[罪 amazon] [罪 楽天]

名前>発言

> “罪を犯した人々のために神様(アッラー)は寛容にして慈悲深くあられる”イスラムの基本の本聖クルアーンの教え: گناہگار انسان پر اللہ کی رحمتYouTube Link:  https://youtu.be/1rrk3j0P3MY [][2016/12/22]
K > condemn:責める。有罪と判決する。 [英語 映画 英単語 ハリーポッターとアズカバンの囚人][2016/12/18]
K > culprit:罪人。容疑者。刑事被告人。 [英語 映画 英単語 ハリーポッターと秘密の部屋][2016/12/4]
> 罪を無くす方法-結果-聖クルアーンの信頼性- 説明者リズビ カマル How to Eliminate Sin-Result-Qur'an Reliability、Speech By Rizvi Kamal イスラムの基本の本、聖クルアーンに基づいて- (英語字幕-With English Subtitles) YouTube Link:  https://youtu.be/XUo4sCNdV0Q [][2016/11/3]
K > 17世紀はオランダの世紀:行く(19)バタヴィア。罪(23)アンボイナ。 [世界史][2015/11/4]
K > カノッサの屈辱:1077年ローマ教皇グレゴリウス7世に神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世が謝罪 [世界史][2015/9/28]
悪魔は、唯罪悪と醜事をあなたがたに命じ > 人間のガイドブックは私たちに教えています。 悪魔は、唯罪悪と醜事をあなたがたに命じ 詳細は:http://www.mymanneronline.com/?p=11523 ヒューマン マナー リサーチ アカデミーJapan www.mymanneronline.com 会長: リズビ カマル東京都 [イスラム][2015/9/5]
K > 三つ子(325)死罪(431)よ来い(451) [325年]ニケーア公会議:アリウス派異端。[431年]エフェソス公会議:ネストリウス派異端。[451年]カルケドン公会議:単性説異端。全て三位一体説のアタナシウス派が勝利。[キリスト教/世界史(世界の歴史)] [年号語呂合わせ][2015/3/19]
タイトル: イスラムで無実の人々を殺すことは大きいな犯罪です。 いくつかの日本語字幕、英語スピーチ リズビ カマル氏 東京都 You Tube Link: https://www.youtube.com/watch?v=J6IwMOJOskw ヒューマン マナー リサーチ アカデミーJapan(登2013) 会長: リズビ カマル [イスラム][2015/1/21]
不法領得:横領の意義(横領罪の本質)は、領得行為説と越権行為説。不法領得の意思に関する学説(窃盗と器物損壊の区別)は、所有者意思(団藤)・経済的用法意思(平野)・用法意思(前田)・不要(大塚) [所有][2014/10/21]
K > アウグスティヌスは、人間が欲望から悪を犯してしまう原因を自由意志に求めた。そして、罪深い人間は神の恩寵によってのみ救われると説いた。 [キリスト教][2014/10/15]
K > 異邦人伝道 パウロ→回心者 三元徳(信仰・希望・愛) 贖罪思想 信仰義認説 [倫理][2014/8/13]
K > 車でオートバイの走行を妨害し、ガードレールに衝突させて運転者を死亡させたとして、県警交通捜査課などは24日、危険運転致死と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで、大網白里市みずほ台、契約社員、黒田大吾容疑者(36)を逮捕 [犯罪容疑者][2014/7/25]
condemn:責める。有罪と判決する。[2016年更新]

culprit:罪人。容疑者。刑事被告人。[2016年更新]

裁判員制度では、裁判官と裁判員が合議で、有罪・無罪の判断や量刑を決定[2016年更新]

東京裁判で全員無罪を主張して帰国したインド人判事はパール[2015年更新]

アウグスティヌスは、欲望から悪を犯してしまう原因を自由意志に求め、罪深い人間は神の恩寵でのみ救われると説いた。[2014年更新]

apologize to A for B:AにBで謝罪する[2014年更新]

ドレフュス事件は、ユダヤ系軍人に対する冤罪事件[2014年更新]

エフェソス公会議:ネストリウス派死罪(431)[2014年更新/景教/キリスト教/年号語呂合わせ/歴史/世界史]

祓(はらえ):災厄や罪悪をはらうため行われる神事。禊(みそぎ):身の穢れを落とすため水の中に入る神事。[2013年更新/歴史/日本史]

道徳を忘れた経済は罪悪、経済を忘れた道徳は寝言[二宮尊徳][2012年更新/名言/格言/二宮金次郎]

行こおロ(1506)ーマの聖ピエトロ改修[2012年更新/歴史/世界史/ルネサンス/ラファエロ/ミケランジェロ/教皇レオ10世/大聖堂大改修/免罪符・宗教改革の契機/年号語呂合わせ]

カノッサの屈辱:神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世が教皇グレゴリウス7世に謝罪[2012年更新/ドイツ語: Gang nach Canossa/イタリア語: Umiliazione di Canossa/引用元/歴史/世界史/ローマ教皇/聖職叙任権]

信念に従って非協力を貫くためなら、どんな罪でも受け入れる[ガンディー][2012年更新/魂の言葉/名言/格言/金言/歴史/偉人/インド/ガンジー]

ドストエフスキー:19世紀ロシアの小説家。処女作「貧しき人々」。混迷社会の諸相を背景とし、内面的、心理的矛盾と相克の世界を描き、人間存在の根本的問題を追求。作「罪と罰」「白痴」「悪霊」「カラマーゾフの兄弟」など。[2012年更新、文学、歴史、生没年[1821〜1881]、Fyodor Mikhaylovich Dostoevskiy]

有形的方法による傷害罪の未遂に当たる場合、暴行罪成立。[刑法各論、2012年更新]

刑115条要旨:109条(非現住)・110条(建造物以外)で、自己所有でも、差押え、物権負担、賃貸、保険の場合、他人物焼損の例による。[刑法各論、放火罪、2012年更新]

市議会議長が、異議をことさら記載しなかった場合、虚偽公文書作成。[虚偽公文書作成罪、刑156条、刑法各論、判例:最判昭33.9.5、2012年更新]

法律上の埋葬義務を有する者は、不作為(放置)も遺棄[2011年更新、大判大6.11.24、刑法各論、死体遺棄罪]

当事者の一方(一部)が詐欺的手段で勝敗を支配した場合、賭博罪成立せず、詐欺的手段を用いた者のみ詐欺罪成立[2011年更新、判例、大判昭9.6.11、最判昭26.5.8]

わいせつ物販売目的所持罪の販売目的は、日本国内販売目的をいい、日本国外販売輸出目的は含まない[刑175条、刑法各論、判例:最判昭52.12.22]

刑262条:自己の物でも、差押えを受け、物権を負担し、又は賃貸したものを損壊・傷害したとき、私用文書毀棄・建造物損壊・器物損壊。[2011年更新、刑法各論、器物損壊罪]

刑169条:法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処する。[2011年更新、偽証罪、刑法各論]

刑97条:裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者が逃走したときは、一年以下の懲役に処する。[2011年更新、逃走罪、刑法各論]

刑99条:法令により拘禁された者を奪取した者は、三月以上五年以下の懲役に処する。[2011年更新、被拘禁者奪取罪、刑法各論]

仲50条1項要旨:仲裁人が、職務に関し、賄賂を収受・要求・約束したとき、五年以下の懲役。請託を受けたとき、七年以下の懲役。[2011年更新、仲裁法、単純収賄罪・受託収賄罪、刑法各論、備考:2項で事前収賄罪規定]

逮捕現場での押収証拠物損壊は間接暴行。[2011年更新、刑法各論、公務執行妨害罪]

公務執行妨害罪で保護される公務員職務執行は、適法であることが、記述されざる構成要件要素(通説・判例)。[2011年更新、刑法各論、大判大7.5.14]

特別公務員職権濫用罪成立のとき、逮捕・監禁罪不成立(不真正身分犯)。[2011年更新、刑法各論]

強制執行妨害罪は、罰金刑執行にも適用。[2011年更新、刑法各論]

偽造私文書を、確定日付を受けるため公証人に提示した行為も、偽造私文書等行使罪に当たる。[2011年更新、刑法各論、大判明治41.12.21]

郵便貯金通帳、無記名式定期預金証書は、有価証券偽造罪の有価証券でない。[2011年更新、大判昭6.3.11(郵便貯金通帳)、最決昭31.12.27(無記名式定期預金証書)、刑法各論]

住民票・自動車登録ファイル・公証人作成公正証書は公正証書該当。[2011年更新、刑法各論、公正証書原本不実記載罪]

支払督促・転出証明書・車検証は公正証書非該当。[2011年更新、刑法各論、公正証書原本不実記載罪、車検証:自動車検査証の略]

買主が、別目的保管の売主印鑑で所有権移転登記を受けた場合、公正証書原本不実記載罪成立。[2011年更新、刑法各論]

包装物が容易に開披し得ない状態で委託された場合、包装物全体は受託者占有、内容物は委託者占有。[2011年更新。刑法各論・犯罪。判例:大判明41.11.19。]

共有者の1人が単独占有している場合、共有物は横領の客体。[2011年更新。刑法各論・犯罪。横領罪]

他者と共同占有している財物は、窃盗の客体。[2011年更新。判例:大判大8.4.5、最判昭25.6.6。刑法各論・犯罪。窃盗罪。]

二重売買の単純悪意買主は、横領不成立。[2011年更新。刑法各論・犯罪。判例:最判昭和31.6.26。横領罪]

(同じ行為で)強盗成立の場合、詐欺不成立。[2011年更新。刑法各論・犯罪。]

強姦後強盗意思を生じた場合、強姦・強盗の併合罪。[2011年更新。刑法各論・犯罪。判例:。最判昭和24.12.24。]

建造物損壊罪の客体たる建造物:家屋に類する建築物で、屋蓋を有し、墻壁or柱材で支持され、土地に定着し、少なくとも、内部に人の出入りし得べきもの。[2011年更新。読み方:墻(しょう)。刑法各論・犯罪。刑260条。判例:大判大3.6.20。意味・意義・定義。]

被害者返還目的の盗品買取は、有償譲受罪不成立。[2011年更新/刑法各論/犯罪/判例:東京高判昭和28.1.31。]

刑256条1項:盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、三年以下の懲役に処する。[2011年更新。刑法各論・犯罪。盗品等罪。]

不動産に抵当権を設定することは横領意思を表明する客観的処分行為。[2011年更新。刑法各論・犯罪。判例:最判昭和31.6.26。横領罪]

依頼され、登記所有名義人だった者が、所有者の所有権移転登記手続請求(の訴え)に対し、所有権を主張した場合、横領成立。[2011年更新。刑法各論・犯罪。最決昭和35.12.27。横領罪]

自己所有物に、根抵当権設定し、登記しないうち、他者に根抵当権設定し、登記した場合、背任成立し、横領不成立。[2011年更新/刑法各論/犯罪/最判昭和31.12.7/背任罪/横領罪]

個人的債務弁済のため、会社名義で約束手形を振出し、交付した代取には、背任成立し、横領不成立。[2011年更新。代取:代表取締役の略。刑法各論・犯罪。背任罪・横領罪。]

文盲を利用し、書面交付を受けた場合、私文書偽造の間接正犯であり、詐欺不成立。[2011年更新/刑法各論/私文書偽造罪/詐欺罪]

