする見解
改正の限界とされるもの:国民主権の原理。基本的人権の尊重。平和主義。憲法改正の手続
憲法の変遷:正規の改正手続によることなく成文の意味が改正されたと同じ位に実質的に変化すること。種類は、実効憲法の変遷、憲法解釈の変遷、憲法法源の変遷
実効憲法の変遷(法社会学的意味の憲法変遷):歴史的変化による単なる事実状態。成文憲法規範と実際の憲法状態のずれを、ただ客観的事実として指摘するもの
憲法解釈の変遷:憲法規範(基本原理)の枠内における解釈の変化
憲法法源の変遷(法解釈学的意味の憲法変遷):憲法規範に真正面から反する解釈によって形成された憲法制度が一定の段階に達したとき、憲法規範を改正したのと同じ法的効果を生ずる、という現象
憲法慣習の類型:憲法に基づきその本来の意味を発展させる慣習。憲法上の明文の規定が存在しない場合にその空白を埋める慣習。憲法規範に明らかに違反する慣習
憲法習律:政治的なルールとして国家機関を拘束する一種の弱い法的性格
違憲の慣習が憲法習律としての性格を認められる要件:反覆性。持続性。不変・明確性。国民の合意
憲法の保障:最高法規である憲法の規範内容が変更されないようにすること。憲法内的保障(平時における保障)と超憲法的保障(非常時における保障)
憲法の保障の内容:予防的(事前的)憲法保障制度は、最高法規性の宣言、憲法尊重擁護義務の宣言、憲法改正手続、権力分立制。匡正的(事後的)憲法保障制度は、違憲審査制、選挙。非制度的憲法保障制度は、抵抗権、国家緊急権
抵抗権:政府が権力を濫用し立憲主義憲法を破壊した場合に、国民が自ら実力でこれに抵抗し、立憲主義憲法秩序の回復を図る権利
抵抗権行使の要件:憲法の各条項の単なる違反ではなく立憲民主主義憲法の存在自体が否認される場合で、不法であることが客観的に明白であり、法秩序再建のための最後の手段であること
国家緊急権:国家の緊急時に、国家の存立と憲法秩序の回復を図るための非常措置権
国家緊急権行使の要件:立憲主義体制維持という目的の明確性。その行使は一時的で必要最小限度のものであること。事後の責任追及手段の不可欠性
英米法の特徴:歴史的継続性。歴史的淵源の多様性。判例法主義。各論的考察の重視。救済の強調。私人による法の実現。法曹一元。陪審制
コモン・ロー:中世に起源をもつ法体系。判例法。英米法
リスト:刑法は犯人のマグナカルタ。罰すべきは行為でなく行為者。社会政策は最良の刑事政策。後戻のための黄金の橋
刑法:実質的意義は、犯罪と刑罰に関する法。形式的意義は、刑法典。機能は、規制的機能、保護的機能、保障的機能
規制的機能:犯罪行為に対する規範的評価を明らかにする機能。評価的機能と決定的機能
保護的機能:法によって保護された生活利益を、刑法が犯罪から保護する機能
保障的機能(マグナカルタ機能):刑法が、犯罪と刑罰をあらかじめ規定しておくことによって、国家刑罰権の行使を制約し、国家権力による恣意的処罰から、犯人を含めた個人の人権を保障する機能
刑法の謙抑性:刑法は法益保護を任務とするが、それは可能な限り他の社会的手段に委ねるべきであって、それで不十分な時に限って刑法が介入すればよい、という考え方。内容は、補充性、断片性、寛容性
罪刑法定主義:一定の行為を犯罪とし、これに刑罰を科すためには、予め成文の法律が存在しなければならない、という原則。「法律なければ刑罰なし。法律なければ犯罪なし」という原則
罪刑法定主義の根拠:憲法31条・39条・73条6号但書。民主主義。自由主義。実質的人権保障
罪刑法定主義の内容:罪刑の法定。明確性の原則。内容の適正の原則。類推解釈の禁止。事後法の禁止
明確性の原則:刑罰法規があいまいな場合には、処罰範囲が不明確になり、国民の行動や法的安定性が失われるので、このような刑罰法規は違憲無効である、とする原則
刑罰法規の解釈の方法:文理解釈(言葉の言語学的意味を明らかにすること)。論理解釈(命題の論理的意味を明らかにすること)。拡張解釈(日常用語的意味より広く解釈すること)
拡張解釈:日常用語的意味より広く解釈すること。限界は、形式説(言葉の可能な意味)と実質説(国民の予測可能性)
類推解釈:ある事項につき、直接に法の明文がない場合、これと類似の事項について規定した法文を適用すること
類推禁止説:類推は、裁判官による法の創造であり、刑罰法規を不当に拡張する危険を有するから、絶対に類推解釈は許さないとする説
類推許容説:許される類推と許されない類推との区別こそ重要であり、合目的性と論理的必然性を守る限り、類推解釈は許されるとする説
刑罰法規不遡及の原則(憲法39条):刑罰法規は、その施行の時以後の犯罪に対して適用され、施行前の犯罪に対して、遡って適用されることはない、という原則
刑罰法規不遡及の原則の内容:行為時に適法であった行為を、事後立法で処罰することの禁止。行為時に違法であったが、罰則がなかった行為の処罰の禁止。行為時に規定されていた刑よりも重い刑で処罰することの禁止
刑罰法規の施行時期:特別規定のある場合は、それに基づく。特別規定のない場合は、公布の日から起算して、満二十日を経たときから施行。法令の公布は官報
刑法の場所的適用範囲:属地主義。属人主義。保護主義。世界主義
属地主義(1条):自国の領域内で犯された犯罪に対しては、犯人の国籍のいかんを問わず、自国の刑罰法規を適用する建て前
属人主義(3条):自国の国民によって犯された犯罪については、その犯罪地のいかんにかかわらず、自国の刑法を適用する建て前。適用例は、建造物等放火、私文書偽造、殺人、傷害、窃盗、業務上横領、盗品有償譲受
保護主義(2条、4条):犯人の国籍および犯罪地のいかんにかかわらず、自国又は自国民の利益を保護するのに必要な限りにおいて、自国の刑法を適用する建て前。適用例は、内乱、外患、通貨偽造、公文書偽変造、有価証券偽造、虚偽公文書作成、収賄
世界主義:犯罪地および犯人の国籍の如何を問わず、世界各国に共通する一定の法益を侵害する犯罪に対して、各国がそれぞれ自国の刑法を適用しうるとする建て前
6条:犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、その軽いものとす
6条の解釈:犯罪後は、犯罪行為後(実行行為終了時から判決言渡時まで)。犯罪後の「法律」は、すべての刑罰法規。刑の変更は、主刑の変更をいい、附加刑の変更は含まない。中間法に対しても6条を適用
限時法:狭義の限時法は、一定の適用期間を限って制定された法律。広義の限時法は、法律内容が一時的事情に応ずる法律も含める
限時法理論:限時法である限り、その有効期間経過後も期間内の行為については常に処罰しうる
8条:この編の規定は、他の法令の罪についても、適用する。ただし、その法令に特別の規定があるときは、この限りでない
客観主義:刑事責任の基礎を、外部的に表現された犯人の行為にもとめる立場
主観主義:刑事責任の基礎を、犯人の反社会的性格、すなわち、犯罪行為を反覆する犯人の危険性にもとめる立場
現実主義:犯人の社会的危険性の程度のいかんにかかわらず、その行為が、現実に外部に表現されない限り、刑を科し得ないとする考え方
徴表主義:行為をもって、行為者の内部的・心理的事実の徴表されたものとみる。すなわち、犯罪行為は、行為者の危険性を認識する手段として以上の意味をもたないとする考え方
行為者のとらえ方:人間は、素質と環境とに制約されながらも、一定の範囲内では、自己の行為を自律する自由を有する主体的存在と理解する
犯罪の本質:権利侵害説。法益侵害説。義務違反説。法益侵害+義務違反説
行為概念の機能:限界機能。統一機能。結合機能
限界機能:刑法上全く重要でない挙動を、初めから行為ではないとして、刑法的考察の範囲外におくという機能
統一機能:すべての犯罪態様、すなわち故意の作為犯・不作為犯、過失の作為犯・不作為犯、を行為として統一的に包摂する機能
結合機能:構成要件該当性、違法性、責任の3要素を、行為が結合させ、犯罪論体系の一貫性を確保する機能
行為:人の身体の動静(自然的行為論)。意思に基づく身体の動静(有意的行為論)。目的的意思によって統制された目的的活動(目的的行為論)。行為者人格の主体的現実化とみられる身体の動静(人格的行為論)。社会的に意味のある人の態度(社会的行為論)
因果的行為論:行為を、客観的な身体的活動及びそれに基づく因果関係の経過として把握し、行為者の意思の面は責任の問題とする考え方。自然的行為論(平野・前田)と有意的行為論(通説)
目的的行為論(ヴェルツェル、福田):行為とは目的的意思によって統制された目的的活動であるとする見解。批判は、忘却犯・過失・不作為
人格的行為論(団藤・大塚):行為とは、行為者人格の主体的現実化とみられる身体の動静であるとする見解。理由は、人格責任論、忘却犯
法人の犯罪能力否定説(通説・判例)の理由:自由刑だけを処罰する罪もあり、法人が犯人であることを予定していない。法人は身体・意思・目的ももたない。法人は道義的非難になじまない
両罰規定:行政法上、法人処罰の立法技術としては、業務主体たる法人と実行行為者との双方を罰する方式のとられている規定
法人処罰の根拠:無過失責任説、過失責任説、過失推定説。過失責任説は、純過失説と過失擬制説
構成要件:刑罰法規が類型化した、一定の法益侵害又はその危険を生じさせる一定の行為の型。機能は、罪刑法定主義的機能、犯罪個別化機能、違法推定機能、故意規制機能
構成要件理論:犯罪とは構成要件に該当する違法、有責な行為であるとする理論
構成要件の種類:基本的構成要件と修正された構成要件。積極的構成要件と消極的構成要件。閉ざされた構成要件と開かれた構成要件
基本的構成要件:各種の刑罰法規において個々に定められている構成要件
修正された構成要件:行為の発展段階につき(予備・未遂犯)または複数の行為者の関与形態につき(共犯)修正すべき一般的規定によって、基本的構成要件に修正を加えたもの
積極的構成要件:通常の構成要件。犯罪成立の要件を積極的に示した構成要件
消極的構成要件:構成要件に該当すると、犯罪性が否定される形式で規定された構成要件
閉ざされた構成要件(完結した構成要件):刑罰法規において、構成要件要素としての犯罪的行為の特徴が余すところなく記述されている構成要件
開かれた構成要件:構成要件の一部だけが刑罰法規に記述され、他の部分は裁判官によって補充されるべき構成要件
構成要件の要素:客観的構成要件要素と主観的構成要件要素。記述的構成要件要素と規範的構成要件要素
客観的構成要件要素:行為及び行為者の外見的客観的面が構成要件の内容とされるもの。主体、客体、行為、結果、因果関係
主観的構成要件要素:行為者が内心どう思っていたかという心理的なものが構成要件の要素とされるもの
記述的構成要件要素:裁判官がその存在を認定するについて、単に認識的活動を要求されるにすぎない構成要件要素
規範的構成要件要素:認識的活動のみならず、更に規範的、評価的行為を要求される構成要件要素
結果発生の要否による犯罪の分類:挙動犯(単純行為犯)は、結果発生を必要としないもの。結果犯は、結果発生を必要とするもの。結果的加重犯は、1つの基本となる構成要件が実現された後に、更に重い結果が発生することによって、責任が加重されるもの
法益侵害又はその危険性の有無による犯罪の分類:実質犯は、法益の侵害又はその危険性が構成要件の内容とされているもの。形式犯は、抽象的危険の発生をも構成要件上必要としないもの
実質犯:法益の侵害又はその危険性が構成要件の内容とされているもの。侵害犯(現実の法益の侵害を内容とするもの)と危険犯(単に法益侵害の発生の危険を内容とするもの)。危険犯は、具体的危険犯(具体的・現実的危険を要するもの)と抽象的危険犯(一般的・抽象的危険で足りるもの)
結果の発生と法益侵害との関係による犯罪の分類:即成犯は、法益の侵害または危険の発生によって犯罪事実が終了し、法益が消滅するもの。継続犯は、法益侵害が継続する間は犯罪事実が継続するもの。状態犯は、法益侵害の発生によって犯罪事実が終了するがその後も法益侵害の状態が継続するもの
不可罰的事後行為:状態犯において、犯罪成立後の違法状態が、すでに状態犯の構成要件によって評価されつくされている限り、それ自体は他の構成要件に該るようにみえるものであっても別罪を構成しない
行為の客観面による犯罪の分類:作為犯は、構成要件的行為を作為の形式で規定した犯罪。真正不作為犯は、構成要件的行為を不作為の形式で規定した犯罪。表示犯は、構成要件が予定する行為の内容が、行為者の思想の表現にかかわるもの
行為の主体による犯罪の分類:真正身分犯は、身分がなければ何ら犯罪とならないもの。不真正身分犯は、身分がなければ法定刑がそれより重いか又は、軽い、別の犯罪を構成するもの
行為の主観面による犯罪の分類:目的犯は、構成要件上一定の目的が必要とされているもの。傾向犯は、行為者の主観的傾向の表出と認められる行為が罪となるもの。表現犯は、行為者の心理過程ないし心理状態の表出と認められる行為が罪となるもの
実行行為:構成要件に該当する行為。構成要件的結果発生の現実的危険性を有する行為
実行行為の態様:客観面は、作為による直接正犯、不作為犯、間接正犯、原因において自由な行為、未遂犯。主観面は、故意の実行行為、過失の実行行為
不作為犯:想定された一定の積極的動作をしないこと(不作為)によって実現される犯罪。真正不作為犯(初めから不作為の形式で構成要件が規定されている場合)と不真正不作為犯(作為の形式で規定されている構成要件が、不作為によって実現される場合)
不真正不作為犯:作為の形式で規定されている構成要件が、不作為によって実現される場合。作為義務の体系上の地位は、違法性説、構成要件該当性説、保証人説
違法性説(マイヤ−、牧野):不真正不作為犯においては、作為犯の場合と異なり、構成要件段階ではなく、違法性論で初めてその違法性を論じなければならない、とする考え方
構成要件該当性説:作為義務のない者の行為は絶対に構成要件に該当させるべきではないから、作為義務を構成要件要素の一つであると考える説
保証人説:構成要件該当性説をさらに具体的に発展させたもので、結果の発生を防止しなければならない法的義務のある者を保証人とか保証者と呼び、この保証者の不作為だけが構成要件に該当するとする説
作為義務の発生根拠:法令の規定に基づく場合。契約、事務管理など法律行為によって発生する場合。条理・慣習に基づいて認められる場合
条理・慣習に基づいて認められる場合:監護者の地位に基づく作為義務。管理者の地位に基づく作為義務。信義誠実の原則による作為義務。先行行為に基づく作為義務
間接正犯:他人を道具として利用することによって犯罪を実現すること。実行の着手時期は、被利用者行為標準説、利用者行為標準説、個別化説。成立要件は、一方的利用・支配、犯罪を自ら実現する意思
制限的正犯概念:自分の手によって、直接、構成要件を実現した者だけが正犯であると解する立場
拡張的正犯概念:犯罪の実現に何らかの条件を与えた者は、すべて構成要件に該当する実行行為を行うものであり、正犯であると解する立場
間接正犯を肯定する理論的根拠:道具理論。生活用語例説。優越性説。行為支配説。多数説による説明
道具理論(マイヤ−):器具や動物を道具として使用するのと同様に、他人を道具として利用することも正犯となる、と考える理論
行為支配説(平場):目的的行為論の立場から主張される理論であって、行為者が他人の挙動を自己の一部として利用支配する場合には、「構成要件該当の行為支配」があり、正犯となる、と考える理論
間接正犯の成立要件:利用者側の要件は、他人を道具として利用する意思があること、他人を道具として利用する行為があること。被利用者側の要件は、被利用者が道具として、利用者の犯罪意思を実現すること
自手犯:本人自身でなければ犯すことができない犯罪。実質的自手犯(性質)と形式的自手犯(法規)。実質的自手犯は、真正自手犯(間接正犯による犯罪が全く認められないもの)と不真正自手犯(直接正犯となりえない者は間接正犯となりえないもの)
原因において自由な行為(大塚):実行行為が、行為者の責任能力を欠いた状態、すなわち心神喪失状態を利用して行われる場合
原因において自由な行為(通説):実行行為は、原因設定行為。着手時期は、原因設定時。適用範囲は、過失犯・不作為犯
原因において自由な行為(有力説):実行行為は、無能力下での結果惹起行為。着手時期は、無能力下の挙動時。適用範囲は、故意犯・過失犯・限定責任能力
因果関係:構成要件に該当する行為と構成要件に該当する結果との間に必要とされる一定の原因・結果の関係。機能は、客観的帰責の判断
条件関係:因果関係の有無を判断する前提となるもので、「Aという行為がなかったならば、Bという結果は生じなかったであろう」という関係
仮定的因果経過:Aの行為によってBの結果が生じたが、Aの行為がなくともCの行為によってBの結果が生じたであろう場合
条件関係の断絶(因果関係の断絶):先行条件たる行為とは無関係な後行行為によって結果が発生したような場合に、先行行為と結果との間には条件関係がないとすること
因果関係の理論:条件説、原因説、相当因果関係説。原因説は、最終条件説、異例行為原因説、最有力条件説、優勢条件説、動的条件説。相当因果関係説は、主観説、折衷説、客観説
条件説:「Aの行為がなければBの結果なし」という条件関係があれば、因果関係を肯定する立場。純粋条件説と中断論
中断論(因果関係の中断):条件説を前提として、因果関係の進行中に、自然的事実又は第三者の故意行為が介入したときは、因果関係は否定されるとする理論
原因説(個別化説):結果に向けられた諸条件の中から、何らかの基準によって原因となるべきものを摘示し、この原因と結果との間にのみ因果関係を認めようとする理論。理由は、因果関係の不当拡大防止
原因説(個別化説)の原因:時間的に最後に立つ条件(最終条件)。生活上の常軌に反して行われた行為(異例行為原因)。結果に対する最も有力な条件(最有力条件)。結果発生への決定的方向を与えた条件(優勢条件)。結果発生について動力を与えた条件(動的条件)
相当因果関係説:社会生活上の経験に照らして、通常、その行為からその結果が発生することが相当だと認められる場合に、因果関係の存在を認めようとする立場。種類は、主観説、折衷説、客観説
主観説(主観的相当因果関係説):行為者が、行為の当時、認識した事情及び認識しえた事情を相当性判断の基礎事情とする見解
折衷説(折衷的相当因果関係説):行為の時の行為者の立場に立って、一般人が認識しえた事情及び行為者が現に認識していた事情を相当性判断の基礎事情とする見解
客観説(客観的相当因果関係説):裁判官の立場に立って、行為当時に客観的に存在したすべての事情及び行為後に生じた事情でも行為当時に予見可能な事情はすべて相当性判断の基礎事情とする見解
違法性:行為が法に違反すること、すなわち法的に許されないこと。本質は、形式的違法性論と実質的違法性論
形式的違法性論:違法性を、実質的法規に違反することであると解する立場
実質違法性論(通説):違法性を実質的にとらえ、その意味内容を明らかにしようとする立場。結果無価値論と行為無価値論
結果無価値論:行為者の行為にもとづく法益侵害の結果のみを基礎に違法性を考える立場。違法性の本質は、法益の侵害・危険。刑法の機能は、法益保護
行為無価値論(通説・判例):行為者の行った行為の意味を重視して違法性を考える立場。違法性の本質は、法益の侵害・危険+社会規範違反。刑法の機能は、社会倫理規範確立
主観的違法性論:法規範を命令・禁止規範と理解し、責任能力者の行為についてだけ違法評価ができる、と考える見解
客観的違法性論:法を客観的な評価規範と解し、これに客観的に違反することが違法である、と考える見解
主観的違法要素(主観的超過要素):行為者の主観的・内心的要素でありながら、行為に違法性を付与し、又は違法性を強める要素
主観的違法要素の内容:目的犯における目的。傾向犯における主観的傾向。表現犯における心理的過程。未遂犯の故意。既遂犯の故意、過失
可罰的違法性:犯罪として刑罰を加えるに値する程度の違法性
可罰的違法性の理論:行為が形式的にはある構成要件に該当するように見える場合でも、可罰的違法性が備わっていないときは犯罪が成立しないとする理論。根拠は、刑法の謙抑性と実質的違法性論
可罰的違法性論の体系的地位:可罰的違法性を欠く場合、構成要件該当性が阻却されるのかという問題。構成要件該当性阻却説(藤木)と違法性阻却説(通説)
違法性阻却説(通説):可罰的違法性を有しない行為は、構成要件に該当しない場合もあるし、違法性を阻却する場合もある。そのいずれであるかは、刑法規範の解釈によらなければ決められないとする見解
可罰的違法性の判断の基準:結果無価値論では、法益侵害の軽微性。行為無価値論では、第1に法益侵害の軽微性、第2に行為の社会的相当性からの逸脱程度の軽微性
違法性阻却事由:構成要件に該当する行為について、その違法性を排除する事由。一般的正当行為と緊急行為
一般的正当行為:刑法35条に規定される「法令又は正当な業務による行為」及び、超法規的な社会的相当行為
法令行為:直接に成文の法律・命令に基づいて、権利又は義務として行われるべき行為
正当業務行為:社会通念上正当なものと認められる業務行為
正当業務行為の要件:業務が正当なものであること。行為自体がその業務の正当な範囲内であること
社会的相当行為:実質的に考えて正当行為として容認でき、違法性を阻却することが適当だと思われる行為
社会的相当行為の例:自損行為。被害者の承諾による行為。被害者の推定的承諾に基づく行為。治療行為。安楽死。尊厳死。労働争議行為
社会的相当性(ヴェルツェル):歴史的に形成された社会倫理的な共同社会秩序の枠内において許されること
社会的相当性(団藤):法秩序の基底となっている社会倫理的な規範によって許されること
社会的相当性(大塚):現実の国家社会において形成された社会倫理秩序によって許されること
社会的相当性(大谷):人間性を基礎としつつ、歴史的に形成された社会通念を基準として、社会において支配的となっている社会倫理秩序の枠内にあること
自損行為:行為者が自ら自己の法益を侵害する行為
被害者の承諾による行為:法益を侵害される者がその侵害を承諾又は同意している場合の侵害行為
被害者の承諾による行為の違法阻却要件:被害者自ら処分しうる個人的法益。承諾自体が有効。承諾に基づく行為自体が適当
被害者の推定的承諾に基づく行為:もし被害者がその事態を知っていたならば、当然承諾するであろうと考えられる場合、その意思を推定して行う行為
被害者の推定的承諾に基づく行為の違法阻却要件:被害者自身がその侵害を承諾しうる法益。被害者の承諾が推定される。被害者の利益をはかって行う。推定的承諾による行為が社会的に相当
治療行為(大塚):治療の目的で、傷病者本人又はその保護者の承諾又は推定的承諾のもとに、医学上一般に承諾されている方法によって、人の身体を傷つける行為
治療行為(前田):医学上承認された方法により、人の身体を侵襲する行為
治療行為の違法阻却要件:医学上一般に認められた方法。被治療者の承諾。治療を目的
専断的治療行為:推定的承諾にすら反する治療行為(大塚)。患者の意思に反する治療行為(前田)
専断的治療行為の違法阻却要件(緊急避難説、前田):客観的に正当な目的。その目的にとって相当な行為。必要性・緊急性・補充性
安楽死(オイタナジー):死期の切迫した不治の病者が、激しい苦痛に悩んでいるときに、その苦痛から逃れさせるために、その者の生命を短縮させる行為
安楽死(オイタナジー)の違法阻却要件:病者が現代医学の知識と技術からみて不治の病に冒され、しかもその死が目前。病者の苦痛がはなはだしく、何人も真にこれを見るに忍びない程度。専ら病者の死苦の緩和の目的。病者の意識がなお明瞭であって意思を表明できる場合には、本人の真摯な嘱託又は承諾。医師の手によることを本則とし、これにより得ない場合には、医師により得ないと首肯するに足る特別の事情。その方法が倫理的にも妥当
尊厳死(死ぬ権利):植物人間状態を継続させるための生命維持装置を取りはずし、死に至らしめる行為
労働争議行為:労働関係の当事者が、その主張を貫徹することを目的として行う行為及びこれに対抗する行為であって、業務の正常な運営を阻害するもの。違法阻却要件は、労働者の経済的地位の向上を目的、手段・方法が相当
緊急行為:法の保護を受ける余裕のない緊急状態において、例外的に、私人にその法益の保護を委ねることを許される行為。種類は、正当防衛、緊急避難、自救行為
正当防衛(36条):急迫不正の侵害に対し、自己又は他人の権利を防衛するためやむを得ずにした行為
正当防衛の要件:急迫、不正の侵害。自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為
やむを得ずにした行為:具体的事情のもとで、社会通念上、必要性、相当性の認められる行為
対物防衛:物、特に動物による侵害に対する正当防衛
緊急避難(37条):自己又は他人の生命、身体、自由若くは財産に対する現在の危難を避けるため、已むを得ずになした行為で、その行為より生じた害が、避けようとした害の程度を越えないもの。根拠は、違法阻却説、責任阻却説
緊急避難の要件:自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるための行為。補充の原則。法益権衡の原則。業務上特別の義務ある者でないこと
補充の原則:その危険を避けるための唯一の方法であって、他にとるべき途がなかった場合でなければならないこと
法益権衡の原則:避難行為から生じた害が、避けようとした害の程度を越えてはならないこと
防衛の意思・避難の意思:緊急状態のもとで、とっさに身にふりかかった危険を避けようとする単純な心理状態。効果は、加害の意思しかない場合の排除
自招行為:自らの意思で、侵害や危難を招くこと
過剰防衛(36条2項):急迫不正の侵害に対する防衛の程度を超えた行為。防衛行為の必要性または相当性を欠くもの。効果は、刑を減軽又は免除することができる。刑の減免の根拠は、違法性減少説、責任減少説、違法性・責任減少説
過剰避難(37条但書):避難行為がその程度を超えた場合。過剰の内容は、補充性の程度を破った場合、法益の権衡を失した場合
違法性に関する事実の錯誤:違法性阻却事由としての事実が存在しないのに、行為者がその存在を誤信して行為する場合
狭義の誤想防衛:侵害事実の錯誤。急迫不正の侵害がないのに、これがあると誤信して防衛行為をする場合。法的性質は、事実の錯誤説、法律の錯誤説
誤想防衛の類型:狭義の誤想防衛。防衛行為の相当性の錯誤。誤想過剰防衛。防衛行為の対象の錯誤
誤想避難:客観的には緊急避難ではないのに、主観的に緊急避難だと誤認した場合
誤想避難の範囲:現在の危難が存在しないのに存在すると誤認した場合。相当な避難行為をするつもりで、誤って不相当な、特に避難の程度を超えた行為をした場合
誤想過剰防衛:侵害事実の錯誤+防衛行為の相当性の錯誤。急迫不正の侵害がないのに、こうした侵害があるものと誤想して防衛行為に出たが、それが行為者の誤想した侵害に対する防衛として過剰であった場合。過剰性の認識がある場合と過剰性の認識がない場合
自救行為:権利を侵害された者が、法律上正式な手続ではその回復をすることが不可能もしくは困難な場合に、自力でその権利の回復をはかる行為。法的根拠は、超法規的違法性阻却事由
自救行為の違法阻却要件:権利が不法に侵害されたこと。自力救済をしなければ、権利の実現が不能もしくは著しく困難になるような緊急状態にあること。自救行為は、法秩序全体の立場からみて、社会的相当性の範囲内にあること
超法規的違法性阻却事由:構成要件に該当し、かつ刑法の定める違法阻却事由(35・36・37条)にも該当しない行為でありながら、なお違法性を阻却しようとする理論。要件は、目的・手段の相当性、法益権衡の原則、補充の原則
責任:犯罪行為について行為者を非難すること
責任の要素:事実的要素は、責任能力、故意・過失(、違法性の意識)。規範的要素は、期待可能性
責任主義:刑罰を科すには(主観的・個人的)責任がなければならないという原則。「責任なければ刑罰なし」という原則
主観的責任:行為者に責任能力及び故意または過失が具備する場合にのみ、その行為者を非難しうること
個人的責任:行為者の行った個人的行為についてのみ、その行為者を非難しうること
責任の本質:責任の根拠は、道義的責任論、社会的責任論。責任の基礎は、行為責任論、性格責任論、人格責任論。責任の内容たる要素は、心理的責任論、規範的責任論
道義的責任論:通常、非決定論的立場において、自由意思を有する者がその自由な決意のもとに行った行為およびその結果は、行為者に帰属されるべきであり、行為者は、その行為および結果について道義的に非難されうるとする立場
社会的責任論:概ね決定論を基礎として、社会に生存しつつ、社会に対して危険性を有する者は、社会からの防衛の手段としての刑罰を受けるべき法的地位に立たされるのであり、これが責任であると説く立場
行為責任論(意思責任論):個々の犯罪に向けられた行為者の意思に責任非難の根拠を認める立場
人格責任論:行為者の主体性を認める理論的態度を前提として、刑法における責任の基礎を、行為者の人格の中に見出そうとする立場
性格責任論:行為者の危険な性格に社会からの防衛処分を講ぜられるべき意味を見出そうとする立場
心理的責任論:責任の実体は行為者の心理的関係であるとし、責任の要素は、責任能力・故意・過失だとする立場
規範的責任論:責任は行為者に対する、行為についての非難、つまり否定的な価値判断を中核とするものだと考え、責任の要素は、責任能力・故意・過失・期待可能性だとする立場
責任能力:弁別能力と制御能力。行為の是非を弁別し、かつこの弁別に従って自己の行為を統制する能力。意義は、有責行為能力(古典派)と刑罰適応能力(近代派)
心神喪失者(39条1項):精神の障害により、行為の是非を弁別し、またはその弁別に従って行動する能力のない者
心神耗弱者(39条2項):精神の障害により、行為の是非を弁別し、またはその弁別に従って行動する能力が著しく低い者
39条:心神喪失者の行為は、罰しない。心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する
41条:14歳に満たない者の行為は、罰しない
故意:罪を犯す意。構成要件的故意と責任故意。種類は、確定故意と不確定故意、事前の故意と事後の故意。内容は、表象説、認容説、蓋然性説、意思説、動機説
故意の内容:表象説(判例)は、犯罪事実の表象。認容説(団藤・大塚・福田)は、犯罪事実の表象・認容。蓋然性説(牧野・前田)は、犯罪実現の高度の蓋然性を表象
38条1項:罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない
構成要件的故意:構成要件に該当する客観的事実の表象・認容
確定故意:具体的な犯罪事実、特に確定的な結果を認識する場合
不確定故意:犯罪事実、特に結果の認識はあるが、それが不確定な場合。種類は、概括的故意、択一的故意、未必の故意
概括的故意:結果の発生は確定的であるが、その個数が不確定な場合
択一的故意:数個の結果のうちのどれかが発生することは確定的であるが、いずれが発生するか不確定な場合
未必の故意(未必的故意):結果の発生自体が確実でないが、発生するかもしれないことを表象し、かつ発生するならば発生してもかまわないと認容する場合
事前の故意(ヴェーヴァーの概括的故意):第1の行為には故意があるが第2の行為には故意がないのに、第2の行為によって第1の行為時に予期した結果が発生した場合
事後の故意:第1の行為には故意がないが、第2の行為には故意があり、第2の行為によって予期した結果が発生した場合
条件付故意:犯罪の実行を一定の条件にかからしめる故意
故意責任の本質:行為者の直接的な反規範的人格態度に対する責任非難
責任故意の要件:構成要件的故意。違法性に関する事実の認識。違法性の意識
38条3項:法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。ただし、情状により、その刑を減刑することができる
違法性の意識に関する学説:違法性の意識不要説(判例・前田)。自然犯・法定犯区別説(牧野)。厳格故意説(小野・大塚)。制限故意説(団藤・藤木)。厳格責任説(福田・大谷)。制限責任説(平野)
厳格故意説(違法性の意識必要説):故意は、悪いことを知りつつあえて行為に出るところに責任の根拠があるのであって、違法性の意識がない場合は反対動機が形成されることはなく、責任を問うことができないとする見解。38条3項本文の「法律」は、法律の規定
制限故意説(違法性の意識可能性説):行為者は事実を認識していれば、通常は規範意識に目覚めるはずであり、その結果、反対動機を形成しえたと考えられるにもかかわらず、あえて犯行に出た場合は、そこに直接的な反規範的人格態度がみられるとする見解
責任説:違法性の意識ないしその可能性は、故意とは別個独立の責任要素であるとする見解。厳格責任説(正当化事情の錯誤を法律の錯誤とする立場)と制限責任説(正当化事情の錯誤を事実の錯誤とする立場)
期待可能性:行為当時における具体的事情のもとで、行為者にその違法行為に出ないで、他の適法行為をなし得たであろうと期待しうること。判断基準は、行為者標準説、平均人標準説、国家標準説
錯誤:行為者の主観的な認識と客観的な事実との不一致。事実の錯誤(行為者の表象した事実と実際に生じた事実との不一致)と法律の錯誤(行為者の違法判断と客観的な違法との不一致)
事実の錯誤と法律の錯誤の区別基準:事実の錯誤・評価対象の錯誤、法律の錯誤・評価基準の錯誤(団藤)。事実の錯誤・違法性の意識を喚起できない錯誤、法律の錯誤・反対動機の形成が可能な錯誤(藤木・大谷・前田)。事実の錯誤・構成要件該当事実の錯誤、法律の錯誤・それ以外の事実ないし規範の錯誤(福田)
事実の錯誤:行為者の表象した事実と実際に生じた事実との不一致。構成要件を基準とする分類は、具体的事実の錯誤(同一構成要件内の錯誤)と抽象的事実の錯誤(異なる構成要件間の錯誤)。錯誤の態様による分類は、客体の錯誤、方法の錯誤、因果関係の錯誤
客体の錯誤:行為は認識どおりの客体に向けられたが、その客体の性質をとり違えた場合
方法の錯誤(打撃の錯誤):ねらいのはずれ。行為の方法を誤り、認識した内容と異なる客体に犯罪結果を生じた場合
因果関係の錯誤:行為者が表象したところと異なった因果関係の経過をたどって予期した結果が発生した場合
具体的符合説(平野):行為者の認識した内容と、発生した内容に不一致があれば、故意を阻却するとする立場
法定的符合説:同一構成要件内で、行為者の認識した内容と発生した事実の符合があれば、故意を阻却しないとする立場。但し、異なる構成要件間の錯誤では、構成要件の重なり合う限度で、軽い罪の故意の成立を認める。数故意犯説と一故意犯説
数故意犯説(判例・通説):故意の個数による制限を認めず、1個の故意から複数の故意犯の成立を肯定する見解
一故意犯説(大塚・福田):故意の個数による制限を認めて、1個の故意から1個の故意犯の成立のみを肯定する見解
抽象的符合説(牧野):構成要件の枠にとらわれず、抽象的な符合、すなわち、行為者の表象した構成要件的事実と現実に発生した構成要件的事実とが一致する限度で故意を認めうるとする立場
過失犯の種類:失火罪。過失激発物破裂罪。過失浸害罪。過失往来危険罪。過失傷害罪。過失致死罪
構成要件的過失:客観的注意義務に違反すること。要件は、故意が存在しないこと、注意義務に違反したこと
旧過失論:過失の内容は、結果予見義務違反。体系的地位は、責任レベル。批判は、処罰範囲が拡大する、犯罪個別化機能を失う
新過失論(団藤・大塚・大谷):過失の内容は、結果予見義務違反、結果回避義務違反。体系的地位は、構成要件・違法性・責任レベル。批判は、結果回避義務は不作為犯にも共通の要素であって過失犯固有の要素ではない、処罰を限定したことで公害企業が不処罰になる
認識なき過失:行為者が犯罪事実の認識を欠く場合
認識ある過失:犯罪事実の認識はあるが、その実現についての認容を欠く場合
業務上の過失:通常の過失に対して行為者が、業務上必要な注意を怠ったことによって、犯罪事実を発生させた場合
重大な過失:軽微な過失に対して、行為者の注意義務に違反した程度が著しい場合
許された危険の法理:社会にとって有益ないし必要な行為は、法益侵害の危険を伴なうものであっても、行為者が社会生活上必要な注意義務を遵守して、落度なく行為を行った時は、たとえ法益侵害の結果が発生したとしても、その行為は違法ではないとする法理
信頼の原則:行為者が行為をなすにあたって、被害者又は第三者が適切な行動をとることを信頼するのが相当な時は、たとえ被害者又は第三者が不適切な行動をとって、そのために結果が発生したとしても、これに対して責任を負わないとする原則。背景は、許された危険の法理
信頼の原則の適用要件:相手方が適切な行為に出るであろうという信頼が行為者にあること。その信頼が社会生活上相当であること。相手が適切な行為に出ることを信頼するに足る具体的状況があること
結果的加重犯:1つの基本となる構成要件が実現された後に、更に重い結果が発生することによって、責任が加重されるもの
43条:犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する
未遂犯(43条):犯罪の実行に着手し、これを完成させない場合。形態は、着手未遂と実行未遂(実行行為の終了の有無)、可罰的未遂と不能犯(実行行為の有無)、障害未遂と中止未遂(未遂に終った原因)
着手未遂:行為者の着手した実行行為が終了しなかった場合
実行未遂:実行行為を終了したが結果を発生させない場合
障害未遂(狭義の未遂):たまたま未遂の結果に終った場合。成立要件は、実行行為を開始すること、犯罪の完成に至らないこと
中止未遂:自己の意思により犯罪の完成を止めた場合
実行の着手:実行行為が開始された段階。着手時期は、主観説・客観説・折衷説。客観説は、形式的客観説と実質的客観説。実質的客観説は、実質的行為説(大塚・大谷)と結果説(平野・前田)
実行の着手時期:行為者の意思の危険性がみとめられた時(主観説)。構成要件に該当する行為の一部に着手した時(形式的客観説)。犯罪構成要件の実現にいたる現実的危険性を含む行為を開始した時(実質的行為説)。法益侵害の危険性が具体的程度以上に達した時(結果説)。行為者の計画全体からみて法益侵害の危険性が切迫した時(折衷説)
事実の欠如(事実の欠缺):構成要件の要素の中で、犯罪の主体・客体・手段・行為の状況など、因果関係の部分に属さない要素が存在しないにもかかわらず、行為者が存在するものと誤信して行為に出た場合
事実の錯誤:行為者の表象した事実と実際に生じた事実との不一致。違法な事実は「存在する」のに、存在しないと思った場合
不能犯:行為者が犯罪の完成に至るべき危険性を含んでいない行為によって犯罪を実現しようとする場合。違法な事実は「存在しない」のに、存在すると思った場合
不能犯理論における学説:主観説は、純主観説、抽象的危険説。客観説は、客観的危険説、具体的危険説、定型説
純主観説:行為者が、犯罪の意思をもって行為した以上、常に未遂犯であり、不能犯とはならないとする見解。ただし、迷信犯だけは不可罰
抽象的危険説(主観的危険説、牧野):行為の当時、当事者が認識した事情を基礎にして、客観的見地から危険の有無を判断し、行為がその計画通りなされたならば、結果発生の危険があったか否かで判断する見解
客観的危険説(絶対的不能・相対的不能説、判例・前田):行為者の意図した結果の出現が初めから不可能であったと考えられる時(絶対的不能)は不能犯であり、それ自体としては可能であるが、その状況の下では結果は発生し得ないと考えられる時(相対的不能)は未遂犯とする見解
具体的危険説(大塚・大谷・平野):行為の当時、行為者が特に認識していた事情、及び、一般人が認識し得たであろう事情を基礎とし、客観的見地から、事後予測として結果発生の危険の有無を判断する見解
定型説(団藤):結果発生の危険を含んだ構成要件的行為に該当するか否かで区別
幻覚犯:ある事実が「違法でない」のに、違法であると思った場合
法律の錯誤(違法性の錯誤、禁止の錯誤):ある事実が「違法である」のに、違法でないと思った場合。むささび・もま事件・有罪、たぬき・むじな事件・無罪
中止犯(43条但書):犯罪の実行に着手したが「自己の意思により之を止めた」場合。刑の必要的減免の根拠は、政策説、法律説、併合説。中止の任意性は、客観説・主観説・限定主観説・折衷説。中止行為と結果不発生の因果関係は、必要(判例・通説・平野)と不要(団藤・大塚・前田)
政策説:「引き返すための黄金の橋」を架けることによって、犯罪を防止しようという政策的な理由から、中止犯を寛大に扱うのだという考え方
法律説:中止犯の刑の必要的減免の根拠は、行為そのものの法律的性質に求めるべきであるとする説。違法性減少説(危険減少)と責任減少説(非難減少)
中止犯の法的性格に関する学説:政策+責任減少(団藤・前田)。政策+違法減少+責任減少(大塚)。政策+違法減少(平野・福田・大谷)。違法減少+責任減少(藤木)
自己の意思に因りの解釈(中止の任意性):客観説。主観説。限定主観説。折衷説
客観説(判例・通説・牧野・前田):犯罪を遂げない原因が、社会一般の通念に照らし、通常障害と考えられる性質のものかどうかという一般的、客観的な評価を基準とする説。基準は、一般人+フランクの公式。背景は、責任減少説
主観説(団藤・大塚・平野):行為者の意思と無関係な外部的障害によって行為を止めた時は中止犯とはならない、とする説。基準は、フランクの公式。背景は、違法減少説
フランクの公式:中止未遂「たといできたとしても、なしとげることを欲しない」。障害未遂「たとい欲しても、なしとげることができない」
限定主観説:悔悟、慚愧、同情、憐愍など、広い意味の後悔と言えるような動機による場合だけが中止犯であるとする説。背景は、責任減少説
折衷説:外部的事情を行為者がどう受け取ったか、その受け取り方を客観的に判断すべきだとする説。背景は、責任減少説
「之を止めた」こと(中止行為):着手未遂の場合は、その後の実行を放棄するという不作為。実行未遂の場合は、結果発生防止のための積極的な行為
実行行為の終了時期:主観説は、行為者の犯罪計画ないし認識内容が標準。客観説は、行為の外形が既遂に達し得べき動作かが標準、或いは結果発生の危険が生じたかが標準。折衷説は、外部的な事実だけでなく、その当時の客観的な事情と行為者の主観とを総合して、客観的に判断
予備:実行の着手にいたらない行為であって、犯罪の実行を目的としてなされた犯罪の完遂に実質的に役立つ行為。他人予備は、肯定(判例)、否定(通説)、通貨偽造準備肯定(団藤)、内乱・外患肯定(大谷・前田)
予備の中止:予備行為を開始したが、実行の着手に至る前に自己の意思で止めた場合。刑の減免は、否定(判例)、免除のみ肯定(平野)、既遂刑基準に肯定(大塚・福田)、予備刑基準に肯定(前田)
陰謀:犯罪を実行することについて、2人以上の者が合意すること。処罰対象は、内乱・外患・私戦
共犯の種類:最広義の共犯は、必要的共犯と任意的共犯。任意的共犯(広義の共犯)は、共同正犯と加担犯。加担犯(狭義の共犯)は、従犯と教唆犯
最広義の共犯:2人以上の者が共同して犯罪を実現するすべての場合。必要的共犯と任意的共犯。本質は、犯罪共同説、行為共同説
犯罪共同説:数人が共同して特定の犯罪を行うことを共犯と解する立場。完全犯罪共同説と部分的犯罪共同説
部分的犯罪共同説(団藤・大塚・大谷):犯罪共同説を前提としつつ、2人以上の者が違った犯罪を共同して実行した場合でも、それらの犯罪が同質的で重なり合う性質のものであるときは、その重なり合う限度内で共同正犯が認められるとする説
行為共同説:共犯とは数人が共同の行為によって各自の企図する犯罪を遂行する場合であると解する立場。前構成要件的行為共同説(牧野)と構成要件的行為共同説(平野・前田)
構成要件的行為共同説(やわらかい行為共同説、平野・前田):犯罪行為の一部(構成要件の重要な部分)の共同により共犯の成立が認められるとする説
任意的共犯(広義の共犯):本来単独犯として犯されうる犯罪を、2人以上の行為者が共同して行う場合。種類は、共同正犯、教唆犯、従犯
必要的共犯:刑法各則又はその他特別刑罰法規において、構成要件上当然に、2人以上の行為者の意思の連絡ある行為を予想して規定されたもの。種類は、対向犯、多衆犯、会合犯
対向犯:2人以上の行為者が相互に対向して行為をすることがその成立要件とされる犯罪
多衆犯(集合犯、集団犯):犯罪の成立上、同一の目標に向けられた多数者の共同行為が必要とされる犯罪
狭義の共犯(加担犯):正犯を通してその犯罪の実現に加わったことによって、第二次的な責任を課せられるべきもの。教唆犯と従犯。処罰根拠は、責任共犯論、違法共犯論
責任共犯論:共犯は正犯を堕落させ、罪責と刑罰に陥れたが故に処罰されるとする見解
違法(不法)共犯論:共犯者は正犯者による不法の実現に寄与したことによって処罰されるとする見解。種類は、狭義の違法共犯論、因果的共犯論
狭義の違法(不法)共犯論:共犯者は、正犯に構成要件に該当する違法な行為(実行行為)を行わせた、あるいは手助けしたため処罰されるとする見解
因果的共犯論(惹起説):共犯者は、正犯を通じ、間接的に法益の侵害またはその危険を惹起したため処罰されるとする見解。種類は、純粋惹起説、修正惹起説、混合惹起説
純粋惹起説(独立性志向惹起説):共犯が処罰されるのは、共犯者そのものが法益を独自に侵害するからであるとする見解
修正惹起説(従属性志向惹起説、平野・前田):共犯は、正犯の法益侵害またはその危険性をともに惹起したから処罰されるのであり、共犯の違法性は正犯の違法性に基づくとする見解
混合惹起説(従属的法益侵害説、大塚・大谷):共犯は正犯を通じて間接的に法益を侵害しているから処罰されるとする見解
実行従属性:従属性の有無。狭義の共犯成立の要件として、正犯が現実に実行行為をしたことが必要かという問題。学説は、共犯従属性説、共犯独立性説
共犯従属性説(判例・通説):狭義の共犯が成立し、または、可罰性を帯びるための前提として、正犯者が一定の行為を行ったことが必要であるとする立場
共犯独立性説(牧野):狭義の共犯も、共犯者の固有の行為によって成立し、かつ、可罰性を帯びるとする立場
要素従属性:従属性の程度。教唆犯・従犯が成立し、かつ可罰性を有するためには、正犯がどの程度の行為をすることが必要か、という問題。従属形式は、最小従属性説、制限従属性説、極端従属性説、誇張従属性説
最小従属性説:狭義の共犯が成立するためには、正犯の行為が構成要件に該当すれば足りるとする見解
制限従属性説(通説):狭義の共犯が成立するためには、正犯の行為が構成要件に該当し、かつ違法性を備えることを要するとする見解
極端従属性説(判例):狭義の共犯が成立するためには、正犯の行為が、構成要件該当性、違法性、有責性のすべてを具備する必要があるとする見解
誇張従属性説:狭義の共犯が成立するためには、正犯の行為が、構成要件該当性、違法性、有責性のすべてを具備した上に、更に一定の可罰条件をも備えていることを要するとする見解
共同正犯:2人以上共同して犯罪を実行した場合。要件は、共同実行の意思(共同者が共同して実行行為を行おうとする意思の連絡)と共同実行の事実(2人以上の行為者が共同して実行行為を行うこと)
60条:2人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする
共謀共同正犯:2人以上の者が犯罪の実行を共謀し、そのうちのある者が共同の意思に基づいて実行した時、自らは実行しなかった他の共謀者も全員共同正犯とする、という理論において、実行行為を分担しなかった共謀者のこと
共謀共同正犯に関する学説:共謀共同正犯否定説。包括的正犯説。共同意思主体説。間接正犯類似説。優越支配共同正犯説
共謀共同正犯否定説の根拠:正犯は実行行為を行う者、共同正犯も正犯の一種、共謀共同正犯は実行行為がない
包括的正犯説(平野・前田・大谷):正犯概念と実行概念を分離する立場。重い処罰に値するものが正犯であるとして、実行行為を行っていない共謀共同正犯も正犯の一種である共同正犯となりうるとする立場
共同意思主体説:共同正犯を共犯と解する立場。数人の共謀によって同心一体的な共同意思主体が成立し、その中の一人の実行は、共同意思主体の活動そのものであって、責任は共同意思主体という団体を媒介として各人に帰属するとする立場
間接正犯類似説(藤木):実行概念を実質化する立場。自ら実行しない共謀者も、実行担当者に心理的拘束を及ぼし、実行担当者を一種の道具として利用して犯罪を実現したとみられる場合は、間接正犯と同様に正犯として扱うことができるとする立場
優越支配共同正犯説(大塚):共謀共同正犯は否定するが、命令を下す者が命令を受ける者に対して、一定の社会的関係において圧倒的に優越的地位に立っていることによって、心理的拘束を与え得る状況にある場合、優越支配共同正犯として、命令者にも共同正犯を認め得るとする立場
共謀:2人以上の者が特定の犯罪を行うため、共同意思の下に一体となって互に他人の行為を利用し、各自の意思を実行に移すことを内容とする謀議
教唆犯(61条):人を教唆して犯罪を実行させること。他人を教唆して犯罪の決意を生ぜしめ、その決定に基づいて犯行を実行させること
教唆の未遂:教唆行為は行われたが、被教唆者は何もしなかった、ないし実行の着手に至らなかった場合
未遂の教唆:教唆者が、被教唆者の実行行為を、初めから未遂に終わらせる意思で教唆する場合(大塚)。教唆行為は行われ、それに基づき被教唆者が実行に着手したが、結果発生に至らなかった場合(前田)
61条:人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。教唆者を教唆した者についても、前項と同様とする
間接教唆(61条2項):教唆者を教唆した場合
再間接教唆(順次教唆):間接教唆者をさらに教唆する場合。不処罰(団藤・福田)。処罰(判例・平野・前田・大谷)。
片面的教唆:教唆する者と、される者との間に全く意思の連絡がない場合。不処罰(通説・団藤・平野)。処罰(大塚・福田・大谷・前田)
62条:正犯を幇助した者は、従犯とする。従犯を教唆した者には、従犯の刑を科する
従犯(幇助犯):正犯を幇助した者。正犯者がその犯罪を実行するにあたり、その実行行為を容易ならしめること。幇助の因果関係は、促進説、結果変更説、不要説
見張り行為の性格:共同正犯(小野)。共謀共同正犯(判例)。従犯(団藤・大塚)。実質的客観説(平野・前田・大谷)
間接従犯(間接幇助):従犯をさらに幇助すること。不処罰(団藤・大塚)。処罰(判例・平野・前田・大谷)。
片面的従犯:幇助者が一方的に正犯者の行為を幇助すること
片面的共同正犯:相互的な意思の連絡なく、ただ一方的な関与の意思をもって他人の犯罪の実行に関与した場合。肯定(牧野・平野)と否定(判例・通説)
承継的共同正犯:ある者(先行者)が実行行為の一部を終了した後、他の者(後行者)が前者との間に意思の連絡を生じ、実行行為を共同した場合。肯定(福田)、否定(牧野・前田)、一部肯定(平野・大塚・大谷)
承継的従犯:正犯の実行行為の一部終了後にその犯罪に加功し、事後の実行を容易にする場合
予備の共同正犯・教唆・幇助:否定(大塚)。独立予備罪肯定(団藤・福田)。肯定(平野・前田・大谷)
結果的加重犯の共同正犯:基本的犯罪について共同正犯関係にある者は、他の者が発生させた重い結果についても共同正犯を認めるかどうかの関係
共犯関係からの離脱:共犯関係から離脱した者には、たとえ他の共犯者の犯行を阻止することができずに結果が生じてしまったとしても、何らかの責任の軽減がなされるべきではないか、という問題。実行の着手前の離脱(共謀関係からの離脱)と実行の着手後の離脱(共同正犯関係からの離脱)
共謀関係からの離脱:共謀共同正犯における共謀者中の一部の者が、その共謀共同正犯の実行着手前に共謀関係から離脱したときは、その後に他の共謀者が実行した行為について責任を負わないとする理論
共同正犯関係からの離脱:共同正犯者中の一部の者が、実行行為の途中でその実行を中止し、かつ、他の共同者の実行をも阻止しようと努力したが阻止しきれずに結果が発生してしまった場合
教唆犯における錯誤:教唆者の認識した事実と正犯によって実現された結果との間に不一致がある場合
異なる共犯形式にわたる錯誤:ある共犯形式で犯罪を実現させようとしたが、他の共犯形式による結果が生じたような場合
65条:犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する
65条1項と2項の関係:1項・真正身分犯、2項・不真正身分犯(判例)。1項・身分犯における共犯の成立、2項・不真正身分犯における科刑(団藤・大塚)。1項・違法身分、2項・責任身分(平野)
刑法65条の身分:すべて一定の犯罪行為に関する犯人の人的関係である特殊の地位又は状態
罪数:犯罪の個数。種類は、一罪(単純一罪、包括的一罪、法条競合)と数罪(科刑上一罪、併合罪、単純数罪)。罪数を定める標準は、行為標準説、法益標準説、犯意標準説、構成要件標準説
一罪(本来的一罪):1つの構成要件によって、1回に評価される事実。種類は、単純一罪、包括的一罪、法条競合
単純一罪:1行為・1結果で、罰条の重なりの全くない場合
構成要件的評価の同質的包括性:1回の構成要件的評価は、同一構成要件に数回該当するように見える事実をどこまで包括しうるか、という問題
広義の包括的一罪:法条競合には含まれないが、一罪と評価されるものの総称
狭義の包括的一罪:一個の構成要件が、相互に手段・目的または原因・結果の関係に立つ数種の行為を含む場合に、行為者が同一法益の侵害に向けてそれらの行為を順次行い、各行為が行為者の一つの人格態度の発現とみられるときは、その構成要件に包括される一罪と解すること
接続犯:それぞれが、ある一個の構成要件に該当するとみられる数個の行為が、時間的、場所的にきわめて接近した状況のもとで、同一の法益の侵害に向けて行われ、かつ、行為者の一つの人格態度の発現とみられる場合
連続犯:接続犯ほど各行為の間の時間的・場所的な接着性は厳密ではないが、ある行為者が同一構成要件にあたる数個の行為を連続して行った場合で、それらがいずれも同一法益の侵害に向けられた一つの人格態度に基づくものと認められる場合
構成要件的評価の異質的包括性:1回の構成要件的評価には、異なった数個の構成要件に該当するように見える事実を、その中のある構成要件によってどこまで包括しうるか、という問題
法条競合:1個の行為について、数個の構成要件が外観的に競合するように見えるが、実はそれらの中のいずれか1個の構成要件だけが適用され、他は排除されるべき場合。種類は、特別関係、吸収関係、補充関係、択一関係
特別関係:1個の行為が、一般法とともに特別法にも該当するようにみえる場合であり、特別法が一般法を拒否。例は、加重・減刑類型と基本的犯罪類型
吸収関係:1個の行為に適用されるようにみえる数個の構成要件の中、あるものが他のものに比して完全性を備えている場合には、完全法は不完全法を拒否。例は、強盗・強姦と暴行・脅迫、既遂と未遂、殺人と着衣損傷
補充関係:1個の行為が、同時に基本法と補充法の構成要件とに該当するようにみえるとき、基本法は補充法を拒否。例は、傷害と暴行、器物損壊とその他の毀棄、未遂・既遂と予備
択一関係:1個の行為に、同時に適用されるようにみえる数個の構成要件が、相互に、両立しがたい関係にたつときは、そのいずれか一方のみが適用され、他のものの適用は排除。例は、横領と背任
54条1項:1個の行為が2個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する
科刑上一罪(54条):本来は数罪であるが、刑法の規定する一定の要件にあてはまるため、科刑上は一罪とされる場合。観念的競合と牽連犯
観念的競合(54条1項前段):一個の行為によって数個の構成要件に該当する場合、又は同一構成要件に数回該当する場合
観念的競合の「一個の行為」:法的評価をはなれ構成要件的観点を捨象した自然的観察のもとで、行為者の動態が社会的見解上一個のものと評価をうける場合
牽連犯(54条1項後段):数個の行為がそれぞれ各別の構成要件に該当するが、それらの間に、手段・目的または原因・結果の関係がある場合
併合罪(45条):確定裁判を経ない数罪。処分は、吸収主義(46条)、加重単一刑主義(47条)、併科主義(48条・49条)
併合罪の処分:吸収主義(46条)は、死刑・無期刑。加重単一刑主義(47条)は、有期の懲役・禁錮。併科主義(48条・49条)は、罰金・拘留・科料・没収
かすがい現象:A罪とB罪とが、本来併合罪であっても、そのそれぞれがC罪と科刑上一罪の関係にたつ場合には、A罪とB罪も科刑上一罪の関係にたつ、というもの
刑罰:犯罪に対する法的効果として、国家によって犯人に科せられる一定の法益剥奪
法益による刑罰の分類:生命刑、身体刑、自由刑、名誉刑、財産刑。生命刑は、死刑。自由刑は、懲役、禁固、拘留。財産刑は、罰金、科料、没収
それ自体独立に科しうるか否かによる刑罰の分類:主刑は、それ自体を独立に科しうる刑罰、没収以外の刑。附加刑は、主刑に附加してのみ科しうる刑罰、没収
没収:物の所有権を剥奪して国庫に帰属させる処分。任意的没収(19条)と必要的没収(197条の5)。性格は、刑罰的性格と保安処分的性格
任意的没収の要件(19条):有体物であり、犯人以外の者に属しないもので、原物が存在し、拘留・科料のみに該る罪でなく、犯罪組成物・供用物・生成物・取得物・報酬・対価物であること
19条1項各号の対象物:犯罪組成物は、実行行為の不可欠な要素をなす物。供用物は、犯罪の実行に不可欠な要素ではないが、実行行為の用に供した物、又は供しようとして準備した物。生成物は、犯罪行為によって作り出された物。取得物は、既に存在している物であって、犯罪行為によって取得した物。報酬は、犯罪行為の報酬として得た物。対価物は、生成物・取得物の対価として得た物
197条の5:犯人又は情を知った第三者が収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する
追徴(19条の2、197条の5):没収が不可能な場合に、それに代るべき一定の金額を国庫に納付すべきことを命ずる処分
刑の加重・減軽事由:法律上の加重事由は、併合罪加重、累犯加重。法律上の減軽事由は、必要的減軽事由、任意的減軽事由。裁判上の加重事由は、選択刑を情状により併科する場合など。裁判上の減軽事由は、酌量減軽
累犯加重(56条、57条):要件は、前犯が懲役又はこれに準ずる、前犯から5年以内に後の犯罪、後の犯罪も有期懲役。刑は、長期2倍
自首(42条1項):犯人が捜査機関の取調をまたずに、自発的に自己の犯罪事実を申告し、その処分を求める行為
首服(42条2項):親告罪の犯人が、自己の犯罪事実を告訴権者に告白し、その告訴に委ねること
66条:犯罪の情状に酌量すべきものがあるときは、その刑を減軽することができる
加減例(68条):死刑の減軽は、無期又は10年以上の懲役もしくは禁錮。無期の懲役又は禁錮の減軽は、7年以上の有期懲役又は禁錮。他2分の1減
加重減刑の順序(72条):再犯加重。法律上の減刑。併合罪の加重。酌量減刑
自由刑の執行:自由刑の刑期は裁判確定の日から起算。受刑の初日は時間に関係なく全1日。放免は刑期終了の翌日。未決勾留の日数は全部又は一部を本刑に算入し得る
刑の執行猶予:刑を言渡すにあたって、犯情により必ずしも刑の現実的な執行を必要としない場合に、一定の期間その執行を猶予し、執行期間を無事に経過したときは刑罰権の消滅を認める制度。目的は、消極的目的(弊害回避)と積極的目的(再犯防止)。猶予期間は、1年以上5年以下
初めての執行猶予の要件(25条1項):前の懲役・禁錮から5年経過。宣告刑が3年以下の懲役若くは禁錮又は50万円以下の罰金。情状
再度の執行猶予の要件(25条2項):懲役・禁錮の執行を猶予された者。宣告刑が1年以下の懲役・禁錮。情状に特に酌量すべきものがある。保護観察に付されていない
保護観察:犯人を刑務所その他の施設に収容せず、自由な社会で一定の守るべき事項を命じ、これを守るように指導し、必要なときには援護を与え、その改善・更生を図る処分。初めての執行猶予は任意的、再度の執行猶予は必要的
執行猶予の必要的取消事由(26条):執行猶予期間中に、更に罪を犯し、禁錮以上の刑。執行猶予の言渡前に犯した罪につき、禁錮以上の刑。猶予の言渡前5年以内に、他の罪につき禁錮以上の刑。いずれも執行猶予除く。
執行猶予の任意的取消事由(26条の2):執行猶予期間内に、更に罪を犯し、罰金刑。保護観察に付されている者が遵守事項を遵守せず、情状が重い。猶予の言渡前、他の罪につき禁錮以上の刑に処せられ、執行猶予に付されていることが発覚
仮釈放(28〜30条):自由刑の執行を続ける必要がないと認められる場合に、刑期または留置期間満了前に条件付で、受刑者を釈放する制度。仮出獄(懲役または禁錮の場合)と仮出場(拘留または労役場留置の場合)
刑罰の消滅:一たん発生した個別的刑罰権が、何らかの理由によって消滅すること
恩赦:司法機関の権限によらないで、国家的刑罰権を消滅させ、又はその効力を減殺する制度。種類は、大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除、復権
刑の時効期間(31〜34条):死刑30年、無期の懲役・禁錮20年、10年以上15年、3年以上10年、3年未満5年、罰金3年、拘留・科料・没収1年
保安処分:行為者の危険性に着眼し、それに対する社会的保安をはかるとともに、あわせて本人の改善・治療を目的とする国家処分。対人的保安処分と対物的保安処分
財産罪:個人の財産を保護法益とする罪。財産領得罪(領得罪、不法領得の意思をもって財産を侵害する犯罪)と財産棄損罪(毀棄罪、財産の効用を滅却または減少させる犯罪)。財物罪(財物に対する罪)と利得罪(財物以外の財産上の利益に対する罪)
財産罪の保護法益:占有(判例・牧野・前田)。一応合理性のある占有(大塚)。平穏な占有(平野・大谷)。本権(団藤)
財産罪の分類:個別財産に対する罪と全体財産に対する罪。財産領得罪と財産毀損罪。財物罪と利得罪
財産取得罪(大塚):他人の個別財産についての所有ないし占有を侵して、それを行為者自身または第三者のものとして取得する犯罪
奪取罪(財産移転罪):財物の占有を被害者から行為者、第三者に移転させる犯罪。直接領得罪−広義の横領罪。盗取罪(相手方の意思に反して財物の占有を移転させる窃盗罪・強盗罪)と交付罪(相手方の意思に反しないで財物の占有を移転させる詐欺罪・恐喝罪)
財物:有体性説(平野・前田・大谷)。物理的管理可能性説(判例・通説)。事務的管理可能性説(牧野)
有体物:空間の一部を占めている有形的な物
財産上の利益:財物以外の財産的利益。財産上の利益を取得する方法は、被害者に財産上の一定の処分をさせる場合、被害者に一定の労務を提供させる場合、被害者に一定の意思表示をさせる場合
不法領得の意思:所有者意思(小野・団藤・福田)。経済的用法意思(平野)。用法意思(前田)。不要(牧野・大塚)
不法領得の意思(判例・藤木・大谷):権利者を排除して所有権者として振舞う意思(所有者意思、排除意思)、及び、その物の経済的用法に従って利用・処分する意思(利得意思)
窃盗罪(235条):占有者の意思に反して、財物を自己又は第三者の占有に移す犯罪。着手は、財物についての他人の占有を侵害する行為が開始された時。既遂は、取得説、接触説、移転説、隠匿説。法人の占有は、否定(大塚)、肯定(大谷)。刑は、10年以下の懲役
窃盗行為の既遂時期:財物を行為者又は第三者の占有に移した時(取得説)。他人の財物に手を触れた時(接触説)。財物を場所的に移転した時(移転説)。財物を容易に発見しえない場所に隠匿した時(隠匿説)
不可罰的事後行為:既遂に達した後の行為であって、それだけ切り離してみれば別罪を構成するように見えるが、元の構成要件の違法評価に包含されているため、別罪としては成立しないもの
窃盗罪の占有:財物に対する事実上の支配
占有の意思:財物を実力的に管理・支配しようとする意思
不動産侵奪罪(235条の2):他人の不動産を侵奪する犯罪。刑は、10年以下の懲役
侵奪:他人の占有を排除して不動産上に行為者自身又は第三者の占有を設定すること
親族相盗例(244条):直系血族、配偶者、同居の親族の間で、窃盗・不動産侵奪(・詐欺・背任・恐喝・横領)及びこれらの未遂犯を犯した者は、その刑を免除する、また、その他の親族の間で犯したときは、親告罪とする扱い
親族相盗例の法的性格:人的処罰阻却事由説(判例・通説)。可罰的違法性阻却事由説(平野)。責任阻却事由説(福田)
同居の親族:事実上住居を同じくして、日常生活を共同にしている親族
強盗罪(236条1項):最狭義の暴行・脅迫をもって他人の財物を強取する犯罪。刑は、5年以上の有期懲役
暴行:最広義の暴行は、すべての不法な有形力の行使。広義の暴行は、人に向けられた不法な有形力の行使。狭義の暴行は、人の身体に対する不法な有形力の行使。最狭義の暴行は、人に対するものであってかつその反抗を抑圧するに足りる程度の不法な有形力の行使
脅迫:広義の脅迫は、恐怖心を起こさせる目的で他人に害悪を通知することの一切。狭義の脅迫は、通知される害悪の種類が特定されあるいは恐怖心を起こした相手方が一定の作為・不作為を強制される場合。最狭義の脅迫は、相手方の反抗を抑圧する程度の恐怖心を起こす害悪を通知すること
強盗利得罪(236条2項):最狭義の暴行・脅迫によって財産的利益を不法に得、又は他人に得させる犯罪。処分行為の要否は、必要(旧判例・牧野)、不要(判例・通説)。不要説の理由は、1項との均衡、最狭義の暴行・脅迫
強盗の予備(237条):強盗の実行を決意して、その着手を準備すること
事後強盗罪(準強盗罪、238条):窃盗犯人が、財物を得てその取還をふせぐため、又は逮捕を免れるため、もしくは罪跡を湮滅するために最狭義の暴行・脅迫をしたときに、強盗をもって論ぜられる場合。主体は、窃盗の実行に着手した者。予備は、肯定(判例・通説)、否定(大塚)
事後強盗罪の構造:結合犯説と身分犯説。身分犯説は、真正身分犯説(前田)、不真正身分犯説(藤木・大谷)
居直り強盗:窃盗犯人が窃盗に着手した後、財物奪取の目的で暴行・脅迫を加える場合
昏睡強盗罪(239条):人を昏睡させてその財物を盗取する犯罪
昏睡:意識作用に、一時的又は継続的な障害を生じさせること
240条:強盗が、人を負傷させたときは無期又は7年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する
強盗致死傷罪(240条):主体は、強盗の実行に着手した者。死傷結果の発生原因は、機会説(判例・通説)、過程説(平野)、手段説(滝川)。強盗致死は、強盗殺人含む(判例・通説)。刑は、致傷・無期又は7年以上の懲役、致死・死刑又は無期懲役
強盗致傷罪の傷害:傷害罪にいう傷害と同じ(判例・藤木)。社会通念上、一般に医師の治療を要する程度の傷害(通説)
241条:強盗が女子を強姦したときは、無期又は7年以上の懲役に処する。よって女子を死亡させたときは、死刑又は無期懲役に処する
強盗強姦殺人:強盗強姦と強盗致死(判例・通説)。強盗強姦致死(団藤)
強盗強姦致傷:強盗強姦(判例・通説)。強盗強姦と強盗致傷(大塚・藤木)
詐欺罪(246条):人を欺罔して財物を騙取する犯罪。保護法益は、個人の財産。客体は、財物(1項)と財産上不法の利益(2項)。行為は、欺罔して、騙取すること又は財産上不法の利益を得ること。着手は、行為者が財物を騙取する意思で欺罔行為を開始した時
クレジットカードの不正使用:詐欺罪否定説と詐欺罪肯定説。詐欺罪肯定説は、1項詐欺罪説(大塚・福田・大谷)、2項詐欺罪説(藤木・前田)
キセル乗車:途中区間の輸送役務の対価たる運賃の支払をしない不正乗車の方法。役務提供説(乗車駅説、藤木・大塚・大谷)と債務免除説(下車駅説、通説・平野・前田・福田)
電子計算機使用詐欺罪(246条の2):保護法益は、財産上の利益。刑は、10年以下の懲役。未遂あり
準詐欺罪(248条):未成年者の知慮浅薄又は人の心身耗弱に乗じて、財物を交付させ又は不法の利益を得る犯罪。知慮不十分な者から、欺罔手段でない単なる誘惑的行為によって、財物を交付させる行為を詐欺罪に準じて処罰。刑は、10年以下の懲役
心身耗弱:精神の健全を欠き、事物の判断をするのに十分な普通人の知能を備えていない状態
恐喝罪(249条):相手方の反抗を抑圧するにいたらない程度の脅迫行為を手段として、財物を奪う犯罪。刑は10年以下の懲役。未遂あり。
恐喝:財物を交付させる手段として行われる脅迫行為であって、相手方の反抗を抑圧するにいたらない程度のもの
財物を交付させる:恐喝の結果、恐怖心を生じた相手方の財産的処分行為に基づいて、財物の占有を取得すること
横領罪(252条):自己の占有する他人の物を、不法に領得する犯罪。保護法益は、本権。横領の意義(横領罪の本質)は領得行為説(判例・通説)と越権行為説(牧野・大塚)。刑は、5年以下の懲役
占有:事実上又は法律上、物に対する支配力を有する状態
横領の意義(横領罪の本質):委託物につき、不法領得の意思を実現するすべての行為(領得行為説)。委託に基づく信任関係を破壊し、委託物に対し権限をこえた行為(越権行為説)
横領罪の不法領得の意思(判例・藤木):他人の物の占有者が、委託の任務に背いてその物につき、権限がないのに所有者でなければできないような処分をする意思
不法原因給付物の横領:処罰(判例・藤木・前田)。不処罰(団藤・大塚・平野)。不法原因給付物・不処罰、不法原因寄託物・処罰(大谷)
保管した盗品を横領:横領不処罰・盗品保管処罰(通説)。横領処罰・盗品保管不処罰(前田)
業務上横領罪(253条):主体は、業務者+占有者。刑は、10年以下の懲役
業務:社会生活上の地位に基づいて、反覆又は継続して行われる事務
占有離脱物横領罪(254条):客体は、遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物。刑は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料
占有離脱物横領罪の客体:遺失物は、占有者の意思によらず占有を離れ、誰の占有にも属しない物。漂流物は、水中にある遺失物。占有を離れた他人の物は、他人の占有に属しない他人の物
背任罪(247条):本質は、権限濫用説、背信説。目的は、図利又は加害目的。目的の認識は、未必説(牧野・大塚)、確定説(藤木・大谷)。既遂は、本人に財産上の損害が生じた時。財産上の事務性は、必要(通説)、不要(小野・前田)。刑は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金。未遂あり
権限濫用説(滝川):背任の罪を、法的な代理権を濫用して財産を侵害する犯罪であるとする説
背信説(判例・通説):背任の罪を、誠実義務に違反する財産の侵害を内容とする犯罪であるとする説
任務に背いた行為:本人との間の信任関係を破る行為、すなわち本人の事務を処理する者として当然なすべき法的に期待された行為をしないこと
本人に財産上の損害を加えたとき(経済的財産利益説、判例・通説):経済的見地において本人の財産状態を評価し、被告人の行為によって、本人の財産の価値が減少したとき又は増加すべかりし価値が増加しなかったとき
図利目的(利得の目的):自己もしくは第三者の利益を図る目的。財産上の利益性は、不要(判例・通説)、必要(団藤・大塚・大谷・前田)
加害目的:本人に損害を与える目的。財産上の損害性は、不要(通説)、必要(団藤・大塚・前田)
横領と背任の区別基準:横領は事実行為、背任は法律行為(滝川)。横領は財物、背任は財産上の利益(小野・牧野)。横領は権限逸脱、背任は権限濫用(通説)。横領は物の領得、背任はそれ以外の背信行為(大谷)。横領は自己の計算ないし名義、背任は本人の計算かつ名義(判例・平野)
盗品罪(間接領得罪、256条):本質は、追求権説、違法状態維持説、利益関与説、事後共犯説、併合説。行為は、無償譲受け、運搬、保管、有償譲受け、有償処分あっせん。刑は、無償譲受け・3年以下の懲役、その他・10年以下の懲役「及び」50万円以下の罰金
盗品:財物に対する罪に当たる行為によって領得された物(前田)。財産に対する罪にあたる行為によって領得された財物であって、被害者が法律上または事実上追求権を行使できるもの(大谷)
追求権説(判例・小野):盗品等罪の本質を、本犯の被害者の盗品等に対する追求を困難にする犯罪であると解する見解
違法状態維持説(ドイツの通説):盗品等罪の本質を、犯罪によって違法に成立せしめられた財産状態を維持・存続させることを内容とする犯罪であるとする見解