売却依頼を受け、過少申告した場合、横領であり、詐欺不成立[2011年更新/刑法各論/横領罪/詐欺罪]

磁石でパチンコ玉を誘導し、穴に入れ当たり玉を取得した場合、窃盗成立。[2011年更新、最決昭31.8.22、刑法各論、窃盗罪]

刑20条要旨:拘留・科料のみに当たる罪では、特別規定なければ、没収不可。ただし、犯罪組成物は、この限りでない。[2011年更新、刑法]

刑135条要旨:信書開封・秘密漏示は親告罪。[2011年更新、刑法]

手形用紙を横領し、手形を偽造した場合、横領罪と有価証券偽造罪の併合罪。[2010年更新、刑法、罪数、判例(東京高判昭和38.7.25)]

同一意思の下に行われた数個のわいせつ物販売は、包括一罪。[2010年更新、刑法175条、判例(福岡高判昭和27.2.15)]

監禁と恐喝は併合罪。[2010年、刑法、罪数、判例(最判平成17.4.14)、旧判例(大判大正15.10.14)では牽連犯(判例変更)]

窃盗教唆と盗品有償譲受は併合罪。[2010年、刑法、罪数、窃盗罪、判例(大判明治42.3.16)]

刑56条1項:懲役に処せられた者がその執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から五年以内に更に罪を犯した場合において、その者を有期懲役に処するときは、再犯とする。[2010年更新、刑法]

犯罪収益移転防止法で本人確認必要:生命保険契約締結。200万円超の現金(小切手)取引。本人特定事項の真偽に疑いある顧客との取引。[2010年更新]

犯人が他人を教唆して自己をかくまわせる場合、犯人蔵匿・隠避罪の教唆犯が成立。[2010年更新、最判昭40.2.26、判例]

刑64条:拘留又は科料のみに処すべき罪の教唆者及び従犯は、特別の規定がなければ、罰しない。[2010年更新、刑法]

刑65条:犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する。[2010年更新、刑法]

賭博常習者の賭博行為を非常習者が幇助した場合、65条2項を適用し単純賭博罪の幇助犯とするのが判例。[2010年更新、大判大2.3.18、判例、刑法]

刑訴253条:時効は、犯罪行為が終つた時から進行する。共犯の場合には、最終の行為が終つた時から、すべての共犯に対して時効の期間を起算する。[2010年更新、刑事訴訟法]

予備罪に中止犯規定は準用されない。[2010年更新、最大判昭29.1.20、判例、刑法]

保険金騙取目的自動車衝突で傷害の場合、被害者承諾の違法阻却なし(傷害罪成立)。[2010年更新、刑法、最決昭55.11.13]

弁護士が、受任事件調査過程で知った第三者の秘密を同人の承諾のもと漏らした場合、依頼人の承諾ないときも、秘密漏示罪不成立。[2010年更新、刑法]

抵当権設定登記を買主に告げず、不動産を売った場合、詐欺罪成立。[2010/7/15更新、刑法、大判昭4.3.7]

国外で日本国民に行った強姦・殺人・強盗等重大犯罪には、日本国民以外にも、日本国刑法適用。[2010/7/15更新、刑法3条の2]

構成要件該当事実の一部が国内に存在する以上、犯罪は国内。[2010/7/15更新、刑法の適用範囲]

公務員でない者は、公務員国外犯規定適用の公務員犯罪に国外で加功した場合、共犯責任を負わない。[2010/7/15更新、刑法の適用範囲]

傷害・窃盗・詐欺・業務上横領は属人主義。[2010/7/10更新、窃盗罪、刑法の適用範囲]

刑103条要旨:罰金以上の罪を犯した者又は拘禁中逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金。[2009年更新分][刑法]

盗品等罪(刑256条):無償譲受、運搬、保管、有償譲受、有償処分あっせん。[2009年更新分][刑法]

被害者が逃走中に落とした物を取る行為は、強盗未遂と窃盗既遂の観念的競合。[2009年更新分、窃盗罪、罪数論、刑法]

ゴルフ場がロストボールを回収・販売する場合、ロストボールはゴルフ場側の所有に帰し、窃盗罪の客体。[2009年更新分][刑法]

執行猶予の必要的取消(刑26条):猶予期間内に更に罪を犯し禁錮以上の実刑。猶予言渡し前の禁錮以上の実刑発覚。[2009年更新分][刑法]

執行猶予の裁量的取消(刑26条の2):猶予期間内に更に罪を犯し罰金。猶予言渡し前の禁錮以上の執行猶予発覚。保護観察の遵守事項を遵守せず、情状が重い。[2009年更新分][刑法]

民訴193条:証人が正当な理由なく出頭しないときは、十万円以下の罰金又は拘留に処する。前項の罪を犯した者には、情状により、罰金及び拘留を併科することができる。[2008年更新][民事訴訟法]

名義人からクレジットカードの使用を許されていても、名義人になりすまし、購入する場合、詐欺罪成立。[2008年更新分][刑法]

キャッシュカードを窃取した者がATMから現金を引き出す行為は、機械に対する行為で、詐欺罪不成立(窃盗罪成立)。[2008年更新分][刑法]

弁護士業務にとって重要な書類が在中する鞄を奪取し隠匿する行為は、威力業務妨害罪。[2008年更新分][刑法]

虚偽の風説流布だけでは業務妨害罪不成立。[2008年更新分][刑法]

摘示事実が公知のものでも、村長の非行列挙文書の村会議場での配布は、名誉毀損罪。[2008年更新分][刑法]

保険金詐取目的で自宅に放火し、保険金を詐取した場合、放火罪と詐欺罪の併合罪。[2008年更新分][刑法]

同一人に6ヶ月で2回わいせつ図書を販売した場合、わいせつ物販売罪の包括一罪。[2008年更新分][刑法]

すでに特定犯罪の実行を決意している者に対し、知らずに、当該犯罪実行を働きかけた場合、教唆犯不成立。[2008年更新分][刑法]

ひき逃げの場合、負傷程度が軽く、救助可能性が高いなど、類型的生命危険ない限り、保護責任者遺棄罪の作為義務不発生。[2008年更新分][刑法]

2人暮しの母親が、死んでも構わないと思い、乳児を放置して家を出た場合、その時点で、殺人罪の実行着手。[2008年更新分][刑法]

写真撮影が無令状で許される場合(京都府学連デモ事件):現に、犯罪が行われ、もしくは行われたのち間がないと認められる場合であって、しかも証拠保全の必要性および緊急性があり、かつその撮影が一般的に許容される限度をこえない相当な方法をもって行われるとき

警備公安活動:将来発生するかもしれない犯罪の危険を見越して行われる警察活動

18条:何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない

33条:何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、且つ理由となっている犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない

38条の内容:被告人の黙秘権。不任意自白の証拠能力の否定。唯一自白による有罪認定の禁止

39条:何人も、実行の時に適法であった行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問われない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問われない

40条:何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができる

刑事補償請求権(40条):刑事手続によって人身の自由を侵害された者が、無罪の裁判を受けたときの事後的救済に関する権利

国会法33条:各議院の議員は、院外における現行犯罪の場合を除いては、会期中その院の許諾がなければ逮捕されない

82条2項:裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行うことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題となっている事件の対審は、常にこれを公開しなければならない

判例の先例拘束性(判例の法源性):ある個別事件において示された判決の論理が後の別の裁判の基準となって後の裁判を拘束するという法原則。根拠は、法の下の平等原則、罪刑法定主義、裁判を受ける権利。学説は、事実上の拘束力説、法上の拘束力説

刑法:実質的意義は、犯罪と刑罰に関する法。形式的意義は、刑法典。機能は、規制的機能、保護的機能、保障的機能

規制的機能:犯罪行為に対する規範的評価を明らかにする機能。評価的機能と決定的機能

保護的機能:法によって保護された生活利益を、刑法が犯罪から保護する機能

保障的機能(マグナカルタ機能):刑法が、犯罪と刑罰をあらかじめ規定しておくことによって、国家刑罰権の行使を制約し、国家権力による恣意的処罰から、犯人を含めた個人の人権を保障する機能

罪刑法定主義:一定の行為を犯罪とし、これに刑罰を科すためには、予め成文の法律が存在しなければならない、という原則。「法律なければ刑罰なし。法律なければ犯罪なし」という原則

罪刑法定主義の根拠:憲法31条・39条・73条6号但書。民主主義。自由主義。実質的人権保障

罪刑法定主義の内容:罪刑の法定。明確性の原則。内容の適正の原則。類推解釈の禁止。事後法の禁止

刑罰法規不遡及の原則(憲法39条):刑罰法規は、その施行の時以後の犯罪に対して適用され、施行前の犯罪に対して、遡って適用されることはない、という原則

属地主義(1条):自国の領域内で犯された犯罪に対しては、犯人の国籍のいかんを問わず、自国の刑罰法規を適用する建て前

属人主義(3条):自国の国民によって犯された犯罪については、その犯罪地のいかんにかかわらず、自国の刑法を適用する建て前。適用例は、建造物等放火、私文書偽造、殺人、傷害、窃盗、業務上横領、盗品有償譲受

保護主義(2条、4条):犯人の国籍および犯罪地のいかんにかかわらず、自国又は自国民の利益を保護するのに必要な限りにおいて、自国の刑法を適用する建て前。適用例は、内乱、外患、通貨偽造、公文書偽変造、有価証券偽造、虚偽公文書作成、収賄

世界主義:犯罪地および犯人の国籍の如何を問わず、世界各国に共通する一定の法益を侵害する犯罪に対して、各国がそれぞれ自国の刑法を適用しうるとする建て前

6条:犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、その軽いものとす

6条の解釈:犯罪後は、犯罪行為後(実行行為終了時から判決言渡時まで)。犯罪後の「法律」は、すべての刑罰法規。刑の変更は、主刑の変更をいい、附加刑の変更は含まない。中間法に対しても6条を適用

8条:この編の規定は、他の法令の罪についても、適用する。ただし、その法令に特別の規定があるときは、この限りでない

主観主義:刑事責任の基礎を、犯人の反社会的性格、すなわち、犯罪行為を反覆する犯人の危険性にもとめる立場

徴表主義:行為をもって、行為者の内部的・心理的事実の徴表されたものとみる。すなわち、犯罪行為は、行為者の危険性を認識する手段として以上の意味をもたないとする考え方

犯罪の本質:権利侵害説。法益侵害説。義務違反説。法益侵害+義務違反説

統一機能:すべての犯罪態様、すなわち故意の作為犯・不作為犯、過失の作為犯・不作為犯、を行為として統一的に包摂する機能

結合機能:構成要件該当性、違法性、責任の3要素を、行為が結合させ、犯罪論体系の一貫性を確保する機能

法人の犯罪能力否定説(通説・判例)の理由:自由刑だけを処罰する罪もあり、法人が犯人であることを予定していない。法人は身体・意思・目的ももたない。法人は道義的非難になじまない

構成要件:刑罰法規が類型化した、一定の法益侵害又はその危険を生じさせる一定の行為の型。機能は、罪刑法定主義的機能、犯罪個別化機能、違法推定機能、故意規制機能

構成要件理論:犯罪とは構成要件に該当する違法、有責な行為であるとする理論

積極的構成要件:通常の構成要件。犯罪成立の要件を積極的に示した構成要件

消極的構成要件:構成要件に該当すると、犯罪性が否定される形式で規定された構成要件

閉ざされた構成要件(完結した構成要件):刑罰法規において、構成要件要素としての犯罪的行為の特徴が余すところなく記述されている構成要件

結果発生の要否による犯罪の分類:挙動犯(単純行為犯)は、結果発生を必要としないもの。結果犯は、結果発生を必要とするもの。結果的加重犯は、1つの基本となる構成要件が実現された後に、更に重い結果が発生することによって、責任が加重されるもの

法益侵害又はその危険性の有無による犯罪の分類:実質犯は、法益の侵害又はその危険性が構成要件の内容とされているもの。形式犯は、抽象的危険の発生をも構成要件上必要としないもの

結果の発生と法益侵害との関係による犯罪の分類:即成犯は、法益の侵害または危険の発生によって犯罪事実が終了し、法益が消滅するもの。継続犯は、法益侵害が継続する間は犯罪事実が継続するもの。状態犯は、法益侵害の発生によって犯罪事実が終了するがその後も法益侵害の状態が継続するもの

不可罰的事後行為:状態犯において、犯罪成立後の違法状態が、すでに状態犯の構成要件によって評価されつくされている限り、それ自体は他の構成要件に該るようにみえるものであっても別罪を構成しない

行為の客観面による犯罪の分類:作為犯は、構成要件的行為を作為の形式で規定した犯罪。真正不作為犯は、構成要件的行為を不作為の形式で規定した犯罪。表示犯は、構成要件が予定する行為の内容が、行為者の思想の表現にかかわるもの

行為の主体による犯罪の分類:真正身分犯は、身分がなければ何ら犯罪とならないもの。不真正身分犯は、身分がなければ法定刑がそれより重いか又は、軽い、別の犯罪を構成するもの

行為の主観面による犯罪の分類:目的犯は、構成要件上一定の目的が必要とされているもの。傾向犯は、行為者の主観的傾向の表出と認められる行為が罪となるもの。表現犯は、行為者の心理過程ないし心理状態の表出と認められる行為が罪となるもの

不作為犯:想定された一定の積極的動作をしないこと(不作為)によって実現される犯罪。真正不作為犯(初めから不作為の形式で構成要件が規定されている場合)と不真正不作為犯(作為の形式で規定されている構成要件が、不作為によって実現される場合)

間接正犯:他人を道具として利用することによって犯罪を実現すること。実行の着手時期は、被利用者行為標準説、利用者行為標準説、個別化説。成立要件は、一方的利用・支配、犯罪を自ら実現する意思

拡張的正犯概念:犯罪の実現に何らかの条件を与えた者は、すべて構成要件に該当する実行行為を行うものであり、正犯であると解する立場

間接正犯の成立要件:利用者側の要件は、他人を道具として利用する意思があること、他人を道具として利用する行為があること。被利用者側の要件は、被利用者が道具として、利用者の犯罪意思を実現すること

自手犯:本人自身でなければ犯すことができない犯罪。実質的自手犯(性質)と形式的自手犯(法規)。実質的自手犯は、真正自手犯(間接正犯による犯罪が全く認められないもの)と不真正自手犯(直接正犯となりえない者は間接正犯となりえないもの)

可罰的違法性:犯罪として刑罰を加えるに値する程度の違法性

可罰的違法性の理論:行為が形式的にはある構成要件に該当するように見える場合でも、可罰的違法性が備わっていないときは犯罪が成立しないとする理論。根拠は、刑法の謙抑性と実質的違法性論

責任:犯罪行為について行為者を非難すること

行為責任論(意思責任論):個々の犯罪に向けられた行為者の意思に責任非難の根拠を認める立場

故意:罪を犯す意。構成要件的故意と責任故意。種類は、確定故意と不確定故意、事前の故意と事後の故意。内容は、表象説、認容説、蓋然性説、意思説、動機説

故意の内容:表象説(判例)は、犯罪事実の表象。認容説(団藤・大塚・福田)は、犯罪事実の表象・認容。蓋然性説(牧野・前田)は、犯罪実現の高度の蓋然性を表象

38条1項:罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない

確定故意:具体的な犯罪事実、特に確定的な結果を認識する場合

不確定故意:犯罪事実、特に結果の認識はあるが、それが不確定な場合。種類は、概括的故意、択一的故意、未必の故意

条件付故意:犯罪の実行を一定の条件にかからしめる故意

38条3項:法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。ただし、情状により、その刑を減刑することができる

方法の錯誤(打撃の錯誤):ねらいのはずれ。行為の方法を誤り、認識した内容と異なる客体に犯罪結果を生じた場合

法定的符合説:同一構成要件内で、行為者の認識した内容と発生した事実の符合があれば、故意を阻却しないとする立場。但し、異なる構成要件間の錯誤では、構成要件の重なり合う限度で、軽い罪の故意の成立を認める。数故意犯説と一故意犯説

過失犯の種類:失火罪。過失激発物破裂罪。過失浸害罪。過失往来危険罪。過失傷害罪。過失致死罪

旧過失論:過失の内容は、結果予見義務違反。体系的地位は、責任レベル。批判は、処罰範囲が拡大する、犯罪個別化機能を失う

認識なき過失:行為者が犯罪事実の認識を欠く場合

認識ある過失:犯罪事実の認識はあるが、その実現についての認容を欠く場合

業務上の過失:通常の過失に対して行為者が、業務上必要な注意を怠ったことによって、犯罪事実を発生させた場合

43条:犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する

未遂犯(43条):犯罪の実行に着手し、これを完成させない場合。形態は、着手未遂と実行未遂(実行行為の終了の有無)、可罰的未遂と不能犯(実行行為の有無)、障害未遂と中止未遂(未遂に終った原因)

障害未遂(狭義の未遂):たまたま未遂の結果に終った場合。成立要件は、実行行為を開始すること、犯罪の完成に至らないこと

中止未遂:自己の意思により犯罪の完成を止めた場合

実行の着手時期:行為者の意思の危険性がみとめられた時(主観説)。構成要件に該当する行為の一部に着手した時(形式的客観説)。犯罪構成要件の実現にいたる現実的危険性を含む行為を開始した時(実質的行為説)。法益侵害の危険性が具体的程度以上に達した時(結果説)。行為者の計画全体からみて法益侵害の危険性が切迫した時(折衷説)

事実の欠如(事実の欠缺):構成要件の要素の中で、犯罪の主体・客体・手段・行為の状況など、因果関係の部分に属さない要素が存在しないにもかかわらず、行為者が存在するものと誤信して行為に出た場合

不能犯:行為者が犯罪の完成に至るべき危険性を含んでいない行為によって犯罪を実現しようとする場合。違法な事実は「存在しない」のに、存在すると思った場合

純主観説:行為者が、犯罪の意思をもって行為した以上、常に未遂犯であり、不能犯とはならないとする見解。ただし、迷信犯だけは不可罰

法律の錯誤(違法性の錯誤、禁止の錯誤):ある事実が「違法である」のに、違法でないと思った場合。むささび・もま事件・有罪、たぬき・むじな事件・無罪

中止犯(43条但書):犯罪の実行に着手したが「自己の意思により之を止めた」場合。刑の必要的減免の根拠は、政策説、法律説、併合説。中止の任意性は、客観説・主観説・限定主観説・折衷説。中止行為と結果不発生の因果関係は、必要(判例・通説・平野)と不要(団藤・大塚・前田)

政策説:「引き返すための黄金の橋」を架けることによって、犯罪を防止しようという政策的な理由から、中止犯を寛大に扱うのだという考え方

客観説(判例・通説・牧野・前田):犯罪を遂げない原因が、社会一般の通念に照らし、通常障害と考えられる性質のものかどうかという一般的、客観的な評価を基準とする説。基準は、一般人+フランクの公式。背景は、責任減少説

実行行為の終了時期:主観説は、行為者の犯罪計画ないし認識内容が標準。客観説は、行為の外形が既遂に達し得べき動作かが標準、或いは結果発生の危険が生じたかが標準。折衷説は、外部的な事実だけでなく、その当時の客観的な事情と行為者の主観とを総合して、客観的に判断

予備:実行の着手にいたらない行為であって、犯罪の実行を目的としてなされた犯罪の完遂に実質的に役立つ行為。他人予備は、肯定(判例)、否定(通説)、通貨偽造準備肯定(団藤)、内乱・外患肯定(大谷・前田)

陰謀:犯罪を実行することについて、2人以上の者が合意すること。処罰対象は、内乱・外患・私戦

最広義の共犯:2人以上の者が共同して犯罪を実現するすべての場合。必要的共犯と任意的共犯。本質は、犯罪共同説、行為共同説

犯罪共同説:数人が共同して特定の犯罪を行うことを共犯と解する立場。完全犯罪共同説と部分的犯罪共同説

部分的犯罪共同説(団藤・大塚・大谷):犯罪共同説を前提としつつ、2人以上の者が違った犯罪を共同して実行した場合でも、それらの犯罪が同質的で重なり合う性質のものであるときは、その重なり合う限度内で共同正犯が認められるとする説

行為共同説:共犯とは数人が共同の行為によって各自の企図する犯罪を遂行する場合であると解する立場。前構成要件的行為共同説(牧野)と構成要件的行為共同説(平野・前田)

構成要件的行為共同説(やわらかい行為共同説、平野・前田):犯罪行為の一部(構成要件の重要な部分)の共同により共犯の成立が認められるとする説

任意的共犯(広義の共犯):本来単独犯として犯されうる犯罪を、2人以上の行為者が共同して行う場合。種類は、共同正犯、教唆犯、従犯

対向犯:2人以上の行為者が相互に対向して行為をすることがその成立要件とされる犯罪

多衆犯(集合犯、集団犯):犯罪の成立上、同一の目標に向けられた多数者の共同行為が必要とされる犯罪

狭義の共犯(加担犯):正犯を通してその犯罪の実現に加わったことによって、第二次的な責任を課せられるべきもの。教唆犯と従犯。処罰根拠は、責任共犯論、違法共犯論

責任共犯論:共犯は正犯を堕落させ、罪責と刑罰に陥れたが故に処罰されるとする見解

共同正犯:2人以上共同して犯罪を実行した場合。要件は、共同実行の意思(共同者が共同して実行行為を行おうとする意思の連絡)と共同実行の事実(2人以上の行為者が共同して実行行為を行うこと)

60条:2人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする

共謀共同正犯:2人以上の者が犯罪の実行を共謀し、そのうちのある者が共同の意思に基づいて実行した時、自らは実行しなかった他の共謀者も全員共同正犯とする、という理論において、実行行為を分担しなかった共謀者のこと

間接正犯類似説(藤木):実行概念を実質化する立場。自ら実行しない共謀者も、実行担当者に心理的拘束を及ぼし、実行担当者を一種の道具として利用して犯罪を実現したとみられる場合は、間接正犯と同様に正犯として扱うことができるとする立場