利益関与説(収益説):盗品等罪の本質を、本犯が得た不法な利益に関与する犯罪であるとする見解
事後共犯説:盗品等罪の本質を、本犯者の盗品等利用を幇助する犯罪であるとする見解
盗品罪に関する論点:被害者宅への盗品運搬は、処罰(判例・前田)、不処罰(大塚・大谷)。保管後の知情は、処罰(判例・通説)、不処罰(平野・前田)。あっせん罪の成立時期は、仲介・あっせん時(判例・平野・前田)、売買契約成立時(通説)。本犯の教唆・幇助と盗品罪は、併合罪(判例・大谷)、牽連犯(団藤・大塚・前田)
盗品罪の親族間の特例(257条):盗品罪の犯人と本犯者の間に、直系親族、配偶者、同居の親族これらの者の配偶者の関係がある場合に盗品罪の刑が免除される。法的性格は、人的処罰阻却事由説、可罰的違法性阻却事由説、責任阻却事由説
公用文書等毀棄罪(258条):客体は、公務所の用に供する文書又は電磁的記録。刑は、3月以上7年以下の懲役
公務所の用に供する:現に公務所で使用中であること、及び、公務所において使用の目的で保管していること
公用文書毀棄罪の文書:文字又はこれに代わるべき符号によって表示された思想の記載であって、証明に供される書類
私用文書等毀棄罪(259条):客体は、権利・義務に関する他人の文書または電磁的記録。刑は、5年以下の懲役。親告必要。
建造物等損壊罪(260条):客体は、他人の建造物又は艦船。刑は、5年以下の懲役
建造物(判例):家屋その他これに類似する建築物で、屋蓋を有し、墻壁または柱材で支持されて土地に定着し、少なくともその内部に人の出入りしうるもの
損壊:物の本来の効用を害する一切の行為。建造物・艦船の実質を毀損し、又はその他の方法によってそれらのものの使用価値を滅却もしくは減損すること
器物損壊罪(261条):客体は、文書毀棄罪及び建造物損壊罪の客体以外の他人の物。行為は、損壊又は傷害。刑は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料。親告必要。
境界毀損罪(262条の2):土地の境界標を損壊、移動、除去等によりその境界を認識できなくする犯罪。行為は、既存の土地の境界を認識できなくする一切の行為。刑は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金
信書隠匿罪(263条):他人の信書を隠匿する犯罪。客体は、他人の信書。行為は、隠匿(信書の発見を妨げる行為)。刑は、6月以下の懲役若しくは禁錮又は10万円以下の罰金若しくは科料。親告必要。
信書:特定人から特定人にあてられた意思伝達文書
生命・身体に対する罪(26〜30章):侵害犯である殺人・傷害・過失傷害と危険犯である堕胎・遺棄。客体は、堕胎を除き「人(自然人)」
人の始期(出生):分娩開始説は、分娩作用の開始すなわち規則的な陣痛を伴う分娩作用の開始時。一部露出説(判例・通説)は、胎児の身体の一部が母体から露出した時。全部露出説(平野)は、胎児の身体の全部が母体から完全に分離した時。独立呼吸説は、胎児が母体外において自己の肺による呼吸が可能になった時
人の終期(死亡):呼吸停止説は、呼吸の不可逆的停止。脈搏停止説は、脈搏の不可逆的停止。 総合判定説(通説)は、呼吸・脈搏の不可逆的停止および瞳孔反応等の消失。脳死説(団藤・平野)は、脳の機能の不可逆的喪失
殺人罪(199条):客体は、行為者以外の自然人。行為は、自然の死期以前に人の生命を断絶すること。予備・未遂あり。
殺人予備罪(201条):殺人罪を犯す目的で予備行為をする犯罪。刑は、2年以下の懲役
予備:実行の着手にいたる前の犯罪の準備行為
自殺不処罰の根拠:可罰的違法性なし(通説)。違法性なし(平野・前田)。責任なし(滝川)
自殺関与罪(自殺教唆・幇助罪、202条前段):人を教唆又は幇助して自殺させた場合の犯罪。着手は、自殺着手時(団藤・大塚)、教唆・幇助時(平野・前田・大谷)。偽装心中の罪責は、殺人(判例・通説)、自殺教唆(平野・前田)。心中で一人が生き残った場合の罪責は、自殺関与(判例・通説)、無罪(滝川)。刑は、6月以上7年以下の懲役又は禁錮
幇助して自殺させる:既に自殺の決意をしている者に対してその決意を強化したり、あるいはその決意に基づく自殺行為に援助を与え、自殺を遂行させること
同意殺人罪(嘱託・承諾殺人罪、202条後段):被殺者の嘱託つまり殺された者の依頼を受け、若しくはその承諾を得てこれを殺害した場合の犯罪。着手は、行為者が被殺者の殺害に着手した時。嘱託・承諾の誤信は、同意殺人(判例・通説)。刑は、6月以上7年以下の懲役又は禁錮
嘱託:被殺者がその殺害を依頼すること
承諾:被殺者がその殺害の申込みに同意すること。承諾の不知は、同意殺人(通説)、殺人既遂(内田)、殺人未遂(平野)
嘱託・承諾の要件:被殺者本人の意思。通常の事理弁識能力ある者の自由かつ真意。被殺者に対する殺害行為時に存する。嘱託は明示的
傷害罪(204条):他人の身体を傷害する罪。保護法益は、身体の安全。構造は、結果的加重犯説、故意犯説、折衷説。刑は、10年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料
結果的加重犯説:傷害の故意は、常に暴行の認識があれば足り、傷害の点については認識を要しないものとする説
傷害:人の生理的機能を害すること、及び身体の外貌に重要な変化を加えること(団藤・大塚・福田・大谷)。人の生理的機能を害すること(判例・平野・前田)。他人の身体の完全性を失わせること(小野・滝川)
胎児傷害:犯罪不成立(通説)。作用不問説(藤木)。母体傷害説(判例・大塚)
作用不問説(藤木):生まれてきた「人」に対する傷害罪を認め、胎児の段階で加えられた害が生まれた「人」に生じた時点で傷害罪が成立するとする見解
母体傷害説(判例・大塚):障害児を出産した母親に対する傷害罪を認めようとする見解。母体一部傷害説と母体機能傷害説
母体一部傷害説(判例):胎児は母胎の一部であるから胎児に傷害を加えることは人(母親)に対する傷害になるとする見解
母体機能傷害説:正常な子供を出産する母体の生理機能を害するという意味で母親に対する傷害を認める見解
傷害現場助勢罪(206条):傷害又は傷害致死罪が行われた現場で、自らは傷害行為をすることなく勢を助けた場合の犯罪。刑は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料
勢を助ける:煽動して行為者の犯罪意思を強めること
同時犯:二人以上の行為者が、意思の連絡なしに、時を同じくして、同一客体に対する同一の犯罪を実現する場合
同時傷害の特則(207条):2人以上で暴行を加え人を傷害した場合に、傷害の軽重を知ることができず、又は、その傷害を生じさせた者を知ることができない時、共同者でない場合でも共同正犯の例によるという特則。傷害致死の場合は、適用(判例・団藤・藤木)と不適用(大塚・大谷・前田)
同時傷害の特則の要件:暴行行為が場所的・時間的に接近または同一機会。傷害の軽重を知ることができないか、または、傷害を生じさせた者が誰か分からないこと。証拠調をしても裁判所が証明ありと心証を得られないこと
暴行罪(208条):人に狭義の暴行を加える犯罪であるが、傷害の結果を生じない場合。刑は、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料
凶器準備集合罪(208条の2・1項):2人以上の者が、個人の生命・身体又は財産に対し共同して害を加える目的で集合した場合において、凶器を準備し、またはその準備があることを知って集合する犯罪。保護法益は、個人の生命・身体・財産、公共の平穏。刑は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金。凶器を準備させて集まらせる行為
凶器準備結集罪(208条の2・2項):凶器ある場所に集合させる犯罪。自ら凶器を準備して人を集合させる場合と凶器の準備があることを知って人を集合させる場合。保護法益は、個人の生命・身体・財産、公共の平穏。刑は、3年以下の懲役
集合:2人以上の者が、共同加害の目的をもって、一定の場所に集まること、つまり時および場所を同じくして集まること
凶器:その性質上、または、用法上、人を殺傷しうべき器具。性質上の凶器(性質上、人を殺傷する用に供するために作製されたもの)と用法上の凶器(用法によってただちに人を殺傷しうべきもの)
準備:必要に応じて、いつでも使用しうる状態におくこと
過失傷害罪(209条):過失行為にもとづいて他人の身体を傷害すること。刑は、30万円以下の罰金又は科料
過失致死罪(210条):過失行為によって他人を死亡に致らせた場合の犯罪。刑は、50万円以下の罰金
業務上過失致死傷罪(211条前段):業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷に致らせた場合の犯罪。刑は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金
業務上の過失が重く処罰される理由:通常人と異なり、業務者であることから特に重い注意義務が課せられているのであり、これに違反するところに重い責任が帰せられるから
業務:人が社会生活上の地位に基づき反覆継続して行う行為であり、かつ、他人の生命・身体に危害を加えるおそれのあるもの
重過失:わずかな注意をすれば結果がさけられたと考えられる場合、つまり些細な注意を払うことによって注意義務を尽くすことができたのに、これを怠って犯罪的結果を発生させたため重い道義的非難が加えられるべき場合
堕胎の罪の保護法益:胎児の生命・身体の安全、および、母親の生命・身体の安全
堕胎:自然の分娩期に先立って、人為的に、胎児を母体外に排出させること
自己堕胎罪(212条):妊娠中の女子が、薬物を用い、またはその他の方法で堕胎する犯罪。刑は、1年以下の懲役
同意堕胎罪(213条):女子の嘱託を受け、またはその承諾を得て堕胎させる犯罪。刑は、2年以下の懲役、致死傷・3月以上5年以下の懲役
業務上堕胎罪(214条):医師・助産婦・薬剤師又は医薬品販売業者が、女子の嘱託をうけ、又は承諾を得て堕胎させる犯罪。刑は、3月以上5年以下の懲役、致死傷・6月以上7年以下の懲役
不同意堕胎罪(215条):女子の嘱託を受けないで、又はその承諾を得ないで堕胎させる犯罪。刑は、6月以上7年以下の懲役。未遂あり。
遺棄の罪(217〜219条):保護を必要とする者を、保護されない状態に置くことによって、生命・身体を危険にさらす罪。保護法益は、生命・身体
遺棄:保護された状態から保護のない状態に移すこと
遺棄の意義:狭義・移置、広義・移置+置去り(判例・通説)。狭義・作為、広義・作為+不作為(大塚)。狭義=広義=作為による移置(大谷)
移置:被害者を危険な場所に移転させること
置去り:被遺棄者を危険な場所に遺留して立ち去る行為
不保護(生存に必要な保護をしないこと):遺棄以外で、人の生命・身体に対する危険を生じさせる一切の行為。場所的隔離を伴わない行為(通説)
単純遺棄罪(217条):老年、幼年、身体障害者や精神的肉体的病気のため扶助を必要とする者を遺棄する犯罪。行為は、(狭義の)遺棄。刑は、1年以下の懲役
扶助を要すべき者:他人の助力を借りることなしには、自ら日常生活に必要な動作をなしえない者
保護責任者遺棄等罪(218条):老年者、幼年者、身体障害者又は、病者を保護する責任のある者が、これを遺棄し、又は生存に必要な保護をしない犯罪。行為は、(広義の)遺棄+不保護。保護義務の発生根拠は、法令、契約、事務管理、慣習・条理。刑は、3月以上5年以下の懲役
保護責任者:老年者、幼年者、身体障害者又は、病者の生命・身体の安全を保護すべき法律上の義務を負う者
事務管理による保護義務:病者など保護を要する者を引き取る義務のない者が、いったん引き取り保護した場合に生ずる義務
遺棄致死傷罪(219条):単純遺棄罪、保護責任者遺棄罪の結果的加重犯。
逮捕・監禁罪(220条):不法に人を逮捕・監禁した場合の犯罪。保護法益は、人の身体活動の自由。客体は、身体活動の自由を有する自然人。刑は、3月以上5年以下の懲役
逮捕:人の身体を直接的に拘束してその身体活動の自由を奪うこと
監禁:人の身体を間接的(場所的)に拘束してその身体活動の自由を奪うこと。すなわち、一定の場所(区域)からの脱出を不能または著しく困難にすること
脅迫罪(222条):相手又はその親族の生命・身体・自由・名誉又は財産に対し害を加えるべきことをもって人を脅迫した場合の犯罪。既遂は、害悪が相手方に知らされた時。刑は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
脅迫:恐怖心を起こさせるに足りる害悪の通知。脅迫の概念は、最狭義の脅迫、狭義の脅迫、広義の脅迫
警告:行為者の支配外にある害悪の告知
強要罪(223条):生命・身体・自由・名誉・財産に対して害を加えるべきことをもって(狭義の)脅迫、又は(広義の)暴行を用いて、人をして義務のないことを行わせたり、行うべき権利を妨害した場合の犯罪。刑は、3年以下の懲役
略取及び誘拐の罪(224〜229条):人をその保護されている生活環境から離脱させ、自己または第三者の実力支配のもとに移す犯罪。着手は、暴行・脅迫・欺罔・誘惑の手段を開始したとき。既遂は、被害者を、行為者または第三者の実力的支配内に移したとき
略取及び誘拐の罪の保護法益:被拐取者の自由+親権者等の保護監督権(判例・通説)。被拐取者の自由(前田)。親権者等の保護監督権(小野)
拐取:他人をその生活環境から不法に離脱させて、自己または第三者の実力支配内に移す行為。略取(暴行・脅迫を手段とする場合)と誘拐(欺罔・誘惑を手段とする場合)
欺罔:虚偽の事実を告げ、相手方を錯誤におとしいれること
誘惑:欺罔の程度にいたらない甘言をもって相手を惑わし、瑕疵ある意思表示をさせること
未成年者拐取罪(224条):20歳未満の者を略取又は誘拐した場合の犯罪。刑は、3月以上5年以下の懲役
営利拐取罪(225条):営利、わいせつ、結婚の目的をもって人を略取・誘拐した場合の犯罪。刑は、1年以上10年以下の懲役
身代金拐取罪(225条の2・1項):近親その他被拐取者の安否を憂慮する者の憂慮に乗じて、その財物を交付させる目的で、人を略取、誘拐した場合の犯 罪。刑は、無期又は3年以上の懲役
身代金要求罪(227条4項後段):人を略取・誘拐した者、被拐取者を収受した者が、近親その他被拐取者の安否を憂慮する者の憂慮に乗じて、財物を交付させ又は交付を要求する行為をした場合の犯罪。刑は、2年以上の有期懲役
準強制わいせつ・準強姦罪(178条):人の心神喪失もしくは抗拒不能に乗じ、または人をして心神を喪失させ、もしくは抗拒不能ならしめてわいせつの行為をし、又は姦淫した場合の犯罪。未遂あり
心神喪失:精神の障害によって正常な判断力を喪失している状態
抗拒不能:心神喪失以外で、心理的または物理的に抵抗することが不可能又は極めて困難なこと
強姦殺人:殺人と強姦致死(判例・通説)、殺人と強姦(大塚・大谷・前田)
強姦傷人:強姦致傷(通説)。傷害と強姦(大塚)。傷害と強姦致傷(小野)
住居侵入罪(130条前段):理由なく他人の住居または他人の看守する邸宅、建造物、艦船に侵入した場合の犯罪。刑は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金
住居を侵す罪の保護法益:家長としての地位にある者がもつ住居の立入りについての許諾権(旧住居権説)。事実上の住居の平穏(平穏説)。自由権の一種としての住居権(新住居権説)
住居権:家長としての地位にある者がもつ住居の立入りについての許諾権(旧住居権説)。住居に誰を立ち入らせ、誰の滞留を許すかを決定する自由(平野)。住居等の一定の場所を管理・支配する権利(大谷)
住居:日常生活に使用するために人が占居する場所
邸宅:住居に使用する目的で作られた建造物とこれに付属する囲繞地
囲繞地:塀などで囲まれた、通常の歩行で越えることができない設備で囲まれた場所
建造物:屋根を有し、壁または支柱によって支えられた土地の定着物であって、少なくともその内部に人の出入りしうる構造のもの
人の看守する:人が事実上管理支配していること
不退去:要求を受けて人の住居、人の看守する邸宅・建造物・艦船から退去しないこと
信書開封罪(133条):正当な理由がないのに封をしてある信書を開ける犯罪。刑は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金
信書:特定人から特定人に宛てた手紙。意思を伝達する文書
封緘:例えば糊付けや糸でぬいつけるなど信書の内容を外部から認識しえないように施され、かつ、信書と一体をなした外包装置
開披:封緘を破棄し、信書の内容を了知しうる状態を作り出すこと
秘密漏示罪(134条):医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産婦、弁護士、弁護人、公証人、宗教、祈祷若しくは祭祀の職にある者又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのにその業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らす犯罪。刑は、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金
秘密:一般に知られていない事実であって、これを他人に知られないことにつき本人が相当の利益を有すると認められる事実
漏らす:秘密の事項をまだ知らない第三者に告知すること
名誉に対する罪(230〜232条):公然他人の名誉を傷つけ個人に対する社会的評価を侵害する犯罪。名誉毀損罪と侮辱罪。名誉の意義は、内部的名誉、外部的名誉、名誉感情
名誉の意義:内部的名誉は、客観的に存在する人の内部的価値(真価)。外部的名誉(社会的名誉)は、人に対して社会が与える価値判断(評判)。名誉感情(主観的名誉)は、自己に対して本人が有する価値意識・感情
名誉毀損罪(230条):公然事実を摘示して、人の名誉を毀損した場合の犯罪。刑は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金。親告必要。事実証明による不処罰の要件は、事実の公共性、目的の公益性、事実の真実性
230条2項:死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない
死者の名誉毀損罪の保護法益:遺族の名誉(宮本)。遺族の敬虔感情(大塚、前田)。死者の名誉(通説)。死者に対する社会的評価としての公共的法益(平野)
公共の利害に関する:その事実を摘示することが公共の利益と認められること
事実の真実性:事実が真実であったこと(牧野・福田)。事実が証明可能な程度に真実であったこと(判例・大塚)
230条の2・2項の内容:まだ公訴の提起されていない者の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実と見做される
230条の2の法的性格:処罰阻却(平野・前田)。構成要件該当性阻却(団藤)。違法阻却(判例・通説)
事実の真実性に関する錯誤(判例・大塚):事実が証明可能な程度に真実であったことが違法阻却事由であり、証明可能な程度の資料、根拠をもって事実を真実と誤信したときは、責任要素としての故意が阻却される
事実の真実性に関する錯誤(前田):合理的根拠に基づく違法阻却は35条により、230条の2は合理的根拠のない場合の処罰阻却事由を規定したもの(35条による正当化を補完する処罰阻却事由)と解する
侮辱罪(231条):事実を摘示しなくても、公然、人を侮辱した場合の犯罪。刑は、拘留又は科料
侮辱:人に対する軽蔑の表示
信用毀損罪(233条前段):虚偽の風説を流布し、または、偽計を用いて、人の(経済的)信用を毀損した場合の犯罪。刑は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
信用:人の経済的信用、すなわち、支払能力、支払意思に対する社会的信頼
人の信用を毀損する:他人の(経済的)信用の低下するおそれのある状態を生じさせること
虚偽の風説を流布する:事実と異なった内容の風説つまり「うわさ」を、不特定または多数人に伝播させること
偽計を用いる:他人の錯誤もしくは不知を利用し、または欺罔、誘惑の手段を用いること
業務妨害罪(233条後段、234条):偽計業務妨害罪(233条後段)と威力業務妨害罪(234条)。刑は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金。公務の業務性は、積極説、消極説、身分ふり分け説、公務ふり分け説
業務:社会生活を維持する上に、反覆・継続して従事する仕事
威力を用いる:他人の自由な意思決定を制圧するような威勢を示すこと
電子計算機業務妨害罪(234条の2):客体は、電子計算機による人の業務。行為は、加害行為によって動作障害の結果を発生させ人の業務を妨害すること。刑は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金
社会的法益:公共の平穏。公共の信用。公衆の健康。風俗
公共危険罪:社会一般の安全、すなわち不特定または多数人の生命、身体または重要な財産の安全を脅かす罪。具体的公共危険罪と抽象的公共危険罪
具体的公共危険罪:公共の危険がとくに犯罪の要件として規定されており、具体的な公共危険の発生によって成立する犯罪
抽象的公共危険罪:法律上、公共の危険を要する旨が示されてはいないが、構成要件にあたる事実があれば、当然に抽象的な公共の危険があるものと擬制されている犯罪
騒乱の罪(106〜107条):多衆が集合して、暴行または脅迫をなすことにより、公共の平穏を侵害する犯罪。狭義の騒乱罪と多衆不解散罪
多衆犯:必要的共犯のうちで、構成要件上、多衆の行為が予定されているもの
騒乱罪(106条):主体は、集合した多衆。行為は、最広義の暴行・脅迫。主観的要件は、多衆の共同意思と参加者個人の故意。行為態様は、首謀者・指揮者・率先助勢者・付和随行者。刑は、首謀者・1年以上10年以下の懲役又は禁錮、指揮者と率先助勢者・6月以上7年以下の懲役又は禁錮、付和随行者・10万円以下の罰金
多衆の共同意思:多衆が共同して暴行・脅迫をする故意。多衆が暴行・脅迫を多衆自体のものとして容認、支持しようとする集団的共感意思
内乱罪と騒乱罪の違い:憲法の定める統治の基本秩序を壊乱する目的の有無。国家の存立自体を直接侵害の対象とするか否か
多衆:一地方の公共の平穏を害するに足りる程度の、暴行・脅迫をするに適当な多数者
集合する:多数人が集まること、すなわち時と所とを同じくして集団となっていること。特徴は、内乱罪のように組織化を要せずいわゆる烏合の衆でもよい、集合の目的を問わない、一定の共同目的の有無を問わない
首謀者:騒乱行為の主導者となり、多衆をしてその合同力により暴行・脅迫をさせる者。注意点は、一人に限らない、現場指揮は不要とするのが判例、中途参加者でもよい、首謀者のない場合も騒乱罪は成立する
指揮者(他人を指揮する者):多衆集合して、(最広義の)暴行・脅迫をなすに際し、多衆の一部もしくは全部に対して、指揮をする者
率先助勢者(他人に率先して勢いを助けた者):集合した人に率先して、とくに騒乱の勢いを増大する行為をなした者
付和随行者:多衆集合して(最広義の)暴行・脅迫を行う事実を知り、群衆心理に駆られて、付和雷同的にこれに参加した者。騒乱行為に加わった者のうち、首謀者・指揮者・率先助勢者にあたらない、すべての者
多衆不解散罪(107条):暴行・脅迫をするため、多衆集合し、権限のある公務員から解散の命令を受けることが3回以上に及んでも、なお解散しない場合の犯罪。解散命令の要件は、法令に根拠があること、多衆が認識しうること。刑は、首謀者・3年以下の懲役又は禁錮、他・10万円以下の罰金
解散:多衆が時および所を同じくする状態を解くこと
放火及び失火の罪(108〜118条):火力によって建造物その他の物件を焼損する犯罪。保護法益は、公衆の生命・身体・財産の安全
放火罪の内容:108条・現住建造物等放火。109条1項・非現住建造物等放火。109条2項・自己所有の非現住建造物等放火。110条1項・建造物等以外放火。110条2項・自己所有の建造物等以外放火
放火:客体の焼損に対して原因力を与えること
焼損の概念:独立燃焼説。効用喪失説。燃え上り説。毀棄説
独立燃焼説(判例・団藤・藤木):火が媒介物を離れて目的物である客体に移り、独立して燃焼作用を営みうる状態に達した時に「焼損」があるとする説。批判は、未遂犯や中止犯の成立余地がほとんどなくなる、財産犯的側面を看過している
効用喪失説(滝川):火力によって客体の重要部分が焼失して、その本来の効用を失った時に「焼損」があるとする説。理由は、出水罪の「侵害」との均衡
燃え上り説(小野・平野・福田):物の重要部分が燃焼を始めた、つまり燃えあがったことを「焼損」とする説。批判は、時期の判定困難
毀棄説(大塚・大谷):火力によって目的物が毀棄罪における損壊の程度に達することを「焼損」とする説。理由は、公共危険罪と財産罪の両面を重視すべき、既遂時期が明確
各種の放火罪に共通する故意の要件:火を放つこと。焼損することの認識。客体の認識
現住建造物等放火罪(108条):放火して、現に人の住居に使用し、又は現に人がいる建造物・汽車・電車・艦船又は鉱坑を焼損する犯罪。刑は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役
現に人の住居に使用する:現に犯人以外の者の起臥寝食の場所として、日常使用されていること
人の現在する:放火の際に犯人以外の者が、現に建造物などの内部に存在している
建造物:家屋その他これに類似する工作物であって、土地に定着し屋蓋を有し墻壁または柱材によって支持され、人の起居出入に適する構造を持ったもの
現住建造物等放火罪の客体:汽車は、蒸気を動力として軌道上を進行する交通機関。電車は、電気を動力として軌道上を進行する交通機関。艦船は、軍艦及び船舶。鉱坑は、鉱物を採取するための地下設備
非現住建造物等放火罪(109条1項、2項):放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損する犯罪
公共の危険:不特定多数の人の生命・身体、財産に脅威を及ぼす状態。公共の危険の認識は、不要(判例・藤木)、必要(通説)
建造物等以外放火罪(110条):放火して、建造物等以外の物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた場合
延焼罪(111条):自己の物に放火し、他人の物に延焼した場合。刑は、建造物等に延焼・3月以上10年以下の懲役、建造物等以外に延焼・3年以下の懲役
延焼:犯人の予期しなかった物に燃え移ってこれにつき焼損の結果を生ずること
放火予備罪(113条):現住建造物等、他人所有の非現住建造物等、を放火する目的で、準備する場合。刑は、2年以下の懲役
消火妨害罪(114条):火災の際、消火用の物を隠匿若しくは損壊し、又はその他の方法で消火を妨害する犯罪。刑は、1年以上10年以下の懲役
火災の際:現に火災がある場合。まさに火災になろうとしている場合
消火用の物:消防自動車、消火器など、公私を問わず消防の用に供せられる器具・設備
隠匿:消火を行う者に対して、消火用の物の発見を不可能又は困難にすること
損壊:物を物質的に毀損してその効用を害すること
消火を妨害する:消火活動の妨害となるべき行為を行うこと
失火罪(116条):失火により、現住建造物等又は、他人所有の非現住建造物等を焼損した場合、及び、失火により、自己所有の非現住建造物等又は建造物等以外の物を焼損し、よって公共の危険を生ぜさせた場合。刑は、50万円以下の罰金
失火:過失によって燃焼の原因力を与えること
業務上失火罪の業務:社会生活上、反覆・継続して従事すべき仕事であって、かつ、特に、職務として、火気の安全に配慮すべき社会生活上の地位
出水及び水利に関する罪(119〜123条):出水に関する罪と水利妨害罪。内容は、現住建造物等浸害罪・現住建造物等以外浸害罪・水防妨害罪・過失浸害罪・水利妨害罪・出水危険罪
119条:出水させて、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車又は鉱坑を侵害した者は、死刑又は無期若しくは3年以上の懲役に処する
出水:制限されている水の自然力を解放して氾濫させること
侵害:水力による物の喪失、損壊またはその効用の滅失もしくは相当の減損
水利妨害罪(123条):堤防を決壊し、水門を破壊し、その他水利の妨害となるべき行為をなした場合の犯罪。刑は、2年以下の懲役若しくは禁固又は20万円以下の罰金
往来を妨害する罪(124〜129条):公の交通機関または交通施設を侵害する犯罪。保護法益は、公共の交通の安全。未遂あり。内容は、往来妨害及び致死傷、往来危険、汽車転覆等及び致死、往来危険汽車転覆等、過失往来危険
往来妨害罪(124条):陸路、水路または橋を損壊または閉塞して往来の妨害を生じさせる犯罪。行為は、損壊(物理的に破壊)又は閉塞(有形の障害物を設置して遮断)。刑は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金。致死傷・2項
往来妨害罪の客体:陸路は、公衆の往来に供する陸上の通路。水路は、船舶、筏などの航行の用に供される河川、運河、港口など。橋は、河川湖沼など水路上に架けられた橋のほか、陸橋や桟橋も含む
往来の妨害を生じさせる:損壊、閉塞によって人や車馬、船舶、筏の通行が困難になるような状態を生じさせること
往来危険罪(125条1項):鉄道又はその標識を損壊し、またはその他の方法で汽車又は電車の往来の危険を生じさせた場合の犯罪。刑は、2年以上の有期懲役
往来危険罪の内容:鉄道は、汽車・電車の運行に直接必要な施設の一切。標識は、汽車・電車の進行に必要な信号機その他の目標。損壊は、物理的に破壊すること
艦船往来危険罪(125条2項):燈台若しくは浮標を損壊し、又はその他の方法で艦船の往来の危険を生じさせた場合の犯罪
汽車等転覆・破壊罪(126条):人の現在する汽車・電車・艦船を転覆・覆没・破壊した場合の犯罪。刑は、無期又は3年以上の懲役、致死・死刑又は無期懲役。転覆は、転倒、横転、墜落。覆没は、転覆、沈没
往来危険汽車等転覆・破壊罪(127条):往来危険罪の結果的加重犯。往来危険罪を犯し、よって汽車又は電車の転覆、破壊、又は艦船の覆没もしくは破壊を致した場合。
公共の信用に対する罪:通貨偽造。文書偽造。有価証券偽造。印章偽造
通貨偽造の罪(148〜153条):保護法益は、国の通貨発行権(判例)、公共の信用(団藤・大谷・前田)、折衷(大塚)。内容は、通貨偽造及び行使、外国通貨偽造及び行使、偽造通貨等収得、収得後知情行使等、通貨偽造等準備
通貨偽造等罪(148条1項):行使の目的で、通用の貨幣、紙幣、又は銀行券を、偽造又は変造した場合の犯罪。刑は、無期又は3年以上の懲役。未遂・予備あり
通貨偽造罪の客体:「通用の」とは、我国において強制通用力の認められていること。貨幣は、紙幣、銀行券に対するものとしての硬貨即ち金属貨幣。紙幣は、政府その他の発行権者によって発行されてその信用で貨幣に代用されている証券。銀行券は、政府の認許によって特定の銀行が発行する貨幣の代用物である証券
偽造:通貨の発行権者たる日本国政府と日本銀行以外の者が、一般人をして、真貨と誤信させるような外観のものを作り出すこと
変造:通貨の製造発行権のない者が真正の通貨に加工して、その名価を偽ること。真貨と名価を異にする場合と、名価は変更せずに量目以下に減らす場合
行使の目的:偽造・変造の通貨を、真貨として流通に置こうとする目的
偽造通貨行使等罪(148条2項):偽造・変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し若しくは輸入した場合の犯罪。詐欺との関係は、詐欺を吸収(判例・通説)、牽連犯(牧野)。刑は、無期又は3年以上の懲役
偽造通貨行使等罪の行為:行使は、偽造・変造の通貨を、真貨として流通におくこと。交付は、偽貨であることの情を明らかにして、相手方に手渡すこと。輸入は、偽貨を日本国外から国内に持ち込むこと
偽造通貨等収得罪(150条):行使の目的で、偽造・変造の貨幣、紙幣、銀行券を収得した場合の犯罪。刑は、3年以下の懲役
収得:自己の占有に移すこと
偽造通貨収得後知情行使等罪(152条):貨幣、紙幣又は銀行券を適法に収得した後、その偽造又は変造であることを知ってこれを行使し、又は行使の目的でこれを人に交付する場合の犯罪。刑は、額面価格の3倍以下の罰金又は科料、ただし2000円以下にすることはできない
偽造通貨収得後知情行使等罪の趣旨:本来、偽造通貨行使罪にあたる行為であるが、偽造であることを知らないでつかまされた損害を他に転嫁しようとすることは、同情の余地があると認められるため、軽く処罰される
通貨偽造等準備罪(153条):貨幣、紙幣、銀行券の偽造又は変造の用に供する目的で、器械又は原料を準備した場合の犯罪。刑は、3月以上5年以下の懲役
準備:偽造・変造の用に供する器械・原料を買入れたり、又は製作するなどして用意し、これを利用することによって偽造の目的を達成しうる状態におくこと
有価証券:財産権を表彰した証券であって、その権利の行使に、その証券の占有を必要とするもの
有価証券偽造罪(162条1項):行使の目的(真正の有価証券として使用する目的)で、公債証書、官府の証券、会社の株券、その他の有価証券を偽造又は変造した場合の犯罪。刑は、3月以上10年以下の懲役
偽造:権限のない者が新たに有価証券を作出すること(判例)。権限のない者が他人の名義をほしいままに用いて真正の有価証券と誤信させる程度の外観・形式をそなえるものを作成すること(通説)。
変造:権限を有しない者が、真正に成立した他人名義の有価証券に、ほしいままに変更を加えること
有価証券虚偽記入罪(162条2項):行使の目的で、有価証券に虚偽の記入をする犯罪。刑は、3月以上10年以下の懲役
虚偽の記入:有価証券に、真実に反する記載をする一切の場合(判例)。作成権限を有する者が、有価証券に真実に反する記載をすること(通説)。
虚偽の記入の具体的内容:権限ある者が既成の有価証券に真実に反する記載をすること、権限のある者が真実に反する記載のある有価証券を新たに作出すること(通説)+権限なき者が既成の有価証券に、他人名義で裏書・保証・引受などの証券行為をなすこと(判例)
行使:偽造・変造又は虚偽の記入をした有価証券を、真正な又は内容の真実な有価証券として、使用すること
交付:情を明かして、偽造、変造又は虚偽の記入をした有価証券を他人に与えること
文書偽造の罪(154〜161の2条):文書に対する公共の信用を侵害する犯罪。保護法益は、文書に対する公共の信用。現実的な保護の対象は、実質主義、形式主義、折衷主義。代理資格・代表資格の冒用は、有形偽造(判例・通説)と無形偽造(牧野)
写真コピー:文書性は、肯定(判例・藤木・大塚・前田)と否定(団藤・平野・大谷)。有印公文書性は、有印説(判例)と無印説(藤木・大塚)。
実質主義:文書偽造の罪における現実的な保護の対象を、文書の内容の真実、すなわち、実質的真実に求める立場
形式主義:文書偽造の罪における現実的な保護の対象を、文書の作成名義の真正、すなわち、形式的真実に求める立場
折衷主義:形式主義を基本としながら、文書の内容の真正をも保護の対象に加える立場
広義の文書:文字又は文字に代わるべき可読的符号を用い、ある程度永続すべき状態において、物体上に記載された意思又は観念の表示であって、その表示内容が、法律上又は社会生活上重要な事項について、証拠となりうべきもの。狭義の文書(文字その他の発音的符号を用いたもの)と図画(象形的符号を用いたもの)
名義人:文書に表示された意識内容の主体(判例・通説)。文書を作成すること自体に対する責任の主体(川端)
作成者:現実に文章の内容を表示した者。意義は、観念説(文書の記載をさせた意思の主体を作成者とみる立場)と事実説(実際に文書を記載した者を作成者とみる立場)
真正文書:名義人と作成者とが一致している文書
不真正文書(偽造文書):名義人と作成者とが一致していない文書
虚偽文書:真正文書であるが内容が真実に反するもの
偽造の意味:最広義の偽造は、広義の偽造+行使。広義の偽造は、有形偽造と無形偽造。狭義の偽造は、有形偽造。最狭義の偽造は、狭義の偽造(有形偽造)から変造を除いたもの
有形偽造:不真正文書を作成すること、即ち作成権限のない者が他人名義の文書を作成すること
無形偽造:虚偽文書を作成すること、即ち作成権限を有する者が、真実に反した内容の文書を作成すること
文書の変造:権限のない者が真正に成立した他人名義の文書の非本質部分に不法に変更を加え、新たな証明力を作り出すこと。客体は、真正文書
虚偽文書の作成:文書の作成権限を有する者が、真実に反する内容の文書を作成すること、すなわち無形偽造
行使:偽造文書を真正な文書として、また虚偽文書を内容の真実な文書として、その内容を相手方に認識させ、又は認識しうる状態におくこと
行使の目的:利害関係を有する他人をして、偽造文書を真正な文書と誤信させ、又は、虚偽文書を内容の真実な文書と誤信させようとする目的
公文書偽造等罪(155条):種類は、有印公文書偽造罪(1項)、有印公文書変造罪(2項)、無印公文書偽造罪(3項前段)、無印公文書変造罪(3項後段)。刑は、有印・1年以上10年以下の懲役、無印・3年以下の懲役又は20万円以下の罰金
公文書・公図画:公務所・公務員がその名義をもって、その権限内において、所定の形式に従って、作成すべき文書・図画
公務所・公務員の印章:公務所・公務員の人格を表彰するために、物体上に顕出された文字又は符号の印影
虚偽公文書作成罪(156条):公務員がその職務に関し、行使の目的で虚偽の文書・図画を作り、又は文書・図画を変造する犯罪。主体は、職務上当該文書を作成する権限を有する公務員
虚偽公文書作成罪の変造:一般の変造と異なり、作成権限者たる公務員がその権限を濫用して、既存の公文書・公図画に不当に変更を加え、その内容を虚偽のものとすること
公正証書原本等不実記載罪(157条):構造は、虚偽公文書作成罪・公電磁的記録不正作出罪の間接正犯。公正証書原本不実記載罪(1項)と免状等不実記載罪(2項)。刑は、公正証書原本・5年以下の懲役又は50万円以下の罰金、免状等・1年以下の懲役又は20万円以下の罰金。未遂・3項
公正証書原本等不実記載罪の客体:権利・義務に関する公正証書の原本。権利・義務に関する公正証書の原本たるべき電磁的記録。免状。鑑札。旅券
公正証書の原本(判例):公務員がその職務上作成する文書で、権利・義務の得喪・変更に関する事実を公的に証明する効力を有するもの
免状:特定の人に対して、特定の行為を行う権利を与える公務所又は公務員の証明書
鑑札:公務所の許可や登録があったことを証明するもので、交付された者がこれを備えつけ又は携帯する必要のあるもの
旅券:外国旅行の認許書であって、旅券法に定められたもの
公正証書原本等不実記載罪の行為:公務員に対して虚偽の申立をすること。不実の記載をさせること。不実の記録をさせること
虚偽の申立をする:真実に反して、存在しない事実を存在するとし、存在する事実を存在しないとして、申し立てること
不実の記載:存在しない事実を存在するものとし、又は存在する事実を存在しないものとして記載すること
不実の記録:事実に反するデータを入力して電磁的記録に記録すること
偽造公文書・虚偽公文書行使罪の客体:偽造・変造の詔書・公文書・公図画。虚偽の公文書・公図画。不実記載の公正証書原本等。不実記録の権利・義務に関する公正証書の原本たるべき電磁的記録
偽造公文書・虚偽公文書行使罪の行為:偽造文書等の行使。電磁的記録を公正証書の原本としての用に供する
行使:偽造文書・虚偽文書を真正な文書・内容の真実な文書として、その内容を相手方に認識させ、又は認識しうる状態におくこと
用に供する:当該電磁的記録物を公務所に備えて、利害関係人の申立により一定の権利・義務に関して公証をなしうる状態におくこと
有印私文書偽造罪の客体:他人の権利・義務又は事実証明に関する文書もしくは図画(私文書、私図画)
権利義務に関する文書:権利・義務の発生、変更又は消滅の効果を生じさせることを目的とする意思表示を内容とする文書
事実証明文書:人の社会生活上の事実を証明するに足りる文書
無印私文書偽造・変造罪(159条3項):他人の印章及び署名なく、権利・義務又は事実証明に関する文書・図画を偽造・変造する罪。刑は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金
虚偽診断書等作成罪(160条):医師が公務所に提出すべき診断書・検案書又は死亡証書に虚偽の記載をした場合の犯罪。主体は、私人たる医師。既遂は、診断書、検案書、死亡証書が作成された時。刑は、三年以下の禁固又は三十万円以下の罰金
虚偽診断書等作成罪の趣旨:私文書は公文書より信用度が低いため、公文書の無形偽造のように包括的処罰規定を設けず、私文書の無形偽造は、本罪に限り罰する趣旨
診断書:医師が診察の結果に関する判断を表示して、人の健康状態を証明するために作成する文書
検案書:死後はじめて死体に接した監察医や警察医などの医師が、死体について死亡の事実を医学的に確認した結果を記載した文書
死亡証書:生前から診察していた医師が、その患者の死亡について、事実を確認して作成する診断書の一種
電磁的記録不正作出罪(161条の2前半):人の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を不正に作る犯罪。刑は、私電磁的記録・五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金、公電磁的記録・10年以下の懲役又は100万円以下の罰金
電磁的記録:電子的方式、磁気的方式その他、人の知覚をもって認識することのできない方式によって作られた記録で、電子計算機によって情報処理をするもの
電子計算機:コンピューター、すなわち電子装置によってデータの自動的処理を行うもの
不正に作ること:作出する権限がないのに、又は作出の権限を逸脱して作出すること
不正電磁的記録供用罪(161条の2後半):不正に作られた権利・義務又は事実証明に関する電磁的記録を、人の事務処理を誤らせる目的をもって人の事務処理の用に供することによって成立する犯罪。未遂・4項
人の事務処理の用に供する:当の事務処理のために使用される電子計算機に使用されうる状態に置くこと
印章偽造の罪(164〜168条):印章・署名に対する公共の信用を侵害する犯罪。保護法益は、印章・署名の真正に対する公共の信用
印章:印影と印顆。印影は、「はんこ」を押しつけた「しるし」。印顆は、「はんこ」
印影:「はんこ」を押しつけた「しるし」。一定の事項を証明するために、物体上に顕出させられた文字その他の符号の影蹟。
印顆:「はんこ」。印影を顕出させるのに必要な文字その他の符号を刻した物体、すなわち印形。
174条:公然とわいせつな行為をした者は、6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する
公然:不特定「または」多数人が認識しうる状態
わいせつ:徒らに性欲を興奮又は刺激せしめ、かつ、普通人(成人である一般社会人)の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反すること
徒らに:社会制約、従って、性的秩序に違反し、過度に性欲を興奮又は刺激せしめること
わいせつ物頒布等罪(175条):わいせつの文書、図画、その他の物を頒布、販売、公然と陳列、または販売の目的で所持する犯罪。刑は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金若しくは科料
頒布:不特定または多数人に対して無償で交付すること
販売:不特定または多数人に対して有償で交付すること
公然陳列:不特定又は多数人の観覧できる状態に置くこと
販売目的の所持:日本国内で販売する目的で自己の事実上の支配下におくこと
単純賭博罪(185条):偶然の勝負に関し財物(広く財産上の利益)を賭けて争う犯罪。刑は、50万円以下の罰金又は科料
賭博:当事者の任意に左右しえない偶然の事情にかかる勝敗によって財物の得喪を争うこと。博戯(当事者の行為によって勝敗が決まるとき)と賭事(当事者の行為に関係ないことで勝敗が決まるとき)
186条:常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の懲役に処する
賭博の常習者:反復して賭博行為をする習癖のある者
賭博場を開帳する:行為者自ら主宰者となって、その支配下において賭博をさせる場所を開設すること
利益を図る:賭博開帳の対価としての不法な財産的利益をあげようとする意思で行為すること
博徒を結合する:行為者が自ら中心となって常習犯又は職業的に賭博を行う者を集合させ、親分子分の関係又はそれに類する関係を結び、一定の区域内で、随時随所に集合して賭博を行う便宜を授けること
富くじ:一定の発売者が予め番号札を発売して、購買者から金銭その他の財物を集め、その後、抽選その他の偶然的方法によって、その購買者の間に不平等な利益を分配すること
188条:神祠、仏堂、墓所その他の礼拝所に対し、公然と不敬な行為をした者は、6月以下の懲役若しくは禁錮又は10万円以下の罰金に処する。説教、礼拝又は葬式を妨害した者は、1年以下の懲役若しくは禁錮又は10万円以下の罰金に処する
190条:死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の懲役に処する
遺棄:習俗上の埋葬と認められる方法によらないで放棄すること
領得:不法に所持を取得すること
国家的法益に対する罪:国家自体の法益に向けられた攻撃を要素とする犯罪。国家の存立に対する罪と国家の作用に対する罪。国家の存立に対する罪は、国家の内部的秩序に対する罪と外部的安全に対する罪
内乱罪(77条):国の統治機構を破壊し、又はその領土において国権を排除して権力を行使し、その他憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として暴動をなした場合の犯罪。主体は、多数者。
内乱罪の刑:首謀者・死刑又は無期禁錮、謀議参与者と群衆指揮者・無期又は3年以上の禁錮、諸般の職務従事者・1年以上10年以下の禁錮、付和随行者その他単なる暴動関与者・3年以下の禁錮
内乱罪の着手:暴動を行うための団体行動が開始されたとき
内乱罪の既遂:暴動の結果、少なくとも、一地方の平穏が害されるに至ったとき
多数者の要件:少なくとも一地方の平穏を害する程度の人数であること。憲法の定める統治の基本秩序を壊乱する目的のもとに集団化されていること
内乱罪の行為態様:首謀者。謀議参与者。群衆指揮者。その他諸般の職務従事者。付和随行者その他単なる暴動関与者
首謀者:暴動の主謀統率者、つまり司令官級の者。特徴は、騒乱罪と異なりその存在が不可欠である、一人に限らない、途中から主謀統率者の役割に変わった者でもよく初めから内乱を発意していることを要しない、実際に現場で暴動を指揮しなくてもよい
謀議参与者:首謀者の参謀役として、暴動の計画に加わった者
群衆指揮者:現に暴動に参加した群衆を指揮する者
その他諸般の職務従事者:首謀者、謀議参与者、群衆指揮者以外の者で、これらの者の統制に服しつつ暴動に関して一定の責任ある地位を占める者
付和随行者、その他単なる暴動関与者:暴動のなされることを知って、これに付和雷同して参加し、暴動の勢力を増大させた者
暴動:多数人が結合して、憲法の定める統治の基本秩序を壊乱する目的に相当する程度の最広義の暴行・脅迫を行うこと。特徴は、暴行には殺人・傷害・放火も含む、少なくとも一地方の平穏を害する程度のものであることを要する
国の統治機構の破壊:行政組織の中枢である内閣制度を不法に破壊すること
その領土において国権を排除して権力を行使する:日本国の領土を占拠し、その領土主権の一部または全部を排除すること
内乱の予備・陰謀(78条):内乱の予備は、内乱を計画しその実行を準備すること。内乱の陰謀は、2人以上の者が内乱罪を計画して合意すること。刑は、1年以上10年以下の禁錮
内乱幇助(79条):兵器、資金若しくは食糧を供給し、又はその他の行為をもって、内乱、内乱未遂、内乱予備・陰謀の各罪を幇助すること。刑は、7年以下の懲役
外患誘致罪(81条):外国政府と通謀して、日本国に対し武力を行使させる犯罪。刑は、死刑
公務執行妨害罪(95条1項):公務員が職務を執行するにあたり(際して)、これに対して広義の暴行・脅迫を加える犯罪。保護法益は、公務即ち国又は公共団体の作用。既遂は、広義の暴行・脅迫が加えられた時。刑は、3年以下の懲役又は禁錮
職務:公務員が取り扱う事務すべて(判例・通説)。権力的公務ないし非現業的公務(団藤・藤木)。強制力を行使する権力的公務と非現業的で職務の妨害が国民へ大きな影響を与える公務(前田)
職務執行の適法性の要件:行為が当該公務員の抽象的つまり一般的職務権限に属するものであること。公務員が、その職務を行う具体的職務権限を有すること。その行為が、公務員の職務行為の有効要件である法律上の重要な条件・方式を履践していること
職務執行の適法性の判断基準:主観説、客観説、折衷説。客観説は、緩やかな客観説(行為時標準説、判例・通説)と純客観説(裁判時標準説、大塚・福田)
間接暴行:物に対して加えられた有形力が、公務員の身体に物理的に影響を与える場合
職務強要罪(95条2項):公務員をして、ある処分をさせ、もしくはさせないため、又はその職を辞させるために広義の暴行・脅迫を加えた場合の犯罪。将来の職務執行に向けられた犯罪。刑は、3年以下の懲役又は禁錮
封印破棄罪(96条):公務員の施した封印又は差押の標示を損壊し、又はその他の方法で、封印又は差押の標示を無効にした場合の犯罪。保護法益は、公務。行為は、損壊又は無効たらしめること
強制執行妨害罪(96条の2):強制執行を免れる目的で、財産を隠匿、損壊もしくは仮装譲渡し、又は仮装の債務を負担した場合の犯罪。目的は、国家の作用の適正、債権者の保護。刑は、2年以下の懲役又は50万円以下の罰金
競売入札妨害罪(96条の3・1項):偽計(人の正当な判断を誤らせるような術策)もしくは威力(人の意思の自由を制圧するような力)を用い、公の競売又は入札の公正を害すべき行為をした場合の犯罪。刑は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金
談合罪(96条の3・2項):公正な価格を害し、又は不正の利益を得る目的で談合した場合の犯罪。刑は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金
単純逃走罪(97条):裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者が逃走する犯罪。着手は、拘禁作用の侵害が開始された時。既遂は、看守者の実力的支配を脱した時。刑は、一年以下の懲役
裁判の執行により拘禁された既決の者:刑の言渡が確定し、それによって拘禁されている者。種類は、有罪の確定判決を受け自由刑の執行として拘禁されている者、死刑の執行にいたるまで拘置されている者、罰金・科料を完納しないため労役場に留置されている者
逃走:被拘禁者自身が、その拘禁を離脱すること、つまり、看守者の実力的支配を完全に脱すること
加重逃走罪(98条):裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者、又は勾引状の執行をうけた者が、拘禁場若しくは拘束のための器具を損壊し、もしくは暴行、脅迫をなし、又は2人以上通謀して、逃走する犯罪。刑は、3月以上5年以下の懲役
勾引状の執行をうけた者:逮捕状によって逮捕された者。勾引された証人。収監状・勾留状の執行をうけたが未だ収監されていない者
通謀して逃走:逃走の時期、方法などについて、2人以上の者の間に意思の連絡を生ずること、かつ、通謀者がともに逃走すること
被拘禁者奪取罪(99条):法令によって拘禁された者を奪取した場合の犯罪。刑は、3月以上5年以下の懲役
法令によって拘禁された者:広く法令に基づき国家機関によって、身体の自由を拘束されている者。種類は、既決・未決の囚人、勾引状・逮捕状・勾留状・引致状の執行をうけた者、現行犯・緊急逮捕者、出入国管理令による被収容者
奪取:被拘禁者をその看守者の実力的支配から、自己又は第三者の実力的支配内に移すこと
逃走援助罪(100条):法令により拘禁された者を逃走させる目的で、器具を提供し、その他逃走を容易にすべき行為をした場合、及び広義の暴行・脅迫をした場合の犯罪。逃走罪の幇助・教唆行為を独立罪としたもの。刑は、逃走を容易にすべき行為・3年以下の懲役、暴行又は脅迫・3月以上5年以下の懲役
逃走援助罪が単純逃走罪に比較して加重処罰される趣旨:単純逃走罪のように期待可能性が乏しいという事情がなく、単に単純逃走罪の教唆・幇助として扱うことは妥当ではないから
看守者逃走援助罪(101条):法令によって拘禁された者を看守又は護送する者が、被拘禁者を逃走させた場合の犯罪。刑は、1年以上10年以下の懲役
犯人蔵匿等罪(103条):罰金以上の刑にあたる罪を犯した者、又は拘禁中逃走した者を蔵匿し又は隠避させた場合の犯罪。刑は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金
罰金以上の刑にあたる罪:法定刑として罰金以上の刑罰が規定された犯罪。拘留・科料が併せて規定されていてもよい
犯人蔵匿等罪の「罪を犯した者」:真犯人(団藤・平野・福田・大谷)。真犯人+犯罪の嫌疑をうけて捜査又は訴追されている者(判例・通説)
拘禁中逃走した者:法令による拘禁を破って逃走した者。自ら逃走した者のほか、奪取された者も含まれる
蔵匿:場所を提供してかくまうこと
隠避:蔵匿以外の方法で官憲の発見・逮捕を免れさせる一切の行為
証拠隠滅等罪(104条):他人の刑事被告事件に関する証拠を隠滅し、又は偽造・変造の証拠を使用する犯罪。刑は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金
105条の内容:犯人または逃走者の親族が、犯人または逃走者の利益のために、犯人蔵匿等罪または証拠隠滅等罪を犯したときは、刑の任意的免除
証人等威迫罪(105条の2):自己又は他人の刑事被告事件の捜査、審判に必要な知識を有すると認められる者や、その親族に対し、当該事件に関し、故なく面会を強請し、又は強談威迫の行為をする犯罪。刑は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金
当該事件に関し:自己あるいは他人の刑事被告事件に関連して、その終局裁判または再審判決の確定前であること
面会を強請する:正当な理由がなく相手方の意思に反して面会を要求すること
強談:言語により強いて自己の要求に応ずるように迫ること
威迫:他人に対して言語・動作をもって気勢を示し、相手に不安・困惑の念を生じさせること
偽証罪(169条):法律により宣誓した証人が、虚偽の陳述をした場合の犯罪。保護法益は、国家の審判作用の安全。虚偽の意味は、主観説(判例・通説)、客観説(平野・前田)。刑は、3月以上10年以下の懲役
偽証罪に関する学説:陳述後の宣誓は、肯定(判例・通説)、否定(大塚)。被告人の偽証教唆は、処罰(判例・通説)、不処罰(滝川・大谷)。
法律による宣誓を要する趣旨:宣誓に基づく良心の緊張状況のもとでの偽証のみを対象とすることによって処罰の限界を画そうとしたもの
虚偽:陳述の内容をなす事実が、証人の主観的な記憶に反すること(主観説)。陳述の内容をなす事実が、客観的真実に反すること(客観説)
虚偽鑑定・虚偽通訳罪(171条):法律によって宣誓した鑑定人、通訳人又は翻訳人が、虚偽の鑑定、通訳又は翻訳をする犯罪。刑は、3月以上10年以下の懲役
170条の内容:偽証罪、虚偽鑑定・虚偽通訳罪を犯した者が証言した事件の裁判確定前・懲戒処分前に自白した時は、その刑を減刑又は免除できる
虚偽告訴等罪(172条):他人に刑事又は懲戒の処分をうけさせる目的で、虚偽の告訴、告発その他の申告をする犯罪。既遂は、虚偽の申告が当該相当官署に到達した時。虚偽の意味は、客観的真実に反すること。刑は、3月以上10年以下の懲役
虚偽告訴等罪の保護法益:国家の審判作用(国家的法益)と私生活の平穏(個人的法益)。学説は、国家的法益+個人的法益(判例・通説)、国家的法益(団藤)、個人的法益+国家的法益(平野)
虚偽告訴等罪に関する学説:同意虚偽告訴は、処罰(判例・通説)、不処罰(平野)。虚偽の認識は、未必説(判例・藤木・平野・前田)、確定説(団藤・大塚・大谷)。結果の認識は、未必説(判例・通説)、意欲説(団藤・福田)。
公務員職権濫用罪(193条):公務員が職権を濫用して、人に義務のないことを行わせる場合、又は権利の行使を妨害する犯罪。構造は、強要罪モデル、非強要罪モデル。刑は、2年以下の懲役又は禁錮
職権を濫用する:職務上の権限を不法に行使すること。形式上、一般的職務権限に属する事項について、不法な目的や、不法な方法によって職務の本旨に反する行為を行うこと
特別公務員職権濫用罪(194条):裁判、検察、警察の職務を行う者、あるいはこれを補助する者が、職権を濫用して人を逮捕、監禁する犯罪。刑は、6月以上10年以下の懲役又は禁錮
特別公務員暴行陵虐罪(195条):主体は、裁判・検察・警察の職務を行いまたはこれを補助する者(1項)、法令により拘禁された者を看守または護送する者(2項)。客体は、被告人・被疑者その他の者(1項)、拘禁された者(2項)。行為は、(広義の)暴行又は陵辱若しくは加虐の行為。刑は、7年以下の懲役又は禁錮
凌辱若しくは加虐の行為:暴行以外の方法によって精神的又は身体的に苦痛を与える行為
賄賂の罪:収賄の罪と贈賄の罪。収賄は、単純・受託・事前・第三者・加重・事後・あっせん。立法形式は、ローマ主義(職務の不可買収性)とゲルマン主義(職務の純粋性・公正)。転職前の職務に関する収賄は、肯定(判例・平野・前田)、否定(団藤・大塚・福田・大谷)
賄賂:公務員・仲裁人の職務に関する不正の報酬としての利益
職務に関する:職務行為自体、および職務と密接な関連を有する行為
職務行為:公務員・仲裁人が、その地位に伴う任務として取り扱うべき一切の執務。抽象的職務権限に属するものであれば足りる
準職務行為:職務と密接な関連を有する行為。職務密接関連性の判断基準は、公務説、影響力説、地位利用説
賄賂の目的物:人の需要又は欲望を充たすに足る一切の利益
単純収賄罪(197条1項前段):公務員がその職務に関し、賄賂を収受、要求、約束した場合の犯罪。刑は、5年以下の懲役
単純収賄罪の行為:収受は、賄賂を受け取ること。要求は、賄賂の供与を請求すること。約束は、贈賄者と収賄者間で賄賂の授受について合意すること
恐喝的方法による収賄:恐喝(大場)。恐喝・収賄(団藤・福田・前田)。恐喝・収賄・贈賄(判例・大塚・大谷)
受託収賄罪(197条1項後段):公務員がその職務に関して請託をうけて、賄賂を収受、要求、約束した場合の犯罪。刑は、7年以下の懲役
受託収賄罪の加重処罰の趣旨:請託がなされることによって、職務行為と賄賂との対価関係が一層明瞭となり、義務違反もより著しいこと
事前収賄罪(197条2項):公務員になろうとする者が、その担当すべき職務に関し、請託をうけて、賄賂を収受、要求、約束した場合の犯罪。刑は、5年以下の懲役
第三者供賄罪(197条の2):公務員がその職務に関し請託をうけて、第三者に賄賂を供与させ、又は供与を要求、約束した場合の犯罪。刑は、5年以下の懲役
加重収賄罪(枉法収賄罪、197条の3・1項、2項):公務員が単純・受託・事前・第三者の各収賄罪を犯して、よって不正の行為をし、又は相当の行為をしない場合の犯罪。不正な行為をし又は相当な行為をしなかったことに対し、賄賂を収受・要求・約束した場合も同様。刑は、1年以上の有期懲役
事後収賄罪(197条の3・3項):公務員であった者が、在職中、請託をうけて職務上不正の行為をし、又は相当の行為をしなかったことに関して、賄賂を収受、要求、約束した場合の犯罪。刑は、5年以下の懲役
あっせん収賄罪(197条の4):公務員が請託をうけ、他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受、要求、約束した場合の犯罪。刑は、5年以下の懲役
あっせん:一定の事項について、ある人とその相手方との間にたって仲介し、交渉成立の便宜をはかること
贈賄罪(198条):行為は、供与・申込・約束。刑は、3年以下の懲役又は250万円以下の罰金
贈賄罪の行為:供与は、収受させること。申込は、収受を促すこと。約束は、贈賄者と収賄者間で賄賂の授受について合意すること
賄賂の没収・追徴:賄賂罪の目的物は必要的没収。全部又は一部を没収できないときは、その価額を追徴。賄賂を返還した場合、贈賄者から没収。賄賂を費消した上で同額を返還した場合、収賄者に対して追徴
予備:内乱。外患。私戦。放火。通貨偽造。殺人。身代金目的誘拐。強盗
民事訴訟法:民事訴訟法という名称をもつ法律(形式的意義)。民事訴訟制度の組織及び作用を規律する法規の総体(実質的意義)
民事訴訟制度:裁判所による判決や執行をするための仕組みや手続き。理想は、適正、公平、迅速、訴訟経済。目的は、権利保護説、私法秩序維持説、法的紛争解決説、多元説、手続保障説
民事訴訟制度の目的:権利保護説(個人主義的国家観)。私法秩序維持説(全体主義的国家観)。法的紛争解決説(現代司法国家観)
民事訴訟手続の種類:通常訴訟手続、特別訴訟手続、付随手続。通常訴訟手続は、判決手続、強制執行手続
訴権:訴によって裁判所の審判を求めることができる当事者の権能。内容は、私法的訴権説、公法的訴権説。公法的訴権説は、抽象的訴権説・判決一般、具体的訴権説・勝訴判決、本案判決請求権説・本案判決
訴訟行為:裁判に向けて訴訟手続を展開させていく当事者及び裁判所の行為。裁判所の訴訟行為と当事者の訴訟行為
当事者の訴訟行為(狭義の訴訟行為)の意義:要件と効果の両方が訴訟法によって規律される行為(要件効果説)。訴訟上の効果を発生させる行為(効果説)。訴訟法上の効果の発生を主要な本来的効果として生じさせる行為(主要効果説)
当事者の訴訟行為の分類:行為の内容・性質により、申立て・主張・訴訟法律行為。行為の目的・効果により、取効的訴訟行為・与効的訴訟行為。時期・場所により、訴訟前の訴訟行為・訴訟係属中の訴訟手続外の訴訟行為・訴訟手続内の訴訟行為
行為の内容・性質による分類:申立て(意思通知)は、裁判所に一定の行為を求める行為。主張(観念通知)は、申立てを理由づける資料(主張)の提出。訴訟法律行為(意思表示)は、訴訟上の効果の発生を目的とする行為
行為の目的・効果による分類:取効的訴訟行為は、裁判所に対する裁判その他の行為を求める申立てとそれを理由づける資料の提出行為。与効的訴訟行為は、裁判を介さず直接訴訟法上の効果を生じる行為
非訟事件:民事訴訟手続によらず簡易な手続で処理する事件
訴訟・非訟の手続的差異:訴訟は、処分権主義・弁論主義、公開・口頭主義、判決、控訴・上告。非訟は、職権探知主義、書面主義、決定、抗告
訴訟・非訟の区別基準:判例は、訴訟・基本的確認的、非訟・裁量的後見的。国家作用説(兼子)は、訴訟・民事司法、非訟・民事行政。実定法説(三ヶ月)は、訴訟・民事訴訟法、非訟・非訟事件手続法。事件性質説(新堂)は、個別的に比較衡量
非訟事件の特質(新堂):裁判官の裁量。迅速な解決。事情の変更に対応。事件の公益的色彩。プライバシーの尊重
民事訴訟法規の種類:強行規定(公益的利益)。任意規定(当事者利益)。訓示規定(裁判所の職務行為)
2条:裁判所は、民事訴訟が公正かつ迅速に行われるように努め、当事者は、信義に従い誠実に民事訴訟を追行しなければならない
民事訴訟における一般条理(信義則)の機能:当事者相互間は、実質的公平の維持機能。当事者・裁判所間は、実質的協働の確保機能。訴訟行為上の作用は、適法性・有効性判断機能
民事訴訟における一般条理(信義則)の類型:訴訟状態の不当形成の排除。先行行為に矛盾する挙動の禁止。訴訟上の機能の失効。訴訟上の権能の濫用禁止
任意(便宜)訴訟禁止の原則:法律により定型化された訴訟審理の方法・進行ならびに訴訟行為の方式・要件等を当事者が自由に変更できないこと
訴訟に関する合意:訴訟につき直接または間接に影響を及ぼす法律効果の発生を目的とする私人間の合意。訴訟上の合意と私法上の合意
訴訟契約(訴訟上の合意):当事者あるいは当事者となるべき者が、特定の訴訟につき影響を及ぼす一定の効果の発生を目的としてなす合意。法的性質は、私法契約説、訴訟契約説。例は、管轄の合意、担保提供に関する合意、期日変更の合意、飛躍上告の合意、不起訴契約、訴え(上訴)の取下契約、証拠契約
訴訟契約の例:明文ありは、管轄の合意、担保提供に関する合意、期日変更の合意、飛躍上告の合意。明文なしは、不起訴契約、訴え(上訴)の取下契約、証拠契約
証拠契約:訴訟における事実の確定方法に関する訴訟契約。例は、証拠制限契約、自白契約、仲裁鑑定契約、証明責任を定める合意
証拠契約の例:証拠制限契約は、特定の証拠方法のみの提出を約束し、他の証拠方法の提出を禁止する合意。自白契約は、一定の事実を認め争わない旨の合意。仲裁鑑定契約は、事実の確定を第三者の判定に委ねる合意
除斥等(23〜27条):除斥(23条)は、法定原因による当然ドロップ。忌避(24条)は、当事者の申立によるドロップ。回避(規則12条)は、裁判官の自発的ドロップ
26条:除斥又は忌避の申立てがあったときは、その申立てについての決定が確定するまで訴訟手続を停止しなければならない。ただし、急速を要する行為については、この限りでない
民事裁判権:民事訴訟を処理する権能。範囲(制約)は、対人的制約、対物的制約。対物的制約(国際裁判管轄)の基準は、逆推知説、条理説、修正類推説。条理説の考慮要因は、各国の利害、両当事者の公平、裁判の適正・迅速
管轄:各裁判所間の事件分担の定め。種類は、法定管轄、合意・応訴管轄、指定管轄。法定管轄は、職分管轄、事物管轄、土地管轄
法定管轄の種類:職分管轄は、裁判権の各作用をどの種類の裁判所の職分として担当させるかの定め。事物管轄は、第1審の裁判権を簡易裁判所と地方裁判所のいずれに分担させるかの定め。土地管轄は、同種の職分をどの所在地の裁判所に分担させるかの定め
訴訟の移送(16〜22条):係属中における裁判所の変更。効果は、訴訟的効果、実体的効果。種類は、管轄違いに基づく移送、著しい遅滞を避けまたは当事者の公平を図るための移送、簡易裁判所から地方裁判所への移送、合意による必要的移送、反訴の提起に基づく移送
訴訟の移送の種類:管轄違いに基づく移送(16条)。著しい遅滞を避けまたは当事者の公平を図るための移送(17条)。簡易裁判所から地方裁判所への移送(18条)。合意による必要的移送(19条)。反訴の提起に基づく移送(274条)
当事者:訴えまたは訴えられることによって判決の名宛人となる者
当事者の確定:現実の訴訟の当事者が何びとであるかを明らかにすること。基準は、意思説、行動説、表示説、適格説、規範分類説
訴の種類:給付訴訟は、物の給付や人の行為を求める訴。確認訴訟は、権利や法律関係の確定を求める訴。形成訴訟は、法律関係の形成を求める訴
訴訟物(訴訟上の請求):本案判決の主文で判断すべき事項の最小基本単位。原告の被告に対する一定の法的利益の主張と、その主張を認容して特定の判決をせよとの裁判所に対する要求。主な機能は、二重起訴の禁止、訴の変更、訴の客観的併合、既判力の範囲
旧訴訟物理論:実体権を訴訟物と捉える立場。根拠は、明確性、実体法との調和
新訴訟物理論:訴訟法独自の観点から訴訟物を捉える立場。根拠は、紛争の一回的解決、原告の意思との合致。訴訟物は、給付訴訟・給付を求める地位、確認訴訟・実体権、形成訴訟・形成を求める地位
訴訟物論争の意味:民訴法的意義・紛争解決の一回性。裁判法的意義・釈明権行使の範囲等。民法学的意義・請求権概念の再検討等
審理に関する憲法上の基本原則:当事者権の保障。適正手続の保障。公開の原則。双方審尋主義
双方審尋主義(当事者対等の原則、武器平等の原則):訴訟審理において当事者双方にその主張を述べる機会を平等に与える建前
手続の合目的性から要請される原則:口頭主義と書面主義。直接主義と間接主義。随時提出主義と法定序列主義。対席判決主義と欠席判決主義
対席判決主義:当事者が欠席した場合、欠席に一定の陳述ないし自白の効果を擬制して、これによって擬制される対席的弁論に立脚して判決する建前
欠席判決主義:欠席者に不利益な判決をして手続を打ち切る建前
訴のピラミッド構造:請求。法律上の主張。事実上の主張。立証
訴のピラミッド構造の各次元を支配する原理:請求は、処分権主義。法律上の主張は、「法的評価=裁判所の職責」というテーゼ。事実上の主張・立証は、弁論主義
訴状の必要的記載事項(133条2項):当事者及び法定代理人、請求の趣旨及び原因。請求の趣旨は、原告が求める判決主文の簡潔な表示。請求の原因は、訴訟物を特定するのに必要な事実
裁判長による訴状審査(137条1項):訴状の必要的記載事項が記載されているか否か。訴額に応じた印紙が貼付されているか否か
補正命令(137条1項):訴状が不適切な場合に、裁判長がその補正を命じること。趣旨は、原告の便宜及び訴訟経済
訴訟係属:訴え提起により生じた、特定の事件が特定の裁判所で判決手続によって審判される状態
訴訟係属の始まり:訴状送達時。根拠は、民事訴訟が前提とする二当事者対立構造が、訴状送達時に成立
訴訟係属の消滅時期:判決による訴訟終了と判決によらない訴訟終了。判決によらない訴訟終了は、訴の取下げ、請求の放棄・認諾、訴訟上の和解
訴訟要件:本案判決をするための要件。存在理由は、本案判決を下すに値しない訴を予め排除すること。立証方法は、自由な証明
主な訴訟要件の例:裁判所に関する訴訟要件は、裁判所の裁判権・管轄権。当事者に関する訴訟要件は、当事者の実在、当事者の当事者能力・当事者適格、訴訟成立時に訴訟能力・代理権が存在。請求に関する訴訟要件は、訴の利益
訴訟要件の分類:職権調査事項・職権探知主義が原則。職権調査事項・弁論主義は、任意管轄・当事者適格・訴えの利益。抗弁事項・弁論主義は、仲裁契約・不起訴の合意・訴訟費用の担保不提供
職権調査事項:当事者が問題にしなくても、裁判所が職権で取り上げねばならない事項
抗弁事項:当事者が主張しない限り、問題とならない事項
28条:当事者能力、訴訟能力及び訴訟無能力者の法定代理は、この法律に特別の定めがある場合を除き、民法その他の法令に従う。訴訟行為をするのに必要な授権についても、同様とする
当事者能力:民事訴訟の当事者となりうる一般的な能力。存在理由は、原告が立てた当事者に対して判決を下すことにより、紛争の解決が得られるか否か、を一般的に審査すること
当事者能力の選別基準:原則は、実体法の権利能力に従う(28条)。例外として、権利能力なき社団又は財団であっても、代表者又は管理人の定めがあれば、当事者能力が認められる(29条)
当事者適格:当事者が当該請求について訴訟追行できる資格。当事者適格の判断(正当な当事者)は、原則・法律上の利害関係が対立する者、例外・第三者の訴訟担当
第三者の訴訟担当:「訴訟物たる権利の主体ではない」と言っている者が原告となったり、「義務の主体ではない」と言う者を被告としても、当事者適格が認められる場合。法定訴訟担当と任意的訴訟担当
第三者の訴訟担当が認められる根拠:権利義務の主体ではないが、訴訟物の管理処分権を有している者に対して判決を下すことにより、紛争を解決することができること
法定訴訟担当:第三者の管理処分権が、法定されているもの。担当者のための法定訴訟担当と被担当者のための法定訴訟担当
担当者のための法定訴訟担当:第三者が自己の権利の実現のために当該権利義務について管理処分権が与えられ、それに基づいて訴訟担当が許される場合。例は、破産管財人、債権者代位
職務上の当事者(被担当者のための法定訴訟担当):権利義務の帰属主体の訴訟追行が不可能または困難なときに、法律上その者の利益を保護すべき職務にある者が訴訟担当する場合。例は、婚姻事件につき本来の適格者死亡後に当事者とされる検察官(人訴2条3項)