共謀:2人以上の者が特定の犯罪を行うため、共同意思の下に一体となって互に他人の行為を利用し、各自の意思を実行に移すことを内容とする謀議

教唆犯(61条):人を教唆して犯罪を実行させること。他人を教唆して犯罪の決意を生ぜしめ、その決定に基づいて犯行を実行させること

61条:人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。教唆者を教唆した者についても、前項と同様とする

従犯(幇助犯):正犯を幇助した者。正犯者がその犯罪を実行するにあたり、その実行行為を容易ならしめること。幇助の因果関係は、促進説、結果変更説、不要説

片面的共同正犯:相互的な意思の連絡なく、ただ一方的な関与の意思をもって他人の犯罪の実行に関与した場合。肯定(牧野・平野)と否定(判例・通説)

承継的従犯:正犯の実行行為の一部終了後にその犯罪に加功し、事後の実行を容易にする場合

予備の共同正犯・教唆・幇助:否定(大塚)。独立予備罪肯定(団藤・福田)。肯定(平野・前田・大谷)

結果的加重犯の共同正犯:基本的犯罪について共同正犯関係にある者は、他の者が発生させた重い結果についても共同正犯を認めるかどうかの関係

異なる共犯形式にわたる錯誤:ある共犯形式で犯罪を実現させようとしたが、他の共犯形式による結果が生じたような場合

65条:犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する

刑法65条の身分:すべて一定の犯罪行為に関する犯人の人的関係である特殊の地位又は状態

罪数:犯罪の個数。種類は、一罪(単純一罪、包括的一罪、法条競合)と数罪(科刑上一罪、併合罪、単純数罪)。罪数を定める標準は、行為標準説、法益標準説、犯意標準説、構成要件標準説

一罪(本来的一罪):1つの構成要件によって、1回に評価される事実。種類は、単純一罪、包括的一罪、法条競合

単純一罪:1行為・1結果で、罰条の重なりの全くない場合

広義の包括的一罪:法条競合には含まれないが、一罪と評価されるものの総称

狭義の包括的一罪:一個の構成要件が、相互に手段・目的または原因・結果の関係に立つ数種の行為を含む場合に、行為者が同一法益の侵害に向けてそれらの行為を順次行い、各行為が行為者の一つの人格態度の発現とみられるときは、その構成要件に包括される一罪と解すること

特別関係:1個の行為が、一般法とともに特別法にも該当するようにみえる場合であり、特別法が一般法を拒否。例は、加重・減刑類型と基本的犯罪類型

54条1項:1個の行為が2個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する

科刑上一罪(54条):本来は数罪であるが、刑法の規定する一定の要件にあてはまるため、科刑上は一罪とされる場合。観念的競合と牽連犯

併合罪(45条):確定裁判を経ない数罪。処分は、吸収主義(46条)、加重単一刑主義(47条)、併科主義(48条・49条)

併合罪の処分:吸収主義(46条)は、死刑・無期刑。加重単一刑主義(47条)は、有期の懲役・禁錮。併科主義(48条・49条)は、罰金・拘留・科料・没収

かすがい現象:A罪とB罪とが、本来併合罪であっても、そのそれぞれがC罪と科刑上一罪の関係にたつ場合には、A罪とB罪も科刑上一罪の関係にたつ、というもの

刑罰:犯罪に対する法的効果として、国家によって犯人に科せられる一定の法益剥奪

任意的没収の要件(19条):有体物であり、犯人以外の者に属しないもので、原物が存在し、拘留・科料のみに該る罪でなく、犯罪組成物・供用物・生成物・取得物・報酬・対価物であること

19条1項各号の対象物:犯罪組成物は、実行行為の不可欠な要素をなす物。供用物は、犯罪の実行に不可欠な要素ではないが、実行行為の用に供した物、又は供しようとして準備した物。生成物は、犯罪行為によって作り出された物。取得物は、既に存在している物であって、犯罪行為によって取得した物。報酬は、犯罪行為の報酬として得た物。対価物は、生成物・取得物の対価として得た物

刑の加重・減軽事由:法律上の加重事由は、併合罪加重、累犯加重。法律上の減軽事由は、必要的減軽事由、任意的減軽事由。裁判上の加重事由は、選択刑を情状により併科する場合など。裁判上の減軽事由は、酌量減軽

累犯加重(56条、57条):要件は、前犯が懲役又はこれに準ずる、前犯から5年以内に後の犯罪、後の犯罪も有期懲役。刑は、長期2倍

自首(42条1項):犯人が捜査機関の取調をまたずに、自発的に自己の犯罪事実を申告し、その処分を求める行為

首服(42条2項):親告罪の犯人が、自己の犯罪事実を告訴権者に告白し、その告訴に委ねること

66条:犯罪の情状に酌量すべきものがあるときは、その刑を減軽することができる

加重減刑の順序(72条):再犯加重。法律上の減刑。併合罪の加重。酌量減刑

執行猶予の必要的取消事由(26条):執行猶予期間中に、更に罪を犯し、禁錮以上の刑。執行猶予の言渡前に犯した罪につき、禁錮以上の刑。猶予の言渡前5年以内に、他の罪につき禁錮以上の刑。いずれも執行猶予除く。

執行猶予の任意的取消事由(26条の2):執行猶予期間内に、更に罪を犯し、罰金刑。保護観察に付されている者が遵守事項を遵守せず、情状が重い。猶予の言渡前、他の罪につき禁錮以上の刑に処せられ、執行猶予に付されていることが発覚

財産罪:個人の財産を保護法益とする罪。財産領得罪(領得罪、不法領得の意思をもって財産を侵害する犯罪)と財産棄損罪(毀棄罪、財産の効用を滅却または減少させる犯罪)。財物罪(財物に対する罪)と利得罪(財物以外の財産上の利益に対する罪)

財産罪の保護法益:占有(判例・牧野・前田)。一応合理性のある占有(大塚)。平穏な占有(平野・大谷)。本権(団藤)

財産罪の分類:個別財産に対する罪と全体財産に対する罪。財産領得罪と財産毀損罪。財物罪と利得罪

財産取得罪(大塚):他人の個別財産についての所有ないし占有を侵して、それを行為者自身または第三者のものとして取得する犯罪

奪取罪(財産移転罪):財物の占有を被害者から行為者、第三者に移転させる犯罪。直接領得罪−広義の横領罪。盗取罪(相手方の意思に反して財物の占有を移転させる窃盗罪・強盗罪)と交付罪(相手方の意思に反しないで財物の占有を移転させる詐欺罪・恐喝罪)

窃盗罪(235条):占有者の意思に反して、財物を自己又は第三者の占有に移す犯罪。着手は、財物についての他人の占有を侵害する行為が開始された時。既遂は、取得説、接触説、移転説、隠匿説。法人の占有は、否定(大塚)、肯定(大谷)。刑は、10年以下の懲役

不可罰的事後行為:既遂に達した後の行為であって、それだけ切り離してみれば別罪を構成するように見えるが、元の構成要件の違法評価に包含されているため、別罪としては成立しないもの

窃盗罪の占有:財物に対する事実上の支配

不動産侵奪罪(235条の2):他人の不動産を侵奪する犯罪。刑は、10年以下の懲役

親族相盗例(244条):直系血族、配偶者、同居の親族の間で、窃盗・不動産侵奪(・詐欺・背任・恐喝・横領)及びこれらの未遂犯を犯した者は、その刑を免除する、また、その他の親族の間で犯したときは、親告罪とする扱い

強盗罪(236条1項):最狭義の暴行・脅迫をもって他人の財物を強取する犯罪。刑は、5年以上の有期懲役

強盗利得罪(236条2項):最狭義の暴行・脅迫によって財産的利益を不法に得、又は他人に得させる犯罪。処分行為の要否は、必要(旧判例・牧野)、不要(判例・通説)。不要説の理由は、1項との均衡、最狭義の暴行・脅迫

事後強盗罪(準強盗罪、238条):窃盗犯人が、財物を得てその取還をふせぐため、又は逮捕を免れるため、もしくは罪跡を湮滅するために最狭義の暴行・脅迫をしたときに、強盗をもって論ぜられる場合。主体は、窃盗の実行に着手した者。予備は、肯定(判例・通説)、否定(大塚)

事後強盗罪の構造:結合犯説と身分犯説。身分犯説は、真正身分犯説(前田)、不真正身分犯説(藤木・大谷)

昏睡強盗罪(239条):人を昏睡させてその財物を盗取する犯罪

強盗致死傷罪(240条):主体は、強盗の実行に着手した者。死傷結果の発生原因は、機会説(判例・通説)、過程説(平野)、手段説(滝川)。強盗致死は、強盗殺人含む(判例・通説)。刑は、致傷・無期又は7年以上の懲役、致死・死刑又は無期懲役

強盗致傷罪の傷害:傷害罪にいう傷害と同じ(判例・藤木)。社会通念上、一般に医師の治療を要する程度の傷害(通説)

詐欺罪(246条):人を欺罔して財物を騙取する犯罪。保護法益は、個人の財産。客体は、財物(1項)と財産上不法の利益(2項)。行為は、欺罔して、騙取すること又は財産上不法の利益を得ること。着手は、行為者が財物を騙取する意思で欺罔行為を開始した時

クレジットカードの不正使用:詐欺罪否定説と詐欺罪肯定説。詐欺罪肯定説は、1項詐欺罪説(大塚・福田・大谷)、2項詐欺罪説(藤木・前田)

電子計算機使用詐欺罪(246条の2):保護法益は、財産上の利益。刑は、10年以下の懲役。未遂あり

準詐欺罪(248条):未成年者の知慮浅薄又は人の心身耗弱に乗じて、財物を交付させ又は不法の利益を得る犯罪。知慮不十分な者から、欺罔手段でない単なる誘惑的行為によって、財物を交付させる行為を詐欺罪に準じて処罰。刑は、10年以下の懲役

恐喝罪(249条):相手方の反抗を抑圧するにいたらない程度の脅迫行為を手段として、財物を奪う犯罪。刑は10年以下の懲役。未遂あり。

横領罪(252条):自己の占有する他人の物を、不法に領得する犯罪。保護法益は、本権。横領の意義(横領罪の本質)は領得行為説(判例・通説)と越権行為説(牧野・大塚)。刑は、5年以下の懲役

横領の意義(横領罪の本質):委託物につき、不法領得の意思を実現するすべての行為(領得行為説)。委託に基づく信任関係を破壊し、委託物に対し権限をこえた行為(越権行為説)

横領罪の不法領得の意思(判例・藤木):他人の物の占有者が、委託の任務に背いてその物につき、権限がないのに所有者でなければできないような処分をする意思

業務上横領罪(253条):主体は、業務者+占有者。刑は、10年以下の懲役

占有離脱物横領罪(254条):客体は、遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物。刑は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料

占有離脱物横領罪の客体:遺失物は、占有者の意思によらず占有を離れ、誰の占有にも属しない物。漂流物は、水中にある遺失物。占有を離れた他人の物は、他人の占有に属しない他人の物

背任罪(247条):本質は、権限濫用説、背信説。目的は、図利又は加害目的。目的の認識は、未必説(牧野・大塚)、確定説(藤木・大谷)。既遂は、本人に財産上の損害が生じた時。財産上の事務性は、必要(通説)、不要(小野・前田)。刑は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金。未遂あり

権限濫用説(滝川):背任の罪を、法的な代理権を濫用して財産を侵害する犯罪であるとする説

背信説(判例・通説):背任の罪を、誠実義務に違反する財産の侵害を内容とする犯罪であるとする説

盗品罪(間接領得罪、256条):本質は、追求権説、違法状態維持説、利益関与説、事後共犯説、併合説。行為は、無償譲受け、運搬、保管、有償譲受け、有償処分あっせん。刑は、無償譲受け・3年以下の懲役、その他・10年以下の懲役「及び」50万円以下の罰金

盗品:財物に対する罪に当たる行為によって領得された物(前田)。財産に対する罪にあたる行為によって領得された財物であって、被害者が法律上または事実上追求権を行使できるもの(大谷)

追求権説(判例・小野):盗品等罪の本質を、本犯の被害者の盗品等に対する追求を困難にする犯罪であると解する見解

違法状態維持説(ドイツの通説):盗品等罪の本質を、犯罪によって違法に成立せしめられた財産状態を維持・存続させることを内容とする犯罪であるとする見解

利益関与説(収益説):盗品等罪の本質を、本犯が得た不法な利益に関与する犯罪であるとする見解

事後共犯説:盗品等罪の本質を、本犯者の盗品等利用を幇助する犯罪であるとする見解

盗品罪に関する論点:被害者宅への盗品運搬は、処罰(判例・前田)、不処罰(大塚・大谷)。保管後の知情は、処罰(判例・通説)、不処罰(平野・前田)。あっせん罪の成立時期は、仲介・あっせん時(判例・平野・前田)、売買契約成立時(通説)。本犯の教唆・幇助と盗品罪は、併合罪(判例・大谷)、牽連犯(団藤・大塚・前田)

盗品罪の親族間の特例(257条):盗品罪の犯人と本犯者の間に、直系親族、配偶者、同居の親族これらの者の配偶者の関係がある場合に盗品罪の刑が免除される。法的性格は、人的処罰阻却事由説、可罰的違法性阻却事由説、責任阻却事由説

公用文書等毀棄罪(258条):客体は、公務所の用に供する文書又は電磁的記録。刑は、3月以上7年以下の懲役

公用文書毀棄罪の文書:文字又はこれに代わるべき符号によって表示された思想の記載であって、証明に供される書類

私用文書等毀棄罪(259条):客体は、権利・義務に関する他人の文書または電磁的記録。刑は、5年以下の懲役。親告必要。

建造物等損壊罪(260条):客体は、他人の建造物又は艦船。刑は、5年以下の懲役

器物損壊罪(261条):客体は、文書毀棄罪及び建造物損壊罪の客体以外の他人の物。行為は、損壊又は傷害。刑は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料。親告必要。

境界毀損罪(262条の2):土地の境界標を損壊、移動、除去等によりその境界を認識できなくする犯罪。行為は、既存の土地の境界を認識できなくする一切の行為。刑は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金

信書隠匿罪(263条):他人の信書を隠匿する犯罪。客体は、他人の信書。行為は、隠匿(信書の発見を妨げる行為)。刑は、6月以下の懲役若しくは禁錮又は10万円以下の罰金若しくは科料。親告必要。

生命・身体に対する罪(26〜30章):侵害犯である殺人・傷害・過失傷害と危険犯である堕胎・遺棄。客体は、堕胎を除き「人(自然人)」

殺人罪(199条):客体は、行為者以外の自然人。行為は、自然の死期以前に人の生命を断絶すること。予備・未遂あり。

殺人予備罪(201条):殺人罪を犯す目的で予備行為をする犯罪。刑は、2年以下の懲役

予備:実行の着手にいたる前の犯罪の準備行為

自殺関与罪(自殺教唆・幇助罪、202条前段):人を教唆又は幇助して自殺させた場合の犯罪。着手は、自殺着手時(団藤・大塚)、教唆・幇助時(平野・前田・大谷)。偽装心中の罪責は、殺人(判例・通説)、自殺教唆(平野・前田)。心中で一人が生き残った場合の罪責は、自殺関与(判例・通説)、無罪(滝川)。刑は、6月以上7年以下の懲役又は禁錮

同意殺人罪(嘱託・承諾殺人罪、202条後段):被殺者の嘱託つまり殺された者の依頼を受け、若しくはその承諾を得てこれを殺害した場合の犯罪。着手は、行為者が被殺者の殺害に着手した時。嘱託・承諾の誤信は、同意殺人(判例・通説)。刑は、6月以上7年以下の懲役又は禁錮

傷害罪(204条):他人の身体を傷害する罪。保護法益は、身体の安全。構造は、結果的加重犯説、故意犯説、折衷説。刑は、10年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料

胎児傷害:犯罪不成立(通説)。作用不問説(藤木)。母体傷害説(判例・大塚)

作用不問説(藤木):生まれてきた「人」に対する傷害罪を認め、胎児の段階で加えられた害が生まれた「人」に生じた時点で傷害罪が成立するとする見解

母体傷害説(判例・大塚):障害児を出産した母親に対する傷害罪を認めようとする見解。母体一部傷害説と母体機能傷害説

傷害現場助勢罪(206条):傷害又は傷害致死罪が行われた現場で、自らは傷害行為をすることなく勢を助けた場合の犯罪。刑は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料

勢を助ける:煽動して行為者の犯罪意思を強めること

同時犯:二人以上の行為者が、意思の連絡なしに、時を同じくして、同一客体に対する同一の犯罪を実現する場合

暴行罪(208条):人に狭義の暴行を加える犯罪であるが、傷害の結果を生じない場合。刑は、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料

凶器準備集合罪(208条の2・1項):2人以上の者が、個人の生命・身体又は財産に対し共同して害を加える目的で集合した場合において、凶器を準備し、またはその準備があることを知って集合する犯罪。保護法益は、個人の生命・身体・財産、公共の平穏。刑は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金。凶器を準備させて集まらせる行為

凶器準備結集罪(208条の2・2項):凶器ある場所に集合させる犯罪。自ら凶器を準備して人を集合させる場合と凶器の準備があることを知って人を集合させる場合。保護法益は、個人の生命・身体・財産、公共の平穏。刑は、3年以下の懲役

過失傷害罪(209条):過失行為にもとづいて他人の身体を傷害すること。刑は、30万円以下の罰金又は科料

過失致死罪(210条):過失行為によって他人を死亡に致らせた場合の犯罪。刑は、50万円以下の罰金

業務上過失致死傷罪(211条前段):業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷に致らせた場合の犯罪。刑は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金

重過失:わずかな注意をすれば結果がさけられたと考えられる場合、つまり些細な注意を払うことによって注意義務を尽くすことができたのに、これを怠って犯罪的結果を発生させたため重い道義的非難が加えられるべき場合

堕胎の罪の保護法益:胎児の生命・身体の安全、および、母親の生命・身体の安全

自己堕胎罪(212条):妊娠中の女子が、薬物を用い、またはその他の方法で堕胎する犯罪。刑は、1年以下の懲役

同意堕胎罪(213条):女子の嘱託を受け、またはその承諾を得て堕胎させる犯罪。刑は、2年以下の懲役、致死傷・3月以上5年以下の懲役

業務上堕胎罪(214条):医師・助産婦・薬剤師又は医薬品販売業者が、女子の嘱託をうけ、又は承諾を得て堕胎させる犯罪。刑は、3月以上5年以下の懲役、致死傷・6月以上7年以下の懲役

不同意堕胎罪(215条):女子の嘱託を受けないで、又はその承諾を得ないで堕胎させる犯罪。刑は、6月以上7年以下の懲役。未遂あり。

遺棄の罪(217〜219条):保護を必要とする者を、保護されない状態に置くことによって、生命・身体を危険にさらす罪。保護法益は、生命・身体

単純遺棄罪(217条):老年、幼年、身体障害者や精神的肉体的病気のため扶助を必要とする者を遺棄する犯罪。行為は、(狭義の)遺棄。刑は、1年以下の懲役

保護責任者遺棄等罪(218条):老年者、幼年者、身体障害者又は、病者を保護する責任のある者が、これを遺棄し、又は生存に必要な保護をしない犯罪。行為は、(広義の)遺棄+不保護。保護義務の発生根拠は、法令、契約、事務管理、慣習・条理。刑は、3月以上5年以下の懲役

遺棄致死傷罪(219条):単純遺棄罪、保護責任者遺棄罪の結果的加重犯。

逮捕・監禁罪(220条):不法に人を逮捕・監禁した場合の犯罪。保護法益は、人の身体活動の自由。客体は、身体活動の自由を有する自然人。刑は、3月以上5年以下の懲役

脅迫罪(222条):相手又はその親族の生命・身体・自由・名誉又は財産に対し害を加えるべきことをもって人を脅迫した場合の犯罪。既遂は、害悪が相手方に知らされた時。刑は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金

強要罪(223条):生命・身体・自由・名誉・財産に対して害を加えるべきことをもって(狭義の)脅迫、又は(広義の)暴行を用いて、人をして義務のないことを行わせたり、行うべき権利を妨害した場合の犯罪。刑は、3年以下の懲役

略取及び誘拐の罪(224〜229条):人をその保護されている生活環境から離脱させ、自己または第三者の実力支配のもとに移す犯罪。着手は、暴行・脅迫・欺罔・誘惑の手段を開始したとき。既遂は、被害者を、行為者または第三者の実力的支配内に移したとき

略取及び誘拐の罪の保護法益:被拐取者の自由+親権者等の保護監督権(判例・通説)。被拐取者の自由(前田)。親権者等の保護監督権(小野)

未成年者拐取罪(224条):20歳未満の者を略取又は誘拐した場合の犯罪。刑は、3月以上5年以下の懲役

営利拐取罪(225条):営利、わいせつ、結婚の目的をもって人を略取・誘拐した場合の犯罪。刑は、1年以上10年以下の懲役

身代金拐取罪(225条の2・1項):近親その他被拐取者の安否を憂慮する者の憂慮に乗じて、その財物を交付させる目的で、人を略取、誘拐した場合の犯 罪。刑は、無期又は3年以上の懲役

身代金要求罪(227条4項後段):人を略取・誘拐した者、被拐取者を収受した者が、近親その他被拐取者の安否を憂慮する者の憂慮に乗じて、財物を交付させ又は交付を要求する行為をした場合の犯罪。刑は、2年以上の有期懲役

準強制わいせつ・準強姦罪(178条):人の心神喪失もしくは抗拒不能に乗じ、または人をして心神を喪失させ、もしくは抗拒不能ならしめてわいせつの行為をし、又は姦淫した場合の犯罪。未遂あり

住居侵入罪(130条前段):理由なく他人の住居または他人の看守する邸宅、建造物、艦船に侵入した場合の犯罪。刑は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金

住居を侵す罪の保護法益:家長としての地位にある者がもつ住居の立入りについての許諾権(旧住居権説)。事実上の住居の平穏(平穏説)。自由権の一種としての住居権(新住居権説)

信書開封罪(133条):正当な理由がないのに封をしてある信書を開ける犯罪。刑は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金

秘密漏示罪(134条):医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産婦、弁護士、弁護人、公証人、宗教、祈祷若しくは祭祀の職にある者又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのにその業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らす犯罪。刑は、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金

名誉に対する罪(230〜232条):公然他人の名誉を傷つけ個人に対する社会的評価を侵害する犯罪。名誉毀損罪と侮辱罪。名誉の意義は、内部的名誉、外部的名誉、名誉感情