任意的訴訟担当:第三者の管理処分権が、本来の権利義務の帰属主体による授権から発生する場合。法定されている場合は、選定当事者(30条)と手形の取立委任裏書(手形法18条)。例は、無尽講における講元、民法上の組合における業務執行組合員
任意的訴訟担当の許容性の基準:法定説、正当業務説、実質関係説。実質関係説の考慮要因は、自己固有の利益、現実の密接関与性
54条1項:法令により裁判上の行為をすることができる代理人のほか、弁護士でなければ訴訟代理人となることができない。ただし簡易裁判所においては、その許可を得て、弁護士でない者を訴訟代理人とすることができる
選定当事者(30条):共同の利益を有する多数者(総員)の中から選ばれて、多数者に代わって当事者となる者。選定の要件は、共同訴訟人となるべき者が多数いること、多数人が「共同の利益」を有すること、多数人の中から選定当事者を選定すること
共同の利益(判例):多数人間に共同訴訟人となりうる関係があり、かつ各人の主要な攻撃防御方法が共通であること
クラス・アクション:多数の消費者等の損害賠償訴訟において、全体の利益を代表すると認められる代表者が訴訟を追行する制度
民事執行:強制執行、担保権の実行、形式的競売。強制執行は、金銭執行と非金銭執行。金銭執行は、不動産執行、準不動産執行、動産執行、債権執行、その他の財産権に対する執行。非金銭執行は、物の引渡請求権の執行、作為・不作為債権の執行、意思表示の擬制。不動産執行は、強制競売と強制管理
債務名義(民執22条):強制執行によって実現される請求権の存在を公に証明する文書
民執35条2項:確定判決についての異議の事由は、口頭弁論の終結後に生じたものに限る
第三者異議の訴(民執38条):第三者が執行の目的物について所有権その他執行を妨げる実体法上の権利を主張し、執行の排除を求める訴
転付命令(民執159条・160条):差押債権者の申立てに基づいて、被差押債権(金銭債権)を、支払に代えて券面額で当該差押債権者に移転することにより、券面額について同人の執行債権および執行費用が弁済されたものと扱う制度
民執145条1項:執行裁判所は、差押命令において、債務者に対し債権の取立てその他の処分を禁止し、及び第三債務者に対し債務者への弁済を禁止しなければならない
行政活動の分類:規制行政。給付行政。私経済行政
行政法の分類:行政組織法、行政作用法、行政救済法。行政救済法は、行政争訟法と国家補償法。行政争訟法は、行政不服審査法と行政事件訴訟法。国家補償は、国家賠償と損失補償
行政機関の種類:行政庁。補助機関。諮問機関。参与機関。監査機関。執行機関
内閣の補助機関:内閣官房。内閣府。内閣法制局。人事院
行政作用の分類:行政立法。行政計画。行政行為。行政契約。行政上の強制執行。行政罰。即時強制。行政調査。(行政指導)
行政立法の種類:法規命令と行政規則。法規命令は、委任命令と執行命令
行政立法の具体例:政令。内閣府令。省令。規則。告示。訓令。通達。要綱
行政行為:行政が法律に基づいて公権力の行使を行ない、人に法的規制をする行為。特徴は、行政庁の行為、具体的な事実について規律、権力的で一方的、法的な効果
行政行為の分類:法律行為的行政行為と準法律行為的行政行為。法律行為的行政行為は、命令的行為と形成的行為。命令的行為は、下命、許可、免除。形成的行為は、特許、認可、代理。準法律行為的行政行為は、確認、公証、通知、受理
附款の種類:条件。期限。負担。撤回権の留保。法律効果の一部除外
行政行為の効力の種類:拘束力。公定力。執行力。不可争力。不可変更力
行政強制の種類:行政上の強制執行、即時強制、行政調査。行政上の強制執行は、代執行、直接強制、強制徴収、執行罰
行政手続法の対象:処分、行政指導、届出。対象外は、行政立法、行政計画、行政契約、行政調査
行政指導:法的強制力を伴わないお願いや指導。種類は、規制・助成・調整
行政事件訴訟の類型:抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟。抗告訴訟は、法定抗告訴訟と無名抗告訴訟。法定抗告訴訟は、処分の取消しの訴え、裁決の取消しの訴え、無効等確認の訴え、不作為の違法確認の訴え。無名抗告訴訟は、義務づけ訴訟、予防的差止訴訟
市の種類:指定都市。中核市。特例市。その他の市
特別地方公共団体:特別区、地方公共団体の組合、財産区、地方開発事業団。地方公共団体の組合は、一部事務組合、広域連合、全部事務組合、役場事務組合
直接請求:条例の制定・改廃は、長、1/50。事務監査請求は、監査委員、1/50。役員の解職請求は、長、1/3。議会の解散請求、議員・長の解職請求は、選挙管理委員会、1/3
地方の財源:一般財源は、地方税、地方交付税。特定財源は、国庫補助金、地方債、使用料、手数料、分担金
地方議会の権限:議決権、予算増額議決権、選挙権、同意権、調査権、不信任議決権、自律権
地方議会の定足数:半数以上・原則。2/3以上・役員の解職の議決、議員の除名、長の不信任の議決
地方議会の表決数:過半数・原則。2/3・秘密会、拒否権により再議に付された議案の再議決。3/4・公務員の解職請求、長の不信任の議決
執行機関としての委員会:共通・教育、選挙管理、人事又は公平、監査。都道府県・公安、地方労働、収用、海区漁業調整、内水面漁場管理。市町村・農業、固定資産評価審査
地縁による団体の規約の内容:目的、名称、区域、事務所の所在地、構成員の資格・代表者・会議・資産に関する事項
目的税:国・目的税は、地方道路。道府県・目的税は、自動車取得・軽油取引。市町村・目的税は、宅地開発・都市計画・入湯
無限連鎖講の防止に関する法律の根拠:終局で破綻すべき性質がある。いたずらに射幸心をあおる。加入者の相当部分の者に経済的損失を与えることになる
刑事訴訟法:刑法を実現するための手続きを定めた法律、あるいは、刑罰権の具体的実現を目的とする手続きに関する法律
刑訴1条:この法律は、刑事事件につき、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする
刑訴規1条:この規則は、憲法の所期する裁判の迅速と公正とを図るようにこれを解釈し、運用しなければならない。訴訟上の権利は、誠実にこれを行使し、濫用してはならない
捜査:捜査機関が犯罪が発生したと考えるときに、公訴の提起・遂行のため、犯人を発見・保全し、証拠を収集・確保する行為
糺問的捜査観(職権主義的捜査観):捜査は捜査機関が被疑者を取り調べるための手続であるという考え方
弾劾的捜査観(当事者主義的捜査観):捜査は捜査機関が単独でする準備活動であり、被疑者も独立に準備を行うという考え方
捜査機関:検察官、検察事務官、司法警察職員の三者。検察官は、検察権を行使する機関。司法警察職員は、司法警察員と司法巡査
検察官:検察権を行使する機関。検事総長、次長検事、検事長、検事、副検事の総称。地位は、当事者たる地位、準司法官たる地位。捜査における役割は、捜査の実行者、補充的捜査機関、捜査の抑制機能の主体
検察官の客観義務:検察官が単に被告人の有罪を請求するだけでなく、法と正義の実現をめざして公平・公正たるべきだという職務規範
一般的指示(刑訴193条1項):捜査を適正にし、そのほか公訴の遂行を全うするために必要な事項を、一般的な準則の形で指示すること
一般的指揮(刑訴193条2項):検察官が自ら捜査をする際に、捜査の計画・方針について、あらかじめ職員一般に指揮しておくこと
具体的指揮(刑訴193条3項):検察官が捜査するとき、個々の司法警察職員に命じて補助をさせること
刑訴197条1項:捜査については、その目的を達するため必要な取調をすることができる。但し、強制の処分は、この法律に特別の定のある場合でなければ、これをすることができない
任意捜査の原則(刑訴197条1項本文):刑訴法に特別の定めがある場合でなければ強制捜査をなすことはできず、同一の目的を任意捜査で達しうる限りは、強制捜査を避けて任意捜査によらなければならないとの原則
強制処分:物理的な強制力を加える場合および観念的な義務を課す場合(従来の通説)。相手方の意思に反して権利(法益)を侵害する場合(田宮)。例は、逮捕、召喚・勾引・勾留、捜索・差押・検証・身体検査、鑑定留置
強制手段(岐阜呼気検査事件):個人の意思を制圧し、身体、住居、財産等に制約を加えて強制的に捜査目的を実現する行為など、特別の根拠規定がなければ許容することが相当でない手段
令状主義(憲法33条・35条):強制処分は、司法官憲が発布する逮捕状・勾引状・勾留状等の裁判書(令状)によらなければ許されないとの原則
刑訴218条1項:検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押、捜索又は検証をすることができる。この場合において身体の検査は、身体検査令状によらなければならない
盗聴:公開をのぞまない人の会話をひそかに聴取または録音すること。バッキング(電子装置を使ったなまの盗聴)とワイヤ・タッピング(有線通信の傍受)
刑訴198条1項:検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、被疑者の出頭を求め、これを取り調べることができる。但し、被疑者は、逮捕又は勾留されている場合を除いては、出頭を拒み、又は出頭後、何時でも退去することができる
黙秘権(刑訴198条2項、291条2項、311条1項、憲法38条1項):終始沈黙し、または個々の質問に対して供述を拒むことができる権利。効果は、供述の強要禁止、証拠能力否定、不利益な事実の推認禁止
接見交通権(刑訴39条、80条、憲法34条):弁護人その他の者と、面会し、または書類もしくは物の授受ができる権利。機能は、インコミュニカード、防禦権、人権保障チェック
刑訴39条1項:身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者と、立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる
接見指定の許容性:申出の全面拒否ではない。要件限定。速やかな接見実現の配慮要求
「捜査のため必要があるとき」(刑訴39条3項):被疑者の取調に支障を生じ、あるいは捜査の動向を察知され明らかに罪証を隠滅すると疑うに足りる特段の事情がある場合(広義説)。現に被疑者を取調中か、または検証・実況見分等に立会わせている等捜査の中断による支障が顕著な場合(狭義説)
逮捕:被疑者の身体の自由を拘束し、引き続き短時間、拘束の状態を続けること。種類は、通常逮捕、現行犯逮捕、緊急逮捕。理由は、罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由(刑訴199条1項)。必要性は、逃亡のおそれ・罪証隠滅のおそれ(刑訴規143条の3)
勾留:被疑者または被告人を拘禁する裁判およびその執行。起訴前勾留と起訴後勾留。防御活動は、準抗告等、勾留理由開示、勾留の取消、保釈、勾留の執行停止
逮捕前置主義(刑訴204〜207条):逮捕手続を経ている被疑者に対してのみ、勾留が許されること
逮捕・勾留一回性の原則:同一の犯罪事実について逮捕・勾留は1回しか許されないという原則。一罪一逮捕一勾留の原則と再逮捕再勾留禁止の原則
一罪一逮捕一勾留の原則:同一の犯罪事実について同時に2個以上の逮捕・勾留はできないとの原則。例外は、保釈中の常習一罪
再逮捕再勾留禁止の原則:同一の犯罪事実について時を異にして繰り返し逮捕・勾留することはできないとの原則。再逮捕を予定した規定は、刑訴199条3項
再勾留の要件:諸般の事情を考慮し、社会通念上捜査機関に強制捜査を断念させることが首肯し難く、また、身柄拘束の不当なむしかえしでないと認められる場合
事件単位の原則:逮捕・勾留の効力は、逮捕状または勾留状に記載されている犯罪事実に及びそれ以外の事実に及ばないとの原則
現行犯逮捕(刑訴212条):現に罪を行い、又は現に罪を行い終わった者(現行犯人)、ないし準現行犯を無令状で捕捉すること
準現行犯の要件(刑訴212条2項):犯人として追呼されているとき、賍物または明らかに犯罪の用に供したと思われる兇器その他の物を所持しているとき、身体または被服に犯罪の顕著な証跡があるとき、誰何されて逃走しようとするとき、の一にあたる者が、罪を行い終ってから間がないと明らかに認められるとき
緊急逮捕(刑訴210条):理由を告げて逮捕し、その後直ちに裁判官の逮捕状を求めることによって、逮捕が合法とされる場合
緊急逮捕の要件:死刑または無期もしくは長期三年以上の懲役、禁錮にあたる罪。犯罪の嫌疑が十分であること。急速を要し、逮捕状を求めることができないこと
緊急逮捕の合憲性の根拠:現行犯の観念を広げる(小谷)。事後だが、令状逮捕と考える(団藤)。社会治安上の必要からの例外としてかろうじて、合憲性を肯定できる(平野)
逮捕に伴う捜索・差押(220条1項2号):逮捕する場合において必要があるときは、逮捕の現場で差押、捜索または検証をすることができること。立法趣旨は、緊急処分説(限定説)と相当説(合理説)
別件逮捕(最広義説):ある事件の捜査過程で、別の事件による被疑者の逮捕が行われること
別件逮捕(広義説):本件について逮捕の要件が具備していないのに、その取調べのため要件の具備している別件で逮捕すること
別件逮捕(狭義説):重大な本件について取り調べる目的で、逮捕の理由も必要もない軽微な別件で逮捕すること
余罪:逮捕・勾留、公訴提起または判決の基礎とされた事実とは異なる犯罪事実
参考人取調:捜査機関が、捜査のために、被疑者以外の者の出頭を求めてこれを取り調べること
職務質問:警察官が挙動不審者などを停止させて行う質問。法的性質は、行政処分説、任意捜査説。有形力行使の限界は、厳格な任意説、規範的任意説、例外的強制説、実力説
職務質問における実力行使(例外的強制説、松尾説):原則として実力行使はできない。例外として、被疑事実が重大な犯罪であり、その容疑がきわめて濃厚で、緊急逮捕も不可能ではないが、なお慎重を期するという場合は、実力を行使できる
所持品検査:所持している物につき質問し、またはその物を検査すること。根拠は、口頭による質問と密接に関連、職務質問の効果をあげるうえで必要・有効
所持品検査の許容基準(米子銀行強盗事件):所持品検査の必要性・緊急性、これによって害される個人の法益と保護されるべき公共の利益との権衡などを考慮し、具体的状況の下で相当と認められる限度
自動車検問:警察官が犯罪の予防・検挙のため、一般通行中の自動車を停止させて運転者に対し、さらに必要な場合には同乗者に対し、必要事項を質問する措置。種類は、交通検問、警戒検問、緊急配備検問
自動車検問の主な目的:交通検問は、交通違反の予防・検挙。警戒検問は、不特定の一般犯罪の検挙。緊急配備検問は、特定の犯罪が発生した際に、犯人の検挙と捜査情報を集めること
自動車検問の許容基準:任意手段であること。犯罪を犯し、または犯そうとしている者が、自動車を利用している蓋然性があること。自動車の停止を求めることが、公共の安全と秩序のため、やむを得ないこと
強制採尿の要件:被疑事実の重大性、嫌疑の存在、当該証拠の重要性とその取得の必要性、適当な代替手段の不存在等の事情に照らし、犯罪捜査上、真に止むを得ないと認められる場合
強制採尿令状:身体検査令状説、鑑定処分許可状説、身体検査令状・鑑定処分許可状併用説、条件付捜索差押令状説。条件(刑訴218条5項準用)は、医師をして医学的に相当と認められる方法により行わせなければならない旨
身体検査:身体の捜索(刑訴102条)。鑑定処分としての身体検査(刑訴168条)。検証としての身体検査(刑訴218条1項後段)
検証(刑訴128〜142条、規則101〜105条):場所、物または人について、強制的にその形状を五感の作用で感知する処分
刑訴129条:検証については、身体の検査、死体の解剖、墳墓の発掘、物の破壊その他必要な処分をすることができる
鑑定(刑訴165〜174条、規則128〜135条):特別の学識経験によってのみ知りうる法則の供述、または事実に、この法則をあてはめて得た結論(意見)の供述
おとり捜査:捜査機関またはその依頼を受けた者が、犯罪を教唆または幇助し、その実行をまって逮捕すること。機会提供型と犯意誘発型。適法性は、適法説、証拠排除説、公訴提起違法説。公訴提起違法説は、公訴棄却説と免訴説
国家訴追主義:訴追を国家機関に行わせ、私人による訴追を許さない制度
起訴独占主義(刑訴247条):訴追権限を、国家機関のうち原則として検察官にのみ与えること。例外は、準起訴手続(刑訴262〜269条)
起訴法定主義:犯罪の嫌疑があり訴訟条件が備わっているかぎり、必ず公訴提起しなければならない建前
起訴便宜主義(刑訴248条)検察官に、起訴するかどうかの裁量権限が与えられている建前。不当な不起訴を抑制する制度は、告訴人などへの告知、準起訴手続、検察審査会。不当な起訴を抑制する制度は、公訴の取消、公訴権濫用論
不当な不起訴を抑制する制度:告訴人などへの告知(刑訴260〜261条)。準起訴手続(刑訴262〜269条)。検察審査会(検審1条)
検察審査会:衆議院議員の選挙権を有する者の中から、くじで選定された11名の検察審査員で構成され不起訴処分の当否につき、申立によりまたは職権で審査し、その結果検事正などに議決書を送って再考を促す制度
訴訟条件:意義は、訴訟成立条件説、実体判決条件説、実体審判条件説、公訴条件説。存否の判断基準は、心証基準説、訴因基準説
公訴権濫用論:裁判所は不当な起訴を公訴権の濫用として形式裁判で退けるべきだという主張。類型は、嫌疑なき起訴、起訴猶予相当事件の公訴、違法捜査に基づく公訴
訴因:検察官が審判を請求している、検察官の主張
公訴事実:検察官の主観的嫌疑ないし生の犯罪事実
訴因変更(刑訴312条):訴因の追加、撤回、変更。訴因の同一性は、事実記載説と法律構成説。必要性は、抽象的防禦説と具体的防禦説。許容性(公訴事実の同一性)は、単一性と狭義の同一性。狭義の同一性の判断基準は、基本的事実同一説(判例)、訴因共通説(平野)、刑罰関心同一説(田宮)
訴因変更命令(刑訴312条2項):裁判所が職権で訴因変更を命ずることができる権限。命令義務の要件は、証拠の明白性と犯罪の重大性
告訴不可分の原則(刑訴238条):親告罪の告訴に関し、一個の犯罪事実ないし共犯関係について、告訴の効力が全体に及ぶという原則
告発(刑訴239条):告訴権者および犯人以外の者が、犯罪事実を申告し、その訴追を求める意思表示
広義の公判手続:公訴提起から裁判が確定し被告事件が裁判所の手を離れるまでの手続全体
狭義の公判手続:公判期日において行われる訴訟手続。原則は、弁論主義、公開主義、口頭主義、直接主義、継続審理主義
当事者主義(刑訴256条3項6項、298条1項、312条1項):裁判所、訴追者および被告人の間で進められる訴訟において、裁判所ではなく当事者が、主要な役割を果たす原理
口頭主義・直接主義の根拠条文:共通は、刑訴305条、315条、規則203条の2、213条の2。直接主義のみは、163条
冒頭手続(刑訴291条、規則196〜197条):公判期日において、証拠調べの前に行われる手続。内容は、人定質問、起訴状朗読、黙秘権等の告知、罪状認否
最終弁論(刑訴293条):証拠調べが終わり、この結果に基づき、当事者が意見陳述を行うこと。論告求刑(1項)と弁論(2項)
最終弁論の内容:論告は、証拠調べが終わった後に、検察官が、事実および法律の適用について意見を陳述すること。求刑は、検察官が量刑についての意見を陳述すること。弁論は、証拠調べが終わった後に、被告人および弁護人が意見を陳述すること
予断排除の原則:裁判所を構成する各裁判官は白紙の状態で審理に臨み、予断を抱いてはならないという原則。根拠は、公平な裁判所の実現。例外は、上訴審の審理、破棄差戻し後の第一審、略式手続、公判手続の更新
起訴状一本主義(刑訴256条6項):起訴状には、裁判官に事件につき予断を生ぜしめるおそれのある書類その他の物を添付又は引用してはならないとの建前
除斥(刑訴20条):裁判官に法律に定めた事由がある場合に、当該事件につき一切の職務の執行から排除する制度
忌避(刑訴21条以下):裁判官に除斥事由があるとき、またはその他不公平な裁判をするおそれがあるとき、当事者の申立により当該裁判官を職務の執行から排除する制度
回避(刑訴規13条):裁判官が自己に除斥事由・忌避事由があると認めるとき、自発的に職務執行から脱退する制度
刑訴規187条1項:公訴の提起があった後第一回の公判期日までの勾留に関する処分は、公訴の提起を受けた裁判所の裁判官がこれをしなければならない。但し、事件の審判に関与すべき裁判官は、その処分をすることができない
刑訴規188条:証拠調の請求は、公判期日前にも、これをすることができる。但し、第一回の公判期日前は、この限りでない
刑訴規167条3項:裁判官は、第一回の公判期日が開かれたときは、速やかに逮捕状、勾留状及び勾留に関する処分の書類を裁判所に送付しなければならない
証拠の取調方法:証人等は、尋問(刑訴304条)。書類は、朗読(刑訴305条)。証拠物は、展示(刑訴306条)
証拠裁判主義(刑訴317条):犯罪事実の認定は証拠によらなければならないとする主義
厳格な証明:適式な証拠調を経た証拠能力のある証拠による証明
自由な証明:適式な証拠調を経ず、または証拠能力のない証拠による証明
証拠能力:厳格な証明の対象となりうる証拠の法律上の資格。裁判官がその証拠に触れうるための最小限の要件。要件は、自然的関連性、法律的関連性、証拠禁止にあたらないこと
悪性格証拠排除法則(情況証拠の理論):被告人の悪性格(犯罪性向)を立証し、これから推論して公訴犯罪事実を立証する方法は原則として許されないという法理。例外は、犯罪の主観的要素を立証する場合、手口が特殊かつ相当に個性的な場合、弾劾証拠として使用する場合
自由心証主義(刑訴318条):証拠の証明力は、裁判官の自由な判断に委ねる主義。事前抑制は、当事者主義、証拠裁判主義、自白法則、補強法則、伝聞法則。事後抑制は、判決理由明示の制度、上訴、再審
法定証拠主義:法律によって証拠の証明力の有無を定める法制。積極的法定証拠主義(一定の証拠があれば必ず事実を認定しなければならない建前)と消極的法定証拠主義(一定の証拠がなければ事実を認定してはならない建前)
証明力(証拠価値):ある証拠が、裁判官をして事実についての心証を形成させる効力
挙証責任:実質的挙証責任は、ある事実が真偽不明の場合に不利益な法的判断を受ける一方当事者の危険ないし負担。形式的挙証責任は、裁判所の不利益な判断を受けるおそれのある当事者がこれを免れるために行うべき立証行為の負担
推定:一定の事実(前提事実)が証明せられたときは、証明を用いずに一定の他の事実(推定事実)を認定すること。事実上の推定と法律上の推定
法律上の推定:推定事実が法律に設けられており、反対事実を積極的に立証しない限り、推定事実が認定される推定。合憲性判断基準は、検察官の立証困難救済の特別の必要性・前提事実と推定事実の密接関連、被告人側の反証が容易かつ妥当
直接証拠:要証事実を直接証明するのに用いる証拠
間接証拠(情況証拠):要証事実を直接証明できないが、これを推認させる事実(間接事実)を証明するのに用いる証拠
実質証拠:要証事実の存否の証明に用いられる証拠
補助証拠:実質証拠の証明力の強弱に影響を及ぼす事実を証明する証拠。種類は、弾劾証拠(実質証拠の証明力を弱める証拠)、増強証拠(実質証拠の証明力を強める証拠)、回復証拠(一度弱められた証明力を回復する証拠)
自白:自己の犯罪事実の全部またはその主要部分を肯定する供述
自白法則(刑訴319条1項、憲法38条2項):任意性のない自白について証拠能力を否定する証拠法の建前。根拠は、虚偽排除説、人権擁護説、違法排除説
自白法則の証拠排除基準:虚偽の自白を誘発する恐れがあるか否か(虚偽排除説)。被疑者の意思決定の自由が侵害されたかどうか(人権擁護説)。自白採取過程に手続的違法があったかどうか(違法排除説)
刑訴319条1項:強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない
自白の補強法則(刑訴319条2項、憲法38条3項):たとえ自白だけで完全な有罪の心証を得られるとしても、それを補強する証拠(補強証拠)がなければ有罪となしえないとする法則。趣旨は、誤判防止説、自白強要防止説、捜査規制説。補強証拠の範囲は、形式説、実質説。補強の程度は、絶対説、相対説。補強証拠適格は、証拠能力、自白から独立した証拠
伝聞法則(刑訴320条):供述証拠の作成過程(知覚、記憶、表現・叙述)は、当事者の反対尋問によってテストされなければならず、かかるテストを経ていない供述証拠を伝聞証拠とし、原則としてその証拠能力を認めない法理
供述証拠:人の知覚に残った犯罪の痕跡を言葉で再現する証拠であり、その内容の真実性が要証事実となるもの
伝聞証拠:事実認定を行う裁判所の面前での反対尋問を経ていない供述証拠(平野)。公判廷外の供述を内容とする証拠で、供述内容の真実性を立証するもの(田宮)
伝聞法則の不適用(言葉の非供述的用法):言葉そのものが要証事実である場合。行為の一部をなす言葉。言葉の存在自体を他の事実を推認する情況証拠とする場合
違法収集証拠排除法則:証拠収集手続に重大な違法がある場合に、その証拠の証拠能力を否定する建前。根拠は、規範説、廉潔性保持説、抑止効果説
違法収集証拠排除の基準:令状主義の精神を没却するような重大な違法があり、これを証拠として許容することが、将来における違法な捜査の抑制の見地からして相当でないと認められる場合
毒樹の果実理論:違法に収集された第一次証拠(毒樹)によって発見することができた第二次証拠(果実)の証拠能力も排除されるべきであるとする原則。排除基準は、同一目的・直接利用
独立源法則(独立採取源法理):訴追側の違法な捜査活動とは無関係の独立したソ−スから入手された証拠は排除されないという原則
希釈法理:捜査機関の違法行為と当該証拠の発見との間の因果関係が、違法による汚染を除去するほどに希釈された場合には証拠排除すべきではないという原則
発見不可避の例外の法理:違法な捜査にかかわりなくいずれは適法に発見されたと考えられる証拠には排除法則は適用されないという原則
証拠開示(刑訴40条、299条、300条):訴訟当事者が、手持ち証拠もしくは資料について、相手方当事者にその内容を明らかにすること。開示命令の根拠は、訴訟指揮権(刑訴294条)
証拠開示命令の基準:証拠調に入った後、弁護人が具体的必要性を示した一定の証拠につき、防御のための重要性と罪証隠滅等の弊害のおそれを考量して相当と認めるとき
不告不理の原則(刑訴378条3号):公訴の提起がない限り、裁判所は事件について審判することができず、また、裁判所は公訴の提起された事件についてのみ審判をなしうる、との原則
一時不再理の原則(憲法39条):同一の犯罪について重ねて刑事上の責任を問わないこと。本質は、既判力説と二重の危険説
二重の危険禁止:被告人を一度有罪判決を受ける危険にさらした以上、同一事件で二度同じ危険にさらすことはできないとの法理
刑訴314条1項の「心神喪失の状態」:訴訟能力、すなわち、被告人としての重要な利害を弁別し、それに従って相当な防御をすることができる能力を欠く状態
免訴(刑訴337条):公訴権が消滅したことを理由に訴訟を終結させる形式裁判。法的性質は、形式裁判説、実体裁判説。免訴事由は、確定判決を経たとき、犯罪後の法令により刑が廃止されたとき、大赦があったとき、時効が完成したとき
上訴:未確定の裁判に対して上級裁判所に救済を求める制度。種類は、控訴(第一審の判決に対する第二の裁判所への上訴)、上告(判決に対する最高裁判所への上訴)、抗告(決定・命令に対する上訴)
上訴審の構造:事後審は、原審の証拠だけ。続審は、新証拠だけ。覆審は、原審の証拠+新証拠
非常救済手続:確定裁判に対する不服申立手続。再審(確定裁判に対し、主として事実認定の不当を是正するため認められる非常救済手続)と非常上告(判決確定後、その事件の審判が法令に違反したことを理由として、検事総長が最高裁判所に申し立てる非常救済手続)
無罪を言い渡すべき明らかな証拠(刑訴435条6号):確定判決における事実認定につき合理的な疑いをいだかせ、その認定を覆すに足りる蓋然性のある証拠
公訴時効(刑訴250〜255条):犯罪発生後一定期間経過後の訴追を禁止する制度。本質は、実体法説、訴訟法説、競合説。時効期間は、死刑15年、無期の懲役・禁錮10年、10年以上7年、10年未満5年、5年未満・罰金3年、拘留・科料1年
訴訟指揮(刑訴294条):訴訟の審理を秩序づける裁判所の合目的的活動。裁判長の訴訟指揮権は、公判期日の指定、強制弁護事件で弁護人を付す行為、国選弁護人の選任。裁判所の訴訟指揮権は、弁護人選任権の告知、公判期日の変更
訴訟指揮の内容:裁判長の訴訟指揮権は、公判期日の指定(刑訴273条)、強制弁護事件で弁護人を付す行為(289条2項)、国選弁護人の選任(規則29条)。裁判所の訴訟指揮権は、弁護人選任権の告知(272条)、公判期日の変更(276条)
択一的認定(選択的認定):訴因を構成する事実につき、証拠上、AかBかのいずれかであることにつき合理的疑いを超える心証を得ているが、そのいずれであるかを確定することができない場合に、「AまたはB」として認定(明示的択一的認定)、あるいは、軽い方の事実を認定(黙示的択一的認定)。区別は、予備的認定、不特定認定、狭義の択一的認定
押収:物の占有を取得する強制処分。種類は、差押(刑訴99条1項)、提出命令(99条2項)、領置(101条)
刑訴規122条1項:証言を拒む者は、これを拒む事由を示さなければならない
刑訴規179条の2:裁判所は、審理に2日以上を要する事件については、できる限り、連日開廷し、継続して審理を行わなければならない。訴訟関係人は、期日を厳守し、審理に支障を来たさないようにしなければならない
刑訴規189条1項:証拠調の請求は、証拠と証明すべき事実との関係を具体的に明示して、これをしなければならない
刑訴規192条:証拠調の決定をするについて必要があると認めるときは、訴訟関係人に証拠書類又は証拠物の提示を命ずることができる
刑訴規199条の11:訴訟関係人は、証人の記憶が明らかでない事項についてその記憶を喚起するため必要があるときは、裁判長の許可を受けて、書面(供述を録取した書面を除く。)又は物を示して尋問することができる
任意取調の許容基準(高輪グリーン・マンション殺人事件):事案の性質、被疑者に対する容疑の程度、被疑者の態度等諸般の事情を勘案して、社会通念上相当と認められる方法ないし態度及び限度
総務省:旧自治省+旧郵政省+旧総務庁
国連の主要機関:国連総会。安全保障理事会。経済社会理事会。信託統治理事会。事務局。国際司法裁判所
PKO参加5原則:停戦合意。当事者の受け入れ同意。中立。日本の独自判断による撤退。生命・身体の保護に限定した武器の使用
ASEAN加盟国:タイ・マレーシア・フィリピン・インドネシア・シンガポール+ブルネイ・ベトナム・ラオス・ミャンマー・カンボジア
国際収支:経常収支、資本収支、外貨準備増減、誤差脱漏。経常収支は、貿易・サービス収支、所得収支、経常移転収支
社会保障:公的扶助、社会福祉、社会保険、公衆衛生。社会保険は、健康保険、公的年金、雇用保険、労災保険、介護保険。健康保険は、被用者保険、国民健康保険、老人保健
供託の種類:弁済供託、保証供託、執行供託、没取供託、保管供託。保証供託は、営業保証供託と裁判上の保証供託。執行供託は、執行機関による供託と執行当事者による供託。執行当事者による供託は、権利供託と義務供託
供託の要件:供託根拠法令の存在。目的物が供託可能。適法な供託所に対する供託。供託の当事者能力・行為能力・当事者適格
供託の目的物:金銭、有価証券、その他の物品。有価証券不可は、執行供託、仮差押(仮処分)解放金、商号仮登記の没取供託。その他の物品不可は、保証供託・執行供託・没取供託
(弁済)供託の受理要件:債務の目的物が供託可能。債務が現存し確定。供託原因が存在。供託内容が本来の債務と同一内容
供託物取戻請求権の消滅:債権者が供託受諾の意思表示、供託を有効と宣言した判決が確定、供託によって質権または抵当権が消滅、供託者が取戻請求権を放棄。消滅後の取戻は、錯誤、供託原因消滅
提示・添付書面:資格証明書は、自然人・不要、登記法人・提示、非登記法人・添付、権能なき社団財団・添付。代理権限証書は、供託申請・提示、払渡・添付
取戻請求事由:錯誤、原因消滅、不受諾等。原因消滅は、執行供託不可。不受諾等は、弁済供託のみ
供託物の保管替え:営業保証供託において事業者が営業所等を移転した場合に、移転先の最寄りの供託所に供託物を移管する手続き
供託物の差替え:営業保証供託または裁判上の担保供託において、監督官庁の承認を得て、新たな供託をして従前の供託物を取り戻す手続き
差替不可:供託物取戻請求権の譲渡・質入・処分制限の場合。弁済供託・執行供託の場合
簿記一巡の手続:期首の開始手続、期中の期中手続、期末の決算手続。開始手続は、開始記入(前記繰越記入)と再振替記入(再修正記入)。期中手続は、取引から原始簿たる仕訳帳・補助記入帳、仕訳帳から転記簿たる総勘定元帳・補助元帳。決算手続は、決算予備手続・決算本手続・決算報告手続
主要簿:複式簿記の実施上必要不可欠の帳簿。仕訳帳(取引を発生順に記録する帳簿)と総勘定元帳(取引を勘定科目別に分類して記録する帳簿)
補助簿:重要な取引や項目の詳細を記録する帳簿。補助記入帳(特定の取引の明細を記録する帳簿)と補助元帳(特定の項目の明細を記録する帳簿)
単一仕訳帳制の欠点:特定の重要な取引や項目についての詳細な情報が得られない。記帳事務の分担化ができない。営業取引の増加に伴い転記が煩雑になる
決算:各会計期間の期末において、当該会計期間末における財政状態および当該会計期間の経営成績を明らかにするために行われる、一切の簿記上の手続
決算手続:決算予備手続は、試算表・棚卸表の作成。決算本手続は、決算整理記入、損益振替記入、資本振替記入、次期繰越記入、繰越試算表の作成、帳簿の締切。決算報告手続は、P/L・B/Sの作成
元帳の整理:決算振替記入と次期繰越記入。決算振替記入は、損益振替記入と資本振替記入
試算表(T/B):趣旨は、転記の正確性検証。分類は、集計方法により合計試算表・残高試算表・合計残高試算表、作成時期により決算整理前試算表・決算整理後試算表・繰越試算表
現金勘定で処理するもの:即時の換金性を有するもの。通貨と通貨代用証券。通貨代用証券は、他人振出小切手、送金小切手、送金為替手形、預金手形、郵便為替証書、振替貯金払出証書、期限到来済公社債利札、配当金領収書、その他金銭と同一の性質をもつもの
経過勘定:収益・費用の見越・繰延に伴って発生する資産・負債。繰延勘定と見越勘定。繰延勘定は、前払費用と前受収益。見越勘定は、未払費用と未収収益。処理は、期末に決算整理記入・期首に再振替記入。B/S表示は、前払費用は一年基準・他は流動項目
三分割法:商品の購入は仕入勘定、商品の販売は売上勘定、商品の期末・期首有高(在庫)は繰越商品(繰商)勘定。決算整理記入は、仕入/繰商、繰商/仕入。売上原価算定の勘定は、仕入・売原・損益。五分割法は、+仕入値引・戻し勘定、売上値引・戻り勘定
返品・値引:返品は、仕入戻しと売上戻り。場面は、品違いまたは不良品。処理は、返品は逆仕訳、仕入値引は仕入原価減額、売上値引は販売価額減額
商品有高帳の構成:日付・摘要・受入・払出・残高。受入・払出・残高は、数量・単価・金額
一般商品売買の記帳方法:単一商品勘定制は、分記法・総記法・小売棚卸法。分割商品勘定制は、三分割法・売上原価対立法
現金割引:掛代金の支払期日前決済に対して販売側が行う商品代金の一部(金利相当分)の免除。原則は営業外収益・費用、容認は仕入・売上の控除
期末棚卸高の評価方法:原則は、原価法。例外は、品質低下・陳腐化等と強制低価法。容認は、低価法。低価法の記帳方法は、切放法(簿価時価比較低価法)と洗替法(原価時価比較低価法)
棚卸減耗損、品質低下・陳腐化等評価損のP/L表示:原価性ありなら販管費または売上原価の内訳科目、材料の場合製造原価。原価性ないなら特別損失、重要性乏しい場合は営業外費用も可
売価還元法:期末商品の売価合計額に原価率を適用して期末商品棚卸高を算定する方法。売価還元平均原価法と売価還元低価法
原価率:原価/(事前的)売価。受験簿記上の仮定は、一会計期間を通じて一定。事前的売価(引渡時売価)=事後的売価+値引・割戻
銀行勘定調整表:当座預金について、収入・未入金、支出・未出金、未収入・入金、未支出・出金から生じる企業残高と銀行残高の不一致を決算整理として調整する表。作成方法は、企業残高・銀行残高区分調整法、企業残高基準法、銀行残高基準法。処理は、残高の加算・減算。支出・未出金は、未渡小切手と未取付小切手
銀行勘定調整表の作成方法:企業残高・銀行残高区分調整法は、銀行残高・企業残高を修正残高(引出可能残高)に修正。企業残高基準法は、企業残高を銀行残高に修正。銀行残高基準法は、銀行残高を企業残高に修正
手形の分類:法律上の分類と会計上の分類。法律上の分類は、約束手形・為替手形。会計上の分類は、商業手形・広義の金融手形・営業保証手形。商業手形は、営業手形と営業外手形。広義の金融手形は、狭義の金融手形と融通手形
有価証券の売却:記帳は、分記法的。払出単価は、原則・平均法。売却手数料は、原則・区分、容認・相殺
貸倒引当金:計上方法は、差額法・洗替法。貸倒引当金・減価償却累計額のB/S表示は、科目別間接控除方式・一括間接控除方式・直接控除科目別注記方式・直接控除一括注記方式
特殊商品売買:未着品売買。試用販売。委託販売。受託販売。委託買付。受託買付。先物売買。割賦販売
未着品売買の仕訳:貨物代表証券取得は、(借方)未着品/(貸方)買掛金。商品の引取は、(借方)仕入/(貸方)未着品。貨物代表証券の裏書譲渡は、分記法・総記法・総額法の期末一括法・総額法のその都度法
試用販売・委託販売の仕訳:手許商品区分法と対照勘定法。手許商品区分法は、分記法・総記法・総額法の期末一括法・総額法のその都度法
試送・積送時の仕訳:手許商品区分法は、(借方)試送・積送品/(貸方)仕入。対照勘定法は、(借方)試用・積送未収金/(貸方)試用・積送仮売上
積送費用の処理:積送諸掛は、第一法・積送品勘定と第二法・積送諸掛費勘定。受託者立替諸掛は、第一法・販売費と第二法・売上高控除
委託販売・受託販売勘定のB/S表示:委託販売勘定は、借方残・売掛金、貸方残・前受金。受託販売勘定は、借方残・立替金、貸方残・預り金
割賦販売:収益の認識基準は、原則・販売基準、容認・割賦基準。割賦基準は、回収基準と回収期限到来基準。割賦基準の記帳方法は、未実現利益控除法(引渡=売上)と対照勘定法(回収=売上)
未実現利益控除法の仕訳:引渡は、(借方)割賦売掛金/(貸方)割賦売上。決算整理は、繰利/繰利戻入、繰利控除/繰利
対照勘定法の仕訳:引渡は、(借方)割賦未収金/(貸方)割賦仮売上。(決算整理は、仕入/繰割、繰割/仕入)
社債発行会社の決算整理:社債発行費の年割償却。社債発行差金の月割償却。未払社債利息の日割計上
通常の新株発行の仕訳:募集は、仕訳なし。申込期日は、(借方)別段預金/(貸方)新株申込証拠金。割当漏れの返却は、(借方)新株申込証拠金/(貸方)別段預金。払込期日は、(借方)新株申込証拠金/(貸方)新株払込金。払込期日の翌日は、(借方)新株払込金/(貸方)資本金と(借方)当座預金/(貸方)別段預金
商的工業簿記の帳簿記入の組合せ:材料費算定の勘定は、材料仕入・材料費・製造。製造勘定の記録は、当期製品製造原価・売上原価。売上原価算定の勘定は、(繰越)製品・売上原価・損益
製造業会計・建設業会計の相違点:収益認識基準。原価の分類。勘定科目。C/R形式
建設業会計の収益認識基準:原則・工事完成基準。容認・1年以上の長期請負工事は、工事完成基準OR工事進行基準
建設業会計の勘定科目:売上・完成工事高。売上原価・完成工事原価。売掛金・完成工事未収入金。仕掛金・未成工事支出金。前受金・未成工事受入金。買掛金・工事未払金
本支店間取引の代表例:送金、商品送付、他店債権・債務の決済、他店費用の立替、他店収益の受領。商品送付時の振替価格の算定法は、原価法・計算価格法・市場価格法
合併の決算整理:支店純損益の受入。内部利益の調整。法人税等の計上
合併整理:本支店勘定の相殺消去。内部取引高の相殺消去。内部利益の調整。法人税等の計上
諸口使わない勘定:損益。未処分利益。(閉鎖)残高。開始残高。製造
伝票会計:伝票を帳簿(主として仕訳帳)として利用し、それらを有機的に組合わせて形成された記帳システム。一伝票制は、仕訳伝票。三伝票制は、入金・出金・振替。五伝票制は、入金・出金・仕入・売上・振替
当期商品仕入高:通常の取得高。未着品の取得高。積送諸掛。割賦取戻商品評価額
会計の分類:経済主体により、家計・官庁会計・企業会計。企業会計は、管理会計・財務会計。財務会計は、制度会計・非制度会計
財務会計:会計理論は、静態論、貨幣動態論、財貨動態論。目的(機能)は、受託責任解明、投資意思決定、株主と債権者の利害調整。プロセスは、会計処理、会計記録、表示・伝達。会計処理は、認識(いつ)と測定(いくら)
財務諸表の性格:記録された事実と会計上の慣習と個人的判断との総合的表現
財務会計の前提(会計公準):会計が行なわれる基礎的前提。種類は、構造的会計公準(である論)と要請的会計公準(あるべき論)。構造的会計公準は、企業実体・継続企業・貨幣的評価の公準。要請的会計公準は、有用性・公正性の公準。FASBの有用性は、目的適合性・検証可能性・公正不偏性・測定可能性
構造的会計公準の意味:形式的意味は、企業実体・場所的限定、継続企業・時間的限定、貨幣的評価・内容的限定。実質的意味は、企業実体・企業主体説、継続企業・動態論、貨幣的評価・貨幣価値一定
P/Lのフォーム:当期業績主義P/L。包括主義P/L。損益および利益剰余金結合計算書
費用収益対応の原則:根本(概念)原則、実質(認識)原則、形式(表示)原則。実質(認識)原則は、個別的対応と期間的対応
棚卸資産:通常の営業過程において販売を目的として、短期的に消費される資産。費用配分の特徴は、経験的事実計算・消費計算。消費計算は、数量×価格。数量計算は、継続記録法、棚卸計算法。価格計算は、原価法・予定価格法や標準原価法・売価還元法・時価法・最終取得原価法・基準棚卸法
原価法の分類:口別法と平均法。口別法は、個別法・先入先出法・後入先出法。平均法は、単純平均法・加重平均法。先入先出法はその都度法と期別法で結果が同じ
固定資産:通常の営業過程において使用を目的として、長期的に消費される資産。費用配分の特徴は、先験的推定計算・消却計算
減価償却:固定資産の取得原価を、その利用期間に費用として配分する固定資産の費用配分手続。目的は、費用収益対応・投下資本回収。効果は、固定資産の流動化、自己金融作用、ローマン・ルフチ効果。計算方法は、定額法・定率法・級数法・生産高比例法。記帳方法は、直接法と間接法
ローマン・ルフチ効果:自己金融作用の延長として、回収した留保資金を直ちに再投資することにより、当初保有していた以上の固定資産の使用が可能になること
定率法の論拠:財貨動態論は、収益・効益逓減(通説)と期間負担平準化(有力説)。貨幣動態論は、実現収益逓減。実務は、保守主義・資金的効果・課税の節約・自動修正能力
生産高比例法の要件:固定資産の総利用可能量が物理的に確定。減価が主として固定資産の利用に比例して発生
減価原因:物質的減価と機能的減価。物質的減価は、使用、時の経過、天災・事故。機能的減価(経済的減価)は、陳腐化(外的原因)と不適応化(内的原因)
繰延資産:要件は、代価の支払又は支払義務確定・役務の提供・効果が将来。償却方法は、通常・毎期均等額以上年割償却、社債発行差金・毎期均等月割償却。償却費のP/L表示は、通常・営業外費用、開発費は販管費もしくは製造原価
繰延資産の分類:企業創設型は、創立費・開業費。営業活動型は、開発費。財務活動型は、新株発行費・社債発行費・社債発行差金。特殊な繰延資産は、建設利息
繰延資産の償却期間:創立費・開業費・開発費は、5年以内。新株発行費・社債発行費は、3年以内。社債発行差金は、償還期間
引当金の要件:将来の特定の費用または損失。発生が当期以前の事象に起因。発生の可能性が高い。金額を合理的に見積ることができる
引当金のP/L分類:費用性引当金と損失性引当金。認識論拠は、当期原因発生費用・費用収益対応OR原因発生主義、当期事実発生費用・発生主義、損失・保守主義。当期事実発生費用は、賞与引当金・退職給付引当金。損失は、債務保証損失引当金・損害補償損失引当金
引当金のB/S分類:評価性引当金(支出なし)と負債性引当金(支出あり)。負債性引当金は、債務性ありと債務性なし。評価性引当金(商法285の4・2項)は、貸倒引当金。債務性なき負債性引当金(商法287の2)は、修繕引当金・特別修繕引当金・損害補償損失引当金
貸倒引当金のP/L表示:売上債権に設定した場合・販売費。売上債権を除く金銭債権に設定した場合・営業外費用。不渡手形等の異常な取引から生じた金銭債権に設定した場合・特別損失
負債性引当金のP/L表示:売上高控除は、売上割戻引当金。売上総利益控除は、返品調整引当金。販売費は、製品保証引当金・工事補償引当金。販売費又は製造原価は、修繕引当金・特別修繕引当金・賞与引当金・退職給付引当金。特別損失は、債務保証損失引当金・損害補償損失引当金
偶発事象:不確実な将来の事象の発生に伴い費用または損失が生じうる条件や状況等が期末現在に実在すること
偶発損費:偶発事象に係る費用または損失。要件は、将来の特定の費用または損失、発生が当期以前の事象に起因
財政状態:計算構造面(会計処理面、実質面、損益計算面)と報告手段面(表示・報告面、形式面、支払能力面)
貸借対照表完全性の原則:貸借対照表が企業の財政状態を明らかにするために、貸借対照表日における全ての資産・負債・資本を記載すべきとする原則。内容は、実在性(架空資産・架空負債の禁止)と網羅性(簿外資産・簿外負債の禁止)
資産の本質たる経済的効益の要件:将来収益獲得能力。収益が当該企業にのみ帰属。貨幣額により合理的に測定可能
資産の分類:実質面から貨幣性資産・費用性資産。形式面から流動資産・固定資産・繰延資産
資産評価基準:過去・原価主義(HC)。現在・時価主義は、取替原価主義(RC)と売却時価主義(NRV)。将来・割引現価主義(PV)
資本の主要論点に関する会計理論:資本と利益の区分・取引源泉別分類。維持すべき資本の範囲・狭義説と広義説。維持すべき資本の種類・名目資本、実質資本、実体資本
資本と利益の区分:会計・取引源泉別分類(資本取引か損益取引か)。商法・法的維持拘束性による分類(配当可能か配当不能か)。主な違いは、利準金
企業会計原則の自己資本の分類:資本金と剰余金。剰余金は、資準金・利準金・その他の剰余金。その他の剰余金は、任意積立金と当期未処分利益
会計理論の自己資本の分類:資本取引は、払込取引から払込資本・贈与取引から贈与資本・修正取引から評価替資本。損益取引は、利益剰余金
贈与資本:国庫補助金・工事負担金は資本助成(資本的支出)目的。債務免除益・私財提供益は資本填補目的
資本の部の表示方法:企業会計原則(4区分制)は、資本金・資準金・利準金・その他の剰余金。商法(3区分制)は、資本金・法定準備金・剰余金
計算書類等の種類:P/L、B/S、営業報告書、利益の処分又は損失の処理に関する議案、附属明細書
財務諸表の種類:P/L、B/S、C/F、利益処分計算書または損失処理計算書、附属明細表。連結F/S提出会社は、個別C/F不要。半期報告書は、附属明細表・個別S/S不要
一般原則:真実性・正規の簿記・資本取引損益取引区分・明瞭性・継続性・保守主義・単一性の原則
正規の簿記の原則(通説):会計処理面は、重要性の原則を含む。会計記録面は、網羅性・検証可能性・秩序性。表示面は、誘導法原理
明瞭性の原則:適用範囲は、表示報告面。分類は、明瞭表示の原則(消極的明瞭性・オンバランス面)と公開性の原則(積極的明瞭性・オフバランス面)。明瞭表示の原則は、総額主義・区分表示・対応表示・項目配列・科目分類
明瞭表示の原則(消極的明瞭性):P/Lは、総額主義・区分表示・対応表示。B/Sは、総額主義・区分表示・項目配列・科目分類
公開性の原則(積極的明瞭性):F/S本体の情報をより理解するための注記は、重要な会計方針の注記・会計処理変更の注記・担保資産の注記・一株あたり当期純利益や純資産額の注記。F/S本体以外のオフバランス情報の注記は、偶発債務の注記・重要な後発事象の注記
重要な会計方針の具体例:棚卸資産の評価基準及び評価方法。固定資産の減価償却方法。繰延資産の処理方法。外貨建資産・負債の本邦通貨への換算基準。引当金の計上基準。費用・収益の計上基準
重要な後発事象:第一の事象と第二の事象。処理は、第一の事象・F/S修正、第二の事象・F/S注記
第一の事象:決算日以前に存在していた状態をより一層明白に立証する事象がF/S作成日までに生じた場合
第二の事象(注解1の3):決算日後F/S作成日までに発生した事象で、次期以後の財政状態及び経営成績に影響を及ぼすもの
継続性の原則:目的は、F/Sの期間比較性確保と経営者の恣意性排除。前提は、経理自由の原則。限界は、企業間比較・会計処理選択時・見積りの変更
動態論の資産・負債:中性的収支(収入・支出の期間的ずれ)と成果作用的収支(損益計算・収支計算の期間的ずれ)。資産は、現金、支出・未収入、収益・未収入、支出・未費用。負債は、収入・未支出、費用・未支出、収入・未収益
貨幣動態論のP/L:本質は、投下資本回収計算。収益・回収資本、費用・投下資本、利益・回収余剰。収益は、認識・伝統実現、測定・回収額基準
貨幣動態論のB/S:本質は、資本の調達源泉と運用形態。資産・資本循環過程中の貨幣、負債・他人資本、資本・自己資本。負債は、貨幣性負債(流入)と費用性負債(流出)
財貨動態論のP/L:本質は、当期の収益力。収益・経済的成果、費用・経済的犠牲、利益・正味の成果。収益は、認識・拡張実現、測定・販売額基準
財貨動態論のB/S:本質は、将来の収益力。資産・経済的効益、負債・経済的負担、資本・正味の経済的効益。負債は、貨幣性負債(将来の支出)と収益性負債(将来の財貨・用益の提供)
資産・負債アプローチのP/L:収益・経済的便益の増加、費用・経済的便益の費消、利益・正味経済的便益の増加。収益は、認識・実現可能性基準、測定・CIF。費用は、認識・発生主義が中心、測定・COFが中心
資産・負債アプローチのB/S:資産・将来の経済的便益、負債・将来の経済的便益の犠牲、資本・出資者持分
資産分類:貨幣性資産と非貨幣性資産。具体的意味は、支出OR収益・未収入項目と支出・未費用項目(共通目的)、間接的収益獲得能力と直接的収益獲得能力(主目的)、G・G´とW(副次目的)。将来の直接的CIFと将来の間接的CIF(資産・負債アプローチ)
実現主義の要件:制度上の実現主義は、財貨・用益の提供、対価として貨幣性資産の取得。拡張した実現主義は、客観性(検証可能性)と確実性(販売の確実性)。更に拡張した実現主義(実現可能性基準)は、客観性と可能性。伝統的実現主義は、財貨・用益の提供、対価として流動性の高い貨幣性資産の取得
証取法会計の費用測定原則:上位は、支出額基準。下位は、費用配分の原則・実際支出額基準・見積支出額基準
割賦販売の特殊性:代金回収期間が長期。貸倒の危険率が高い。アフター・コストを引当金として計上することは煩雑
取替資産:同種の物品が多数集まって、一つの全体を構成し、老朽品の部分的取替を繰り返すことによって全体が維持されるような固定資産
企業創設型の繰延資産:創立費(会社が法的に成立するまでに支出された費用)と開業費(会社成立後営業開始までに支出された費用)。創立費は、設立費用・発起人報酬・登録免許税
連続意見書の開発費:新技術の採用。新資源の開発。新市場の開拓。現に採用している経営組織改善のための支出
社債発行差金の本質:利息OR信用度。利息説は、前払利息説と後払利息説。前払利息説は、繰延資産説と前払費用説。通説は、後払利息説。連続意見書は、繰延資産説
取得時の資産評価に関する連続意見書の規定:購入、自家建設、現物出資、交換、贈与。自家建設利子の原価算入要件は、建設に要する借入資本の利子、稼動前の期間。交換取得資産の取得価額は、同種固定資産の交換等意図せざる場合・譲渡資産の簿価、有価証券と交換に固定資産を取得した場合等意図した場合・譲渡資産の時価
任意積立金の取崩:目的のある積立金の目的に従った取崩で配当平均積立金・欠損填補積立金以外は、取締役会決議(P/L末尾)。それ以外の取崩は、株主総会決議(S/S)
金融資産・負債消滅の認識要件:リスク・経済価値アプローチと財務構成要素アプローチ。金融資産消滅は、権利の行使時・権利の喪失時・支配の移転時。支配移転の要件は、倒産隔離・利益享受・(買戻特約が存在しない)。
現先取引:形式・売買、実質・金融。債券の売買を行うに際して、一定期間後に一定の価額で反対売買を行うことを予め約して行う売戻(買戻)条件付売買取引。買い現先(債券を買い一定期間後に売り戻す取引)と売り現先(債券を売り一定期間後に買い戻す取引)
有価証券の評価:売買目的有価証券・時価。満期保有目的の債券・償却原価OR取得原価。子会社株及び関連会社株式・取得原価。その他有価証券・時価
デリバティブ取引:代表例は、先物取引・先渡取引・オプション取引・スワップ取引。特徴は、原資産の変動に応じて価値が変動・当初純投資はゼロないし僅少・決済が容易
先物取引:上場されている標準物を、将来の一定の時期において一定の価格で売買することを、現時点において約定する取引所取引
先渡取引:特定の資産を、将来の一定時期において一定の価格で受渡すことを、現時点において約定するニ当事者間の相対取引
ヘッジ会計の会計処理方法:原則・繰延ヘッジ会計。容認・その他有価証券の時価ヘッジ会計と金利スワップの特例処理
金利スワップの特例処理:内容は、スワップした方の利息を計上。要件は、金利スワップの想定元本が社債の額面と同額・利息の受渡日が同じ・社債の発行期間とスワップ契約期間が同じ
退職給付会計:退職給付引当金=退職給付債務±各種未認識額−年金資産公正価値。退職給付費用=勤務費用+利息費用±未認識費用処理額−期待運用収益
遅延認識費用の根拠:過去勤務債務・効果発現の将来性。数理計算上の差異・期間負担の平準化。会計基準変更時差異・負担能力主義
過去勤務債務:退職給付水準の改訂等に起因して発生した退職給付債務の増加または減少
数理計算上の差異:年金資産の期待運用収益と実際の運用成果との差異、退職給付債務の数理計算に用いた見積数値と実際数値との差異及び見積数値の変更等により発生した差異
会計基準変更時差異:退職給付に係る会計基準を新たに採用したことにより生じる影響額
民法の基本原則:所有権絶対の原則は、所有権は他人はもとより国家権力といえども侵すことはできないという原則。私的自治の原則は、私的法律関係については自分の自由意思に基づいて形成しうるという原則。過失責任の原則は、過失がなければ責任を負わされることはないという原則
民法の法源:民法典。民法典以外の特別法。慣習法。条理。判例。学説。私人の法律行為から生じた規範(とくに契約規範)
民法の解釈方法:文理解釈。論理解釈。立法者意思解釈。目的論的解釈。反対解釈。類推解釈
文理解釈:法規の用語の通常の意味に従って解釈すること
論理解釈:民法を一つの論理体系に構成し各法規をしかるべき地位においてこれと調和するような内容を与えようとすること
立法者意思解釈:法規の立法当時の目的・意味を明らかにするもの
目的論的解釈:もし立法者が、その目的に従って現在立法したとすれば、どのように立法するかを推測して解釈すること
私権:私法上の権利。作用による分類は、支配権、請求権、形成権、抗弁権、管理権
支配権:権利者の意思だけで権利の内容を実現できる権利
請求権:他人に対し一定の行為を請求しうる権利
形成権:権利者の一方的な行為によって法律関係の変動を生じさせることのできる権利
抗弁権:自己に対する他人の権利の働きを阻止することを目的とする権利
管理権:財産的事務の処理をなす権利
信義誠実の原則(信義則、民1条2項):当該具体的事情のもとにおいて相互に相手方の信頼を裏切らないように誠意をもって行動すべきであるという原則。機能は、法律行為解釈の基準、社会的接触関係に立つ者の間の規範関係を具体化、制定法の規定が存しない部分を補充
禁反言:自ら述べたことについては責任を負うという原則
クリーンハンズの原則:正しい者だけを法的に保護する原則
事情変更の原則:事情が変更されたときは契約を変更できるという原則。契約はその契約が締結された当時の事情が存続する限りで効力を有するのであるから、契約締結当時の社会的事情が変われば、契約はその拘束力を失うこと。効果は、契約内容の改訂権、契約の解除権
事情変更の原則の要件:当事者の予見せず、また予見しえない著しい事情の変更が生じた。その変更が当事者の責めに帰すべからざる事由によって生じた。契約の文言通りの拘束力を認めては信義則に反した結果となる
権利失効の原則:権利行使ができるのに長年行使せず、相手方がもう行使しないであろうと信頼したときは行使ができなくなるという原則
権利濫用(民1条3項):ある行為が外形上は権利の行使のようにみえるが実質的にはその行為は社会性に反する場合
権利濫用の有無の判断(比較衡量説):権利を行使する者の主観に拘泥することなく、客観的な立場から、権利者がそれによって得ようとする利益と、それによって他人に与える損害とを比較衡量し、その権利の存在意義(社会性)に照らしてなされなければならない
受忍限度論:相手の行為をどの程度まで我慢しなければならないかを明らかにする理論
権利能力:権利義務の主体となりうる地位。要件は、自然人または法人であること
意思能力:自己の行為の結果を弁識するだけの精神能力。法律関係を発生させる意思を形成し、それを行為の形で外部に発表して結果を判断、予測できる知的能力
行為能力:法律行為を単独で有効にすることができる法律上の地位
制限能力者制度:取引をする能力が劣る者を一定の形式的な基準で画一的に定め、行為当時に具体的に意思能力があったかどうかを問わず、一律に法律行為を取り消すことができるものとした制度
制限能力者制度の趣旨:意思能力の証明が困難であること。その証明が成功しても相手方に不測の損害を生ぜしめること。意思能力はあるが独立に経済人として取引するに適しない人を保護すること
制限能力者:未成年者。成年被後見人。被補佐人。被補助人
成年(民3条):満20歳に達した者。効果は、完全な行為能力者となること
成年擬制(民753条):婚姻することによって成年とみなされること
未成年者が単独で有効になしうる行為:法定代理人の同意を得た行為。単に権利を得または義務を免るべき行為。処分を許された財産の処分。許可のあった場合の営業行為。身分行為の一部
後見開始の審判の要件(民7条):精神上の障害に因り事理を弁識する能力を欠く常況にあること。本人・配偶者・4親等内の親族・未成年後見人・未成年後見監督人・保佐人・保佐監督人・補助人・補助監督人・検察官から家裁へ請求があること
保佐開始の審判の要件(民11条):精神上の障害に因り事理を弁識する能力が著しく不十分なこと。本人・配偶者・4親等内の親族・後見人・後見監督人・補助人・補助監督人・検察官から家裁へ請求があること
保佐人の同意を要する行為(民12条):元本の領収・利用。借財・保証。不動産・重要なる動産に関する行為。訴訟行為。贈与・和解・仲裁契約。相続の承認・放棄・遺産分割。贈与・遺贈の拒絶、負担付贈与・遺贈の受諾。新築・改築・増築・大修繕。短期賃貸借を超える期間の賃貸借。家裁が特に指定する行為
制限能力者の相手方保護の制度:法定追認。取消権の短期消滅時効。催告権。制限能力者の詐術による取消権否定
催告権:債務者に対して債務の履行を請求したり、制限能力者や無権代理人の行為を追認するかどうか確答せよと求めたりするなど、相手方に対して一定の行為を要求することができる権利
制限能力者の相手方が有する催告権(民19条)の要件:催告の相手方が催告を受領する能力を有していること、一か月以上の期間内にその取消うべき行為を追認するや否やを確答すべき旨を催告すること
制限能力者の相手方が有する催告権(民19条)の効果:その期間内に確答を発しないときはその行為を追認したるものとみなされる、特別の方式が必要な場合にその特別の方式をしたという通知を発しない場合には取り消したるものとみなす
被保佐人への催告:要件は、期間内に保佐人の同意を得てその行為を追認するよう催告すること。効果は、同意を得たる通知を発しないときは取り消されたものとみなされる
制限能力者の詐術(民20条):詐術をしたときにその行為を取り消すことができなくなること。要件は、能力者であることを信じさせるためになされたこと、詐術を用いたこと、相手方が能力者と信じたこと
詐術:一般人を欺くに足るような何らかの術策を弄する行為に出たこと
住所(民21条):各人の生活の本拠。個数は、住所単一説、住所複数説
生活の本拠:人の生活関係の中心地
居所:人が多少の期間継続して居住しているが、土地との密着度が住所ほどではないもの
仮住所(民24条):取引の便宜上、当該取引関係についてだけ住所とみなされる場所
不在者:従来の住所または居所を去って容易に帰来する見込みのない者
不在者の財産管理の要件(民25条):不在者が財産の管理人を置かなかったこと。利害関係人または検察官の請求により、家裁がその財産の管理につき必要なる処分を命ずること
失踪宣告(民30条):不在者の生死不明状態が一定期間経過したときは、その不在者を死亡したとみなす制度。要件は、失踪期間の経過、利害関係人の請求
認定死亡(戸籍法15、89条):震災・火災・戦争などの事変により死亡が確実とみられるが屍体の確認ができない場合に、その取調べにあたった官公署の責任ある取調を信頼して、戸籍簿に本人死亡の記載を行なうこと
普通失踪(民30条1項):一般の生死不明。要件は、不在者の生死が七年間分からないこと、利害関係人の請求。効果は、期間満了のとき死亡したとみなされる
特別失踪(民30条2項):戦争、天災等の場合。要件は、戦争・船舶事故・死亡の原因となる危難に逢た者が一年間生死不明であること、利害関係人の請求。効果は、危難の去ったとき死亡したとみなされる
同時死亡の推定(民32条の2):複数の者がある危難に逢ったとき同時に死亡したと推定される制度。要件は、数人の者が危難に逢ったこと、これらの者の死亡時の先後がわからないこと
同時死亡の推定の意義:死亡時間の立証が実際上困難であるために相続についてさきに遺産を占有した者が有利になるなどの不都合を避けるため
法人:自然人以外に権利能力をみとめられるもの。法人を構成する契機は、実体的契機、価値的契機、技術的契機。本質は、法人擬制説、法人否認説、法人実在説。設立の諸主義は、特許主義、許可主義、認可主義、準則主義、強制主義、自由設立主義
法人学説の実際的意義:法人の行為能力・不法行為能力。理事の占有者たる地位。権利能力なき社団の地位。101条の適用の有無
法人擬制説:権利義務の主体は、自然人に限られるから、自然人以外に権利義務の主体となりうるものは、法律の力によって自然人に擬せられたものに限るとする説
法人否認説:法人の本体が法の擬制したものであるならば、結局、個人または財産以外に特に法人の本体となるべきものは無いことに帰着するはずだとする説。種類は、享益者主体説、管理者主体説、目的財産説
法人否認説の種類:享益者主体説は、法人の実体は、法人財産の利益を享受する多数の個人であるとする見解。管理者主体説は、法人の実体は、法人財産の管理者であるとする見解。目的財産説は、法人の実体は、一定の目的に捧げられた無主の財産であるとする見解
法人実在説:法人は擬制したものではなく、一個の社会的実在だとする説。種類は、有機体説、組織体説、社会的作用説
有機体説:自然人が、自然的有機体として、個人意思を有するのと同様に人類の社会生活における結合体は、ひとつの社会的有機体を構成し、団体固有の意思を有するので、この社会的実在について権利義務の主体たる地位を認められたものが法人とする説
組織体説:法人は権利主体たるに適する法律上の組織体として実在するとする説
社会的作用説:団体が法人となりうるのは、あくまでもその組織によって社会的作用を担当するために社会的価値があるとされることに基づくとする説
法人設立の諸主義:特許主義は、特別の法律の制定必要。許可主義は、主務官庁の自由裁量。認可主義は、法律の定める要件を具備しかつ主務官庁の許可を受けることによって法人が成立。準則主義は、法律の定める一定要件を具備すれば当然に法人が成立。強制主義は、国家が法人の設立または法人への加入を強制。自由設立主義は、法人たる実体を備えれば当然に法人が成立
公益法人設立の要件:公益目的・非営利性。設立行為をすること。主務官庁の許可
社団:共同の目的を有する複数人の結合体であって、構成員が社員関係により間接に結合する団体
権利能力なき社団の要件:団体としての組織を備え、多数決の原則が行われ、構成員の変更にかかわらず団体が存続し、その組織において代表の方法、総会の運営、財産の管理等団体として主要な点が確定していること
定款:社団法人の根本規則。又根本規則を記載した書面
寄付行為:財団法人の根本規則またはその書面、また財産を提供し財団を設立する行為
法人の不法行為の要件:代表機関の不法行為。職務を行うに付きなされたこと。相手方の善意・無重過失
職務を行うにつき(外形理論):外形上代表機関の職務に属する行為あるいは外形上職務行為と適当な牽連関係に立つとみられる行為
法人の不法行為責任が認められる場合:機関の行為による責任。被用者の行為による責任。法人自体の直接責任
社団法人、財団法人の双方に共通な解散事由:定款または寄付行為を以て定めたる解散事由の発生。法人の目的たる事業の成功またはその成功の不能。破産。設立許可の取消
社団法人特有の解散事由:総会の決議。社員の欠亡
社員の欠亡:社員が一人もいなくなった場合
物、有体物:法律上の排他的支配の可能性
不代替物:一般の取引においてその物の個性に着眼され、他の物をもっては代えることができないもの
特定物:具体的な取引において、当事者が物の個性に着眼し、同種のものをもってで は、代えることができないもの
定着物:土地に付着する物であって、継続的に一定の土地に付着し使用されることが、その物の取引上の性質とみとめられるもの
無記名債権:証券に債権者を表示せず、債権の成立・存続・行使がすべて証券によってなされる債権
主物、従物(民87条):物が客観的経済的関係において、一方が他方の効用を助ける関係にあること。従物の要件は、常用性、附属性、独立性、同一の所有者
従物の要件(民87条1項):主物の常用に供せられること。特定の主物に附属すると認められる程度の場所的関係にあること。主物・従物ともに独立の物と認められること。主物・従物ともに同一の所有者に属すること
法律行為:意思表示によって、権利の得喪変更を生じさせる行為。種類は、単独行為、契約、合同行為。
単独行為:相手方の意思表示と合致することを必要とせず、独立して法律効果を発生させる法律行為
契約:互いに対立する複数の意思表示の合致によって成立する法律行為
合同行為:数人が共通の権利義務の変動を目的として共同してする法律行為
法律行為の要件:成立要件。有効要件。効果帰属要件。効力発生要件
法律行為の成立要件:当事者の存在。目的の存在。意思表示の存在
法律行為の有効要件:意思表示が無効でない。意思表示が取消されない。目的が可能。目的が適法。目的の社会的妥当性。権利能力を有する。確定できる
有因行為:原因が無効であれば法律行為も無効となる場合の法律行為
無因行為:原因が無効でもその影響を受けない法律行為
物権行為:物権変動そのものを目的とする法律行為
債権行為:当事者間に債権債務の関係を生じさせる法律行為
準法律行為:法律効果を発生させる行為のうちで、なんらかの意思的要素を伴うが、法律行為とは異なって効果意思は伴わない各種の行為。種類は、意思の通知、観念の通知、感情の表示
法例2条:公の秩序又は善良の風俗に反せざる慣習は法令の規定に依りて認めたるもの及び法令に規定なき事項に関するものに限り法律と同一の効力を有す
民92条と法例2条:92条・慣習が任意規定に優先、法例2条・慣習が任意規定に劣後。両者の関係は、92条は事実たる慣習・法例2条は慣習法(通説)、92条は私的自治の特則・法例2条は一般原則(星野・四宮)
事実たる慣習:(当事者が慣習の存在を知らない場合にも)法律行為の解釈の基準となる慣習
慣習法:社会の法的確信に支持されて法規たる価値をもつようになった慣習。効果は、法規と同様に法的効力が認められる
法律行為の解釈:法律行為の内容を確定・補充すること。基準は、真意の探求、信義則と条理、事実たる慣習、例文解釈、任意規定
任意規定:当事者のした法律行為の不明な点の意味を定め、または不十分な点を補充する作用をする規定。解釈規定と補充規定
強行規定:その法規に違反した法律行為を無効にするもの
取締規定:法律の目的がその行為の禁圧であって、これに違反しても罰則の適用を受けるだけであって行為そのものの効力には影響のないもの
脱法行為:外形的には法律によって禁止されている行為にあたらないが、禁止を免れる目的で行われ、実質的な内容が強行法規に違反している法律行為
公序良俗に反する行為(民90条):公の秩序または善良の風俗に反する反社会的な行為。分類は、財産的秩序に反する行為、倫理的秩序に反する行為、自由・人権を害する行為
財産的秩序に反する行為:他人の無思慮・窮迫に乗じて不当の利を博する行為。生存の基礎である財産を処分する行為。営業の自由の制限。財産権行使の制限。射倖行為。正義の観念に反する行為
意思表示:当事者が法律効果を欲し、かつそのことを発表する行為であって、法律行為の中核をなすもの。経過は、動機、効果意思、表示意思、表示行為。効力発生時期は、表白主義、発信主義、到達主義、了知主義
意思表示の要素:効果意思は、法律効果を発生させようとする意思。表示意思は、効果意思を外部へ表示しようとする意思。表示行為は、効果意思の表示
到達主義:意思表示の効力は到達した時点に生ずるという原則
発信主義:意思表示の効力は発信した時点に生ずるという原則
発信主義を採る場合:無能力者の催告に対する確答。契約の承諾。株主総会の通知。代理商・問屋の通知義務。商事売買の売主の供託・競売の通知
意思の欠缺:表示があっても内心の意思がかけていること。心理留保・虚偽表示・錯誤
心裡留保:表意者が表示行為に対応する真意のないことを知っていながらする意思表示
代理人の権限濫用:本人への効果帰属の有無は、民93条但書類推説、信義則説、110条説。転得者の保護は、94条2項類推、絶対的構成・相対的構成、転得者保護・非保護
信義則説の転得者保護方法:絶対的構成説は、転得者悪意・重過失でも、前者の地位を承継し保護される。相対的構成説は、転得者悪意・重過失なら保護されない
通謀虚偽表示(民94条):相手方と通謀して、内心的効果意思と表示行為とが一致しない意思表示をすること
外観法理の三要件:虚偽の外観。本人の帰責事由。第三者側の保護事由
第三者:当事者及び包括承継人以外の者で、当事者の法律関係を前提にして新たに利害関係に入った者
民94条2項の第三者(判例):該当者は、差押債権者。非該当者は、土地の仮装譲受人から土地上に建造された建物を賃借した者
錯誤(民95条):表示から推断される意思と表意者の真に意図するところに食い違いがあり、そのことを表意者が知らないこと。態様は、動機の錯誤と表示行為の錯誤。表示行為の錯誤は、内容の錯誤と表示の錯誤。要素の錯誤の効果は、(取消的)無効
要素の錯誤:因果関係と重要性を備えた錯誤。意思表示の重要部分であり、その点に錯誤がなかったならば表意者は意思表示をしなかったであろうし、かつ、一般人も意思表示をしなかったであろうという場合
瑕疵ある意思表示:意思表示に欠陥はないが、動機に欠陥があること。詐欺(欺罔して相手方を錯誤に陥らせる違法な行為)と強迫(害悪を示して相手方を畏怖させる違法な行為)
到達:意思表示が相手方の勢力範囲内に入ること、すなわち、社会通念上一般に相手方の了知しうる客観的状態を生じたと認められること
受領能力:意思表示を受領しうる能力。被補佐人は、受領能力を有しているが、未成年者および被後見人は受領能力を有しない
代理:代理人が独立に意思表示をし、または受領することによって、本人が直接にその意思表示の法律効果を取得する制度。機能は、私的自治の拡張、私的自治の補充。行為者は、代理人行為説、本人行為説、共同行為説、統一要件説。根拠は、顕名説、代理権説
代理の要件:本人のためにすることを示すこと、代理権の範囲内にあること、代理人の法律行為が有効に成立すること