名誉毀損罪(230条):公然事実を摘示して、人の名誉を毀損した場合の犯罪。刑は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金。親告必要。事実証明による不処罰の要件は、事実の公共性、目的の公益性、事実の真実性

死者の名誉毀損罪の保護法益:遺族の名誉(宮本)。遺族の敬虔感情(大塚、前田)。死者の名誉(通説)。死者に対する社会的評価としての公共的法益(平野)

230条の2・2項の内容:まだ公訴の提起されていない者の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実と見做される

侮辱罪(231条):事実を摘示しなくても、公然、人を侮辱した場合の犯罪。刑は、拘留又は科料

信用毀損罪(233条前段):虚偽の風説を流布し、または、偽計を用いて、人の(経済的)信用を毀損した場合の犯罪。刑は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

業務妨害罪(233条後段、234条):偽計業務妨害罪(233条後段)と威力業務妨害罪(234条)。刑は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金。公務の業務性は、積極説、消極説、身分ふり分け説、公務ふり分け説

電子計算機業務妨害罪(234条の2):客体は、電子計算機による人の業務。行為は、加害行為によって動作障害の結果を発生させ人の業務を妨害すること。刑は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金

公共危険罪:社会一般の安全、すなわち不特定または多数人の生命、身体または重要な財産の安全を脅かす罪。具体的公共危険罪と抽象的公共危険罪

具体的公共危険罪:公共の危険がとくに犯罪の要件として規定されており、具体的な公共危険の発生によって成立する犯罪

抽象的公共危険罪:法律上、公共の危険を要する旨が示されてはいないが、構成要件にあたる事実があれば、当然に抽象的な公共の危険があるものと擬制されている犯罪

騒乱の罪(106〜107条):多衆が集合して、暴行または脅迫をなすことにより、公共の平穏を侵害する犯罪。狭義の騒乱罪と多衆不解散罪

騒乱罪(106条):主体は、集合した多衆。行為は、最広義の暴行・脅迫。主観的要件は、多衆の共同意思と参加者個人の故意。行為態様は、首謀者・指揮者・率先助勢者・付和随行者。刑は、首謀者・1年以上10年以下の懲役又は禁錮、指揮者と率先助勢者・6月以上7年以下の懲役又は禁錮、付和随行者・10万円以下の罰金

内乱罪と騒乱罪の違い:憲法の定める統治の基本秩序を壊乱する目的の有無。国家の存立自体を直接侵害の対象とするか否か

集合する:多数人が集まること、すなわち時と所とを同じくして集団となっていること。特徴は、内乱罪のように組織化を要せずいわゆる烏合の衆でもよい、集合の目的を問わない、一定の共同目的の有無を問わない

首謀者:騒乱行為の主導者となり、多衆をしてその合同力により暴行・脅迫をさせる者。注意点は、一人に限らない、現場指揮は不要とするのが判例、中途参加者でもよい、首謀者のない場合も騒乱罪は成立する

多衆不解散罪(107条):暴行・脅迫をするため、多衆集合し、権限のある公務員から解散の命令を受けることが3回以上に及んでも、なお解散しない場合の犯罪。解散命令の要件は、法令に根拠があること、多衆が認識しうること。刑は、首謀者・3年以下の懲役又は禁錮、他・10万円以下の罰金

放火及び失火の罪(108〜118条):火力によって建造物その他の物件を焼損する犯罪。保護法益は、公衆の生命・身体・財産の安全

放火罪の内容:108条・現住建造物等放火。109条1項・非現住建造物等放火。109条2項・自己所有の非現住建造物等放火。110条1項・建造物等以外放火。110条2項・自己所有の建造物等以外放火

効用喪失説(滝川):火力によって客体の重要部分が焼失して、その本来の効用を失った時に「焼損」があるとする説。理由は、出水罪の「侵害」との均衡

毀棄説(大塚・大谷):火力によって目的物が毀棄罪における損壊の程度に達することを「焼損」とする説。理由は、公共危険罪と財産罪の両面を重視すべき、既遂時期が明確

各種の放火罪に共通する故意の要件:火を放つこと。焼損することの認識。客体の認識

現住建造物等放火罪(108条):放火して、現に人の住居に使用し、又は現に人がいる建造物・汽車・電車・艦船又は鉱坑を焼損する犯罪。刑は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役

現住建造物等放火罪の客体:汽車は、蒸気を動力として軌道上を進行する交通機関。電車は、電気を動力として軌道上を進行する交通機関。艦船は、軍艦及び船舶。鉱坑は、鉱物を採取するための地下設備

非現住建造物等放火罪(109条1項、2項):放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損する犯罪

建造物等以外放火罪(110条):放火して、建造物等以外の物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた場合

延焼罪(111条):自己の物に放火し、他人の物に延焼した場合。刑は、建造物等に延焼・3月以上10年以下の懲役、建造物等以外に延焼・3年以下の懲役

放火予備罪(113条):現住建造物等、他人所有の非現住建造物等、を放火する目的で、準備する場合。刑は、2年以下の懲役

消火妨害罪(114条):火災の際、消火用の物を隠匿若しくは損壊し、又はその他の方法で消火を妨害する犯罪。刑は、1年以上10年以下の懲役

失火罪(116条):失火により、現住建造物等又は、他人所有の非現住建造物等を焼損した場合、及び、失火により、自己所有の非現住建造物等又は建造物等以外の物を焼損し、よって公共の危険を生ぜさせた場合。刑は、50万円以下の罰金

業務上失火罪の業務:社会生活上、反覆・継続して従事すべき仕事であって、かつ、特に、職務として、火気の安全に配慮すべき社会生活上の地位

出水及び水利に関する罪(119〜123条):出水に関する罪と水利妨害罪。内容は、現住建造物等浸害罪・現住建造物等以外浸害罪・水防妨害罪・過失浸害罪・水利妨害罪・出水危険罪

水利妨害罪(123条):堤防を決壊し、水門を破壊し、その他水利の妨害となるべき行為をなした場合の犯罪。刑は、2年以下の懲役若しくは禁固又は20万円以下の罰金

往来を妨害する罪(124〜129条):公の交通機関または交通施設を侵害する犯罪。保護法益は、公共の交通の安全。未遂あり。内容は、往来妨害及び致死傷、往来危険、汽車転覆等及び致死、往来危険汽車転覆等、過失往来危険

往来妨害罪(124条):陸路、水路または橋を損壊または閉塞して往来の妨害を生じさせる犯罪。行為は、損壊(物理的に破壊)又は閉塞(有形の障害物を設置して遮断)。刑は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金。致死傷・2項

往来妨害罪の客体:陸路は、公衆の往来に供する陸上の通路。水路は、船舶、筏などの航行の用に供される河川、運河、港口など。橋は、河川湖沼など水路上に架けられた橋のほか、陸橋や桟橋も含む

往来危険罪(125条1項):鉄道又はその標識を損壊し、またはその他の方法で汽車又は電車の往来の危険を生じさせた場合の犯罪。刑は、2年以上の有期懲役

往来危険罪の内容:鉄道は、汽車・電車の運行に直接必要な施設の一切。標識は、汽車・電車の進行に必要な信号機その他の目標。損壊は、物理的に破壊すること

艦船往来危険罪(125条2項):燈台若しくは浮標を損壊し、又はその他の方法で艦船の往来の危険を生じさせた場合の犯罪

汽車等転覆・破壊罪(126条):人の現在する汽車・電車・艦船を転覆・覆没・破壊した場合の犯罪。刑は、無期又は3年以上の懲役、致死・死刑又は無期懲役。転覆は、転倒、横転、墜落。覆没は、転覆、沈没

往来危険汽車等転覆・破壊罪(127条):往来危険罪の結果的加重犯。往来危険罪を犯し、よって汽車又は電車の転覆、破壊、又は艦船の覆没もしくは破壊を致した場合。

公共の信用に対する罪:通貨偽造。文書偽造。有価証券偽造。印章偽造

通貨偽造の罪(148〜153条):保護法益は、国の通貨発行権(判例)、公共の信用(団藤・大谷・前田)、折衷(大塚)。内容は、通貨偽造及び行使、外国通貨偽造及び行使、偽造通貨等収得、収得後知情行使等、通貨偽造等準備

通貨偽造等罪(148条1項):行使の目的で、通用の貨幣、紙幣、又は銀行券を、偽造又は変造した場合の犯罪。刑は、無期又は3年以上の懲役。未遂・予備あり

通貨偽造罪の客体:「通用の」とは、我国において強制通用力の認められていること。貨幣は、紙幣、銀行券に対するものとしての硬貨即ち金属貨幣。紙幣は、政府その他の発行権者によって発行されてその信用で貨幣に代用されている証券。銀行券は、政府の認許によって特定の銀行が発行する貨幣の代用物である証券

偽造通貨行使等罪(148条2項):偽造・変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し若しくは輸入した場合の犯罪。詐欺との関係は、詐欺を吸収(判例・通説)、牽連犯(牧野)。刑は、無期又は3年以上の懲役

偽造通貨行使等罪の行為:行使は、偽造・変造の通貨を、真貨として流通におくこと。交付は、偽貨であることの情を明らかにして、相手方に手渡すこと。輸入は、偽貨を日本国外から国内に持ち込むこと

偽造通貨等収得罪(150条):行使の目的で、偽造・変造の貨幣、紙幣、銀行券を収得した場合の犯罪。刑は、3年以下の懲役

偽造通貨収得後知情行使等罪(152条):貨幣、紙幣又は銀行券を適法に収得した後、その偽造又は変造であることを知ってこれを行使し、又は行使の目的でこれを人に交付する場合の犯罪。刑は、額面価格の3倍以下の罰金又は科料、ただし2000円以下にすることはできない

偽造通貨収得後知情行使等罪の趣旨:本来、偽造通貨行使罪にあたる行為であるが、偽造であることを知らないでつかまされた損害を他に転嫁しようとすることは、同情の余地があると認められるため、軽く処罰される

通貨偽造等準備罪(153条):貨幣、紙幣、銀行券の偽造又は変造の用に供する目的で、器械又は原料を準備した場合の犯罪。刑は、3月以上5年以下の懲役

有価証券偽造罪(162条1項):行使の目的(真正の有価証券として使用する目的)で、公債証書、官府の証券、会社の株券、その他の有価証券を偽造又は変造した場合の犯罪。刑は、3月以上10年以下の懲役

有価証券虚偽記入罪(162条2項):行使の目的で、有価証券に虚偽の記入をする犯罪。刑は、3月以上10年以下の懲役

文書偽造の罪(154〜161の2条):文書に対する公共の信用を侵害する犯罪。保護法益は、文書に対する公共の信用。現実的な保護の対象は、実質主義、形式主義、折衷主義。代理資格・代表資格の冒用は、有形偽造(判例・通説)と無形偽造(牧野)

実質主義:文書偽造の罪における現実的な保護の対象を、文書の内容の真実、すなわち、実質的真実に求める立場

形式主義:文書偽造の罪における現実的な保護の対象を、文書の作成名義の真正、すなわち、形式的真実に求める立場

公文書偽造等罪(155条):種類は、有印公文書偽造罪(1項)、有印公文書変造罪(2項)、無印公文書偽造罪(3項前段)、無印公文書変造罪(3項後段)。刑は、有印・1年以上10年以下の懲役、無印・3年以下の懲役又は20万円以下の罰金

虚偽公文書作成罪(156条):公務員がその職務に関し、行使の目的で虚偽の文書・図画を作り、又は文書・図画を変造する犯罪。主体は、職務上当該文書を作成する権限を有する公務員

虚偽公文書作成罪の変造:一般の変造と異なり、作成権限者たる公務員がその権限を濫用して、既存の公文書・公図画に不当に変更を加え、その内容を虚偽のものとすること

公正証書原本等不実記載罪(157条):構造は、虚偽公文書作成罪・公電磁的記録不正作出罪の間接正犯。公正証書原本不実記載罪(1項)と免状等不実記載罪(2項)。刑は、公正証書原本・5年以下の懲役又は50万円以下の罰金、免状等・1年以下の懲役又は20万円以下の罰金。未遂・3項

公正証書原本等不実記載罪の客体:権利・義務に関する公正証書の原本。権利・義務に関する公正証書の原本たるべき電磁的記録。免状。鑑札。旅券

公正証書原本等不実記載罪の行為:公務員に対して虚偽の申立をすること。不実の記載をさせること。不実の記録をさせること

偽造公文書・虚偽公文書行使罪の客体:偽造・変造の詔書・公文書・公図画。虚偽の公文書・公図画。不実記載の公正証書原本等。不実記録の権利・義務に関する公正証書の原本たるべき電磁的記録

偽造公文書・虚偽公文書行使罪の行為:偽造文書等の行使。電磁的記録を公正証書の原本としての用に供する

有印私文書偽造罪の客体:他人の権利・義務又は事実証明に関する文書もしくは図画(私文書、私図画)

無印私文書偽造・変造罪(159条3項):他人の印章及び署名なく、権利・義務又は事実証明に関する文書・図画を偽造・変造する罪。刑は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金

虚偽診断書等作成罪(160条):医師が公務所に提出すべき診断書・検案書又は死亡証書に虚偽の記載をした場合の犯罪。主体は、私人たる医師。既遂は、診断書、検案書、死亡証書が作成された時。刑は、三年以下の禁固又は三十万円以下の罰金

虚偽診断書等作成罪の趣旨:私文書は公文書より信用度が低いため、公文書の無形偽造のように包括的処罰規定を設けず、私文書の無形偽造は、本罪に限り罰する趣旨

電磁的記録不正作出罪(161条の2前半):人の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を不正に作る犯罪。刑は、私電磁的記録・五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金、公電磁的記録・10年以下の懲役又は100万円以下の罰金

不正電磁的記録供用罪(161条の2後半):不正に作られた権利・義務又は事実証明に関する電磁的記録を、人の事務処理を誤らせる目的をもって人の事務処理の用に供することによって成立する犯罪。未遂・4項

印章偽造の罪(164〜168条):印章・署名に対する公共の信用を侵害する犯罪。保護法益は、印章・署名の真正に対する公共の信用

わいせつ物頒布等罪(175条):わいせつの文書、図画、その他の物を頒布、販売、公然と陳列、または販売の目的で所持する犯罪。刑は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金若しくは科料

単純賭博罪(185条):偶然の勝負に関し財物(広く財産上の利益)を賭けて争う犯罪。刑は、50万円以下の罰金又は科料

国家的法益に対する罪:国家自体の法益に向けられた攻撃を要素とする犯罪。国家の存立に対する罪と国家の作用に対する罪。国家の存立に対する罪は、国家の内部的秩序に対する罪と外部的安全に対する罪

内乱罪(77条):国の統治機構を破壊し、又はその領土において国権を排除して権力を行使し、その他憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として暴動をなした場合の犯罪。主体は、多数者。

内乱罪の刑:首謀者・死刑又は無期禁錮、謀議参与者と群衆指揮者・無期又は3年以上の禁錮、諸般の職務従事者・1年以上10年以下の禁錮、付和随行者その他単なる暴動関与者・3年以下の禁錮

内乱罪の着手:暴動を行うための団体行動が開始されたとき

内乱罪の既遂:暴動の結果、少なくとも、一地方の平穏が害されるに至ったとき

内乱罪の行為態様:首謀者。謀議参与者。群衆指揮者。その他諸般の職務従事者。付和随行者その他単なる暴動関与者

首謀者:暴動の主謀統率者、つまり司令官級の者。特徴は、騒乱罪と異なりその存在が不可欠である、一人に限らない、途中から主謀統率者の役割に変わった者でもよく初めから内乱を発意していることを要しない、実際に現場で暴動を指揮しなくてもよい

内乱の予備・陰謀(78条):内乱の予備は、内乱を計画しその実行を準備すること。内乱の陰謀は、2人以上の者が内乱罪を計画して合意すること。刑は、1年以上10年以下の禁錮

内乱幇助(79条):兵器、資金若しくは食糧を供給し、又はその他の行為をもって、内乱、内乱未遂、内乱予備・陰謀の各罪を幇助すること。刑は、7年以下の懲役

外患誘致罪(81条):外国政府と通謀して、日本国に対し武力を行使させる犯罪。刑は、死刑

公務執行妨害罪(95条1項):公務員が職務を執行するにあたり(際して)、これに対して広義の暴行・脅迫を加える犯罪。保護法益は、公務即ち国又は公共団体の作用。既遂は、広義の暴行・脅迫が加えられた時。刑は、3年以下の懲役又は禁錮

職務強要罪(95条2項):公務員をして、ある処分をさせ、もしくはさせないため、又はその職を辞させるために広義の暴行・脅迫を加えた場合の犯罪。将来の職務執行に向けられた犯罪。刑は、3年以下の懲役又は禁錮

封印破棄罪(96条):公務員の施した封印又は差押の標示を損壊し、又はその他の方法で、封印又は差押の標示を無効にした場合の犯罪。保護法益は、公務。行為は、損壊又は無効たらしめること

強制執行妨害罪(96条の2):強制執行を免れる目的で、財産を隠匿、損壊もしくは仮装譲渡し、又は仮装の債務を負担した場合の犯罪。目的は、国家の作用の適正、債権者の保護。刑は、2年以下の懲役又は50万円以下の罰金

競売入札妨害罪(96条の3・1項):偽計(人の正当な判断を誤らせるような術策)もしくは威力(人の意思の自由を制圧するような力)を用い、公の競売又は入札の公正を害すべき行為をした場合の犯罪。刑は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金

談合罪(96条の3・2項):公正な価格を害し、又は不正の利益を得る目的で談合した場合の犯罪。刑は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金

単純逃走罪(97条):裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者が逃走する犯罪。着手は、拘禁作用の侵害が開始された時。既遂は、看守者の実力的支配を脱した時。刑は、一年以下の懲役

裁判の執行により拘禁された既決の者:刑の言渡が確定し、それによって拘禁されている者。種類は、有罪の確定判決を受け自由刑の執行として拘禁されている者、死刑の執行にいたるまで拘置されている者、罰金・科料を完納しないため労役場に留置されている者

加重逃走罪(98条):裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者、又は勾引状の執行をうけた者が、拘禁場若しくは拘束のための器具を損壊し、もしくは暴行、脅迫をなし、又は2人以上通謀して、逃走する犯罪。刑は、3月以上5年以下の懲役

被拘禁者奪取罪(99条):法令によって拘禁された者を奪取した場合の犯罪。刑は、3月以上5年以下の懲役

逃走援助罪(100条):法令により拘禁された者を逃走させる目的で、器具を提供し、その他逃走を容易にすべき行為をした場合、及び広義の暴行・脅迫をした場合の犯罪。逃走罪の幇助・教唆行為を独立罪としたもの。刑は、逃走を容易にすべき行為・3年以下の懲役、暴行又は脅迫・3月以上5年以下の懲役

逃走援助罪が単純逃走罪に比較して加重処罰される趣旨:単純逃走罪のように期待可能性が乏しいという事情がなく、単に単純逃走罪の教唆・幇助として扱うことは妥当ではないから

看守者逃走援助罪(101条):法令によって拘禁された者を看守又は護送する者が、被拘禁者を逃走させた場合の犯罪。刑は、1年以上10年以下の懲役

犯人蔵匿等罪(103条):罰金以上の刑にあたる罪を犯した者、又は拘禁中逃走した者を蔵匿し又は隠避させた場合の犯罪。刑は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金

罰金以上の刑にあたる罪:法定刑として罰金以上の刑罰が規定された犯罪。拘留・科料が併せて規定されていてもよい

犯人蔵匿等罪の「罪を犯した者」:真犯人(団藤・平野・福田・大谷)。真犯人+犯罪の嫌疑をうけて捜査又は訴追されている者(判例・通説)

証拠隠滅等罪(104条):他人の刑事被告事件に関する証拠を隠滅し、又は偽造・変造の証拠を使用する犯罪。刑は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金

105条の内容:犯人または逃走者の親族が、犯人または逃走者の利益のために、犯人蔵匿等罪または証拠隠滅等罪を犯したときは、刑の任意的免除

証人等威迫罪(105条の2):自己又は他人の刑事被告事件の捜査、審判に必要な知識を有すると認められる者や、その親族に対し、当該事件に関し、故なく面会を強請し、又は強談威迫の行為をする犯罪。刑は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金

偽証罪(169条):法律により宣誓した証人が、虚偽の陳述をした場合の犯罪。保護法益は、国家の審判作用の安全。虚偽の意味は、主観説(判例・通説)、客観説(平野・前田)。刑は、3月以上10年以下の懲役

偽証罪に関する学説:陳述後の宣誓は、肯定(判例・通説)、否定(大塚)。被告人の偽証教唆は、処罰(判例・通説)、不処罰(滝川・大谷)。

虚偽鑑定・虚偽通訳罪(171条):法律によって宣誓した鑑定人、通訳人又は翻訳人が、虚偽の鑑定、通訳又は翻訳をする犯罪。刑は、3月以上10年以下の懲役

170条の内容:偽証罪、虚偽鑑定・虚偽通訳罪を犯した者が証言した事件の裁判確定前・懲戒処分前に自白した時は、その刑を減刑又は免除できる

虚偽告訴等罪(172条):他人に刑事又は懲戒の処分をうけさせる目的で、虚偽の告訴、告発その他の申告をする犯罪。既遂は、虚偽の申告が当該相当官署に到達した時。虚偽の意味は、客観的真実に反すること。刑は、3月以上10年以下の懲役

虚偽告訴等罪の保護法益:国家の審判作用(国家的法益)と私生活の平穏(個人的法益)。学説は、国家的法益+個人的法益(判例・通説)、国家的法益(団藤)、個人的法益+国家的法益(平野)

虚偽告訴等罪に関する学説:同意虚偽告訴は、処罰(判例・通説)、不処罰(平野)。虚偽の認識は、未必説(判例・藤木・平野・前田)、確定説(団藤・大塚・大谷)。結果の認識は、未必説(判例・通説)、意欲説(団藤・福田)。

公務員職権濫用罪(193条):公務員が職権を濫用して、人に義務のないことを行わせる場合、又は権利の行使を妨害する犯罪。構造は、強要罪モデル、非強要罪モデル。刑は、2年以下の懲役又は禁錮