使者:本人の決定した効果意思を表示するもの(表示機関)、または完成した意思表示を伝達するもの(伝達機関)
顕名主義:代理が効果を生ずるためには、代理人のした意思表示の効果が直接本人に帰属することがわかるようにしなければならないとする原則
復代理人(民104〜107条):代理人が自分の名義で選任してその権限内の行為を代理させる本人の代理人
任意代理における復代理人選任の要件(民104条):復代理人を選任することについて本人の許諾を得ること、又は、やむことを得ざる事由があること
復代理人選任における任意代理人の責任(民105条):原則的な場合は、選任及び監督につき本人に対して責めを負う。代理人が本人の指名に従って復代理人を選任したときは、その不適任または不誠実なることを知りてこれを本人に通知しまたはこれを解任することを怠ったときに責めを負う
復代理人選任における法定代理人の責任(民106条):法定代理人は、原則として、復代理人の行為についてすべて責任を負う。ただし、法定代理人がやむを得ない事由によって復代理人を選任した場合は、復代理人の選任・監督についてだけ責任を負う
自己契約:一個の法律行為において一方当事者が相手方の代理人となり代理行為をする こと
双方代理:同一人が一個の法律行為における当事者双方それぞれの代理人となって代理行為をすること
無権代理:代理権がないもの。狭義の無権代理と表権代理
表権代理:本人と無権代理人との間に、相手方にとって代理権の存在を信じさせるだけの外観を有する特殊な事情が認められる場合に、外観を信じた相手方を保護するために、法が有権代理とほぼ同じ効果を相手方に与えること。効果は、本人は無権代理人であることを主張できなくなる
表権代理の種類:代理権授与表示による表権代理。権限踰越による表権代理。代理権消滅後の 表権代理
代理権授与表示による表権代理(民109条):本人が特定の者に代理権を与えた旨の表示をし相手方が代理人であると信じた場合
民109条の成立要件:代理権授与表示。表示において示された代理権の範囲内の行為を代理人がす ること。相手方が善意・無過失であること
権限踰越による表権代理(民110条):一定の範囲の代理権ある者がその権限外の行為をしたときに、相手方が権限内の行為であると信ずべき正当な理由が存在すること
権限踰越による表権代理(民110条)の成立要件:基本代理権の存在。基本権限を踰越した事項につき代理行為がなされること。相手方において代理権があるものと誤信し、その誤信に正当の理由があること
基本代理権:私法上の法律行為の効果を本人に帰属させる権限
基本代理権に関する論点:公法上の行為は基本代理権たりうるか。事実行為は基本代理権たりうるか。法定代理権は基本代理権たりうるか。民761条の日常家事についての代理権
民110条の類推適用の基礎(110条が適用を予定している事実関係の基礎):本人が契約の場に当該行為者を登場させる端緒を与えたこと。相手方が、契約の効果が本人に帰属すると正当理由をもって信じたこと
民110条を類推適用するための「正当の理由」の中身:代理人につき代理権それ自体の存在を疑わせるような事情のないこと。本人と仮装した第三者につき本人と人違いであることが容易にわかる事情の存しないこと
代理権消滅後の表権代理(民112条):代理人が代理権の消滅後も代理人として行為をしたときに相手方が過失なくして代理権の消滅を知らなかった場合
代理権消滅後の表権代理(民112条)の成立要件:かつて存在していた代理権が、代理行為当時には消滅。かつて存在していた代理権の範囲内の行為。相手方が善意・無過失
代理権消滅事由(民111条):共通は、本人の死亡、代理人の死亡・後見開始の審判・破産。任意代理特有は、本人の破産、相互解除、授権行為で定めた消滅事由の発生
狭義の無権代理(民113〜118条):無権代理のうち表権代理の成立しない場合
追認:本人が無権代理人または相手方に対する一方的な意思表示によって、本人に ついて効果を生じさせること
無権代理人の責任の要件:代理人が代理権を証明することができない。追認ない。相手方が善意・無過失。相手方が取消をしない。無権代理人が行為能力者
復代理の消滅事由:代理人・復代理人間の授権契約の消滅。代理人の有する代理権の消滅。復代理権につき代理権消滅の一般事由あるとき
法律行為の無効:その法律行為から当事者の企画した効果が生じないこと
無効行為の転換:ある法律行為が当事者の第一段に企図した効果を生じない場合に、これが無効だとしたら、当事者がおそらく第二段に企図したであろうと思われるような効果を生ぜしめること。判例・嫡出でない子の父が自分の妻との間の嫡出子として届け出た場合は認知
取消:意思表示に瑕疵ある場合にいったん発生した意思表示としての効力を廃棄する旨の表意者の意思表示。無能力者の行なった法律行為の効果が一応無能力者に帰属しているのを排除する旨の無能力者の意思表示
取り消し得べき行為:取り消しし得る者が取り消すという意思表示をしない限り有効なものとして取り扱われるが、取り消しの意思表示があれば、最初から無効として取り扱われるもの
取消し得べき行為の追認:取消し得べき行為を確定的に有効にする意思表示
法定追認:法律関係の安定のために民125条所定の行為がなされたときはこれを追認とみなす制度
法定追認と認められる行為(民125条):全部又は一部の履行。履行の請求。更改。担保の供与。取消し得べき行為に因りて取得したる権利の全部又は一部の譲渡。強制執行
条件:法律行為の効力の発生または消滅を成否未定の事実にかからせる法律行為の付款。種類は、停止条件、解除条件、既成条件、不法条件、不能条件、純粋 随意条件
条件の種類:停止条件は、法律行為の効力の発生に関する条件。解除条件は、法律行為の効力の消滅に関する条件。既成条件は、過去の事実。不法条件は、条件の不法性により法律行為全体が不法となるような条件。不能条件は、社会通念上不能な条件。純粋随意条件は、当事者の一方の意思にかかる停止条件
条件の成就:条件とされた事実が実現されること
条件の成就の効果:停止条件のときは、効果が発生し、解除条件のときは、効果が消滅する。こ の発生または消滅は条件成就のときからである
期限:法律行為の効力の発生・消滅または債務の履行を、将来到来することが確実な事実の発生にかからしめる法律行為の付款。確定期限(到来する時期も確定しているもの)と不確定期限(到来は確実でもその時期は不確定のもの)。始期(効力が発生する場合)と終期(効力が消滅する場合)
期限の利益が喪失する場合(民137条):債務者が破産の宣告を受けたとき。債務者が担保を毀滅しまたはこれを減少したとき。債務者が担保を供する義務を負う場合においてこれを供しなかったとき
期間:ある時点からある時点まで継続した時の区分
時効(民144〜174の2条):事実状態が一定期間継続した場合に、これに権利の取得または喪失という法律効果を認める制度。取得時効(時効によって権利を取得すること)と消滅時効(時効によって権利を喪失すること)。一般的要件は、一定の事実状態の存在、一定の期間の経過、援用
除斥期間:一定の権利について権利関係を速やかに確定しようとする趣旨で法律があらかじめ定めた存続期間。消滅時効との違いは、中断の有無、援用の要否、起算点の時期
時効制度の存在理由:永続した事実状態の尊重。立証の困難の救済。権利の上に眠っている者を保 護しない
時効学説:実体法説と訴訟法説。実体法説は、不確定効果説と確定効果説。不確定効果説は、解除条件説(鳩山)と停止条件説(判例・通説)
確定効果説(攻撃防禦方法説、旧判例・旧通説):時効の完成による権利の得喪は確定的に生じ援用は訴訟上の攻撃防禦方法。理由は、民162条・167条の文言
取得時効の要件:所有の意思をもって、平穏かつ公然に、他人の物を占有。主観的要件に応じた期間の経過
取得時効の認められない財産権:直接法律の規定に基づいて成立する権利。1回の行使で消滅する権利。不表 現または不継続の地役権。債権。抵当権
取得時効の時効期間(民162条、163条):原則は20年。占有の開始時に善意にしてかつ過失がなかったときは10年
不動産賃借権の取得時効の要件(判例):継続的な用益という外形的事実の存在。賃借意思に基づくことの客観的表現
時効の中断:時効の進行中に、時効を覆すような事情が発生した場合に、それまでの時効期間の経過をまったく無意味にすること。法定中断と自然中断
時効の停止:権利者の時効中断が不可能または著しく困難ならしめる事情が発生した場合に、その一定期間だけ時効期間に算入しないこと
自然中断(民164条、165条):取得時効において占有者が任意にその占有を中止し、または他人のためにこれを奪われたときは、時効期間が中断すること
消滅時効にかからない財産権:所有権。所有権に基づく物権的請求権・登記請求権。占有権。相隣権。共有物分割請求権。担保物権
債権の不行使:法律上の障害がないにもかかわらず債権を行使しないこと
時効一般の中断事由(民147条、149〜153条):請求、差押・仮差押又は仮処分、承認。請求は、裁判上の請求、支払命令、和解の為の呼出、破産手続参加、催告
承認:時効の利益を受けるべき当事者が権利者に対して権利の存在を知っていることを表示すること
時効の効果:取得時効の場合は、権利の取得であり、消滅時効の場合は、権利の消滅である。但し、時効の効果は当事者が時効の成立を援用しなければ、裁判所は時効を認めない
援用:時効の利益を享受する旨の意思表示
時効の相対効:時効の効果が時効を援用した者だけに生じること
時効を援用しうる当事者の範囲:時効により直接に利益を受ける者およびその承継人に限られる(判例)。時効により直接に権利を取得しまたは義務を免れる者のほか、この権利義務に基づいて権利を取得しまたは義務を免れる者も含む(我妻)
時効を援用しうる当事者の範囲(我妻)の理由:援用は時効の効果と個人意思の調和を図る制度であり、関係者それぞれに放棄、援用の自由を認め、時効の効果を相対的、個別的に生じさせることがその目的に適うから
時効完成前の放棄が許されない趣旨:時効による権利の得喪は公益的制度であること、また、債権の消滅時効において債権者は予め放棄を強制するおそれがあるから
消滅時効の起算点:期限ある債権・期限到来時。期限なき債権・債権成立時。停止条件付債権・条件成就時。不法行為・被害者側が損害および加害者を知った時。債務不履行・本来の債権の履行請求できるとき。返還時期なき消費貸借・債権成立から相当期間経過後。原状回復請求権・契約解除時。当座預金債権・契約終了時。期限の利益喪失約款付割賦払債権・即時進行説(我妻・四宮)と債権者意思説(判例)
抗弁権の永久性:抗弁権ないし抗弁的に主張される権利については、消滅時効にかからないという原則
物権:物を直接支配し、利益を受ける排他的権利。客体たる要件は、特定性、独立性、有体物性、現存性
直接性:権利者が満足するために、他人の行為を必要とせず、物に直接に行使していくことができること
排他性:1つの物権が存する物には、同じ内容の物権は両立しないこと
公示の原則(消極的信頼の原則):物権の変動は常に外界から認識しうる何らかの表象を伴うことを必要とするという原則。表象のないところには物権変動はないであろうという消極的信頼の保護
公信の原則(積極的信頼の原則):物権の存在または変動があったような外形があり、その外形を信頼した者がいた場合、その信頼を保護する原則。公示があればそれに対する物権変動があったであろうという積極的信頼の保護
物権的請求権(物上請求権):物権の行使が妨げられたり、その恐れが生じたときに、生じさせている者に対して、その除去、回復等を請求することができる請求権。種類は、物権的返還請求権、物権的妨害排除請求権、物権的妨害予防請求権。法的性質は、物権効力説、債権説、独立請求権説
物権的請求権の根拠:物権の直接支配性。自力救済の禁止。202条の本権の訴という文言。仮の権利ともいうべき占有権に占有訴権が認められている
物権的返還請求権の要件:請求の相手方が現にその物を占有することによって、物権者の占有を妨げていること
物権的妨害排除請求権の要件:請求の相手方がその物を占有すること以外の方法で、物権を妨害していること
物権的妨害予防請求権の要件:請求の相手方がその物を妨害するおそれのあること
物権的請求権の費用負担:行為請求権説。修正行為請求権説。忍容請求権説。責任説。費用折半説
行為請求権説:物権的請求権の内容に関して、客観的に物権と相容れない状態を除去して、あるべき状態に復旧するために、相手方に対して積極的な行為を請求することを内容とする見解
物権法定主義の趣旨:封建的関係の整理。公示の徹底
意思主義:意思表示だけで物権変動の効力が生じること
形式主義:物権の変動に一定の形式を要求するもの
物権行為独自性否定説:債権行為によって物権変動が生じることを認めること
物権行為独自性肯定説:債権行為以外に物権行為が必要であるとするもの
物権行為の有因無因:債権行為が無効になったときに物権行為の効力がどうなるかに関する理論
対抗要件:すでに効力を生じた法律関係あるいは権利関係の得喪変更を第三者に主張するための法律要件
二重譲渡の法律構成:不完全物権変動説。第三者主張説。相対的無効説。法定証拠説。法定制度説。公信力説
第三者:登記の欠缺を主張する正当な利益を有する者。例は、共有持分の譲受人以外の共有者
登記なくして対抗しうる第三者の例:実質的無権利者とその者からの譲受人、転得者。不法占拠者。不法行為者。一般債権者。不動産物権変動の前主、後主。受寄者。背信的悪意者
背信的悪意者:特に程度の悪い悪意者を排除しようとする理論。単なる悪意という意味を越えて、相手方を害する目的がある者
背信的悪意者からの転得者の地位:相対的無効類型は、相対無効説、債権者取消権的構成、否認権説、債権的請求権説。絶対的無効類型は、保護否定説、民94条2項類推説
疑似的対抗問題:純然たる対抗問題ではないが、諸般の事情を比較衡量の結果、対抗問題として扱うのが妥当であると判断される性質のもの
取得時効と登記に関する学説:判例理論、登記時効中断説、登記不要説、勝訴判決確定標準説、折衷説。登記不要説は、占有尊重説、対抗問題限定説、起算点選択説
取得時効と登記(判例):時効完成時の登記名義人に対しては登記なくして時効取得を対抗できる。時効完成後の第三者に対しては、時効取得を対抗するには登記が必要。起算点は動かせない。時効完成後名義人が交替した時点からさらに時効期間を経過すれば再び時効取得しうる
仮登記:将来の本登記の順位保全のため、予めする登記。物権保全の仮登記(1号仮登記)と請求権保全の仮登記(2号仮登記)。効力は、順位保全の効力、担保的効力、警告的効力
登記請求権:登記権利者が登記義務者に対し、登記申請に協力するよう請求しうる権利。種類は、物権的登記請求権、物権変動的登記請求権、債権的登記請求権
登記の有効要件:不動産登記のうち権利関係の登記(権利の登記)が物権変動に対抗力を与えるための要件。実質的要件(登記と符合する権利関係が実体法上存在すること)と形式的要件(不登法等の手続的規定の定める要件を備えること)
明認方法:ある種の取引で慣習上認められた対抗要件。木の皮を削って所有者の名前を墨書する場合等
引渡し:占有の移転。種類は、現実の引渡し、簡易の引渡し、占有改定、指図による占有移転
現実の引渡し(民182条1項):占有者が物の上に有する事実的支配を移転すること
簡易の引渡し(民182条2項):譲受人またはその占有代理人が現実に占有物を所持している場合に占有移転の合意があること
占有改定(民183条):譲渡人が物を譲渡した後も占有代理人として、引き続きこれを所持する場合
指図による占有移転(民184条):甲が乙に物を預けている場合において、甲がその物を丙に譲渡したときに、甲が乙に対して丙のために占有するよう命じ、丙もこれを承諾すること
物権一般に共通する消滅原因:目的物の滅失。消滅時効。放棄。混同。公用徴収
混同(民179条、520条):併存させておく必要のない二つの権利が同一人に帰すること
占有制度:人が現実に物を所持している場合にそれが本権に基づくかどうかにかかわらず、その事実上の支配状態を保護しようとするもの
占有:自己のためにする意思をもって物を所持すること。自主占有(所有の意思のある占有)と他主占有(所有の意思のない占有)。自己占有(占有者本人が自ら物を所持してなす占有)と代理占有(本人が占有代理人の占有を通じて取得する占有)
代理占有:本人が占有代理人の占有を通じて取得する占有。要件は、代理人が所持をなすこと、この代理人が本人のために所持する意思を有すること、本人と代理人との間に一定の関係が存在すること。効果は、代理人の占有のいろいろな効果が本人について与えられる
占有権(民180〜205条):自己のためにする意思をもって物を所持するときに、法律上の根拠ないしは権限の有無を問うことなく、その事実的支配状態をそのまま法律的に保護する権利。成立要件は、自己のためにする意思をもって物を所持すること
自己のためにする意思:事実上自己に利益を帰属させようとする意思。この意思は所持を生ぜしめた原因によって客観的に判断される
所持:物に対する事実上の支配。社会通念上物がその人の支配内にあると認められること
ポセッシオ:ローマ法上の占有であり、本権の有無を問題にすることなく、物の支配状態を保護しようとするもの
ゲヴェーレ:ゲルマン法上の占有であり、法の支配状態を本権自体の現象形態として扱うもの
所有の意思の有無:その占有を生じさせた原因たる事実(占有の権限)の性質によって客観的に判断
他主占有から自主占有に転換される場合(民185条):他主占有者が自己に占有をなさしめた者に対して所有の意思があることを表示した場合。他主占有者が新権限により更に所有の意思をもって占有を始めた場合
善意取得(即時取得):趣旨は、追求権制限説、公信力説。対象は、所有権・質権
善意取得の要件:動産であること。取引によって占有を取得したこと。無権利者から取得したこと。平穏・公然・善意・無過失で占有を取得したこと
占有物が盗品または遺失物のとき:被害者または遺失主は、盗難または遺失のときより二年間は占有者に対してその物の回復を請求することができる
家畜外動物の取得の要件(民195条):家畜外の動物。逃走より1ヵ月以内に飼養主の回復請求がないこと。占有の始め善意であること
占有訴権:物権的請求権と同様の権利が占有しているという状態だけで認められるもの。存在理由は、法秩序維持説、本権保護説、債権的利用権者保護説。種類は、占有保持の訴、占有保全の訴、占有回収の訴
占有保持の訴(民198条):占有者がまだ占有を有しているが、部分的に占有物を侵害されている場合にそれを排除しうる権利。効力は、妨害の停止及び損害賠償。提起期間は、原則・妨害の存する間又は其止みたる後一年内、例外・工事着手より1年又は工事竣成
占有保全の訴(民199条):占有を妨害されるおそれがある場合に、そのおそれを排除しうる権利。効力は、妨害の予防又は損害賠償の担保。提起期間は、原則・妨害の危険の存する間、例外・工事着手より1年又は工事竣成
占有回収の訴(民200条):占有者が占有を侵害された場合それを排除しうる権利。提起期間は、侵奪の時より1年内
占有の侵害:占有者の意思に基づくことなく占有が奪われたこと
占有権の消滅事由(民203条):占有者が占有の意思を放棄するか、占有物の所持をうしなうこと
代理占有権の消滅事由(民204条):本人が代理人によって占有する意思を放棄した場合。代理人が本人に対して自己または第三者のために占有物を所持する意思を表示した場合。代理人が占有物の所持をうしなった場合
準占有(民205条):物の支配を伴わない財産的利益の事実的支配関係。要件は、自己のためにする意思、財産権の行使
所有権(民206〜264条):法令の範囲内において自由にその所有物を使用、収益、処分することのできる権利。法律的特性は、観念性、全面性、渾一性、弾力性、恒久性
相隣関係(民209〜238条):相隣接する不動産所有者の相互の利用を調節することを目的とする関係
囲繞地通行権(民210〜213条):袋地または準袋地の所有者が公路に至るために囲繞地を通行する権利
袋地:他人の土地に囲繞されて公路に通じないこと
準袋地:池沼や崖岸などによらなければ公路に出られないこと
建築基準法65条:防火地域又は準防火地域内にある建築物で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる
無主物先占(民239条1項):無主の動産を所有の意思をもって占有することによって、所有権を取得すること
遺失物(民240条):占有者の意思によらずにその占有を離れた物
埋蔵物(民241条):土地その他の物の中に、外部からは容易に目撃できないような状態におかれ、現に所有者が何人であるかを容易に知りえない物
添付:付合、混和、加工の総称。趣旨は、社会経済的利益説、取引安全説
不動産の付合(民242条):動産が不動産に付着しこれを分離することが、事実上不可能または社会経済上著しく不利な程度に至ること。強い付合(社会通念上の独立性が乏しい場合)と弱い付合(社会通念上の独立性がある場合)。効果は、不動産の所有者は附合した物の所有権を取得
強い付合の効果:強い付合の場合には、分離することの社会経済的不利益が著しく、また物権の目的物は独立性をもつことが要請されるから、民242条但書は適用されない
動産の付合(民243条、244条):数個の動産が付合して損傷しなければ分離できないか、または分離のため過分の費用を要する場合
混和(民245条):固形物の混合、流動物の融和において、いずれが誰の所有物か識別できない状態となったときのこと。性質は、一種の動産の付合
加工(民246条):他人の動産に工作を加え、新たな物を製作すること
所有権移転時期に関する学説:契約成立時説は、売買の効力発生と同時に所有権は移転する。有償性原理説は、登記、引渡、代金支払のいずれかがなされた時に移転する。漸次的移転説は、所有権は漸次的に移転する
有償性の原理:売買当事者間での経済的価値の等価的移転の保障
共同所有:数人が一つの物を所有すること。種類は、共有、合有、総有
共有:数人がそれぞれ共同所有の割合としての持分を有して一つの物を所有することをいい、その持分につき、各共有者は処分の自由をもち、かつ共有物につき持分に応じた分割請求の自由を有することをその特色とするもの
合有:共有と同じく多数の者が持分の割合によって一つの物を所有する状態であるが、各合有者は、共有者とは異なり共同の目的によって拘束され、持分権の処分も合有物の分割も請求できない
総有:多数人が団体を結成し、一個の物を所有するが、その団体は構成員から独立したものではなく、従って各構成員は物全体に対する支配権を有し、物の処分には原則として構成員全員の同意を必要とするという形態
民251条、252条の内容:共有物の変更は、全員の同意。共有物の管理の方法は、持分の価格に従い過半数。保存行為は、各自単独
管理行為:目的物の保存・利用・改良行為。種類は、保存行為(財産の現状を維持する行為)、利用行為(収益を図る行為)、改良行為(財産の経済的価値を増加させる行為)
共有物分割の方法:現物分割は、各共有者に共有物を分量的に分割する方法。価格賠償は、共有者の一人が共有物全部を取得し、他の共有者に相応の金銭を支払う方法。代金分割は、共有物を第三者に売却し、その代金を各共有者に分割する方法
入会権:一定地域の住民の団体が一定の山林原野で、薪や建築用材などを、その団体の統制に従って共同して採取収益する慣習上の権利
準共有(民264条):数人で所有権以外の財産権を有する場合の所有形態
地上権(民265〜269の2条):工作物、竹木を所有するために他人の土地を使用しうる物権
地上権の存続期間を定めなかったとき(民268条2項):裁判所は当事者の請求によって、20年以上50年以下の範囲内において工作物または竹木の種類及び状況その他の事情を考慮して定める
区分地上権(民269条の2):地下または空間に工作物を所有するため設定する地上権
永小作権(民270〜279条):小作料を支払って、他人の土地で耕作または牧畜をすることができるように設定する物権
永小作権の存続期間(民278条):20年以上50年以下とされ、期間を定めなかったときは、別段の慣習がない限り30年とされる
地役権(民280〜294条):特定の土地(要役地)の便益のために他人の土地(承役地)を利用する権利
地役権消滅時効期間の起算点:不継続地役権は、最後の行使の時。継続地役権は、其行使を妨ぐべき事実の生じたる時
担保:債権の弁済を安全・確実にするための制度。人的担保(債務者以外の者の一般財産をもって担保とするもの)と物的担保(担保目的物の有する経済的価値によって担保するもの)
担保物権:債務者または第三者の特定財産の上に、債権者が債権の弁済を確保するために優先的に権利を行使しうる物権。効力は、優先弁済的効力、留置的効力、収益的効力。通常有する性質(通有性)は、附従性、随伴性、不可分性、物上代位性
附従性:債権のないところに担保物権はないという性質。種類は、成立における附従性、存続における附従性、消滅における附従性、優先弁済を受けるについての附従性
随伴性:債権が移転すれば担保物権もそれに伴って移転するという性質
不可分性:担保権者は債権全部の弁済を受けるまで目的物の上に権利を行使しうるという性質
物上代位性:担保権者は目的物の売却・賃貸・滅失・毀損等により債務者が受ける金銭その他の物(価値変形物)に対しても権利を行使しうるという性質。制度趣旨は、価値権説、特権説。「差押」が必要な理由は、特定性維持説、優先権保全説、二面説
留置権(民295〜302条):他人の物を占有している者が、その物に関して生じた債権を有する場合に、その弁済を受けるまでその物を留置して、債務者の弁済を間接的に強制するもの。優先弁済効・物上代位性なし
留置権の成立要件:債権がその物に関して生じたものであること。債権が弁済期にあること。留置権者が目的物を占有すること。占有が不法行為によって始まった場合でないこと
債権がその物に関して生じた場合:債権が物自体から発生した場合及び債権が物の返還請求権と同一の法律関係または事実関係から生じた場合
果実収取権(民297条):留置権者が留置物より生じた天然果実または法定果実を取得し、他の債権者より先に弁済にあてることができること
留置:目的物の占有を継続すること
留置権の消滅事由:留置権者の義務違反による消滅請求があったとき。相当の担保の提供による消滅請求。占有の喪失。債務者の破産
先取特権(民303〜341条):法律に定める特殊の債権を有する者が、先取特権の種類により、債務者の総財産、特定の動産または不動産から他の債権者に優先してその債権の弁済をうける担保物権。種類は、一般先取特権、動産先取特権、不動産先取特権。立法趣旨は、公平の原則、社会政策的考慮、当事者の意思の推測、特殊な産業保護
先取特権の種類:一般先取特権は、債務者の総財産を目的とする先取特権(民306〜310条)。動産先取特権は、債務者の特定の動産を目的とする先取特権(311〜324条)。不動産先取特権は、債務者の不動産を目的とする先取特権(325〜328条)
一般先取特権の被担保債権(民306〜310条):共益の費用。雇人の給料。葬式の費用。日用品の供給
動産先取特権の被担保債権(民311〜324条):不動産の賃貸借。旅館の宿泊。旅客又は荷物の運輸。動産の保存。動産の売買。種苗又は肥料の供給。農業の労務。工業の労務。
建物に備え付けた動産:ある期間、継続して存置するために建物に持ち込んだ物すべて
不動産先取特権の被担保債権:不動産の保存。不動産の工事。不動産の売買
質権(民342〜368条):債権者がその債権の担保として、債務者または第三者から受け取った物を債務が弁済されるまで留置して、債務の弁済を間接的に強制するとともに、弁済されない場合にはその物の価格によって優先的弁済を受けることのできる担保物権。成立要件は、当事者の契約と占有改定を含まない目的物の引渡し
質権によって担保される債権の範囲(民346条):設定契約に別段の定めがない限り、元本、利息、違約金、質権実行の費用、質権保存の費用および債務の不履行または質物の隠れた瑕疵によって生じた損害の賠償
質権の留置的効力(民347条):質権者が債権の弁済があるまで後順位担保権者、質物の譲受人や競落人に対しても目的物を留置することができること
転質(民348条):質権者が、保管している質物を、自分の債務のために質入すること。承諾転質(設定者の承諾を得て行う転質)と責任転質(設定者の承諾を必要としない転質)。法的性質は、共同質入説と単独質入説。単独質入説は、質権譲渡説、質権質入説、質権再度質入説
責任転質:設定者の承諾を必要としない転質。効果は、原質権者が無過失責任を負担
責任転質の要件:転質権の被担保債権額が原質権のそれを超過しないこと。転質権の存続期間が原質権の存続期間内であること。占有の移転その他の質権の設定の一般的要件を備えること
流質契約の禁止(民349条):質権設定者が設定行為または債務の弁済期前の契約をもって、質権者に弁済として質物の所有権を取得せしめ、その他法律に定めた方法によらずして質物を処分せしめることを禁止すること
質権に準用される規定(民350条):必要費、有益費の償還請求権。果実収取権。使用収益権。物上代位権
動産質権(民352〜355条):質権のうち動産を目的とするもの。成立要件は、当事者間の契約と占有改定を含まない目的物の引渡し
不動産質(民356〜361条):不動産を目的とする質権
権利質(民362〜368条):財産権を目的とする質権。対抗要件は、指名債権質・第三債務者への通知または第三債務者の承諾、記名社債質・会社の帳簿に記入、指図債権質・裏書
抵当権(民369〜398の22条):債権者が債務者または第三者が供した担保物を、占有を移さずして設定者の使用、収益にまかせながら優先的に弁済をうけることのできる約定担保物権
近代抵当制度の原則:抵当権独立の原則。順位確定の原則。公示の原則。流通性確保の原則
抵当権の効力の範囲(民370条):抵当地の上に存する建物を除く外、その目的たる不動産に付加して一体となる物におよぶ
付加(一体)物の意義:経済的一体性説は、付合物+従物。構成部分説(判例)は、付合物。洗車機・従物。雨戸・付合物
民372条の内容:抵当権に不可分性、物上代位、物上保証人の求償権の規定を準用
民374条の内容:抵当権の被担保債権の範囲は、利息その他定期金があるときは、最後の2年分についてのみ
代価弁済(民378条):抵当不動産につき所有権または地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてこれにその代価を弁済したときは、抵当権はその第三者に対して消滅すること。効果は、抵当権が第三取得者のために消滅すること
代価弁済の要件(民378条):抵当不動産について所有権または地上権を買い受けた者であること。抵当権者が請求したこと。第三取得者がこれに応じて売買代価を弁済すること
法定地上権(民388条):抵当権設定当時、すでに土地と建物とが存在し、両者が同一の所有者に属する場合、その一方または双方に抵当権を設定し、競売されたとき、法律上当然発生する地上権。範囲は、建物利用に必要な範囲。対抗要件は、地上権の登記または建物の登記。建物共有は成立、土地共有は不成立、双方共有は不成立
法定地上権の成立要件:抵当権設定当時に土地の上に建物が存在すること。抵当権設定時に土地と建物が同一の所有者に帰属すること。土地と建物の一方または双方に抵当権が存在すること。競売が行われて、土地建物が別異の者に帰属すること
抵当権実行の要件:有効な債権・抵当権の存在。被担保債権の履行期の到来。第三取得者への抵当権実行の通知
第三取得者の費用償還請求権(民391条):抵当物権の第三取得者の権利が抵当権の実行によって消滅した場合、この第三取得者が抵当不動産について支出した必要費または有益費が一種の共益費と考えられることから、これらの者にその償還のため、優先的な権利を認めようとするもの。効果は、競売裁判所が競売代金から、競売費用を控除して、まず、第三取得者に費用を償還
第三取得者:ひろく抵当不動産上に何らかの地位を取得したことに基づき、不動産について費用を支出した者を指し、所有者の他、地上権、永小作権、賃借権の取得者も含む
抵当権の処分(民376条):自分の債務の担保とすることの外、その抵当権またはその順位を同一債務者に対する他の債権者の利益のために譲渡もしくは放棄すること。種類は、転抵当、抵当権の譲渡・放棄および抵当権の順位の譲渡・放棄、抵当権の順位の変更。対抗要件は、主たる債務者に通知するかまたは債務者が承諾すること
転抵当(民376条1項前段):抵当権をさらに他の債権のために担保に入れること
抵当権の譲渡:抵当権者が同一の債務者に対する他の無担保債権者に抵当権を譲渡することであり、これにより無担保債権者は譲渡人の抵当債権額の範囲内において自分の債権額だけ抵当権を取得し、譲渡人はその範囲内で無担保債権者となる
抵当権の放棄:抵当権者が同一の債務者に対する他の無担保債権者に抵当権を放棄することであり、これにより無担保債権者と譲渡人は抵当債権額を各自の債権額に応じて分配することになる
抵当権の順位の譲渡:同一の債務者に対する他の債権者に抵当権の順位を譲渡することであり、これにより各自の債権額の範囲内において抵当権の順位の変更が生じる
抵当権の順位の放棄:同一の債務者に対する他の債権者に抵当権の順位を放棄することであり、これにより各自の債権額につき同順位の抵当権となって分配することになる
共同抵当(民392条):同一債権の担保として、数個の不動産の上に設定された抵当権。効用は、被担保債権の充分な満足、価値の下落を防ぐ、危険の分散
抵当権の時効消滅(民396条):被担保債権が消滅時効にかからないで、抵当権のみが消滅時効にかかる場合があること
抵当不動産につき時効取得しえない者:所有者にあらざる債務者及び抵当権設定者
根抵当権(民398の2〜398の22条):極度額の限度内で、不特定の債権を担保する抵当権。設定契約の内容は、極度額、債務者、担保すべき債権の範囲、元本確定期日。処分形態は、転抵当、全部譲渡、分割譲渡、一部譲渡
根抵当権の処分形態:転抵当は、抵当権をさらに他の債権のために担保に入れること。全部譲渡は、譲渡により、譲受人は極度額を全く新たに自由に利用でき、譲渡人は権利を失うもの。分割譲渡は、根抵当権を分割して一つだけを譲渡すること。一部譲渡は、譲渡人と譲受人とが極度額内の担保価値を共同で利用すること
根抵当権における被担保債権の範囲:債権者、債務者間の特定の継続的取引契約によって生じる債権。債権者、債務者間の一定の種類の取引によって生じる債権。特定の原因に基づき債権者、債務者間に継続して生じる債権。手形小切手上の債権
根抵当権によって担保される債権:確定したる元本。利息その他の定期金。債務の不履行によりて生じたる損害の賠償
累積式共同根抵当権:複数の不動産に設定されている根抵当権が、たとえ担保すべき債権の範囲を共通にしていてもそれらは互いに独立した存在として、それぞれの極度額までの債権が担保され、元本の確定も全く別個に決せられるもの
元本の確定:根抵当権が担保する債権が、その時点に存在するものに確定し、その後発生するものは担保されなくなること
設定者の極度額減額請求権(民398条の21):根抵当権が確定した後に被担保額が少なく、極度額に満たない場合、根抵当権設定者がその時に存する元本とそれから二年間に生ずる利息の合計額まで、極度額を減額するように請求できること
広義の譲渡担保:債権担保のため目的物の所有権その他の財産権を債権者に譲渡し、一定期間内に債務を弁済するときは、これを再び返還させるもの。売渡担保と狭義の譲渡担保。法的構成は、所有権的構成(形式重視)と担保的構成(実質重視)
売渡担保:信用の授受を売買の形式によって行ない、債権・債務関係を残さないもの
狭義の譲渡担保:信用の授受を債権・債務の形式で残しておくもの
受戻権:被担保債権の弁済期到来後に、債務者等が債務を弁済して、目的物の所有権を復帰させる権利
帰属清算方式:目的物を適正に評価し、清算金を産出してこれを債務者に交付
処分清算方式:目的物を第三者に処分し、代価から清算金を算出してこれを債務者に交付
流動動産譲渡担保:特定の倉庫の中にある動産を一括して目的物とするような場合であり、その中の目的物は入れ替わることが予定されている動産譲渡担保
所有権留保:目的物は売主から買主に引き渡されるにもかかわらず、代金が完済されるまで売主が目的物の所有権を留保すること
仮登記担保:代物弁済の予約、停止条件付代物弁済契約、売買の予約など、名称の如何を問わず、金銭債務を担保する目的で、仮登記の方法で設定する担保契約
代理受領:銀行(債権者)が、融資先に対して融資をするにつき、融資先が自己の債務者(第三債務者)に対して有する債権の弁済受領の委任を受け、その融資金の弁済に充当する、という法手段
財産法:財産の支配及び取引を規律する法
身分法:家族関係を規律する法。親族法(身分関係を規律する法)と相続法(身分に基づく財産関係を規律する法)
身分権:人が身分関係に基づいて身分法上有する権利。特色は、一身専属的性質、義務的性質、強制執行に適しない、排他的性質。分類は、身分的支配権、身分的形成権、身分的請求権
身分行為:身分上の法律効果を発生せしめる法律行為。種類は、形式的身分行為、支配的身分行為、付随的身分行為。特性は、要式性、代理に適さない、条件・期限になじまない、意思主義的
身分行為の種類:形式的身分行為は、直接に身分の得喪変更を生ぜしめる行為。支配的身分行為は、特定の身分に基づいて他人の身上に身分的支配を及ぼす行為。付随的身分行為は、身分上の変動に付随してなされる行為
親族(民725〜881条):血縁や婚姻を通じて関係が形成される一定の範囲の者。範囲は、六親等内の血族、配偶者、三親等内の姻族
血族:出生により血縁関係にある者または血縁関係と同視せられる関係にある者。自然血族(肉親としての血縁関係)と法定血族(養子と養親及び養親の血族との関係)
親族関係の消滅:配偶関係の消滅が死亡・離婚・婚姻の取消。姻族関係の消滅が死亡・残された配偶者の終了の意思表示・離婚・婚姻の取消
親族関係の扶助義務(民730条):直系血族、同居の親族が互いに扶け合うこと
婚姻:法律によって承認された男女の性結合であり、永続的な共同生活関係。近代的な婚姻の特徴は、一夫一婦制、自由な意思に基づく婚姻、夫婦の平等。成立要件は、婚姻意思の合致、婚姻障碍の不存在、戸籍法の定める届出
婚姻意思:社会通念に従い婚姻とみられる生活共同体を創設しようとする意思(実質意思説、判例・通説)。身分行為に必要な届出書を提出する意思(形式意思説)。婚姻の法的効果の取得を欲する意思(法的意思説)
婚姻障碍:不適齢者の婚姻。重婚。再婚禁止期間中の女の婚姻。近親婚
再婚禁止期間(民733条):女について前婚の解消または取消の日から六か月間。但し、女が前婚の解消または取消の前から懐胎していた場合には、その出産の日から再婚禁止期間ではなくなる
近親婚の禁止の範囲(民734〜736条):直系血族または3親等内の傍系血族間、直系姻族間、養親子関係者間。但し、養子と養親の実子との婚姻は可
養親子関係者間の婚姻禁止(民736条):養子、その配偶者、直系卑属またはその配偶者と養親またはその直系卑属との間では、親族関係が終了した後でも婚姻することができないこと
婚姻の無効:何ら婚姻の効果が生じないこと。無効原因は、人違その他の事由によって当事者に婚姻をする意思がないとき、当事者が婚姻の届出をしないとき
婚姻の取消原因:婚姻障碍あるとき。詐欺・強迫あるとき
婚姻の取消権者:当事者、親族、(当事者死亡除き)検察官。詐欺・強迫は当事者のみ
婚姻の一般的効力:夫婦同氏の原則。同居、協力、扶助義務。成年擬制。契約取消権。相続権
生活扶助の義務(親族扶養の義務):生活の単位を異にしている親族が一方の生活不能に際して偶発的、例外的に負う義務。身分相応の生活をしてなお余りある場合に相手の生活を外から支えること
生活保持義務(夫婦扶助の義務):扶養することがその身分関係の本質的不可欠的要素をなしているもの。お互いに自己と同程度の生活を享受させること
成年擬制(民753条):未成年者が、婚姻により成年として扱われること。法定代理人の同意も不要となり、父母の親権からも離れること
夫婦契約取消権(民754条):夫婦間の契約はいつでも取り消すことができること
夫婦財産制(民755〜762条):夫婦間の財産上の権利義務に関する規定を総称したもの。契約財産制と法定財産制
夫婦別産制(民762条):夫婦財産の別帰属・別管理を原則とする制度
日常家事債務の連帯責任(民761条):夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときに、他の一方がこれによって生じた債務について責めを負うこと
日常家事:夫婦が共同生活を営むうえで通常必要とされる一切の事項。衣食住につき、その夫婦の資産、収入、社会的地位等から総合的かつ客観的に判断
婚姻の解消原因:夫婦の一方の死亡による場合。離婚の場合
離婚の種類:協議離婚。調停離婚。審判離婚。裁判離婚
協議離婚の成立要件:当事者間の離婚意思の合致。戸籍法に定められた届出
裁判離婚の原因(民770条):不貞行為。悪意の遺棄。3年以上生死不明。不治の精神病。その他婚姻を継続し難い重大な事由
離婚の一般的効果:婚姻の解消。姻族関係の解消。復氏。祭祀財産の承継。夫婦財産関係の消滅
財産分与請求権の法的性質:婚姻中の財産の潜在的持分の清算。離婚による生活困窮者に対する扶養。離婚による精神的損害の賠償
破綻主義:離婚裁判は、婚姻を継続し難い夫婦について、その破綻の事実に基づき離婚の宣言をするものであり、有責・無責を問わないとするもの
婚約:将来結婚しようという当事者間の契約。要件は、当事者間の合意
結納:将来成立すべき婚姻生活を目的とする贈与
内縁:婚姻意思を有し、実質上婚姻生活を営みながら、届出を欠くため法律上夫婦と認められない男女の結合
内縁の成立要件:婚姻への意思があること。夫婦共同生活が存在すること
嫡出子:婚姻関係にある男女間に懐胎・出生した子。生来嫡出子と準正嫡出子
嫡出子の要件:母が妻たる身分を有すること。婚姻中に懐胎したこと。夫の子であること
嫡出子と推定される要件:妻が婚姻中に懐胎した子であること
民772条:妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。婚姻成立の日から200日後又は婚姻の解消若しくは取消の日から300日以内に生まれた子は婚姻中に懐胎したものと推定する
父を定める訴(民773条):女が前婚の解消もしくは取消後、六か月以内に再婚して子が生まれた場合は、この子は離婚した前夫の子とも推定されるし再婚した夫の子とも推定されるので、父がどちらなのか定める訴
嫡出否認の訴(民774条、775条):妻が婚姻中に懐胎した子であるが、夫の子ではない場合に、夫が否認権を行使するために提起する訴。提起期間は、夫が子の出生を知ったときから一年以内
認知(民779〜789条):嫡出でない子についてその父または母との間に、意思表示または裁判により親子関係を発生させる制度。任意認知と強制認知。効果は、子の出生時に遡って親子関係を発生させること
民783条1項:父は、胎内に在る子でも、これを認知することができる。この場合には、母の承諾を得なければならない
民783条2項:父又は母は、死亡した子でも、その直系卑属があるときに限り、これを認知することができる。この場合において、その直系卑属が成年者であるときは、その承諾を得なければならない
強制認知(民787条):父の意思に反しても、父が任意認知したのと同様の効果を生じさせること。提訴権者は、子、その直系卑属、またはこれらの者の法定代理人。提訴期間は、父または母が死亡の日から三年以内
準正(民789条):父母の婚姻を原因として、非嫡出子に嫡出子としての身分を取得させる制度。婚姻準正(認知された子の父母が婚姻する場合)と認知準正(父母が婚姻した後に子が認知される場合)
養子縁組:人為的に親子関係を発生させる制度。成立要件は、縁組意思の合致、縁組障碍の不存在、戸籍法の定める届出。効力は、嫡出子たる身分の取得、法定血族関係の発生
縁組の障害事由がない:養親となる者が成年者である。養子が尊属、年長者ではない。後見人と被後見人の縁組に家裁の許可がある。配偶者のある者が未成年者を養子とするには、配偶者とともにしなければならない。未成年者を養子とする場合に家裁の許可がある
特別養子制度(民817の2〜817の11条):幼児を養子にとる場合に、実体法上も戸籍上も養親の実子として取り扱う制度。実親による看護が著しく困難または不適当であるなどの特別な事情がある場合に、家裁が審判によって成立させるもの
特別養子縁組の成立要件:夫婦共同縁組の原則。原則として25才未満の者は、養親となることはできない。原則として、養親となる者の家裁への請求の時に6才に達している子は、養子となることはできない。父母の同意。縁組の必要性。試験養育
縁組の無効原因(民802条):人違いその他の事由によって当事者間に縁組をする意思がないこと。当事者が縁組の届出をしないこと
縁組の取消原因(民804〜808条):養親が未成年者。養子が尊属または年長者。後見人、被後見人間の無許可縁組。養子が未成年者の無許可縁組。詐欺、強迫による縁組
離縁(民811〜817条):縁組の解消。いったん有効に成立した縁組の効果を、縁組後に生じた事由に基づき将来に向かって消滅させること。協議離縁と裁判離縁。効果は、法定嫡出親子関係の消滅、復氏、親権消滅、祭祀財産の承継、扶養・相続関係の消滅
裁判離縁の原因(民814条1項):他の一方から悪意で遺棄されたこと。養子の生死が三年以上明らかでないこと。その他縁組を継続し難い重大な事由があること
親権(民818〜837条):父母の養育者としての地位・職分から流出する権利義務の総称。子を監護し、教育し、子の財産を管理することを内容とする親の権利義務。身上監護権(820条)と財産管理権(824条)。身上監護権は、居所指定権、懲戒権、職業許可権、身分上の行為の代理権
身上監護権の内容:居所指定権(民821条)。懲戒権(822条)。職業許可権(823条)。身分上の行為の代理権(775条等)
財産管理権の内容:財産の管理・保存・利用・改良を目的とする行為。価値を維持するための処分行為。子の財産行為の代表
父母婚姻中の共同親権(民818条3項):子の監護、教育、財産管理についての代理・同意行為は、父母共通の意思にて決定すること
民819条3項:子の出生前に父母が離婚した場合には、親権は、母がこれを行う。但し、子の出生後に、父母の協議で、父を親権者と定めることができる
表見的共同代表の要件(民825条):親権者の一方が共同名義で子の法律行為を代理し、または、子の法律行為に同意をあたえたこと。共同名義を用いることについて他方の父母の許諾がないこと。相手ある法律行為であること。法律行為の相手方が悪意でないこと
利益相反行為(民826条):父母の一方または双方と子との利益が相反する行為
親権の喪失事由:絶対的事由は、子の死亡、婚姻、成年。相対的事由は、親権者の死亡、離婚、行使不能、辞退、剥奪
親権剥奪の要件(民834条):親権濫用または著しい不行跡(実質的要件)。子の親族または検察官の請求(形式的要件)
管理権剥奪(民835条):要件は、管理失当によって子の財産を危うくしたとき(実質的要件)、子の親族または検察官の請求(形式的要件)。効果は、財産管理権のみ失う
後見(民838〜876条):未成年者または成年被後見人の財産管理、監護、教育などを目的とする制度。未成年後見と成年後見
後見開始の原因(民838条):未成年後見は、親権を行う者がないOR親権者が管理権を有しない。成年後見は、後見開始の審判
後見人の欠格事由(民847条):未成年者。家裁で免ぜられた法定代理人、保佐人又は補助人。破産者。被後見人に対して訴訟をし、またはした者及びその配偶者並びに直系血族。行方の知れない者
後見の絶対的終了原因(後見そのものが終了する場合):被後見人の死亡。未成年者が成年となる場合。後見開始の審判の取消。未成年者に対し親権を行う者ができた場合
後見の相対的終了原因(後見人の交替が行われる場合):後見人の死亡。辞任、解任、欠格事由の発生。法定後見人の基礎たる身分の喪失
後見監督人となることができない者:後見人の配偶者・直系血族および兄弟姉妹。後見人の欠格事由に該当する者
後見監督人の職務(民851条):後見人の事務の監督。後見人欠如の際のその選任請求。急迫時の必要処分。後見人・被後見人間の利益相反行為についての被後見人の代表
相続(民882〜1044条):自然人の財産法上の地位を、その者の死後に、法律および死亡者の最終意思の効果として、特定の者に承継させること
相続回復請求権(民884条):真正の相続人が、表見相続人に対し、相続権の確認を求め、あわせて相続財産の返還など相続権の侵害を排除して相続権の回復を求める権利。消滅時効は、相続権の侵害の事実を知ったときから5年、相続開始のときから20年
被相続人、相続人同時存在の原則:被相続人が死亡したときに、相続人は権利能力者として存在しなければならないという原則
代襲相続(民887条2項・3項、889条2項):推定相続人である子または兄弟姉妹が、相続の開始以前に死亡し、または廃除、相続欠格により相続権を失ったときに、その者の子がその者に代わって相続すること。趣旨は、直系卑属の生活保障
相続欠格事由(民891条):故意に被相続人または先順位もしくは同順位の相続人を殺しまたは殺そうとして、刑に処せられた者。被相続人が殺害されたことを知っていながら告訴・告発しなかった者。詐欺・強迫によって被相続人の遺言の作成・取消・変更を妨げた者。詐欺・強迫により被相続人に相続に関する遺言をさせ、またはその取消・変更をさせた者。相続に関する被相続人の遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した者
相続人の廃除(民892条):遺留分を有する推定相続人に虐待・重大な侮辱・著しい非行があったとき、被相続人の意思感情を尊重し、被相続人の請求に基づいて家裁が審判または調停によって、相続権を剥奪する制度
相続人の廃除の要件:廃除される者は遺留分を有する推定相続人であること。廃除原因があること。家裁に廃除の請求をすること。廃除の審判または調停があること
遺産分割:共同相続財産を、相続分に応じて、分割して、各相続人の単独所有とすること。遺産分割の行われる順は、指定分割、協議分割、審判分割。相続分は、相続分率・相続分額・相続分権
相続分:相続分率は、共同相続における各相続人の相続すべき割合(遺産総額に対する分数的割合)。相続分額は、相続分率に従って計算した財産額(現実に相続する財産額)。相続分権は、遺産分割前の共同相続人の地位(全遺産に対する包括的持分)
特別受益者制度(民903条、904条):共同相続人中に被相続人から生前贈与や遺贈を受けた者がある場合、公平の見地より、これらの者は計算上特別受益を遺産に返還すべきものとした制度
寄与分の制度(民904条の2):共同相続人の中に、被相続人の財産の維持形成に寄与した者がある場合に、相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とすることによって、その者に相続財産のうちから相当額の財産を取得させ、共同相続人間の実質的公平をはかろうとした制度
特別寄与者:共同相続人の中で、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持または増加につき特別の寄与をした者
909条:遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。但し、第三者の権利を害することができない
915条1項:相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。但し、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において、これを伸長することができる
自己のために相続の開始があったことを知ったとき:相続の原因たる被相続人の死亡の事実を知り、それによって自己が相続人になったことを知った時
相続の承認:相続が開始した後に相続人がする相続受諾の意思表示
相続の放棄:被相続人の権利義務の承継を全面的に拒否する行為
民939条:相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初から相続人とならなかったものとみなす
単純承認:被相続人の権利義務を無限に承継する相続形態
法定単純承認事由(民921条):相続人が相続財産の全部または一部を処分したとき。相続人が承認放棄の期間内に限定承認または放棄をしなかったとき。相続人が限定承認または放棄をした後でも、相続財産の全部もしくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、または悪意でこれを財産目録中に記載しなかったとき
限定承認(民922〜937条):相続によって承継する財産の限度で弁済する責任を負う相続形態
民923条:相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる
財産分離(民941〜950条):相続財産が相続人の固有財産と混合することを避け、相続財産自体について清算する制度。第一種財産分離(相続債権者または受遺者の請求)と第二種財産分離(相続人の債権者の請求)
相続人の不存在:相続人の存否が不確定なこと、及び無いことが明らかな場合
特別縁故者への相続財産分与制度(民958条の3):相続人不存在の場合の相続財産の全部または一部を特別縁故者に対して分与する制度。遺産を国庫に帰属せしめるよりも、内縁配偶者や事実上の養子など、被相続人と深い縁故をもった者に与える方が好ましいとして創設された制度
特別縁故者:被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養監護に努めた者、その他被相続人と特別の縁故があった者
遺言(民960〜1027条):遺言者の明確な最終意思を確かめて、これに法的効果を与えようとする制度。遺言を尊重する理由は、国民感情、財産処分の自由。成立時期は、遺言書作成時。効力発生時期は、遺言者死亡の時。遺言能力者は、満15才に達した者
遺言の性質:要式行為。相手方のない単独行為。代理に親しまない。撤回の自由。死亡によって初めて効力発生。法定事項についてのみなしうる
遺贈:遺言者が包括または特定の名義でその財産の全部または一部を処分すること。包括遺贈と特定遺贈
包括遺贈:相続財産の全部または分数的割合ないし割合額の遺贈
民990条:包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する
特定遺贈:特定の具体的な財産的利益の遺贈
遺言の方式(民967〜984条):普通方式遺言は、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言。特別方式遺言は、危急時遺言、隔絶地遺言
自筆証書遺言の方式(民968条):遺言者が、その全文、日付、及び氏名を自筆し、これに印をおす
公正証書遺言の方式(民969条):証人二人以上の立ち合い。遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授。公証人が、遺言者の口述を筆記し、それを遺言者及び証人に読み聞かせる。遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名し、印をおす。公証人が、その証書は以上の方式に従って作ったものである旨を付記して、これに署名し、印をおす
秘密証書遺言の方式(民970条):遺言者が、その証書に署名し、印をおす。遺言者が、その証書を封じ、証書に用いた印章を以てこれに封印。遺言者が、公証人一人及び証人二人以上の前に封書を提出して、自己の遺言者である旨並びにその筆者の氏名及び住所を申述。公証人が、その証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、印をおす
遺言の証人または立会人となることができない者(民974条):未成年者。推定相続人、受遺者及びその配偶者並びに直系血族。公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び雇人
遺言執行者:遺言が効力を生じた後に、その内容を実現するために必要な一切の事務を執るときに、この遺言を執行すべき者として、とくに指定または選任された者
遺言でのみなしうる行為:後見人の指定。後見監督人の指定。相続分の指定または指定の委託。遺産分割方法の指定または指定の委託。遺産分割の禁止。遺産分割における共同相続人間の担保責任の指定。遺言執行者の指定または指定の委託。遺贈の減殺方法の指定
遺言でも生前行為でもなしうる行為:認知。推定相続人の廃除及びその取消。特別受益者の相続分の指定。財産の処分。寄付行為。信託の設定
遺言によってもなしえない行為:相続人の指定。遺留分の指定。財産分離の請求。自己の配偶者に対する扶養義務の順位指定
遺留分(民1028〜1044条):被相続人の生前処分または死因処分によっても奪われることのない相続人に留保された相続財産の一定割合
遺留分の割合(民1028条):直系尊属のみ・被相続人の財産の三分の一、その他・被相続人の財産の二分の一
遺留分算定(民1029〜1030条):被相続人が相続開始の時において有した財産の価格に相続開始前一年間にした贈与の価格を加え、債務の全額を控除
民1033条:贈与は、遺贈を減殺した後でなければ、これを減殺することができない
民1037条:減殺を受けるべき受贈者の無資力によって生じた損失は、遺留分権利者の負担に帰する
民1039条:不相当な対価を以てした有償行為は、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってしたものに限り、これを贈与とみなす。この場合において、遺留分権利者がその減殺を請求するときは、その対価を償還しなければならない
減殺請求権の消滅時効期間(民1042条):遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったときから一年、相続の開始の時から10年
約束手形(手75〜78条):振出人が受取人その他手形の正当な所持人に対して、一定の金額の支払を約束する証券。経済的機能は、支払機能、信用機能。手形行為は、振出、裏書、保証
手78条1項:約束手形の振出人は為替手形の引受人と同一の義務を負う
手形客観解釈の原則:手形債務の内容は、もっぱら手形・小切手上の記載だけから判断されなければならず、手形・小切手上の記載以外の事情によって判断してはならないこと
手形外観解釈の原則:手形上の記載が事実に反していても、手形債務の内容は手形上の記載に基づいて効力を生ずること
手形有効解釈の原則:手形の要式性の範囲内で、手形上の記載はなるべく有効となるよう解釈しなければならないこと
手形行為:手形債務を負担し、その成立した権利を手形に結合することを目的とする手形債務負担行為と、手形上の権利を移転することを目的とする手形権利移転行為との2つからなる法律行為(前田)。手形上の債務の負担を目的とする行為(田辺)
手形行為独立の原則(手7条):同一手形上になされた各個の手形行為はそれぞれ独立してその効力を生じ、論理的前提となっている他の行為の実質的効力の有無によって影響を受けないこと
手7条:為替手形に手形債務を負担する能力なき者の署名、偽造の署名、仮設人の署名又は其の他の事由に因り為替手形の署名者若は其の本人に義務を負わしむること能わざる署名ある場合と雖も他の署名者の債務は之が為其の効力を妨げらるることなし
厳格な要式性:手形・小切手の記載事項が法定され、その記載のどれかを欠く証券は、原則として手形・小切手としての効力を有しないとされること
手形の抹消:手形要件の記載事項が後に抹消された場合。所持人が故意に抹消したとき手形上の権利消滅
手形貸付:金銭消費貸借に際して、その返済を確保し、かつ借用証書の提出に代える目的で、借主から貸主に対して手形を振出させて行う貸付
手形割引:手形所持人がその手形を銀行に裏書譲渡し、手形金額から満期日までの利息(割引料)を差引いた金額を受取ること
公示催告手続:手形喪失者に権利行使を認めるために、喪失手形につき善意取得者が生じていないことを確認した上で手形上の権利と手形との結合を解くという手続
除権判決:権利と証券との結合を解く判決。効力は、消極的効力と積極的効力。公示催告前・善意取得優先、公示催告中・争いあり、除権判決後・除権判決優先
消極的効力:手形上の権利と手形との結合が解かれ、手形が無効(単なる紙片)になるという効果が生ずること
積極的効力:除権判決を得た者は、手形を所持しなくても喪失以前の形式的資格を回復すること
署名:行為者本人が自己の名称を手書きすること(双書)。行為者の名称を行為者の意思で手書きすること(前田)
記名捺印:行為者の名称を何らかの方法で記載し、行為者の意思で捺印すること
手形法82条、小切手法67条:本法に於て署名とあるは記名捺印を含む
必要的記載事項(絶対的記載事項、手形要件、手1条・75条):手形の記載事項のうちその記載がなければ手形債務が成立しないもの
為替手形の手形要件(手1条):為替手形文句。支払委託文句・手形金額。支払人。満期。支払地。受取人。振出日・振出地。振出人の署名
約束手形の手形要件(手75条):約束手形文句。支払約束文句・手形金額。満期。支払地。受取人。振出日・振出地。振出人の署名
任意的記載事項:記載をしないでも手形が無効とならないが、記載をすればその記載に従った効力が認められるもの
有害的記載事項:それを記載すると手形自体が無効になるもの
無益的記載事項:その記載をしても手形の効力が否定されるものではないが、その記載をした意味が認められないもの
手8条:代理権を有せざる者が代理人として為替手形に署名したるときは自ら其の手形に因り義務を負う其の者が支払を為したるときは本人と同一の権利を有す権限を超えたる代理人に付亦同じ
偽造:機関方式で手形行為をした者が無権限であった場合(双書)。自らはその手形について債務負担の意思がない者が、権限なく他人名義の手形行為をすること(田辺)。手形行為の主体を偽る行為
手69条:為替手形の文言の変造の場合に於ては其の変造後の署名者は変造したる文言に従いて責任を負い変造前の署名者は原文言に従いて責任を負う
変造(手69条、類似・小50条):手形の文言すなわち手形債務の内容を決める手形の記載事項が無権限で変更されること(前田)。手形行為の内容を偽る行為
広義の「支払のために」:手形の授受があっても原因関係上の債権債務が消滅せず、手形上の権利と原因関係上の権利とが併存する場合。狭義の「支払のために」と「担保のために」
狭義の「支払のために」:併存する原因関係上の権利・手形上の権利のうち、手形所持人が手形上の権利を先に行使すべきだとされる場合
「担保のために」:併存する原因関係上の権利・手形上の権利のうち、手形所持人がそのどちらを先に行使してもよい場合
「支払に代えて」:手形の授受によって原因関係上の権利が消滅し、手形上の権利のみが存在する場合
手10条:未完成にて振出したる為替手形に予め為したる合意と異る補充を為したる場合に於ては其の違反は之を以て所持人に対抗することを得ず但し所持人が悪意又は重大なる過失に因り為替手形を取得したるときは此の限に在らず
白地手形(手10条、類似・小13条):ある者が必要的記載事項の全部または一部を空白にしたまま、その空白とした要件を後日取得者に補充させる意思で手形行為者として署名した証券であり、補充権と補充を条件とする手形上の権利を表彰する商慣習上認められた有価証券
白地手形の要件:手形要件の全部または一部が欠缺していること。手形行為者になろうとする者の署名があること。白地補充権の授与があること
補充権(白地補充権):白地手形の白地を補充してこれを手形として完成させる形成権。学説は、主観説、客観説、折衷説
裏書:一般的効力は、権利移転的効力、担保的効力、資格授与的効力。特殊の譲渡裏書は、戻裏書、無担保裏書、裏書禁止裏書、白地式裏書。特殊の裏書は、取立委任裏書、質入裏書
権利移転的効力(手14条):裏書人の意思表示に基づき、裏書によって手形上の一切の権利が裏書人より被裏書人に移転すること
担保的効力(手15条、小18条1項):裏書人が、裏書によってその被裏書人その他後者すべての者に対して、支払を担保すること
資格授与的効力(手16条):裏書の連続する手形の所持人が手形上の権利者と推定されること(田辺)。手形上に被裏書人として記載された者は、その裏書によって権利を取得したものと推定されること(前田)
形式的資格者:裏書の連続のある手形所持人のように手形上の権利者と推定される者。効果は、権利行使の容易化、善意取得、支払免責
裏書の連続:手形面上の記載において、受取人から最後の被裏書人にいたるまでの各裏書が間断なく続いていること
被裏書人欄の抹消:白地式裏書説、全部抹消説、権限考慮説。白地式裏書・手16条1項2文4文、全部抹消・16条1項3文
善意取得(手形法16条2項):手形取得者が善意・無重過失にて裏書により手形を取得した場合は、譲渡行為が無効であっても、手形を原始取得しうるとするもの。適用範囲は、限定説、非限定説
善意取得の要件:裏書が連続している手形所持人からの譲受であること。手形法的流通方法によって取得したこと。譲受人が悪意・重過失でないこと
手形抗弁:手形金の請求を受けた者(被請求者)が、手形金の支払を拒むために、請求者に対して主張し得る一切の事由。物的抗弁と広義の人的抗弁
物的抗弁:所持人の善意・悪意を問わず、また所持人と被請求者とが手形授受の直接の当事者か否かを問わず、被請求者がすべての所持人に対抗できる抗弁。内容は、手形債務の有効な成立を否定する抗弁、手形上の記載に基づく抗弁、手形の失効あるいは手形債務消滅の抗弁
広義の人的抗弁:被請求者が特定の手形所持人に対してのみ対抗できる抗弁。狭義の人的抗弁(特定の者に対して他の特定の者だけが主張できる抗弁)と無権利の抗弁(特定の者に対してはだれでも主張できる抗弁)
手17条:為替手形により請求を受けたる者は振出人其の他所持人の前者に対する人的関係に基く抗弁を以て所持人に対抗することを得ず但し所持人が其の債務者を害することを知りて手形を取得したるときは此の限に在らず
人的抗弁の切断(手17条本文):手形外の法律関係に基づいて生ずる抗弁につき、善意の手形取得者に対してはこれを主張できないこと(前田)。例外は、悪意の抗弁、固有の経済的利益を有しない所持人、手形法的流通でないもの、期限後裏書
人的抗弁の切断(通説):善意の手形取得者は、本来ならば、手形上の権利と共に承継される人的抗弁を以て対抗されないこと
悪意の抗弁(手17条但書):所持人がその債務者を害することを知って手形を取得したときは、債務者は所持人の前者に対して主張できる抗弁を以てその所持人にも対抗できる場合の抗弁
「害することを知りて」(手17条但書、河本フォーミュラ):所持人が手形を取得するにあたり、手形の満期または権利行使のときにおいて、手形債務者が所持人の直接の前者に対し、抗弁を主張して手形の支払を拒むことは確実であるという認識をもっていた場合
融通手形:融通者が、金を貸す代わりに、被融通者に、第三者からその割引を受けることにより金融を得させることを目的として振出してやる手形
融通手形の抗弁:融通手形において、受取人が満期に振出人に手形金を請求した場合に、振出人が手形金の支払を拒むために提出する抗弁。性質は、生来的人的抗弁説、通常の人的抗弁説
一般悪意の抗弁:所持人の権利行使が信義則に反しあるいは権利濫用と解されるような場合に、所持人の請求を拒むために債務者が主張する抗弁
戻裏書(手11条3項):手形上の債務者を被裏書人とする裏書。法的性質は、再取得説、地位回復説
無担保裏書(手15条1項、小18条1項):裏書人が「無担保」「支払・引受無担保」などの文言(無担保文句)を記載した裏書
裏書禁止裏書(手15条2項、小18条2項):裏書人があらたな裏書を禁止する旨(裏書禁止文句)の記載をした裏書。効果は、担保的効力消滅。裏書禁止手形(手11条2項)は、指図証券性消滅
期限後裏書(手20条1項但書、小24条1項):支払拒絶証書作成後の裏書または支払拒絶証書作成期間経過後の裏書。効果は、指名債権譲渡の効力のみ、即ち、担保的効力・善意取得・人的抗弁切断なし
取立委任裏書(手18条、小23条):通常の裏書の方式に、「回収のため」、「取立のため」あるいは「代理のため」など、単なる委任たることを示す取立委任文言を付加することにより、受任者の権限の範囲を定型化された特殊な裏書
隠れた取立委任裏書:形式上は通常の譲渡裏書の方式をとりながら取立委任の目的を達しようとするもの。法的性質は、信託譲渡説と資格授与説
質入裏書(手19条1項):通常の裏書に「担保のため」あるいは「質入のため」など、質権の設定を示す質入文言を付加することにより、手形上の権利の上に質権を設定することを目的とした裏書。効力は、質権設定的効力、資格授与的効力、担保的効力
手40条3項:満期に於て支払を為す者は悪意又は重大なる過失なき限り其の責を免る此の者は裏書の連続の整否を調査する義務あるも裏書人の署名を調査する義務なし
支払免責(手40条3項):手形債務者が満期において裏書の連続のある手形の所持人に支払をする場合において支払受領権限の瑕疵一般につき悪意・重過失がないときは、その支払は有効であり、支払をした者は免責されること
「悪意」(手40条3項):たんに手形所持人が無権利者であることを知っているだけではなく、これを容易に立証をして支払を拒むことができるにもかかわらず故意に支払を拒まないこと
「重過失」(手40条3項):手形所持人が無権利者であることを容易に立証して支払を拒むことができるにもかかわらず、これを拒まなかったことにつき重過失があること(そのような証拠があることを重過失により知らなかった場合、そのような証拠を有していたが重過失により支払ってしまった場合)
手形の支払猶予を受ける方法:手形外の延期契約。満期の記載の変更。狭義の手形の書替
手形の書替:振出人が支払の延期のために手形を書き替えて、新手形を振り出す支払猶予方法(狭義)。手形が毀損したり、記載上の不備があるなどのため別の手形を作成すること(広義)
不渡:支払呈示をしたのに支払拒絶になったこと
遡求(手43〜54条):手形所持人が手形を支払呈示期間内に振出人に対して支払のために呈示したにもかかわらず振出人がこれを拒絶した場合、その他振出人の支払の可能性が著しく減退したことを示す一定の事由が生じた場合に、遡求義務者に対して、手形金、利息および費用を請求すること
再遡求(手47条4項、49条):遡求義務者が手形を受け戻してその前者である遡求義務者に対して手形上の権利を行使すること
償還権(受戻権):遡求義務者が、手形所持人の請求を待たずに自分のほうから遡求義務を履行して手形等の交付を請求することができること
手形保証(手30〜32条):手形の振出人、裏書人等の手形債務を保証するために、保証であることを表示して手形上に署名すること
かくれた手形保証:手形保証と同じ効果を、手形保証の形式をとらないで、振出、裏書等の方式ですること
略式保証(手31条3項本文):保証文句を記載しないで手形の表面に単に署名をした保証
白地保証:手形保証が白地手形になされる場合とだれも署名していない手形用紙に保証人として署名をする場合
手形保証の従属性(手32条1項):保証人は保証せられたる者と同一の責任、すなわちその責任の性質および範囲において同じ責任を負うこと
手形保証独立の原則(手32条2項):被保証人の手形債務負担行為に瑕疵があって効力を生じない場合にも、それを前提とする行為である手形保証行為はその瑕疵の影響を受けずに有効に成立するという原則
手85条:為替手形又は約束手形より生じたる権利が手続の欠缺又は時効に因りて消滅したるときと雖も所持人は振出人、引受人又は裏書人に対し其の受けたる利益の限度に於て償還の請求を為すことを得
利得償還請求権(手85条、判例):不当利得返還請求権でも、損害賠償請求権でもない、公平の理念にもとづいて手形の厳格性を緩和するために認められた特別の権利
利得償還請求権(手85条、前田):時効または手続欠缺を理由として手形上の権利が消滅した場合に、手形所持人が手形債務者から権利消滅によって生じた利得の償還を請求できるという衡平の観点から、特に認められる手形法上の権利
利得:単に手形債務を免れたことではなく、原因関係上現実に得た財産上の利益
為替手形(手1〜74条):振出人が支払人に宛てて、受取人その他手形の正当な所持人に対して、一定の金銭の支払を委託する証券。経済的機能は、送金機能、取立機能、信用機能。手形行為は、振出、裏書、保証、引受、参加引受
原因関係:送金の依頼、代金取立の依頼等のような、振出人と受取人との間の手形外の関係
資金関係:振出人と支払人との間の支払委託の前提となる手形外の関係
一覧後定期払の満期:引受のために支払人に手形を呈示した日から手形に記載された一定期間経過後
引受(手21〜29条):為替手形の支払人が手形金額支払の義務を負担する旨を表示する手形行為
正式引受(手25条1項前段):為替手形上に「引受」その他これと同一の意義を有する文字(引受文言)を記載し、支払人が署名
略式引受(手25条1項後段):手形の表面になされた引受文言の記載のない支払人の単なる署名
不単純引受(手26条):支払人が手形の記載事項に変更を加えて引受をすること
支払人の免責:振出人その他の手形債務者の手形上の債務を消滅させて、その支払の効果を振出人の計算に帰せしめること
参加(手55〜63条):引受または支払の拒絶による遡及を阻止するために、本来の引受または支払に代わり、第三者が手形の支払を引受けたり、支払をすること。参加引受と参加支払
小切手:振出人が支払人に宛てて、受取人その他小切手の正当な所持人に対して、一定の金銭の支払を委託する証券。経済的機能は、支払機能
支払委託の取消(小切手法32条):小切手上に支払委託の意思表示をした振出人が、小切手外で支払人に対し、支払委託の意思表示を撤回すること
支払保証(小切手法53〜58条):支払人が小切手金額を支払う債務を負担することを目的とする小切手行為
線引小切手(小37〜38条):小切手の表面に二本の平行線を引いたもの。小切手が常に一覧払で、しかも持参人払式のものが多いところから、その盗難や紛失の場合に、それを不正に入手した者が支払を受ける危険を防止するための制度。一般線引小切手と特定線引小切手
一般線引小切手:二本の平行線の内に何の指定もしないか、銀行またはそれと同一の意義を有する文字を記載したもの
特定線引小切手(小37条3項後段):二本の平行線の内に特定の銀行の名称を記載したもの
「取引先」(小38条1項):従来から継続的に預金取引や手形割引取引等の取引関係のある者(鈴木)。銀行取引を通じてその素姓のわかっている者で、当該小切手を正当に取得するだけの信用がないことが支払人にとって明らかでない者(前田)。支払銀行と多少継続的な取引関係があるもので、銀行がその身元を確認している者(田辺)
先日付小切手(小28条2項):実際に振り出された日よりも将来の日を振出日として記載された小切手
小28条:小切手は一覧払のものとす之に反する一切の記載は之を為さざるものと看做す。振出の日附として記載したる日より前に支払の為呈示したる小切手は呈示の日に於て之を支払うべきものとす
商法:形式的意義の商法は、商法典。実質的意義の商法は、固有の商説、商的色彩説、企業法説
固有の商説:財貨の転換を媒介する営利行為としての固有の商を中心とする説
商的色彩説:商的色彩すなわち、集団性、および個性喪失した行為を中心とする説
企業法説(通説):商法を企業に特有な法規の総体とする説
企業:継続的な意図をもって計画的に営利行為を実現する独立の経済主体
商行為法主義(商事法主義、客観主義):まず商行為の概念を定めてこれから商人をみちびく立法主義
商人法主義(商業法主義、主観主義):まず商人概念を定めてこれから商行為の概念をみちびく立法主義
折衷主義:基本的商行為から固有の商人。擬制商人から準商行為。商人から附属的商行為
法の適用:商事には、まず商法典を適用し、商法典に規定がないときは商慣習法を適用し、商慣習法もないときは民法を適用
固有の商人:自己の名をもって商行為をなすを業とする者
自己の名をもって:自己が法律上の権利義務の帰属主体となること
業とする:営業とするということであり、営利の目的で、同種の行為を継続的、計画的に行うこと。営利の目的の有無は、当人の主観的意思によらず客観的に社会的観点から決められる
擬制商人:商行為の概念を基礎としない商人。種類は、店舗その他これに類似する設備によって物品の販売をなすを業とする者、鉱業を営む者
小商人:資本金額が50万円に満たない商人で、しかも会社でないもの。小商人には、商法総則の規定のうち、商業登記、商号、商業帳簿に関する規定を適用しない
商人資格の喪失時期:営業の終了したとき。当事者の意思による場合(廃業とか営業譲渡の場合)と当事者の意思によらない場合(特定の営業の法律による禁止などの場合)
営業能力:みずから営業的活動をなす能力、すなわち営業上の行為能力
営業所:商人の営業上の活動の場所的中心と客観的に認められる一定の場所
営業所に認められる主な効果:登記所管轄の標準。株主総会の招集地の標準。商行為によって生じた債務履行地。会社法上の訴の裁判所管轄の標準
本店:商人が1個の営業について数個の営業所を有するとき、全営業所を統括する営業所
支店:本店に従属する営業所。要件は、本店と同一の商人に属していること、本店と場所を異にしていること、それ自体営業所であること、本店に経済上従属していること
支店に認められる主な効果:支店限りの支配人の選任・登記。支店所在地において登記すべき事項の登記義務。支店の商行為によって生じた債務履行地
商業登記:商人に関する一定の事項を商業登記簿に記載してする登記。登記事項の分類は、絶対的登記事項と相対的登記事項、設定的登記事項(法律関係の創設に関する登記事項)と免責的登記事項(当事者の責任を免れるべき登記事項)
商業登記の効力:一般的効力、特殊的効力、不実登記の効力。一般的効力は、消極的公示力と積極的公示力
登記の消極的公示力:登記すべき事項を登記しなければ、実体上、成立し、または存在していても善意の第三者に対抗することはできないこと
登記の積極的公示力:登記すべき事項が成立しまたは存在している場合にそれを登記した後は、その事項を善意の第三者にも対抗することができること
形式的審査主義:登記官は申請の形式上の適法性、すなわち、申請事項が法定の登記事項か、その登記所の管轄に属するか、申請人は適法な申請人またはその代理人であるか、申請書および添付書類が法定の形式を具備するか、などについて審査する職務と権限を有するにすぎないとする主義
実質的審査主義:登記官は、形式的審査に加えて、申請事項の真否を調査する職務と権限を有するとする主義
正当の事由:風水害、地震等の天災や火災、伝染病による隔離等登記を知ろうとしても知ることができない客観的事情がある場合
登記の創設的効力:会社の設立のように、登記によって新たな法律関係が創設されること
不実の登記:真実の法律関係と合致しない登記
営業標:営業の同一性を表示するもの
商標:商人が製造販売する商品を指示するもの。機能は、出所表示機能、品質保証機能、広告宣伝機能
商号:商人が営業上自己を表示するために用いる名称。選定は、商号自由主義、商号真実主義、折衷主義
商号自由主義(英米):自由に商号の選定を認める主義。例外は、会社の商号、不正競争防止、商号単一の原則
商号真実主義(フランス):商号と商人の氏名または営業の実態との一致を要求する主義
折衷主義(ドイツ):新商号の選定については、真実主義をとりながら、既存の営業の譲渡・相続または変更の場合には、従前の商号の続用を認める主義
商号単一の原則:個人商人が数個の独立した営業を営む場合には、各営業につき別個の商号を有することができるが、1個の営業に対しては、1個の商号しか有することができないこと
商号権:商人がその商号について有する権利。商号使用権(積極的商号権)と商号専用権(消極的商号権)
商号使用権(積極的商号権):商人がその商号につき他人によりその使用を妨げられない権利
商号専用権(消極的商号権):他人が同一または類似の商号を不正に使用するのを排斥することができる権利
名板貸の責任:自己の氏、氏名、商号等を使用して営業をなすことを他人に許諾した者は、自己を営業主であると誤認してその他人と取引した者に対しては、その取引から生ずる債務につき、その他人と連帯して弁済の責めを負わなければならないこと
商業帳簿:商人がその営業上の財産および損益の状況を明らかにするために、商法上作成を命ぜられている帳簿。商人一般の商業帳簿は、会計帳簿と貸借対照表。作成形式は、勘定式と報告式
勘定式:借方、貸方の2欄に分け、借方に資産を、貸方に負債および資本を記載し、両欄の各合計額を対照して表示する形式
報告式:資産の部、負債の部、資本の部を用紙の上から下に、順次記載する形式
商業帳簿の提出命令:裁判所は、申立てにより、または職権で、訴訟の当事者に商業帳簿の全部または一部の提出を命じることができること
財産の評価に関する基本的立場:原価主義。時価主義。低価主義。時価以下主義
原価主義:他から取得した資産についてはその取得価格、みずから製作した資産については製作価格を付し、固定資産については適正な原価償却額を控除した価格で評価されること
時価主義:評価時の時価すなわち市場価格、交換価格を基準として評価すること
低価主義:原価と時価とを比較し、いずれか低いほうの価格を基準として評価すること
時価以下主義:原価が時価を超えているときは時価により、反対に時価が原価を超えているときは時価または原価のいずれでもよいとするもの
会計帳簿:商人が営業上の財産およびその価格ならびに取引その他営業上の財産に影響を及ぼすべき事項を継続的、組織的に記録する帳簿
貸借対照表:一定の時期における商人の総財産を資産と負債の両部に分けて記載し、その現に有する財産額とその有すべき財産額とを対照して、商人の財産の状況および損益計算を明らかにする帳簿。通常貸借対照表と非常貸借対照表
通常貸借対照表:個人商人の場合は、開業の時および毎年1回一定の時期、会社の場合は、成立の時および毎決算期に作成する貸借対照表。開業貸借対照表(開業の時あるいは会社成立の時に作成)と決算貸借対照表(一定の時期あるいは決算期に作成)
非常貸借対照表:会社の合併、清算、会社更生、破産などの場合に作成を命ぜられる貸借対照表
企業補助者:企業の営業活動を補助する者。商業使用人(従属的補助者)と補助商(独立的補助者)。補助商は、代理商・仲立人・取次商。取次商は、問屋・準問屋・運送取扱人
商業使用人:専属的かつ従属的な企業補助者であって、営業主を代理して対外的な営業取引に従事する者。種類は、支配人、番頭・手代、物品販売店の使用人
支配人:商人によって特定の営業所における営業のために選任され、その営業に関する一切の裁判上、裁判外の行為をする権限をもつ商業使用人。基準は、実質説と形式説
実質説(通説):支配人を支配人、店長、マネージャーなどその名称の如何を問わず、営業に関する包括的代理権を有する商業使用人とする説
形式説:支配人をその代理権の制限の如何を問わず、本店または支店の営業の主任者である営業使用人とする説
支配人の選任:営業主たる商人またはその代理人が行う。支配人は自ら支配人を選任することができないとするのが通説
競業避止義務:営業主の許諾がなければ、支配人が自己または第三者のために営業主の営業の部類に属する取引をなすことができない義務
営業避止義務:営業をなし、または会社の無限責任社員、取締役もしくは他の商人の使用人となることができない義務
表見支配人:本店または支店の営業の主任者たることを示すべき名称を付した使用人で、支配権を与えられていない者
支店:本店の指揮に従いながら、しかもある範囲において本店から離れて独自に営業活動の決定をなし、対外的な取引をなしうる組織を備えているもの
支配人の終了原因:支配人の死亡、破産、後見開始の審判。営業主または支配人からの解除。雇傭関係の終了。営業の終了
物品販売店の使用人:店舗にある物品の販売に関する権限を有する商業使用人
代理商:商業使用人ではなく、一定の商人のために平常その営業の部類に属する取引の代理または媒介をなす者。締約代理商(取引の代理)と媒介代理商(取引の媒介)
取引の媒介:本人と相手方との間で契約が成立するよう仲介、斡旋、勧誘的事務を行うこと
代理商の権利義務:善管注意義務。通知義務。競業避止義務。留置権
通知義務:代理商が取引または媒介をしたときは、遅滞なく本人に対してその通知を発しなければならないこと
競業避止義務:代理商は、本人の許諾がなければ、自己または第三者のために本人の営業の部類に属する取引をなしまたは同種の営業を目的とする会社の無限責任社員もしくは取締役となることができないこと
代理商の留置権:代理商は取引の代理または媒介をなしたことによって生じた債権が弁済期にあるときは、その弁済を受けるまで、本人のために占有する物または有価証券を留置することができること。注意点は、被担保債権と留置の目的物の対価関係不要
営業:主観的営業は、継続的、集団的に同種の営利行為を行う営業活動の面からとらえること。客観的営業は、土地、建物など特定の営業の目的に供される有機的な財産
客観的営業(有機的営業財産説):一定の営業目的のため組織化され、有機的一体として機能する財産
営業譲渡(通説):一定の営業目的のもとに有機的に結合された組織的財産を、一体として移転すること
営業譲渡(判例):一定の営業目的のため組織化され、有機的一体として機能する財産を譲渡し、これによって、譲渡会社がその財産によって営んでいた営業的活動を譲受人に受け継がせ、譲渡会社がその譲渡の限度に応じ法律上当然に競業避止義務を負う結果を伴うもの
営業譲渡の譲受人が譲渡人の商号を続用する場合の効果:譲渡人の営業によって生じた債務につき、譲受人も弁済の責任を負うことになる。譲渡人の営業によって生じた債権につき、その債務者が善意で重過失なく譲受人に弁済すれば、その債権が営業譲渡から除外されていた場合であっても、弁済は有効となる
営業の賃貸借:商人がその営業の全部または一部を一括して他人に賃貸する契約。営業を賃借したものが、企業の損益の帰属者となり、賃貸したものが賃料を受ける
経営の委任:商人が他人にその営業の経営を委託する契約。狭義の経営委任(受任者の計算)と経営管理契約(委任者の計算)
営業の担保化:わが法が一物一権主義を採用しているところから、集合物として担保物権の目的とすることはできないのが原則。特別法上の例外は、財団抵当制度と企業担保制度
財団抵当制度:営業に属する一定範囲の財産を一括して一個の財団を組成し、その上に抵当権を設定することを認める制度
企業担保制度:株式会社の総財産の上に企業担保権という一個の物権の成立を認め、企業の一体としての担保価値をその変動する時々の状態において把握する制度
商行為(商501〜683条):商法典および特別法において商行為として制限的にかかげられた行為。種類は、絶対的商行為、営業的商行為、附属的商行為、準商行為。準商行為は、523条。基本的商行為は、絶対的商行為と営業的商行為。附属的商行為(補助的商行為)は、商人が営業のためにする行為
絶対的商行為(商501条):行為の性質から当然に商行為となる行為。種類は、投機購買とその実行行為、投機売却とその実行行為、取引所においてする取引、手形その他の商業証券に関する行為、担保附社債信託法の規定する商行為
投機購買とその実行行為(商501条1号):安価に目的物たる動産、不動産または有価証券を取得した後に、これを高価に譲渡してその差額を利得する行為
投機売却とその実行行為(商501条2号):高価に目的物たる動産または有価証券を譲渡する約束をしておき、後に安価に取得してその履行にあて、その差額を利得する行為
商業証券に関する行為(商501条4号):証券の発行、裏書、引受などの証券上の行為をいい、証券を目的とする売買や寄託ないし運送などの証券外の実質的取引行為はこの中には含まれない
営業的商行為(商502条):営利の目的で反覆・継続されるとき商行為となる行為。種類は、投機貸借とその実行行為、他人のための製造加工、電気ガスの供給、運送、作業又は労務の請負、出版・印刷又は撮影に関する行為、客の来集を目的とする場屋の取引、両替その他の銀行取引、保険、寄託の引受、仲立に関する行為、取次に関する行為、商行為の代理の引受
投機貸借とその実行行為(商502条1号):賃貸する意思で動産、不動産を有償取得または賃借し、またはそのように取得、賃借したものを他に賃貸する行為。投機貸借といえるためには、営利意思(利益を得て賃貸する意思)が必要
他人のための製造加工(商502条2号):他人から材料の給付を受け、または他人の計算において材料を買い入れ、これに製造または加工することを引き受け、これに対して報酬を受けることを約する行為
製造:原材料に労力を加えて、性質や用途の異なる物を作り出すこと
加工:物の同一性を失わせない程度で、材料に変更を加えること
電気ガスの供給(商502条3号):電気またはガスの継続的給付を約する行為
運送(商502条4号):物または人を一定の場所から他の場所に移動させることを引き受ける行為
作業又は労務の請負(商502条5号):作業の請負は、不動産上の工事を請け負う行為。労務の請負は、作業員その他の労働者の供給を請け負う行為
出版、印刷又は撮影に関する行為(商502条6号):出版は、文書・図画を複製して頒布する行為。印刷は、機械力または化学力による文書・図画の複製を引き受ける行為。撮影は、写真の撮影を引き受ける行為
客の来集を目的とする場屋の取引(商502条7号):公衆の来集に適する物的、人的設備をなして、これを利用させる行為
両替その他の銀行取引(商502条8号):金銭または有価証券の転換を媒介する行為。自己資本のみの貸し付けでは足りず、他人から資金を取得する受信業務とこれを貸し付ける与信業務とが併存することを要する
保険(商502条9号):保険者が保険契約者から対価を受けて保険を引き受ける行為
寄託の引受(商502条10号):他人のために物の保管を引き受ける行為。倉庫業者の行為
仲立に関する行為(商502条11号):他人間の法律行為の媒介を引き受ける行為。商法上の仲立人、民事仲立人、媒介代理店の行為
取次に関する行為(商502条11号):自己の名をもって他人の計算において法律行為をなすことを引き受ける行為。運送取扱人、問屋、準問屋の行為
商行為の代理の引受(商502条12号):委託者のために商行為となる行為の代理を引き受ける行為
双方的商行為:当事者の双方にとって商行為である行為
一方的商行為(商3条):当事者の一方にとってのみ商行為である行為。一方的商行為でも当事者双方に商法が適用される
商事売買(商524〜528条):商人間の、しかも当事者双方のために商行為である売買。商事売買の規定は、民法の定める売買の特則であり、すべて任意規定。商事売買の規定は、売主の供託・競売権、確定期売買の解除、買主の検査・通知義務、買主の保管・供託義務
自助売却(商524条):商人間の売買において、買主が売買の目的物の受領を拒みまたは受領することができないときは、売主はつねにその物を供託することができるのみならず、裁判所の許可を要することなく、競売することができ、しかもその競売代金の全部または一部を買主の売買代金債務に充当することができること
自助売却の要件(商524条1項):商人間の売買であること。買主が目的物の受領を拒絶するか、または受領することができないこと
確定期売買の解除の特則(商525条):(商事売買の)確定期売買においては、当事者の一方が履行せずにその時期を経過したときは、相手方がその履行を請求するのでなければ、契約が当然に解除されること
確定期売買(商525条):売買の性質または当事者の意思表示により、一定の日時または一定の期間内に履行がなされなければ契約をなした目的を達することができない売買。絶対的定期行為と相対的定期行為
買主の検査通知義務(商526条):商人間の売買においては買主は目的物の受領後遅滞なく検査をするのでなければ、直ちに発見できる瑕疵または数量不足を理由とする救済を受けることができないこと
検査通知義務の発生要件:商人間の売買であること。買主が目的物を受け取ったこと。目的物に物の瑕疵または数量不足があること。売主に悪意がないこと
目的物を受け取る:買主が現実に目的物を受領し、これを検査することができる状態にあること
物の瑕疵:その性質、形状、効用、価値が約定された通常の基準に達しないこと
交互計算(商529〜534条):商人間または商人と商人でない者との間で平常取引をする場合、一定期間(交互計算期間)内の取引から生ずる債権・債務の総額について、相殺をしてその残額を支払うことを約する契約。古典的交互計算と段階的交互計算
古典的交互計算:継続的取引をしている当事者間で、交互計算期間中に生ずる債権債務につき、個々的に決済せずに交互計算に組み入れることにより、一つの不可分な全体に融合するものとして、計算期間経過後に一方の当事者に生ずる残額のみを請求可能な債権として取り扱うこと
段階的交互計算:古典的交互計算とは異なり、期間経過後に一括決済されるのではなく、個々の取引が行われるごとに継続的に決済されてその時々に残高債権が発生するもの
商531条の内容:交互計算期間は、当事者の合意により約定することができるが、特約のない場合は、6か月
交互計算不可分の原則:交互計算期間中に生じた個々の債権は、交互計算に組み入れられることにより、停止状態におかれ、その独立性を失い、不可分なものとなること
交互計算の効力:交互計算に組み入れられた個々の債権は、その独立性を失うから、この個々の債権についてこれを行使したり、譲渡、質入れしたりすることができず、また時効も進行せず、さらにこれに対する第三者の差押の効力も認められないものになること
匿名組合(商535〜542条):当事者の一方が相手方の営業のために出資をなし、営業者(営業を行う商人)がその営業から生ずる利益を分配することを約する契約
商536条:匿名組合員の出資は営業者の財産に帰す。匿名組合員は営業者の行為に付き第三者に対して権利義務を有せず
匿名組合契約の当然終了(商540条):組合の目的たる事業の成功又は其成功の不能。営業者の死亡又は後見開始の審判。営業者又は匿名組合員の破産
商541条の内容:匿名組合契約が終了した場合には、営業者は匿名組合員にその出資の価額を返還しなければならない
仲立人:他人間の商行為の媒介をなすことを業とする者。仲立営業・543〜550条。権利は、報酬請求権、給付受領権限。義務は、善管注意義務、見本保管義務、契約証交付義務、日記帳作成義務、氏名・商号の黙秘義務、介入義務
媒介:他人間に契約を成立させるために各種の活動をなすこと
民事仲立人:商行為以外の行為の媒介をなすことを業とする者
仲立人の介入義務(商549条):仲立人が当事者の一方の氏名または商号を相手方に示さなかったときは、相手方保護のために、仲立人は相手方に対して、自ら履行する責任を負うこと
問屋:物品の販売または買入につき他人の委託によって、自らが売買契約の当事者となり、委託者のために、委託を実行することを営業とする者。問屋営業・商551〜558条
準問屋(商558条):自己の名をもって他人のために物品の販売または買入以外の行為をなすことを営業とする者
問屋の善管注意義務(民法644条):問屋は委任の本旨にしたがい善良なる管理者の注意をもって売買契約を締結し、買入物品、販売代金を委託者に引き渡す義務を負うこと
問屋の通知義務(商557条準用47条):問屋は委託者のために売買したときは遅滞なく委託者にその通知を発しなければならないこと
問屋の履行担保責任(商553条):委託の実行として相手方となした売買につき相手方の債務不履行の場合、自らその履行をなす責任を負うこと
指値遵守義務(商554条):委託者が売買につき指定価格を指示した場合に、問屋が指値より廉価で販売し、または指値より高価で買入をしたときは、委託者は当該売買が自己の計算でなされたことを否認でき、問屋が売買価格と指値との差額を負担するときは、その売買は委託の実行として効力を有すること
問屋の介入権(商555条):問屋が取引所の相場のある物品の販売または買入の委託を受けたときは、自ら買主または売主となることができること
問屋の留置権(商557条準用51条):問屋は代理商と同じく留置権が認められ、買入委託を受けた問屋は、商事売買の売主と同じ供託権、自助売却権がある。なお、問屋保護のため委託者は商人であることを要しない
運送取扱人:自己の名をもって物品運送の取次をなすを業とする者。運送取扱営業・商559〜568条
物品運送の取次をなす:委託者の計算において運送人と物品運送契約の締結を引きうけること
運送取扱人の損害賠償責任(商560条):運送取扱人は自己またはその使用人が運送品の受取、引渡、保管、運送人または他の運送取扱人の選択その他運送に関する注意を怠らなかったことを証明しなければ、運送品の滅失、損傷または延着につき損害賠償の責めを負うこと
運送取扱人の留置権(商562条):運送品に関し受け取るべき報酬、運送賃その他、委託者のためになした立替または前貸しについてその運送品を留置することができること
運送人(商569条):陸上または湖川港湾において物品または旅客の運送をなすを業とする者。海上運送業者は船舶所有者といって、運送人とよばない
物品運送(商570〜589条):運送人がその保管のもとに物品の運送をなすことを引き受ける契約。契約の当事者は、運送人と荷送人。運送人の権利は、報酬請求権、費用償還請求権、運送状交付請求権、供託・競売権、留置権。運送人の義務は、貨物引換証交付義務、損害賠償責任、指図に従う義務
相次運送(商579条):同一の運送品につき数人の運送人が相次いで運送をなす場合。種類は、部分運送、下請運送、同一運送、連帯運送
部分運送:数人の運送人がそれぞれ独立して特定の区間の運送を引き受ける場合
下請運送:元請運送人が全区間の運送を引き受け、その一部または全部の運送について他の下請運送人を使用する場合
同一運送:数人の運送人が共同して全区間の運送を引き受け、内部的に各担当区間を分ける場合
連帯運送:数人の運送人が相互に運送の連絡関係を有しながら、通常は一通の通し運送状によって順次に各区間につき共同して運送を引き受ける場合
運送人の損害賠償責任(商577条):運送人は自己または履行補助者が運送品の受取、保管、運送、引渡に関して注意を怠らなかったことを証明しなければ運送品の滅失、毀損または延着につき損害賠償の責めを負うこと
有価証券(鈴木):財産的価値のある私権を表章する証券であって、権利の移転および行使に証券を要するもの
有価証券(従来の通説):財産的価値のある私権を表章する証券であって、その権利を移転しまたは行使するのに、証券を交付しまたは占有することを必要とするもの。非有価証券は、二重弁済・二重譲渡の危険
貨物引換証:運送人が運送品を受け取ったことを認証し、これを到達地に運送のうえ、証券の正当な所持人に引き渡すことを約した有価証券
商571条要旨:運送人は荷送人の請求あれば貨物引換証発行。運送取扱人も貨物引換証発行可
貨物引換証の効力:貨物引換証の債権的効力は、文言証券性と受戻証券性。貨物引換証の物権的効力は、処分証券性と引換証券性。物権的効力の法律構成は、相対説と絶対説
文言証券:証券上の権利の内容が証券の記載文言によって決定される証券
受戻証券:証券と引換でなければ証券上の債務の履行をする必要のない証券
処分証券性(商573条):貨物引換証が発行された場合には、運送品に関する処分は、その引換証をもってしなければ、これをなすことができないこと
引換証券性(商575条):貨物引換証により運送品を受け取ることを得べき者に、貨物引換証を引き渡したときは、その引渡しは運送品の上に行使する権利の取得について、運送品の引渡しと同一の効力を有すること
相対説:運送品に対する直接占有は運送人にあり、証券の引渡によって運送品に対する間接占有のみが移転するとする説
絶対説:民法の占有移転の原則以外に、商法が証券の引渡を運送品の絶対的占有移転原因としたとする説
設権証券:証券の作成交付が証券上の権利の発生の要件とされている証券
無因証券(抽象証券):証券上の権利が証券作成の原因である法律関係の有無・効力による影響を受けない有価証券
呈示証券:権利の行使に呈示が必要とされる証券
旅客運送契約:運送人が人の運送を引き受ける契約。旅客運送・商590〜592条
場屋営業者(場屋の主人、商594〜596条):旅館、浴場、劇場、飲食店など客の来集を目的とする場屋の取引を業とする者
場屋の主人の責任(商594条1項):客から寄託を受けた物品の滅失または毀損につき、それが不可抗力のためであることを証明しない限り、損害賠償の責めを免れることができないこと
倉庫営業者:他人のために物品を倉庫に保管することを業とする者。倉庫営業・商597〜628条
倉庫:物品の滅失もしくは損傷を防止するための工作物または物品の滅失もしくは損傷を防止するための工作を施した土地もしくは水面であって、物品の保管の用に供するもの
倉庫寄託契約:倉庫営業者が寄託者のために物品を倉庫に保管することを約する契約
倉庫営業者の損害賠償責任(商617条):倉庫営業者は自己またはその使用人が、受寄物の保管に関し、注意を怠らなかったことを証明しない限り、その滅失または毀損につき損害賠償の責めを免れることができないこと
倉庫証券:倉庫寄託中の寄託物返還請求権を表章する有価証券の総称。預証券及び質入証券と倉荷証券。立法例は、単券主義、複券主義、併用主義
預証券:寄託物返還請求権を表章する証券
質入証券:寄託物の上に質権を設定するために用いられる証券
倉庫証券の譲渡:質入証券に第一の質入裏書がなされた後は、両証券は各自独立して流通するが、質入がなされる前は、質入証券は預証券に付随するものにすぎず、両証券を各別に譲渡することはできない
倉庫証券の立法例:単券主義は、倉庫証券として受寄物につき単一の証券の発行のみを認める立法例。複券主義は、受寄物の譲渡と質入のために、預証券および質入証券という2枚の証券を発行する立法例。併用主義は、単券主義と複券主義の両者を併用し、その利用を選択させる立法例
倉荷証券(商627〜628条):倉庫営業者が寄託者の請求あるときに預証券、質入証券に代えて交付するもので、それ1枚で寄託物の返還請求権を表章している有価証券
権利者の指定方法による分類:記名証券。指図証券。無記名証券。選択無記名証券
記名証券(指名証券):証券上に特定人を権利者として記載し、その者を権利者とする証券
指図証券(裏書証券):証券上に記載された者か、またはその者が指定ないし指図する者を権利者とする証券
無記名証券(所持人式証券、持参人式証券):証券上に権利者として特定人を指定することなく、証券の正当な所持人(持参人)をもって権利者とする証券
選択無記名証券:証券上に特定人を権利者として指定するとともに、その証券の正当な所持人にも履行すべきものとする証券
無体財産権(知的財産権、知的所有権):特許発明・登録実用新案・登録意匠・登録商標・著作物等の排他的支配権。 工業所有権と著作権。工業所有権は、特許権、実用新案権、意匠権、商標権
無体財産権の存続期間:特許権は、出願公告の日から15年。実用新案権は、出願の日から6年。意 匠権は、設定登録の日から15年。商標権は、設定登録の日から10年。著 作権は、著作物の創作の時から著作者の死後50年
発明:自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なもの
非発明の例:自然法則自体。自然法則に反する思想。自然法則以外の法則。人為的取り決めにすぎない思想
特許要件:新規性。進歩性。産業上の利用可能性
特許制度の目的に関する諸説:所有権説。報酬説。公開代償説。発明奨励説。発明の奨励と強制説
出願公開の目的:重複研究開発投資の抑制。出願件数の抑制。公衆からの審査資料の提供。国際的調和
考案:自然法則を利用した技術的思想の創作
実用新案の登録要件:新規性。進歩性。産業上の利用可能性。物品の形状、構造、組合せ
意匠:物品の形状、模様もしくは色彩またはこれらの結合であって、視覚を通じて 美感を起こさせるもの
美感を起こさせるもの:美感を有すること(審美性説)。美感を起こすように処理されていること( 美的処理説)
意匠の登録要件:新規性。進歩性。工業上の利用可能性
債権:特定人が他の特定人に対して、一定の行為を請求することを内容とする権利
可能であるかどうかの判断基準:物理的観点だけから判断するのではなく、広く社会観念的な立場から判断しなければならない
債権の目的:債権の内容たる債務者の行為、すなわち給付
債権の目的が確定している:債権成立の時に具体的に確定している必要はないが、履行のときまでにこれを確定しうるだけの標準が定まっていなければならない
軽過失:抽象的過失は、善管注意義務を怠ること。具体的過失は、自己のためにすると同一の注意義務を怠ること
善良なる管理者の注意義務(善管注意義務):行為者の職業、社会的・経済的地位に応じて一般に要求される程度の注意義務。善管注意義務者は、留置権者、質権者、特定物引渡の義務を負う者、受任者、事務管理者、後見監督人、後見人、遺言執行者
自己の財産におけると同一の注意義務:行為者の注意能力に応じた具体的な注意義務。義務者は、無償受寄者、弁済提供後の売主、親権者、限定承認者、相続放棄者、単純承認者の財産分割後の管理
特定物:具体的な取引において、当事者が物の個性に着眼し、同種のものをもってでは、代えることができないもの
種類債権(不特定物債権):種類と数量のみで指示される債権。一定の種類に属する物の一定量を引渡すことを目的とする債権
限定種類債権:一定の場所にある一定量の不特定物の中から給付することを定めた債権
任意債権:1個の給付を債権の本来の目的とするが、当事者が相手方の同意を必要とすることなく、それを他の給付に代える権利(代用権、補充権)をもつ場合
種類債権の特定(集中):種類債権の目的物が特定のものに確定すること。債務者の責任が不当に重くなるのを軽減するために、種類債権の目的を特定のものに定める制度
特定の要件:契約によって目的物を選定した場合又は契約で第三者に指定権を与え、その者に指定させる場合。債権者の同意を得て給付すべき物を指定したとき。債務者が物の給付をするのに必要な行為を完了したとき
持参債務の特定:債権者の住所において目的物の提供(現実の提供)がなされたとき
取立債務の特定:給付すべき物を分離し、その旨を債権者に通知したとき
送付債務の特定:第三地における履行が債務者の義務のときは、債権者の住所での目的物の提供であり、第三地における履行が債務者の好意に基づくときは、発送時
種類債権の特定の効果:債務者は特定した物を給付すべき義務を負う。双務契約においては、特定時から危険は債権者に移る。債務者は、特定した物を善管注意義務をもって保管し、この物を給付しなければならない。特約なき限り、目的物の所有権が債権者に移転
金銭債権:一定量の金銭の給付を目的とする債権
金種債権:ある種類の金銭をもって一定額を給付することを目的とする債権
利息:元本債権の所得としてその額と存続期間とに比例して支払われる金銭その他の代替物
民法上の利息の性質:元本債権の存在を前提とする。元本からの収入である。金銭その他の代替物である。利率に従って計算されることを要する
基本権たる利息債権:元本に対して一定期に一定率の利息を生じることを目的とする基本的な債権
支分権たる利息債権:基本権たる利息債権の効果として、一定期において具体的に一定額を支払うべき支分権たる債権
重利(複利):利息の利息。弁済期の到来した利息を元本に組み入れてこれを元本の一部として利息をつけること
法定重利の要件(民法405条):重利契約がない場合に約定利息が一年分以上延滞し、債権者がその延滞利息の支払いを催告したにもかかわらず債務者が利息を支払わないこと
選択債権(民法406〜411条):選択によって定まる一個の給付を目的とする債権。限定種類債権との区別は、個性の有無
選択債権の選択権者:特約なき限り、選択権は債務者に帰属。弁済期において相手方より相当の期間を定めて催告をしたが選択しないときは、選択権は相手方に移る。第三者が選択権を行使しえぬとき、または欲しないときは、選択権は債務者に移る
選択債権の行使方法:当事者が選択権者の場合は、相手方に対する意思表示により、第三者が選択権者の場合は債権者、または債務者に対する意思表示による
自然債務:債務者が任意に給付しない場合には債権者がこれを訴求しえない債務
給付保持力:債権の最小限の効力であり、給付内容を保持することを法律によって保障されること
債権に基づく妨害排除請求:不可侵性説。排他性説。支配権説。否定説。相関関係説。要保護説
受領遅滞(民法413条):債務者が債務の本旨に従った履行の提供を行っても、債権者が必要な協力行為をしないため、または、できないため債務者の履行が完了せず弁済が遅延した状態になること。法的性質は、法定責任説、債務不履行説
受領遅滞の要件:債務の本旨に従った履行の提供があること。債権者が債務者の履行の提供に対し、受領を拒絶し、または受領不能となること。債務の履行について債権者の協力が必要であること
受領遅滞の効果(法定責任説):債務不履行を理由とする損害賠償、遅延利息、違約金の請求を受けず、担保を実行されない。約定利息の発生を止める。供託できる。同時履行の抗弁権が喪失。注意義務の軽減。危険が債権者に移転。増加費用は債権者が負担
受領遅滞の効果(債務不履行説):注意義務の軽減。危険が債権者に移転。増加費用は債権者が負担。債権者に損害賠償責任。債務者の契約解除権
現実的履行の強制(強制履行、強制執行、民法414条):国家機関によって債権を強制的に実現する手続。種類は、直接強制、代替執行、間接強制
直接強制:国家権力をもって債務者の意思にかかわらず、債権の内容を実現すること
代替執行:債権者に自ら給付を実現する権限を与えてなさしめ、それに要する費用を債務者から取り立てること
間接強制:損害賠償の支払いを命じ、債務者に心理的圧迫を加えて給付を実現すること
与える債務:物の引渡し債務。与える債務について直接強制が認められる
なす債務:物の引渡し以外の作為または不作為債務
遅滞時期(民法412条):確定期限債務は、期限到来時。不確定期限債務は、期限の到来を債務者が知った時。期限の定めなき債務は、履行の請求を受けた時
債務不履行:債務者が正当な事由がないのに債務の本旨に従った給付をしないこと。種類は、履行遅滞、履行不能、不完全履行
債務不履行責任と不法行為責任の相違点:過失の立証責任。過失相殺。相殺禁止規定の有無。付遅滞の時期。消滅時効
履行遅滞:履行が可能であるにもかかわらず期限を徒過して履行しないこと
履行遅滞の要件:履行が可能であること。履行期を徒過したこと。債務者の責めに帰すべき事由に基づくこと。履行のないことが違法なこと
履行遅滞の効果:履行が遅延したために生じた損害の賠償を請求しうる。相当の期間を定めて催告し、それでも履行がなければ解除しうる
履行補助者:債務者が債務の履行のために使用する者。狭義の履行補助者(債務者の手足となって使用される者)と履行代行者(債務者に代わって履行を引き受ける者)。被用者的補助者(民法715条で被用者とされる者)と独立的補助者(指揮命令に従わず独立して事業をする者)
「履行補助者の過失」理論:債務の履行のために使用する者の過失を理由として、債務者が債務不履行責任を負うとする理論
履行不能:債務者の責めに帰すべき事由により、債務の履行が不可能になること
履行不能の要件:債権成立後に履行が不能となったこと。債務者の責めに帰すべき事由に基づくこと。履行不能が違法であること
不能:取引通念に従えば、債務者が履行を実現することについて、もはや期待可能性がないと判断されること
履行不能の効果:填補賠償を請求しうる。契約の場合は解除できる。一部が不能の場合、全部解除しうるかは残部のみで目的を達しうるか否かによる
不完全履行:債務の履行として履行がなされながら、それが債務の本旨に従ったものでないこと
不完全履行の要件:履行があったこと。給付が不完全なこと。債務者の責めに帰すべき事由に基づくこと。不完全な履行が違法なものであること
不完全履行の効果:追完可能なときは、改めて完全な給付を請求しうるし損害賠償を請求することもできる。追完不能のときは、給付に代わる損害賠償を請求しうる
積極的債権侵害:不完全履行によって拡大損害を生じた場合
予見可能性の解釈:相当因果関係説は、対象・特別の事情、当事者・債務者、判定時期・債務不履行時。保護範囲説は、対象・損害、当事者・両当事者、判定時期・契約時
「損害」の意味:差額説、損失説、事実説。差額説は、侵害があったために現在ある状態とあるべき状態との差、とくにその金銭評価の上での差を損害とする立場。損失説は、損害を、ある者が法益の侵害のために被った損失と捉える立場。事実説は、債務不履行としての不利益な事実自体を損害とする立場
損害賠償額の予定(民法420条、421条):あらかじめ損害が発生すべき場合を予想して、契約によって賠償額を定めること
損害賠償額の予定の効果:債権者は、債務不履行の事実さえ証明すれば、損害の発生、損害額の証明を要しないで予定賠償額を請求しうる。債務者において実際の損害が少ないこと、皆無であることを証明しても、減額請求または責任を免れることはできない。債権者において、実際の損害が大であることを証明しても増額請求はできない
損害賠償者の代位(民法422条):債権者が、損害賠償としてその債権の目的たる物または権利の価格の全部を受けたるときに、債務者がその物または権利につき当然債権者に代位すること。要件は、債権の目的たる物または権利の価格全部について賠償。効果は、物または権利が法律上当然に債務者に移転
債権者代位権(民法423条):債権者が自己の債権を保全するために、その債務者に属する権利を行使しうる制度。要件は、債権の保全の必要があること、債務者が自らその権利を行使しないこと、債権が原則として履行期にあること
債権者代位権の客体となりうる権利:財産権。身分的財産権。実体法上の権利を主張する形式としての訴訟法上の行為
債権者代位権の客体となりえない権利:行使上の一身専属権。差押を許さない権利。訴訟開始後における個々の訴訟追行権
一身専属権:純粋身分権。身分的財産権。慰謝料請求権。債務者の自由意思にかかる権利・意思表示
債権を保全するため:債務者の総財産の減少を防止することによって、総債権者の共同担保を維持すること
債権者取消権(詐害行為取消権、民法424条):債務者がその一般財産を積極的に減少する行為をする場合に、この行為の効力を奪ってその減少を防止する制度。法的性質は、形成権説、請求権説、折衷説、責任説。成立要件は、詐害行為、詐害意思
形成権説:詐害行為の効力を否認することをもって債権者取消権の本質とする説
請求権説:詐害行為によって債務者の一般財産から逸失した財産を取戻すことをもって債権者取消権の本質とする説
折衷説:詐害行為の効力を否認し、かつ財産を取戻すことの両者をもって債権者取消権の本質とする説
責任説:債権者取消権をもって責任的無効という効果を伴う形成権の一種とみる説
詐害行為取消権の消滅時効(民法426条):取消原因を知ったときから二年間、行為の時から二十年間
取消の原因を知る:債務者の一般財産を減少して債権者を害するような行為がなされたということを知ること
多数当事者の債権関係:一個の債権関係について、数人の債権者があるもの、または数人の債務者があるもの
分割債権の原則(民法427条):多数当事者の債権関係の場合、債権が各債権者間に平等の割合、すなわち頭割りで分割され、債務が各債務者間に平等の割合、すなわち頭割りで分割される原則
分割債権の効果:各債権者は自己の債権だけを単独で行使でき、各債務者は自己の債務だけを弁済すればよい。一人の債権者、債務者について生じた事由は、他の債権者、債務者になんらの影響を及ぼさない
不可分債権、不可分債務:分割して実現することのできない給付を目的とする多数当事者の債権債務。種類は、性質上不可分なる場合(債権の目的である給付が分割不可能である場合)と当事者の意思表示によりて不可分なる場合(当事者の合意に因り分割しないことを定めた場合)
不可分債権の効果:各債権者は単独で自己に履行の請求ができるし、債務者も任意に債権者の一人に履行することができる。請求及び弁済は絶対効を生じるが、それ以外は相対効である
不可分債務における絶対的効力:弁済。代物弁済。相殺。供託。受領遅滞
不可分債務における内部関係:不可分債務を履行したものは、他の各債務者に対して、内部関係の割合に応じて、求償することができる
連帯債務:数人の債務者が同一内容の給付について各自が独立に全部の給付をなすべき債務を負担し、しかもそのうちの一人の給付があれば他の債務者も債務を免れる多数当事者の債務
負担部分:数人が同一の給付義務を負う場合において、その数人の間で内部的に各自が分担することになっている債務の割合
不真正連帯債務:二人以上の債務者が同じ目的をもった同一内容の給付を負う場合のうち、債務者間に主観的共同関係のない場合
不真正連帯債務の性質:債務者間に共同目的による主観的な関連がない。債務者の一人について生じた事由が他に影響を及ぼさない。債務者の内部関係において負担部分がなく求償関係を生じない
連帯債務における絶対的効力を生じる場合(民法434〜439条):性質上、弁済・代物弁済・相殺・供託・受領遅滞。条文上、履行の請求・更改・相殺・免除・混同・時効
求償権の成立要件:連帯債務者の一人が共同の免責を受けた後であること。その者の出捐によること
連帯債務者の求償しうる範囲(民法442条):共同の免責をえた出捐額。免責のあった日以後の法定利息。避けることができなかった費用。その他の損害の賠償
求償する者が事前の通知を怠った場合(民法443条1項):他の債務者が債権者に対抗することを得べき事由を有していたときは、その負担部分についてその事由をもって求償者に対抗しうることになる
求償する者が事後の通知を怠った場合(民法443条2項):連帯債務者の一人が弁済した後、通知しない間に、他の者がこれを知らずに重ねて弁済したときは、その者は自分の弁済を有効なものとみなすことができる
連帯の免除(民法445条):債権者と債務者との関係において、債務額を負担部分に該当する額に限りそれ以上は請求しえないとすること。種類は、絶対的免除、相対的免除
絶対的免除:総債務者について連帯の免除をすることであり、これによって債務は分割債務となり、求償関係も消滅
相対的免除:一人または数人の債務者についてだけ連帯の免除をすることであり、免除を受けた債務者だけが分割債務を負担し、他の者は依然として全額について連帯債務負担するものであり、求償関係も存続
保証債務:債務者が債務を履行しない場合にこれに代わって履行をするために、債務者以外の者が負担する債務。法的性質は、附従性、随伴性、補充性
附従性(民法448条):主たる債務がなければ保証債務は成立できず、主たる債務が消滅すれば保証債務もまた消滅すること。主たる債務の担保を唯一の目的とすることから生ずる性質
随伴性:主債務に対応する債権が他に移転した場合には、保証債務もこれに随伴すること
債務者が保証人を立てる義務がある場合の条件(民法450条):保証人が能力者であること。弁済の資力を有すること
補充性:保証人は、主たる債務者がその債務を履行しない場合にはじめてその債務を履行すればよいという性質
催告の抗弁権(民法452条):債権者からの債務履行の請求に対して、まず自分より前に主たる債務者に催告をなすべきことを請求しうる保証人の権利
検索の抗弁権(民法453条):債権者からの債務履行の請求に対して、まず主たる債務者の財産について執行するよう抗弁しうる保証人の権利。行使の要件は、主たる債務者に弁済の資力があること、主たる債務者の財産が執行の容易なものであること
検索の抗弁権の効果(民法455条):債権者はまず主たる債務者の財産について執行しなければ保証人に対して請求することができないことになり、その執行を怠ったときは、怠ったために主たる債務者から弁済を受けえないことになった部分について保証人は責任を免れる
共同保証:同一の主たる債務について数人が保証債務を負担するもの
共同保証人の分別の利益(民法456条):共同保証人は主債務の額を平等の割合で分割した額についてのみ保証債務を負担すればよいこと。例外は、主たる債務が不可分であるとき、保証連帯、連帯保証
保証連帯:共同保証のうち保証人相互間に全額弁済の特約がある場合のこと
連帯保証:保証人が主たる債務者と連帯して債務を負担するもの。補充性・分別の利益がないのが主な特徴
継続的保証:保証人が継続的に基本的保証責任を負っていて、一定の具体的事由を生じるごとに支分的な保証債務が発生するもの。継続的契約関係に関して結ばれる保証契約。種類は、継続的取引の保証、借地借家契約の保証、身元保証。身元保証は、狭義の身元保証と身元引受
狭義の身元保証:被用者が雇傭契約上負担するかもしれない損害賠償債務の保証
身元引受:被用者が病気になった場合などにその身柄を引き受ける等の責任を負う損害担保契約
損害担保契約:一定の法律関係から生じることあるべき損害を担保することを目的とする契約
根保証:継続的取引契約に基づき一定の時期における決算によって確定する主債務のための継続的保証
継続的保証の相続性(判例):責任の限度額、期間を定めない継続的連帯保証契約は、特段の事由なき限り、相続性なし。賃借人のための保証は、相続性あり。身元保証契約に基づく身元保証人の義務は、特段の事由なき限り、相続性なし
受託保証人の求償権の範囲:出捐した額。免責行為のあった日以後の法定利息。避けることをえなかった費用。その他の損害の賠償
受託保証人が予め求償しうる場合(民法459条、460条):保証人が過失なくして債権者に弁済すべき裁判の言い渡しを受けたとき。主たる債務者が破産の宣告を受け、かつ債権者がその財団の配当に加入しないとき。債務が弁済期にあるとき。債務の弁済期が不確定であって、かつその最長期をも確定することができない場合において保証契約の後十年を経過したとき
委託を受けない保証人の求償権の範囲(民法462条):保証人となったことが主たる債務者の意思に反しないときは、保証人が免責行為をした当時主たる債務者が利益を受けた限度であり、保証人となったことが主たる債務者の意思に反するときは、求償するときに主たる債務者が現に利益を受けている限度である
債権の譲渡:債権をその内容を変じないで移転する旧債権者と新債権者間の契約。債務者に対する対抗要件は、債務者に対する通知または債務者の承諾。債務者以外の第三者に対する対抗要件は、通知または承諾を確定日付けある証書によってなすこと
譲渡することのできない債権の種類:債権の性質が譲渡を許さないもの。当事者が譲渡禁止の意思表示をしたもの。法律上譲渡を禁止されるもの
異議を留めない承諾(民法468条1項):債務者が承諾をなすに際して、その債権者に対して有する抗弁権を保留しない場合。法的性質は、債務承認説、公信説。効力は、債務者が、単なる通知の場合に譲渡人に対抗しえた一切の事由をもって、譲受人に対抗しえなくなる
契約上の地位の移転:契約の当事者たる地位の承継を目的とする契約
債務引受:債務を、その内容を変じないで移転する契約。種類は、履行の引受、併存的債務引受、免責的債務引受
履行の引受:債務者に対してその者の負担する特定の債務を弁済する義務を負う契約。要件は、債務者・引受人の契約
併存的債務引受:第三者が債務関係に加入して債務者となるが、従来の債務者も債務を免れず両者が並立して同一内容の債務を負担するもの。要件は、債権者・債務者・引受人の3者の契約、債権者・引受人の契約
免責的債務引受:第三者が債務関係に加入して債務者となり、従来の債務者は債務を免れる場合。要件は、債権者・債務者・引受人の3者の契約、債権者・引受人の契約、債務者・引受人の契約+債権者の承諾
債権の消滅原因:免除。供託。相殺。代物弁済。更改。弁済。混同
弁済(民法474〜504条):債務の内容たる給付を実現させる債務者その他の者の行為
第三者の弁済(民法474条):第三者が他人の債務として弁済すること。許されない場合は、債務の性質が許さないとき、当事者が反対の意思を表示したとき、利害関係のない第三者については債務者の意思に反するとき
債権の準占有者:取引観念上、真実の権利者であると信じさせるような外観を有する者
代物弁済(民法482条):本来の給付に代えて他の給付をなすことによって債権を消滅させる、債権者と弁済者との契約
代物弁済の要件:債務の存在すること。本来の給付と異なる給付をすること。弁済に代えてなされること。当事者間の契約(債権者の承諾)があること
特定物ドグマ:特定物の売主は完全な物を給付する義務はなく、特定の不完全な物を給付すればよいとする理論
弁済の充当(民法488〜491条):債務者が同一の債権者に対して同種の目的を有する数個の債務を負担する場合、または1個の債務の弁済として数個の給付をなすべき場合において、弁済者の提供した給付がその債務の全部を消滅させるに不足なときに、その給付をいずれの債務の弁済に充てるべきかを決定すること。基準は、当事者の合意、当事者の一方の指定、法律の規定
法定弁済充当(民法489〜491条):総債務中、弁済期にあるものと弁済期にないものがあるときは、弁済期にあるものに充当され、総債務が弁済期にあるときまたは弁済期にあらざるときは、債務者のために弁済の利益多きものに充当され、債務者のために弁済の利益同じときは弁済期の先ず至りたるものまたは先ず至るべきものに充当され、弁済期も同じ場合には各債務の額に応じて充当される。順序は、費用、利息、元本
弁済の提供:債務者が、単独で完了することのできない給付について、その給付の実現に必要な準備をして債権者の協力を求めること
弁済提供の方法(民法493条):原則として現実の提供を要するが、債権者が予め受領を拒んだとき、または債務の履行について債権者の行為を要するときは、例外的に口頭の提供で足りる
現実の提供(民法493条本文):弁済のため債権者の協力を要する場合に、債務者が、債権者に対して、受領その他の協力さえすれば弁済が完了する程度の状態を作り出すこと
口頭の提供(言語上の提供、民法493条但書):債権者が予め受領を拒むか、債務の履行につき債権者の行為を要する場合に、債務者が、債権者に弁済の準備をしたことを通知してその受領を促すこと。弁済の準備は、債権者が翻意して受領しようとすれば債務者の方でこれに応じて給付を完了しうる程度で足りる
弁済による代位(民法499〜504条):弁済が第三者または共同債務者によってなされた場合に、債務者について消滅した債権者の権利が、弁済者が債務者に対して有する求償権の範囲内で弁済者に移転すること。任意代位(499条)と法定代位(500条)
弁済による代位の要件:弁済その他で債権者に満足を与えること。第三者または共同債務者の1人が弁済をなし、債務者に対して求償権を有すること。弁済をなすにつき正当な利益を有するか、債権者の承諾を得ること
法定代位(民法500条):弁済をなすにつき正当の利益を有する者が、弁済によりて当然債権者に代位すること
当然債権者に代位する(民法500条):債権者の承諾なくとも弁済によって当然代位し、また対抗要件を必要としないこと
民法501条1号・2号の内容:保証人は第三取得者に対しては、金額について債権者に代位できるが、第三取得者は保証人に対しては代位できない
予め代位の付記登記をする(民法501条1号):保証人が弁済した後、第三取得者の取得前に付記登記をすること
民法501条3号の内容:第三取得者間では、各不動産の価格に応じて他の第三取得者に対して代位できる
民法501条5号の内容:保証人と物上保証人との間は、その人数に応じて債権者に代位する。但し、数人の物上保証人があるときは、まず保証人の負担部分を除き、その残額について各担保物の価格に応じて代位の範囲が決まる
供託(民法494〜498条):弁済者が弁済の目的物を債権者のために供託所に寄託して債務を免れる制度。効果は、債務が消滅し債権者は供託所または供託物保管者に対して保託物の交付を請求する権利を取得
供託原因(民法494条):債権者側の受領拒絶または受領不能。弁済者の過失なくして誰が債権者であるかを確知しえないこと
供託物の取戻(供託契約の取消)の効果:債権は消滅しなかったことになり、保証債務などは復活。供託後の利息なども支払わなければならない。特定後の供託においては、供託によって移転した所有権は当然復帰
供託物を取り戻すことができなくなる場合(民法496条):債権者が受諾したとき。供託を有効と宣告した判決が確定したとき。供託によって質権または抵当権が消滅したとき。供託者が取戻権を放棄したとき
相殺(民法505〜512条):債務者がその債権者に対して同種の債権を有する場合に、その債権と債務とを対等額において消滅させる意思表示。趣旨は、簡易な決済方法、当事者間の公平、担保的機能
相殺の要件:債権の対立があること。対立する両債権が同種の目的を有すること。両債権(主に自働債権)が弁済期にあること。債権の性質が相殺を許さないものでないこと
性質上相殺できない場合:為す債務。不作為債務。自働債権に抗弁権が付着している場合。自働債権が保証債権である場合
法律上相殺が禁止される場合:受働債権が不法行為によって生じたとき。受働債権が差押禁止債権のとき。受働債権が支払の差止を受けたとき。受働債権が株金払込債権のとき
不法行為債権を受働債権とする相殺の禁止(民法509条)の趣旨:自力救済的な不法行為の誘発防止。現実弁済による被害者の救済
更改(民法513〜518条):新債務を成立させることによって旧債務を消滅させる契約。成立要件は、債権の存在すること、新債務の成立すること、新債務は旧債務と要素を異にすること。効果は、旧債務が消滅し、これと同一性のない新債務が成立
民法で更改が生ずる場合:債権者の交替。債務者の交替。債務の目的・態様の変更
免除(民法519条):債権を無償で消滅させる債権者の行為。性質は、単独行為
契約:相対立する複数の意思表示の合致によって成立する法律行為。成立要件は、客観的合致、主観的合致。一般的効力発生要件は、可能性、確定性、社会的妥当性・適法性
契約自由の原則:私法上の契約関係は、個人の自由な意思によって決定され、国家の干渉を受けないという原則。内容は、契約締結の自由、契約内容決定の自由、契約の方式の自由、相手方選択の自由
契約の種類:典型契約(有名契約)は、民法の定める十三種類の契約。非典型契約(無名契約)は、民法の定める十三種類の契約以外の契約。混合契約は、2つ以上の典型契約の要素が混合したり、ある典型契約の要素と他の非典型契約の要素が混合した契約
双務契約:契約の各当事者が互いに対価的な意義を有する債務を負担する契約
片務契約:一方の当事者のみが債務を負うか、または双方の当事者が債務を負担するがそれが互いに対価としての意義を有しない契約
有償契約:契約当事者が互いに対価的意義を有する出捐(経済的損失)をする契約
諾成契約:当事者の意思表示の合致のみで成立する契約
要物契約:当事者の合意のほかに、一方の当事者が物の引渡しその他の給付をなすことを成立要件とする契約。代物弁済・消費貸借・使用貸借・寄託
要式契約:契約の成立に一定の方式を要するもの
予約:当事者の一方または双方のうちのいずれかが、将来希望したときに一定の内容の契約を締結する拘束を設定する契約
本契約:予約に基づいて締結される契約
予約の種類:双務予約、片務予約。有償契約に限って、双方の予約、一方の予約
双務予約(双方予約):一方が本契約をしようとする申込をすれば、他方がこれを承諾する義務を、双方が負っている予約
片務予約(一方予約):一方が本契約をしようとする申込をすれば、他方がこれを承諾する義務を、一方だけが負っている予約
双方の予約:一方が本契約を成立させようとする意思表示をすれば、他方の承諾を要せずに本契約を成立させる権利を双方が有する予約
一方の予約:一方が本契約を成立させようとする意思表示をすれば、他方の承諾を要せずに本契約を成立させる権利を一方だけが有する予約
契約締結上の過失:過失によって無効な契約を締結した者は、相手方がその契約を有効なものと誤信したことによって被る損害を賠償する責任があるという理論。意義は、債務不履行説、不法行為説
契約締結上の過失の要件:締結された契約の内容の全部または一部が客観的に不能(原始的不能)であるために、その契約の全部または一部が無効であること。給付をなすべき者が、その不能なことを知り、または知りうるべきものであること。相手方が不能につき善意・無過失であること
信頼利益:相手方がその契約を有効と信じたことによって生じた損害
履行利益:契約が有効でありそれが完全に履行されていたら債権者が受けた利益
契約存続中における信義則:信義則を契約解釈の基準とする。債務の履行は信義則に従うべきである。権利の行使は信義則に従うべきである
契約終了時における信義則:継続的契約関係を不当に終了させないようにすべきである。契約存続中に生じたことについて善後措置をとるべき義務を負う
普通取引約款(附合契約):多数の取引相手と反復して、しかも大量に取引がなされることを予定して、あらかじめ契約締結の便宜のために、契約の一方当事者が定型的に作成した 契約条項。判例は、当事者が反対の意思を表示しないで契約をしたときは、反証のない限り、その約款による意思をもって契約したものと推定
契約の成立要件:客観的合致と主観的合致。通常、申込と承諾の合致
客観的合致:数個の意思表示がその客観的内容において一致すること
主観的合致:数個の意思表示が相手方の特定の意思表示と結合して契約を成立させようとする意義を有すること
申込:契約を成立させることを目的とする確定的な意思表示
承諾:申込の意思表示と合致して契約を成立させる意思表示
申込の誘引:相手方に申込をさせようとする意思の通知
申込と申込の誘引の区別基準:相手方が特定人か不特定人か、不特定人であっても個性を重視するか否か。その行為が契約の内容を指示しているか否か。当事者間の従来の取引関係。その地方の慣習
交叉申込:契約の当事者が偶然に互いに申込みをなし、その申込の内容が一致している場合
意思実現:意思表示のように直接に一定の効果意思を外部に表示する行為ではないが、なおそれにより一定の効果意思の存在を推断せしめるような行為
承諾の意思表示と認められる「事実」:契約によって取得する権利の実行行為。契約によって負担する債務の履行準備行為
懸賞広告(民法529条):一定の行為(指定行為)をした人に対して一定の報酬を与える旨を広告によって表示する行為
優等懸賞広告(民法532条):一定の行為(指定行為)をした者のうち、優等者のみに報酬を与える旨を広告によって表示する行為
双務契約の特殊の効力:成立上の牽連関係。履行上の牽連関係。存続上の牽連関係
成立上の牽連関係:双務契約においてその一方の債務が成立しないときは他方の債務もまた成立しない
履行上の牽連関係:双務契約において一方の債務が履行されぬうちは他方も履行しなくてよい
存続上の牽連関係:双務契約において一方の債務者の責に帰すべからざる事由によって履行不能となるときは、他の債務も消滅
同時履行の抗弁権(民法533条):一方の債務が履行されるまでは、他方の債務の履行を拒むことができるという抗弁権。要件は、同一の双務契約から生じる両債権の存在すること、相手方の債務が履行期にあること、相手方が自己の債務の履行またはその提供をしないで履行を請求すること
危険負担(民法534〜536条):双務契約において、契約成立後、各債務が完全に履行される前に一方の債務が、債務者の責めに帰すべからざる事由によって履行不能となり消滅してしまった場合、他方の債務も当然消滅するかどうかを問題にすること
債務者主義(民法536条):不能となった債務を中心として、その損失を債務者が負担するものとする原則。効果は、履行不能によって債務の全部または一部を免れた債務者は、反対給付を受ける権利を失うこと
債権者主義(民法534条):不能となった債務を中心として、その損失を債権者が負担するものとする原則。根拠は、「利益の存するところ損失も帰する」という原則、「所有権が危険を負担する」という原則
債権者主義の要件(民法534条):特定物に関する物権の設定または移転を目的とする双務契約において、債務者の責めに帰すべからざる事由によって目的物が滅失または毀損した場合
債権者主義制限説(支配説):登記目的物の引渡、代金の支払といった支配の移転が認められる場合にはじめて534条の適用を認めるべきとする説
第三者のためにする契約(民法537条):契約当事者の一方(諾約者)が第三者(受益者)に直接に債務を負担することを相手方(要約者)に約する契約。成立要件は、要約者・諾約者間で有効な契約が成立していること、要約者・諾約者間の契約が直接第三者に権利を取得させる趣旨を含んでいること
契約の解除(民法540〜548条):契約が締結された後に、その一方の当事者の意思表示によって契約を解消し、まだ履行されていない債務は履行する必要がないものとし、既に履行されたものがあるときは、互いに返還することにして、法律関係を清算すること。法的性質は、直接効果説、間接効果説、折衷説
直接効果説:契約が解除されると解除の直接の効果として、契約上の債権、債務は初めに遡って消滅するとする説
間接効果説:契約が解除されても、解除の直接の効果として契約上の債権、債務が消滅するのではなく、ただ、当事者間に原状回復の債権、債務関係を発生させるにとどまり、それが履行されることによって、初めて契約関係は消滅するとする説
折衷説:未履行の債務については解除の時に消滅し、既履行の債務は消滅せず、新たに返還債務を生ずるとする説
履行遅滞による解除権発生の要件(民法541条):履行遅滞があること。債権者が相当の期間を定めて催告すること。債務者が催告期間内に履行しないこと
定期行為(民法542条):契約の性質または当事者の意思表示によって、一定の日時または一定の期間内に履行しなければ契約をした目的を達することのできないもの。絶対的定期行為(契約の性質による定期行為)と相対的定期行為(当事者の意思表示による定期行為)。定期行為の不履行の効果は、ただちに解除権が発生
解除権不可分の原則(民法544条1項):契約の当事者の一方が数人ある場合に、その数人ある当事者の側で解除するときに、または、この数人ある当事者に対して相手方が解除する場合には、それぞれ全員から、または、全員に対して解除しなければならないとする原則。趣旨は、法律関係の簡易化、当事者の意思。例外・共有賃貸物の解除は管理行為
解除の損害賠償額の算定時期:原則として解除時の価格を標準とする。解除をした買主がこれを他に転売する契約をしている場合には、原則として転売価格による。契約解除後の努力にも拘らず、売主が一層下落した価格で目的物を他に売却し、または買主が一層騰貴した価格で他から購入せざるを得なかったような場合には、原則としてその実際の価格を標準とする
履行期以後解除までの価格変動:履行期以後解除までの間に、目的物の価格が一度騰貴してさらに下落した場合や、反対に一度下落してさらに騰貴した場合にも、原則として解除の時を標準とし、その騰貴または下落している間に処分したであろうことを推測しうべき事情がある場合には、その時の価格を標準とする
解除権の消滅の種類:相手方の催告による消滅。解除権者による目的物の毀損等による消滅。解除権行使前の債務の履行。解除権の放棄。解除権の失効。解除権の時効消滅
相手方の催告による消滅(民法547条):解除権の行使につき期間の定めがないとき、相手方が解除権を有する者に対し相当の期間を定めその期間内に解除をするのかしないのか催告した際、その期間内に解除の通知を受けざるときに解除権が消滅すること
解除権者による目的物の毀損等による消滅(民法548条):解除権を有する者が自己の行為または過失により著しく契約の目的物を毀損し、もしくはこれを返還することをできなくしたとき、または加工もしくは改造によってこれを他の種類の物に変じたときに解除権が消滅すること
告知(解約告知):契約によって生じた継続的な法律関係を、当事者の一方的な意思表示によって終了させること
解除契約(合意解除、合意解約):契約当事者が、合意によって契約を解消して契約がなかったのと同一の状態をつくることを内容とする新たな契約
解除条件付契約:当事者に債務不履行があれば契約は当然に効力を失うという特約(失権約款)がついている契約
贈与(民法549〜554条):贈与者から受贈者に対して無償で財産的出捐をすることを目的とする諾成契約
現実贈与:贈与契約と同時に目的物の交付がなされる場合
定期贈与:定期金すなわち毎年または毎月一定の金銭または物を給付する債務を贈与の目的とした場合
負担付き贈与:受贈者に一定の負担を負わす贈与契約
死因贈与:贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与
売買(民法555〜585条):当事者の一方がある財産権を相手方に与えることを約し、相手方がこれに代金を払うことを約することによって成立する契約
現実売買:売買契約と同時に財産権と代金とが交換される売買
割賦払約款附売買:売買代金を一定期ごとに分割して支払う特約のついた売買
見本売買:見本によって目的物を定めた売買
試味売買:目的物を試験して、買主が気に入ったら買うという売買
継続的供給契約:売主が期間を定め、または定めずに、一定種類のものを継続的に供給する売買
手付(民法557条):契約締結の際に当事者の一方から相手方に交付される金銭その他の有価物。種類は、証約手付、解約手付、違約手付、損害賠償の予定を兼ねた手付
証約手付:契約が成立したことを示す効力をもつ手付
解約手付:両当事者が解除権を保留し、かつ、それを行使した場合の損害賠償額となる手付
違約手付:契約上の債務を履行しない場合に違約金として没収される手付
損害賠償の予定を兼ねた手付:当事者の一方が債務を履行しない場合に、損害賠償として、手附を交付した者はそれを没収され、手附を収受した者はその倍額を償還する旨を定めた手付
民法557条1項要旨:手付は、原則解約手附と推定。手付交付の場合に解約できる時期は、契約履行着手まで
履行着手:債務の内容たる給付の実行に着手すること、すなわち客観的に外部から認識しうるような形で履行行為の一部をなし、または履行の提供をするためにかくことのできない前提行為をした場合
解約手付による解除の効果:買主解除は手付放棄、売主解除は手付倍戻し。解除は遡及効をもつ。損害賠償請求権不発生
売主担保責任(民法561〜572条):売主が給付した目的物や権利に瑕疵がある場合に、売主が買主に対して負う責任。効果は、契約解除、損害賠償請求、代金減額請求
全部他人物売買(民法561条):要件は、他人の権利の売買、買主に移転することが不可能。責任は、買主は催告せずに解除できる、善意の買主は損害賠償請求、行使期間なし
一部他人物売買(民法563条、564条):代金減額請求。善意の買主は、契約解除[K1]・損害賠償請求。行使期間は、事実を知ったときOR契約のときから、1年
数量指示売買(民法565条):特定物の売買において目的物が一定の数量を有することを売主が表示し、代金もこの数量を基準として定めた場合。内容は、不足・一部滅失+買主善意で一部他人物売買を準用
制限物権がある場合の責任(民法566条):要件は、地上権、永小作権、留置権、質権、登記した賃借権存在or存在するとされた地益権不存在。責任は、善意の買主は、損害賠償請求+契約目的達成できない場合契約解除。行使期間は、知ったときから1年
担保物権がある場合の責任(民法567条):要件は、先取特権・抵当権により所有権喪失or出捐して所有権保存。所有権喪失は契約解除・損害賠償請求。出捐して所有権保存は出捐の償還請求、損害賠償請求
瑕疵担保責任(民法570条、566条):売買の目的物に隠れたる瑕疵がある場合の売主の担保責任。法的性質は、法定責任説、債務不履行責任説。要件は、目的物に瑕疵、隠れたる瑕疵。効果は、契約解除、損害賠償
法定責任説:売主の瑕疵担保責任の法的性質を特定物売買にのみ適用される法定の無過失責任と考え、瑕疵修補請求権を認めない見解
債務不履行責任説:売主の瑕疵担保責任の法的性質を債務不履行責任の売買における特則と考え、売主に完全給付義務及びそれに対応するものとして瑕疵修補請求権を認める見解
隠れたる瑕疵:取引界で要求される普通の注意を用いても発見されない瑕疵
担保責任を負わないという特約をしても、売主が担保責任を負う場合(民法572条):売主が権利または物の瑕疵、数量不足などの欠陥があったことを知りながら買主に告げなかった場合。売主が自ら目的物を第三者に譲渡したり、その上に他物権を設定した場合