特別公務員職権濫用罪(194条):裁判、検察、警察の職務を行う者、あるいはこれを補助する者が、職権を濫用して人を逮捕、監禁する犯罪。刑は、6月以上10年以下の懲役又は禁錮

特別公務員暴行陵虐罪(195条):主体は、裁判・検察・警察の職務を行いまたはこれを補助する者(1項)、法令により拘禁された者を看守または護送する者(2項)。客体は、被告人・被疑者その他の者(1項)、拘禁された者(2項)。行為は、(広義の)暴行又は陵辱若しくは加虐の行為。刑は、7年以下の懲役又は禁錮

賄賂の罪:収賄の罪と贈賄の罪。収賄は、単純・受託・事前・第三者・加重・事後・あっせん。立法形式は、ローマ主義(職務の不可買収性)とゲルマン主義(職務の純粋性・公正)。転職前の職務に関する収賄は、肯定(判例・平野・前田)、否定(団藤・大塚・福田・大谷)

単純収賄罪(197条1項前段):公務員がその職務に関し、賄賂を収受、要求、約束した場合の犯罪。刑は、5年以下の懲役

単純収賄罪の行為:収受は、賄賂を受け取ること。要求は、賄賂の供与を請求すること。約束は、贈賄者と収賄者間で賄賂の授受について合意すること

受託収賄罪(197条1項後段):公務員がその職務に関して請託をうけて、賄賂を収受、要求、約束した場合の犯罪。刑は、7年以下の懲役

受託収賄罪の加重処罰の趣旨:請託がなされることによって、職務行為と賄賂との対価関係が一層明瞭となり、義務違反もより著しいこと

事前収賄罪(197条2項):公務員になろうとする者が、その担当すべき職務に関し、請託をうけて、賄賂を収受、要求、約束した場合の犯罪。刑は、5年以下の懲役

第三者供賄罪(197条の2):公務員がその職務に関し請託をうけて、第三者に賄賂を供与させ、又は供与を要求、約束した場合の犯罪。刑は、5年以下の懲役

加重収賄罪(枉法収賄罪、197条の3・1項、2項):公務員が単純・受託・事前・第三者の各収賄罪を犯して、よって不正の行為をし、又は相当の行為をしない場合の犯罪。不正な行為をし又は相当な行為をしなかったことに対し、賄賂を収受・要求・約束した場合も同様。刑は、1年以上の有期懲役

事後収賄罪(197条の3・3項):公務員であった者が、在職中、請託をうけて職務上不正の行為をし、又は相当の行為をしなかったことに関して、賄賂を収受、要求、約束した場合の犯罪。刑は、5年以下の懲役

あっせん収賄罪(197条の4):公務員が請託をうけ、他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受、要求、約束した場合の犯罪。刑は、5年以下の懲役

贈賄罪(198条):行為は、供与・申込・約束。刑は、3年以下の懲役又は250万円以下の罰金

贈賄罪の行為:供与は、収受させること。申込は、収受を促すこと。約束は、贈賄者と収賄者間で賄賂の授受について合意すること

賄賂の没収・追徴:賄賂罪の目的物は必要的没収。全部又は一部を没収できないときは、その価額を追徴。賄賂を返還した場合、贈賄者から没収。賄賂を費消した上で同額を返還した場合、収賄者に対して追徴

捜査:捜査機関が犯罪が発生したと考えるときに、公訴の提起・遂行のため、犯人を発見・保全し、証拠を収集・確保する行為

検察官の客観義務:検察官が単に被告人の有罪を請求するだけでなく、法と正義の実現をめざして公平・公正たるべきだという職務規範

刑訴218条1項:検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押、捜索又は検証をすることができる。この場合において身体の検査は、身体検査令状によらなければならない[刑事訴訟法]

刑訴198条1項:検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、被疑者の出頭を求め、これを取り調べることができる。但し、被疑者は、逮捕又は勾留されている場合を除いては、出頭を拒み、又は出頭後、何時でも退去することができる[刑事訴訟法]

「捜査のため必要があるとき」(刑訴39条3項):被疑者の取調に支障を生じ、あるいは捜査の動向を察知され明らかに罪証を隠滅すると疑うに足りる特段の事情がある場合(広義説)。現に被疑者を取調中か、または検証・実況見分等に立会わせている等捜査の中断による支障が顕著な場合(狭義説)[刑事訴訟法]

逮捕:被疑者の身体の自由を拘束し、引き続き短時間、拘束の状態を続けること。種類は、通常逮捕、現行犯逮捕、緊急逮捕。理由は、罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由(刑訴199条1項)。必要性は、逃亡のおそれ・罪証隠滅のおそれ(刑訴規143条の3)[刑事訴訟]

逮捕・勾留一回性の原則:同一の犯罪事実について逮捕・勾留は1回しか許されないという原則。一罪一逮捕一勾留の原則と再逮捕再勾留禁止の原則

一罪一逮捕一勾留の原則:同一の犯罪事実について同時に2個以上の逮捕・勾留はできないとの原則。例外は、保釈中の常習一罪

再逮捕再勾留禁止の原則:同一の犯罪事実について時を異にして繰り返し逮捕・勾留することはできないとの原則。再逮捕を予定した規定は、刑訴199条3項[刑事訴訟法]

事件単位の原則:逮捕・勾留の効力は、逮捕状または勾留状に記載されている犯罪事実に及びそれ以外の事実に及ばないとの原則

現行犯逮捕(刑訴212条):現に罪を行い、又は現に罪を行い終わった者(現行犯人)、ないし準現行犯を無令状で捕捉すること[刑事訴訟法]

準現行犯の要件(刑訴212条2項):犯人として追呼されているとき、賍物または明らかに犯罪の用に供したと思われる兇器その他の物を所持しているとき、身体または被服に犯罪の顕著な証跡があるとき、誰何されて逃走しようとするとき、の一にあたる者が、罪を行い終ってから間がないと明らかに認められるとき[刑事訴訟法]

緊急逮捕の要件:死刑または無期もしくは長期三年以上の懲役、禁錮にあたる罪。犯罪の嫌疑が十分であること。急速を要し、逮捕状を求めることができないこと

余罪:逮捕・勾留、公訴提起または判決の基礎とされた事実とは異なる犯罪事実

職務質問における実力行使(例外的強制説、松尾説):原則として実力行使はできない。例外として、被疑事実が重大な犯罪であり、その容疑がきわめて濃厚で、緊急逮捕も不可能ではないが、なお慎重を期するという場合は、実力を行使できる

自動車検問:警察官が犯罪の予防・検挙のため、一般通行中の自動車を停止させて運転者に対し、さらに必要な場合には同乗者に対し、必要事項を質問する措置。種類は、交通検問、警戒検問、緊急配備検問

自動車検問の主な目的:交通検問は、交通違反の予防・検挙。警戒検問は、不特定の一般犯罪の検挙。緊急配備検問は、特定の犯罪が発生した際に、犯人の検挙と捜査情報を集めること

自動車検問の許容基準:任意手段であること。犯罪を犯し、または犯そうとしている者が、自動車を利用している蓋然性があること。自動車の停止を求めることが、公共の安全と秩序のため、やむを得ないこと

強制採尿の要件:被疑事実の重大性、嫌疑の存在、当該証拠の重要性とその取得の必要性、適当な代替手段の不存在等の事情に照らし、犯罪捜査上、真に止むを得ないと認められる場合

おとり捜査:捜査機関またはその依頼を受けた者が、犯罪を教唆または幇助し、その実行をまって逮捕すること。機会提供型と犯意誘発型。適法性は、適法説、証拠排除説、公訴提起違法説。公訴提起違法説は、公訴棄却説と免訴説

起訴法定主義:犯罪の嫌疑があり訴訟条件が備わっているかぎり、必ず公訴提起しなければならない建前

公訴事実:検察官の主観的嫌疑ないし生の犯罪事実

訴因変更命令(刑訴312条2項):裁判所が職権で訴因変更を命ずることができる権限。命令義務の要件は、証拠の明白性と犯罪の重大性[刑事訴訟法]

告訴不可分の原則(刑訴238条):親告罪の告訴に関し、一個の犯罪事実ないし共犯関係について、告訴の効力が全体に及ぶという原則[刑事訴訟法]

告発(刑訴239条):告訴権者および犯人以外の者が、犯罪事実を申告し、その訴追を求める意思表示[刑事訴訟法]

冒頭手続(刑訴291条、規則196〜197条):公判期日において、証拠調べの前に行われる手続。内容は、人定質問、起訴状朗読、黙秘権等の告知、罪状認否[刑事訴訟法]

証拠裁判主義(刑訴317条):犯罪事実の認定は証拠によらなければならないとする主義

悪性格証拠排除法則(情況証拠の理論):被告人の悪性格(犯罪性向)を立証し、これから推論して公訴犯罪事実を立証する方法は原則として許されないという法理。例外は、犯罪の主観的要素を立証する場合、手口が特殊かつ相当に個性的な場合、弾劾証拠として使用する場合

自白:自己の犯罪事実の全部またはその主要部分を肯定する供述

自白の補強法則(刑訴319条2項、憲法38条3項):たとえ自白だけで完全な有罪の心証を得られるとしても、それを補強する証拠(補強証拠)がなければ有罪となしえないとする法則。趣旨は、誤判防止説、自白強要防止説、捜査規制説。補強証拠の範囲は、形式説、実質説。補強の程度は、絶対説、相対説。補強証拠適格は、証拠能力、自白から独立した証拠[刑事訴訟法]

供述証拠:人の知覚に残った犯罪の痕跡を言葉で再現する証拠であり、その内容の真実性が要証事実となるもの

証拠開示命令の基準:証拠調に入った後、弁護人が具体的必要性を示した一定の証拠につき、防御のための重要性と罪証隠滅等の弊害のおそれを考量して相当と認めるとき[刑事訴訟]

一時不再理の原則(憲法39条):同一の犯罪について重ねて刑事上の責任を問わないこと。本質は、既判力説と二重の危険説

二重の危険禁止:被告人を一度有罪判決を受ける危険にさらした以上、同一事件で二度同じ危険にさらすことはできないとの法理

免訴(刑訴337条):公訴権が消滅したことを理由に訴訟を終結させる形式裁判。法的性質は、形式裁判説、実体裁判説。免訴事由は、確定判決を経たとき、犯罪後の法令により刑が廃止されたとき、大赦があったとき、時効が完成したとき[刑事訴訟法]

無罪を言い渡すべき明らかな証拠(刑訴435条6号):確定判決における事実認定につき合理的な疑いをいだかせ、その認定を覆すに足りる蓋然性のある証拠[刑事訴訟法]

公訴時効(刑訴250〜255条):犯罪発生後一定期間経過後の訴追を禁止する制度。本質は、実体法説、訴訟法説、競合説。時効期間は、死刑15年、無期の懲役・禁錮10年、10年以上7年、10年未満5年、5年未満・罰金3年、拘留・科料1年[刑事訴訟法]

囚人のジレンマ:別々に収監された2人の囚人が犯罪の自白をすると罪を軽くすると脅かされた場合、2人とも自白して、パレート非効率的なナッシュ均衡に落ちつくという例[ミクロ経済学]

ブログ全画面表示