代金支払拒絶権が生じる場合(民法576条、577条):他人が権利を主張する場合。担保物権が存する場合
広義の買戻:いったん売却したものを再び自分のものにすること。解除権留保売買(一定期間内は売主が解除権をもつという特約をした売買)と再売買の予約(一定期間内に逆方向の第二の売買ができるという予約をした売買)
解除権留保売買(狭義の買戻、民法579〜585条):一定期間内は売主が解除権をもつという特約をした売買。要件は、目的物が不動産であること、買戻の特約が売買契約と同時になされたこと、買戻の代金が売買の代金と契約の費用を超えないこと、買戻の期間が十年を超えないこと
交換(民法586条):金銭の所有権以外の財産権の相互移転を目的とする契約で売買の規定を準用
消費貸借(民法587〜592条):金銭その他の代替物を借りて、これを消費し、同種、同等、同量のものを返還することを目的とする契約。要件は、消費貸借契約の合意と金銭その他の物の引渡し
諾成的消費貸借:諾成契約として成立する消費貸借
準消費貸借(民法588条):消費貸借によらないで金銭その他の物を給付する債務を負っている者が、相手方との契約により、消費貸借上の債務にすること
消費貸借の返還時期(民法591条):返還時期を定めないとき、貸主は相当の期間を定めて返還の催告ができる。借主はいつでも返還できる
民法592条要旨:消費貸借の借主が同種、同等、同量の代替物を返還できない場合は、不能となった時の価格を償還
使用貸借(民法593〜600条):当事者の一方が、ある物を無償で使用収益したのち、その物の返還を約する合意と、相手方からその物の引渡しを受けることによって成立する契約
使用貸借の返還時期(民法597条):存続期間の定めがあるときは、期間満了前。使用目的だけを定めた場合は、目的に従った使用収益が終わったとき。返還の時期および使用目的を定めなかったときは、いつでも返還請求可
民法598条の内容:使用貸借の借主は、目的物を原状に復して返還。その際、目的物に付属させた物を収去
賃貸借(民法601〜622条):賃貸人が賃借人にある物を使用収益させ、これに対して賃借人が使用収益の対価を支払う契約
短期賃貸借:抵当権設定後、設定登記された賃貸借。処分の能力または権限のない者ができる賃貸借。期間の定めない賃貸借は、建物・該当、土地・非該当
処分の能力または権限のない者:管理する能力または権限があるが、処分する能力または権限のない者。処分の能力のない者の例は、被保佐人。処分の権限のない者の例は、不在者の財産管理人、権限の定めのない代理人、後見監督人のある場合の後見人、相続財産管理人
短期賃貸借の存続期間(民法602条):樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃貸借は、10年。その他の土地の賃貸借は、5年。建物の賃貸借は、3年。動産の賃貸借は、6ヵ月
借地権の存続期間(借地借家法3条):30年。但し、これより長い期間を定めることはできる。契約で存続期間を 定めなかったときも30年
借地借家法4条の借地権更新後の期間:最初に行う更新のときだけ更新期間は20年。二度目の更新のときから更新期間は10年。但し、当事者がこれより長い更新期間を定めることはできる
借地借家法22条要旨:存続期間50年の定期借地権設定可。この場合、契約の更新、築造による存続期間延長がなくなり、建物買い取り請求しないという取り決め可
賃貸人の権利・義務:賃料支払請求権、目的物返還請求権、使用収益させる義務、費用償還義務、担保責任。使用収益させる義務は、目的物引渡義務、修繕義務、妨害除去義務
民法608条要旨:賃借人費用支出の賃貸人償還時期は、必要費では賃借人は賃貸借終了を待たずに直ちに償還請求可。有益費では、賃貸借契約終了時に請求可
必要費:目的物の通常の用法に適する状態において保存するために支出された費用
有益費:目的物の客観的価値を増やすもの
賃借人の権利・義務:使用収益権。費用償還請求権。賃料支払義務。目的物保管・返還義務
賃借権の譲渡:賃借権が従来の賃借人から離れて譲受人に帰属すること
転貸:賃借人が自己の有する権利の範囲内において、第三者をしてその物の使用収益をなさしむることを約する契約。賃借権はなお従来の賃借人に帰属し、転 借人の賃借権はそれを基礎として成立している場合
借地権の更新事由:当事者の合意による更新。借地人の請求による更新。借地権消滅後の使用継 続による更新。建物再築による更新
黙示の更新(民法619条):賃貸借期間経過後、賃借人が引き続き賃借物を使用しており、賃貸人もこれに対してなんらの異議を述べないという場合は、前契約と同一の条件で賃貸借を存続させる意思を有しているものと推察して契約を更新させること
借地借家法26条要旨:借家権更新は、期間満了前に家主から予め更新拒絶通知しないと従前契約と同一条件で当然更新。予め通知した場合も、借家人が使用継続しているとき、遅滞なく異議を述べないと更新
建物再築による更新(借地借家法7条):建物滅失後に再築される際、借地権設定者の承諾があった場合は、承諾のあった日か、建物が築造された日のいずれか早い日から20年間借地権は存続
賃借権終了原因:期間満了。解約申入。賃借人から解除。賃貸人から解除。債務不履行解除。賃借人破産による解約申入。後発的全部不能。混同
立退料の内容:立退きによって賃借人が支払わなければならない移転費用の補償。立退きによって賃借人が事実上失う利益の補償。立退きによって消滅する利用権の補償
敷金:賃料その他の債務を担保するために、契約成立の際、あらかじめ賃貸人に交付する金銭。法的性質は、停止条件付返還債務を伴う金銭所有権の移転。返還請求権の発生時期は、明渡時(判例・通説)と終了時(星野・幾代)。新賃貸人は敷金返還債務を承継(判例・通説)
権利金の種類:居住や営業に便利であるという場所的利益に対する対価。毎月支払われる賃料の一部の一括前払。賃借権の譲渡性(転貸)を承認する対価
保証金の種類:敷金としての性質を有するもの。敷金と権利金の性質を併有するもの。建設協力金に該当するもの。それ以外のもの
借地借家法15条:借地権を設定する場合においては、他の者と共に有することとなるときに限り、借地権設定者が自らその借地権を設定することができる
雇用(民法623〜631条):一方の当事者が相手方のために労務に服することを約し、他方の当事者がこれに報酬を与えることを約する契約
請負(民法632〜642条):当事者の一方がある仕事の完成を約し、注文者がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを約することによって成立する契約
請負契約における所有権の帰属(判例):注文者が材料の全部または主要部分を供給した場合は、原始的に注文者に所有権が帰属。請負人が供給した場合には、所有権がいったん請負人に帰属したのち、引渡によって注文者に移転
下級審判決のとる注文者保護の構成:権利濫用・信義則違反による構成。当事者の合理的意思解釈による構成。下請人を履行補助者とみる構成
請負人の担保責任(民法634〜640条):要件は、仕事の目的物に瑕疵。内容は、注文者の瑕疵修補請求権・損害賠償請求権・契約解除権。責任の存続期間は、原則1年、土地の工作物5年、石造・土造・煉瓦造または金属造の工作物10年
委任(民法643〜656条):委託を受けて他人のため事務を処理することを目的とする契約
受任者の報告義務(民法645条):受任者は委任者の請求あるときはいつでも委任事務処理の状況を報告し、また、委任終了の後は遅滞なくその顛末を報告する義務があること
委任終了原因(民法653条):当事者の解約。委任者の死亡・破産、受任者の死亡・破産・後見開始審判
準委任(民法656条):法律行為以外の事務の委託
寄託(民法657〜666条):当事者の一方(受寄者)が相手方(寄託者)のために物の保管をなす契約。成立要件は、当事者間に寄託の合意が成立したこと、物を相手方から受け取ること
保管:寄託の目的物を自分の所持内においてその現状を維持すること
消費寄託(民法666条):受寄者が契約上、受寄物を消費することができる寄託
組合(民法667〜688条):二人以上の当事者が出資をなして共同の事業を営むことを約することによって成立する契約。法的性質は、双務契約説、特殊契約説、合同行為説
業務執行組合員の解任の要件(民法672条):他の組合員の全員の一致があること。正当の事由あること
組合員の脱退:一部の組合員が組合の同一性を変えないで組合員たる資格を失うこと
任意脱退の許される場合(民法678条):組合契約で組合の存続期間を定めなかった場合、あるいは、組合員の終身間組合が存続するものと定めている場合。やむことを得ざる事由がある場合
組合員の意思に基づかない脱退事由(民法679条):死亡。破産。後見開始審判。除名
組合解散:目的たる事業を達成するための活動をやめ、清算手続に入ること
組合解散事由(民法682条、683条):目的たる事業の成功。目的たる事業の成功の不能。組合員の解散請求。組合契約で定めた解散事由の発生。存続期間の満了。組合員全員の解散の合意。組合員が一名になった場合
終身定期金(民法689〜694条):当事者の一方が自己、相手方または第三者の死亡に至るまで、定期に金銭その他の物を相手方または第三者に給付することを約することによって、その効力を生じる契約
和解(民法695〜696条):当事者が互いに譲歩してその間に存する争いを止めることを内容とする契約。要件は、当事者間に争いが存在すること(紛争性)、当事者双方が互譲すること(互譲性)
和解の確定効(民法696条):和解により権利創造的効力が生じた後は、後日事実が和解によって確定したところと異なっていたことが判明しても、既に合意された和解の内容を争うことができないこと
事務管理(民法697〜702条):法律上の義務がないのに、他人のために仕事をすること
事務管理の成立要件:他人の事務を管理すること。法律上の義務がないこと。他人のためにすること。本人のために不利益なことまたは本人の意思に反することが明らかでないこと
事務:人の生活に必要な一切の仕事
準事務管理:他人の事務をそれと知りつつ自己の事務として管理した場合に事務管理は成立しないが、管理者の義務につきこれと同様の効果を認める理論
不当利得(民法703〜708条):法律上の原因なくして、他人の財産もしくは労務によって受けた利益。本質は、公平説、類型論
不当利得の要件:他人の財産または労務によって利益を受けたこと。そのために他人に損失を与えたこと。受益と損失との間に因果関係があること。法律上の原因がないこと
法律上の原因なくして:公平の理念からみて、財産的価値の移動をその当事者間において正当なものとするだけの実質的な理由がないこと
転用物訴権の理論:契約上の給付が契約の相手方のみならず、第三者の利益にもなった場合、給付した当事者はその第三者に対して利得の返還を請求することができる、という理論
非債弁済(民法705〜707条):債務がないのに弁済すること
不法原因給付(民法708条):不法の原因のために給付をした者はその給付した物の返還を請求することができないという法律関係
給付:回復請求者の自由意思に基づいてなされた財産的価値のある出捐
不法行為(民法709〜724条):不法に他人の権利もしくは利益を侵害し、これによって損害を与えること。違法な行為によって受けた損害を賠償させる制度。目的は、損害の公平な填補。要件は、故意又は過失、損害、因果関係、違法、責任能力
疫学的因果関係論における因果関係推定要件:原因と考えられるものが結果に先行していること。原因と考えられる物質の排出の増減が被害の増減と一致していること。その原因を原因と考えても生物学的に矛盾なく説明できること
監督義務者が責任を負う要件(民法714条):責任無能力者に、もし責任能力があったならば不法行為責任が生ずるような行為でありながら、行為者に責任能力がないために不法行為責任が生じない場合であること。監督義務者または監督代行者の監督の義務を怠らなかったことの主張、立証がないこと
使用者責任(民法715条):他人に使用される者がその他人の事業の執行について第三者に損害を加えた場合、使用者とか、使用者に代わって事業を監督する立場にある者に、その損害を賠償する責任を負わせること。要件は、使用関係、事業の執行に付き、被用者の不法行為、免責事由の不立証
使用関係:使用者の事実上の「指揮監督ノ下ニ」事業に従事すること
事業の執行に付き(事業執行性):被用者の行為が客観的に使用者の事業の範囲に属すると認められる場合[K2]。判断基準は、外形標準説、一体不可分説
土地工作物責任(民法717条):土地の工作物の設置または保存に瑕疵があることによって、他人に損害を生じた場合に、その工作物の占有者・所有者に特殊の責任を課すこと。要件は、土地の工作物、設置または保存に瑕疵、工作物の瑕疵の存在を被害者側で立証。効果は、第一に占有者、占有者が免責事由を証明したとき所有者が損害賠償責任
土地工作物:土地に接着して人工的につくり出された設備
瑕疵:その種の工作物として、通常備えるべき安全な性状を欠いていること
動物占有者の責任の要件(民法718条):動物によること。動物が加えた損害であること。占有者・保管者が免責事由を立証しないこと
共同不法行為(民法719条):侵害が複数の人によって行われた不法行為。成立要件は、各人の行為がそれぞれ独立に不法行為の要件を備えていること、各人の行為の間に関連共同性があること。「共同」の解釈は、客観的関連共同説、主観的関連共同説、類型化説
違法性阻却事由:正当防衛。緊急避難。被害者の承諾。正当業務行為。自力救済
正当防衛の要件(民法720条1項):他人の不法行為によること。自己または第三者の権利を防衛する行為であること。防衛のためやむを得ず加害行為をしたこと
緊急避難の要件(民法720条2項):他人の「物」より生じた急迫の危難があること。急迫な危難を避けるため「その物」を毀損したこと。その物を毀損する以外に適当な避難手段がなかったこと
損益相殺:損害を受けた者が同時に利益を受けたときに、損害から利益を控除すること。非控除項目は、生命保険金・火災保険金・養育費・香典
過失相殺(民法418条、722条2項):被害者にも過失があったときは、損害賠償額の算定にあたってこれを計算に入れること。債務不履行は、必要的減免。不法行為は、裁量的減額
被害者側の過失:被害者と身分上ないし生活関係上一体をなすとみられるような関係にある者の過失
不法行為の損害賠償請求権の消滅時効(民法724条):被害者またはその法定代理人が損害および加害者を知ったときから三年間、不法行為の時より二十年
不法行為の損害賠償請求権の短期消滅時効(民法724条前段)の趣旨:不法行為は関係当事者の予期を伴わずに発生するのを通例とするから、あまり時間が経過すると成立要件の立証や損害額の認定が困難になること。ある程度時がたてば被害者の感情も平静にもどるから長年たってから事を荒立てるのは妥当ではないこと
請求権競合説:1つの行為が複数の請求権発生根拠を充足する以上、請求権は複数発生し、それらは相互に独立しており相互に影響を及ぼさないとする見解
法条競合説:契約関係にある者の間では契約責任が成立するだけで、一般的な不法行為責任は排除され、法律の条文の形式の上では競合するように見えるが実際は競合しないとする見解
請求権規範統合説:1つの社会的事業が複数の請求権規範の要件を満たすような場合、その複数の規範の内容を調整・統合して、その社会的事実に適合した解決を追求すべきとする見解。種類は、請求権二重構造説、請求権規範競合説、全規範統合説
反トラスト3法:シャーマン反トラスト法。クレイトン法。連邦取引委員会法
「独禁法違反の要件」の体系的整理の基軸:ある事業者が、ある特定の1つの市場において、競争減殺または不正手段を おこなうことを禁止する
事業者(芝浦屠場事件):なんらかの経済的利益の供給に対応し反対給付を反復継続して受ける経済活動を行なう者
消費者:商品役務を需要者として買うが、しかし、利益をあげることを主たる目的としてその商品役務を買うわけではない者
市場画定の基本的手順:需要者の範囲を画定する段階。供給者の範囲を画定する段階
競争:2以上の事業者が、同一の需要者に同種又は類似の商品又は役務を供給すること。2以上の事業者が、同一の供給者から同種又は類似の商品又は役務の 供給を受けること
競争の本質:「より良い価格、より良い品質」を需要者に提示しようと供給者同士が常に切磋琢磨すること
競争減殺(価格や品質の硬直化):需要者を他の供給者に奪われないように少しでも「より良い価格、より良い 品質」を提供する、というプロセスが十分に機能しないようになること。主要なものは、競争の停止と競争者への加害。競争者への加害による競争減殺は、差別的取扱いと略奪的価格設定
再販売価格の拘束(再販売価格維持、再販):発生原因は、メーカー・小売店の便宜、イメージの維持、流通網の確立。公正競争阻害性の根拠は、製品差別化、ロックイン、横並び意識。禁止の適用 除外は、公取委に指定されたものと著作物
ロックイン:すでに一定の投資をおこなってしまったため、他に乗り換えたくても乗り換えられない、という状況
オトリ廉売:スーパーやディスカウントストアなどが、客寄せのため、一部の品物をアッと驚くような安値で販売する(それをチラシに刷り込む)こと
優越的地位の基準:取引依存度。総合的事業能力。情報非対象性
抱き合わせ:主たる商品役務の供給の際に、従たる商品役務の供給を同時におこなうこと を条件とすること。不要品強要型と競争者加害型
独占的高価格:ある商品役務の供給を独占する者が極めて高い価格をつけること
不当な取引制限:他の事業者と共同して対価を決定し、維持し、若しくは引き上げ、又は数量、技術、製品、設備若しくは取引の相手方を制限する等相互にその事業活動を拘束し、又は遂行することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を実質的に制限すること
「他の事業者と共同して」の意味:認識共同説。意思の連絡説
意思の連絡があると推認される要件:事業者たちが対価引き上げに関する情報交換をしたこと。事業者たちが同一またはそれに準ずる行動に出たこと
同調的値上げ:ある1つの事業者(プライスリーダー)がまず値上げを発表し、それを見た他事業者が相次いで値上げを発表する、というもの
不当表示の分類(景表法4条):優良誤認は、品質について実際よりも優良であるという誤認を生じさせる行 為。有利誤認は、取引条件、特に価格について実際よりも有利であるという 誤認を生じさせる行為。それ以外は、公取委の指定によって規制されるもの
オトリ広告:派手な広告で店に客をおびき寄せるのであるが、その実、広告の目玉となっている商品役務は品数が限られていたり、実際には入荷していなかったりするような行為
比較広告:競争者の商品役務と比べて自己の商品役務の優位性を宣伝するもの
行為の広がり:行為者のシェアはどうか、とか、競争者への波及効果があるかどうか、ということ。公取委の事件選択の基準
一般集中:特定の市場における競争減殺とは異なり、経済力が1つの業者に集中することにより、政治的・経済的な権力集中がおきること。事業支配力の過度の集中
独禁法のエンフォースメント:公取委による命令、民事訴訟、刑事罰。公取委による命令は、排除措置命令、課徴金納付制度。民事訴訟は、損害賠償請求、契約をめぐる訴訟
排除措置:違反行為を排除するための措置
効果理論:自国の独禁法を適用できるかどうかの基準を「自国が影響を受けるかどうか」に求める考え方
工業簿記:製品を製造するために消費した経済価値の大きさを計算し、それに基づいて、製品がいくらで製造されたのかを計算し、それらを複式簿記の原理を適用して帳簿に記録し、報告するための体系
原価計算の目的(基準一):財務諸表作成・価格計算・原価管理・予算管理・基本計画設定
特殊原価調査:経営の基本計画および予算編成における選択的事項の決定に必要な特殊の原価たとえば差額原価、機会原価、付加原価等を、財務会計機構のらち外において随時断片的に、統計的、技術的に計算ないし調査測定すること
原価計算の一般的基準(基準六):財務諸表作成目的から、全部原価、信憑性、原価差異適正処理、財務会計との有機的結合。原価管理目的から、原価責任明確化、原価管理的原価分類、物量計算、原価標準設定、比較性、原価差異分析・報告、原価管理の必要性考慮。予算管理目的から、予算管理
広義の原価(総原価):狭義の原価と営業費。狭義の原価は、製造原価。営業費は、販売費と一般管理費
原価(基準三):経営における一定の給付にかかわらせて、は握された財貨又は用益の消費を、貨幣価値的に表わしたもの。本質は、経済価値消費性・給付関連性・経営目的関連性・正常性
非原価項目(基準五):経営目的に関連しない価値の減少。異常な状態を原因とする価値の減少。税法上とくに認められている損金算入項目。その他の利益剰余金に課する項目
原価の諸概念(基準四):消費量および価格の算定基準から、実際原価と標準原価。収益との対応関係から、製品原価と期間原価。集計される原価の範囲から、全部原価と部分原価
原価計算:種類は、全部と部分・実際と標準・個別と総合。計算手続は、費目別・部門別・製品別
製造原価の分類:形態別は、材料費・労務費・経費。製品との関連から、直接費・間接費。操業度との関連から、固定費・変動費。原価の管理可能性から、管理可能費・管理不能費。個別原価計算(個別受注生産形態)では、直接材料費・直接労務費・直接経費・製造間接費。総合原価計算(市場見込生産形態)では、直接材料費・加工費
材料費の分類:形態別は、素材費(又は原料費)・買入部品費・燃料費・工場消耗品費・消耗工具器具備品費。機能別は、主要材料費・補助材料費・工場消耗品費。製品との関連から、直接材料費・間接材料費
費目別計算における材料費の分類:直接材料費は、主要材料費・買入部品費。間接材料費は、補助材料費・工場消耗品費・消耗工具器具備品費
材料の購入原価:購入代価(送り状価額)+付随費用(材料副費)。材料副費は、外部材料副費(材料取引費用)と内部材料副費(材料取扱費用)
部門別計算の集計手続:第1次・部門個別費の賦課と部門共通費の配賦。第2次・補助部門費の製造部門への配賦。第3次・製造部門費の製品への配賦
総合原価計算の分類:工程別計算の有無により、単一工程・工程別。生産する製品の種類により、単純・等級別・組別
期末仕掛品の評価:期末仕掛品原価を計算すること。計算方法は、平均法・先入先出法・後入先出法。解法は、計算式法・ボックス法・ワークシート法
標準原価計算の計算手続:原価標準の設定、原価標準の指示。標準原価の計算、実際原価の計算。原価差異の算定、原価差異の原因別分析、関係資料の経営管理者への報告、原価能率増進のための是正措置
直接原価計算:目的は、利益管理・意思決定・原価管理。計算手続は、総原価を変動費と固定費に分解、売上高から変動費を引いて限界利益を計算、限界利益から固定費を引いて営業利益を計算。変動費は、変動製造原価と変動販売費。固定費は、固定製造原価と固定販管費
監査論のポイント:監査の必要性。監査の根拠。監査対象。監査主体。監査実施論。監査報告論
F/S監査の必要性:F/Sの性格。利害関係者の分散。監査の専門性
F/S監査の意義:監査主体・独立の職業的専門家たる監査人。監査対象・F/S。判断基準・GAAP。行為基準・GAAS。監査目的・F/Sの信頼性の程度を保証し投資者等の利害関係者を保護
監査主体:専門的能力と実務経験があり、かつ外観的独立性と精神的独立性がある監査人
監査対象:F/Sの作成プロセス。取引事実。内部統制組織。経営環境
F/S監査の限界:客観的事実の証明はできない。F/Sの作成に関して責任を負わない。全ての不正・誤謬の発見を目的としない。会計・監査以外の領域
不正:F/Sの虚偽記載の原因となる意図的な行為。例は、資産の流用・証憑書類の偽造又は改ざん・会計記録からの取引の隠蔽又は除外・実在しない取引の記録・会計基準の不適切な適用
誤謬:F/Sの虚偽記載の原因となる意図的でない誤り。例は、F/Sの基礎となる会計データの収集又は処理上の誤り・事実の見落とし又は誤解に基づく会計上の判断又は見積り・会計基準の適用の誤り
監査基準:監査人の資格や監査の実施・報告に関する基本原理であり、監査人により遵守が強制される社会的ルール。性格は、実践可能性・公正妥当性・規範性。設定方法は、パブリック・セクター方式とプライベート・セクター方式
パブリック・セクター方式:設定主体・企業会計審議会。長所は、公正妥当性、利害調整機能
プライベート・セクター方式:設定主体・日本公認会計士協会。長所は、実践可能性、環境変化に迅速に対応
一般基準の構成:監査人の資格要件と監査人の職業的義務。監査人の資格要件は、専門的能力・実務経験と外観的独立性。監査人の職業的義務は、精神的独立性と正当な注意義務
監査人の資格要件:技術的資格要件は、専門的能力と実務経験。人格的資格要件は、高度の人格。身分的・経済的資格要件は、独立の立場にある者
専門的能力:専門的知識と技術的能力。重要な技術的能力は、分析能力(会計数値を分析しその正否・適否を確かめる能力)と批判能力(GAAPに照らして被監査会社の会計処理やF/Sを批判する能力)
外観的独立性:当該企業に対して独立の立場にあること。監査人が、被監査会社との間に、法律上定められている特別の利害関係としての身分的・経済的な利害関係が存在しないこと。身分的独立性+経済的独立性
特別の利害関係の具体例:身分的利害関係は、過去1年以内の役員・使用人関係、過去2年以内の公務員関係、現在の税理士関係。経済的利害関係は、現在の株主・債権者・利益供与関係
MS(マネジメント・サービス):企業の経営者のために、経営管理に関する助言・指導を、専門家の立場から行う業務。具体例は、原価管理・利益管理・投資計画・システム設計・その他経営に関する指導・助言。問題は、外観的独立性を阻害。実施の際の注意点は、助言にとどめる、監査と担当部門を明確に分離
精神的独立性:いかなる誘惑や圧力にも屈することなく、自己の信念と良心に基づいて、常に公正不偏の態度を保持する精神的態度。特に問題となる局面は、事実の認定・処理の判断・意見の表明
精神的独立性を支えるための方法:監査人の資格の限定は、技能的資格要件の制度化・身分的経済的資格要件の制度化。監査事務所の独立性は、補助者のチェック・他部門のチェック・経済的基盤の強化・外観的独立性強化。公認会計士業界全体の独立性は、倫理規則の制定・継続的専門教育・ピアレビューの導入・ローテーション
職業的専門家としての正当な注意:職業的義務の1つとして、監査業務の全プロセスにおいて、職業的専門家たる監査人が通常払うべき注意義務であり、民法の善管注意義務にほぼ相当する包括的・抽象的義務。特徴は、過失責任の有無を判定する基準、時代や国により異なる流動的・相対的な性格
秘密開示の「正当な理由」:自己の法的立場の弁護や自己の法的権利の行使に当たり必要な場合。職権により監査調書の提出や閲覧を求められた場合。主たる監査人が監査調書の閲覧を求めた場合。後任の監査人が監査調書の閲覧を求めた場合
職業倫理:職業的専門家として業務を行う場合に遵守すべき職業上の道徳。具体例は、広告の制限・成功報酬の禁止・両立しない職業の禁止・外観的独立性の強化
監査人の責任:民事責任、刑事責任、行政処分。刑事責任は、罰金・懲役等。行政機関による懲戒処分は、故意の虚偽監査証明・1年以内の業務停止または登録抹消、過失の虚偽監査証明・戒告または1年以内の業務停止
公認会計士の業務:財務書類の監査証明業務。財務書類の調整や財務の調査・立案・相談業務
公認会計士の監査領域:法定監査は、証取法監査・商法特例法監査・労働組合法監査・私立学校振興助成法監査。任意監査は、抵当証券会社のF/S監査・東京工業品取引所商品取引員会社のF/S監査・投資育成会社の投資を受けている会社のF/S監査
監査法人:財務書類の監査または証明を組織的に行うことを目的として、公認会計士法の定めるところにより、公認会計士が共同して設立した法人。法的性格は、合名会社。長所は、大規模化・多角化・独立性の保持・損害賠償能力・物的設備・継続的監査。短所は、大規模化による経費の増大・責任所在の不明確化・個人的才能の軽視・監査業務の独占化
監査法人の設立要件(公34条の4):社員は業務停止処分を受けていない公認会計士のみ。社員5人以上。社員はすべての業務の執行権を有し義務を負う。業務を公正かつ的確に遂行することができる人的構成や施設
監査上の危険性(AR):財務諸表に重要な虚偽記載が含まれているにもかかわらず、監査人がこれを発見できずに不適切な意見を表明する可能性。1−F/S監査の保証水準OR固有の危険(IR)×内部統制上の危険(CR)×監査手続上の危険(DR)
固有の危険(IR):関連する会社の内部統制が存在していないとの仮定の上で、重要な虚偽記載が取引記録及び財務諸表項目に生じる可能性。影響を与える要因は、経営環境+取引記録及び財務諸表項目が有する特性。経営環境は、外部経営環境と内部経営環境
内部統制上の危険(CR):重要な虚偽記載が会社の内部統制によって防止又は適時に発見されない可能性
監査手続上の危険(DR):会社の内部統制によって防止又は発見されなかった重要な虚偽記載が、監査手続を実施してもなお発見されない可能性
重要性の基準値:当該財務諸表が適正か否かを判断する基準値
十分な監査証拠の3要件:監査要点との適合性。監査証拠の信頼性。監査証拠の量的十分性
適正意見の要件:会計方針の会計基準準拠性(1号意見)。会計方針の継続性(2号意見)。表示方法の基準準拠性(3号意見)
監査報告書の記載事項:監査の概要。財務諸表に対する意見。監査報告書作成日。署名。押印。特記事項。監査人と企業との利害関係の有無
範囲区分の記載事項:監査の対象となった財務諸表の範囲。監査が「監査基準」に準拠して行われた旨。通常実施すべき監査手続が実施されたかどうか
アメリカの政党の特徴:地方分権的な政党組織。党首や党員の不在。弱い党規律
アメリカの経営者利益団体:全米製造業者協会NAM。合衆国商業会議所USCC。ビジネス円卓会議
アメリカ大統領の直轄行政機関:行政管理予算局(OMB)。国家安全保障会議(NSC)。通商代表部(U STR)。中央情報局(CIA)
アメリカの地方自治体:首長・議会型。理事会型。市支配人(シティ・マネージャー)型
イギリスの戦後の政権:アトリー。チャーチル。イーデン。マクミラン。ダグラス・ヒューム。ウィルソン。ヒース。ウィルソン。キャラハン
(イギリス)労働党の理念:経済の民主化。富の公平な分配。社会保障の促進。階級的・民族的差別の撤廃
フランスの大統領:ド・ゴール。ポンピドー。ジスカール・デスタン。ミッテラン。シラク
フランスの政党:共産党。社会党。フランス民主連合。共和国連合。国民戦線
フランスの労働利益団体:労働総同盟CGT。民主労働同盟CFDT。労働者の力FO
ドイツ連邦共和国の歴代宰相:アデナウアー。エアハルト。キージンガー。ブラント。シュミット。コール
ドイツの政党:キリスト教民主・社会同盟。自由民主党。社会民主党
ドイツの労働利益団体:ドイツ労働総同盟DGB。ドイツ事務員組合DAG。ドイツ公務員組合DBB。ドイツ・キリスト教労働組合連盟CGB
ドイツの経営者利益団体:ドイツ産業連盟BDI。ドイツ商工会議DIHT。ドイツ経営者連盟BDA
分極的多党制:議会に代表をもつ政党が多く、しかも中心となる2つの政党のイデオロギー距離が大きいといった特徴をもつ政党制
穏健な多党制:政党数が3から4で、そのイデオロギー距離も小さく、政権交代が行われても体制の変革には結びつかないような安定的な多党制
ポルトガルの政党:社会民主党。社会党。統一民主同盟
ベルギーの下位文化地域:オランダ語系のフレミッシュとフランス語系のワロン
オンブズマン:市民から寄せられた苦情をもとに、行政官や裁判官の怠慢や違法行為を調査する行政監察官
メディアトゥール:国民の苦情申し立てに基づいて調査を開始し、改善勧告を出す行政監察官
国際連盟の機構:総会。理事会。事務局。常設国際司法裁判所。国際労働機関
国連の目的:平和と安全の維持。友好関係の推進。国際協力の達成。諸国の活動を調和させる中心となること
国連の成立過程:大西洋憲章・戦後の平和構想。ダンバートン・オークス会議・国連憲章の基本草案。ヤルタ会談・大国の拒否権。サンフランシスコ会議・国連憲章の調印
国連未加盟国:国連の集団安全保障体制と永世中立の精神が両立しないと危惧するスイス。宗教を国家の存在理由としているバチカン市国。国力が乏しい極小国家であ るトンガ
国連の主要機関:国連総会。安全保障理事会。経済社会理事会。信託統治理事会。国際司法裁判所。国連事務局
国連総会:種類は、通常総会、特別総会、緊急特別総会。任務は、「予算や支出を決定し、また3理事会の理事国を選出する」、「安全保障理事会の勧告に基づき、さまざまな決定を下す」、「国連憲章に関わるさまざまな問題について、討議・調査・勧告・意見表明などを行なう」
経済社会理事会:経済、社会、文化および保健に関わる国際事項について審議し、勧告を行なう機関
経済社会理事会の補助機関:機能委員会。地域委員会。常設委員会。常設専門家組織
国連の専門機関:経済社会理事会を通じて国連と提携関係をもっている政府間機関
国連事務局の事務総長:リー。ハマーショルド。ウ・タント。ワルトハイム。デクエヤル。ガリ
国際人権規約:「経済的・社会的および文化的権利に関する国際規約」「市民的および政治的権利に関する国際規約」「市民的および政治的権利に関する国際規約につ いての選択議定書」の総称
東欧革命:ポーランド・連帯。チェコスロバキア・市民フォーラム。ハンガリー・民主フォーラム。ブルガリア・旧共産党。ルーマニア・救国戦線。東ドイツ・ド イツ連合
EC:ECSC(石炭鉄鋼共同体)、EEC(欧州経済共同体)、EURATOM(欧州原子力共同体)の統合体
EUの主要機関:EU閣僚理事会。EU委員会。EU議会。EU裁判所。EU理事会
経済学:稀少な財・資源を、競合する目的のために選択・配分する仕方を研究する学問
ミクロ経済学:混合経済における個々の経済主体の合理的な経済行動を理論的に明らかにする学問
財:直接的または間接的に、人々の福祉に役立つ手段(もの)。財貨(有形な財)とサービス(無形な財)
経済主体(経済活動を営む主体):家計は、主として消費活動を営む一国の経済主体。企業は、主として生産活動を営む一国の経済主体。政府は、一国の行政権をもつ経済主体。海外は、諸外国の総称
行為の4類型(ウェーバー):目的合理的行動。価値合理的行動。感情的行動。伝統的行動
生産要素(生産のために使用される財):労働力は、人間が提供する生産的なサービス。土地は、天然資源。資本は、過去の生産活動によって作り出された生産要素
要素費用(生産要素に対する報酬):賃金は、労働力に対する報酬。地代は、土地に対する報酬。利子・配当は、資本に対する報酬
賃金学説:賃金生存費説。賃金基金説。賃金勢力説。限界生産力説。労働再生産費説
準地代:短期的にその供給量が固定されている生産要素がその再生産費を超えて獲得する報酬
経済体制:社会を経済の視点からとらえた制度的枠組み
混合経済体制:社会の経済活動の多くの部分を資本主義的な市場経済に委ねながら、同時に国家が重要な補完的役割を果たしている体制
西側先進諸国に共通な経済政策目標:資源の効率的配分。富および所得分配の公正。経済の安定。経済の成長
経済問題:人間の欲求は無限なのに、社会の資源は有限なために生じる、何を、どのようにして、だれのために、生産するかという問題
均衡:経済主体が意思決定を改めようとしない状態。人々のイメージする状態と現実が一致する状態
競争的均衡:もうこれ以上競争が生じないという状態
正常利潤:企業家に企業を継続させる意欲をもたせる利潤
価格の機能:情報伝達。誘因提供。所得分配
均衡価格:需要と供給とが均衡した状態の価格。需要量と供給量を等しくさせる価格
均衡価格による財の区分:経済財は、均衡価格がプラスであるような財。自由財は、均衡価格がゼロ(無料)であるような財
需要法則:他のすべての条件が一定のとき、ある商品の価格が低下すれば、その商品の市場需要量は必ず増加するという現象
需要量:ある商品が与えられたときに消費者が喜んで購入したいと思い、かつ実際に購入しうる量
需要曲線:財の価格と需要量の関係を表わす曲線。通常の需要曲線(マーシャルの需要曲線、名目所得一定)と補償需要曲線(ヒックスの需要曲線、実質所得一定)
需要曲線の性質:需要者からみれば購入曲線・支払曲線であるが、企業の側からみれば販売曲線・平均収入曲線である
需要曲線のシフト:価格以外の他の条件が変化したときに、種々の価格での需要量が変化するため、需要曲線全体が移動すること
弾力性:二個の変数の変化率の比。弾力的は、弾力性が一より大きい。非弾力的は、弾力性が一より小さい。完全弾力的は、弾力性が無限大。完全非弾力的は、弾力性がゼロ
需要の価格弾力性:価格の変化率に対する需要量の変化率の割合で、慣用的には符号をプラスにして評価したもの。−需要量の変化率÷価格の変化率。−凾p/凾o×P/Q
代替品:ある財の代わりに使われる財
補完品:ある財と補完的に使われる財
限界効用:消費者の消費する財が増加したときに追加的に得られる効用の増加分
限界効用逓減の法則(ゴッセンの第1法則):財の量を増加するに従ってその財の限界効用すなわち効用の増加率は次第に 小さくなるというもの
加重限界効用均等の法則(ゴッセンの第2法則):価格で加重された限界効用(一円当たりの限界効用)が均等になるよう支出分配をするとき、総効用は極大になり、極大満足が得られるという法則
無差別曲線:等しい効用水準をもつ2財の数量的な組合せの点をつなげた曲線。形状は、右下がりで原点に対して凸。前提は、不飽和・推移律・代替性・限界代替率逓減の仮定
限界代替率:無差別曲線の接線の傾きの絶対値で、X財の限界効用のY財の限界効用に対する比
予算制約線(予算線、価格線):一定の支出予算あるいは一定の所得で購入可能な2財の量的な組合せを示す直線
代替効果:満足感を維持されたままで相対価格が変化したときの購入量への影響
相対価格:別の財の個数で表した値段。予算線の勾配
所得効果:相対価格一定で予算だけが与える購入量への影響
総合効果(全部効果):代替効果と所得効果の合成
スルツキー方程式:名目所得一定の下での価格変化の需要量への効果を代替効果と所得効果に分解して表わした式
価格・消費曲線 財の価格の変化につれて変化する最適消費点の軌跡
最適消費点:予算制約線と無差別曲線の接点。価格で加重された限界効用均等点
所得消費線(所得支出線、支出拡張線):商品価格は不変で所得が変化する場合の最適な財の組合せを示す点(最適消費点)の軌跡
所得弾力性:所得の変化率に対するある財の需要量の変化率の割合。上級財(正常財)は+・中級財は0、下級財(劣等財)は−
上級財(正常財):所得弾力性が0より大きい財。超上級財(奢侈品)>1。必需品<1
ギッフェン財:財の価格が上昇したとき、代替効果によるその財の消費量の減少より所得効果による消費量の増加のほうが大きいため、全体効果では需要量が増加する ような財
顕示選好理論:市場価格とそのときの消費者の需要を観察することによってその選好体系に 関する情報が得られるとする接近方法
貯蓄:所得のうち消費されない部分
労働供給曲線:種々の賃金率での家計の最適労働供給量を示す曲線
労働供給曲線の特徴:賃金率が低い段階では賃金率の上昇につれ労働供給量は増加するが、賃金が高くなると、所得効果による余暇消費の増加のため、逆に、労働供給量は減 少する
時間選好率:今期の消費の来期の消費に対する限界代替率から1を引いた値。市場利子率より小さいなら貯蓄・大きいなら借入れ
利潤最大化の条件:限界費用=生産物価格。等利潤線の傾き(実質賃金率)=労働の限界生産物。技術的限界代替率=r/w
費用関数:生産量と費用との関係を示す関数
固定費用(不変費用):短期的には固定的な資本投入量と土地投入量とに支払われるため、生産量の大きさのいかんにかかわらず固定的な費用。利子費用と減価償却費
可変費用:生産量に応じて変化する原材料、労働力などの可変的投入物に要する費用
総費用(総生産費):ある生産量を生産するときに必要な固定費用と可変費用の和
総生産費の増加の仕方:経験的にみると初め逓減的な増加であるが、ある点(変曲点)を超えると、 逓増的な増加になる
限界費用(限界生産費):生産物を1単位追加的に生産するときに必要な追加的費用。総費用曲線の接線の傾き
損益分岐点:平均総費用曲線の最低点。固定費÷(1−変動費率)。固定費÷限界利益率
操業停止点:平均可変費用曲線の最低点
個々の生産者の供給曲線:限界費用曲線のうち平均費用曲線(短期は、平均可変費用曲線)の上側の部分
平均費用:産出量1単位当たりの費用。費用÷生産量。原点と総費用曲線とを結んだ勾配
限界費用曲線の特徴:限界費用曲線は平均可変費用曲線と平均総費用曲線の最低点を通る
長期総費用(長期費用):資本等短期的には固定的な投入物も変化させうるものと考えた場合、種々の生産量を生産するのに必要な最小な総費用。特徴は、短期総費用曲線の下からの包絡線
長期平均費用:長期総費用÷生産量。長期平均費用曲線は短期平均費用曲線の下からの包絡線である
長期限界費用:資本等短期的には固定的な投入物も変化させた場合に、生産物を1単位追加的に生産するのに必要な追加的費用
長期限界費用の性質:長期限界費用が短期限界費用と等しいとき、短期平均総費用と長期平均総費用も等しくなる
規模に対して収穫逓増(規模の利益、規模の経済性):各投入要素をm倍したとき、生産物がm倍以上になる場合。ある産業全体の 生産規模が拡大していくにしたがって分業体制が整備され、それによって生産コストの引下げが可能になる場合
規模について収穫不変:各投入要素をm倍したとき生産量もm倍になる場合。このような性質は一次 同次と呼ばれ、その代表的な生産関数はコブ・ダグラス型生産関数である
生産関数:各生産要素投入量と生産物生産量との技術的関係を示す関数
コブ・ダグラス型生産関数:Y=AK^α L^(1-α) 。Aは、技術係数。αは、資本分配率。1−αは、労働分配率
限界生産物:生産要素を追加的に投入したときに得られる追加的な生産物の量
限界生産力逓減の法則(収穫逓減の法則):生産規模を一定にして(他のすべての生産要素を一定にして)、ある1生産要素のみを増加していくときの生産量は、生産要素の投入量を多くすればするほど増大していくが、その増大の仕方は逓減的であるという法則
等利潤曲線:同一の利潤をもたらす労働投入量と生産量との種々の組合せを示す曲線
等量曲線(生産の無差別曲線、等生産量曲線、等産出量曲線):2種の生産要素を用いて1種の生産物を生産する場合、等量の生産量を生産 するのに必要な生産要素の組合せを綴った曲線
技術的限界代替率(RTS):当量曲線の傾きの絶対値。第1要素(資本)の投入を1単位追加するときに生産量を減らさずに節約できる第2要素(労働)の量。第1要素(資本)の限界生産性を第2要素(労働)の限界生産性で割ったもの
技術的限界代替率逓減の法則:等量線に沿って第1要素(資本)の量を増加してゆくと限界代替率が次第に低下してゆくという性質。等量線が原点に対して凸であること
プライス・テイカー:市場価格を所与として行動する経済主体
完全競争市場:純粋競争・市場完全の市場。市場に参加する消費者と生産者がそれぞれ多数いるために、どの市場参加者も自分だけでは価格を操作することができないような市場
純粋競争市場:同種生産物の生産。企業体多数
完全市場:個々の経済主体が自己の経済的成果を最大に収めようとして行動するのに、何の妨げも存在しないこと。自己の市場の状況に関して十分な知識をもっていること。買い手が売り手に対して特殊な選好をもっていないこと
完全競争市場の特徴:多数の需要者、供給者。同質的な商品。情報の完全性。参入や退出は自由。プライステイカー。一物一価
地価:公示価格・国土庁。基準地価・都道府県。相続税路線価・国土庁。固定資産 税評価額・自治省
市場供給曲線:種々の価格が与えられたときに生産者が喜んで供給したいと思う市場全体で の供給量を示す曲線
市場均衡価格:市場需要量と市場供給量とが等しくなるような市場価格。このときの需給量 が市場均衡需給量
生産者余剰:生産者が実際に受け取る市場価格と財を生産する際の限界費用との差を供給 量の全体についてたし合わせた総額
消費者余剰:限界的な一単位の財に対して消費者が喜んで支払う準備のある価格と実際の市場価格との差額を需要量の全体についてたし合わせた総額
ワルラス的安定:市場価格が均衡価格から離れた場合、超過需要に比例的に変化するように価格の調整が行なわれ、その結果、価格が均衡価格の方向へ復元される場合
ワルラスの安定条件:市場価格が均衡価格より騰貴するにしたがい負の超過需要(超過供給)が生じ、売り手間に競り下げが行なわれ、また逆に、市場価格が均衡価格より下落すると超過需要が生じ、買い手間に競り上げが行なわれること
マーシャル的安定:市場供給量が均衡供給量から離れた場合、需要価格と供給価格の差に比例するように供給量の調整が行なわれ、その結果、供給量が均衡供給量の方向へ復元される場合
マーシャルの仮定:超過需要価格が正のとき生産者は生産量を増加させ、超過需要価格が負のとき生産量を減少させる傾向がある
くもの巣:供給量は前期の価格に対応する水準に決まり、今期の価格は今期の供給量がすべて需要される水準に決まるような市場での動学的経路。安定条件は、供給曲線の傾きの絶対値が需要曲線の傾きの絶対値より大きいこと
売り手独占(供給独占):無数の需要者に相対峙している一人の供給者。売り手独占者は供給量を左右することにより、市場価格に影響力(支配力)をもつ
限界収入:財を追加的に1単位市場に供給したときに得られる追加的な収入。P*(1−1/Ed)
価格差別:条件は、市場が容易に分割可能、転売が不可能。利潤最大化条件は、MR1=MR2=MC
クールノー・モデル:寡占モデルの一種で、個々の企業が同じ産業の他の企業の特定の生産量を一定として自己の利潤を最大とする生産量に決めるモデル
反応曲線:種々の他企業の供給量に対して当該企業の最適生産量を示す曲線
クールノー均衡:各企業の反応曲線の交点。複占市場で相手企業の最適生産量が、自己の最適生産量を決める際に前提される相手企業の生産量になっているような均衡
カルテル:寡占企業が全体としての利潤を最大化するために互いに協定を結んで価格や生産量について協調行動をとること
プライスリーダー:寡占企業市場において他企業が価格設定について追随するような主要企業
屈折需要曲線:寡占企業が他企業の価格引上げに対しては自企業の価格を維持し、他企業の価格引下げに対してはシェアの低下を防ぐため対抗して価格を引き下げるために生じる、各寡占企業が直面する需要曲線
ミニマックス戦略:複占市場で自己の戦略を決める場合、最悪の場合のなかで最良の結果が得られるように自己の戦略を決めること
独占的競争:企業の数は多数であるが、個々の企業が自社の製品の価格をある程度コントロールできる市場の状態
独占的競争の内容(チェンバリン):同一の産業内の企業数が極めて多い。各企業は、自己の行動に対する他の企業の反応を考慮しない。新規企業の参入は自由である。各企業の製品に差別化がみられる
パレート最適:他の人の効用を低下させなければ、ある人の効用を改善することができない状態
契約曲線:エッジワースのボックス・ダイアグラム内の互いの無差別曲線の接点(パレート最適点)をつないでできる曲線
厚生経済学の第一基本定理:完全競争市場で実現される均衡はパレート最適である
厚生経済学の第二基本定理:どのようなパレート最適点も政府の適当な一括税と一括補助金とにより完全競争均衡として実現できる
生産可能曲線:限られた資源から生産可能な最大限の財の組み合わせ
限界変形率(MRT):生産物変形曲線あるいは生産可能曲線の傾きにマイナスを掛けたもの。第一財の生産量を一単位増加するために犠牲にしなければならない第二財の量
機会費用:1つの経済活動に対し、それを選択することで失う経済活動の機会のうちの最大収益
一般均衡の特徴:限界代替率(MRS)=限界変形率(MRT)=相対価格(PX /PY )
市場の失敗:市場に任せていては資源配分上望ましくない結果がもたらされる場合。原因は、独占および寡占。平均費用逓減。外部経済・不経済。公共財
公共財:排除性がなく、競合性もない財。最適供給条件は、MRS1+MRS2=MRT
排除性:財の生産費用を負担しなかった人をその財の消費から排除すること
競合性:ある人が財を消費していれば他の人はその財を消費できないこと
ただ乗り:公共財の生産費用を支払わなかった人が公共財のサービスをただで需要すること
公共財の需要曲線私的財:公共財に対する社会全体での需要曲線は各消費者の需要曲線を縦に足し合わせることで求められる。最適供給条件は、MRSA =MRSB =MRT
私的財:排除性と競合性のある財。最適供給条件は、MRS1=MRS2=MRT
準公共財:地方公共財は、非排除。クラブ財は、非競合
外部効果:ある経済主体の経済活動が他の経済主体の状態に及ぼす影響。金銭的外部効果と技術的外部効果
金銭的外部効果:経済主体の生産量や消費量の変化が、市場価格の変化を促すことによって他の経済主体の生産費用や所得制約に影響を与えること
技術的外部効果:ある経済主体の生産量や消費量が、他の経済主体の生産関数や効用関数をシフトさせること。外部経済と外部不経済
外部経済:ある財を生産する際の私的な限界費用がその財の生産の結果生じる社会的に好ましい限界的な便益を反映していないため、社会的限界費用と乖離する場合
外部不経済:ある財を生産する際の私的な限界費用が、工場周辺の住民などに対して及ぼす被害など、市場の外部で生じる限界的費用を反映していないため、社会的 限界費用と乖離する場合
コースの定理:所得分配の問題を別にすると、外部不経済の発生者が被害者に貨幣を支払うことにしても、逆に被害者が発生者に貨幣を支払って外部不経済を減らして もらうことにしても同じであるというもの
危険に対する態度:危険愛好的。危険回避的。危険中立的
危険に対する態度と関数:危険愛好的は、所得からの効用が下に凸な関数で表わされる。危険回避的は、所得からの効用が上に凸な関数で表わされる。危険中立的は、所得からの効 用が、傾きが一定な関数で表わされる
リスク・プレミアム:危険を回避することができるなら支払ってもよいと思う保険料の上限
条件付き財:将来に起こる状況もふくめて定義した財
現物取引:契約から時間をおかずに、買い手が財の代金を支払い、売り手が財を引き渡すこと
先物取引:将来の一定期日に代金の支払いと財の受け渡しをする契約を現時点で決めてしまうこと
ヘッジ取引:現物を買って、同時に先物を売ること。現物市場と先物市場の両方で、同時に取引を行なってリスクを減らすこと
オプション取引:将来の一定時点で、契約した価格で買うあるいは売る権利(オプション)の売買
裁定取引:価格や利益率の違いを利用して、利鞘をかせぐ取引
逆選択:取引される財の品質についての情報が不完全なために、品質の劣る財がより多く出回り、品質のよい財の取引が阻害されること
シグナル:情報をもつ側が、自己の属性を表わすシグナルを送り、相手が逆選択をすることを防ぐこと
自己選択:逆選択を防ぐために、情報を所有しない側が、複数の契約条件を提示すると、相手が自己の属性を顕示するような選択を自主的に行なうこと
分離均衡:情報の非対象性の下で、自己選択を利用して、リスクの異なる人が異なる価格で契約する均衡
エージェンシー問題:依頼人(プリンシパル)と代理人(エ−ジェント)の間での契約に関する問題
依頼人(プリンシパル):代理人に仕事を頼む人
代理人(エージェント):依頼人に頼まれた仕事を契約に基づいて行なう人
モラル・ハザード(道徳的危険):契約の成立によって、一方が行動を変えて、他方が契約前に想定していた状況がもはや適合しないこと
インセンティブ・システム:代理人に動機付けを与えて、依頼人にとって望ましい働きをさせること
純粋戦略:一回限りでのゲームにおける戦略
支配戦略:相手の選ぶ戦略に限らず、自分にとって最適な戦略
混合戦略:確率pで一つの戦略を、確率1−pで他の戦略をとること
ナッシュ均衡:各経済主体が他の経済主体の特定の行動を予想し、その結果が正しいと仮定した上で自分の利益を最大化するような行動をとる結果予想の組と結果としての行動の組が一致した場合
標準型ゲーム(戦略型ゲーム):プレーヤーの行動の順序を捨象し、プレーヤー、戦略、利得で定義されるゲーム
逢引のジレンマ:男はサッカーを、女はコンサートを好むが、一人で行ったのでは面白くないという状況のゲーム
囚人のジレンマ:別々に収監された2人の囚人が犯罪の自白をすると罪を軽くすると脅かされた場合、2人とも自白して、パレート非効率的なナッシュ均衡に落ちつくという例
繰り返しゲーム:独立したゲームを何回か繰り返すことから成るゲーム。成分ゲームの繰り返し
ゼロ和ゲーム:ゲームに参加するプレーヤーの利得の和が常に0となるゲーム
展開型ゲーム:プレーヤー、行動の順序、戦略、利得で定義されるゲーム。ゲームの樹と利得によって表現されるゲーム
部分ゲーム完全均衡:展開型ゲームのどの部分ゲームをとっても、最適な戦略の組
参入阻止ゲーム:市場を独占する企業と新規参入企業で行なわれるゲーム
チェーンストア・パラドックス:参入阻止ゲームを有限回数繰り返しても、既存企業は、毎回新規企業の参入 を黙認することがナッシュ均衡となるという結果
スーパーゲーム:無限回の繰り返しゲーム
トリガー戦略:繰り返しゲームで、相手が裏切るならその次の回に裏切り、その後はずっと裏切り続け、もし相手が一度も裏切らなければ自分も裏切らないという戦略
しっぺ返し戦略:繰り返しゲームでの、前回の相手の行動をそのまま繰り返す戦略
閉鎖経済:貿易をせず、国内の生産物を消費する経済
開放経済:自国で生産し、貿易も行なう経済
小国:経済の規模が小さいので、世界市場でプライス・テイカーとして行動する国
大国:経済の規模が大きく、その国の貿易量が、交易条件に影響を与える国
交易条件:輸出財の価格の輸入財の価格に対する相対価格。交易条件線は、交易条件が与えられたとき収支が均衡する輸出量と輸入量の関係
比較生産費理論:リカード・モデルにおける財の単位生産費用の比率で比較優位を説明する理論
リカード・モデル:労働のみを生産要素とする固定係数型生産関数を用いて、貿易を説明するモデル
固定係数型生産関数(レオンチェフ生産関数):生産物一単位当たりに必要な各生産要素の量が一定値(固定投入係数)をとる生産関数
比較優位:ある財を他の人(あるいは国)よりも相対的に低い機会費用で生産できること
絶対優位:他の人よりも単位時間当たりの生産高が多い状態
特化:特定の財の生産に専従すること。完全特化と不完全特化
完全特化:一国が一つの財のみを生産する状況
貿易の利益:閉鎖経済から開放経済に移行することによる社会的厚生の増加分
リプチンスキーの定理:ある資源の総量が増加すると、その資源をより集約的に投入して生産する財の生産量が増加し、他の財の生産量が減少する
ストルパー=サミュエルソンの定理:財の価格の上昇は、その財の生産により集約的に投入される生産要素の相対価格を上昇させる
ヘクシャー=オリーンの定理:各国は、より豊富に存在する資源をより集約的に投入して生産する財に比較優位をもつ
レオンチェフの逆説:資本が豊富なアメリカにおいて、輸出品が労働集約的で輸入品が資本集約的であるというヘクシャー=オリーンの定理と矛盾する結果
窮乏化成長:経済成長によって、輸出品が増加し、交易条件が悪化する結果、社会的厚生が低下する場合
マーシャル=ラーナーの条件:各国の輸入財需要の価格弾力性の和が一より大きいという均衡の安定条件
保護主義が発動される原因・理由:幼稚産業保護。産業転換の調整コストの軽減。「戦略的貿易政策」の発想。政治的な決定過程からくる制約
幼稚産業保護の議論が成立するための条件:成熟した段階でかならず保護を撤廃できること。幼稚産業の育成によって将来得られる便益が、その育成のために払った費用を上回っていること。開発した技術の私的独占の弊害がないこと
関税:国境や国内のある地域を通過する商品に課せられる税金。種類は、一般関税、特殊関税。一般関税は、財政関税、保護関税。特殊関税は、相殺関税、ダンピング関税、緊急関税
特殊関税:相殺関税は、補助金・奨励金を相殺。ダンピング関税は、不当廉売効果を減殺。緊急関税は、その他
実行関税率:同一の輸入品目に対していくつかの種類の関税率が併存している場合、実際に適用されている関税率。税率の優先順位は、特恵税率、協定税率、暫定税率、基本税率
対称性定理:輸入税(輸入品に課せられる関税)と輸出税(輸出品に課せられる関税)の効果が同じであるというラーナーによる結果
動学的アプローチ:時間の概念を導入し、均衡へ進む過程を分析する方法
現在価格:将来の財の価格であっても、割引いて現在価値に直したときの価格
長期均衡:労働、資本、消費が同じ比率で留まり続ける動学経路。労働を一定とするときは、定常解ともよばれる
非線形動学:動学を生み出すモデルにおいて、関数が非線形であるがゆえに、線形関数の場合とは著しく異なる動学が得られることを研究する分野
カオス:動学のモデルの解が、いかなる点や周期解にも収束せず、発散もせず、一定の領域を、出たらめのように動き回る現象
摩擦的失業:労働者が産業間、地域間、職業間の移動をすぐには行なえず、新しい職に移るまでの間の失業
構造的失業:労働需要の構造変化に労働供給側が対応できない状況(労働需給のミスマッチ)により発生する失業
循環的失業(景気的失業):景気循環に伴って発生する失業
潜在的失業:就業しているものの、通常の就業者と同じ労働を行なうことができず、低い所得しか得られない状態
有効求人倍率:求人数÷求職数。1を超えると、人手不足。1を下回ると、人あまり
インフレの原因:通貨膨張。コストの上昇。需要超過
インフレの主な種類:紙幣インフレ。信用インフレ。為替インフレ。輸入インフレ。賃金インフレ。コスト・インフレ。需要インフレ。財政インフレ。公債インフレ。ボトルネック・インフレ
ボトルネック・インフレ:生産要素の一部が不足する、つまり隘路ができることによって生産能力の増 加テンポが需要の増加速度に追いつかず、物価が上昇すること
インフレ対策:総需要抑制策。構造対策。ガイドポスト政策
ガイドポスト政策:過度な賃上げが物価を押し上げているときに、政府が適当な指針(ガイドポスト)を示し、企業経営者と労働組合の交渉を誘導する政策
生活大国:国民が豊かさとゆとりを日々の生活のなかで実感できる、多様な価値観を実現するための機会が等しく与えられている、美しい生活環境のもとで簡素なライフスタイルが確立されている社会
生活大国五ヵ年計画の目標:労働時間の短縮。住生活の充実。環境との調和。地域の発展。内需主導の経 済成長
21世紀の日本経済:悲観派は、環境・労働力・摩擦。楽観派は、技術力・豊かさへの志向・経済の柔構造
首都圏への一極集中が進んだ理由:人が人を呼ぶ。情報が情報を呼ぶ。お金がお金を呼ぶ
土地政策の3つの柱:土地保有税強化。借地・借家法の自由化。土地証券化
経済社会のソフト化:サービス化、情報化、国際化、金融化、投機化、省資源化によってかたどられる経済社会の一大構造変化
情報化:技術革新の結果、各種の情報をより広汎に収集し、迅速、正確、かつ低コス トで伝達することにより、これまでとらえ切れなかったいろいろな事柄を的確に把握できるようになっていること
情報の作用(機能):認識情報(認知情報、知識としての情報)。行動情報(指令情報、プログラムとしての情報)。美としての情報(充足情報、歓びとしての情報)
マルチメディア:複数のメディアの共存。文字、音声、画像、動画などを統一的に扱うメディア・テクノロジー。デジタルな融合のテクノロジー。内容は、パッケージ型、ネットワーク型、シアター型
ストック化:金融資産、土地、住宅、資本設備などの蓄積(ストック)の重要性が増すこと。資産残高が増加し、その保有や取引の経済全体に与える影響が高まってゆくこと
ボーダレスからボーダフルへ:世界経済・社会の拡大。相互依存関係の進展。輸送・情報技術の発達。ヒト・モノ・カネ・情報移動のスピード・アップ。ボーダレス・エコノミー化。摩擦の激化。民族(準民族)意識の高まり。国境意識の高まり。ボーダフル・ エコノミー化
資源:特異性は、有限性、偏在性。消費速度を増大させる要素は、生活水準の向上 人口増加、科学技術の発達
マクロ経済学:集計量としての経済変数間の関係を、理論的・実証的に明らかにする学問
社会会計:経済統計を活用して、経済主体間の経済循環を体系的に記述したもの
国民経済計算:経済活動を解剖学的に整理した社会会計。基準は、SNA(国民経済計算体系)
地下経済:国民経済計算に捕捉されない「地下」に埋もれたモノやサービスの取引
産業連関表:一国の種々の産業の相互の連関および家計などの最終需要部門との連関を表にまとめたもの
投入係数:各産業の生産物一単位を生産するのに中間投入として必要な、各産業の生産物の単位数
生産物:一定期間の生産活動によってもたらされた財。最終生産物と中間生産物。産出額=中間投入額+付加価値額
最終生産物:一定期間中に生産された財のうち、同じ期間中に他の生産物の生産のために用いられてしまわない財。消費財(欲求を充足させるために用いられる財)と、投資財(将来の生産活動のために用いられる財)
中間生産物:一定期間中に生産された財のうち、同じ期間中に他の生産物のために用いられてしまう財
フロー:一定期間中に計測された量
ストック:ある瞬時に存在する量
付加価値:一定期間中の生産活動を通じて新たに生み出された価値。粗付加価値総額=生産物販売総額−中間財購入総額
生産国民所得:一国の居住者によって一定期間中に生産活動によって得られた価値の総計
国民総生産(GNP):一国の国民が一定期間に新たに生産した粗付加価値総額。名目GNPと実質GNP。生産・分配面は、C+S+T。支出面は、C+I+G+EX-IM
GNPデフレーター:実質GNPを推計するとき用いられる物価指数
国内総生産(GDP):一国内で一定期間に新たに生産された粗付加価値総額。国民総生産−海外からの要素所得+海外への要素所得
国民純生産(NNP):生産総額であるGNPから固定資本減耗(生産要素である資本)の価値の低下を控除した生産物の純価値。国民総生産−固定資本減耗
分配国民所得:一国の居住者が一定期間中に生産要素を提供することによって受け取る報酬
労働分配率(賃金分配率):国民所得に占める賃金・給与所得の割合
国民所得(NI):GNP−固定資本減耗−間接税+補助金
国民可処分所得:家計、企業、政府の処分可能な所得。C+S
個人可処分所得:納税の義務や支払契約の義務を全うした後、手元に残る所得
支出国民所得:一国の居住者が一定期間中に支出する総額
国民総支出(GNE):GNPに向かう様々な支出の総計。消費+投資+政府支出+純輸出等
三面等価の原則:国民所得統計においては、国民総生産を生産面、分配面(所得面)、支出面からみても同じ値になるという原則
ISバランス:貯蓄・投資のバランス。貯蓄超過=財政赤字+経常黒字
国民所得の決定:意図した支出額の合計が国民所得に丁度等しくなるような国民所得の水準を求めること
有効需要の原理:需要の大きさに応じて供給量が調整され、経済全体の産出量の水準は事後的(結果的)に総需要の大きさに依存して決定されるという理論
有効需要:所得を裏付けとした需要
消費関数:消費支出と消費に影響を与えると思われる変数との関係
単純な消費関数:家計の消費を家計の可処分所得または国民総生産の一次関数として示す関数
限界消費性向:家計の可処分所得または国民総生産が一単位増加したとき消費が何単位増加するかを示す比率。単純な消費関数の傾き
限界貯蓄性向:家計の可処分所得が一単位増加したとき貯蓄が何単位増加するかを示す比率。限界貯蓄性向=1−限界消費性向
平均消費性向:家計の消費の可処分所得または国民総生産に対する比率
独立支出:その大きさが国民所得の水準に依存しない支出
均衡予算:政府支出=租税という等号関係
均衡予算乗数の定理:予算を均衡させながら、歳出、歳入の規模を同時に変化させたときの乗数は1であるという定理
デフレ・ギャップ:完全雇用国民総生産がそのときの計画された総需要を上回る場合の両者の差
インフレ・ギャップ:完全雇用国民総生産がそのときの計画された総需要を下回る場合の両者の差
恒常所得:一時的な所得以外の恒常的に得られる所得
恒常所得仮説:消費は恒常所得に比例するというフリードマンが提起した仮説
生涯所得仮説(ライフサイクル仮説):個人は生涯の消費を生涯の効用を最大化するように決めるというモジリアーニ等により提起された仮説。消費は短期的には労働所得と純資産の関数になり、長期的には労働所得に比例する
総貯蓄:家計の貯蓄、政府純租税、および企業総貯蓄の和。国民総生産(国民所得)のうち家計の消費にあてられない部分
国民経済全体の限界貯蓄性向:総貯蓄の増加分の国民総生産(国民所得)の増加分に対する割合。純租税と企業総貯蓄が一定の場合には家計の限界貯蓄性向と等しい
投資:将来の生産活動のために生産要素を購入すること
民間総投資:民間設備投資。民間住宅投資。在庫投資
投資決定の理論:ケインズ・資本の限界効率対利子率。加速度原理・I=K2−K1=資本係数*(Y2−Y1)。ストック調整原理・調整コストを考慮し伸縮的加速子で加速度原理を修正。トービンのq・株価÷財の価格が1以上なら純投資
民間設備投資の決定要因:将来の売り上げや収益の見通し。技術革新の利益とコスト。将来の賃金や地価の動向。予想実質金利
資本の限界効率:将来の期待収益の割引現在価値を資本財の供給価格(更新費用)に等しくする割引率
投資の限界効率:投資をするにあたって必要になる調整費用を考慮に入れた資本の限界効率
加速度原理:投資は販売量(生産量)の増分に比例するという考え方。I=K2−K1=資本係数×(Y2−Y1)
等費用曲線:一定の費用で利用できる種々の投入要素の組合せを示す曲線
ストック調整原理:現時点での望ましい資本ストックと現存の資本ストックとの差が何期間かに分けて徐々に調整されるように投資が行なわれるという考え方。調整コストを考慮し伸縮的加速子(伸縮的アクセラレーター)で加速度原理を修正。I=伸縮的加速子×(K*−K)
トービンのq:q=企業の市場価値÷現存資本を買い換える費用総額=株価÷財の価格。qが1以上なら純投資
静態:産出量の水準に変化がなく、生産・交換・消費などがつねに同じ規模で循環している状態
景気循環(ビジネス・サイクル):経済活動の上下振動、繰り返し運動。局面は、回復・拡張・後退・収縮。種類は、コンドラチェフ・クズネッツ・ジュグラー・キッチン
景気循環の種類:コンドラチェフ・サイクルは、周期約50年の長期波動。クズネッツ・サイクルは、周期約17〜18年の建築投資循環。ジュグラー・サイクルは、周期約9〜10年の設備投資循環。キッチン・サイクルは、周期約40か月の在庫循環
サムエルソンの乗数・加速度係数モデル:今期の消費は前期の国民総生産の限界消費性向倍で、投資は今期の消費と前期の消費の差の加速度係数倍に決まるとする場合、均衡国民総生産の動学的性質は2階の定差方程式で表現される。限界消費性向と加速度係数が比較的小さい場合、体系は収束振動をし、両者の値が比較的大きい場合、体系は発散振動する
メッツラーの在庫循環モデル:乗数・加速度係数モデルを在庫投資に適用したもの
リアル・ビジネス・サイクルの理論:景気循環はマネーサプライや物価水準などの名目的な変動によって引き起こされるのではなく、生産技術や財政政策などの実質変数の変動によって引き起こされるとする考え方
戦後の景気循環:朝鮮戦争ブーム。投資・消費景気。神武景気。岩戸景気。オリンピック景気。いざなぎ景気。列島改造ブーム。第一次・第二次石油危機不況。円高不況。平成景気。平成不況
単純な消費関数:投資は利子率が上昇すれば減少することを示す関数
総独立支出関数:計画された総独立支出は利子率の減少関数であることを示す関数
IS曲線:財市場を均衡させる利子率と実質国民総生産の組合せを示す曲線。水平は、投資の利子弾力性が無限大。垂直は、投資の利子弾力性0
独立支出の増加によるIS曲線のシフト:政府支出や純輸出等の独立支出の増加はIS曲線をその増加の乗数倍だけ右方にシフトさせる
貨幣:誰でもが受容する支払手段。機能は、蓄蔵手段、支払手段、価値尺度。保有動機は、取引動機、予備的動機、投機的動機
商品形態=価値形態の展開図式(マルクス):単純な価値形態。全体的な、または展開された価値形態。一般的な価値形態。貨幣形態
現金通貨の特徴:汎用性。支払い完了性。匿名性。現金取扱いのコストとリスク
永久確定利付債権(コンソル):利息が元金に対して一定の割合で永続的に支払われる元金償還のない債権
ワルラスの法則:「各市場の超過需要を合計すると、経済全体ではゼロになる」という法則
取引動機:収入と支払いとの時間的ずれを埋め合わせるため
予備的動機:将来予想される不時の支出に備えるため
投機的動機:将来債券価格が下落したとき、債券を購入するため、あるいは、債券価格の下落による不利益を被らないため
流動性選好:「流動性」(財が取引される際のスムーズさ)を提供する資産を保有しようとすること。自分の資産を、価値変動の大きい証券類ではなく、貨幣のまま手元に残しておこうとする心理性向
流動性選好表:名目利子率と貨幣の資産需要の右下がりの関係を示したもの
準備貨幣(ハイパワード・マネー、マネタリー・ベース):貨幣当局によって直接コントロールされる貨幣量。現金通貨と銀行準備の和
マネーサプライ(通貨供給量):市中に流通している現金と預金の合計。M1は、流通通貨+預金通貨。M2は、M1+定期性預金(準通貨)。M2+CDは、M2+譲渡性預金。M3は、M2+郵便貯金・信託
貨幣乗数:ハイパワード・マネーに対するマネーサプライの比率
信用創造:市中銀行が中央銀行から与えられた銀行準備に対してその貨幣乗数(信用乗数)倍のマネーサプライを創造すること
LM曲線:貨幣市場での貨幣の需要量と供給量とを均衡させるような利子率と実質国民総生産の組合せを示す曲線。水平(流動性の罠)は、貨幣需要の利子弾力性が無限大。垂直は貨幣需要の利子弾力性0
IS・LMの同時均衡点:IS曲線とLM曲線の交点は財市場を均衡させ、かつ、貨幣市場を均衡させる利子率と実質国民総生産の組合せを示す
総需要管理政策:財政・金融政策を通じて総需要を管理することによって、完全雇用を達成し、物価を安定させようとする政策
財政政策:政府支出や税制を操作することによって経済状態や所得分配の状態を操作する政府の政策
財政の機能:所得の再分配機能。資源分配機能。景気の調整機能。財政の積極的な活用
財政収支:一定期間における一国の政府の歳入から歳出を差し引いた差額
完全雇用財政余剰(赤字):税制や歳出構造が所与のときに、もし経済が完全雇用を達成するような活動水準にあったとしたならば実現するであろう財政余剰(赤字)
フィスカル・ドラッグ:財政政策の適応が遅れることによってマクロ経済にブレーキがかかること
財政政策の有効性:LM曲線の傾きが小さいとき政府支出を増加させても利子率の上昇幅は小さく、民間投資がクラウディング・アウトされる程度は小さい
クラウディング・アウト:拡張的な財政政策が行なわれたときに、それが実質利子率の上昇を招き、民間投資が減少すること
クラウディング・イン:緊縮的な財政政策(増税または歳出削減)が行なわれたときに、それが実質利子率の下落を招き、民間投資が増加する現象
日本銀行:目的は、通貨の調節、金融の調整、信用制度の保持育成。業務は、発券、民間取引、政府取引
金融政策:公定歩合やマネーサプライ等を操作することによって経済状態を操作するような通貨当局による政策
金融政策の目的:物価水準の安定。適切な雇用水準の維持。適正な経済成長の維持。国際収支の均衡。為替レートの安定。信用秩序の維持。資産価格の安定
金融政策の手段:窓口規制。法定準備率操作。公開市場操作。公定歩合操作。貸出政策。日銀特別融資。為替市場への介入
窓口規制:日銀が市中銀行に対して貸出額を道徳的説得によって規制すること
法定準備率操作:マネーサプライを変化させるために中央銀行が法定準備率を変更する政策のこと
法定準備率:法令で定められた、市中銀行が用意しなければならない法定準備金の預金総額に対する割合
法定準備金:民間の金融機関は受け入れた預金の一定割合を準備金として日本銀行に預け入れなければならない。その金額のこと
後積み方式:市中銀行はある月の法定準備金をその月の16日から来月の15日までに日銀に積み立てればよいという方式
BIS規制:先進諸国の国際業務を営む銀行を対象に自己資本と民間向け貸付総額の比率を8%以上にしなければならないとした国際決済銀行(BIS)の決めたルール
公開市場操作:中央銀行が売りオペ、買いオペを通じてハイパワード・マネーをコントロールすること
売りオペレーション(売りオペ):中央銀行が手形や債券を不特定多数の顧客に売ることにより、ハイパワード・マネーを吸収すること
買いオペレーション(買いオペ):中央銀行が手形や債券を不特定多数の顧客から買うことにより、ハイパワード・マネーを増やすこと
公定歩合:銀行が保有する商業手形のうちとくに信用度の高い適格手形を中央銀行が割り引くのに用いられる割引率
金融政策の有効性:IS曲線の傾きの絶対値が小さいとき投資の利子弾力性は大きく、そのため貨幣供給量を増加させる金融政策の効果は大きい
経済成長:経済活動が拡大すること
有機的成長:経済発展が、樹木の成長のように、連続的に進行するとする考え方
ヒステレシスの理論:経済の均衡値が過去に実現した均衡値に依存するという考え方
ハロッド=ドーマー・モデル:Y=K/固定資本係数、I=僵、S=sYから保証成長率=s/固定資本係数。結論は、不安定性原理
保証成長率:投資の乗数倍の均衡国民総生産が望ましい資本産出係数を維持しつつ既存の資本ストックによって達成されている場合の成長率
自然成長率:労働力の成長率と技術進歩による労働生産性の上昇率との和
不安定性原理(ナイフ・エッジ理論):現実の成長率が保証成長率から乖離するとき、生産者が望ましい資本産出係数を維持するために投資を変動させる行動がさらに現実の成長率を保証成長率から遠ざけるようになること
新古典派成長論:生産要素の需給不均衡が価格メカニズムによって調整されるという仮定のもとに、経済成長の諸要因を分析した経済成長論
外生変数:理論モデルの体系の外側で決定される変数
均衡資本労働比率:各時点を通じて一定で、かつ、財市場の均衡が達成されるような資本労働比率
均衡資本労働比率の安定性:現実の資本労働比率が均衡資本労働比率から乖離する場合、投資が調整されて、均衡資本労働比率が回復されること
蓄積の黄金律:新古典派成長モデルにおいて労働者一人当たりの消費を最大にするような貯蓄率
内生的経済成長論:従来の狭義の資本ストックではなく、教育や研究体制などのインフラストラクチャー(公共資本)を含む広義の資本ストックの成長が経済成長をもたらすという経済成長の理論
内生変数:理論モデルの体系の中で決定される変数
AKモデル:資本を物理的な資本ストックの量だけでなく、さまざまな資本(人的資本、社会資本等)を含めたうえで、経済の産出量がそのような資本に比例するという仮定にもとづく経済成長モデル。内生的経済成長論の一種
総供給関数(AS曲線):企業の利潤最大化行動から導かれる一般物価水準と実質国民総生産の関係を示す関数。実質国民総生産は一般物価水準の増加関数になる
総需要関数(AD曲線):財市場と貨幣市場とを同時に均衡させる一般物価水準と実質国民総生産との組合せを示す曲線。実質国民総生産は一般物価水準の減少関数となる
労働者錯覚モデル:労働者は名目賃金に関する情報はすばやく入手できるが一般物価水準についてはわからない。その結果、労働者側に相対価格と物価水準の変化に関して錯覚が起こることから短期の総供給曲線が右上がりであることを示すモデル
古典派の第一公準:「実質賃金は労働の限界生産物に等しい」という古典派の命題
古典派の第二公準:「労働の供給は人々の労働に対する限界不効用が実質賃金に等しいところで決定される」という古典派の命題
自然失業率:ある制度的枠組みが与えられた場合にマーケット・メカニズムが決定する失業率の水準。摩擦的失業率と構造的失業率の和
自然失業率仮説:長期においてはマクロ経済は自然失業率で規定される長期均衡に収束するとする仮説
外国為替:国際間の決済を現金の送付によらず、外国通貨預金の名義の移動によって行なう方法
外国為替市場:外国為替の取引市場。主にドル預金の所有名義の変更によって取引が行なわれる
外国為替レート:ある国の通貨と他の国の通貨の交換比率。ドル価格を自国通貨建てで表示することが多い
固定相場制度:外国為替のレートが通貨当局によって一定水準に固定されている制度。その代表例は第二次大戦後1971年まで継続したブレトン・ウッズ体制
変動相場制度:外国為替レートが市場の需給に応じて変動する制度。1973年以降の主要国通貨間の体制
クリーン・フロート(清潔な変動為替相場制):為替レートが完全に市場で決められるときの変動相場制
ダーティ・フロート(汚れた変動為替相場制):通貨当局が為替レートに影響を与える目的で外国為替市場に介入することを許容した変動相場制
近隣窮乏化政策:為替レートを切り下げることにより、輸出を増やし、相手国の経済に打撃を与える政策
為替相場が動くメカニズム:購買力平価説。経常収支説。ファンダメンタルズ説。金利差説。心理説
購買力平価説:各国の物価水準で測られる相対的な購買力に基づいて均衡為替レートが決まるとする説
ポートフォリオ・アプローチ:経常黒字(フロー)が累積し、対外純資産(ストック)が一定の額に達すると、資産市場のストック均衡を徐々に変化させ、リスク・プレミアムを通じて為替レートは円高に振れるという考え方
国際収支:ある国の居住者と外国の居住者の間のすべての経済取引を体系的に記録したもの。内容は、経常収支、資本収支、公的決済収支。BP=NX(e,y)+CF(r)
国際収支発展段階説:未成熟の債務国。成熟した債務国。債務返済国。未成熟の債権国。成熟した債権国。債権取り崩し国
経常収支:貿易収支に貿易外収支、移転収支を加えたもの。一定期間における国内の生産分のうち、国内の支出で吸収(アブソープション)できなかった分。過剰貯蓄
貿易収支:一定期間内の財の輸出額、輸入額の差を示すもの
基礎的収支:経常収支に長期資本収支を加えたもの
国際収支均衡線(BP曲線):国際収支を均衡させる(BP=0となる)利子率と実質国民総生産の組合せを示す曲線。通常右上がり・資本移動完全なら水平・資本移動0(BP=NX)なら垂直。曲線の上はBP+・曲線の下はBP−。円安BP・IS右へシフト、円高BP・IS左へシフト
固定相場制の下での財政・金融政策:財政政策は有効で、金融政策は無効。拡張的な財政政策は利子率の上昇、資本流入、国内通貨供給量の増加を通じて、実質国民総生産を増加させる
変動相場制の下での財政・金融政策:資本移動が完全な場合、小国では財政政策は無効で、金融政策は有効。拡張的金融政策は利子率低下、資本流出、当該国の為替レートの低下、純輸出等の増加を通じて、実質国民総生産を増加させる
為替レートのオーバーシューティング:為替レートはきわめて迅速に調整されるのに価格の調整速度はそれに比べればはるかに遅いので、不均衡発生時に為替レートが過剰に調整する現象
Jカーブ効果:経常収支の不均衡を是正するための為替レートの変化が当初はむしろ逆に不均衡を拡大させる動きを示す現象
正義の根本法(デイヴィッド・ヒューム):所有権の安定。同意による所有権の移転。契約の履行
古典派:セイの法則にもとづき、完全雇用を前提として経済理論を構築した学派
セイの法則:価格メカニズムの働きにより、「供給はそれに等しい需要をつくり出す」という命題
価格調整:財の価格が変化することによって需要と供給の不均衡が調整されること
貨幣ヴェール観:「貨幣は実体経済に影響力をもたない」とする古典派の考え方
スミスのいうホモ・エコノミクス:正義(法)をみとめ、特殊なコネに頼らず、等価交換の原理を身につけた倫理的個人
穀物法論争:マルサスの主張は穀物価格の低下、国内農業の衰退、工業品需要の低下。リカードの主張は穀物価格の低下、賃金の低下、利潤の増大、蓄積と雇用の増大、賃金の上昇
経済学の分類(純粋経済学要論):純粋経済学(理論)。応用経済学(政策)。社会経済学(道徳)
発展しつつある社会における価格変動法則(純粋経済学要論):発展しつつある社会では、労働の価値すなわち実質賃金は著しく変化せず、土地用役の価格すなわち地代は著しく高騰し、利子率はかなり目立って下落する
基本要素:人間の非論理的行動を決定する有力な要素。本能、感動、感情
パレートの基本要素:組合せ(あるいは結合)への本能。グループを持続させる本能。強い感動を外部的な行動で表わすという傾向。社交性という基本要素。個人とその付属物の保全に関する基本要素。性(セックス)という基本要素
4つの時間区分(マーシャル):一時的は、供給がそのとき手元にある商品ストックに限定されている段階。短期は、生産設備一定の下での供給調整が行なわれる段階。長期は、生産設備の調整を含む段階。超長期は、一連の経過が進行していった結果、産業構造や技術水準、さらには人口等の一切の与件構造に変化が及ぶ段階
内部経済:個々の企業の努力によって達成可能な費用改善効果
外部効果:市場規模の成長そのものが、直接・間接的に及ぼす費用逓減効果
新古典派総合:財政政策、金融政策を適度に組み合わせることによって完全雇用を達成すれば、それ以後は自由な市場価格の調整機構を通じて最適な資源配分が達成できるという考え方
新しい古典派マクロ経済学:1970年代頃から出てきた従来の古典派学説をより精緻化した学説。価格の伸縮性を認め、ケインズ型総需要管理政策は無効であると批判した。連続的市場均衡が前提
マネタリスト:マーケット・メカニズムが完全雇用を実現し、マネーサプライは物価を決定する役割をになうとする学派
新貨幣数量説:公債発行が富効果を通じて消費や支出に影響を与えると同時に、貨幣需要にも影響を与えるため、GNPに長期的な影響を与えるとするミルトン・フリードマンの理論
公債の富効果:公債が発行され累積されていくと、あたかも富が蓄積されていくかのように国民が錯覚し、消費や投資を増やす結果、経済が影響を受けること
実質残高効果(ピグー効果):人々の保有する貨幣残高が大きくなればなるほど総需要も大きくなる現象
資産効果:家計が保有する資産の値段が上昇しているとき人々が豊かになったと考えて消費や投資を増やす結果、マクロ経済が刺激される現象
逆資産効果:家計が保有する資産の価格が下落したとき、消費者や企業が貧しくなったと考えて消費や投資を減らす効果
静学的期待:ある変数についての期待は一期前に実現した値に等しいとする期待形成の仕方
適応的期待:ある変数に関して、過去何年間かの傾向を踏まえて期待形成を行なうこと
合理的期待:入手可能な情報をすべて利用して予想をたてるような期待形成の仕方
新リカード主義:合理的期待を仮定すると、政府が今日公債を発行しても消費者はそれが将来の増税を意味することを合理的に予測するので、ケインズ的赤字財政政策が短期的にも有効でないとする学説
サプライサイド経済学:マクロ経済のパフォーマンスをよくするには、需要側よりも供給側を重視すべきだとする経済理論
ケインジアン:賃金や価格の硬直性を仮定し、均衡への調整が数量調整を中心に行なわれるとみなす学派
数量調整:需給の不一致が、生産数量の変化によって是正されること
ニュー・ケインジアン:ケインジアンが所与とした価格の硬直性を合理的に説明し、その結果生じるさまざまな不均衡を総需要管理政策によって解決しようとする学派
アザリアディスの労働契約理論:景気変動にかかわらず、賃金が固定されるような労働契約が労使双方にとって合理的だとする学説
インゼクセーション:インフレーションの程度に応じて購買力が低下しないように事後的に賃金などを調整すること
効率賃金仮説:マーケットをクリアする賃金よりも意識的に高い実質賃金をすでに雇用している労働者に支払うことによって、労働者の生産性が上がり、かえって企業の利潤も多くなるという考え方
ギフト交換モデル:経営者が他所よりも高い所得を保証してくれるならば、自分も人よりよけいに働いて経営者の好意に報いるという考え方にもとづく賃金決定モデル
怠業モデル:高賃金が労働者のやる気を刺激し、生産性が上がるため、生産性の上昇分が高い賃金コストを上回って、企業の利益を増大させるという仮説にもとづく賃金決定モデル
努力曲線:実質賃金が変化するにつれて、人々の労働意欲(あるいは努力)の程度がどう変化するかを示すS字型の曲線
メニュー・コスト理論:いったん付けた価格を変えるにはコストがかかるため、企業にとって価格を固定するほうが合理的だとする考えにもとづいて、価格の硬直性を示す理論
総需要外部性:需要が不足する状態のもとで、いくつかの企業が値下げを行ない、そのことにより総需要が拡大されると、メニュー・コストを負担しなかった企業の製品も売れるようになるため、メニュー・コストを負担した企業よりも得をするという現象
埋没費用:その事業を継続しない限り回収できない費用
シュンペーターの主著:経済発展の理論。経済学説と方法。景気循環論。資本主義・社会主義・民主主義。経済分析の歴史
新結合(イノベーション):生産的諸力の結合(生産過程)の変更。新しい生産技術やマーケティングの導入、新しい資源調達先の発見、生産組織の改善などによって、革新的な経営者がリスクをとって新しい事業に挑戦し経済社会に新しいうねりをひき起こすこと
新結合:新しい財貨、あるいは新しい品質の財貨の生産。新しい生産方法の導入。新しい販路の開拓。原料あるいは半製品の新しい供給源の獲得。新しい組織の実現
企業者を動機づけるもの:「私的帝国」を建設しようとする夢想と意志。勝利者意志。創造の喜び
アローの一般可能性定理:選択の対象となる社会状態が3つ以上存在し、個人の選好順序が選好順序の完全性と選好順序の推移性を満たすとすれば、広範性の要求、パレート原理、無関係な選択対象からの独立性、非独裁制の要求を満たす社会的選択関数は存在しない
社会的選択:組織の個々の構成員の判断を集計し、社会としての判断を下すこと
人的資本:生産活動に有用な、人間に体化された技術や知識のストック
訓練:一般訓練は、その訓練の成果が他企業でもそのまま役立つもの。特殊訓練は、その企業のみに通用する訓練
マクロ均衡:財市場と貨幣市場とを同時に均衡させる一般物価水準と実質国民総生産の組合せのうち、企業の利潤最大化行動を満たす組合せ。AS曲線とAD曲線との交点の座標により与えられる
インフレ供給曲線:総供給とインフレ率の間に存在する右上がりの曲線
インフレ需要曲線:総需要とインフレ率の間に存在する右下がりの関係
フィリップス曲線:賃金の変化率と失業率の間の負のトレード・オフ関係。長期的には自然失業率で垂直になる。冽/w-冪/p予想=-b(u-u*)。
オークンの法則:財市場でものがよく売れるときには労働市場の需給も逼迫しており、逆に財市場で不景気なときには労働需給も緩み、失業率が高くなるという法則
労働取引が内部化される基本的理由(ドリンジャー、ピオーリ):技能の特殊性。OJT。労働慣行
テクノストラクチュア:企業や政府などの組織を実質的に支配する専門家集団
レギュラシオン理論の概念:制度諸形態。蓄積体制。調整様式。発展様式。危機
制度諸形態の項目:賃労働関係。貨幣形態。競争形態。国家形態。国際体制とそれへの編入形態
不況を終わらせる要因:悪循環の効果が次第に拡散または稀薄化すること。不況事業とも言うべき不況時に有利になる事業があること。事業組織体の外部からの援助
社会主義社会の搾取形態:不必要な剰余生産物を生産すること。人民の厚生や公共財の選択を誤ること。必要以上に労働者が働かされること
ペレストロイカの結果:あらゆる部門での生産力の低下。消費財の急速なインフレ。買いだめと闇経済の公然化
ドイツ経営学(経営経済学)の特徴:企業や経営の経済的側面の分析が中心。会計学的研究の包摂。方法論的自覚の強さ
経営経済学の分類:技術論的・応用科学的経営経済学。規範的経営経済学。純粋理論的経営経済学
アメリカ経営学の特徴:対象の多様性。実践的性格。アプローチの多様性
選択原理:ある科学にとって固有の研究対象を選択する場合の基準になる原理であり、ドイツ経営経済学の代表的選択原理は、収益性と経済性
オイゲン・シュマーレンバッハの代表的著作:技術論としての私経済学。動的貸借対照表論の基礎。原価計算と価格政策。コンテンラーメン。回想の自由経済
ハインリッヒ・ニックリッシュの代表的著作:第一期、「商業および工業の私経済学としての一般商事経営学」「向上への道!組織」。第二期、「経済的経営論」。第三期、「経営経済」
「向上への道!組織」における組織の法則:第一法則・「自由の法則」。第二法則・「形成の法則」「統合と分割の法則」。第三法則・「維持の法則」「経済原則」
フリッツ・シュミットの代表的著作:「経済の枠内における有機的貸借対照表」「原価計算と国民経済における取引日の再調達価格」
機械論:部分の単純な総和として全体をとらえる見方
有機体論:全体は部分の単なる機械的な集合ではなく、諸部分・全体・環境との間の相互作用を通じて調和的に存続・成長する統一体であるとみなす考え方
エールリッヒ・グーテンベルクの代表的著作:「経営経済学原理・第1巻 生産論」「第2巻 販売論」「第3巻 財務論」
科学的管理法:テイラ−によって提唱された20世紀初頭の管理論。特徴は、構想と実行の分離、実行作業の細分化と単純化、ヒエラルキー組織、出来高賃金
課業管理:大きな1日の課業、標準的諸条件、成功に対する高い報酬、失敗した場合の 損失負担、また会社組織が十分に発達した段階では、課業は一流の労働者にしてはじめて達成できる程度に困難なものでなければならない、という原則 に基づいて行なわれる管理
職長の種類(機能的職長制度):順序および手順係。指図票係。時間および原価係。工場訓練係。着手係。速度係。検査係。修繕係
科学的管理法に対する批判:課業の設定が一流の労働者を基礎にしていることから、それは多くの労働者にとって事実上の賃金切り下げや労働強化につながる。労働者を機械視し、単に与えられた命令を実行するだけの受動的な存在として扱っている。労働組合の必要性を否定している
精神革命の内容(科学的管理の諸原則):伝習をやめ科学をめざす。闘争をやめ協調をめざす。個人主義をやめ協働をめざす。生産制限をやめ最大生産をめざす。各人を啓発して最大の能率と繁栄をもたらす
企業経営を行なうために必要な本質的職能:技術。営業。財務。保全。会計。管理
管理職能の要素:予測。組織。命令。調整。統制
予測:将来のことを探求し、活動計画を作成すること
組織:経営の物的および社会的な二元的構造を形成すること。目的にそって仕事を区分し、調整して、公式の機構を確立すること
命令:人員を機能させること
調整:すべての活動や努力を結集し、統一化し、調和させること。仕事の各部を関連づけること
統制:すべての事項が、定められた規準や命令に従って行なわれるように監視すること
管理原則:分業。権限・責任。規律。命令の一元性。指揮の一元性。一般的利益に対する個人的利益の従属。従業員の報酬。集中。階層組織。秩序。公正。従業員の地位の安定。創意。従業員の団結
ホーソン実験:インフォ−マル組織の重要性を発見した実験。科学的管理法に代わる人間関係論の契機。内容は、照明実験、継電気組立実験、面接計画、バンク配線作業観察
人間関係論の問題点:人間行動における非論理的・感情的側面を一面的に強調。社会経済的基盤を無視。方法論的厳密さに欠ける
組織:2人以上の人々の、意識的に調整された活動や諸力のシステム
協働システム:バ−ナ−ドによる組織の定義。共通目的、協働意欲、コミュニケ−ションによって構成
チェスター・バーナードの理論の展開順序:人間(個人)の考察。協働体系の理論。公式組織の理論。管理の理論
権限の源泉:権限法定説。権限受容説。権限職能説
受容の条件:個人に理解でき、組織目的と矛盾せず、個人の利益と両立し、実行可能である
組織における意思決定:実体的計画。手続的計画。執行的計画
組織影響力の行使:専門化。標準的手続き。権限と影響力のシステム。コミュニケーション経路。教育・訓練
精神分析:精神の深層すなわち無意識に関係のある行動についての観察と分析。心の構造は、意識・前意識・無意識または自我・超自我・エス。自我の防衛機制は、抑圧、否認、分離、反動形成、取り消し、同一化、投射、退行、昇華
マズローの欲求階層説:生理的欲求。安全や安定への欲求。愛情や帰属への欲求。承認への欲求。自 己実現の欲求
生理的欲求:衣食住など、生命を維持するための欲求
安全や安定への欲求:危険を避け、自己保存や安心を確保する欲求
愛情や帰属への欲求:相互の信頼に基づく健全な人間関係を求める社会的欲求
承認への欲求:自尊心や他人から尊敬されたいという自我の欲求
自己実現の欲求:自分の可能性・潜在能力を実現したいという欲求
X理論:人間は生来働くのが嫌いで、責任を回避したがり、命令されるのを好み、安全を好むなどの人間観に基づいて、命令・処罰・解雇や昇進・昇給などのアメとムチの管理によって従業員を働かせようとする伝統的理論
Y理論:適切な条件さえ与えれば人間は進んで責任を引き受け、仕事のために献身するという人間観に基づいて、従業員の社会的欲求、自我の欲求、自己実現の欲求に訴えて動機づけようとする理論
動機づけ・衛生理論(職務満足の二要素説):衛生要因(環境要因)は、欠如すれば不満足が生ずるが、整備されたからと いって満足が生じるわけではなく、動機づけ要因(成長要因)は、満たされれば満足が生じるが、満たされなくても衛生要因が整備されていれば不満は生じないとする理論
従業員を真に動機づけるための実践的方策(ハーズバーグ):動機づけ要因に志向させるために、従業員や管理者を教育する。職務拡大や職務充実を行なう。従業員の技能の陳腐化や意欲の低下、会社の施策・慣行上の欠陥などに対する対策・治療活動を行なう
職務拡大:作業の種類を増やすことによって水平的に職務内容を広げること
職務充実(拡充):計画や統制的な機能も含めた権限を与えて垂直的に職務の内容を広げること
期待理論:動機づけを欲求充足の観点から説明するのでなく、努力によって達成できるであろう結果ないし報酬に関する成員の期待と、その報酬がもつ主観的価値 (誘意性)の積として説明するもの
管理方式(レンシス・リッカート):システム1(独善的専制型)。システム2(温情的専制型)。システム3(相談型)。システム4(集団参加型)
システム4(集団参加型)の基本的原理:支持的関係の原則。集団的な意思決定や管理。高い業績目標
リッカート理論の特徴:膨大な調査。時間的要因の重要性を認識し、時系列的モデルを用いている。管理方式の体系的な類型化
コンティンジェンシー理論:あらゆる組織にあてはまるマネジメントのワン・ベスト・ウェイは存在しない
リーダーシップのコンティンジェンシー理論(フィードラー):集団成員がリーダーを信頼し、仕事がよく定義され、リーダーの職位に基づくパワーが強力であるという点で非常に好意的な状況と、反対に、非常に好意的でない場合には「仕事中心・指示的」なリーダーが有効であるが、状況の好意性が中程度の場合には「人間関係中心・非指示的」なリーダーが有効
企業:資本主義経済体制に特徴的な営利的な商品生産の組織体。人、物、カネ、情報などの経営資源を結合して製品やサービスを生産・販売して利潤の獲得を目指す事業体
企業形態:私企業は、個人企業、共同企業。公企業は、公団、営団、公庫、事業団、金庫。公私混合企業は、基金、研究所、センター、特殊法人
企業結合の諸形態:カルテル。トラスト。コンツェルン。コンビナート。コングロマリット。ジョイントベンチャー。企業集団。企業系列。企業ネットワーク
カルテル:同一ないし類似の事業を営む企業同士が、競争を制限・排除し、市場を統制 する目的で、相互に独立性を保持しながら生産・販売などに関する協約によって水平的に結合する企業連合形態
制限カルテル:条件カルテル(販売条件)。価格カルテル(販売価格)。供給制限カルテル(生産量・販売量)。地域カルテル(販路)
割当カルテル:利潤分配カルテル。注文分配カルテル。供給分配カルテル
共販カルテル(シンジケート):共同販売機関をもつ高度の販売カルテル
特殊カルテル:計算カルテル。特許権利用カルテル。国際カルテル
独禁法で例外的に認められたカルテル:合理化カルテル。不況カルテル
トラスト:市場統制を直接の目的として、通常は同業種の企業同士が、合併や連携によって各企業の法律上の独立性を放棄して完全に結合する企業合同形態。連携型(コンツェルン型)と合併型(フュージョン型)
連携型(コンツェルン型):加盟各社の議決権株を信託された受託者団が全社を統一的に支配
コンツェルン:同種ないし異種産業部門の企業が、強大な資本家集団を中心にして、資本参加、重役派遣、資本交換など金融的・人的関係を通じて、法律的には個別企業としての独立性を保持しながらも、実質的・経営的には直接・間接にその傘下に統合されるような企業連携による多角的経営
コンツェルンの種類:産業コンツェルンは、生産や販売の合理化を狙いとする。金融コンツェルンは、貸付・出資の保全・活用などを狙いとする
コンビナート:技術的な有機的結合を基礎にして、おもに資本と技術の結合による利点を活用するために、各企業が独立性を維持しながら垂直的・多角的に結合している企業集団
コングロマリット:まったく関係のない異業種企業が、合併や買収によって多角的に結合した複合企業
ジョイントベンチャー:複数の企業が資本・技術・人材などを持ち寄り、共同して営む合弁事業・共同事業体
企業集団:大銀行・大商社を中核として、円環状の株式相互保有、役員派遣、系列融資などを通じて、相互支配の関係のもとで通常の取引関係以上の緊密な結びつきを持つ企業の集団
6大企業集団:三井(二木会)。三菱(金曜会)。住友(白水会)。芙蓉(芙蓉会)。三和(三水会)。第一勧銀(三金会)
企業系列:有力な大企業が親会社として、株式所有、役員派遣、技術・経営指導などを通じて子会社、関係会社、下請け会社などを支配・管理するもの。融資系列 ・株式持ち合い系列、下請け系列、流通系列
企業系列の狙い:中小企業における低賃金の利用。長期継続取引における取引コストの節約・高品質の確保。外部化によるリスク分散・組織肥大化の回避。販路の確保
企業ネットワーク:中核となる大企業がなく、フォーマルな資本的・人的結合もない企業同士のおだやかな結びつき
公企業:国や地方公共団体が資本の全部ないし一部を所有する公的所有の企業であり、各種の公的規制を受けるが、経営上一定の自立性を持ち事業を営む企業。種類は、現業・公共法人・公私混合企業
現業:国や地方公共団体の部局に属し、部局の長が、立法府や行政府からの規制のもとで経営する政府・地方自治体の直営組織。4現業は、郵政、国有林野、印刷、造幣
公共法人:特別法によって設立され、法人格をもち、国ないし地方公共団体が出資し監督するが、所有と経営が分離し、委託された経営者が一定の自主性を持って経営にあたる
目的概念の長期化・多様化・社会化の流れ:短期的利潤極大化目的。長期的利潤率極大化目的。総資本付加価値率極大化 目的。適正利潤目的。売上高極大化目的。成長率極大化目的。複数目的論
売上高極大化目的(ボーモル):資金調達、顧客の信用、販売経費、経営者の報酬、構成員への刺激、業績尺 度における有利さを理由に、寡占企業は、必要最小限度の利潤を確保するという制約の下で、売上高極大化を目的とする
複数目的論:企業は、利潤その他の営利経済目的を一部に含む複数の目的をもち、それらが目的体系をなしているとする
複数目的論(アンゾフ):企業は投資利益率(ROI)に代表されるような総資源の最適な転換をめざす経済的目的と、企業内外の環境主体の個人的目的を反映する社会的ないし 非経済的な目的をもつ
複数目的論(ドラッカー):利潤の目的性を否定して、制度化された社会的存在としての企業の目的は、 企業存立の基盤をなす「顧客の創造」という社会的職能を通じて、企業の第一の義務である「存続」を確保することであるとしている
企業の存続と成長を確保するために重要な下位目的:市場での地位。革新。生産性。物的資源と財務的資源。収益性。経営者の業績と育成。労働者の業績と育成。公共的責任
経営資源:経営、技術、マーケティング、経営組織上のノウハウなど、企業を効率的に運営していくための専門的技能や情報のかたまり
経営戦略:企業が目指す将来の方向や環境との関わり合い方を示すグランド・デザイン(基本設計図)であり、企業の意思決定や行動の指針となるもの
経営戦略の構成:事業構成戦略。資源展開戦略。競争戦略。組織間関係戦略
事業構成戦略:企業のドメイン(生存領域・事業分野)の選択・組み合わせに関する戦略であり、「自社の事業は何であるべきか」を決定するもの。「製品・市場ミッ クス」の選択と「業務活動分野」の選択
ドメイン:組織体がやりとりをする特定の環境部門。組織体の活動の範囲ないしは領域。組織の存在領域
資源展開戦略:ヒト・モノ・カネ・情報など各種の経営資源を企業の中でどのような形で蓄積し、各事業分野の間にいかに配分するかという「経営資源の蓄積と配分の仕方」を決定する戦略
競争戦略:自社が手掛けているそれぞれの事業分野において、「いかにして競争上の優位性を確立するか」を決定するもの
組織間関係戦略:他企業との取引を完全な市場メカニズムを通じて行なうのか、それとも組織 内に取り込んで内部化するか、あるいは、下請けや系列という中間市場の形を利用するのかなど、「他企業との取引関係のあり方」を決定するもの
成長機会の方向:市場浸透。市場開発。製品開発。多角化
市場浸透:既存の製品と既存の市場の領域において売上の拡大を図るもの
市場開発:既存の製品を新しい市場に導入して売上の拡大を図るもの
製品開発:既存の市場に新しい製品を導入するもの
多角化:新しい製品で新しい市場を開拓するもの
本業との関連度を基礎とした戦略の分類(吉原英樹):特化率0.95以上・専業型。垂直比率0.7以上・垂直型。特化率0.7 以上・本業型。関連比率0.7以上・関連型。その他・非関連型
特化率:最大規模の事業単位売上高が、全売上高に占める割合
垂直比率:垂直統合事業グループの売上高が、全売上高に占める割合
関連比率:最大規模の関連事業グループ売上高が、全売上高に占める割合
多角化の程度と業績の関係:中程度の多角化までは、成長性、収益性ともに上昇する。それ以上多角化を 進めると成長性は上昇するが、収益性は低下する。さらに多角化を進めると、成長性も低下する
TOB(株式公開買付け制度):株式買付けの期間・株数・価格などを公開して、不特定多数の株主から株式を集める方法
LBO:買収対象企業の資産を担保とした借入れや起債により買収資金をまかなう方法
経験効果:一製品の累積生産量が2倍になると、そのトータル・コストが10〜30%低下する効果
PPM:「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント」の略であり、多角化戦略の形成のための実践的な枠組
BCGのPPMモデルの要素(市場成長率と市場シェアの組合せ):花形は、高成長・高シェアの事業。金のなる木は、低成長・高シェアの事業。問題児は、高成長・低シェアの事業。負け犬は、低成長・低シェアの事業
BCGのPPMモデルから導かれる基本的な戦略:「金のなる木」を資金源とし、「花形」や有望な「問題児」に資金を集中する一方、「負け犬」や見込みのない「問題児」を切ること
SBU(戦略事業単位):企業の製品・事業分野を戦略的観点からとらえ直し、長期的な経済性や競争上の地位が測定可能で戦略の策定・実行・評価の単位として適切な事業単位にまとめたもの
意思決定:一定の目的を達成するために、2つ以上の代替案の中から特定の代替案を選択すること。プロセスは、問題の知覚、代替案の探索、代替案実施結果の予測、代替案実施結果の評価、選択。局面は、情報活動、設計活動、選択活動、再検討活動
意思決定の局面:情報活動は、決定のための機会をみいだすこと。設計活動は、可能な行為の代替案を発見・開発・分析すること。選択活動は、利用可能な行為の代替案の中から特定のものを選択すること。再検討活動は、過去の選択を再検討すること
意思決定の分類(アンゾフ):戦略的意思決定は、製品・市場ミックスの選択に関する決定。管理的意思決定は、資源の組織化および調達・開発に関する決定。業務的意思決定は、各職能部門における業務遂行効率極大化のための決定
ゴミ箱モデル(マーチ、オルセン):組織における意思決定は、選択機会というゴミ箱の中に、問題、解、参加者が投げ込まれ、それらが偶然結びついて行なわれるようなもので、極めてランダムな、非合理的な性格を持つ
定型的意思決定(プログラム化された意思決定):反復的に生起する問題について対応の仕方を規定したプログラムやルールが事前に準備されており、これに基づいて即座に選択が行なわれるような決定
非定型的意思決定(プログラム化できない意思決定):新規の、あるいは予想外の問題であるため適用すべきプログラムやルールがなく、一連の意思決定プロセスを経て行なわれる決定
最適化意思決定:客観的に存在する全ての代替案を探索しその実施結果を正確に予測し、それを一義的な評価基準に照らして評価して完全な選好序列をつけ、最適化基準に基づいて最も好ましい結果をもつ代替案を選択するような決定
満足化意思決定:限られた数の代替案の中から、満足化基準に基づいて、一定の要求水準を満たすような代替案を選択するような意思決定
個人による意思決定の特徴:決定の迅速さや責任帰属の明確さという利点をもつ反面、決定者の独走を招きやすい
集団による意思決定の長所:衆知の結集。関係者の利害調整。参加による動機づけ。決定の説得性・安全性
集団による意思決定の短所:決定に時間がかかり、責任の帰属があいまいになり、妥協に陥りやすい
稟議による意思決定:組織の中・下層で起案し、関係部署に回議しながら順次上位者に進達し、最終的に決裁権をもつ者によって決定される仕組み。事務稟議と政策稟議
稟議による意思決定の長所:下位の実行担当層に決定への参画の機会を与え、彼らの意思を反映できる。関係部署に内容を周知させ、意見・利害の調整を図ることができる。関係者の合意に基づいており、説得性がある。下位職員の参加意欲が高まる
稟議による意思決定の短所:決定までに時間がかかる。責任の所在が不明確になりやすい。最高管理者の指導性が発揮しにくい。総合的・体系的判断が難しい。保守的・消極的な決定になりやすい。ラインがスタッフ的機能を果たしてしまうので本来のスタッフが育ちにくい
SIS(戦略的情報システム):従来の経営情報システム(MIS)が、経営上の意思決定を支援するために必要な情報の収集・提供を主な任務としていたのに対して、情報システムそれ自体が競争優位確立の武器として戦略展開の要となるようなもの
経営組織:共通目的を達成するための複数の人々の協働体系
古典的組織論の組織のとらえ方:役割や職務・責任・権限等の体系・階層構造。非人格的な規則や手続の体系 。クローズド・システム。機械的システム
人間関係論の組織のとらえ方:人間関係・社会的関係のシステム。非公式集団。価値や信念・感情の体系
近代組織論の組織のとらえ方:バーナードは、人間の活動体系、オープン・システム。サイモンは、意思決 定やコミュニケーションのネットワーク。マーチ・サイモン・ガルブレイス は、情報処理システム。サイアート・マーチは、連合体。ライス・トリスト ・ペローは、ソシオ・テクニカル・システム。バーンズ・ストーカーは、有機的システム
職能:目的を達成するための仕事や役割
職務:組織の各構成員に割りあてられた仕事の総体
職位:各個人が、組織の職務体系のなかで占める組織上の地位
権限:組織の各構成員が、自己の職務を組織内で公に遂行しうるために認められた権利や力
リスポンシビリティ:職位に課せられた仕事(すなわち職務)、または、その職務を遂行すべき義務
アカウンタビリティ:指示させた基準に従って職務を遂行し、権限を行使する義務
ハイアラーキー:組織における階層的な秩序や身分関係
集権:意思決定の権限が、組織のトップ・マネジメントのレベルに集中している場合
分権:意思決定の権限が、組織の部門レベル以下に広く分散している場合
ライン職能:経営目的の達成に直接関連する基幹的な執行職能
スタッフ職能:ラインの活動が有効に行なわれるように補佐し、助言・助力・提案・勧告などを行なう職能
サービス・スタッフ:作業活動に関する技術的・専門的なサービスを提供するもの
管理スタッフ:管理者の管理活動を補佐するもの
ゼネラル・スタッフ:トップ・マネジメントの全般管理機能を補佐するもの
官僚制組織の特徴:高度の専門的訓練を受けた専門家による管理。責任や権限の明確な規定および職位への帰属。規則に従った没主観的な職務の遂行。階層的権限体系。職 員の専従化。文書主義
システム:一定の関係の下に結合され、相互に作用しあっている諸要素の集合
クローズド・システム:環境から孤立した閉鎖的で自己完結的なシステム
オープン・システム:環境との間で物質・エネルギー・情報などの交換を行なうシステム
ソシオ・テクニカル・システム:組織を、たんに人間や人間行動からなる社会システムとしてだけでなく、人間関係や技術や組織構造などの相互作用からなる複合的なオープン・システ ムとしてとらえる組織概念
連合体:サイアート・マーチにみられるような、個人を中心にしたルーズな組織観
ライン組織(直系組織・軍隊組織):組織の各構成員が1人の直属の上司の包括的な指揮・命令の権限だけに服し 、この直線的な結びつきが最上位から最下位まで直線的に連なってライン系列をなしているような組織
純粋ライン組織:監督範囲の幅(スパン・オブ・コントロール)によって部門化されているだけで、同一階層間で職能的分化が行なわれていないライン組織
部門ライン組織:直接的・包括的なライン権限が行使されるライン系列を中心にしながらも、製造・販売などの職能別あるいは製品別、地域別などに部門化しているライン組織
ライン組織の長所:命令系統が単純明快で、各部門の責任や権限の帰属関係も明確であるから、政策の一貫性や、組織内の秩序を維持しやすい
ライン組織の短所:上位者の負担が過重になり、専門化の利点を活用できず、コミュニケーション(とくに水平的なコミュニケーション)の効率が悪い
ファンクショナル組織(職能組織):包括的な責任・権限が職能的に分解されて、それぞれ別個の管理者によって 担当され、下位の構成員は各専門分野については、その専門職能を担当する上司から個別的に指示・命令を受けるような組織
ファンクショナル組織の長所:各構成員が特定の職能についてその専門家から指示や命令を受けられる。管理者の職務は特定の専門領域に限定されるから彼らの負担が軽減される
ファンクショナル組織の問題点:命令系統が多元化するために命令の重複や矛盾、権限争い、責任転嫁などが生じやすい
ライン・アンド・スタッフ組織(直系参謀組織):命令の一元性を保持しながら専門化の利点を活用するために、ライン組織にスタッフを補強した組織
事業部制組織:企業の大規模化・多角化・地域的分散に対応して、本社の下に製品別・顧客別・地域別などの事業部を置き、各事業部が利益責任を負うプロフィット・センターとして自立的に活動するのに必要な包括的な業務権限をもつようにした分権管理の一組織形態
事業部制採用の条件:企業が大規模で、地理的に分散していたり、扱っている製品の種類が多く、各事業部が独立した安定的市場をもち、経理上、独立した計算単位とすることができ、有能な人材が豊富に存在すること
事業部制の利点:意思決定の迅速性・機動性の向上。責任体制の明確化。各事業部間での競争心の醸成。経営者の育成。従業員のモラール向上
事業部制の問題点:事業部が本部の基本方針を無視して独走する危険性がある。組織面で多くの重複が生じ費用がかさむ。各事業部が目先の利益にとらわれて短期的視野で行動する傾向がある。有能な人材の事業部間での移動が難しくなり、人事の硬直化を招きやすい
社内ベンチャー:事業意欲旺盛な社員を社内企業家(イントラプルヌール)として、彼に大幅な権限と独立性を与えて、大企業内部でベンチャービジネスを行なわせるもの
委員会制度:特定の問題の審議や解決をゆだねられた公式的に制度化された集団
委員会制度の長所:合理性の高い総合的な判断。高い安全性や説得性。利害関係者や関連部門の意見を調整。関係者の直接的接触による確実な情報伝達。各人のモラールを高める。特定の個人に権限が集中するのを避ける
委員会制度の問題点:決定に時間や費用がかかる。責任の帰属が不明確。審議が形式化し、決定が妥協に流れやすい。派閥抗争を生む危険
委員会を効果的に運用する条件:任務や権限を明確化。集団的討議に適した問題を選択。適切な委員や委員長を選ぶ。事前に周到な準備
よく用いられる委員会:執行委員会。人事委員会。予算委員会。生産委員会。マーケティング委員会。製品委員会
アドホクラシー:直面するさまざまな問題の性格に応じて柔軟に対応し、臨機応変の解決を図る革新的な組織
タクス・フォース(プロジェクト・チーム): 戦略的に重要で、しかもいくつかの職能部門の協力が不可欠であるような特定の課題(プロジェクト)を達成するために、関連各部門から選ばれたメンバーによって構成され、当該課題の遂行に専念し、課題達成後は解散されるような臨時的で動態的な組織
ホロニック・マネジメント:個と全体、個人と組織とが有機的に調和することを目指す経営方式
マトリックス組織(ワンマン・ツーボスのシステム):職能別部門編成方式がもつ専門化や経済性の利点と、製品別事業部制のような目的別・対象別組織がもつ、各製品ないしプロジェクトごとの調整や統合という利点を同時に実現するために、通常は、横軸に製造−販売−財務−人事などの職能部門をもち、縦軸に各製品やプロジェクト(あるいは地域別単位)を置き、その両軸の交点として示されるマトリックス・タイプの組織単位からなる組織
ネットワーク組織:組織単位が国籍・業種・資本関係・規模などの違いを超えて情報をベースに緩やかな網の目状に結びついたもの
自己組織化:環境からの刺激に受動的に対応して変化するのではなく、自らの手で自己の構造を変化させ、新しい秩序を主体的に形成していく性質に注目した組織観
管理(マネジメント):組織において、いろいろな技術や技法を用いて組織目的が確実かつ効率的に達成できるように人びとを協働させる職能
管理(カースト・ローゼンツワイク):目的へ向かって、人びとを通じて、技術を用いて、組織のなかで行なわれる職能
インセンティブ:達成意欲をひきおこす源泉となるもの。個人がもっている欲求を刺激して、組織の協働へと人々の行動を導くのに貢献する、組織が与える要因
管理プロセスの構成要素:2要素説は、計画・統制。3要素説は、計画・実施・検討、計画・組織・統制。4要素説は、計画化・組織化・指揮・統制
計画化:組織の内的・外的環境の分析・予測(計画化前提)に基づいて、達成すべき目的を設定し、これを確実かつ効率的に達成するための方法を決定する管理 職能。何を、いかにして、いつ、どこで、誰が、どのような資源を用いて行なうべきか、といったことを事前に決定すること
組織化:組織目的達成のための、合理的で有効な組織構造を形成する管理職能
指揮:いわゆるリーダーシップを発揮して、部下たちが目的の達成へ向けて行動を起こすように彼らを動機づけるとともに、彼らが職務を期待通りに遂行できるように指導する職能
統制:現在の活動状況を測定し、これを当初の目的や計画に照らして評価し、もし許容限度以上の逸脱がある場合には、これを解消するような是正措置をとること
組織管理の原則:監督範囲(スパン・オブ・コントロール)の原則。委譲の原則。専門化の原則。命令統一の原則。階層の原則。例外の原則。パーキンソンの法則
監督範囲(統制範囲・管理限界)の原則:人間の能力には限界があるために、1人の上司が直接、有効に監督・統制できる部下の数には限界があるという原則
委譲:管理者が自己の負担を軽くするために自己の職務の一部と、それを遂行するために必要な権限を部下に委任し、その遂行結果に対する責任(アカウンタ ビリティ)を負うこと
専門化の原則:熟練や専門的知識の修得を容易にし、能率を向上させるためには、さまざまな種類の活動に従事するのではなく、特定の限定された種類の活動に努力を集中するべきであるという原則。専門化の基準は、目的別、過程別、顧客別、場所別
命令統一(命令一元性、命令単一、命令一本化)の原則:組織において規律や秩序を維持するためには、いかなる職務の担当者も、ただ1人の直属の上司からだけ命令を受けるべきであるという原則
階層の原則:組織のピラミッド型の階層構造において、最高位の管理者から最下位のメンバーにいたるまで、責任と権限のライン(命令・報告系統の連鎖)が明確に設定されていなければならない、という原則
例外の原則:上位の管理者は、日常反復的に発生する経常的業務や定型的な意思決定は下位者に委譲し、自らは、もっぱら例外的・偶発的事項や非定型的な意思決定の処理にあたるべきであるという管理原則
パーキンソンの法則:組織のなかに発生するむだな業務の発生原因について、イギリスの行政評論家パーキンソンが提唱した法則。部下増大の法則と仕事量増大の法則
部下増大の法則:職員は組織のなかに競争相手をつくるより自分が管理する部下を増やそうとする傾向があるという法則。「職員の数は、なすべき仕事の軽重、ときには有無にかかわりなく一定の割合で増加する」という法則
仕事量増大の法則:職員はお互いに仕事をつくりあうという法則
ポスドコーブ:ギューリックが1937年刊行の「行政科学論文集」のなかで、管理作用の内容の表現として提唱した略語。管理内容を示唆し、管理の重要性を強調する用語。内容は、計画・組織・人事・指揮・調整・報告・予算
計画:目的達成のためになすべきことを決定し、その方法を決定すること
組織:経営の物的および社会的な二元的構造を形成すること。目的にそって仕事を区分し、調整して、公式の機構を確立すること
人事:職員を採用し、訓練し、好ましい勤務条件を維持すること
指揮:決定を行ない、これを命令によって具体化し、組織の指導者としての任務を果たすこと
調整:すべての活動や努力を結集し、統一化し、調和させること。仕事の各部を関連づけること
報告:情報を提供させる、あるいは提出すること
予算:財務計画、会計等財務活動を行なうこと
トップ・マネジメント(最高管理層):目標の計画化と明確化、組織の健全化、主要な地位の人事の適正化、効果的な統制方法の保持、などを本来的な任務とする組織の最上位の管理層。受託管理層と全般管理層
受託管理層:各種利害者集団の利害の調整、株主利益の保護、会社資産の保護と効果的運用、基本方針の決定、経営責任者の選出、総合的業績評価などの機能を遂行するもの
全般管理層:取締役会によって決定された基本方針と権限の範囲内で、会社全体にわたる執行方針を決定し、全般的な管理や業務を執行するもの
全般管理機能を遂行する具体的な形態:社長個人が担当し、必要に応じて部長にインフォーマルに相談する型。社長を含めた部長会議で担当する型。全般管理者グループが社長を補佐して経営委員会を構成して全般管理機能を担当する型。取締役会が、本来の受託機能に加えて全般的管理機能をも担当する型
ミドル・マネジメント(中間管理層、部門管理層):指揮・指導の機能を通じてトップ・マネジメントとロワー・マネジメントを 結びつける媒介的・調整的機能を果たす階層
ロワー・マネジメント(現場管理層):作業活動を直接に指揮・監督する階層
エクセレント・カンパニー(超優良企業)の共通属性:行動重視。顧客密着。企業家精神尊重。人を通じた生産性向上。価値観に基 づく実践。基軸を離れない多角化。簡素な組織と小さな本社。厳格さと寛容 の共存
ニッチ戦略:市場全体を対象とするのではなく、大企業・他企業が注目しない市場のくぼ み・すき間(市場内適所)を狙って集中的に市場展開する戦略
マーケティング:生産者から消費者ないし使用者へと財やサービスの流れを導くような事業活 動の遂行
マーケティング・コンセプト:「市場・顧客の視点」から企業活動全体をとらえ、方向づけようとする理念
マーケティング戦略:競争戦略。需要創造戦略。社会戦略
社会戦略(ソーシャル・マーケティング):メセナ(芸術・文化支援活動)、フィランソロピー(公益・寄付活動)など 、「良き企業市民」としての積極的な社会貢献活動を対象とする戦略
マーチャンダイジング:経営のマ−ケティング目的を最もよく実現するのに役立つ場所、時期、価格、ならびに数量で、特定の商品あるいはサ−ビスをマ−ケティングすることに含まれる計画、および統制。商品化政策と製品計画
商品化政策:卸売商や小売商が、販売促進の観点から消費者や使用者の需要に適合するように、適正な商品を、適正な場所に、適正な数量だけ、適正な価格で、適正な時期に送り出す政策
製品計画(プロダクト・プランニング):生産者が商品化政策を生産過程に組み込んで、市場需要への適合と自社の生産能力・販売能力の有効活用をはかる計画
マーチャンダイジングの重要戦略:市場細分化。製品差別化。プロダクトミックス
市場細分化(マーケット・セグメンテーション):性別、年齢、職業、所得、地域、その他の基準に基づいて市場をいくつかの部分市場に細分化し、市場標的(マーケット・ターゲット)を明確にしたうえで、その特定市場の特質や要求に適合したマーケティング活動を展開しようとする政策
製品差別化(プロダクト・ディファレンシエーション):自社製品の機能、外観、包装、ブランド、広告などに関して、他社と異なる特徴を与え、自社製品の差別的優位性を確立し、これを購買者に強調してかれらのブランド・ロイヤルティを獲得することによって競争上の優位性を達成しようとするもの
プロダクト・ミックス(製品ミックス):会社がもちあわせている製品や製品ラインの組合せ
マーケティング・ミックス:製品政策。価格政策。販売促進政策。流通政策
マーケティングの観点からみた「製品」:使用者のニーズを満足させる機能・デザイン・包装・サービスなどの「便益の束」
製品ライフ・サイクル:導入。成長。成熟。衰退
製品改良:成熟期に入った製品の設計・素材・外観・包装などを改善して製品寿命を延ばすこと
計画的陳腐化:新製品の導入を早めるために、意識的に既存製品の価値を早めに低下させること
価格政策:コスト・プラス方式。需要評価方式。上澄み吸収価格政策。浸透価格政策。心理的価格政策
コスト・プラス方式:製造原価に、販売費・一般管理費の配賦分と期待利益を加算
需要評価方式:原価を積み上げるのではなく、市場に受け入れられる(売れる)レベルに価格を設定
上澄み吸収価格政策(初期高価格政策):新製品に対する需要の価格弾力性が低い導入期に高い価格をつけ、価格に敏感でない市場の上澄みを吸収し、高収益を確保
浸透価格政策(初期低価格政策):初期に低い価格をつけて薄利多売により急速に市場を拡大。利用場面は、需要の価格弾力性が高く、市場規模が大きく、規模の経済性がある場合
心理的価格政策:消費者の心理に訴えて販売促進を図るための価格政策。内容は、名声価格、端数価格、習慣価格、ロス・リーダー、値引き価格
販売促進政策:広告。セールスマンによる販売。狭義の販売促進策。パブリック・リレーションズ
狭義の販売促進策:プレミアム。見本配布。ダイレクト・メール。販売店援助。店頭ディスプレー
購買過程(AIDMA):注目。興味。欲望。記憶。購買
小売業の店舗販売の種類:セルフ販売は、総合大規模小売業、スーパー・マーケット、スーパー・ストア、コンビニエンス・ストア、バラエティ・ストア。接客販売は、百貨店、専門店
スーパー・マーケット:買手が売場から直接商品を籠に入れ、レジスタ−で代金を支払うセルフ・サ−ビス方式の大規模店
スーパー・ストア:衣料品中心のスーパー
コンビニエンス・ストア:立地、営業時間、品揃えなどの点で大規模小売業にない便利さを提供するミニ・スーパー
小売業の無店舗販売(ダイレクト・マーケティング)の種類:セルフ販売は、通信販売、自動販売機。接客販売は、訪問販売
小売店の組織化方式:レギュラー・チェーン。ボランタリー・チェーン。フランチャイズ・チェーン
レギュラー・チェーン(チェーン・ストア):単一企業の所有により、本部による集中仕入・政策・管理のもとで多くの支店を展開
ボランタリー・チェーン:各店舗が独立性を維持しながら、共同仕入や共同広告・宣伝などで協力
フランチャイズ・チェーン:フランチャイズ本部がチェーン参加店に対し、一定地域内の独占的販売権を与え、経営ノウハウなどのサービスを提供する契約を結び、ひきかえに加盟店から特約料を徴収
プロダクト・マネジャー:新製品の企画・開発から商品化、販売にいたるまで一貫して責任を負う製品管理スタッフ
メリット・システム(成績主義・実績主義):猟官制(スポイルズ・システム)における政治的情実による任免の弊害を除去するため、公開競争試験によって実証された成績によって任免を行なおうとする制度
メリット・システムの本質:職員の任用は能力の実証に基づいてのみ行なわれ、いかなる情実人事も許されないこと。職員の地位はすべて国民に開放され、何人も社会的門地等により差別されないこと。職員は国民を代表する立法府の政治的意思の忠実な執行者でなければならないこと
キャリア・デベロップメント・プログラム:企業が必要とする人材の育成を、従業員個々人の人生計画と結びつけながら、長期的・計画的に行なっていく制度。内容は、ジョブ・ローテーション、職場研修、職場外研修、出向
職場研修(OJT、On−the−Job Training):職場監督者が職場で、従業員に日常業務をさせながら随時指導していく研修
職場研修(OJT)の長所:各個人に最も適した研修。職場の実情にふさわしい実際的で具体的な研修。業務が中断されることがない。研修方法の改善が容易。管理監督者と部下の間で、相互の理解や信頼が高まる
職場外研修(Off−JT、Off−the−Job Training):研修所に入れたり、学校に派遣したり、職員を一定期間仕事から切り離して実施する研修
職場外研修(Off−JT)の長所:統一的・組織的に研修。研修に専念。他の組織の職員と互いに知識や経験を交流。特別の教材や設備。優れた講師
職場外研修(Off−JT)の短所:個別的指導がしにくい。職場の実情から遊離する危険。研修により業務が中断。研修効果の確認が困難
人事考課:従業員の能力や勤務成績を判定すること。目的は、昇給、賞与、配置、昇進、教育訓練などに必要な資料を得ること
近年の人事考課の傾向:客観的・科学的な評価。多段階的・多面的な評価。オープンな考課。組織の活性化。管理監督者の育成。加点主義
専門職制度:ともすると役職位の系列からはずされがちな専門的知識・技術の持ち主に対して、役職位にあると同等の処遇を与えようとする制度
コース別人事管理:社員に「総合職」(基幹業務担当)と「一般職」(定型的一般事務担当)のいずれかを選択させる複線型の人事管理制度
フレックス・タイム(自由勤務時間制):所定の労働時間内で、出勤・退勤の時間を自由に選択できる制度
早期退職優遇制度(選択定年制):高齢化による人件費負担の増加を抑えるために、ふつうの定年年齢よりも低い年齢で退職する場合に割り増しの退職金を支払う制度
職務給:各人の年齢・勤続年数・学歴などの属人的要素とは無関係に、同一労働(職務)同一賃金という考え方の下で、各人が従事している職務の相対的価値に基づいて決定される賃金や給料。単一職務給と範囲職務給
単一職務給:職級別にただ1つの賃率だけが設定されているもの
範囲職務給:同一の職級に対して一定の幅をもった賃率が設けられており、この範囲内で、本人の勤続年数や業績に応じて昇給が行なわれるもの
職能給:各人の職務遂行能力を評価して職能等級に分類し、これに基づいて決定される賃金。範囲職能給と青天井型の職能給
範囲職能給:各等級ごとに賃金範囲を定め、その中で定期昇給させるもの
青天井型の職能給:等級別に最低額だけを定め、昇給について制限のないもの
ラッカー・プラン:付加価値を基礎として賃金総額を定める制度
スキャンロン・プラン:売上額または生産額を基準として賃金総額を定める制度
モラール(士気):仕事集団の勤労意欲。集団成員の協力精神と仕事目標追求意欲の度合い・強さを示す集団レベルの概念
働く人間のやる気をつくる合理的な組織の要件(アージリス):心理的成功感を味わう参加の機会が与えられること。各人の職務を拡大して、知的人間として対人的能力を十分に発揮できるようにすること。経営者、管理者は組織の中の心的緊張を解消するように努力すること
個人の未成熟から成熟への成長の傾向(七つの次元):受動的から能動的。依存的から独立的。単純行動から多様行動。浅く弱い関心から深く強い関心。短期的展望から長期的展望。従属的地位から対等または上位の地位。自己意識の欠如から自己意識、自己統制の発展
モラール調査:組織体の目標追求に関連するさまざまな事柄・人事・状況などに対する従業員の態度や職場集団のモラールの状況を、組織的・計画的に把握するための調査。狙いは、調査結果を管理改善の資料とし、組織体の生産性向上に役立 てようとすること
人事管理(カウンセリング)制度:従業員が仕事や生活に関して持つ不満・不安・悩みなどを専門の知識・訓練・経験をもつカウンセラーに相談できる制度
提案制度:従業員に対して、事業や業務に関するアイデア、改善意見などを進言・提案する道を開く制度。前提条件は、容易に提案できる手続きと体制の確立、迅速・公正な取扱い、適切な報償、不断の周知・啓発
財務:「カネ」(資金ないし資本)を調達し運用する活動
財務管理:損益や資金などの財務的な視点から経営活動を管理すること。課題は、資本調達のコストと資本運用の利益を合理的に適合させること。内容は、資本調達、資本運用、利益処分、資金収支
長期資本の調達:自己資本の調達は、株式の発行、留保利益、減価償却引当金。他人資本の調達は、社債の発行、長期借入金
インパクト・ローン:使途自由な外貨建ての借入金
キャッシュ・フロー:事業・営業活動から得られる資金。純利益プラス減価償却費
財務レバレッジ:総資本に対する他人資本(負債)の割合
レバレッジ効果:負債がテコの働きをして自己資本利益率を大きく押し上げたり、押し下げたりする効果
レバレッジ効果の内容:総資本利益率が他人資本利益率より高ければ、他人資本を利用して自己資本利益率を大幅に高めることができるが、逆の場合には、自己資本利益率は大幅に低下する
投資決定:回収期間法、会計上の投資利益率法、割引キャッシュフロー法。割引キャッシュフロー法は、内部利益率法と正味現在価値法
回収期間法:投資がもたらすキャッシュフローによって投資コストを回収するのに要する期間の長さによって投資案を評価する方法
会計上の投資利益率法:投資額に対する税引き後利益で測定した投資利益率の一定期間の平均値に基づいて投資案を評価する方法
内部利益率法:投資案から期待されるキャッシュフローの現在価値の合計が、投資額の現在価値と等しくなるような割引率(内部利益率)を求め、この内部利益率が資本コストを上回っていればその投資案を採択し、そうでなければ棄却する方法
正味現在価値法:投資案から期待される年々のキャッシュフローを一定の割引率(資本コスト)で割り引いて現在価値を求め、この現在価値から投資額の現在価値を控除して「正味現在価値」を求め、これが正ならばその投資案を採択し、負ならば棄却する方法
経営分析:収益性の分析。回転率の分析。安全性の分析。生産性の分析。損益分岐点の 分析
収益性の分析:総資本経常利益率=経常利益÷総資本。経営資本営業利益率=営業利益÷経 営資本。自己資本経常利益率=経常利益÷自己資本。資本金経常利益率=経 常利益÷資本金。資本利益率=売上高利益率×資本回転率。売上高総利益率 =売上総利益÷売上高。売上高営業利益率=営業利益÷売上高。売上高経常 利益率=経常利益÷売上高
回転率の分析:総資本回転率=売上高÷総資本。自己資本回転率=売上高÷自己資本。売上 債権回転率=売上高÷売上債権。棚卸資産回転率=売上高÷期末棚卸資産。 商品回転率=売上高÷商品在庫高。固定資産回転率=売上高÷固定資産
支払能力の分析:流動比率=流動資産÷流動負債=(当座資産+棚卸資産)÷流動負債。当座 比率(酸性試験比率)=当座資産÷流動負債。現金比率(支払準備率)=現 金・預金÷流動負債
資本構成・安全性:自己資本比率=自己資本÷総資本。負債比率=負債÷自己資本
設備投資の妥当性:固定比率=固定資産÷自己資本。固定長期適合率=固定資産÷長期資本=固定資産÷(自己資本+長期借入金)
生産性の分析:生産性=産出÷投入。付加価値(控除法)=生産高(売上高)−外部購入高。付加価値(加算法)=人件費+租税公課・賃借料・金融費用+税引後純利益。労働生産性=付加価値÷従業員数=付加価値率×1人当り売上高。付加価値率=付加価値÷売上高。労働分配率=人件費÷付加価値=売上高人件費率÷付加価値率。資本生産性=付加価値÷投下資本。労働装備率=有形固定資産÷従業員数
変動費:操業度の変化に応じて変動する費用。比例費(狭義の変動費)と準変動費
固定費:操業度と関係なく一定額発生する費用
準固定費:一定範囲内の操業度では固定的であるが、それを超えると増加するような費用
損益分岐点の分析:損益分岐点=固定費÷(1−変動費率)=固定費÷限界利益率。変動費率=変動費÷売上高。限界利益=売上高−変動費。限界利益率=限界利益÷売上高。損益分岐点比率=損益分岐点売上高÷実際の売上高×100。安全余裕率=1−損益分岐点比率
一定の売上高のもとで実現される利益の求め方:利益=売上高×(1−変動費率)−固定費
一定の利益をあげるのに必要な売上高の求め方:売上高=(固定費+目標利益)÷(1−変動費率)
設備投資により固定費が増加した場合の損益分岐点売上高の求め方:損益分岐点売上高=(固定費+増加固定費)÷(1−変動費率)
経営参加の区分:所有への参加。成果への参加。意思決定への参加
最狭義の経営参加:労働者(あるいはその代表)が、なんらかの制度化された形で、経営管理上の意思決定に参加すること
経営参加を促進する要因:政治的・思想的・管理的・実践的な要因。ヨーロッパ各国で、労働党政党が政権に参加したこと。労働組合運動の方向が、体制変革的なものから体制内的なものに変わったこと。従来の団体交渉制度は、労働者の利益を保護したり、彼らの意思を経営に反映させるのに限界があったこと
経営参加の諸形態:労働者重役制。労使協議制。参加的経営
労働者重役制:労働者の代表者が、経営者とともに企業における最高の意思決定機関(監査役会あるいは取締役会)に参加して、共同決定権を行使する参加方式
ドイツの経営参加立法:共同決定法。共同決定補足法。経営組織法。新共同決定法。議員代表法
労使協議制:経営者側と労働者側が、法律や協約で定められた事項について協議し、労使間の意思疎通を改善し、労使双方の繁栄をはかる制度
参加的経営:すべての労働者が、それぞれの職場において、仕事や職場の運営にかかわる意思決定に、個人として、あるいはグループで、直接関与するような、職場レベルでの参加形態
参加的経営の方式:目標による管理。自律的作業集団の編成。職務拡大と職務拡充。無欠点運動。QCサークル
目標による管理:組織の各成員が、組織の全体目的との関連性を考慮して、自分に期待される成果・職務を明確にし、上司との協議によって自分の行動目標を測定可能な形で設定し、この目標の達成度に基づいて業績を評価するという、参加と自己統制に基づく管理の方法
自律的作業集団の編成:作業集団に、一定の範囲の作業を一括して任せ、その作業の計画・手順・分担などに関する自主的な決定権を大幅に与え、また、集団報酬制を採用することなどによって、集団精神・チームワークを養い、仕事の単調さを解消し、モラールの低下、欠勤、離職率の上昇などに対処しようとするもの
無欠点運動(ZD運動):検査によって不良品を除くよりは、最初から不良品を出さないように各従業員が注意・工夫し、仕事のうえでの欠点や失敗の原因を除去することに積極的に参加することによって、製品の品質・信頼性やサービスを改善し、納期を守り、コストを低下させることなどをねらいとする生産性の向上運動
QCサークル活動:品質管理のための小集団活動。製品の品質向上やコスト削減のために、多くの場合、職務外の時間を費やして各職場ごとに、あるいはより小さな生産工程単位で、グループ討議により生産プロセスなどに関する改善を考える活動
収斂説:日本の社会や資本主義の後進性・前近代性ということによって、日本的経営の特殊性を説明しようとするアプローチ
非収斂説:日本の社会や文化の特質、日本人の心理的・行動的特性、人間関係の特質などによって、日本的経営の特殊性を説明しようとするアプローチ
アメリカ型:能力に応じた賃金体系。不況期にはレイオフ。産業別労働組合。会社は株主のもの。開放型企業経営。短期の利潤重視型経営
日本型:年功序列賃金体系。終身雇用制度。企業内労働組合。会社は社員のもの。閉鎖型企業経営。シェア追求型経営
日本が近代西欧の文化を摂取できた理由:キリスト教に拮抗するような宗教が日本には存在しなかったこと。国民の教育水準がそれ相応に高かったこと。日本人は文化の折衷をなんら厭わなかったこと。実学を尊重し虚学を軽蔑するという風潮が、日本の為政者には古来根強いこと
新日本主義:日本的経営をはじめとする「日本式」の、制度・慣行の独自性を解きあかし、それらが「欧米式」の制度・慣行にくらべて優れている、と主張する論者たちの思想的立場
日本的経営の文化的・心理的基盤:集団主義。状況適応性。会社の共同体的性格
集団主義:個人と集団との関係で、集団の利害を個人のそれに優先させるのが望ましいとか善いことであるとする集団中心・集団優先の考え方。独特な存在としての自我や個の観念が希薄であるために、個人と集団が融合し、一体化している状態
企業社会の要素:労働者の内部化。企業人の共同体。競争にもとづく参加
人本主義企業:「株主主権」「一元的シェアリング」「自由市場」を特徴とする資本主義モデルとは異なり、「従業員主権」「分散シェアリング」「組織的市場」という経営システムの特徴をもつ日本企業
PL(製造物責任):消費者が製品の欠陥により被害を被った場合、たとえメーカー側に過失がなくてもその責任を問うことができるとする考え方
終身雇用制:入社後、原則として、定年にいたるまで長期的・安定的に雇用を続ける慣行
終身雇用制の利点:企業に対する帰属意識が高い。労働の安定的な確保と計画的な養成ができる。労務間接費が節約される。企業の成長を促進する。技術革新を円滑に導入することができる
終身雇用制の問題点:雇用量が非弾力的である。余剰人員を雇用しなければならない。従業員の固定化による沈滞ムードが生じる。職制上の昇進ポストが限られていることからモラールが低下しやすい
雇用についての変化の兆し:転職に対する人々の抵抗感が減少し、転職が増加する。中途採用が増加する。企業内の移動だけでなく、出向・転籍という形で企業グループ内での異動が多くなる。フロー型労働市場からの労働力の利用が増加する。外国人社員が増加する
年功制:年功昇進制と年功賃金制
年功昇進制:勤続年数を基礎としながらも、それに伴う年功的な熟練形成(とくに対人関係技能)や会社に対する貢献度、執務態度、人格などに関して上司が行なう全人的評価に基づいて、選択的に行なわれる昇進制度
年功昇進制の問題点:経営・管理者層の高齢化が起こる。人事考課が主観的になりやすい。中間的管理職が過剰になりやすい
年功賃金制:年齢や勤続年数に基づいて昇給が行なわれる賃金制度
年俸制:労働者の能力や業績に基づいて賃金を支払う制度
経営家族主義:明治末以降、労働運動の高まりに対応して、企業も一種の大家族であるべきであるという考え方(大家族主義、企業一家意識)の下で、労使関係の理想像が、家族におけるタテの親子関係に求められたもの
社会保険制度:労働保険と社会保険。労働保険は、労災保険と雇用保険。社会保険は、医療保険と年金保険
医療保険:健康保険(政府・健康保険組合)。船員保険(国)。共済保険(共済組合)。国民健康保険(市町村)
わが国の企業の福利厚生の特徴:社会保障の不備を補う形で、法定外福利費の比率が高い。企業規模による格差が大きい。人事管理の手段としての性格が強い。全従業員を対象にしている。内容が多種多様にわたっている
アメリカ企業の組織構造:各成員の職務・権限・責任が明確に規定されており、職務の細分化・標準化の程度が高い機械的組織の特徴をもつ
日本企業の組織構造:集団をベースに編成されており、職務・権限・責任の規定がどちらかといえば曖昧で、職務の細分化・標準化の程度も低い有機的組織の特徴をもつ
企業の社会的責任:禁止的事項は、法的規制や道徳的規範の遵守。適応的事項は、社会的要請・期待への対応。自発的事項は、自主的選択
企業に対して要求・期待する事柄:従業員は、雇用の安定、働きがいのある仕事・職場、ゆとりある生活。消費者は、高品質・低価格の商品、商品・サービスの安全性。公衆は、環境保護、産業廃棄物処理、平等な雇用機会。外国は、平等な取引機会、経営の現地化、技術移転
ゲマインシャフト:人間の本質意思によって結合した統一体で、人々が全人格的・感情的に融合している共同社会
ゲゼルシャフト:各人が自己の目的を達成するために選択意思に基づいて形成する社会関係で、人々が利害打算に従って行動する利益社会
フォーディズム:自動車王ヘンリー・フォードが抱いた高賃金低価格による奉仕主義の経営理念
フォード・システム:生産の標準化と移動組立法。生産の標準化は、製品をT型車に限定する単純化、部品に共通性・互換性をもたせる規格化、工場や職場の特殊化、機械や工具の特殊化
銀行:機能は、金融仲介機能、決済機能、信用創造機能。固有業務(本来業務)は、預金、貸し付け、為替取引。貸し出しは、手形割引、手形貸付、証書貸付、当座貸越。リスクは、信用リスク、金利リスク、外為リスク、流動性リスク、機械化リスク
銀行の区分:商業銀行(普通銀行)は、都市銀行、地方銀行、第2地銀。長期金融機関は、長期信用銀行、信託銀行。中小企業専門金融機関は、信用金庫、信用組合、商工中金。長期信用銀行は、日本興業銀行、日本長期信用銀行、日本債権信用銀行
旧都市銀行規模ランキング:上位行は、第一勧業、住友、富士、三菱、三和。中位行は、東海、三井、太 陽神戸。下位行は、大和、協和、埼玉、北海道拓殖
証券会社の業務:ディーラー(自己資金売買)。ブローカー(委託売買)。アンダーライター(引き受け)。セリング(売りさばき)
株式公開のメリット:資金調達の多様化。財務基盤の強化。信用力の向上。知名度の向上
国際金融・資本市場の条件:市場規模。インフラ整備。均質性の確保
経営の国際化:国際企業(インターナショナル企業)。多国籍企業(マルチナショナル企業 )。超多国籍企業(トランスナショナル企業)
国際立地のための3つの決定要因:その企業自身がノウハウ、熟練などの優位性をもち、その優位性が市場をつうじて取り引きするのになじまず、進出先において立地上のメリットがあること
産業の空洞化に対する懸念:雇用・所得水準の低下をもたらす可能性のあること。製造業が衰退したとき、技術的な基盤の弱体化をもたらすおそれがあること
日本の電話会社の旧構成:地域は、NTT、TTNet。長距離は、NTT、日本テレコム、DDI、テレウェイ。国際は、KDD、IDC、ITJ。PHSは、DDIポケット、アステル、NTTパ−ソナル
穀物メジャ−:カ−ギル、コンチネンタル、ブンゲ、ドレフュス、ガ−ナックなどの多国籍穀物商社
ワトソン1世の経営哲学(IBM):従業員の個性の尊重。カスタマーへのサービスの徹底。最高の目的に対して最善をつくす完全主義
野鴨の精神(ワトソン2世):「飼いならされた鴨は、2度と野性を取り戻すことはできない。創業時代のパイオニア・スピリットを失ってはならない」という教訓
GMの事業部(デュラント、スローン):シボレー。ビュイック。オールズモビル。オークランド。キャデラック
P&Gの経営哲学:勤勉に働くことを最高の価値と考え、それによってすぐれた品質の製品を製造し、販売する。目先の1年ごとの業績よりも、長期的な安定成長を重視する。社員を人間として尊重し、単なる生産手段の1つとは考えない
所得の内容(所得税法23〜35条):利子所得。配当所得。不動産所得。事業所得。給与所得。退職所得。山林所得。譲渡所得。一時所得。雑所得
贈与税のかからない財産:扶養義務履行のための贈与。公益事業のための贈与。社交上の贈答。選挙運動のための金品。法人から個人への贈与。相続開始前3年以内の被相続人からの贈与財産。心身障害者共済制度に基づく給付金。特別障害者の信託受益 権のうち一定額
土地税制の概要:取得段階は、不動産取得税・特別土地保有税・登録免許税・相続税。保有段階は、地価税・固定資産税・都市計画税・特別土地保有税。譲渡段階は、所得税・住民税・法人税
近代国家:領土、国民、主権という3要素によって特徴づけられる国家。西欧の絶対主義時代に確立
国家学説:国家の成立に関する政治学説。代表的なものは、征服国家説、家族国家説、王権神授説、社会契約説、階級国家説
人類の分け方:国民は、政治的・法的に分けられた、地理的なまとまりの内側に住む人たち。民族は、同じ文化を共有する人たち。人種は、同じ遺伝子を共有する人たち
政治:国家をはじめとする人間集団における権力による一元的統合の形成、維持、崩壊の全過程
学者による政治の定義:だれが敵であり、だれが味方であるかを決定すること(シュミット)。社会的諸価値の権威的配分により社会に一元的な秩序をもたらし、その維持によ って社会を統合すること(イーストン)。国家権力の分け前にあずかろうとする努力(職業としての政治)。物理力の行使または威嚇による一定地域における継続的秩序の樹立(支配の社会学)。権力の形成と分配(ラズウェル)
権力:他者の当初の意思に反しても、自分の意図したことを他者に行なわせる力。概念は、実体的権力論、関係的権力論、機能的権力論。分類は、強制的権力、報酬的権力、規範的権力
実体的権力論(ラズウェル):権力は、なんらかの社会的価値の所有によってもたらされると考える説。権力をもたらす社会的価値は、政治力、尊敬、金銭、道徳、愛情、健康、技術、知識
関係的権力論:権力は、権力関係における受け手の認識に左右されると考える説。実体的権力論を修正するかたちでダ−ルが提唱
機能的権力論(パ−ソンズ):権力は、目的達成のために社会的資源を動員する能力であり、機能として理解されるべきであるとする権力理論
権力の分類(エツィオーニ):強制的権力は、物理的権力による身体への処罰またはその脅迫によって服従を調達する。報酬的権力は、物質的利害による勧誘、つまり報酬としての利益供与や処罰としての財産剥奪などより服従を調達する。規範的権力は、象徴的価値の操作によって自らの権威を高め服従の自発性を増大させる
権威:他人からの指示をその内容を吟味することなく進んで受容すること
支配:ある政治勢力が、一定地域において、自分の意のままに社会的価値を配分できること。人々が命令に服従すること。種類は、伝統的支配、合法的支配、カリスマ的支配
政治的支配の分類:伝統的支配は、伝統や習俗に基づいて正当化された支配。合法的支配は、合法的な手続きによって正当化された支配。カリスマ的支配は、支配者個人の卓抜した能力ないし魅力によって正当化された支配
服従:他の命令または意思に従うこと。分類は、盲従、信従、賛従、欲従、畏従、被操縦
服従の分類:盲従は、権力者に対する人間的信頼あるいは尊敬に基づく服従。信従は、権力者の決定権限に対する倫理的是認に基づく服従。賛従は、権力者の決定内容に対する同意に基づく服従。欲従は、権力への服従行為に対する反対給付を期待しての服従。畏従は、権力への不服従行為に対する制裁を畏怖しての服従。被操縦は、権力への服従行為であることを自覚しないで提供する服従
ミランダ:呪術的・感情的な象徴の体系。芸術儀式などを用いて大衆の情動的で非合理的な側面に訴え権力を神聖で壮大なものとして正当化する象徴形式
クレデンタ:知的な象徴の体系。理論、イデオロギー、信条、体系などを用いて大衆の知性的で合理的な側面に訴え、権力を尊敬、服従などの対象として正当化する象徴形式
政治的神話:一定の歴史的事実、社会理論、理想社会像などを信仰的対象として絶対化したもの
広義のイデオロギー:マルクスの生産諸力としての社会経済的下部構造に対応する上部構造としての、国家その他の政治構造、法制や家族その他の社会構造、宗教・芸術・学問その他の文化構造のすべてを含む意識諸形態
イデオロギー:私たちだれもがなんらかの形で抱いている世界観のこと。人間、自然、社会等についての一貫性と論理性をもった表象、イメージと主張の体系。合理的・科学的側面と非合理的・宗教的側面の2面性をもつ。分類は、狭義のイデオロギー、アポロギー、ユートピア
マンハイムによるイデオロギーの分類:狭義のイデオロギーは、その時代の現実をそのまま正当化して結果として保守的役割を果たす体系。アポロギーは、新しい勢力に対して旧体制を防衛するための体系。ユートピアは、現体制を乗り越えていこうとする革新的性格を持った体系
政治的イデオロギーの要素:人間や社会問題を評価するときの基準となる根底的価値。世界の基本的な発展法則についての観念。諸価値実現のための諸条件としての神話的命題。個別具体的な政治行動の指針
政治的イデオロギーに関する学説:マルクスの「虚偽意識」。マンハイムの「存在被拘束性」。ベルの「イデオロギーの終焉」
マルクスのイデオロギー論:イデオロギーとは支配的な諸階級が彼らが支配する現実を正当化する体系をあたかも不変の真理であるかのように提示して現実の社会的矛盾を隠蔽するものである
知識の存在非拘束性:あらゆる知識、信念体系はそれを信ずる個人や集団の社会の中での位置によって規定される
イデオロギー終焉論:総体的世界観から政治的選択を導くようなイデオロギーはその魅力を失い、政治的対立は現実的利益を巡って具体的政策のレベルで争われるようになったとするもの
イデオロギー終焉の原因:先進国の経済的発展と生活向上がイデオロギーの対立を緩和した(アロン) 。20世紀中期の人類の歴史的経験への反省(ベル、リプセット)
政治的エリート:社会的に拘束力のある意思決定をなしうる者
エリート理論の特色:寡頭制の鉄則。政治社会は固有のエリートを生み出す自立性を有している
寡頭制の鉄則(ミヘルス):団体は、組織が大きくなると必ず少数支配(寡頭制)になるという法則
エリート発生の原因:多数者の有効な組織化に当たってどうしてもピラミッドの頂点を占める少数者の支配が必要になること(モスカ)。権力を握ったものの権力維持の欲や無力な大衆の指導者を待望する欲求(ミヘルス)
階層化理論:社会的経済的な上流階級がいかなる社会にも存在し彼らは政治的意思決定におけるエリートであって、自分の利益のために権力的支配を行い社会的疎外と階級対立の原因となる
パワーエリート(権力エリート):一国の政治権力構造の頂点を占めているエリート集団。政治と経済と軍部のエリート
ヘッドシップ:権力によって組織化された体制をもとに命令、服従によって社会が目標実現へ向かっていくこと
リーダーシップ:社会成員の自発的指示に基づいてその社会のためにその成員全員を一定の方向へ向けて統合し方向づけていく作用。伝統的・代表的・創造的・投機的リ―ダーシップ。スタイルは、専制的、民主的、放任的。プロセスは、大衆の潜在的問題意識の組織化、問題の特定と解決の提示、課題の広告宣伝による説得
政治的リーダーシップの類型:伝統的リーダーシップは、伝統や慣習に基づいて成立。代表的リーダーシップは、人々の利益を代表することで成立。創造的リーダーシップは、新しいビジョンを示すことで成立。投機的リーダーシップは、不満を解消させることで成立
ヨーロッパ中世社会:政治は共同体やギルドの慣習や道徳、教会の宗教と未分化であり、人間も個人である以前にそうした身分的あるいは宗教的な共同体の一員として生きていた。崩壊後は、利己的で理性的な個人としての人間が析出されそうした人間像をベースとした政治的構想が立てられ始める
マキャヴェリの現実主義:政治体制の維持には強大な権力が必要であり、政治指導者は時には愛や善意よりも暴力や狡知を用いるべきである。人徳(ヴィルトゥ)は、運命(フォルトゥーナ)に優る
ボーダンの主権論:国家の最終意思を決定する最高権力である主権の概念を確立し、君主の絶対性を主張
社会契約論:国家は自由で平等な個人相互の契約に基づいて成立すると考える市民革命期の政治思想
ホッブズの社会契約論:自然権は、自己保存・自由。自然状態は、万人の万人に対する戦争状態。社会契約は、自然権を全面的に譲渡。主権は、絶対・不可分・不可侵
ロックの社会契約論:自然権は、自己保存と自由のほかに所有の権利も承認。自然状態は、一応の平和状態。社会契約は、自然権の一部だけを信託。主権は、立法・行政・連合の三権分立、抵抗権の容認
ルソーの社会契約論:自然状態は、完全な自由と平等。社会契約は、全体意志(妥協の産物として形成される意見の一致)ではなく、一般意志(皆の意志が一つになったところに成立する共同我)に基づくべき。人民主権の容認。代議制民主主義の否定
モンテスキューの三権分立論:立法権(庶民院と貴族院)・行政権・司法権の三権の分離を主張。三権の間の「抑制と均衡」の必要性を指摘
独立宣言:万人の平等と生命、自由、幸福追求の権利の自然権としての確認にはじまり社会契約論、人民主権、革命権が明文の政治原理として採用された
保守主義:一般にその時代までの過去に積み重ねられてきた価値を維持し変革から守ろうとする思想
バークの保守主義:伝統や慣習は長年の人類の英知に基づいていると考え、急進的な改革を否定する政治思想
ベンサムとミルの功利主義:人々の物質的・精神的利益を算定し、「最大多数の最大幸福」を実現しようとする政治哲学
マルクスの社会主義:生産手段の私的所有を廃止し公的所有にすることにより、資本家の労働者に対する搾取をなくそうとする思想
政治家の資質:心情倫理と責任倫理とを区別し責任倫理について責任感があること。政治状況の予見・洞察力。政治への情熱
心情倫理:行為の動機である純粋な心情を倫理的基準とする考え方
責任倫理:行為のもたらす結果については、その動機や心情にかかわらず、責任をとらなくてはならないとする考え方
演出された理想的指導者のイメージ:被支配者の待望する指導者のイメージであり倫理的潔癖性・庶民的大衆性・カリスマ性などが重視される
わが国の政治思想史:福沢諭吉・独立自尊の精神。植木枝盛・抵抗権、革命権の保障。中江兆民・人民主権。徳富蘇峰・平民主義。吉野作造・民本主義
議会主義:政治的リーダーシップ(主に立法、財政などの政策決定)が議会(国民の代表とされる選挙された議員から構成される会議体)に与えられる政治運営の体制
近代議会:社会内の諸個人の政治的主張を統一することによって社会を統合する機関であり、また近代国家の統合のシンボルである。統一・統合は、議員たちの自由で理性的な討論と説得そして妥協の積み重ねによる意見の一致によりなされる
多数決原理:多数の意思に基づいて決定を行なうという原理。有効に機能しうる条件は、同質性、十分な討論、少数意見の尊重
委員会制:常任委員や権限範囲を明確に特定された多くの委員会が立法方針から細目までを独自に審議し決定できる。議員は原則としてどこかの委員会に所属し委員としての活動が議員活動の中心を占める
アメリカ合衆国の政治の特色:草の根レベルからの要求の積み上げが政治を作動させてきた点。連邦制。三権分立。権力間の牽制均衡
アメリカの大統領制の特徴:不信任決議権や議会解散権がない。大統領は法案や予算案を提出できない。大統領は拒否権をもつ。議員と閣僚は兼職できない
大統領制の短所:政治の非能率。大統領と議会の多数派とが責任を押し付け合うことが可能
開発途上国の特徴:ナショナリズムが強く主張される。主として経済上の理由から社会主義に傾きやすい。権力集中的傾向をもつ。軍部の力が強い
現代大衆国家となった社会的経済的背景:資本主義の高度な発達。科学技術と産業社会の高度化。都市の膨張。教育の普及
情実任用制(猟官制、スポイルズ・システム、パトロネ−ジ・システム):採用者の私情が重視される公務員任用制度。目的は、行政機構の民主化。問題は、行政機構の非能率化と腐敗
資格任用制(メリット・システム):官職にふさわしい資格や能力があるかを調べ、それをもとに採用を行なう公務員任用制度
官僚制:行政国家が擁する官僚機構に代表される特別な組織形態つまり専門的な行政官(官僚)を中心とする整備された行政組織。目的合理的に形式化され運営される大規模な組織で、正確な予測可能性、計算可能性をもつ時計のような組織。合法的支配形式をとる近代国家を代表するシステムで、近代資本主義企業が生んだ組織形式
近代官僚制の特徴:権限の原則。階統制の原則。文書主義。公私の区別。専門性の原則。専任性の原則。規則による規律
官僚制の逆機能(訓練された無能力):官僚制の原則の遵守が逆に問題をひきおこす可能性
官僚制の弊害:権威主義的態度と形式主義的態度。権威主義的態度は、尊大さ、特権意識、不親切。形式主義的態度は、法規万能主義、繁文縟礼、たらい回し、責任回避
形式主義的態度の内容:法規万能主義は、法や規則に定めがないからできないとすること。繁文縟礼は、不必要なまでに多くの書類の作成を求めること。たらい回しは、自分の権限の範囲ではないからとほかの部局に回すこと。責任回避は、自分は規則通りに行動しただけだと弁明すること
民主主義の歴史:市民革命期の民主主義は、急進派の思想で、自由主義と対立。18世紀から19世紀に欧米では議会制民主主義が確立。20世紀の民主主義は、大衆の世論に立脚した大衆民主主義
多極共存型民主主義(コンソシエーショナル・デモクラシー):宗教や民族などによる社会的亀裂がはっきりしている国にみられる民主主義 。特徴は、下位文化集団の強力な自治権、全国的な決定における全会一致制の採用、大連合政権、人事などでの比例制原理の採用
多元的民主主義:多元的な団体の政治的競合によって民主主義が支えられていることを示す概念
多元的国家論(政治的多元主義):国家は、多くの社会集団の一つにすぎないとする国家論。権力は国家に独占されるべきではなく、大衆社会の中に噴出してきた経済的、宗教的、文化的な諸団体に分有されるべきであり、諸個人は諸団体を通して政治に参加することで、大衆社会化・議会の空洞化のなかで喪失した政治的積極性を回復しうる。代表的論者は、ギルケ、ラスキ、リンゼイ、コール、バーガー、マッキーヴァー
夜警国家:19世紀の自由放任主義の国家観で、国家は外敵の侵入防止、国内秩序維持 、個人の財産・自由の侵害の除去という必要最小限の消極的役割のみを果たすべきであるという国家観
福祉国家:福祉(公的扶助による生活の安定、充足)など市民へのサービスを積極的に行なう国家。国家が社会保障を中心とする社会政策、独占禁止から産業国有化に到る経済政策の主体として社会全体に介入し個々人の福利実現に努めることで社会を統合していく
ファシズム:指導者原理に基づく民族主義的な全体主義体制、ならびにそうした体制の実現を求める政治思想や政治運動。思想は、民族主義、全体主義、指導者原理、反共主義
ナチズムの心理:権威への積極的服従と権威主義的パーソナリティ。権威への積極的服従は、自由からの逃走。権威主義的パーソナリティは、サディスティック(加虐的)な攻撃性とマゾヒスティック(自虐的)な献身性
独裁の分類:シュミットは、委任的独裁、主権的独裁。ノイマンは、単純独裁、カエサル的独裁、全体主義的独裁。ハルガデンは、古典独裁、超革命独裁、反革命独裁、疑似革命独裁
ノイマンによる独裁の分類:単純独裁は、軍、警察など伝統的支配手段を少数者が集中的に掌握する独裁 。カエサル的独裁は、大衆の独裁者へのカリスマ的影響力を背景とする場合。全体主義的独裁は、マスメディアや経済の統制により、私生活までに権力を浸透させる場合
ハルガデンによる独裁の分類:古典独裁は、伝統的貴族、君主などに対し、新興経済勢力が台頭するときに起こる独裁。超革命独裁は、大衆蜂起を背景に革命委員会を強権で支配する独裁。反革命独裁は、古典独裁に対抗して伝統的支配層が組織する独裁。疑似革命独裁は、超革命独裁の恐怖にかられた中産階級の大衆運動で組織される独裁
カエサル主義:対立する諸勢力が破局的な均衡を保っているとき大人物がなす仲裁的解決。進歩的カエサル主義と退歩的カエサル主義
コーンハウザーの社会類型:大衆社会は、接近可能性が高く、操作可能性も高い。全体社会は、接近可能性が低く、操作可能性が高い。伝統社会は、接近可能性が低く、操作可能性も低い。多元社会は、接近可能性が高く、操作可能性が低い
政治過程論(ベントレー、トルーマン):政策が形成され実施される過程を研究する行動科学的政治学の一分野
政党:一定の政策の実現を目標として、政治権力への参加及びその獲得を目ざして活動する団体。機能は、利益表出機能、利益集約機能、選挙機能、統治機能
政党制:各国ごとに異なる政党構成の類型。類型は、一党制、ヘゲモニー政党制、二大政党制、一党優位制、穏健な多党制、分極的多党制、原始的状況
共和党・民主党:基本的政治理念の類似。地方分権的。党首と党員の不在。党規律が弱い。交差投票が顕著
保守党・労働党:基本的政治理念の対立。中央集権的。多くの党員の存在。党規律が強い。党議拘束が顕著
政党が公的役割を果たすための条件:普通選挙制と議会主義。複数政党の存在。党内民主主義
ウェーバーの政党発展論:貴族政党は、最初期の政党で、貴族とその従属者の集まり。名望家政党は、永続的な組織をもった最初の本格的な政党。大衆政党は、大衆を組織し、担い手とする政党
政治資金:政党の活動費用。内容は、党費、寄付、国庫補助、事業収入
多数代表制:選挙区内の多数派が議席を独占できる制度であり多数党による安定政権が期待できる
少数代表制:選挙区内の少数派も議会に議席を獲得してその主張を反映できる選挙制度で国民意思が忠実に反映させられるが小党分立による政情不安を招く恐れがある
選挙制度:小選挙区制は、一選挙区から一人を選出する制度。比例代表制は、各党の得票率に応じて議席を配分する選挙制度。並立制は、二つの選挙制度のそれぞれに議席数を割り当て、互いに無関係に当選者を決定する方法。併用制は、比例代表制選挙の結果で各党の議席配分をすべて決定し、各党の当選者の決定についてのみ、小選挙区制の結果を尊重する方法
小選挙区制の長所:候補者の識見を知る機会が多い。小党乱立を防ぎ、二大政党化を促すので、政局の安定をもたらす。選挙費用の節約が可能になる。選挙の取締が容易になる
小選挙区制の短所:競争が激烈になりやすい。多くの死票を産むので、民意と議会の構成に乖離が生じてしまう。選挙腐敗を誘発しやすくなる。新人の選出が困難となる。小選挙区制の下では一党が三分の二の議席を獲得することが容易になり、硬性憲法の趣旨が失われる。得票率と議席率が逆転しうる小選挙区制の下では 衆議院の解散制度の民主的意義が失われかねない
大選挙区制における投票方式:単記では一人の名前、完全連記では議員定数分の名前、制限連記では議員定数より少ない決まった数の名前を書いて投票する
大選挙区制の長所:候補者の選択の範囲が広くなる。腐敗行為が少なくなる。死票が少なくなる。新人選出の可能性が大きくなる
大選挙区制の短所:選挙人と議員の関係が希薄になりがちであり、選挙や政治に対する選挙人の関心が乏しくなりやすい。選挙費用がかさむ。補欠選挙を行うのに不便である。選挙人と候補者の関係が一般に疎遠であり、選挙に際して選挙人が候補者の人格や識見を知らないことが多い
投票行動研究の主要学派:コロンビア学派(ラザースフェルド)は、投票行動について、社会構造との関連を重視し、子供の頃から形成されてきた先有傾向を分析対象とする学派 。ミシガン学派(キャンベル)は、個々の選挙における政党支持態度と投票行動の関連を重視する学派
「バッファー・プレイヤー(緩衝投票をする人)」説:政権党が強過ぎるようだと野党に投票し落ち目だと与党に入れる人々が大きな役割を果たすとする考え
圧力団体:職業的、生活的、思想的な利益の擁護、追求を目的とした団体で、政府や政党に圧力をかけて自らの利益を政治的に実現しようとするもの。分類は、部分団体、促進団体、潜在団体
マッケンジーによる圧力団体の分類:部分団体は、特定の職業利益の増進を目的とした圧力団体。促進団体は、公共利益の増進を目的とした圧力団体。潜在団体は、通常は圧力団体活動をしていないが、必要に応じて政治的活動を行なう団体
圧力団体の台頭要因:地域代表政治の補完(職業利益や公共利益の表出)。政党機能の補完(政党によって代表されない利益を表出)
圧力団体の欠点:圧力団体本来の特殊利益のみを強力に主張する集団エゴイズム性ゆえに利益表出をゆがませその集約、統合を困難化する
コーポラティズム(団体協調主義):圧力団体が政策の形成、決定に参加する公的制度
ネオ・コーポラティズム:労使を代表する圧力団体が、制度的に政府の政策形成に参加する政治システム
ロビイスト:アメリカにおける圧力団体の代理人
圧力団体活動の日米比較:アメリカは、対象・議会、参加・自発的、政党とのつながり・不明確。日本は、対象・行政機構、参加・非自発的、政党とのつながり・政党ごとに系列化
世論:社会や集団のメンバーの間での共通的問題に関する集合的意見。問題点は、世論の非合理性、世論の流動性、世論操作の危険性
マス・コミュニケ−ション(マス・コミ、大衆伝達、大衆通報):新聞・雑誌・ラジオ・テレビジョン・映画などの媒体を通じて行われる大衆への大量的な情報伝達。要素は、主体、対象、媒体、内容、効果。機能は、環境監視、社会の調整、世代間伝達
マス・メディア(大衆媒体、大量伝達手段):マス・コミュニケ−ションの媒体。効果は、新しい意見・態度の創造、既存の意見・態度の減殺・補強・改変、無効果
マスメディアの発達原因:共同体を失ったばらばらの大衆が人的接触から疎外されて生活し、信頼できる情報を渇望すること。情報伝達技術の進歩
マスメディアの政治過程における役割:社会に生じた政治的現象の情報を人々に伝える。政治現象を解釈しそれに対する大衆の反応を「主張」にまとめて政治行動に指針を示す。政府の支配の正当性とその政策とを国民に周知、徹底させる
アナウンス効果:選挙などで、マスメディアが発表した情勢報道や選挙予測などが、有権者の投票行動に変化を与えること
バンドワゴン効果:選挙などにおいて、マスメディアが多数者の支持があると報道しただけで、自分の意見を変更し、その候補者への支持に回ること
疑似環境:マスメディアが設定する象徴的な環境
ステレオタイプ的思考(紋切型):人間がものごとを見るときありのままは見ずに、必ず既に持っている固定観念に照らして何らかの修正を加えてから受容している、そうした思考方法
ステレオタイプ的思考の発生原因:人間が生の事実の直視を無意識に避け、既知の世界に安住しようとする心理的性質。マスメディアの存在
コミュニケーションの二段の流れ仮説(ラザースフェルド):マスメディアからの影響は、オピニオンリーダーを媒介として間接的に作用するとの仮説
議題設定論(アジェンダ・セッティング論):マスメディアは、人々が語るべき話題や争点に強い影響を及ぼしているという学説
沈黙の螺旋:自分の意見が少数意見になることを恐れて、マスメディアなどで示される多数派の意見にしだいに従うようになる傾向
大衆の人間類型:自己閉塞状況に陥り孤立してしまうタイプ。強力なものに依存しようとするタイプ。集団形成に向かうタイプ
行動科学的政治学(シカゴ学派):現代政治学のうち、その分析手法に行動科学を導入したもの
ミクロポリティクス(政治行動論、政治心理学):政治にかかわる諸個人の心理を無意識まで含めて分析することによって、政治現象の解明をめざすもの
政治的パーソナリティー論:政治的行動をその主体の人格(気質、性格、態度)の側面から解明していこうとするもの
パーソナリティー:人間が他者に対して反応するその人特有のパターン
政治家の分類:扇動家型・劇化型性格。行政家型・強迫型性格。理論家型・冷徹型性格
政治的無関心:被支配者が政治に対してほとんど完全に受動的服従状態にあり投票などの政治参加への志向がきわめて低い状態。分類は、無政治的態度、脱政治的態度、反政治的態度
無政治的態度:政治以外の事柄に対する関心が強いため、政治にはそもそも関心をもたないタイプ。伝統型無関心と現代型無関心
脱政治的態度:政治に対する幻滅などのために、政治への関心を失ってしまったタイプ
反政治的態度:政治というものに反感を感じ、積極的に関与を拒絶するタイプ
伝統型無関心(制限選挙時代の無関心):前近代社会において政治が特定の身分の者のみが関わるものだという認識が伝統的に定着していて誰も疑いをもたない場合
現代型無関心(現代大衆社会に見られる無関心):普通選挙が実現し、生活のさまざまな局面に政治が関係する現代社会にあって、政治の重要性も情報も有しつつ、自らの政治的責任を果たさない場合
アノミー:社会規範の動揺や崩壊によって生じた社会的価値の混沌状態、またはそれによる社会成員の欲求や行為が無統制となった社会の病理的状態。単純(慢性)アノミーと先鋭(急性)アノミー
グレージアによるアノミーの分類:単純(慢性)アノミーは、複数の信念体系が競合葛藤した状態。先鋭(急性)アノミーは、支配的な信念体系が崩壊し指導原理が全面的に喪失した状態
政治システム論(イーストン):行動科学の視点に立ち、政治の複雑な機能を一つのシステム(体系)として分析しようとする研究方法
政治システム(政治体系):社会内のさまざまな政治行動が関係しあって織り成す政治の全体的作動メカニズムを抽象化した図式的モデル
グループダイナミクス(集団力学):集団現象の一般的法則を実験的に明らかにしようとするもの
フローモデル:社会という環境の中に浮かぶ生物体のように政治体系を捉え、そこへの入力、そこからの出力そして出力の影響が再び入力としてフィードバックするという流体力学的モデル
参加と競争によるデモクラシーの分類:競争的オリガーキー(寡頭制)。ポリアーキー(多頭制)。包括的ヘゲモニー(覇権制)。閉鎖的ヘゲモニー(覇権制)
ポリアーキー:現実に可能な政治体制の中で民主政の理想にもっとも近いもの。多元的な参加と分権が実現した社会。条件は、結社の自由、表現の自由、選挙権、公職への被選挙権、政治的指導者が支持と投票を求めて競争する権利、代替的情報源へのアクセス、自由で公正な選挙、政府政策を有権者の投票その他の方法に基づかせる制度
BBモデル:本質は括弧に入れて問わずブラックボックスにしておいて数量的処理可能なものを抽出する仮説
了解モデル:研究者と読者とが自明の前提として了解しているところから打ち立てられる理論
数理的方法:数学的モデルの構築を目指し、状況を単純化した実験(シュミレーション)をもとに記号論理学やゲーム理論を用いて、意思決定や紛争解決のパターンを明らかにし、現実の政治・行政における予測と妥当な選択を可能としようとするもの
勢力均衡理論:複数の主権国家が相互の国益と国力とを考慮し、合理的に外交政策を処理することで国際システムの安定を図るべきとする16世紀以来の国際関係観
安全共同体:主権を保持しながら社会的諸分野で交流融合を深め、もはや武力行使を想定しない状態に達した国家群
政治的社会化:その人が今生きている政治システムで容認され実行されている政治的な規範、態度、行動のパターンを少しずつ習得していくこと
政治文化:ある社会のなかで政治のシステムの意味と価値を定め、またそこに生きる人々の政治的行動の基本的前提とルールとを与える人間の態度、信条、心情のパターンの集合。未分化型、臣民型、参加型
アーモンド、ヴァーバによる政治文化の分類:未分化型(偏狭型、地方型)は、被支配者が支配関係を意識していない場合 。臣民型は、被支配者が服従の関係として支配関係を意識している場合。参加型は、被支配者が服従と参加の過程として支配関係を意識している場合
政治文化論の問題点:政治文化を社会の文化の枠組みから分離抽出しうるのか。個々人の政治への心理的志向の集合が無媒介にシステム全体の文化的配置と考えられている。政治や民主主義といった概念自体が社会構成との関連で初めて意味を特定しうる
市民文化:臣民型と参加型が程よく混合して、民主主義的政治システムを安定させる政治文化
日本の政治文化の特徴:西欧近代が生んだ理性的個人を主体とする市民社会、公衆が存在しない、すなわち前近代的な社会と個人との未分化状態が存続している。成員が濃密な情緒的結合で結ばれ相互に相手の無定量の好意に依存している甘え社会である
原敬内閣:ボナパルチズム、四大政策、米穀法。四大政策は、国防の充実、産業の奨励、教育の振興、交通機関の整備
広田弘毅内閣:国防の充実と馬場財政。国防の充実は、陸軍の大陸政策の遂行、海軍の無条約第一年への対策、産業動員施設の確立。馬場財政(3・9方針声明)は、公債漸減主義の放棄、大幅増税、低金利政策
林銑十郎内閣:広田内閣よりさらに軍国主義的・官僚的、馬場予算案の一割削減、日銀総裁に三井財閥総帥池田成彬(しげあき)。馬場予算案の一割削減(結城豊太郎)は、増税案の大幅緩和、生産力拡充政策
第一次近衛文麿内閣:賀屋・吉野三原則と蘆溝橋事件。賀屋・吉野三原則(財政経済三原則)は、生産力拡充の具体的方策を確立、国際収支の適合を確立するための具体的方策を確立、物資需給の予測・調節の見通し
ポツダム宣言の日本経済に関する条項:「経済を支持し且公正なる実物賠償の取立を可能ならしむるが如き産業」の許容。「戦争の為再軍備を為すことを得しむるが如き産業」の禁止。将来の世界貿易への参加許容
「初期の対日方針」における「民主主義勢力の助長」:労働者・農民の民主主義的原理にもとづく組織。財閥解体と農地改革による中産階級の成長
人権確保の五大改革:選挙権付与による日本婦人の解放。労働組合の結成奨励、幼年労働の弊害の 除去。より自由なる教育を行う為の諸学校の開設。秘密警察及びその濫用に 依り国民を不断の恐怖に曝し来たりたるが如き諸制度の廃止、人民を圧政か ら保護する司法制度の確立。独占的産業支配が改善せらるるよう日本の経済 機構を民主化すること
経済民主化政策:労働改革。農地改革。財閥解体。金融改革。公職追放。財界パージ
財閥解体政策の理由:軍事的侵略の手段。対抗勢力(労働組合・中産階級)発達の妨害。国内市場 狭隘化。輸出増大の原因
ドッヂ・ラインの基本構想(三本柱):国内総需要を抑制・過剰購買力を削減・輸出拡大。単一為替レート設定・補 助金廃止・市場メカニズムの回復・合理化促進。政府貯蓄と対日援助で民間投資資金を供給・生産拡大
経済安定九原則:真に総予算の均衡をはかること。徴税計画の促進強化。信用の拡張の厳重な制限。賃金の安定計画の立案。物価統制の強化。貿易と為替統制の強化。輸出向け資材配給制度の効率化。国産原料・製品の増産。食糧集荷の効率化
改革・復興・独立・日米関係強化の時代:東久邇宮稔彦王。幣原喜重郎。吉田茂。片山哲。芦田均。吉田茂。鳩山一郎。石橋湛山。岸信介
高度経済成長・安定成長の時代:池田勇人。佐藤栄作。田中角栄。三木武夫。福田赳夫。大平正芳。鈴木善幸
幣原内閣:財閥解体。公職追放。選挙法改正。労働組合法の制定。第一次農地改革
選挙法改正の骨子:女性に参政権を与える。選挙権、被選挙権を得る年齢をそれまでより五歳ずつ引き下げて20歳、25歳とする。大選挙区・制限連記制を採用する。選 挙運動の取り締まりを緩和する
第一次吉田内閣:自作農創設特別措置法の制定。日本国憲法の制定。労働関係調整法・労働基準法の制定。傾斜生産方式。復興金融公庫
片山・芦田内閣:社会党・民主党・国民協同党の連立中道政権
1949年の事件:下山事件・下山定則国鉄総裁の轢死体。三鷹事件・無人電車暴走。松川事件・旅客列車転覆
逆コース:破壊活動防止法の制定。自治体警察の廃止。労働3法の改正。教育委員の公選制廃止と任命制の採用
住宅公団の目的:住宅難の厳しい地域に行政区域を超えて住宅を供給すること。政府、民間資金を動員して不燃構造のアパートを集団で建設し、経営すること。大規模な宅地開発を行うこと
江田ビジョン:「ソ連、中国とはちがった近代社会における社会主義のイメージを明確にする」ために、そのビジョンの基盤として、「アメリカの高い生活水準、ソ連の徹底した社会保障、英国の議会制民主主義、日本の平和憲法」の四つを挙げたもの
佐藤内閣:「日韓基本条約」「ILO87号条約」の批准。農地報償法。黒い霧。非核三原則。70年安保。日本万国博覧会。公害国会。日米繊維協定。ニクソン・ショック。沖縄返還
石油危機に直面した日本企業の対策:減量経営とエネルギー消費節約。減量経営は、有利子負債の削減と雇用調整
自由党系:戦前が、憲政党・立憲政友会。戦後が、日本自由党・民主自由党・自由党
立憲改新党・進歩党系:戦前が、憲政本党・立憲同志会・憲政会・立憲民政党。戦後が、日本進歩党・民主党・国民民主党・改進党・日本民主党
自民党派閥の系譜:吉田は、池田・前尾・大平・鈴木・宮沢・加藤と佐藤・田中・竹下・小淵・橋本。岸は、福田・安倍・三塚と川島・椎名。大野は、船田と村上・水田。河野は、中曽根・渡辺と森・園田。三木は、河本
党三役:幹事長は、副幹事長の補佐を受けつつ、党を実質的に運営する。政務調査会長(政調会長)は、党政策の調査・研究や立案を行なう政務調査会(政調会)の最高責任者。総務会長は、党運営や重要な国会活動について議決を行なう総務会の最高責任者
財界4団体:経済団体連合会(経団連)。日本商工会議所(日商)。日本経営者団体連盟(日経連)。経済同友会(同友会)
日本の消費者団体:関西主婦連合会。主婦連合会。全国婦人団体連絡協議会。全国消費者団体連絡会。消費科学連合会。全大阪消費者団体連絡会。日本消費者連盟
審議会:主に諮問への答申を行なうために設置されている機関であり、政策決定過程への民意の反映を目的としている
大臣庁:総務庁。防衛庁。経済企画庁。環境庁。沖縄開発庁。国土庁。科学技術庁。北海道開発庁
官房3課:秘書課。会計課。文書課
総理府に属する庁・委員会:宮内庁。総務庁。北海道開発庁。経済企画庁。科学技術庁。環境庁。沖縄開発庁。国土庁。防衛庁。公正取引委員会。国家公安委員会。公害等調整委員会
省に属する庁・委員会:大蔵省は、国税庁。法務省は、公安調査庁、司法試験管理委員会、公安審査委員会。文部省は、文化庁。通産省は、資源エネルギー庁、特許庁、中小企業庁。農林水産省は、食糧庁、林野庁、水産庁。厚生省は、社会保険庁。運輸省は、海上保安庁、海難審判庁、気象庁、船員労働委員会。労働省は、中央労働委員会。自治省は、消防庁
職階性:官職を職務の種類および複雑さと責任の度合いに応じて分類整理したものであり、俸給が支給される基準
事務稟議:単純な事務事項に関して、文書管理規程に従い確認を取るための稟議
明治憲法下における地方制度の特徴:明治憲法・地方自治についての規定はなし。三層構造・府県、郡(市)、町村(区)。府県の知事・内務省命令の官選知事。市長村長・地方議会で選出 、地方議員は公選制
第二次大戦後の地方自治改革の特徴:都道府県の自治体化。都道府県と市町村の二層構造。すべての地方自治体の長と議員の公選制の導入。内務省の解体。消防・警察・教育を市町村の自治権に
政令指定都市:札幌。仙台。千葉。横浜。川崎。名古屋。京都。大阪。神戸。広島。北九州。福岡
地方6団体:全国知事会。全国都道府県議会議長会。全国市長会。全国市議会議長会。全国町村長会。全国町村議会議長会
行政委員会:普通地方公共団体は、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会、監査委員。都道府県は、公安委員会、地方労働委員会、収用委員会、海区漁業調整委員会、内水面漁場管理委員会。市町村は、農業委員会、固定資産評価審査委員会
わが国の社会保障制度:社会保険制度、公的扶助制度、社会福祉制度、公衆衛生・医療。社会保険制度は、公的年金保険(老後)、医療保険(病気・けが)、雇用保険(失業)、労働者災害補償保険(仕事中のけが)
わが国の社会保障制度の内容:社会保険制度は、所得の中断・喪失に備える制度。公的扶助制度(生活保護制度)は、生活困窮者への所得保障制度。社会福祉制度は、弱者や障害者の 自立を援護する制度
所有権保存:目的、所有者。目的・所有権保存。課税価格・金○円。税・千分の4
敷地権の表示を登記した区分建物の保存:目的、原因、所有者。目的・所有権保存。原因・年月日売買。課税価格・敷地権 金○円、建物 金○円。税・建物 千分の4、敷地権 千分の20、合計 金○円
敷地権の表示のない区分建物の保存:目的、所有者。目的・所有権保存。課税価格・金○円。税・千分の4
相続による所有権移転:目的、原因、相続人。目的・所有権移転。原因・年月日相続。課税価格・金○円。税・千分の4
相続人不存在のため「相続財産」である法人名義に登記する場合:目的、原因、変更後の事項、申請人。目的・所有権登記名義人表示変更。原因・年月日相続人不存在。税・千円
贈与又は遺贈の登記後、遺留分減殺:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権一部移転。原因・年月日遺留分減殺。課税価格・移転した持分の価格金○円。税・千分の4
相続財産が特別縁故者に帰属する場合:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転。原因・年月日民法第958条の3の審判。課税価格・金○円。税・千分の20
会社合併による承継の場合:目的、原因、権利承継者。目的・所有権移転。原因・年月日合併。課税価格・金○円。税・千分の4
遺贈:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転。原因・年月日遺贈。義務者・遺言執行者ありなら亡何某、なしなら亡何某相続人何某
売買:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転。原因・年月日売買。課税価格・金○円。税・千分の20
共有者全員から買い受けた場合:目的、原因、権利者、義務者。目的・共有者全員持分全部移転。原因・年月日売買。課税価格・金○円。税・千分の20
単有名義の所有権の一部を移転して(不分割特約付)共有とする場合:目的、原因、特約、権利者、義務者。目的・所有権一部移転。原因・年月日売買。特約・○年間共有物不分割。課税価格・移転した持分の価格金○円。税・千分の20
共有者の固有財産を共有物分割により取得:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転。原因・年月日共有物分割による交換(又は贈与)
持分放棄による他の共有者への持分移転:目的、原因、権利者、義務者。目的・何某持分全部移転。原因・年月日持分放棄。課税価格・移転した持分の価格金○円。税・千分の20
民法上の組合に関する登記原因:出資・民法第667条第1項の出資。払戻・民法第681条による払戻。残余財産の分割・民法第688条第2項の分割
共有者の一人が相続人なくして死亡したため他の共有者に権利が帰属:目的、原因、権利者、義務者。目的・亡何某持分全部移転。原因・年月日特別縁故者不存在確定。課税価格・移転した持分の価格金○円
株式会社・有限会社への現物出資:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転。原因・年月日現物出資。課税価格・金○円。税・千分の20
真正な登記名義の回復:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転。原因・真正な登記名義の回復。課税価格・金○円。税・千分の20
民法646条2項による委任者への移転:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転。原因・年月日民法第646条第2項による移転。課税価格・金○円。税・千分の20
民法上の和解契約による所有権移転:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転。原因・年月日和解。課税価格・金○円。税・千分の20
錯誤による所有権保存の抹消:目的、原因、申請人。目的・1番所有権抹消。原因・錯誤。税・千円
錯誤による所有権移転の抹消:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番所有権抹消。原因・錯誤。税・千円
合意解除による所有権抹消:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番所有権抹消。原因・年月日合意解除。税・千円
処分禁止の仮処分後になされた所有権移転の抹消:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番所有権抹消。原因・仮処分による失効。税・千円
単有名義を共有名義に更正:目的、原因、更正後の事項、権利者、義務者。目的・○番所有権更正。原因・錯誤。税・千円
買戻特約:目的、原因、売買代金、契約費用、期間、権利者、義務者。目的・買戻特約。原因・年月日特約。期間・年月日から○年間。税・千円
買戻権の移転:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番付記○号買戻権移転。原因・年月日売買。税・千円
買戻権の変更:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番付記○号買戻権変更。原因・年月日変更。税・千円
買戻期間満了による買戻権の抹消:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番付記○号買戻権抹消。原因・年月日買戻期間満了。税・千円
混同による買戻権の抹消:目的、原因、権利者兼義務者。目的・○番付記○号買戻権抹消。原因・年月日混同。税・千円
抵当権設定:目的、原因、債権額、利息、(利息発生期、)損害金、(連帯)債務者、抵当権者、設定者。目的・抵当権設定。原因・年月日金銭消費貸借年月日設定。課税価格・金○円。税・千分の4
債権の一部を被担保債権とする抵当権設定:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、抵当権者、設定者。目的・抵当権設定。原因・年月日金銭消費貸借金○円のうち金○円年月日設定
抵当証券発行の定め:目的、原因、債権額、元本の弁済期、元本の支払場所、利息、利息の弁済期、利息の支払場所、損害金、特約、債務者、抵当権者、設定者。目的・抵当権設定。特約・抵当証券を発行することができる
物の引渡債権を担保:目的、原因、債権価格、利息、損害金、債務者、抵当権者、設定者。目的・抵当権設定。原因・年月日石炭売買の引渡債権年月日設定。債権価格・石炭何千トン、価格 金○円
外貨表示の債権を担保:目的、原因、債権額、担保限度額、利息、損害金、債務者、抵当権者、設定者。目的・抵当権設定。原因・年月日金銭消費貸借年月日設定。債権額・米貨金○ドル。担保限度額・金○円
地上権を目的とする抵当権設定:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、抵当権者、設定者。目的・○番地上権抵当権設定
保証人の求償債権を担保:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、抵当権者、設定者。目的・抵当権設定。原因・年月日保証契約による求償債権年月日設定
特約:目的、原因、債権額、利息、損害金、特約、債務者、抵当権者、設定者
追加担保:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、抵当権者、設定者。目的・抵当権設定。原因・年月日金銭消費貸借年月日設定。税・金壱千五百円(登録免許税法第13条第2項)
債権全部譲渡による抵当権移転:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権移転。原因・年月日債権譲渡。課税価格・金○円。税・千分の2
債権一部譲渡による抵当権移転:目的、原因、譲渡額、権利者、義務者。目的・○番抵当権一部移転。原因・年月日債権一部譲渡。課税価格・金○円。税・千分の2
共有抵当権者以外の第三者への債権持分譲渡:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権何某持分移転。原因・年月日債権持分譲渡。課税価格・金○円。税・千分の2
債権持分の放棄:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権何某持分移転。原因・年月日債権持分放棄。課税価格・金○円。税・千分の2
代位弁済による抵当権移転:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権移転。原因・年月日代位弁済。課税価格・金○円。税・千分の2
債権の一部代位弁済による抵当権の一部移転:目的、原因、弁済額、権利者、義務者。目的・○番抵当権一部移転。原因・年月日一部代位弁済。課税価格・金○円。税・千分の2
会社合併による抵当権移転:目的、原因、抵当権者。目的・○番抵当権移転。原因・年月日合併。課税価格・金○円。税・千分の1
相続による抵当権移転:目的、原因、抵当権者。目的・○番抵当権移転。原因・年月日相続。課税価格・金○円。税・千分の1
詐害行為取消判決による場合:目的、原因(兼代位原因)、権利者、代位者、義務者。目的・○番抵当権移転。原因(兼代位原因)・年月日(詐害行為取消)判決。課税価格・金○円。税・千分の2
一部弁済による債権額減少:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日一部弁済。変更後の事項・債権額 金○円。税・千円
変更契約による債権額減少:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日変更。変更後の事項・債権額 金○円。税・千円
元本債権を全部弁済し、利息が残存する場合:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日元本弁済。変更後の事項・債権額 金○円(○年○月分から○年○月分までの利息)。税・千円
重利組入による債権額の変更:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日、年月日から年月日までの利息の元本組入。課税価格・金○円。税・千分の4
債権額の一部を被担保債権とする抵当権につき債権全額を被担保債権とする変更:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日変更。変更後の事項・債権額 金○円。課税価格・金○円。税・千分の4
約定利息の変更:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日変更。税・千円
利息の特別の登記:目的、原因、延滞利息、権利者、義務者。目的・○番抵当権の利息の特別登記。原因・年月日から年月日までの利息延滞。延滞利息・金○円。課税価格・金○円。税・千分の4
利息の登記を追加する場合:目的、原因、追加する事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日変更。税・千円
民法370条但書の定め廃止:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日変更。変更後の事項・民法第370条但書の定めの廃止。税・千円
免責的債務引受:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日免責的債務引受。税・千円
共同相続人全員が債務を相続:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日相続。税・千円
共同相続人全員の債務承継の変更登記後、相続人の一部が引受:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日何某の債務引受。税・千円
共同相続人の一人のみが遺産分割により、債権者の承諾を得て債務を引受:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日相続。税・千円
債務者交替による債務更改:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日債務者更改による新債務担保。税・千円
債権者交替による債務更改:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、抵当権者、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日債権者更改による新債務担保。権利者・旧債権者。税・千円
債権の目的の変更による更改:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日金銭消費貸借への債権の目的の更改による新債務担保。税・千円
共有持分上の抵当権の効力を共有が単有になったときに不動産全部に及ぼす場合:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権の効力を所有権全部に及ぼす変更。原因・年月日金銭消費貸借年月日設定。税・金1500円(登録免許税法第13条第2項)
抵当権の効力を共有者一人につき消滅:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権を何某持分の抵当権とする変更。原因・年月日何某持分の放棄。税・千円
債務者の表示の更正:目的、原因、更正後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権更正。原因・錯誤。更正後の事項・債務者の氏名 何某。税・千円
被担保債権の発生原因の遺漏更正:目的、原因、更正後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権更正。原因・遺漏。税・千円
抵当権準共有者持分の更正:目的、原因、更正後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権更正。原因・錯誤。税・千円
取扱店の表示の追加:目的、追加事項、申請人。目的・○番抵当権変更。追加事項・取扱店 何支店。税・千円
債権全部の転抵当:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、権利者、義務者。目的・○番抵当権転抵当。原因・年月日金銭消費貸借同日設定。税・千円
債権の一部を担保するための転抵当:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、権利者、義務者。目的・○番抵当権転抵当。原因・年月日金銭消費貸借金○円のうち金○円年月日設定。税・千円
抵当権の一部の転抵当:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、権利者、義務者。目的・○番抵当権の一部(金○円のうちの金○円分)転抵当。原因・年月日金銭消費貸借年月日設定。税・千円
抵当権のみを同一の債務者に対する他の無担保債権者に譲渡(放棄):目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、受益者、義務者。目的・○番抵当権譲渡(放棄)。原因・年月日金銭消費貸借年月日譲渡(放棄)。税・千円
抵当権のみの一部(被担保債権の一部に相当)を他の無担保債権者に譲渡(放棄):目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、受益者、義務者。目的・○番抵当権一部(金○円のうち金○円)譲渡(放棄)。原因・年月日金銭消費貸借年月日一部譲渡(放棄)
抵当権のみを他の無担保債権者の債権の一部のために譲渡(放棄):目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、受益者、義務者。目的・○番抵当権譲渡(放棄)。原因・年月日金銭消費貸借金○円のうち金○円年月日譲渡(放棄)
共有抵当権の持分を同一の債務者に対する他の無担保債権者に譲渡(放棄):目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、受益者、義務者。目的・○番抵当権何某持分譲渡(放棄)。原因・年月日金銭消費貸借年月日持分譲渡(放棄)
順位譲渡:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権の○番抵当権への順位譲渡。原因・年月日順位譲渡。税・千円
同一の抵当権者間の順位譲渡:目的、原因、権利者兼義務者。目的・○番抵当権の○番抵当権への順位譲渡。原因・年月日順位譲渡。税・千円
同一順位の抵当権者間の順位譲渡:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番(あ)抵当権の○番(い)抵当権への順位譲渡。原因・年月日順位譲渡。税・千円
抵当権の順位を後順位の不動産質権者のために譲渡する場合:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権の○番質権への順位譲渡。原因・年月日順位譲渡。税・千円
抵当権の一部(債権の一部)の順位譲渡:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権の一部(金○円のうち金○円)の○番抵当権への順位譲渡。原因・年月日抵当権一部順位譲渡。税・千円
後順位抵当権の一部(債権の一部)のための順位譲渡:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権の○番抵当権の一部(金○円のうち金○円)への順位譲渡。原因・年月日順位譲渡。税・千円
共有抵当権の持分のための順位譲渡:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権の○番抵当権何某持分への順位譲渡。原因・年月日順位譲渡。税・千円
抵当権付債権を債権質の目的とした場合:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、権利者、義務者。目的・○番抵当権の債権質入。原因・年月日金銭消費貸借年月日設定。税・千円
債権の一部を被担保債権とする債権質設定:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、権利者、義務者。目的・○番抵当権の債権金○円のうち金○円の質入。原因・年月日金銭消費貸借年月日設定。税・千円
順位変更:目的、原因、変更後の順位、申請人。目的・壱番,弐番順位変更。原因・年月日合意。税・2千円
順位変更の更正:目的、原因、更正後の順位、申請人。目的・○番順位変更更正。原因・錯誤。税・千円
順位変更の抹消:目的、原因、申請人。目的・○番順位変更抹消。原因・錯誤。税・千円
債務弁済による抵当権抹消:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権抹消。原因・年月日弁済。税・千円
権利放棄による抵当権抹消:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番抵当権抹消。原因・年月日放棄。税・千円
抵当権消滅の定めがある場合:目的、原因、申請人。目的・○番抵当権抹消。原因・年月日抵当権者何某死亡。税・千円
登記義務者(抵当権者)の行方不明により除権判決をもって抹消する場合:目的、原因、義務者、権利者。目的・○番抵当権抹消。原因・年月日弁済。税・千円
債権証書並びに受領証書を添付する場合:目的、原因、義務者、権利者。目的・○番抵当権抹消。原因・年月日弁済。税・千円
弁済供託による場合(休眠担保権):目的、原因、義務者、権利者。目的・○番抵当権抹消。原因・年月日弁済。税・千円
抵当権の一部移転の登記後、原抵当権の債権が消滅:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番抵当権変更。原因・年月日何某の債権弁済。変更後の事項・債権額 金○円。税・千円
転抵当権の抹消:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番付記○号転抵当権抹消。原因・年月日弁済。税・千円
混同の場合:目的、原因、権利者兼義務者。目的・○番抵当権抹消。原因・年月日混同。税・千円
根抵当権設定:目的、原因、極度額、債権の範囲、確定期日、債務者、根抵当権者、設定者。目的・根抵当権設定。原因・年月日設定。課税価格・金○円。税・千分の4
根抵当権の追加設定:目的、原因、極度額、債権の範囲、確定期日、債務者、根抵当権者、設定者。目的・共同根抵当権設定(追加)。原因・年月日設定。税・金1500円(登録免許税法第13条第2項)
債権の範囲・債務者の変更:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番根抵当権変更。原因・年月日変更。税・千円
相続による債務者の変更:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番根抵当権変更。原因・年月日相続。税・千円
債務者の表示の変更:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番根抵当権変更。原因・年月日商号変更。変更後の事項・債務者の商号 株式会社何某。税・千円
極度額の変更:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番根抵当権変更。原因・年月日変更。税・(増額)千分の4、(減額)千円
極度額減額請求:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番根抵当権変更。原因・年月日減額請求。変更後の事項・極度額 金○円。税・千円
根抵当権者の相続の場合の合意の登記:目的、原因、指定根抵当権者、権利者、義務者。目的・○番根抵当権変更。原因・年月日合意。税・千円
元本確定前のみ:債権の範囲・債務者・確定期日の変更。全部譲渡・分割譲渡・一部譲渡。根抵当権の共有者の権利移転
元本確定の前後を問わず可能なもの:転抵当。債権質入。極度額の変更。順位変更
確定期日の新設:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番根抵当権変更。原因・年月日新設。変更後の事項・確定期日 年月日。税・千円
極度額の更正:目的、原因、更正後の事項、権利者、義務者。目的・○番根抵当権更正。原因・錯誤。更正後の事項・極度額 金○円。税・(増額)千分の4、(減額)千円
債権の範囲・確定期日・債務者の更正:目的、原因、更正後の事項、権利者、義務者。目的・○番根抵当権更正。原因・錯誤。税・千円
根抵当権者の相続:目的、原因、根抵当権者。目的・○番根抵当権移転。原因・年月日相続。課税価格・金○円。税・千分の1
根抵当権の全部譲渡:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番根抵当権移転。原因・年月日譲渡。課税価格・金○円。税・千分の2
根抵当権の一部移転:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番根抵当権一部移転。原因・年月日一部譲渡。課税価格・金○円。税・極度額÷一部譲渡後の準共有者の数×千分の2
根抵当権の分割譲渡:目的、原因、根抵当権の表示、権利者、義務者。目的・○番根抵当権分割譲渡。原因・年月日分割譲渡。根抵当権の表示・年月日受付第○号、原因、分割した根抵当権の極度額、分割後の原根抵当権の極度額、債権の範囲、確定期日、債務者
確定根抵当権の保証人の全額代位弁済:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番根抵当権移転。原因・年月日代位弁済。課税価格・金○円。税・千分の2
転抵当:目的、原因、債権額、利息、損害金、債務者、権利者、義務者。目的・○番根抵当権転抵当。原因・年月日金銭消費貸借年月日設定(又は転抵当)。税・千円
優先の定め新設:目的、原因、優先の定め、申請人。目的・○番根抵当権優先の定め。原因・年月日合意。優先の定め・○○七,○○参の割合。税・千円
優先の定め変更:目的、原因、変更後の事項、申請人。目的・○番根抵当権優先の定め変更。原因・年月日合意。税・千円
優先の定め廃止:目的、原因、変更後の事項、申請人。目的・○番根抵当権優先の定め変更。原因・年月日合意。変更後の事項・優先の定め廃止。税・千円
元本の確定:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番根抵当権元本確定。原因・年月日確定。税・千円
一部移転後の抹消:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番付記○号根抵当権一部移転抹消。原因・年月日弁済。税・千円
根抵当権の消滅請求:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番根抵当権抹消。原因・年月日消滅請求。税・千円
名変登記の省略可:所有権以外の抹消。仮登記の抹消。被相続人
登記名義人の住所変更:目的、原因、変更後の事項、申請人。目的・所有権登記名義人表示変更(又は○番登記名義人表示変更)。原因・年月日住所移転。税・千円
登記名義人の住所表示実施:目的、原因、変更後の事項、申請人。目的・所有権登記名義人表示変更(又は○番登記名義人表示変更)。原因・年月日住所表示実施。税・登録免許税法第5条第4号
氏名更正,住所移転:目的、原因、変更更正後の事項、申請人。目的・所有権登記名義人表示変更・更正(又は○番登記名義人表示変更・更正)。原因・錯誤,年月日住所移転。税・金2000円
1号仮登記の要件:登記済証が添付できないOR義務者が非協力OR35条1項4号書面の添付ができない
所有権移転1号仮登記:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転仮登記。原因・年月日売買。課税価格・金○円。税・千分の10
所有権保存の仮登記:目的、申請人。目的・所有権保存仮登記。税・千円
所有権移転登記の抹消の仮登記:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番所有権抹消仮登記。原因・錯誤。税・千円
所有権移転2号仮登記:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転請求権仮登記。原因・年月日売買予約。課税価格・金○円。税・千分の10
始期付所有権移転仮登記:目的、原因、権利者、義務者。目的・始期付所有権移転仮登記。原因・年月日売買(始期年月日)。課税価格・金○円。税・千分の10
買戻権の仮登記:目的、原因、売買代金、契約費用、買戻期間、権利者、義務者。目的・買戻特約仮登記。原因・年月日特約。買戻期間・年月日から○年間。税・千円
仮登記に基づく本登記:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番仮登記の所有権移転本登記。原因・年月日売買。課税価格・金○円。税・千分の10
担保仮登記の本登記:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番仮登記の所有権移転本登記。原因・年月日代物弁済。課税価格・金○円。税・千分の10
仮登記した所有権移転請求権の移転請求権に基づく本登記:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番所有権移転請求権の移転の本登記。原因・年月日売買。税・千円
根抵当権設定の仮登記の本登記:目的、原因、極度額、債権の範囲、債務者、根抵当権者、設定者。目的・○番仮登記の根抵当権設定本登記。原因・年月日設定。課税価格・金○円。税・千分の4
一号仮登記の移転:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番仮登記所有権移転の仮登記。原因・年月日売買。課税価格・金○円。税・千分の4
2号仮登記の移転:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番条件付所有権の移転。原因・年月日売買。税・千円
1号仮登記の移転請求権仮登記:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番仮登記所有権の移転請求権仮登記。原因・年月日売買予約。課税価格・金○円。税・千分の4
2号仮登記の移転請求権仮登記:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番所有権移転請求権の移転請求権仮登記。原因・年月日売買予約。税・千円
所有権移転請求権の仮登記の更正:目的、原因、更正後の事項、権利者、義務者。目的・○番所有権移転請求権更正。原因・錯誤。税・千円
1号仮登記を2号仮登記に更正:目的、原因、更正後の事項、権利者、義務者。目的・○番所有権移転仮登記更正。原因・錯誤。税・千円
仮登記した買戻権の更正:目的、原因、更正後の事項、権利者、義務者。目的・○番付記壱号買戻権仮登記更正。原因・錯誤。税・千円
仮登記した抵当権の変更:目的、原因、変更後の事項、権利者、義務者。目的・○番仮登記抵当権変更。原因・年月日変更。税・千円
所有権の仮登記の抹消:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番所有権仮登記抹消。原因・年月日合意解除。税・千円
条件付所有権の仮登記の抹消:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番条件付所有権仮登記抹消。原因・年月日解除。税・千円
停止条件付所有権移転の仮登記の抹消:目的、原因、権利者、義務者。目的・○番条件付所有権仮登記抹消。原因・年月日条件不成就。税・千円
地上権設定:目的、原因、目的、存続期間、地代、支払期、権利者、義務者。目的・地上権設定。原因・年月日設定。目的・建物所有。地代・壱平方メートル壱年○円。支払期・毎年○月○日。課税価格・金○円。税・千分の10
区分地上権設定:目的、原因、目的、範囲、存続期間、地代、支払期、権利者、義務者。目的・地上権設定。原因・年月日設定。目的・地下鉄道敷設。範囲・東京湾平均海面の下○メートルから下○メートルの間。税・千分の10
賃借権設定:目的、原因、借賃、支払期、存続期間、特約、権利者、義務者。目的・賃借権設定。原因・年月日設定。借賃・壱月○円。支払期・毎月末日。特約 譲渡・転貸できる。課税価格・金○円。税・千分の10
一般定期借地(地上)権設定:目的、原因、目的、存続期間、地代、支払期、特約、権利者、義務者。目的・地上権設定。原因・年月日設定。目的・建物所有。地代・壱平方メートル壱年○円。支払期・毎年○月○日。特約・借地借家法第22条の特約。課税価格・金○円。税・千分の10
一般定期借地(賃借)権設定:目的、原因、目的、借賃、支払期、存続期間、特約、権利者、義務者。目的・賃借権設定。原因・年月日設定。目的・建物所有。借賃・壱月○円。支払期・毎月末日。特約・借地借家法第22条の特約。課税価格・金○円。税・千分の10
事業用借地(地上)権設定:目的、原因、目的、存続期間、地代、支払期、権利者、義務者。目的・地上権設定。原因・年月日設定。目的・借地借家法第24条の建物所有。存続期間・20年。地代・1平方メートル1年○円。支払期・毎年○月○日。課税価格・金○円。税・千分の10
事業用借地(賃借)権設定:目的、原因、目的、借賃、支払期、存続期間、特約、権利者、義務者。目的・賃借権設定。原因・年月日設定。目的・借地借家法第24条の建物所有。借賃・1月○円。支払期・毎月末日。存続期間・20年。特約 譲渡・転貸できる。課税価格・金○円。税・千分の10
一般の先取特権保存:目的、原因、債権額、債務者、先取特権者、義務者。目的・一般の先取特権保存。原因・年月日から年月日までの給料債権の先取特権発生。課税価格・金○円。税・千分の4
不動産工事先取特権保存:目的、原因、工事費用予算額、債務者、先取特権者、義務者。目的・不動産工事先取特権保存。原因・年月日新築請負の先取特権発生。課税価格・金○円。税・千分の4
地役権設定:目的、原因、目的、範囲、特約、権利者、義務者。目的・地役権設定。原因・年月日設定。目的・通行。範囲・東側○平方メートル。税・承役地1個1500円。不動産の表示・承役地、要役地
信託:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転及び信託。原因・年月日信託。課税価格・金○円。税・信託分 所有権千分の6・他千分の3、移転分 登録免許税法第7条第1項第1号
信託財産の処分により不動産を取得:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転及び信託財産の処分による信託。原因・年月日売買。権利者・住所記載、(信託登記申請人)何某。課税価格・金○円。税・金○円、信託分・千分の4 、移転分・千分の20
信託終了による信託の抹消:目的、原因、権利者、義務者。目的・所有権移転及び信託登記抹消。原因・年月日信託財産引継。課税価格・金○円。税・金○円、移転分 千分の20、抹消分 1個千円・上限2万
一括申請の要件:管轄登記所・登記の目的・登記原因・申請人が同一であること
登済を要する単独申請登記:所有権保存の抹消。仮登記名義人が自己の登記を単独抹消。滅失回復
登済を要しない共同申請登記:買戻特約。不動産売買の先取特権保存。建物新築工事の先取特権保存。破産管財人の任意売却
倒産:債務者の決定的な経済的破綻
倒産処理制度の主目的:債権者間の公平。債務者の再起更生。経済社会への影響を小さく
倒産法制:清算型は、破産、特別清算。再建型は、民事再生、和議、会社整理、会社更生
特別清算:通常清算中の株式会社につき、清算遂行の支障または債務超過の疑いがある場合に開始される裁判上の特別の清算手続
会社整理:経済的危機に瀕した株式会社につき、裁判所の援助監督のもとで、利害関係人がその債権債務を整理して破産を防止し、企業の維持を図る制度
会社更正:窮境にあるが再建の見込みのある株式会社について、利害関係人の利害を調整しつつ、その企業の維持更正をはかることを目的とする制度
私的整理(任意整理、内整理):債務者が倒産した場合に、債権者および債務者が任意に協議して債務者の財産関係を処理すること。性質は、裁判外の和解
破産:法律的意味における破産(手続としての破産)と日常用語としての破産(状態としての破産)
破産法:構造は、実体、手続、免責・復権、罰則。特色は、一般破産主義・和議分離主義・懲戒主義的色彩・免責主義・不遡及主義・属地主義・固定主義。破産財団は、現有財団、法定財団、配当財団。消極財産(破産債権)の破産手続は、届出、調査、確定
属地主義:破産手続はこれを開始した一国内においてのみ効力を有し、破産者の在外財 産にはその効力が及ばないとする主義
普及主義(普遍主義):その債務者の破産事件について国際的裁判管轄権を有する唯一の国において宣告された破産手続は、当然外国においても効力があり、破産者の在外財産 も破産財団に属するとする主義
配当財団:現有財団−財団債権−取戻権−別除権−相殺権+否認権
破産開始の要件:実体的要件は、破産原因、破産能力、破産障害事由の不存在。形式的要件は、債権者・債務者・債務者に準ずる者の管轄裁判所への適式な申立て、申立債権・破産原因の疎明、費用の予納
破産原因:破産法が破産手続を開始すべき事由と定めているところの、債務者の財産状態の破綻を推測せしめる一定の事態。一般的破産原因・支払不能、法人・債務超過、相続財産・債務超過のみ
支払不能:債務者が弁済能力の欠乏のために即時に弁済すべき債務を一般的かつ継続的に弁済することができない客観的状態
同時処分:破産管財人を選任し、債権届出期間を定め、債権調査期日を指定し、第一回の債権者集会の期日を指定
付随処分:破産宣告に付随して裁判所がただちにまたは遅滞なくしなければならない処分。内容は、公告、通知、登記・登録の嘱託
破産者の受ける拘束:説明義務。居住の制限。引致・監守。通信の秘密の制限
公私の資格の制限:公証人・弁護士・弁理士・公認会計士。後見人・保佐人・後見監督人・遺言執行者。合名会社・合資会社の社員。株式会社の取締役・監査役
破産の取消:破産決定に対する不服申立てによって破産宣告が取り消されること。要件は、破産宣告要件の不存在。効果は、遡及的消滅
破産法上の保全処分(特殊保全処分):将来の破産執行の保全を目的とし、破産の効果を宣告前に仮定的に形成するもの。人的保全処分(債務者などの引致・監守)と物的保全処分(仮差押、仮処分其の他必要なる保全処分)。目的は、一般財産の保全、債務者の保護
破産法上の保全処分の審理・構造:当事者対立構造を予定しない。保全処分は本案訴訟を予定しない。破産手続の一環としてなされ、独立性をもたない。被保全権利の存在は問題とならない
破産債権:破産手続によって満足を受けることのできる債権。優先的破産債権、一般破産債権、劣後的破産債権
破産債権の要件:破産者に対する(人的)請求権。財産上の請求権。執行することのできる請求権。破産宣告前の原因に基づいて生じた請求権
破産債権の等質化:破産債権の金銭化・現在化・額の確定
劣後的破産債権の例:破産宣告後の利息。破産宣告後の不履行による損害賠償および違約金。破産手続参加の費用。罰金、科料、刑事訴訟費用、追徴金および過料
債権者集会の権限:機関の任免。状況把握。破産財団の管理・換価。破産廃止。強制和議
ロシアの東アジア侵略:イエルマークのシベリア経営。ネルチンスク条約。キャフタ条約。アイグン 条約。北京条約。千島・樺太交換条約。イリ条約。シベリア鉄道起工。三国干渉。露清同盟密約。旅順・大連租借。日露戦争